JPH11193279A - アスコルビン酸類の安定化剤及び安定化方法並びにそれを含有する製剤 - Google Patents

アスコルビン酸類の安定化剤及び安定化方法並びにそれを含有する製剤

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JPH11193279A
JPH11193279A JP9324976A JP32497697A JPH11193279A JP H11193279 A JPH11193279 A JP H11193279A JP 9324976 A JP9324976 A JP 9324976A JP 32497697 A JP32497697 A JP 32497697A JP H11193279 A JPH11193279 A JP H11193279A
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eggshell membrane
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Arisa Yamada
有砂 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアスコルビン酸の安定化技術以上の安
定化効果を示し、且つ種々の用途に適用できるアスコル
ビン酸類の安定化剤、安定化方法並びにそれを含有する
製剤を提供する。 【解決手段】 アスコルビン酸類の安定化剤として可溶
性卵殻膜を使用する。可溶性卵殻膜としては、鳥卵から
採取した卵殻膜に加水分解処理を施すことにより得られ
る水に可溶な状態とされた卵殻膜を使用することが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスコルビン酸類
の安定化剤及び安定化方法並びにそれを含有する製剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】アスコルビン酸(即ち、ビタミンC)
は、生体に必須の水溶性ビタミンの一種である。アスコ
ルビン酸の欠乏は、貧血、歯ぐきや粘膜からの出血等を
主症状とする壊血病の原因となる。
【0003】このため、従来より、各種食品や医薬品に
は、ビタミン強化のためにアスコルビン酸が配合されて
いる場合が多い。また、アスコルビン酸は、肌の美白効
果を示すために、医薬部外品や化粧料にも配合されてい
る。更に、アスコルビン酸は、風邪やインフルエンザの
予防に有効であることが認知されてきたために、総合感
冒剤等にも配合されるようになっている。
【0004】しかし、アスコルビン酸は安定性に問題を
有する物質であり、酸素、熱、光等の作用により容易に
分解するという欠点を有する。このため、アスコルビン
酸を含有する種々の食品や医薬品等においては、アスコ
ルビン酸の分解によりその栄養学的あるいは薬効的有効
量の減少のみならず、食品や医薬品等自体が褐変し、そ
れらの商品価値が大きく低下するという問題があった。
【0005】このため、従来、アスコルビン酸自体又は
それを含有する食品や医薬品等に対し、アスコルビン酸
もしくはその塩を安定化するために、グリセロール(特
開平6−30746号公報)、環状トリメタリン酸塩
(特公昭59−32468号公報)あるいはL−システ
イン塩酸塩を添加することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、グリセ
ロールを使用した場合、アスコルビン酸を満足できる程
度に安定化するためには、グリセロールの添加量をかな
り多くする必要があり、被添加物であるアスコルビン酸
含有食品等の粘度が増大し、また甘味が強くなるという
問題がある。このため、被添加物の用途が限定される。
【0007】また、環状トリメタリン酸塩を使用した場
合、その中に含有されているリン成分は人体におけるカ
ルシウムの吸収を阻害するという問題がある。このた
め、このような化合物をアスコルビン酸含有食品等に添
加することは栄養学的に好ましいものではない。
【0008】また、L−システイン塩酸塩を使用した場
合、グリセロールに比べてアスコルビン酸安定化効果は
高いが、十分とはいえず、しかも日本においては、食品
衛生法の規定によりL−システイン塩酸塩の使用はパン
製造における熟成促進と天然飲料との用途に限定されて
いるという問題がある。
【0009】本発明は、以上の従来の技術の課題を解決
しようとするものであり、従来のアスコルビン酸の安定
化技術以上の安定化効果を示し、且つ種々の用途に適用
できるアスコルビン酸類の安定化剤及び安定化方法並び
にそれを含有する製剤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、詳細な理由
は不明であるが、結果的に可溶性卵殻膜をアスコルビン
酸類と併用することにより上述の目的を達成できること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】即ち、本発明は、可溶性卵殻膜を有効成分
とするアスコルビン酸類の安定化剤を提供する。
【0012】また、本発明は、アスコルビン酸類に、上
述のアスコルビン酸類の安定化剤を共存させることを特
徴とするアスコルビン酸類の安定化方法を提供する。
【0013】更に、本発明は、アスコルビン酸類と、上
述のアスコルビン酸類の安定化剤とを含有することを特
徴とする安定化アスコルビン酸類含有製剤を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】先ず、本発明のアスコルビン酸類の安定化
剤について説明する。
【0016】本発明のアスコルビン酸類の安定化剤は、
有効成分としてアスコルビン酸類安定化効果を示す可溶
性卵殻膜を含有する。ここで、安定化されるアスコルビ
ン酸類には、アスコルビン酸自体のみならず、アスコル
ビン酸ナトリウム等のアスコルビン酸塩、リン酸アスコ
ルビルマグネシウム等のアスコルビン酸リン酸エステ
ル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、アスコルビ
ン酸ステアリン酸エステル等のアスコルビン酸エステル
等のアスコルビン酸誘導体が含まれる。
【0017】本発明で使用する可溶性卵殻膜は、水に可
溶な状態とされた卵殻膜であり、中でも鳥卵(特に鶏
卵)から常法により採取した卵殻膜(乾燥物、湿潤物、
粉状物等の状態を問わず)に加水分解処理を施して水に
可溶な状態とされた卵殻膜を使用することが好ましい。
【0018】ここで、加水分解処理としては、酸(例え
ば塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等)、アルカリ(例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等)、酸化剤(例えば、
過ギ酸等)、還元剤(例えば、2−メルカプトエタノー
ル、チオグリコール酸等)、酵素(例えばタンパク質分
解酵素(パパイン、パンクレアチン等))等による加水
分解処理を挙げることができる。これらの処理は単独で
もよく、2種以上の処理を同時にもしくは別々に組み合
わせて実施してもよい。中でも、少なくとも酸加水分解
処理を行うことがアスコルビン酸類の安定化効果の点か
ら好ましい。
【0019】なお、ある程度の加水分解速度を維持する
ために、例えば一般的に用いられている塩酸を用いた場
合には、0.5規定度(N)以上の濃度とすることが好
ましい。
【0020】このような加水分解処理の一般的な操作の
例を以下に具体的に説明する。
【0021】酸加水分解処理 卵の殻部から得られる卵殻膜あるいは粉末状卵殻膜1重
量部(乾物換算)に対し、5〜40重量部の0.5〜6
Nの塩酸あるいは0.5〜15Nの硫酸を添加し、例え
ば常圧下で50〜100℃で30分〜24時間処理し、
中和した後、濾過し、必要に応じて更に脱塩することに
より可溶性卵殻膜水溶液を得る。
【0022】アルカリ加水分解処理 卵の殻部から得られる卵殻膜あるいは粉末状卵殻膜1重
量部(乾物換算)に対し、5〜40重量部の0.5〜3
Nの水酸化ナトリウムあるいは30〜70容量%のエタ
ノールを含有する0.5〜3Nの水酸化ナトリウムを添
加し、例えば常圧下で40〜100℃で30分〜8時間
処理し、中和した後、濾過し、必要に応じて更に脱塩す
ることにより可溶性卵殻膜水溶液を得る。
【0023】酵素加水分解処理 卵の殻部から得られる卵殻膜あるいは粉末状卵殻膜1重
量部(乾物換算)に対し、5〜40重量部の水を加え、
タンパク質分解酵素(例えば、パパイン、パンクレアチ
ン等)を卵殻膜の乾物に対し0.5〜20%となるよう
に添加し、酵素の至適pH及び温度範囲内で5〜40時
間処理し、その後加熱により酵素を失活させ、濾過する
ことにより可溶性卵殻膜水溶液を得る。
【0024】酸加水分解処理と酵素加水分解処理との併
用 卵の殻部から得られる卵殻膜あるいは粉末状卵殻膜1重
量部(乾物換算)に対し、5〜40重量部の0.5〜6
Nの塩酸あるいは0.5〜15Nの硫酸を添加し、例え
ば常圧下で50〜100℃で30分〜24時間処理し、
次に、酵素の至適pHに調整した後、タンパク質分解酵
素(例えば、パパイン、パンクレアチン等)を卵殻膜の
乾物に対し0.1〜20%となるように添加し、酵素の
至適温度範囲内で5〜40時間処理し、その後加熱によ
り酵素を失活させ、濾過することにより可溶性卵殻膜水
溶液を得る。
【0025】なお、上述の各種の加水分解処理により得
られる可溶性卵殻膜は、水溶液の状態であり、その状態
でも使用することができるが、所望により凍結乾燥法あ
るいは噴霧乾燥法により乾燥し、必要に応じて粉末化
し、そのような乾物状態あるいは粉末状態で使用するこ
ともできる。
【0026】本発明のアスコルビン酸類の安定化剤の使
用方法(即ち、アスコルビン酸類の安定化方法)として
は、アスコルビン酸類とアスコルビン酸類の安定化剤と
を共存させればよい。
【0027】共存させる方法としては特に限定されず、
例えば、水溶液状態あるいは粉末状態の本発明の安定化
剤を、アスコルビン酸類自体あるいはアスコルビン酸類
と必要に応じて添加される各種添加剤(例えば、トコフ
ェロール類等)や賦形剤等と共に常法により均一に混合
してもよい。このようにして得られた安定化アスコルビ
ン酸類含有製剤は、アスコルビン酸類の供給源として食
品や医薬品等の配合成分の一つとして好ましく使用する
ことができる。また、本発明の安定化剤は、既にアスコ
ルビン酸類を含有している食品や医薬品等の半製品に添
加してもよい。
【0028】本発明のアスコルビン酸類の安定化剤を使
用してアスコルビン酸類を安定化する際の安定化剤の使
用量は、アスコルビン酸類1重量部に対し、安定化剤に
含有されている可溶性卵殻膜(乾物換算)が好ましくは
0.01〜100重量部となる量で使用する。同様に、
安定化アスコルビン酸類含有製剤中の安定化剤の含有量
は、アスコルビン酸類1重量部に対し、安定化剤に含有
されている可溶性卵殻膜(乾物換算)が0.01〜10
0重量部となる量が好ましい。0.01重量部より少な
いとアスコルビン酸類を安定化する程の効果が得られ難
く、また、100重量部より多く使用しても、使用した
量に見合う効果を期待することが難しい。
【0029】なお、本発明のアスコルビン酸類の安定化
剤及び安定化方法並びにそれを含有する製剤は、従来技
術に比べてアスコルビン酸類を安定に保つことができる
ので、アスコルビン酸を含有する種々の食品、飼料、医
薬品、化粧料等、幅広い用途に適用することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0031】実施例1 まず、殻付き鶏卵を割卵して卵液を除いた後、残りの卵
殻膜付きの卵殻を粉砕した。得られた粉砕物を清水中に
入れて撹拌し、卵殻から分離して浮上してきた卵殻膜を
採取し、遠心式脱水機で脱水し、湿潤した卵殻膜(固形
分21重量%)を得た。
【0032】得られた湿潤卵殻膜を熱風乾燥して乾燥卵
殻膜を得た。
【0033】得られた乾燥卵殻膜10kgに、1.5N
塩酸100リットルを加え、90℃で9時間、加熱撹拌
した。次いで、4N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、
濾過し、得られた濾液を電気透析法により脱塩した。こ
の脱塩した濾液を噴霧乾燥することにより、アスコルビ
ン酸類の安定化剤として粉末状の可溶性卵殻膜を得た。
【0034】次に、得られた粉末状の可溶性卵殻膜を使
用して、表1に示す配合成分を混合し、混合液を透明瓶
に充填し、密封することによりレモン飲料を製造した。
比較のために、可溶性卵殻膜を添加しない以外は同様に
して、レモン飲料(比較例1)を製造した。
【0035】
【表1】
【0036】実施例1及び比較例1のレモン飲料のアス
コルビン酸の含有量は、製造後1ヶ月後に開封した直後
にはそれぞれ410μg/ml及び402μg/mlで
あったが、開封した状態で、24時間後には実施例1の
場合には348μg/mlであったのに対し、比較例1
の場合には152μg/mlと大きく減少していた。こ
のことから、可溶性卵殻膜がアスコルビン酸の安定化に
大きく寄与していることがわかる。
【0037】実施例2 実施例1と同様にして得られた湿潤卵殻膜(固形分21
重量%)20kgに、1N塩酸50リットルを加え、9
0℃で15時間、加熱撹拌した。次いで、4N水酸化ナ
トリウム水溶液でpH5.5に調整し、フレーバーザイ
ムMG(ノボノルディックバイオインダストリー社製)
40gを添加し、55℃で4時間加温した後、pH7に
調整し、更に、フレーバーザイムMG40gを添加し、
50℃で4時間処理し、その後に90℃で30分間処理
して酵素を失活させた。ついで、活性炭200gで脱色
し、噴霧乾燥してアスコルビン酸類の安定化剤として粉
末状の可溶性卵殻膜を得た。
【0038】次に、得られた粉末状の可溶性卵殻膜と、
粉末状のアスコルビン酸を1対1の重量比で均一に混合
し、安定化アスコルビン酸製剤を得た。この安定化アス
コルビン酸含有製剤を使用して、表2に示す配合成分を
混合し、混合液を透明瓶に充填し、密封することにより
モモ飲料を製造した。比較のために、可溶性卵殻膜を添
加しない以外は同様にしてモモ飲料(比較例2)を製造
した。
【0039】
【表2】
【0040】実施例2及び比較例2のモモ飲料のアスコ
ルビン酸の含有量は、製造直後にはそれぞれ942μg
/ml及び951μg/mlであったが、常温6ヶ月保
存後には実施例2の場合は913μg/mlであったの
に対し、比較例2の場合には788μg/mlと大きく
減少していた。このことから、可溶性卵殻膜がアスコル
ビン酸の安定化に大きく寄与していることがわかる。
【0041】実施例3 実施例1と同様にして得られた乾燥卵殻膜5kgに、2
N水酸化ナトリウム水溶液100リットルを加え、70
℃で3時間、加熱撹拌した。次いで、3N塩酸で中和
し、電気透析法により脱塩した。得られた脱塩水溶液を
凍結乾燥することによりアスコルビン酸類の安定化剤と
して粉末状の可溶性卵殻膜を得た。
【0042】次に、得られた粉末状の可溶性卵殻膜を使
用して、表3に示す配合成分を混合することにより化粧
水を調製した。比較のために、可溶性卵殻膜を添加しな
い以外は同様にして化粧水(比較例3)を製造した。
【0043】
【表3】 化粧水配合組成 実施例3 比較例3 成分 (重量%) (重量%) リン酸アスコルビルマグネシウム 0.5 0.5 可溶性卵殻膜 1.0 ― 1,3−ブチレングリコール 4.0 4.0 グリセリン 2.0 2.0 エタノール 3.0 3.0 メチルパラベン 0.1 0.1 香料 適量 適量 精製水 バランス バランス 100 100
【0044】実施例3及び比較例3の化粧水におけるリ
ン酸アスコルビルマグネシウムの製造直後の含有量を1
00%としたとき、40℃で5ヶ月保存後の含有量は、
実施例3の場合は99.4%であったのに対し、比較例
3の場合には89.2%と大きく減少していた。このこ
とから、可溶性卵殻膜がリン酸アスコルビルマグネシウ
ムの安定化に大きく寄与していることがわかる。
【0045】実施例4及び実施例5並びに比較例4及び
比較例5 0.1%アスコルビン酸水溶液1mlと、実施例1で得
られた粉末状の可溶性卵殻膜(酸加水分解物)又は実施
例3で得られた粉末状の可溶性卵殻膜(アルカリ分解
物)の0.1%水溶液1mlと、pH6の0.1[モル
濃度(モル/l);M]クエン酸−0.1Mリン酸緩衝
液8mlとを混合し、30ml容量のサンプル瓶に充填
することにより、アスコルビン酸含有水性製剤(実施例
4:酸加水分解による可溶性卵殻膜使用/実施例5:ア
ルカリ加水分解による可溶性卵殻膜使用)を得た。
【0046】可溶性卵殻膜の0.1%水溶液1mlに代
えてL−システイン塩酸塩の0.1%水溶液1mlを使
用する以外は、実施例4と同様にアスコルビン酸含有水
性製剤(比較例4)を得た。また、可溶性卵殻膜を使用
しない以外は、実施例4と同様にアスコルビン酸含有水
性製剤(比較例5)を得た。
【0047】得られたアスコルビン酸含有水性製剤を3
5℃で2日間開封状態で保存し、保存後のアスコルビン
酸の残存率(製造直後を100%とする)を比較した。
その結果、実施例4の場合には44%であり、実施例5
の場合には40%であったのに対し、比較例4の場合に
は30%に低下していた。安定化剤を全く含有しない比
較例5の場合には6%に大きく低下していた。このこと
から、可溶性卵殻膜が、L−システイン塩酸塩に比べて
アスコルビン酸の安定化剤として一段と優れているこ
と、更に、酸加水分解で得られた可溶性卵殻膜の方が、
アルカリ加水分解で得られた可溶性卵殻膜に比べてアス
コルビン酸の安定化剤として一段と優れていることがわ
かる。
【0048】なお、アスコルビン酸1重量部に対し可溶
性卵殻膜を0.01重量部より少ない濃度とした場合、
保存後のアスコルビン酸の残存率は比較例5と同程度で
あり、十分な効果が得られなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、従来のアスコルビン酸
の安定化剤あるいは安定化方法に比べ、アスコルビン酸
類をいっそう安定化させることができる。従って、アス
コルビン酸類のビタミンとしての栄養学的機能や肌の美
白効果としての機能などの生理学的機能を維持すること
ができ、食品はもとより、医薬品や化粧品分野などでの
アスコルビン酸類の用途を拡大することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可溶性卵殻膜を有効成分とするアスコル
    ビン酸類の安定化剤。
  2. 【請求項2】 可溶性卵殻膜が、鳥卵から採取した卵殻
    膜に加水分解処理を施して水に可溶な状態とした卵殻膜
    である請求項1記載の安定化剤。
  3. 【請求項3】 加水分解処理が、少なくとも酸による加
    水分解処理である請求項2記載の安定化剤。
  4. 【請求項4】 アスコルビン酸類に、請求項1〜3のい
    ずれかに記載のアスコルビン酸類の安定化剤を共存させ
    ることを特徴とするアスコルビン酸類の安定化方法。
  5. 【請求項5】 アスコルビン酸類1重量部に対し、安定
    化剤に含有されている可溶性卵殻膜(乾物換算)0.0
    1〜100重量部を共存させる請求項4記載の安定化方
    法。
  6. 【請求項6】 アスコルビン酸類と、請求項1〜3のい
    ずれかに記載のアスコルビン酸類の安定化剤とを含有す
    ることを特徴とする安定化アスコルビン酸類含有製剤。
  7. 【請求項7】 安定化アスコルビン酸類含有製剤中アス
    コルビン酸類1重量部に対し、安定化剤に含有されてい
    る可溶性卵殻膜(乾物換算)が0.01〜100重量部
    含有される請求項6記載の安定化アスコルビン酸類含有
    製剤。
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