JPH11193598A - 天井面構造体及びその製造方法及び天井面リフォーム用接着剤 - Google Patents

天井面構造体及びその製造方法及び天井面リフォーム用接着剤

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JPH11193598A
JPH11193598A JP10236952A JP23695298A JPH11193598A JP H11193598 A JPH11193598 A JP H11193598A JP 10236952 A JP10236952 A JP 10236952A JP 23695298 A JP23695298 A JP 23695298A JP H11193598 A JPH11193598 A JP H11193598A
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JP
Japan
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ceiling
adhesive
modified silicone
elongation
base
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10236952A
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English (en)
Inventor
Yukihiko Murayama
之彦 村山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11193598A publication Critical patent/JPH11193598A/ja
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離、亀裂及び構造部材のズレが発生せず、
耐熱性、耐水性に優れた天井面構造体及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 天井面と天井下地とからなり、天井面と
天井下地との間を、接着剤を用いて接着してなる天井面
構造体であって、上記接着剤は、硬化時のJISK 6
301に準拠する引張試験における切断時の伸びが10
0%以上であり、かつ、永久伸びが50%以下であるも
のである天井面構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性及び耐水性
に優れた天井面構造体及びその製造方法及びリフォーム
用接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】天井面構造体は、住宅等の建築物屋内の
天井面を構成するものであり、化粧板等の天井材、発泡
プラスチック等の断熱材、及び石膏ボード等の天井下地
を積層してなるものである。天井材と天井下地との間、
天井材と断熱材の間、断熱材と天井下地との間は釘、ビ
ス等の機械的方法で接合させたり、あるいは、エポキシ
樹脂や酢酸ビニル樹脂等の硬い樹脂で接着することが行
なわれている(接着剤読本 9版 P155、日本接着
剤工業会発行)。
【0003】しかしながら、従来の機械的な接合又は硬
い接着剤を用いて天井面構造体を構成した場合、各構成
部材の線膨張率の違いによる応力の発生及び応力集中が
起こり、永い間の使用により、各構成部材及び硬化後の
接着剤に亀裂、破壊が発生する問題があった。
【0004】また、従来の天井面構造体の製造方法につ
いても問題点が存在し、機械的な接合方法では、衝撃に
より割れやすい構成部材を接合することが難しく適用で
きないという問題点があった。さらに、エポキシ樹脂や
酢酸ビニル樹脂等の硬い樹脂で接着する方法では、接着
力が十分発現するまでの間、テープにより仮り止めする
必要があった。そのため、接着剤の塗付作業のほかにテ
ープによる仮り止め作業と、テープの除去作業が必要で
あり、作業が煩雑で施工時間が長くかかるという問題点
があった。加えて、接着力が十分発現するまでに時間が
かかり、施工時間が長くなるという問題点もあった。
【0005】さらに、従来の天井面のリフォームについ
ても問題点が存在し、機械的な接合方法で施工しようと
すると、天井面にすでに打ち込まれたくぎやビス等が障
害になったり、天井面構造体の構造強度を確保するため
に接合可能箇所が限定されたりするので、施工が難しい
という問題点があった。施工を簡単にするには接着剤を
利用すればよいが、上述したように各構成部材及び硬化
後の接着剤に亀裂、破壊が発生する問題がなお存在して
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の第1
の目的は、上記問題点に鑑み、剥離、亀裂及び構造部材
のズレが発生せず、耐熱性、耐水性に優れた天井面構造
体を提供することである。また、本発明の第2の目的
は、施工時間が短く、作業が簡便な天井面構造体の製造
方法を提供することである。さらに、本発明の第3の目
的は、天井面の構造に制約されることなく、剥離、亀裂
及び構造部材のズレが発生せず、耐熱性、耐水性に優れ
た天井面リフォーム用接着剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1ないし請求項4
に記載の発明は、本発明の第1の目的である、剥離、亀
裂及び構造部材のズレが発生せず、耐熱性、耐水性に優
れた天井面構造体を提供するものである。
【0008】請求項1に記載の発明(以下「第1発明」
という)は、天井材と天井下地が接着剤を介して積層さ
れてなる天井面構造体であって、前記接着剤は、硬化時
のJIS K 6301に準拠する引張試験における切
断時の伸びが100%以上であり、かつ、永久伸びが5
0%以下である天井面構造体である。
【0009】第1発明の天井面構造体は、天井材と天井
下地が接着剤を介して積層されてなる。上記天井材とし
ては、例えば、タイル、石材、木質系パネル、プラスチ
ック系パネル、窯業系パネル、窯業系ボード等が挙げら
れる。上記天井下地としては、例えば、コンクリート、
スレート、木材等が挙げられる。なお、上記天井材と上
記天井下地との間には断熱材、遮音材、制振材等が介さ
れてもよい。
【0010】第1発明において、上記天井材又は天井下
地の亀裂、破壊を防止するために、上記接着剤は硬化時
にゴム弾性体となることが必要である。硬化時にゴム弾
性を有する接着剤としては、例えば、変成シリコーン系
接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、ポリ
サルファイド系接着剤、変成ポリサルファイド系接着
剤、変成シリコーンとエポキシの混合系接着剤等が挙げ
られる。上記接着剤は、硬化時のJIS K 6301
に準拠する引張試験における切断時の伸びが100%以
上であり、かつ、永久伸びが50%以下である。伸びが
100%未満であると、又は、永久伸びが50%を超え
ると、寒暖等により構成部材に変形が起こったときに亀
裂、剥離、被着体のズレ等が発生する。
【0011】請求項2に記載の発明(以下、「第2発
明」という)は、天井材、断熱材、及び天井下地がこの
順に接着剤を介して積層されてなる天井面構造体であっ
て、前記接着剤は、硬化時のJIS K 6301に準
拠する引張試験における切断時の伸びが100%以上で
あり、かつ、永久伸びが50%以下である天井面構造体
である。
【0012】第2発明の天井面構造体は、天井材、断熱
材、及び天井下地がこの順に接着剤を介して積層されて
なる。上記断熱材としては、各種発泡プラスチックが用
いられ、例えば、ウレタン発泡体、ポリエチレン発泡
体、スチレン発泡体等が挙げられる。
【0013】請求項3に記載の発明(以下、「第3発
明」という)は、接着剤が変成シリコーン系接着剤であ
る請求項1又は請求項2記載の天井面構造体である。
【0014】第3発明の天井面構造体は、硬化時にゴム
弾性を有する変成シリコーン系接着剤を用いることによ
り、線膨張率差による応力発生及び集中を防ぐことがで
き、また、良好な接着性を有すると共に、耐熱性、耐水
性等の耐久性にも優れている。上記変成シリコーン系接
着剤は、変成シリコーンポリマーに各種添加剤を加えた
ものである。上記変成シリコーンポリマーとしては、例
えば、主鎖がポリオキシアルキレンであり、末端に架橋
可能な加水分解性シリル基を有するもの等が挙げられ
る。
【0015】上記変成シリコーンポリマーの主鎖である
ポリオキシアルキレンとしては、例えば、ポリオキシエ
チレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等
が挙げられる。上記架橋可能な加水分解性シリル基とし
ては、メトキシシリル基が好ましい。
【0016】上記変成シリコーンポリマーとしては、例
えば、末端にアリル基を有するポリオキシアルキレン
を、VIII族遷移金属の存在下で、下記一般式(1)
で表される水素化ケイ素化合物と反応させることにより
得られるもの等が挙げられる。
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R1 、R2 、R3 は、同一又は異
なって、1価炭化水素基、ハロゲン化1価炭化水素基、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、又は、
ケトキシメート基を表す。)
【0019】上記変成シリコーンポリマーの数平均分子
量(Mn)は、4000〜30000が好ましい。40
00未満であると、硬化時の弾性が不足し、30000
を超えると、作業性に劣る。より好ましくは6000〜
30000であり、さらに好ましくは10000〜30
000である。上記変成シリコーンポリマーの分子量分
布(Mw/Mn)は、1.6以下が好ましい。なお、こ
こでいう「Mw」とは重量平均分子量のことである。
【0020】上記変成シリコーンポリマーとしては、例
えば、鐘淵化学工業社製商品として、MSポリマーS−
203、MSポリマーS−303、MSポリマーS−9
03、サイリルポリマーSAT−200、サイリルポリ
マーMA430、サイリルポリマーMAX447、旭硝
子社製商品として、エクセスターESS−3620、エ
クセスターESS−3430、エクセスターESS−2
420、エクセスターESS−2410等(いずれも商
品名)が挙げられる。これらは1種類でもよいし、何種
類かを混ぜて使用してもよい。
【0021】上記変成シリコーン系接着剤には、上記変
成シリコーンポリマーの他に、接着付与剤、シラノール
縮合触媒、脱水剤、充填剤、可塑剤、タレ防止剤等の各
種の添加剤が添加されている。
【0022】上記接着付与剤としては、1分子中にアミ
ノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物が用いら
れ、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N,N′−ビス−[3−
(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、
N,N′−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピ
ル]エチレンジアミン、N,N′−ビス−[3−(メチ
ルジメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、
N,N′−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]ヘキサメチレンジアミン、N,N′−ビス−[3−
(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジア
ミン、N,N′−ビス−[3−(メチルジメトキシシリ
ル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N−ビス
−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジ
アミン、N,N−ビス−[3−(メチルジメトキシシリ
ル)プロピル]エチレンジアミン、N,N−ビス−[3
−(トリエトキシシリル)プロピル]エチレンジアミ
ン、N,N−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロ
ピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N−ビス−[3−
(メチルジメトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレン
ジアミン、N,N−ビス−[3−(トリエトキシシリ
ル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N−ビス
−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、
N,N−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピ
ル]アミン、N,N−ビス−[3−(メチルジメトキシ
シリル)プロピル]アミン等が挙げられる。
【0023】接着付与剤としては、また、上記1分子中
にアミノ基及びアルコキシシリル基を有する化合物と、
エポキシ基を有するシラン化合物との反応物も用いられ
る。上記1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル基を
有する化合物としては何れも用いられるが、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシランが好ましく、上記エポキシ基を有
するシラン化合物としては、3−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランが好ましい。上記接着付与剤は単独
で又は2種以上を併用して使用することができる。
【0024】上記シラノール縮合触媒としては、例え
ば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、
ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ビス
(ジブチル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビス
アセチルアセトナート、ジブチル錫ビス(モノエステル
マレート)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、
ジオクチル錫オキサイド等の錫化合物、あるいはテトラ
−n−ブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタ
ネート等のチタネート系化合物、あるいはジブチルアミ
ン−2−エチルヘキソエート等のアミン塩、あるいはそ
の他の酸性触媒、あるいはその他の塩基性触媒等が挙げ
られ、これらの中でもビス(ジブチル錫ラウリン酸)オ
キサイドやジブチル錫ビスアセチルアセトナートが好ま
しい。これらは単独で又は2種以上を併用して使用する
ことができる。
【0025】上記脱水剤としては、例えば、ビニルトリ
メトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、フェニルトリメチルシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン等のシラン化合物類、あるいはオルトギ酸
メチル、オルトギ酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト
酢酸エチル等の加水分解性エステル化合物類等が挙げら
れ、ビニルトリメトキシシランやテトラエトキシシラン
が好ましい。これらは単独で又は2種以上を併用して使
用することができる。
【0026】上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ケ
イ酸カルシウム、シリカ、二酸化チタン、クレー、タル
ク、カーボンブラック、ガラスバルーン等が挙げられ、
炭酸カルシウムが好ましい。これらは単独で又は2種以
上を併用して使用することができる。
【0027】上記可塑剤としては、例えば、リン酸トリ
ブチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;フ
タル酸ジオクチル等のフタル酸エステル類、あるいはグ
リセリンモノオレイン酸エステル等の脂肪酸一塩基酸エ
ステル類、あるいはアジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ
オクチル等の脂肪酸二塩基酸エステル類、あるいはポリ
プロピレングリコール類等が挙げられ、フタル酸ジオク
チルやポリプロピレングリコール類が好ましい。これら
は単独で又は2種以上を併用して使用することができ
る。
【0028】上記タレ防止剤としては、例えば、水添ひ
まし油、脂肪酸ビスアマイド、ヒュームドシリカ等が挙
げられる。
【0029】上記変成シリコーン系接着剤には、更に必
要に応じて、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
顔料、溶剤、香料等を添加することができる。上記変成
シリコーン系接着剤には、より強力な耐久接着性を発現
させるために、エポキシ樹脂を添加されてあってもよ
い。
【0030】上記変成シリコーン系接着剤の粘度は、ブ
ルックフィールド粘度計での10回転時の粘度(測定温
度23℃)が10万〜60万cP(センチポアズ)であ
ることが好ましい。10万cP未満であると、施工時に
天井材がズレてしまい、60万cPを超えると、カート
リッジからの押し出し性に問題が起こる。
【0031】上記変成シリコーン系接着剤のチキソ性
は、ブルックフィールド粘度計での1回転時と10回転
時との粘度の比で表され、(1回転時の粘度)/(10
回転時の粘度)が3以上であることが好ましい。3未満
であると、施工時に被着体がズレたり、充分な接着面積
が確保できなくなる等の問題が生じる。
【0032】上記変成シリコーン系接着剤として好適な
請求項4に記載の発明(以下「第4発明」という)は、
(A)主鎖がポリオキシプロピレンであり、末端に架橋
可能な加水分解性シリル基を有し、数平均分子量が60
00〜30000の変成シリコーンポリマー100重量
部、(B)1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル基
を有する化合物0.2〜20重量部、及び(C)シラノ
ール縮合触媒0.1〜10重量部を含有する室温硬化性
組成物である。
【0033】第4発明において、変成シリコーン系接着
剤は上記変成シリコーンポリマー100重量部に対し
て、1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル基を有す
る化合物が0.2〜20重量部含有されてなければなら
ない。1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル基を有
する化合物が0.2重量部未満であると、接着性が不十
分となり、20重量部を超えるともろくなってしまう。
第4発明において、変成シリコーン系接着剤は上記変成
シリコーンポリマー100重量部に対して、シラノール
縮合触媒が0.1〜10重量部含有されてなければなら
ない。シラノール縮合触媒が0.1重量部未満である
と、硬化不良になり、10重量部を超えると硬化が速す
ぎて取り扱いが難しくなる。
【0034】次に、請求項5に記載の発明は、本発明の
第2の目的である施工時間が短く、作業が簡便な天井面
構造体の製造方法を提供するものである。
【0035】請求項5に記載の発明(以下「第5発明」
という)は、天井材又は/及び天井下地に変成シリコー
ン系接着剤を付着させ、前記天井材及び前記天井下地を
接着する天井面構造体の製造方法である。
【0036】天井材又は/及び天井下地に上記変成シリ
コーン系接着剤を付着させる方法としては、櫛目ゴテで
塗り広げる方法、変成シリコーン系接着剤をカートリッ
ジ、フィルム等の包装容器に入れ、ビード塗布する方法
などがある。これらの場合の最適塗布量は0.1〜10
kg/m2 である。
【0037】第5発明において、上記天井材及び上記天
井下地を接着する接着剤は、変成シリコーン系接着剤で
なければならない。変成シリコーン接着剤以外の接着剤
により接着すると、釘、ビス等の機械的接合や、テープ
による仮り止めが必要であり接着剤の接着力だけで天井
面構造体を製造することが難しい。
【0038】請求項6に記載の発明(以下「第6発明」
という)は、天井材、断熱材、天井下地に変成シリコー
ン系接着剤を付着させ、前記天井材、断熱材及び前記天
井下地を接着する天井面構造体の製造方法である。
【0039】さらに、請求項7に記載の発明は、本発明
の第3の目的である天井面の構造に制約されることな
く、剥離、亀裂及び構造部材のズレが発生せず、耐熱
性、耐水性に優れた天井面リフォーム用接着剤を提供す
るものである。
【0040】請求項7に記載の発明(以下「第7発明」
という)は、既存の天井材の上から新たな天井材を接着
剤を介して積層させる際に使用される天井面のリフォー
ム用接着剤において、前記接着剤は、硬化時のJIS
K 6301に準拠する引張試験における切断時の伸び
が100%以上であり、かつ、永久伸びが50%以下で
ある天井面リフォーム用接着剤である。
【0041】第7発明のリフォーム用接着剤としては、
変成シリコーン系接着剤が好ましい。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0043】(実施例)変成シリコーンポリマーA(旭
硝子社製、商品名「エクセスターESS−3630」、
数平均分子量20000)100重量部、酸化防止剤
(吉富製薬社製、商品名「トミノックスTT」)、可塑
剤としてジオクチルフタレート(積水化学工業社製)4
0重量部、充填剤としてコロイダル炭酸カルシウム(白
石工業社製、商品名「CCR」)130重量部、脱水剤
としてビニルトリメトキシシラン(チッソ社製、商品名
「サイラエースS210」)4重量部、及び、接着付与
剤としてN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン(信越化学社製、商品名「KBM
−603」)2重量部を配合し、プラネタリーミキサー
で約60分間真空混練して変成シリコーン系接着剤Aを
得た。この変成シリコーン系接着剤Aについて、以下の
試験方法により硬化時の物性を評価した。
【0044】(1)切断時の伸び JIS K 6301に準拠する引張試験(3号ダンベ
ル)を行い、切断時の伸びを測定した。 (2)永久伸び JIS K 6301に準拠する引張試験(3号ダンベ
ル)を行い、永久伸びを測定した。 (3)粘度 BS粘度計(ローターNo.6)で10回転、23℃で
測定した。 (4)チキソ性 23℃でBS粘度計における(1回転粘度)/(10回
転粘度)を測定した。物性の評価結果を表1に示した。
【0045】天井材としては、縦100mm、横25m
m、厚み9mmのロックウールボードを用い、天井下地
としては、縦100mm、横25mm、厚み10mmの
モルタルを用い、図1に示したように、上記の変成シリ
コーン系接着剤Aを、接着剤層の厚みが1mmになるよ
うにモルタルに塗布し、接着幅が25.0mmになるよ
うに更にロックウールボードを接着させ、2週間硬化養
生させて、せん断試験片を作製した。このせん断試験片
を用いて、図1に示したように、疲労試験を、変位量1
mm(4%)、変位速度1Hzで行い、接着部又は構成
部材が破壊されるまでの疲労回数を測定した。その結
果、疲労回数は100回以上であった。
【0046】(比較例1)酢酸ビニル溶剤系接着剤(積
水化学工業社製、商品名「セキスイボンド木レンガ
用」)を用いて、硬化時の物性を実施例と同様にして評
価し、評価結果を表1に示した。接着剤として、この酢
酸ビニル溶剤系接着剤を用いた以外は、実施例と同様に
してせん断試験片を作製し、疲労試験を行った結果、疲
労回数は0回であった。
【0047】(比較例2)エポキシ系接着剤(積水化学
工業社製、エスロタイト)を用いて、硬化時の物性を実
施例と同様にして評価し、評価結果を表1に示した。接
着剤として、このエポキシ系接着剤を用いた以外は、実
施例と同様にしてせん断試験片を作製し、疲労試験を行
った結果、疲労回数は0回であった。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】第1発明〜第4発明の天井面構造体は、
上述のとおりであるので、剥離、亀裂及び構造部材のズ
レが発生せず、また、耐熱性、耐水性等の耐久性にも優
れている。第5発明及び第6発明の天井面構造体の製造
方法は、接着剤が短時間で接着力を発現するので、短時
間で天井面構造体を製造することができる。また、接着
作業のみで天井面構造体が製造できるので、機械的な接
合やテープによる仮り止めが必要な接着剤を使用する方
法に比べて簡便に天井面構造を製造することができる。
さらに、機械的な接合が必要ないので、衝撃により割れ
やすい構成部材を接合することができる。さらにまた、
接着剤のみで接着が可能である製造方法であるので、テ
ープによる仮り止めが必要な接着剤を使用する方法に比
べて短時間で天井面構造体を製造することができる。
【0050】第7発明の天井面のリフォーム用接着剤
は、天井面の構造に制約されることなく、天井面構造体
を製造することができる。また、接着力が短時間で発現
する接着剤だけで接着が可能であるので施工時間を短
く、簡便にすることができる。さらに、製造された天井
面構造体は、剥離、亀裂及び構造部材のズレが発生せ
ず、加えて、耐熱性、耐水性等の耐久性にも優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例並びに比較例1及び比較例2における疲
労試験を示す図である。
【符号の説明】
1 変成シリコーン系接着剤 2 天井材 3 天井下地

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井材と天井下地が接着剤を介して積層
    されてなる天井面構造体であって、前記接着剤は、硬化
    時のJIS K 6301に準拠する引張試験における
    切断時の伸びが100%以上であり、かつ、永久伸びが
    50%以下であることを特徴とする天井面構造体。
  2. 【請求項2】 天井材、断熱材、及び天井下地がこの順
    に接着剤を介して積層されてなる天井面構造体であっ
    て、前記接着剤は、硬化時のJIS K 6301に準
    拠する引張試験における切断時の伸びが100%以上で
    あり、かつ、永久伸びが50%以下であることを特徴と
    する天井面構造体。
  3. 【請求項3】 接着剤が変成シリコーン系接着剤である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の天井面構
    造体。
  4. 【請求項4】 変成シリコーン系接着剤が、(A)主鎖
    がポリオキシプロピレンであり、末端に架橋可能な加水
    分解性シリル基を有し、数平均分子量が6000〜30
    000の変成シリコーンポリマー100重量部、(B)
    1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル基を有する化
    合物0.2〜20重量部、及び(C)シラノール縮合触
    媒0.1〜10重量部を含有する室温硬化性組成物であ
    ることを特徴とする請求項3記載の天井面構造体。
  5. 【請求項5】 天井材又は/及び天井下地に変成シリコ
    ーン系接着剤を付着させ、前記天井材及び前記天井下地
    を接着することを特徴とする天井面構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】 天井材、断熱材、天井下地に変成シリコ
    ーン系接着剤を付着させ、前記天井材、断熱材及び前記
    天井下地を接着することを特徴とする天井面構造体の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 既存の天井材の上から新たな天井材を接
    着剤を介して積層させる際に使用される天井面リフォー
    ム用接着剤であって、前記リフォーム用接着剤は、硬化
    時のJIS K 6301に準拠する引張試験における
    切断時の伸びが100%以上であり、かつ、永久伸びが
    50%以下であることを特徴とする天井面リフォーム用
    接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008121408A (ja) * 2006-10-16 2008-05-29 Sekisui Fuller Co Ltd 内壁構造体
JP2008121410A (ja) * 2006-10-16 2008-05-29 Sekisui Fuller Co Ltd 天井構造体

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