JPH11193662A - 蝶 番 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パチンコ機などの正面パネルを取付枠に対し
て開閉自在に支持するとともに、重い正面パネルの着脱
を容易ならしめた蝶番を提供すること。 【解決手段】 垂直なピンを有し、取付枠３に固定され
る固定金具５と、金属板を直角に曲げて垂直部分1Cと水
平部分1Aを形成し、この水平部分1Aに固定金具５のピン
52が出入り可能な円弧状スリット11を形成した正面パネ
ル２に固定されるベース部材10と、このベース部材10に
対して摺動可能で上記円弧状スリット11を開閉する摺動
部材20とを具備し、円弧状スリット11の開口部は、摺動
部材20の摺動方向とほぼ平行であり、円弧状スリット11
の奥部は、摺動部材20の摺動方向とほぼ直交しており、
円弧状スリット11が摺動部材20で閉じられたときに、固
定金具52のピンを囲む孔を形成するように構成したもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、パチンコ機など
の正面パネルを取付枠に対して開閉自在に支持する蝶番
に関し、特に、正面パネルの着脱を容易ならしめるよう
に構成したものである。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ遊戯機の正面パネルは、開閉し
て裏側の機器の手入れを容易ならしめるために、取付枠
に対して蝶番により開閉自在および着脱自在に取り付け
られている。

【０００３】図７に示すように、木板を矩形に枠組みし
た取付枠３の片側上下に、一部を前方に突出した１対の
固定金具５、６を取り付け、パチンコ機の正面パネル２
の片側上下に、一部を前方に突出した１対の可動金具
７、８を取り付け、固定金具５、６に穿孔した孔51、61
へ可動金具７、８に設けたピン71、81を挿し込んで、パ
チンコ機の正面パネル２の開閉を行なわせるように構成
した蝶番が従来より使用されている。

【０００４】このような従来の蝶番においては、パチン
コ機の正面パネル２の着脱を行ない得るように、上下２
つの蝶番の可動金具７、８のうち、下側の可動金具８の
ピン81を上側の可動金具７のピン71より長くしておき、
装着時には、まず下側の固定金具６の孔61に下側の可動
金具８の長いピン81を挿し入れて位置を合わせ、次に上
側の固定金具５の孔51に上側の可動金具７の短いピン71
を挿し込んで落とし込むことにより装着している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、パチンコ機の
正面パネル２は重いので、１人で上下２つの固定金具
５、６の孔51、61に上下２つの可動金具７、８のピン7
1、81をそれぞれ位置を合わせながら挿入することは、
極めて困難な作業であった。

【０００６】そこで、この発明の蝶番は、このような着
脱を容易ならしめるために考えられたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明の蝶番は、垂直
なピンを有し、取付枠３に固定される固定金具５と、金
属板を直角に曲げて垂直部分1Cと水平部分1Aを形成し、
この水平部分1Aに固定金具５のピン52が出入り可能な円
弧状スリット11を形成した正面パネル２に固定されるベ
ース部材10と、このベース部材10に対して摺動可能で上
記円弧状スリット11を開閉する摺動部材20とを具備し、
円弧状スリット11の開口部は、摺動部材20の摺動方向と
ほぼ平行であり、円弧状スリット11の奥部は、摺動部材
20の摺動方向とほぼ直交しており、円弧状スリット11が
摺動部材20によって閉じられたときに、固定金具52のピ
ンを囲む孔を形成する。

【０００８】

【発明の実施の形態】この発明の蝶番は、図６に示すよ
うに、木板を矩形に枠組みした取付枠の片側上下に取り
付けられる１対の固定金具５、６と、パチンコ機の正面
パネルの片側上下に取り付けられる上側の可動金具（図
示せず）および下側の可動金具４とにより構成される。

【０００９】上下の固定金具５、６は、上下対称形であ
って、正面パネルの厚みに相当する長さだけ前方に突出
させて舌片51、61を形成した金属板であり、舌片51、61
にピン52、62が植設されている。上側の固定金具５のピ
ン52は下向きに、下側の固定金具６のピン62は上向きに
それぞれ植設されている。

【００１０】正面パネルの下側に取り付けられる可動金
具４は、固定金具６の上向きのピン61が嵌まる孔41をあ
けた金属板である。

【００１１】上側の可動金具は、図１の組立図に示すよ
うに、金属板を直角に曲げた垂直部分1Cと水平部分1Aを
形成した正面パネル２に固定されるベース部材10と、こ
のベース部材10に対して摺動し得る摺動部材20とにより
構成されている。

【００１２】ベース部材10の水平部分1Aには、摺動部材
20に弾力を付与するためのスプリング25を嵌め込む突起
13を備えた角孔12と、固定金具５のピン52が出入りする
開口した円弧状スリット11と、この円弧状スリット11で
一部開口されたフランジ14と、ピン26をかしめ止めする
孔15が形成されており、ベース部材10の垂直部分1Cに
は、正面パネル２に螺子止めするための孔16が穿孔され
ている。

【００１３】ベース部材10に形成した円弧状スリット11
は、固定金具５のピン52が出入りするスリットであっ
て、円周の４分の１に相当する円弧をなし、その開口部
は、摺動部材20の摺動方向とほぼ平行であり、円弧状ス
リット11の奥部は、摺動部材20の摺動方向とほぼ直交し
ており、摺動部材20で閉じられたときに、ピン52を囲む
孔を形成する。

【００１４】摺動部材20は、その先端部21でベース部材
10の円弧状スリット11を開閉するものであって、金属板
を打ち抜き加工したのち、直交する３方向に曲げ加工し
たもので、水平部分2Aには、スプリング25と係合する突
起23と、ベース部材10にかしめ止めするピン26を挿通す
るための長孔22が形成されており、この水平部分2Aと直
交する垂直部分2Cには、比較的大きな孔24が形成されて
おり、さらに、垂直部分2Cの側部を前方向に折り曲げ
て、指で押して摺動させる舌片2Bが形成されている。な
お、垂直部分2Cの孔24は、ベース部材10の孔16へ螺子を
挿通する際に、垂直部分2Cが妨げとならないように形成
したものである。

【００１５】次に、図１の組立図に基づいて、ベース部
材10および摺動部材20を組み立てて、上側の可動金具を
構成する手順を説明する。

【００１６】まず、ベース部材10の水平部分1Aおよび垂
直部分1Cに摺動部材20の水平部分2Aおよび垂直部分2Cを
重ね合わせ、摺動部材20の先端部21をベース部材10の円
弧状スリット11の開口部に突き合わせたのち、摺動部材
20の長孔22にピン26を挿通し、このピン26をベース部材
10の孔15にかしめ止めして、図２の斜視図に示すように
組み立てる。

【００１７】このとき、ベース部材10の角孔12に設けた
突起13と、摺動部材20の突起23との間にスプリング25を
嵌め込んで、通常、摺動部材20の先端部21でベース部材
10の円弧状スリット11を閉じさせる。

【００１８】図３の斜視図に示すように、摺動部材20
は、舌片2Bを操作することにより摺動させることがで
き、その摺動範囲は、かしめ止めした２本のピン26と摺
動部材20の長孔22とにより制限される。

【００１９】取付枠３に正面パネル２を取り付ける際に
は、図４の平面図に示すように、正面パネル２を取付枠
３に対してほぼ直交させた状態にして、下側の可動金具
４の孔41を下側の固定金具６のピン62に嵌め込み、上側
の固定金具５のピン52を可動金具の円弧状スリット11の
開口部を合わせて押し付けると、ピン52によって、摺動
部材20の先端部21がスプリング25の弾力に抗して後退さ
せられ、ピン52は円弧状スリット11の奥部まで侵入する
ことができる。

【００２０】固定金具５のピン52が円弧状スリット11の
奥部まで到達すると、図５に示すように、スプリング25
の弾力によって摺動部材20が突出させられ、円弧状スリ
ット11を閉じてピン52を囲む軸受となる孔を形成し、正
面パネル２を開閉自在に保持し続ける。

【００２１】取付枠３から正面パネル２を取り外す際に
は、正面パネル２を開いて、図３の斜視図に示すよう
に、ベース部材10の外側に露出している摺動部材20の舌
片2Bをスプリング25の弾力に抗して摺動させると、摺動
部材20の先端部21が後退して円弧状スリット11が開口さ
れるので、固定金具５のピン52が出入可能となって、正
面パネル２を容易に取り外すことができる。

【００２２】以上の実施の形態においては、この発明の
蝶番をパチンコ機に適用したものについて説明したが、
パチンコ機に限ることなく、他の機器に適用することが
できる。

【００２３】

【発明の効果】以上の実施の形態に基づく説明から明ら
かなように、この発明の蝶番によると、取付枠に対して
パチンコ機などの重い正面パネルの着脱を極めて容易に
行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の蝶番の組立てる状態を示す組立図、

【図２】蝶番を組み立てた第１の状態を示す斜視図、

【図３】蝶番を組み立てた第２の状態を示す斜視図、

【図４】この発明の蝶番を取付枠に組み付ける状態を示
す平面図、

【図５】この発明の蝶番を取付枠に組み付けた状態を示
す平面図、

【図６】この発明の蝶番を組み付ける状態を説明するた
めに用いる斜視図、

【図７】従来のパチンコ機における蝶番の一例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

２ 正面パネル ３ 取付枠 ４ 下側の可動金具 ５ 上側の固定金具 ６ 下側の固定金具 10 ベース部材 11 円弧状スリット 12 角孔 13、23 突起 14 フランジ 1A、2A 水平部分 1C、2C 垂直部分 20 摺動部材 21 先端部 22 長孔 25 スプリング 26 ピン 2B 舌片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂直なピンを有し、取付枠に固定される
   固定金具と、 金属板を直角に曲げて垂直部分と水平部分を形成し、該
   水平部分に上記固定金具のピンが出入り可能な円弧状ス
   リットを形成した正面パネルに固定されるベース部材
   と、該ベース部材に対して摺動可能で上記円弧状スリッ
   トを開閉する摺動部材とを具備し、 円弧状スリットの開口部は、上記摺動部材の摺動方向と
   ほぼ平行であり、円弧状スリットの奥部は、上記摺動部
   材の摺動方向とほぼ直交しており、円弧状スリットが摺
   動部材によって閉じられたときに、上記固定金具のピン
   を囲む孔を形成するように構成したことを特徴とする蝶
   番。