JPH11193264A - 新規アミノ酸誘導体 - Google Patents

新規アミノ酸誘導体

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JPH11193264A
JPH11193264A JP9368042A JP36804297A JPH11193264A JP H11193264 A JPH11193264 A JP H11193264A JP 9368042 A JP9368042 A JP 9368042A JP 36804297 A JP36804297 A JP 36804297A JP H11193264 A JPH11193264 A JP H11193264A
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JP
Japan
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amino acid
alkyl group
group
formula
acid derivative
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JP9368042A
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English (en)
Inventor
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Kunitaka Hirose
国孝 広瀬
Mikiro Yanaka
幹郎 谷中
Hiroshi Maruoka
博 丸岡
Mitsunori Hakozaki
充徳 箱崎
Toru Yamazaki
徹 山崎
Toshikazu Dewa
俊和 出羽
Yoshiyuki Takemura
好之 竹村
Eiji Inoguchi
英司 井野口
Takeo Edamatsu
剛生 枝松
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なアミノ酸誘導体及びケモカイン受容体
拮抗剤の提供。 【解決手段】 次の式で示されるアミノ酸誘導体 R1-X1-ph-X2-A-Y-R2 式中 Aは Arg, Lys, Orn 残基を示し、X1及びX2は-(C=
O)-,または-(C=O)-NH-等を、Y は-NH-等を、R1及びR2
アルキル残基等を示す。CXC及びCCケモカイン受容体拮
抗作用を有し、エイズ、アレルギー性疾患、炎症性疾患
などの治療あるいは予防に優れた効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアミノ酸誘
導体及びその塩に関する。さらに本発明は、この化合物
を有効成分とするケモカイン受容体拮抗剤に関する。本
発明の化合物は、ケモカイン受容体拮抗剤としてエイ
ズ、アレルギー性疾患、炎症性疾患などの治療あるいは
予防に用いられる。
【0002】
【従来の技術】ケモカイン(Chemokine, chemotactic cy
tokineの略) は、白血病に対する遊走活性を有する4個
のシステインをこの分子内に含有する一群のタンパク質
であり、1番目と2番目のシステインの間に1個のアミ
ノ酸の挿入された CXCケモカイン(αケモカイン) サブ
ファミリーと1番目と2番目のシステインが隣接した C
C ケモカイン (βケモカイン) サブファミリーとがある
CXC ケモカインはT-Cellline-tropic HIV(T-HIV)のCD4
陽性細胞への侵入を可能にしている。そして、CCケモカ
インファミリーには RANTES, MIP-1β, MCP-1, MCP-2,
MCP-3, I-309などが含まれている。CCケモカイン中でma
crophage-tropic HIV(M-HIV)のセカンドレセプターであ
るCCR5が存在している。CCケモカインは単独、リンパ
球、好酸球、好塩基球、肥満細胞に作用してこれらの細
胞を遊走させ、また脱顆粒や種々の炎症性メディエータ
ーの放出などの作用をしている。またインターロイキン
8(1L-8) もケモカインの 1種として知られている。
【0003】また、最近の總説(内科80(2)218〜224(19
97))によると、Bergerらは、G タンパク結合性レセプタ
ーCXCR4 が T cell line-tropic HIV(T-HIV)のCD4 陰性
細胞への侵入を可能にすることを見出したことが記載さ
れている。そしてこのCXCR4の生理的リガントがSDF-1
という CXCケモカイン(αケモカイン) に属する分子で
あることも判明してきている。なお、CXCR4 は金沢大学
(現東京大学) の松島グループによって、またSDF-1は
京都大学の本庶グループと大阪大学の岸本グループによ
りすでに見いだされてクローニングされていた。さらに
CXCR4 発見の直前に米国の他のグループによって発見さ
れたCCケモカイン(RANTES, MIP-1α, β等のβケモカイ
ン) はHIV-1 の感染を抑制するという報告もなされた。
結局、マクロファージにはCCR5が、また正常T 細胞には
CD4 とともにCXCR4 が存在することがわかった。そして
上記ケモカインの受容体拮抗剤としては、Arg Arg Trp
Trp Cys Xaa の6〜14個のアミノ酸よりなるペプチドを
インターロイキン8 拮抗剤とすること(wo95/16702)、イ
ンドール誘導体を有効成分とする非ペプチド型インター
ロイキン8 拮抗剤 (特開平9-169729号公報) あるいはピ
ペリジン誘導体を含有するケモカイン受容体拮抗剤 (特
開平9-249566号公報) 等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うなインターロイキン8 、RANTES, MIP-1 α、SDF-1 な
どのケモカインによって惹起される疾患を阻害する薬剤
を開発するために鋭意研究したところ、新規なアミノ酸
誘導体が、1L-8、RANTES、MIP-1 α、SDF-1 等の受容体
に対する拮抗作用を有するという知見を得た。そして、
さらにこの知見に基づいて検討を重ねた結果、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明の課題は、新規な
アミノ酸誘導体及びそのアミノ酸誘導体を有効成分とす
るケモカイン受容体拮抗剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の一般式
(1) で示されるアミノ酸誘導体またはその塩に関する。 R1-X1-ph-X2-A-Y-R2 ・・・・・ (1) 式中、Aは DまたはL のArg, Lys, Orn から選択される
アミノ酸残基を示す。本発明において、アミノ酸はL,D,
ラセミ体のいずれでもよいが、L-アミノ酸が好ましい。
X1は存在しないか、または-(C=O)-, -(C=O)-NH-, -(C=
O)-O-, -(C=O)-S-, -NH-(C=O)-,-NH-(C=S)-,-NH-(C=O)-
NH-,-NH-(C=S)-NH-,-(S=O)-,-SO2-,-NH-,-O- 及び-S-
よりなる群から選択される基を示す。X2は、存在しない
か、または-(C=O)-,-(S=O)-,-SO2-,-NH-(C=O)-または-N
H-(C=S)-を示す。Y は、存在しないか、または-O-,-S-,
-NH-または-NR3を示す。R1R2はそれぞれ独立に、、炭素
数12-30 の直鎖アルキル基、分岐アルキル基、環状アル
キル基、コレステリル基、二重結合を1-5 含む直鎖アル
ケニル基または分岐アルケニル基を示すか、あるいはR1
R2のいずれか一方が水素原子、炭素数1-8 の直鎖アルキ
ル基、分岐アルキル基、直鎖アルケニル基、分岐アルケ
ニル基または環状アルキル基を示す。R3 は水素原子、
炭素数1-8 の直鎖アルキル基、分岐アルキル基、直鎖ア
ルケニル基、分岐アルケニル基または環状アルキル基を
示す。また、ph基に対する置換位置は、オルト、メタ、
パラのいずれでもよい。
【0006】また、本発明においては、上記一般式の化
合物において、R1は炭素数4-8 の直鎖アルキル基、分岐
アルキル基、環状アルキル基、直鎖アルケニル基または
分岐アルケニル基を示す。R2は炭素数12-30 の直鎖アル
キル基、分岐アルキル基、環状アルキル基、コレステリ
ル基、二重結合を1-5 含む直鎖アルケニル基または分岐
アルケニル基を示す化合物であってもよい。X1,X2,A 及
びY は上記と同じ意味をもつ。本発明においては上記化
合物のうちX1が-O-,-NH-(C=O)-, X2が -(C=O)-, Y が-O
- または-NH-を示す化合物が望ましい。また、これらの
塩のうち、好ましい塩として、トリフルオロ酢酸塩、塩
酸塩、酢酸塩、硫酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタン
スルホン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、
フマル酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩などを例示するこ
とができる。
【0007】本発明の化合物は、公知の方法によって製
造することができる。例えば、1)所定のアミノ酸のN末
端を保護したアミノ酸と、R2-Y-Hとを縮合させ (工程
1)、2)アミノ酸N末端保護基を除去し (工程2)、3) R1-
X1-ZとX1- ph-X2-OR4 とを縮合させ (工程3) (但し R4
はメチル基などの保護基を示す) 、4)R4を脱保護し必要
があれば活性化し (工程4)、5) R1X1-ph-X2-Z とA'-Y-R
2 とを縮合させ (工程5)(ただし、Z はハロゲン原子ま
たは水酸基を、A'は側鎖が保護されているアミノ酸を示
す) 、6)アミノ酸側鎖保護基を除去する (工程6)ことに
よって製造することができる。
【0008】本発明のアミノ酸誘導体としては次の化合
物を例示することができる。 2-(イソプロピルカルバモイル)-ベンゾイル-L- アルギ
ニン-n- ヘキサデシルアミド(I) 3-(イソプロピルカルバモイル)-ベンゾイル-L- アルギ
ニン-n- ヘキサデシルアミド(II) 4-(イソプロピルカルバモイル)-ベンゾイル-L- アルギ
ニン-n- ヘキサデシルアミド(III) 3-(イソプロピルカルバモイル)-ベンゾイル-L- リシン-
n- ヘキサデシルアミド(IV) 2-(イソプロピルカルバモイル)-ベンゾイル-L- リシン-
n- ヘキサデシルアミド(V) ベンゾイル-L- アルギニン-n- ヘキサデシルアミド(VI)
【0009】本発明は、前記アミノ酸誘導体またはその
塩を有効成分とするケモカイン受容体拮抗剤に関する。
本発明におけるアミノ酸誘導体またはその塩は、IL-8、
RANTES, MIP- 1α、SDF-1 などのケモカインによって惹
起される疾患、例えばエイズ、アレルギー性疾患、炎症
性疾患などの治療あるいは予防に用いられる。本発明の
アミノ酸誘導体またはその塩は、これをICR 系マウスに
単回経口投与(投与量500mg/kg) し、6日後の死亡例を
みたところ全くなく、このことからみて、急性毒性はな
いものと判断される。そして投与量は、一日体重1kg当
り、 0.1〜150mg 、好ましくは 1〜100 mgを1回または
数回に分けて投与することがてきる。投与形態は経口投
与が望ましいが、これに限るものではない。非経口的
に、例えば注射や経皮、腸内投与等適宜選択することが
てきる。また、前記投与量は患者の症状によって適宜変
更するこができる。
【0010】経口投与する場合の剤型は、本発明のアミ
ノ酸誘導体あるいはその塩に薬学的に許容される添加剤
1種又はそれ以上を加えて、例えば、散剤、錠剤、顆粒
剤、カプセル剤、坐剤、注射剤、又は経口用液剤等にす
ることができる。添加剤としては、例えば、ステアリン
酸マグネシウム、タルク、乳糖、デキストリン、デンプ
ン類、メチルセルロース、脂肪酸グリセリド類、水、プ
ロピレングリコール、マクロゴール類、アルコール、結
晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース類、ポ
ビドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸カルシウ
ム等を挙げることができる。更に、必要に応じて、着色
剤、安定化剤、抗酸化剤、防腐剤、pH調節剤、等張化
剤、溶解補助剤及び/または無痛化剤等を添加すること
ができる。顆粒剤、錠剤又はカプセル剤はコーティング
基剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等によっ
てコーティングすることもできる。そして、単独投与量
中に本発明のアミノ酸誘導体を 0.1〜500mg 、好ましく
は 1〜100mg 含有させることが望ましい。
【0011】次に本発明のアミノ酸誘導体の製造法につ
いて実施例をあげて具体的に説明する。なお、以下の説
明において下記の略語を用いることがある。 WSCI; 1- エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カル
ボジイミド HOBt; 1- ヒドロキシベンゾトリアゾール Pmc; 2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6- スルホニル DMF; N,N-ジメチルホルムアミド Fmoc; 9- フルオレンメトキシカルボニル Boc; tert- ブトキシカルボニル DMAP; 4- ジメチルアミノピリジン Bz;ベンゾイル
【0012】
【実施例1】(1) 2-(イソプロピルカルバモイル)-安息
香酸 (式4)の製法 (工程1)モノメチルフタレート 562.6mgをDMF 11.25 ml
に溶解させ、室温攪拌下WSCl塩酸塩 1.197g 、HOBt 0.8
44g 、2-アミノプロパン 0.321mlを順次加え、同温度に
てさらに3時間攪拌した。反応液に1規定塩酸水を加え
トルエン: 酢酸エチル=1:2 溶液にて分液抽出し、有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して得た粗生
成物をシリカゲルクロマトグラフィー(n- ヘキサン: 酢
酸エチル=1:1)にて精製し、メチル-2-(イソプロピルカ
ルバモイル)-ベンゾエート742.2 mgを無色透明粘性固体
として得た。1 HNMR(500MHz,CDCl3) δ:7.84(1H,d,J=7.5Hz),7.48(1H,d,J=7.5Hz),7.43(1H,
t,J=7.5Hz), 7.41(1H,t,J=7.5Hz), 5.77(1H,br.s), 4.2
6(1H,sept,J=6.5Hz), 3.87(3H,s), 1.26 (6H,d,J=6,5H
z) MS m/z(FAB);222(MH+ )
【0013】(工程2)工程1で得たメチル-2-(イソプロ
ピルカルバモイル)-ベンゾエート690.9mg をテトラヒド
ロフラン 6.91 ml、メタノール 6.91ml に溶解させ、室
温攪拌下1規定水酸化ナトリウム水溶液 6.91 mlを加え
1 時間攪拌した。反応液に1 規定塩酸水を加え酢酸エチ
ルにて分液抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後減圧濃縮して得た粗生成物をシリカゲルクロマトグラ
フィー( クロロホルム; メタノール=1:1 ) にて精製
し、標記化合物 (式4) 317.3mgを無色透明粘性固体とし
て得た。1 HNMR(500MHz,DMSO-d6) δ:8.38(1H,br,s),7.77(1H,d,J
=7.5Hz),7.49(1H,t,J=7.5Hz), 7.48(1H,t,J=7.5Hz), 7.
44(1H,d,J=7.5Hz), 5.77(1H,br,s) 3.99(1H,sept,J=6.5
Hz), 1.12(6H,d,J= 6.5Hz) MS m/z(FAB);208(MH+ )
【0014】
【化1】
【0015】
【外1】
【0016】1HNMR(500MHz,DMSO-d6) δ:7.88(2H,d,J=7.5Hz), 7.79(1H,br,t), 7.74-7.70(2
H,m) ,7,457.40(3H,m),7.31(2H,t,J=7.5Hz), 7.00-6.3
0(3H,m), 4.29-4.18(3H,m), 3.95-3.89(1H,m), 3.07-3.
00(4H,m), 2.56(2H,t,J=6.5Hz), 2.47(6H,Sx2),2.02(3
H, s), 1.75(2H,t,J=6.5Hz), 1.67-1.15(38H,m), 0.85
(3H,t,J=7.0Hz) MS m/z(FAB);886(MH+ )
【0017】
【化2】
【0018】(3) 2- (イソプロピルカルバモイル)-L-ア
ルギニン-n- ヘキサデシルアミド(I)(式6)の製法
【0019】
【化3】
【0020】(工程1)前記(2) で得られたN-9-フルオ
レニルメトキシカルボニル-NG -2,2,5,7,8- ペンタメチ
ルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン-n- ヘキサデ
シルアミド[Fmoc-Arg (NG Pmc)-NH-n-C16H33]421.1mgを
DMF8.422mlに溶解させ、室温撹拌下ジエチルアミン0.84
2ml を加え同温度にて0.25時間撹拌した。反応液を減圧
濃縮し蒸留水を加え酢酸エチルにて分液抽出し有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮してNG-2,2,5,7,8
- ペンタメチルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン
-n- ヘキサデシルアミド[Arg(NG Pmc)-NH-n-C16H33] の
粗生成物を薄黄色粘性固体として得た。
【0021】次に前記(1) で得られた 2-(イソプロピル
カルバモイル) 安息香酸98.8mgをDMF1.976mlに溶解させ
室温撹拌下WSCI塩酸塩182.2mg, HOBt128.4mgを加え10分
撹拌し、先に得たArg (NG Pmc)-NH-n-C16H33の粗生成物
をDMF0.316mlに溶解させたものを加え、同温度にて20時
間撹拌した。反応液に蒸留水及び1規定塩酸水を加えク
ロロホルムにて分液抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後減圧濃縮して得た粗生成物をシリカゲルクロ
マトグラフィー (クロロホルム- クロロホルム:メタノ
ール=15:1) にて精製し、2- (イソプロピルカルバモイ
ル)-ベンゾイル-NG -2,2,5,7,8- ペンタメチルクロマン
-6- スルホニル-L- アルギニン-n- ヘキサデシルアミド
(式7) 341.9mgを白色固体として得た。
【0022】
【化4】
【0023】(工程2)工程1で得られた 2-(イソプロ
ピルカルバモイル)-ベンゾイル-NG -2,2,5,7,8- ペンタ
メチルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン-n- ヘキ
サデシルアミド341.9mg をクロロホルム3.419ml に溶解
させ室温撹拌下、チオアニソール93.9μl 、トリフルオ
ロ酢酸3.419ml を加え1時間撹拌した。反応液を減圧濃
縮して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=10:1〜5:1)にて精製し
標記化合物 (式6)119.4mg を白色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.50(1H,d,8.0Hz), 8.40(1H,d,8.0Hz), 8.05(1H,t,J
=5.5Hz), 7.57(1H,d,J=6.0Hz), 7.52-7.48(2H,m), 7.40
(1H,d,J=6.0Hz), 4.40-4.28(1H,m), 4.03(1H,sept,J=7.
0Hz), 3.15-3.05(4H,m), 1.82-1.29(36H,d,J=7.0Hz),
1.11(6H,d,J=6.5Hz), 0.85(3H,t,J=7.0Hz) MS m/z (FAB);587 (MH+)
【0024】
【実施例2】(1) 3- (イソプロピルカルバモイル)-安息
香酸の製法 (工程1)モノメチルイソフタレート566.4mg をDMF11.
33mlに溶解させ、室温撹拌下WSCI塩酸塩1.205g,HOBt 0.
850g, 2-アミノプロパン 0.323mlを順次加え、同温度に
てさらに3時間撹拌した。反応液に1規定塩酸水を加え
トルエン:酢酸エチル=1:2 溶液にて分液抽出し、有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して得た粗生
成物をシリカゲルクロマトグラフィー (n-ヘキサン:酢
酸エチル=1:1)にて精製し、メチル-3-(イソプロピルカ
ルバモイル)-ベンゾエート 615.6mgを白色固体として得
た。1 H NMR (500MHz,CDCl3) δ:8.33(1H,s), 8.15(1H,d,J=7.5Hz), 8.04(1H,d,J=7.5
Hz), 7.53(1H,t,J=7.5Hz), 6.00(1H,br,s), 4.30(1H,se
pt,J=6.5Hz), 3.95(3H,s), 1.29(6H,d,J=6.5Hz) MS m/z (FAB);222 (MH+)
【0025】(工程2)工程1で得られたメチル-3-(イ
ソプロピルカルバモイル)-ベンゾエート 615.6mgをテト
ラヒドロフラン6.16ml、メタノール6.16mlに溶解させ、
室温撹拌下1規定水酸化ナトリウム水溶液6.91mlを加え
1時間撹拌した。反応液に1規定塩酸水を加え酢酸エチ
ルにて分液抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後減圧濃縮して得た粗生成物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=4:1)にて精製し、
標記化合物 (式7) 562.9mgを白色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.42(1H,s), 8.07(1H,d,J=8.0Hz), 8.06(1H,d,J=8.0
Hz), 7.58(1H,t,J=8.0Hz), 4.11(1H,sept,J=6.5Hz), 1.
18(6H,d, J=6.5Hz) MS m/z (FAB);208 (MH+)
【0026】
【化5】
【0027】(2) 3-(イソプロピルカルバモイル)-ベン
ゾイル-L- アルギニン-n- ヘキサデシルアミド (II)(式
8)の製法
【0028】
【化6】
【0029】(工程1)
【外2】
【0030】前記(1) で得られた 3-(イソプロピルカル
バモイル)-安息香酸19.1mgをDMF0.382mlに溶解させ、室
温撹拌下WSCI塩酸塩35.2mg, HOBt24.9mgを加え30分撹拌
し、先に得られたArg (NG Pmc)-NH-n-C16H33の粗生成物
をDMF0.122mlに溶解させたものを加え、同温度にて 1.5
時間撹拌した。反応液に蒸留水及び1規定塩酸水を加え
トルエン:酢酸エチル=1:2 溶液にて分液抽出し、有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して得られた
粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホル
ム〜クロロホルム:メタノール=15:1-10:1)にて精製
し、3- (イソプロピルカルバモイル)-ベンゾイル-NG -
2,2,5,7,8- ペンタメチルクロマン-6- スルホニル-L-
アルギニン-n- ヘキサデシルアミド35.2mgを白色固体と
して得た。
【0031】(工程2)工程1で得られた3- (イソプロ
ピルカルバモイル)-ベンゾイル-NG -2,2,5,7,8- ペンタ
メチルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン-n- ヘキ
サデシルアミド35.2mgをクロロホルム 0.352mlに溶解さ
せ室温撹拌下、トリフルオロ酢酸0.352ml を加え3時間
撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシ
リカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル=10:1-5:1) にて精製し標記化合物 (式8)10.0mgを白
色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.53(1H,d,J=8.0Hz), 8.34(1H,dr,s), 8.32(1H,s),
7.99(2H,d,J=9.5Hz), 7.96(1H,br,t), 7.54(1H,t,J=7.5
Hz), 7.52(1H,br,t), 7.30-6.80(3H,m), 4.48-4.40(1H,
m), 4.12(1H,sept,J=7.0Hz), 3.12-3.05(4H,m), 1.82-
1.29(32H,d,J=7.0Hz), 1.18(6H,d,J=6.0Hz), 0.85(3H,
t,J=7.0Hz) MS m/z (FAB);587 (MH+)
【0032】
【実施例3】(1) 4-(イソプロピルカルバモイル)-安息
香酸の製法 (工程1)モノメチルテレフタレート 571.1mgをDMF 1
1.42ml に溶解させ、室温撹拌下WSCI塩酸塩1.125g, HOB
t0.857g, 2-アミノプロパン 0.326mlを順次加え、同温
度にてさらに3時間撹拌する。反応液に1規定塩酸水を
加えトルエン:酢酸エチル=1:2 溶液にて分液抽出し、
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して得ら
れた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー (n-ヘキ
サン:酢酸エチル=1.5:1)にて精製し、メチル-(4-イソ
プロピルカルバモイル) ベンゾエート 592.4mgを白色固
体として得た。1 H NMR (500MHz,CDCl3) δ:8.08(2H,d,J=8.0Hz), 7.80(2H,d,J=8.0Hz), 5.99(1
H,br,s), 4.29(1H,sept,J=7.0Hz), 3.94(3H,s), 1.29(6
H,d,J=7.0Hz) MS m/z (FAB);222 (MH+)
【0033】(工程2)工程1で得られたメチル-4-(イ
ソプロピルカルバモイル)-ベンゾエート 592.4mgをテト
ラヒドロフラン5.92ml、メタノール5.92mlに溶解させ、
室温撹拌下1規定水酸化ナトリウム水溶液5.92mlを加え
1時間撹拌した。反応液に1規定塩酸水を加え酢酸エチ
ルにて分液抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール=4:1)にて精製
し、標記化合物 (式9) 534.0mgを白色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.35(1H,d,J=8.0Hz), 7.99(2H,d,J=8.2Hz), 7.90(2
H,d,J=8.2Hz), 4.14-4.07(1H,m), 1.17(6H,d,J=7.0Hz) MS m/z (FAB);208 (MH+)
【0034】
【化7】
【0035】(2) 4-(イソプロピルカルバモイル)-ベン
ゾイル-L- アルギニン-n- ヘキサデシルアミド(III)(式
10) の製法
【0036】
【化8】
【0037】(工程1)実施例1(2)で得られたフルオ
レニルメトキシカルボニル-NG -2,2,5,7,8- ペンタメチ
ルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン-n- ヘキサデ
シルアミド[Fmoc-Arg (NG Pmc)-NH-n-C16H33] 57.2mgを
DMF1.145mlに溶解させ室温撹拌下ジエチルアミン 0.115
mlを加え同温度にて0.25時間撹拌した。反応液を減圧濃
縮し蒸留水を加え酢酸エチルにて分液抽出し有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮してNG-2,2,5,7,8-
ペンタメチルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン-n
- ヘキサデシルアミド[Arg(NG Pmc)-NH-n-C16H33] の粗
生成物を薄黄色粘性固体として得た。
【0038】前記(1)で得られた 4-(イソプロピルカル
バモイル)-安息香酸13.4mgをDMF0.536mlに溶解させ、室
温撹拌下WSCI塩酸塩24.8mg, HOBt17.5mgを加え1時間撹
拌し、先に得たArg(NGPmc)-NH-n-C16H33の粗生成物をDM
F0.086mlに溶解させたものを加え、同温度にて2時間撹
拌した。反応液に蒸留水及び1規定塩酸水を加えトルエ
ン:酢酸エチル=1:2 溶液にて分液抽出し、有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して得た粗生成物を
シリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルム〜クロロ
ホルム:メタノール=10:1) にて精製し、4- (イソプロ
ピルカルバモイル)-ベンゾイル-NG -2,2,5,7,8- ペンタ
メチルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン-n- ヘキ
サデシルアミド (式11)40.1mg を白色固体として得た。
【0039】
【化9】
【0040】(工程2)前記工程1で得られた4- (イソ
プロピルカルバモイル)-ベンゾイル-NG -2,2,5,7,8- ペ
ンタメチルクロマン-6- スルホニル-L- アルギニン-n-
ヘキサデシルアミド40.1mgをクロロホルム 0.401mlに溶
解させ室温撹拌した、トリフルオロ酢酸0.401ml を加え
3.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた粗生
成物をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルム:
メタノール=10:1〜5:1)にて精製し標記化合物 (式10)
36.4mgを薄黄色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.53(1H,d,J=8.0Hz), 8.32(1H,d,J=7.0Hz), 7.96(2
H,d,J=8.0Hz), 7.92(2H,d,J=8.5Hz), 7.50(1H,br,t),
7.30-6.80(3H,m), 4.48-4.40(1H,m), 4.12(1H,sept,J=
7.0Hz), 3.12-3.05(4H,m), 1.82-1.29(33H,d,J=7.0Hz),
1.22(6H,d,J=6.0Hz), 0.85(3H,t,J=7.0Hz) MS m/z (FAB);587 (MH+)
【0041】
【実施例4】3-(イソプロピルカルバモイル)-ベンゾイ
ル-L- リシン-n- ヘキサデシルアミド(式12) の製法
【0042】
【化10】
【0043】
【外3】
【0044】Fmoc-Lys(Boc)-OH 585mgをDMF 12mlに溶解
し、WSCI塩酸塩 720mg、HOBt 510mg、n-ヘキサデシルア
ミン450mg を加え、室温で15時間撹拌した。反応液に1N
塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた粗生成物
をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルム:メタ
ノール=20:1) にて精製し、標記化合物 792mgを白色固
体として得た。
【0045】(2) 3-(イソプロピルカルバモイル)-ベン
ゾイル-ε-tert-ブトキシカルボニル-L-リシン-n-ヘキ
サデシルアミドの製法 Fmoc-Lys(Boc)-NH-n-C16H33 45.5mgをDMF1mlに溶解し、
ジエチルアミン 0.1mlを加え、室温で15分撹拌した。反
応液を減圧濃縮して得られた粗生成物をDMF0.6mlに溶解
し、WSCI塩酸塩25mg、DMAP16mg、実施例2の(1) で得ら
れた 3- イソプロピルカルバモイル- 安息香酸15mgを加
え、室温で2日間撹拌した。反応液に1N塩酸を加え、酢
酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に
て精製し、標記化合物31.1mgを白色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.44(1H,d,J=7.5Hz), 8.32(1H,d,J=8.0Hz), 8.30(1
H,s), 7.99(1H,d,J=8.0Hz), 7.96(1H,d,J=8.0Hz), 7.92
(1H,brt), 7.53(1H,dd,J=8.0Hz), 6.73(1H,brt),4.43-
4.37(1H,m), 4.15-4.08(1H,m), 3.11-2.98(2H,m), 2.93
-2.87(2H,m), 1.75-1.68(2H,m), 1.42-1.16(38H,m), 0.
85(3H,t,J=7.0Hz) MS m/z (FAB);659 (MH+)
【0046】(3) 3-(イソプロピルカルバモイル)-ベン
ゾイル-L-リシン-n-ヘキサデシルアミド (式12) の製法 3-(イソプロピルカルバモイル) ベンゾイル-ε-tert-ブ
トキシカルボニル-L-リシン-n- ヘキサデシルアミド26.
4mgをクロロホルム 0.3mlに溶解し、トリフルオロ酢酸
0.3mlを加え、室温で45分撹拌した。反応液を減圧濃縮
して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー (クロロホルム:メタノール=5:1)にて精製し、
標記化合物28.1mg (式12) を白色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.50(1H,d,J=8.5Hz), 8.33(1H,d,J=6.5Hz), 8.32(1
H,s), 8.00(1H,d,J=8.0Hz), 7.97(1H,d,J=8.0Hz), 7.93
(1H,t), 7.63(2H,brs), 4.47-4.39(1H,m), 4.16-4.08(1
H,m), 3.09-3.03(2H,m), 2.82-2.73(2H,m), 1.81-1.70
(2H,m), 1.45-1.16(36H,m), 0.85(3H,t,J=7.5Hz) MS m/z (FAB);559 (MH+)
【0047】
【実施例5】2-(イソプロピルカルバモイル) ベンゾイ
ル-L- リシン-n- ヘキサデシルアミド(式13) の製法
【0048】
【化11】
【0049】2-(イソプロピルカルバモイル) ベンゾイ
ル-L-リシン-n-ヘキサデシルアミドの製法 実施例4の(1) で得られたFmoc-Lys(Boc)-NH-n-C16H33
41mgをDMF0.8mlに溶解し、ジエチルアミン0.08mlを加
え、室温で25分撹拌した。反応液を減圧濃縮して得た粗
生成物をDMF0.3mlに溶解し、WSCI塩酸塩23mg、DMAP15m
g、実施例1の(1)で得られた2-イソプロピルカルバモイ
ル安息香酸14mgを加え、室温で20時間撹拌した。反応液
に1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して得られた粗生成
物をクロロホルム 0.5mlに溶解し、トリフルオロ酢酸
0.5mlを加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃
縮して得た粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=5:1)にて精製し、標記化
合物 (式13) 33.1mgを白色固体として得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.47(1H,d,J=7.5Hz), 8.40(1H,d,J=7.5Hz), 8.04(1
H,t,J=5.5Hz), 7.71(2H,brs), 7.58-7.40(4H,m), 4.26-
4.21(1H,m), 4.07-4.00(1H,m), 3.14-3.07(2H,m),2.87-
2.78(2H,m), 1.96-1.88(1H,m), 1.65-1.35(4H,m), 1.28
(28H,brs), 1.15(3H,d,J=6.5Hz), 1.14(3H,d,J=6.5Hz),
0.86(3H,t,J=7.5Hz) MS m/z (FAB);559 (MH+)
【0050】
【実施例6】ベンゾイル-L- アルギニン-n- ヘキサデシ
ルアミド(VI)の製法
【0051】
【化12】
【0052】
【外4】
【0053】実施例1の(3) 工程1 で得られた Arg(NG
Pmc)- NH-n-C16H3315.7mg をピリジン0.3 mlに溶解し、
ベンゾイルクロリド3.3 μl を加え、室温で1時間攪拌
した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して得た粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム:メタノール=20:1) にて精製し、標記化合物1
2.5mgを無色シロップとして得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.34(1H,d,J=7.5Hz), 7.89(2H,d,J=7.0Hz), 7.61(2
H,t,J=7.0Hz),7.58-7.45(3H,m),6.80-6.30(3H,br),4.42
-4.35(1H,m),3,10-3.00(4H,m),2.56(2H,t,J=7.0Hz),2.4
6(6H,2s),2.01(3H,s),1.76(2H,t,J=7.0Hz),1.73-1.13(3
8H,m),0.85(3H,t,J=7.0Hz) MS m/z (FAB);767 (MH+)
【0054】Bz-Arg(N G Pmc)- NH-n-C16H3310.0mgをク
ロロホルム0.1 mlに溶解し、トリフルオロ酢酸0.1 mlを
加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して得
た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=5:1)にて精製し、標記化合物
7.6 mgを無色シロップとして得た。1 H NMR (500MHz,DMSO-d6) δ:8.40(1H,d,J=8.0Hz), 7.97-7.89(3H,m),7.60(1H,br
t),7.54(1H,t,J=7.5Hz),7.46(2H,t,J=7.5Hz),7.40-6.80
(3H,br),4.45-4.37(1H,m),3.17-3.04(4H,m),1,88-1.20
(32H,m),0.85(3H,t,J=7.0Hz) MS m/z (FAB); 502(MH+)
【0055】次に、本発明のアミノ酸誘導体のIL-8,SD
F-1 及びRANTES拮抗活性の測定結果について試験例を示
す。
【試験例1】(1) IL-8拮抗活性の測定 ヒトTHP- 1 (単球由来細胞株) 細胞を(125I)IL-8を用い
た結合試験により本発明のIL-8アミノ酸誘導体の受容体
に対する親和性を次の方法により検討した。THP-1細胞
を10%FCS(FBS)を含む RPMI-1640培地にて継代し、その
対数増殖期細胞 5×106cell/400 μl を0.1 %ウシ血清
アルブミンを含む RPMI-1640培地に懸濁した。この懸濁
液に(125I)IL-8 (最終濃度 0.06 mM 比活性2200ci/mmo
l)と、本発明のアミノ酸誘導体のD'-PBSあるいはDMSO溶
液 4μl(最終濃度 100μM)とを混合した。氷中2時間反
応させ遠心後 1mlのD-PBS で5回洗浄した。最終的にD'
-PBS 1mlに懸濁し、細胞の総放射活性を測定した。THP-
1細胞に対する(125I)IL-8の非特異的結合量(THP-1細胞
のIL-8受容体以外に結合した(125I)IL-8) は上記操作の
本発明のアミノ酸誘導体の代りに 1mg/ml IL-8 2μl を
THP-1 細胞懸濁液に加え求めた。THP-1 細胞に対する(
125I)IL-8の特異的結合量は、全結合量から非特異的結
合量を差し引いて求めた。すなわち、次式にて本発明の
アミノ酸誘導体の 100μM 用量でのTHP-1 細胞とIL-8の
特異的結合に対する阻害率 (%) を求めた。 阻害率 (%) =〔 (全結合量−非特異的結合量) −(本
発明のアミノ酸誘導体添加時結合量−非特異的結合
量)〕÷ (全結合量−非特異的結合量) ×100
【0056】(2) SDF-1 及びRANTES拮抗活性の測定 前記(1) の(125I)IL-8に代えて (125I)SDF-1及び(125I)
RANTES を同じ濃度で用いてこれらに対する拮抗活性を
測定した。その結果を表1に示した。
【0057】
【表1】
【0058】この表に示されるように本発明の実施例の
アミノ酸誘導体は1L-8, SDF-1 あるいは RANTES に対し
て拮抗活性を示し、これらのケモカインによって惹起さ
れる疾患を防止することができることが判明した。
【0059】
【試験例2】前記実施例のアミノ酸誘導体の急性毒性に
ついて検討した。すなわち、5週齢のICR 系マウス
(雄) を各群5匹に分け、1週間馴化飼育後、0.5 %メ
チルセルロース水溶液に実施例のアミノ酸誘導体を溶解
又は分散して単回経口投与( 投与量 500mg/kg)し、6日
後の死亡数を調べた。結果を表2に示した。表2に示さ
れるようにいずれのアミノ酸誘導体を投与しても死亡せ
ず、急性毒性がないことが確認された。
【0060】
【表2】 ──────────────────────────── 実施例番号 化合物番号 死亡数/生存数 ──────────────────────────── 1 I 0/5 2 II 0/5 4 IV 0/5 ────────────────────────────
【0061】
【製剤例】化合物(I)(10mg)、ラクトース(36mg)、コ
ーンスターチ(150mg) 、微結晶セルロース(29mg)、及び
ステアリン酸マグネシウム(5mg) を混合し、これを打錠
して錠剤(230mg/錠) にした。
【0062】
【発明の効果】本発明により新規なアミノ酸誘導体又は
その塩を提供することができる。本発明の新規なアミノ
酸誘導体又はその塩は CXC及びCCケモカイン受容体拮抗
作用を有し、エイズ、アレルギー性疾患、炎症性疾患な
どの治療あるいは予防剤として優れた効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 317/32 C07C 317/32 335/16 335/16 (72)発明者 箱崎 充徳 埼玉県川口市芝中田1−30−3 メゾン高 柳102 (72)発明者 山崎 徹 東京都葛飾区奥戸9−22−11 (72)発明者 出羽 俊和 東京都江戸区南葛西1−1−1−402 (72)発明者 竹村 好之 東京都練馬区西大泉2−18−37 (72)発明者 井野口 英司 群馬県館林市北成島町734−2 (72)発明者 枝松 剛生 神奈川県相模原市東橋本2−7−25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式(1) で示されるアミノ酸誘導体ま
    たはその塩。 R1-X1-ph-X2-A-Y-R2 ・・・・・ (1) 式中、Aは DまたはL のArg, Lys及びOrn から選択され
    るアミノ酸残基を示す。X1は存在しないか、または-(C=
    O)-, -(C=O)-NH-, -(C=O)-O-, -(C=O)-S-, -NH-(C=O)-,
    -NH-(C=S)-,-NH-(C=O)-NH-,-NH-(C=S)-NH-,-(S=O)-,-SO
    2-,-NH-,-O- 及び-S- よりなる群から選択される基を示
    す。X2は、存在しないか、または-(C=O)-,-(S=O)-,-SO2
    -,-NH-(C=O)-または-NH-(C=S)-を示す。Y は、存在しな
    いか、または-O-,-S-,-NH-または-NR3を示す。R1R2はそ
    れぞれ独立に、炭素数12-30 の直鎖アルキル基、分岐ア
    ルキル基、環状アルキル基、コレステリル基、二重結合
    を1-5 含む直鎖アルケニル基または分岐アルケニル基を
    示すか、あるいはR1R2のいずれか一方が水素原子、炭素
    数1-8の直鎖アルキル基、分岐アルキル基、直鎖アルケ
    ニル基、分岐アルケニル基または環状アルキル基を示
    す。R3 は水素原子、炭素数1-8 の直鎖アルキル基、分
    岐アルキル基、直鎖アルケニル基、分岐アルケニル基ま
    たは環状アルキル基を示す。また、ph基に対する置換位
    置は、オルト、メタ、パラのいずれでもよい。
  2. 【請求項2】 次の式(2) で示されるアミノ酸誘導体ま
    たはその塩。 R1-X1-ph-X2-A-Y-R2 ・・・・・ (2) 式中、X1, X2, A 及びY は請求項1と同じ意味で用いら
    れ、R1は炭素数4-8 の直鎖アルキル基、分岐アルキル
    基、環状アルキル基、直鎖アルケニル基または分岐アル
    ケニル基を示す。R2は炭素数12-30 の直鎖アルキル基、
    分岐アルキル基、環状アルキル基、コレステリル基、二
    重結合を1-5 含む直鎖アルケニル基または分岐アルケニ
    ル基を示す。
  3. 【請求項3】 次の式(3) で示される請求項2記載のア
    ミノ酸誘導体またはその塩。 R1-X1-ph-X2-A-Y-R2 ・・・・・ (3) 式中、R1, R2, A 及びY は請求項2と同じ意味で用いら
    れ、X1は、-O-,-NH-(C=O)-, を示す。X2は、-(C=O)- を
    示す。Y は-O- または-NH-を示す。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のアミノ
    酸誘導体またはその塩を有効成分とするケモカイン受容
    体拮抗剤。
JP9368042A 1997-12-26 1997-12-26 新規アミノ酸誘導体 Pending JPH11193264A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6794375B2 (en) 2000-01-28 2004-09-21 The Procter & Gamble Co. Palatable arginine compounds and uses thereof for cardiovascular health

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US6794375B2 (en) 2000-01-28 2004-09-21 The Procter & Gamble Co. Palatable arginine compounds and uses thereof for cardiovascular health

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