JPH11192313A - イオントフォレーシス装置およびその組み立て方法 - Google Patents

イオントフォレーシス装置およびその組み立て方法

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JPH11192313A
JPH11192313A JP9368648A JP36864897A JPH11192313A JP H11192313 A JPH11192313 A JP H11192313A JP 9368648 A JP9368648 A JP 9368648A JP 36864897 A JP36864897 A JP 36864897A JP H11192313 A JPH11192313 A JP H11192313A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬物の長期安定性を保証でき、しかも適用時
の組み立て操作が容易なイオントフォレーシス装置およ
びその組み立て方法を提供する。 【解決手段】 バッキング層4のドナー電極印刷部6に
は薬物溶解部11が備えられる。薬物溶解部11には、
薬物保持体14が取り外し可能に接合される。薬物保持
体14の皮膚40側にはライナー12が配置されてい
る。使用時には、ライナー12が剥離され、皮膚40に
貼付される。ライナー12には、位置合せ構造として開
口部15が設けられる。電極部Ibにも同様に、位置合
せ構造として開口部5が設けられる。装置組み立てに当
たって、これらの開口部を合せることにより、薬物保持
体14を薬物溶解部11に容易かつ正確に配置すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は経皮及び経粘膜への
適用に好適なイオントフォレーシス装置に係り、特に用
時活性型のイオントフォレーシス装置およびその組み立
て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、外用製剤分野では種々の剤型が開
発され、それに対する関心が次第に高まりつつある。そ
の理由は、局所的または全身的にその薬理作用を期待す
る薬物を皮膚や粘膜から投与した場合、薬物の持続性が
期待できること、薬物の吸収速度の調節が容易であり投
与過剰による副作用の防止が可能なこと、経口投与に見
られるような肝臓による初回通過効果による代謝の影響
等が少なく薬物の有効利用が可能であること、肝臓障害
等を伴う薬物でも比較的安全に投与できることなど、種
々の利点を有するためである。
【0003】しかし、正常の皮膚は当然、外界からの刺
激に対する保護作用を有するため、薬物の吸収・透過は
比較的困難なものとなっている。従って薬物を外用剤の
剤型で投与しても、薬効の充分な発現に必要な薬物量が
容易には吸収されないのが現状である。また、皮膚以外
の生体膜からの吸収経路、例えば経口、直腸、口腔、
鼻、舌下等の投与法においても、薬物によっては、それ
に関わる生体膜を浸透もしくは透過し難く、バイオアベ
イアビリティーの低い薬物が数多く見られる。従って、
皮膚及びその他の生体膜に対する浸透・透過・吸収を充
分に高め実用使用濃度において充分な薬理効果を示し、
かつそれ自身の局所毒性や全身毒性等が少ない、有用性
及び安全性の高い吸収促進方法が望まれている。
【0004】現在、この吸収促進方法には、吸収促進剤
を用いる化学的促進法と、イオントフォレーシスやフォ
ノフォレーシスを用いた物理的促進法があるが、近年に
なりイオントフォレーシスがにわかに注目され、上記の
問題を解決できる投与方法として期待されている。
【0005】イオントフォレーシスは皮膚または粘膜に
電圧を印加し、電気的にイオン性薬物を泳動し、皮膚ま
たは粘膜から薬物投与するものである。一般的にイオン
トフォレーシス装置は、陽極と陰極の2つのイオントフ
ォレーシス用電極を備え、これを互いに一定間隔だけ離
して皮膚に貼着し、電流発生器の発生した電流をこの電
極に導くことによって治療が行われるよう構成される。
【0006】また、このイオントフォレーシス装置は、
薬剤を貯蔵する層と電極とを組み合わせた構造で有り、
薬効成分の体内血中濃度を一定時間維持する目的で、あ
らかじめ設計された量の薬効成分の他に、薬効維持のた
めの種々の添加剤が必要に応じて封入される。
【0007】この種のイオントフォレーシス装置は、例
えば特開昭62−268569号公報、特開平2−13
1779号公報、特開平3−268769号公報、特開
平3−45271号公報、特表平3−504343号公
報、特表平3−504813号公報等に開示されてい
る。
【0008】しかしながら、これらのイオントフォレー
シス装置は、水中での安定性に問題がある薬物(生理活
性ペプチド類等)を使用する場合には、経時での薬物の
分解による設定薬物量の減少が懸念される。更に、薬物
を高濃度で投与したい場合には、保存中に薬物希釈が起
こるおそれがある。
【0009】また、イオントフォレーシスによるペプチ
ド系薬物の経皮吸収の場合は、薬物保持環境を薬物の等
電点よりも酸性側もしくは塩基性側に設定することが通
常である。このため、生理活性物質の薬理効果の発現補
助を目的として含有される添加剤の安定性に大きな影響
を与え、薬理効果が低下するおそれもある。
【0010】更に、生理活性ペプチド類等を溶解状態で
保存した場合は、製剤を構成する部材の周辺部位への吸
着が発生し、所定の濃度を長期間安定に保存すること
は、非常に困難であることが認識されている。
【0011】その他の問題として、薬物を溶解状態で含
有する導電層が、通電直後の電極に直接接触して存在す
るように構成された装置においては、通電時に薬物が電
極表面で電気的に分解することが報告されており、分解
薬物の体内吸収による人体への影響も懸念される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
すべく、これまで数多くの提案がなされてきた。例え
ば、特開昭63−102768号公報、米国特許531
0404号には、水または電解質溶液を封入したカプセ
ルまたはポーチを電極構造の上部に配置し、用時にカプ
セルまたはポーチを破壊して薬物保持層を含浸させる方
法が開示されている。しかしこの方法は、薬物を安定な
状態(乾燥)で保存できる点では優れているものの、薬
物保持層全体に水分を均一に浸透させるのに時間がかか
りすぎ、また薬物の希釈による薬効の低下が生じる可能
性があり、十分とは言えない。
【0013】また特許第2542792号公報には、薬
物保持層と電解質を含む電極層とが分離した状態で別々
のコンパートメント内に配置され、適用時にヒンジ構造
にある2つのコンパートメントを折り合わせることで活
性化する方法が開示されている。しかしこの方法は、薬
物の長期安定性の面からは向上が見られるが、適用時の
活性化方法に十分な工夫が無いため人為的誤差を導く要
素が多く、活性化後の製剤の均一性が十分に得られると
は言えない。
【0014】また特開平3−94771号公報には、イ
オン選択透過性膜(イオン交換膜等)を水保持部の皮膚
側に隣接するように設置し、更にイオン選択透過性膜の
生体接触面上に薬物を乾燥付着させることで、薬物の希
釈防止及び微量薬物の局所高濃度投与の実現を目的とし
たデバイスが開示されている。
【0015】更に特開平9−201420号には、電極
構造層、溶解液保持層および乾燥状態にある生理活性物
質含有の薬物保持層をこの順に階層構造に配置し、更に
溶解液保持層と薬物保持層との間に非透水性のセパレー
ター層を配置したイオントフォレーシス用デバイスが開
示されている。このデバイスは、活性化時にセパレータ
ー層を引き抜くことで溶解液保持層と薬物保持層との接
合が自動的になされるよう構成される。このデバイスの
場合、装置組み立て時の人為的誤差の防止と言う面で
は、非常に優れている。しかし、このデバイスは、溶解
液保持層と薬物保持層を同一包装とするため、溶解液保
持層からの溶解液の漏れによる薬物の安定性の低下が懸
念され、品質保証の確保が難しい。また、仮に溶解液の
漏れの完全防止が技術的に可能であるとしても、その製
造コストが高くなることが予想される。
【0016】このように、薬物の長期安定性を保証で
き、しかも適用時の組み立て操作が容易かつ正確で、人
為的誤差を極力排除したイオントフォレーシス装置は未
だ得られていないのが現状である。
【0017】従って本発明の目的は、薬物の長期安定性
を保証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易なイオ
ントフォレーシス装置およびその組み立て方法を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的は、薬物溶解部
を備える電極部および薬物保持体を備える薬物部にそれ
ぞれ位置合せ構造を設け、薬物部の位置合せ構造を電極
部の位置合せ構造に合せて、薬物保持体を薬物溶解部と
接合するよう構成したイオントフォレーシス装置によ
り、達成される。これらの位置合せ構造は、例えば電極
部および薬物部にそれぞれ形成された開口部である。電
極部と薬物部の両開口部を揃えることにより両者の位置
合せを正確かつ迅速に行うことができる。
【0019】また、電流発信部にも同様の位置合せ構造
を設け、これを電極部の位置合せ構造に合せて、電流発
信部を電極部と結合する。電流発信部に形成する位置合
せ構造は、電極端子を用いることができる。この場合、
電流発信部に接続コードで接続された端子に位置合せ構
造を設けてもよい。
【0020】更に、同様な位置合せ構造を有するコネク
ターを設け、各部の位置合せ構造を互いに合せて電流発
信部とコネクターに電極部を挟んで結合することもでき
る。位置合せ構造のいくつかを導電性材料で構成するこ
とにより、この位置合せ構造を電気的結合として用いる
ことができる。
【0021】このイオントフォレーシス装置の薬物部
は、使用前には、電流発信部や電極部等の部品とは別包
装状態で保存される。そして使用時に、位置合わせのた
めの配列保持手段を用いて、電極部と薬物部の機械的結
合あるいは電極部と電流発信部の電気的結合を与えるよ
うに構成する。この配列保持手段として、例えば電流発
信部や導電性スナップコネクターの電極端子あるいは装
置組み立て用補助台が使われる。このように本発明装置
はまた、位置合せ構造を有する電極部と、同様な位置合
せ構造を有する薬物部とを分離収納した装置セットであ
る。この装置セットには、これ以外に、同様な位置合せ
構造を有する電流発信部やコネクターあるいは位置合せ
用補助台が、薬物部と分離収納される。
【0022】ここで用いられる電極部(電極ユニット)
は、導電層を保持する部材と、導電層に接続された配線
と、配線および部材の少なくとも一方に形成された位置
合せ構造とを有する。この位置合せ構造は、配線および
部材の少なくとも一方に形成された開口部である。また
薬物部(薬物ユニット)は、薬物を保持する薬物保持体
と、薬物保持体を保護する剥離可能なカバーと、カバー
に形成された位置合せ構造とを有する。ここでの位置合
せ構造は、カバーの端部に形成された開口部である。
【0023】また本発明に係るイオントフォレーシス装
置の組み立て方法は、電極部に設けられた蓋材を剥離す
る工程と、電極部と薬物部の両位置合せ構造を符合させ
て薬物部の薬物保持体を電極部の薬物溶解部に配置する
工程と、薬物保持体の薬物溶解部側のカバーを剥離する
工程と、薬物保持体を電極部に固定する工程とを含むも
のである。本装置では、薬物保持体の薬物溶解部と反対
側にもカバーを配置しているが、このカバーに開口を設
けているときは、カバーを剥離することなく組み立てを
終了できる。また、反対側のカバーに開口を設けていな
いときは、カバーの少なくとも一部を剥離する工程を経
て、組み立てを終了する。即ち、反対側のカバーは全体
を剥離してもよいし、また例えば、カバーの位置合せ構
造部分は剥離せず残りの部分を剥離するようにしてもよ
いのである。
【0024】電極部と薬物部の位置合せは、補助台や電
流発信部あるいはコネクターに設置した位置合せ構造を
用いて行うことができる。この場合、例えば電極部と薬
物部の両位置合せ構造を開口部とし、補助台の位置合せ
構造を開口部に挿入可能な位置合せ棒とすることができ
る。また電流発信部およびコネクターの位置合せ構造と
しては、それらの電極端子を用いることができる。
【0025】このようすることにより、薬物の長期安定
性を保証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易かつ
正確で、人為的誤差を極力排除したイオントフォレーシ
ス装置およびその組み立て方法を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るイオントフ
ォレーシス装置における使用直前の断面構成を示す図で
ある。図中の各部品は、積層関係を分かり易くするため
互いに離して図示したが、実際には各層は密着してい
る。
【0027】同図において、バッキング層4の一方には
ドナー電極印刷部6が配置され、他方にはリファレンス
電極印刷部7が配置されている。バッキング層4の周辺
部には、適用部位への製剤固定のため医療用粘着テープ
等の粘着フィルム3が設置される。両電極印刷部6、7
は導電性スナップコネクターIdにより電流発信部Ia
に接続される。バッキング層4のドナー電極印刷部6に
はドナー電極側導電層(薬物溶解部)11が備えられ、
リファレンス電極印刷部7にはリファレンス電極側導電
層10が備えられる。薬物溶解部11には、薬物保持体
14が取り外し可能に接合される。薬物保持体14には
薬物保持体周辺粘着層13が設けられる。薬物保持体1
4は、電極部Ib側の薬物保持体周辺粘着層13により
バッキング層4あるいはドナー電極印刷部6に固定され
る。一方、皮膚40側の薬物保持体周辺粘着層13に
は、ライナー12が配置されている。
【0028】このように構成されたイオントフォレーシ
ス装置は、使用時には、ライナー12が剥離され、薬物
保持体14が露出する。この状態で装置が皮膚40に貼
付される。このとき薬物保持体14に乾燥保持された薬
物が、薬物溶解部11から供給される水によって溶解す
る。そして電流発信部Iaの電源をオンすることによ
り、このイオントフォレーシス装置が駆動される。
【0029】
【作用】ここでライナー12には、位置合せ構造として
開口部15が設けられている。また電極部Ibには同様
に、位置合せ構造として開口部5が設けられている。装
置適用に当たって、これらの開口部を符合させることに
より、薬物溶解部11に薬物保持体14を容易かつ正確
に配置することができる。このとき、電流発信部Ia又
はコネクターIdの電極端子をこの開口部に挿入するこ
とにより、迅速に位置合せ操作を行うことができる。
【0030】
【実施例】このようなイオントフォレーシス装置の各部
の構成例について、次に詳細に説明する。
【0031】図2は、薬物部(又は薬物ユニット)の一
実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、
(c)は断面図である。本実施例の薬物ユニットIc
は、多孔質性の薬物保持体14を保護カバーである電極
部側ライナー17と皮膚側ライナー12により、両側か
らサンドイッチ状に保持して形成される。電極部側ライ
ナー17にはライナー折り返しのためのライナー折り返
し用ミシン目24が、また皮膚側ライナー12には後述
する導電性スナップコネクター用の2つの挿入口15、
および組み立て後のライナー引き抜き用ミシン目16が
施されている。何れのライナーも、例えばポリエチレン
テレフタレートなどのように、薬物吸着が少ないフィル
ムを使用する。また薬物は、薬物保持体14に例えばス
プレーコーティング又は含浸などの手段により付着さ
れ、乾燥保持されている。更に、薬物保持体14の周辺
部には、電極部及び皮膚との接着を目的とした薬物保持
体周辺粘着層13が両面に設置されており、薬物保持体
周辺粘着層13の塗工パターンは、空気抜きを実現する
ためのストライプ塗工となっている。尚、ライナー1
2、17は、薬物吸着防止及び剥離性向上を目的とし
て、薬物保持体14との接触面側にシリコン処理加工が
施されている。更に、薬物溶液の薬物保持体周辺粘着層
13への拡がりを防止するため、薬物の拡散防止加工を
施してもよい。
【0032】次に、この薬物ユニット各部の材料等につ
いて説明する。薬物保持体周辺粘着層13は、後述する
粘着フィルム3に用いる粘着剤を使用できる。この層は
パターン塗工(間欠塗工,ストライプ塗工,間欠ストラ
イプ塗工)により設置し、空気の通り抜けが容易な構造
とするのが望ましい。パターン塗工の間欠幅は、粘着力
と空気透過性のバランスが良好であれば限定されない
が、0.1mm〜20mmが望ましい。
【0033】薬物保持体14は、生理活性物質からなる
薬物が保持されるものであれば如何なるものであっても
よい。例えば、不織布、ナイロンメンブレン、親水化ポ
リビニリデンフルオライド等の多孔質フィルム材が使用
される。
【0034】尚、水分に不安定な薬物は、乾燥状態で薬
物保持体に含有あるいは付着させるのが望ましい。薬物
の安定性を向上させるとともに、薬物の漏れや変質を防
ぐためである。また、水分に安定な薬物は、ゲル状で薬
物保持体に保持させることも可能である。ゲル状薬物保
持体は、水溶性高分子やそのハイドロゲルが好適に用い
られる。ゲル状薬物保持体の調製方法は、水溶性高分子
等のゲル化剤と薬物溶液を練合する。また、導電性を上
げるために塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、リン酸、クエン酸ナトリウム等の電解質、酢酸、
酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩衝剤を加えることも
できる。更に、自己保形性を維持できる程度に調製し、
シート状若しくはフィルム状に展延する。また、自己保
形性が弱い場合には、ゲル内部にメッシュ状の支持体を
入れることも可能である。ゲル層の厚さは、0.1〜2
mmが良く、特に好ましくは、0.3〜0.8mmであ
る。薄すぎるとゲル強度が弱くなり、逆に、厚すぎると
薬物の移動が阻害されるため薬物吸収が低下する。
【0035】保護部材としてのライナー12、17は、
非透水性の素材で構成されたものであれば如何なるもの
であってもよいが、成型加工(加熱成型,真空成型等)
が可能であるものが望ましい。例えばアルミ箔、ポリエ
ステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレ
ンフィルム、更にこれらの積層フィルム等が使用でき
る。またシリコーン処理やテフロン処理等の吸着防止処
理を施して使用することが望ましい。この処理により粘
着層からの剥離も容易となる。
【0036】本発明に使用される薬物としては、水に溶
解、分散するものであれば、あらゆる治療分野における
薬剤が使用可能であり、特に分子量1×102〜1×1
6の生理活性物質が広く用いられる。例えば、麻酔
薬、鎮痛薬、抗食欲不振薬(anorexic)、駆虫
薬、抗喘息薬、抗痙攣薬、下痢止め、抗腫瘍薬、抗パー
キンソン病薬、痒み止め、交感神経作用薬、キサンチン
誘導体、心血管薬例えばカルシウム輸送路遮断薬、解熱
薬、β−遮断薬、抗不整脈薬、降圧薬、利尿薬、全身・
冠血管・末梢血管および脳血管を含めた血管拡張薬、抗
偏頭痛薬、酔い止め、制吐薬、中枢神経系興奮薬、咳お
よび感冒用薬、デコジュスタント(decogesta
nt)、診断薬、ホルモン剤、副交感神経抑制薬、副交
感神経作用薬、精神興奮薬、鎮静薬、トランキライザ
ー、抗炎症薬、抗関節炎薬、鎮痙薬、抗うつ薬、抗精神
病薬、鎮暈薬、抗不安薬、麻酔性拮抗薬、抗癌薬、睡眠
薬、免疫抑制薬、筋弛緩薬、抗ウイルス薬、抗生物質、
食欲抑制薬、鎮吐薬、抗コリン作用薬、抗ヒスタミン
薬、避妊薬、抗血栓形成薬、骨吸収抑制剤、骨形成促進
剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。これらは単独あるいは必要に応じて組み合わせて使
用される。
【0037】個々の薬物の例としては、ステロイド例え
ばエストラジオール、プロゲステロン、ノルゲストレ
ル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸メド
ロキシプロゲステロン、テストステロンおよびそれらの
エステル、ニトロ化合物等の誘導体例えばニトログリセ
リンおよび硝酸イソソルビド類、ニコチン、クロルフェ
ニラミン、テルフェナジン、トリプロリジン、ヒドロコ
ルゾン、オキシカム誘導体例えばピロキシカム、酢酸ま
たはプロピオン酸誘導体例えばインドメタシン、フルル
ビプロフェン、フェルビナク、ジクロフェナク、ケトプ
ロフェン、ムコポリサッカリダーゼ例えばチオムカー
ゼ、ブプレノルフィン、フェンタニール、ナロキソン、
コデイン、リドカイン、ジヒドロエルゴタミン、ピゾチ
リン、サルブタモール、テルブタリン、プロスタグラン
ジン類例えばミソプロストール、エンプロスチル、オメ
プラゾール、イミプラミン、ベンザミド類例えばメトク
ロプラミン、スコポラミン、クロニジン、ジヒドロピリ
ジン類例えばニフェジピン、ベラパミル、エフェドリ
ン、ピンドロール、メトプロロール、スピロノラクト
ン、塩酸ニカルジピン、カルシトリオール、チアジド類
例えばヒドロクロロチアジド、フルナリジン、シドノン
イミン類例えばモルシドミン、硫酸化多糖類例えばヘパ
リン画分及び蛋白質、並びにペプチド類例えばインシュ
リン及びその同族体、カルシトニン及びその同族体例え
ばエルカトニン、プロタミン、グルカゴン、グロブリン
類、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII、アン
ギオテンシンIII、リプレシン、バソプレッシン、ソ
マトスタチン及びその同族体、成長ホルモン及びオキシ
トシン、並びに必要に応じそれらの化合物と薬剤学的に
受容しうる酸又は塩基との塩類が挙げられる。好ましく
は、麻酔薬、ホルモン、蛋白質、鎮痛薬、又は他の低分
子量カチオン等であり、より好ましくは、ペプチド、又
はポリペプチド類のインシュリン、カルシトニン、カル
シトニン関連遺伝子ペプチド、バソプレッシン、デスモ
プレシン、プロチレリン(TRH)、副腎皮質刺激ホル
モン(ACTH)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(L
H−RH)、成長ホルモン放出ホルモン(GRH)、神
経成長因子(NGF)およびその他の放出因子、アンギ
オテンシン(アンジオテンシン)、副甲状腺ホルモン
(PTH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロラクチ
ン、血清性性線刺激ホルモン、下垂体ホルモン(例え
ば、HGH、HMG、HCG)、成長ホルモン、ソマト
スタチン、ソマトメジン、グルカゴン、オキシトシン、
ガストリン、セクレチン、エンドルフィン、エンケファ
リン、エンドセリン、コレシストキニン、ニュウロテン
シン、インターフェロン、インターロイキン、トランス
フェリン、エリスロポエチン、スーパーオキサイドデス
ムターゼ(SOD)、フィルグラスチム(G−CS
F)、バソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチ
ド(VIP)、ムラミルジペプチド、コルチコトロピ
ン、ウンガストロン、心房性ナトリウム利尿ペプチド
(h−ANP)等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。中でもぺプチドホルモンが特に好まし
い。また、必要に応じて塩化ベンザルコニウム、BSA
(牛血清アルブミン)及びモノラウリン酸等の吸着防止
剤を使用することができる。
【0038】本発明において、上記の薬物またはその塩
の一種若しくは複数種を薬物保持体に保持させることが
できる。また、薬物の量は、患者に適用した際にあらか
じめ設定された有効な血中濃度を有効な時間得られるよ
うに、個々の薬物毎に決定され、イオントフォレーシス
装置の大きさおよび薬物放出面の面積もそれに応じて決
定される。
【0039】図3は電流発信部Iaの構成例を示す図で
あり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は断面
図である。電流発信部Iaは、プラスチック成型体の内
部に電流制御回路を内蔵したものであり、電流発信部の
上部には電流調節スイッチ1が配置され、下部にはメス
またはオス電極端子2(陽極側及び陰極側各一個)が配
置されている。この電流発信部Iaは、患者に負担のな
い大きさ及び重さで構成されるのが好ましい。
【0040】具体的には電流発信部は、小型の電池を内
蔵した自己発振回路、この発振回路に接続された適宜の
高電圧発生回路及び係る両回路を駆動制御する制御回路
より構成される。また、薬剤の注入速度を一時的に上昇
させるためのボーラス(BOLUS)ボタンを設置する
こともできる。鎮痛剤投与の際に、著しい強い痛みに合
せて患者が一時的な服用量の増加を望む場合に、有用な
機能である。
【0041】更に制御回路については、例えば、要求時
投与法(on−demand medication
regime)を実現できるように、手動によるオン/
オフの切り替え、生体のサーカディアンリズムや24時
間間隔のパターンに適合した周期でオン/オフの切り替
えができるように構成される。また制御回路には、マイ
クロプロッセッサが内蔵できるため、時間にわたって印
加されるべき電流のレベルやパルス、正弦波などの波形
の変更も可能である。更に、制御回路には、バイオシグ
ナルを監視し、治療方法を評価し、それに応じて薬物投
与量を調節するバイオセンサー及びある種のフィードバ
ック系を含むことも可能である。また、製薬メーカー、
医師又は患者によって予め定められた一つ以上のプログ
ラムを設定することも可能である。
【0042】図4は一体型電極部Ib−1の構成例を示
す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)
は裏面図、(d)は断面図である。一体型電極部Ib−
1は、ポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系のフィルム又はこれらのアルミニウム積層フィルム
の成型体からなるバッキング層4を有する。成型された
バッキング層4には、銀(陽極側)、塩化銀(陰極側)
を印刷して形成された電極印刷部6,7が設置される。
更に、バッキング層の中央部の電極印刷部には、導電性
スナップコネクター用の挿入口5が2箇所(陽極側,陰
極側で各一箇所)設置される。
【0043】この一体型電極部Ib−1には、電極印刷
部6、7に隣接するように導電層10,11が形成さ
れ、不織布、親水性高分子等の水保持材に電解質を含有
したものが使用される。尚、ドナー側の導電層11(本
実施例では、陽極側)は、活性化時に薬物部Icの薬物
に水分を供給する役割を合わせ持つ。更に、導電層は、
保管時の水揮散を防ぐ目的で、非透水性の蓋材9による
イージーピール方式のヒートシール包装が施されてい
る。また、バッキング層4の周辺部には、適用部位への
製剤固定のための医療用粘着テープ等の粘着フィルム3
が設置され、保管時は粘着フィルム用ライナー8が装着
されている。
【0044】図5は分離型電極部Ib−2の構成例を示
す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)
は裏面図である。分離型電極部Ib−2は、ポリエステ
ル、ポリプロピレン等のポリオレフィン系のフィルム又
はこれらのアルミニウム積層フィルムの成型体からなる
バッキング層4を有する。成型されたバッキング層4に
は、銀(陽極側)、塩化銀(陰極側)を印刷して形成さ
れた電極印刷部6,7がそれぞれ設置される。更に、電
極印刷部6、7には、導電性スナップコネクター用の挿
入口5が各1箇所設置される。
【0045】この分離型電極部Ib−2には、電極印刷
部6、7に隣接するようにそれぞれ導電層10,11が
形成される。導電層には、不織布、親水性高分子等の水
保持材に電解質を含有したものが使用される。尚、ドナ
ー側の導電層11(本実施例では、陽極側)は、薬物部
Icの薬物に活性化時の水分供給する役割を合わせ持
つ。更に、導電層は、保管時の水揮散を防ぐ目的で、非
透水性の蓋材9によるイージーピール方式のヒートシー
ル包装が施されている。また、バッキング層4の周辺部
には、適用部位への製剤固定のための医療用粘着テープ
等の粘着フィルム3が設置され、保管時は粘着フィルム
用ライナー8がそれぞれ装着される。
【0046】尚、これらの電極部は、公知の電極構造を
使用することができる。例えば、白金黒、チタン、炭
素、アルミニウム、鉄、鉛、カーボン導電性ゴム、導電
性樹脂などを用いることができるが、特に白金電極、銀
電極、塩化銀電極等が望ましい。
【0047】また蓋材9は、非透水性の素材で構成され
たものであれば如何なるものであってもよい。例えば、
アルミニウム積層フィルムが用いられる。ヒートシール
による高い密封性が必要な場合には、前述のライナーで
用いるフィルム等を複数積層したり、他の高分子樹脂を
コーティングする。これにより剥離が容易となる。例え
ば、イージーピール方式のラミネートフィルムを使用す
ることができる。このラミネートフィルムの180度剥
離強度は、2000g以下であることが望ましい。
【0048】粘着フィルム3(薬物保持体周辺粘着層1
3)の接着材料としては、感圧性接着剤が用いられる。
この感圧性接着剤は、イオントフォレーシス装置を患者
の皮膚もしくは粘膜の表面に接触状態で保持することが
でき、更に、薬物保持体と薬物溶解部との接合を良好に
行うだけの十分な接着力もち、皮膚に対して生理学的に
許容されるものであれば、任意に使用可能である。例え
ば、アクリル酸及びアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソ
オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4〜18の
アクリル酸アルキルエステルの単独重合体または共重合
体からなるアクリル系接着剤、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
−2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メ
タクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4〜18のメタア
クリル酸アルキルエステルの単独重合体または共重合体
からなるメタクリル系接着剤、ポリオルガノシロキサ
ン、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン系接着剤、
天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテル、ポ
リウレタン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体等のゴム系接着剤が使用される。また、必要に応じ
て、粘着付与剤及び軟化剤の配合も可能である。
【0049】バッキング層4の材料としては、薬効成分
に対して非透過性の材料が使用され、その例としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、可塑化
酢酸ビニルコポリマー、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、ポリアミド、セロファン、酢酸セルロース、
エチルセルロース、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリスチレン、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリイ
ミド、ポリアクリロニトリル、ポリイソプレン、ポリス
チレン誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−ポリビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、等の合成樹脂製のフィルムや
シートや発泡体等が単独で、または複積層して使用され
る。
【0050】また、これらの合成樹脂製のフィルムやシ
ートや発泡体等は、アルミ箔、すず箔等の金属箔、不織
布、合成紙とのラミネートやアルミ蒸着やセラミックコ
ートしたものを使用することも可能である。更に、ヒー
トシール等の密封包装を必要とする場合には、ヒートシ
ール可能な材料を積層して使用できる。
【0051】電極部のバッキング層への積層方法として
は、電気配電用プリントインク等に電極材料を混合して
バッキング層の材料に塗膏して乾燥させる方法や、電極
材料を展延して固定する方法、または電極材料を蒸着さ
せる方法、電極材料をフォトエッチングによって製作す
る方法等が用いられる。また、電極部の皮膚接触の可能
性がある部分については、電極印刷層に絶縁層を更に積
層することも可能である。
【0052】導電層には、単に水のみを挿入させてもよ
く、またイオン交換性高分子及び発泡材、スポンジ等か
ら構成される柔軟な多孔質材、吸水性ポリマー等から選
択された少なくとも一つが含まれていても良い。また、
導電性を上げるために塩化ナトリウム、塩化カリウム、
炭酸ナトリウム、リン酸、クエン酸ナトリウム等の電解
質、酢酸、酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウ
ム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩衝剤を加
えることもできる。
【0053】導電層の具体例としては、通常不織布、
紙、ガーゼ、脱脂綿、連続気泡を有するポリエチレンあ
るいはポリプロピレン、酢酸ビニル、ポリオレフィンフ
ォーム、ポリアミドフォーム、ポリウレタン等の多孔質
膜および発泡体、カラヤガム、トラガントガム、キサン
タンガム、デンプン、アラビアゴム、ローカストビーン
ガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン等の天
然多糖類、ゼラチン、ぺクチン、寒天、アルギン酸ソー
ダまたはポリビニルアルコールおよびその部分ケン化
物、ポリビニルホルマール、ポリビニルメチルエーテル
およびそのコポリマー、ポリビニルピロリドンおよびそ
のコポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロ
ースアセテートフタレート、等の水性または水溶性セル
ロース誘導体、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリ
ルアミドおよびポリアクリルアミド誘導体、カゼイン、
アルブミン、キチン、キトサン、ポリアクリル酸、ポリ
アクリル酸ナトリウム、ポリヘマ類、ポリヘマ誘導体、
メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、N−ビニル
アセトアミド、N−ビニルアセトアミドとアクリル酸及
び/アクリル酸塩との共重合体等、及びそれらの架橋体
と必要に応じ、エチレングリコール、グリセリン等で可
塑化させた水溶性高分子、およびそのハイドロゲルが好
適に用いられるが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。また、上記の材料を2種以上組み合わせて使用し
てもよい。また、必要に応じて塩化ベンザルコニウムや
BSA(牛血清アルブミン)及びモノラウリン酸等の吸
着防止剤を使用することができる。
【0054】また導電層には、薬物と競合するイオンを
除去することを目的としたイオン交換性高分子を配合し
ても良い。イオン交換性高分子は、薬物イオン性に応じ
て、陰イオン交換高分子、陽イオン交換高分子及び両イ
オン交換高分子から適宜選択し使用する。また、配合形
態は、イオン交換樹脂の微粉末を前述の高分子中に分散
させてゲル状に成型する方法や膜状に予め成型したもの
を使用する方法もあるが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0055】ドナー電極側導電層(薬物溶解部)の容量
は、電極部のサイズ及び薬物部に保持されている薬物が
必要とする最適な水分量、或いは薬物溶解部の吸収性部
材の含水量等に依存するものであり、特に限定されるも
のでない。しかし、水分量は、多すぎると薬物再溶解液
の漏れの原因となり、少なすぎると薬物部の薬物の完全
な溶解ができないため薬効の低下を招く。従って水分量
は、薬物保持体の吸水最大量程度が望ましい。薬物溶解
部にハイドロゲルを使用した場合、離水量が10mg/
cm2〜100mg/cm2が特に好ましい。更に、ハイ
ドロゲルは、組み立て時及び皮膚装着時に破壊が生じな
い程度のゲル強度が必要であり、400g/cm2〜1
500g/cm2のゲル強度とするのが望ましい。
【0056】薬物保持体の薬物溶解に必要な水分量は、
予め薬物溶解部でコントロールする。これにより、使用
時には、何時でも正確な水分量を確実且つ迅速に薬物保
持体に供給できるので、治療効果が正確となる。また、
治療操作、治療時間も短縮することができる。
【0057】図6は、導電性スナップコネクターIdの
構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面
図である。このコネクターIdは、電極端子固定台18
上に、電極端子19(オス又はメス)が2箇所設置して
あり、組み立て後、電流発信部Iaの電極端子2(メス
又はオス)と接合できるように構成されている。
【0058】電流発信部Iaと電極部Ibとの接続は、
電流発信部側の電極端子と導電性スナップコネクターI
d側の電極端子により、電極部Ibを挟み込むように構
成される。接続により導電性スナップコネクター側の電
極端子が、電極部の電極印刷部(陽極、陰極各々)と接
触するため、電流発信部と電極部は導電可能な状態とな
り、電気的結合が実現される。
【0059】また、装置の組み立て時に電流発信部と電
極部との間に薬物部を挿入して接続する場合には、電極
端子は、電極部と薬物部の位置合わせを目的とした機械
的な結合手段としての機能も有する。このように、電流
発信部および導電性スナップコネクターの電極端子は、
装置の組み立て手段として重要な位置を占めるものであ
る。
【0060】また、電流発信部と電極部との接続形態と
して、コードレスで使用する場合やコードによるリモコ
ン操作で使用する場合がある。前者の場合には、手軽に
治療したい時に、小型の電流発信部を電極部に直接連結
するものである。一方、後者の場合は、電流発信部を手
元で操作しながら治療したい時に、電流発信部と電極部
との間に専用の接続コードを接続するものである。な
お、接続コードの両端には、電流発信部側と導電性スナ
ップコネクター側との接続を目的とした接続手段が構成
されている。本実施例では接続手段としてプラスチック
成型体に電極端子(陽極、陰極各々)が組み込まれ、電
流発信部側と導電性スナップコネクター側の電極端子と
の接続ができるように構成されている。なお接続手段
は、電極端子に限定されるものでなく、接続手段の形状
及び接続状態は、随時変更可能である。好ましくは、導
電性スナップコネクター側の接続手段が、薬物部と電極
部とを位置ずれなく、しかも強固に配列保持できるよう
な構造が望ましい。
【0061】図7は、組み立て用補助台Ie−1の構成
例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図で
ある。補助台Ie−1は、電極部のバッキング層4の形
状に合わせた電極部収納スペース21を有し、更に組み
立て時に用いる2本の位置合わせ棒20を有するように
構成されている。組み立て用補助台の材質は、紙、金
属、木材、プラスチックフィルム(ポリプロピレン、テ
フロン、塩化ビニル)等の成型加工が可能であるもので
あれば、特に限定されないが、厚み0.5mm以上の高
い成型保持性を有するプラスチックフィルムが好まし
い。
【0062】この組み立て用補助台は、患者が本装置の
組み立てを行う時に操作を容易にするために考案された
ものである。本実施例では、電極部のパッキング層4の
形状に合わせた電極部収納スペース21が設置されてお
り、電極部を組み立て用補助台上に的確に置くことがで
きる。また、この電極部収納スペース21は、装置組み
立て時の電極部の破損を防止できる点でも有用である。
【0063】また、位置合わせ棒20は、装置の組み立
て時に電極と薬物保持部の位置合わせを容易とするため
のもので、人為的なミスを抑制するのに有効である。
【0064】図8は、組み立て用補助台Ie−2の構成
例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図で
ある。補助台Ie−2は、電流発信部Iaの形状に合わ
せた電流発信部収納スペース23を有するように構成さ
れている。電流発信部収納スペース23には、電流発信
部固定手段22が設けられる。
【0065】図9は、組み立て用補助台Ie−3の構成
例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図で
ある。補助台Ie−3は、電流発信部Iaの形状に合わ
せた電流発信部収納スペース23を有し、かつ位置合わ
せ棒20を2本備えるように構成されている。位置合わ
せ棒20およびスペース23の役割は、上述の補助台と
同様である。
【0066】図10は、組み立て用補助台Ie−4の構
成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図
である。補助台Ie−4は、導電性スナップコネクター
Idの形状に合わせたコネクター収納スペース23’を
備えるように構成される。スペース23’の役割は上述
のスペース23の役割と同様である。
【0067】なお、組み立て用補助台の構成は、装置の
形態及び組み立て手順により、上記の構造を併用するこ
とも可能であり、更に形状の変更も可能である。組み立
て用補助台の材質は、紙、金属、木材、プラスチックフ
ィルム(ポリプロピレン、テフロン、塩化ビニル)等の
成型加工が可能であるものであれば、特に限定されない
が、厚み0.5mm以上の高い成型保持性を有するプラ
スチックフィルムが好ましい。
【0068】図11は、本発明に係る一体型電極部Ib
−1を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て完了
後の形態図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図で
ある。図のように、電極部の表面には電流発信部Iaが
配置され、裏面には導電性スナップコネクターIdが配
置される。電流発信部Iaと導電性スナップコネクター
Idにより電極部を挟んで固定している。
【0069】図12は、本発明に係る分離型電極部Ib
−2を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て完了
後の形態図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図で
ある。本例の場合も同様に、電極部に接続された配線の
表面には電流発信部Iaが配置され、裏面には導電性ス
ナップコネクターIdが配置される。電流発信部Iaと
導電性スナップコネクターIdにより配線を挟んで固定
している。
【0070】図13は、電流発信部Iaを接続線30を
介して電極部に接続した例であり、(a)は接続コー
ド、(b)は装置表面図、(c)は装置裏面図である。
本例の場合は、装置表面に接続コードの一端に接続され
たコード接続部(電極部側)31が配置され、裏面には
導電性スナップコネクターIdが配置される。コード接
続部(電極部側)31と導電性スナップコネクターによ
り電極部を固定している。接続線30の他端にはコード
接続部(電流発信部側)32が設けられ、電流発信部と
接続される。コード接続部(電流発信部側)32は電極
端子2’を備える。この接続コードを使えば、離れた位
置で本装置を操作できる。
【0071】このような構成部品を用いたイオントフォ
レーシス装置の組み立て方法の実施例を次に説明する。
【0072】(実施例1)図14は、一体型電極を用い
たイオントフォレーシス装置の組み立て方法の一実施例
を示す図であり、(a)は組み立ての工程を、(b)は
組み立て用の補助台Ie−4を用いる工程を示す。
【0073】まず、同図(a)のように、一体型電極
部の蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出しにす
る。次に、同図のように、導電性スナップコネクター
Idを用いて分離独立している電流発信部Ia、薬物部
Ic、一体型電極部Ib−1を揃え、一体型電極部と薬
物部との間に位置ずれが無いように接触配列させる。そ
して、同図のように、薬物部の電極部側ライナー17
(ミシン目を境に折り返し済み)を剥離する。次に、同
図のように、薬物部の薬物保持体14と一体型電極部
の薬物溶解部11とを接合させる。これにより、薬物溶
解部11の水分が薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶
解して活性化される。その後、同図のように、薬物部
の皮膚側ライナー12を導電性スナップコネクターId
から引き抜く。次に、同図のように、粘着フィルム用
ライナー8を剥離する。この状態で患部に適用し、治療
を開始できる。尚、薬物部の皮膚側ライナー12には、
図2に示すように、導電性スナップコネクター用の挿入
口15(2箇所)からライナー引き抜き用ミシン目16
が施されているため、引き抜くことは容易である。
【0074】また、同図(b)のように、本実施例で
は、組み立て用補助台Ie−4を使用して装置を組み立
てることもできる。本実施例のイオントフォレーシス装
置によれば、薬剤の長期安定性向上はもちろん、適用時
の組み立て操作を容易かつ正確に行うことができる。こ
れにより人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必
要な水分を精度良く薬物保持体に供給できる。また、導
電性スナップコネクターは、電極部と薬物部の位置合わ
せ手段と電極部と電流発信部の電気的接続手段の両方を
兼ねるため、装置組み立て後は患者の適用部位への装着
が容易である。
【0075】(実施例2)図15は、一体型電極を用い
たイオントフォレーシス装置の組み立て方法の他の実施
例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、
(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0076】まず、同図(a)のように、組み立て用
補助台Ie−1の位置合わせ棒20に従って電極部を設
置した後、同図のように、電極部Ib−1の蓋材9を
剥離し、薬物溶解部11をむき出しにする。次に、同図
のように、薬物部Icを位置合わせ棒20を用いて電
極部Ib−1と互いに位置ずれが無いように接触配列さ
せる。そして、同図のように、薬物部Icの電極部側
ライナー17(ミシン目を境に折り返し済み)を剥離す
る。これにより、同図のように、薬物部の薬物保持体
14と一体型電極部の薬物溶解部11とを無理なく接合
することができる。薬物溶解部11の水分は薬物保持体
14に浸入し、薬物が再溶解され活性化される。その
後、同図のように、補助台より製剤を取り外す。
【0077】次に、同図(b)のように、導電性スナ
ップコネクターIdと電流発信部Iaを実施例1と同様
の形態に設置する。同図のように、適用直前に薬物部
の皮膚側ライナー12を引き抜いた後、同図のよう
に、粘着フィルム用ライナー8を剥離する。この状態で
装置は適用部位に装着可能となり、治療を開始できる。
本実施例のイオントフォレーシス装置によれば、適用時
の組み立て操作が一段と容易かつ正確になるため、人為
的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要な水分を精
度良く薬物保持体に供給できる。
【0078】(実施例3)図16は、一体型電極を用い
たイオントフォレーシス装置の組み立て方法の他の実施
例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、
(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0079】まず、同図(a)のように、組み立て用
補助台Ie−2の電流発信部収納用スペース23に、電
極端子2(メス)が上向きになるように電流発信部Ia
を組み込み、固定手段22により固定する。次に、同図
のように、組み立て用補助台Ie−2の窪みに合わせ
て電極部Ib−1を設置した後、同図のように、電極
部Ib−1の蓋材9を剥離して薬物溶解部11をむき出
しにする。その後、同図、のように、導電性スナッ
プコネクターIdを用いて、電極部Ib−1と薬物部I
cを互いに位置ずれが無いように接触させた後、同図
のように、薬物部Icの電極部側ライナー17(ミシン
目を境に折り返し済み)を剥離する。そして、同図の
ように、薬物部の薬物保持体14と一体型電極部の薬物
溶解部11とを接合させる。これにより薬物溶解部11
の水分が薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶解され
る。
【0080】その後、同図(b)のように、薬物部の
皮膚側ライナー12を導電性スナップコネクターIdか
ら引き抜いた後、同図のように、適用直前に粘着フィ
ルム用ライナー8を剥離し、最後に補助台より装置を取
り外す。これにより、イオントフォレーシス装置をその
ままの状態で適用部位に装着でき、治療を開始できる。
本実施例のイオントフォレーシス装置によれば、適用時
の組み立て操作が一段と容易かつ正確になるため、人為
的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要な水分を精
度良く薬物保持体に供給できる。
【0081】(実施例4)図17は、分離型電極を用い
たイオントフォレーシス装置の組み立て方法の一実施例
を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、
(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0082】まず、同図(a)のように、活性化用補
助台Ie−2の電流発信部収納用スペース23に電流発
信部Iaの2個の電極端子(オス)が上向きになるよう
に電流発信部を組み込む。そして、同図のように、固
定手段22により電流発信部Iaを補助台Ie−2に固
定する。次に、補助台Ie−2の窪みに合わせて、電極
部Ib−2(陽極部,陰極部)を設置する。その後、同
図のように、電極部の蓋材9を剥離し、薬物溶解部1
1をむき出しにする。電極部の蓋材9の剥離は、薬物部
と電極部を補助台上で重ね合わせた後でも可能である。
その後、同図のように、導電性スナップコネクター
Idを用いて、電極部Ib−2と薬物部Icを互いに位
置ずれが無いように接触させた後、同図のように、薬
物部の電極部側ライナー17(ミシン目を境に折り返し
済み)を剥離する。そして、同図のように、薬物部の
薬物保持体14と分離型電極部の薬物溶解部11とを接
合する。これにより薬物溶解部11の水分が薬物保持体
14に浸入し、薬物が再溶解され活性化される。
【0083】その後、同図(b)のように、薬物部の
皮膚側ライナー12を導電性スナップコネクターから引
き抜いた後、同図のように、適用直前に粘着フィルム
用ライナー8を剥離する。最後に補助台より装置を取り
外す。この状態で装置を適用部位に装着でき、治療を開
始できる。
【0084】尚、組み立て方法の操作手順は、この限り
でなく、患者の使用形態により、臨機応変に変更可能で
ある。例えば、電極部の蓋材9に結合手段としての機能
を持たせ、蓋材を剥離的に引き抜くようにした構造も可
能である。更に、組み立て完了後に補助台より取り外さ
ずに、補助台を適用部位装着への補助手段として使用
し、装着完了後に補助台を除去することもできる。本実
施例のイオントフォレーシス装置は、以上のように、導
電性スナップコネクターと電流発信部を用いることで、
電極部(陽極部,陰極部)の一体化、活性化の正確性
(位置合わせ)及び活性化後の操作性(取り扱い易さ)
を一度に実施できるため、所望の機能を十分に提供する
ことができる。また、電極部(陽極部,陰極部)を分離
独立して生産できるため、一体化した電極部に比べると
生産設備及び品質保証の面で、優位性がある。
【0085】(比較例1)図18は、比較例に係るイオ
ントフォレーシス用装置の概略図であり、同図(a)は
表面図、(b)は内部及び裏面図、(c)は断面図であ
る。本比較例は、電極部と薬物部がバッキングを介して
一体に設置された装置であり、適用時にヒンジ式に接続
された電極部と薬物部の電極側ライナー17を剥離し、
折り合わせることで組み立てられるように構成されてい
る。尚、各部の内部構成については、実施例とほぼ同じ
である。
【0086】(実験例1) 血中のサーモンカルシトニンの濃度測定 本実験例では、実施例1及び比較例1について以下の内
容のものを新たに作製し、使用した。実施例1及び比較
例1は、銀印刷部(陽極)2.5cm2に隣接する導電
層にクエン酸緩衝液(33mM,pH5)を含有した
1.5%寒天ゲルを1.0g充填し,更に塩化銀印刷部
(陰極)には、塩化ナトリウム含有ポリビニルアルコー
ル(UF−250G,ユニチカ製)を1.0g充填し、
電極部を作製した。また、薬物部は、薬物保持膜(バイ
オダイン+,ボール社製)3.46cm2にサーモンカ
ルシトニン20IUを滴下、乾燥により作製した。
【0087】以上のように製造された実施例1及び比較
例1におけるイオントフォレーシス装置を実施例に従い
組み立てた後、SDラット(体重250g)の腹部に装
着し、ドナー電極を陽極、リファレンス電極を陰極とし
て電流発信部より12Vのパルス脱分極通電を行った。
尚、イオントフォレーシス装置の組み立ては、実施例、
比較例ともに各男性4人で実施した。経時的にラット頚
静脈から採血し、血清を得た。血清中のサーモンカルシ
トニン濃度をラジオイムノアセキット(ペニンスラサー
モンカルシトニン定量キット)を用いて測定した。その
結果を図19に示した。
【0088】図19に示す結果では、約5分後のサーモ
ンカルシトニン血中濃度は、実施例1の場合、2056
±136pg/ml(平均値±標準誤差)、比較例1の
場合、1867±548pg/mlの値を示し、更に血
中濃度の推移傾向もほぼ同じであり、両者の有為差は見
られなかった。しかし、比較例1は、実施例1に比べる
とバラツキが多く、組み立て時の人為的誤差が、血中濃
度に大きく影響している事が判明した。この結果より、
実施例1の装置及び組み立て方法が、用時の組み立て操
作が容易で且つ正確であり、人為的誤差を極力排除で
き、薬物の再溶解に必要な水分を精度良く薬物保持体に
供給できることがわかった。
【0089】(実験例2) 薬物部含有サーモンカルシトニンの経時安定性評価 実験例1で使用した実施例1及び比較例1について、以
下の表1の内容で包装を行い、25℃,65%R.H.
放置条件下でのサーモンカルシトニンの経時安定性を評
価した。
【0090】
【表1】 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 内容物の構造 乾燥剤 放置条件 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例1 薬物部のみ 有り 25℃,65%R.H. 比較例1−A 電極部と薬物部の一体型 有り 25℃,65%R.H. 比較例1−B 電極部と薬物部の一体型 無し 25℃,65%R.H. ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0091】尚、本実験では、包装材料としてアルミ複
合包材(岡田紙業製)、乾燥剤として1.0g(OZO
化学製)を使用した。その結果を図20に示した。
【0092】図20に示す結果より、水を含有している
電極部を乾燥状態で保持されている薬物部と同一包装し
た場合、薬物の経時安定性に悪影響を与えることが確認
された。また、電極部と薬物部の同一包装形態に、乾燥
剤を使用した場合、薬物安定性は多少向上したが、4例
中1例に6ヶ月放置後に電極部の水分の枯渇が発見され
た。一方、実施例1では、非常に優れた薬物安定性を示
した。
【0093】以上より、電極部と薬物部の一体型の装置
では、薬物長期安定性を保証することは、現実的に難し
いと判断できる。更に、電極部と薬物部の分離型の装置
の場合、乾燥剤の使用も可能であるため、薬物長期安定
性は更に向上する。
【0094】また、本発明のイオントフォレーシス装置
は、上記に示した技術構成を有していることから、電流
発信部、薬物部、電極部の3部を作動前には、分離した
状態で保存できるため、水分に対する安定性に問題があ
る薬剤(生理活性ペプチド類等)を薬物部に含有させる
場合、薬物溶解部を内設する電極部からの水揮散による
薬物の経時的分解を懸念する必要は無い。
【0095】また、電極部からの水揮散の完全防止を目
的とした包装を必要としなくなるため、経済的にも改善
される。更に、薬物部と電極部が一体であった場合に
は、薬物溶解部への影響を考慮して使用できなかった乾
燥剤等の薬物部の安定性改善剤の使用が可能となるた
め、薬物の長期安定性が一段と向上する。
【0096】また本発明では、分離保存されている電流
発信部、薬物部、電極部の3部を作動時に導電性スナッ
プコネクターまたは組み立て用補助台により、電極部と
薬物部との間に位置ずれが無いように接触させ、更に前
記の薬物部のライナーを装置外部に剥離的に引く抜くこ
とにより、薬物部の薬物保持体と電極部の薬物溶解部と
が自動的に接合し薬物が活性化されるように構成され
る。このため、適用時の組み立て操作が容易かつ正確と
なり、人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要
な水分を精度良く薬物保持体に供給できる。
【0097】また、導電性スナップコネクターは、電極
部と電流発信部の電気的接続手段をも兼ねるため、組み
立て後は患者の適用部位に装するだけで治療開始が可能
となる。更に、組み立て用補助台を適用時の補助手段と
して使用すると一段と操作性が向上する。
【0098】以上のことから、本発明に係るイオントフ
ォレーシス装置によれば、優れた薬理効果を示し、しか
も従来の装置では得られない患者へのコンプライアンス
の向上が実現される。また、操作面及び機能面に於いて
も安全性が十分に配慮されているため、高い信頼性を得
ることができる。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、薬物の長期安定性を保
証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易なイオント
フォレーシス装置および組み立て方法を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオントフォレーシス装置の使用
直前における断面構成を示す図である。
【図2】図2は、薬物部(薬物ユニット)の一実施例を
示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は
断面図である。
【図3】電流発信部Iaの構成例を示す図であり、
(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は断面図であ
る。
【図4】一体型電極部(電極ユニット)Ib−1の構成
例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、
(c)は裏面図、(d)は断面図である。
【図5】分離型電極部(電極ユニット)Ib−2の構成
例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、
(c)は裏面図である。
【図6】導電性スナップコネクターIdの構成例を示す
図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図7】組み立て用補助台Ie−1の構成例を示す図で
あり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図8】組み立て用補助台Ie−2の構成例を示す図で
あり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図9】組み立て用補助台Ie−3の構成例を示す図で
あり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図10】組み立て用補助台Ie−4の構成例を示す図
であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図11】本発明に係る一体型電極部Ib−1を用いた
イオントフォレーシス装置の組み立て完了後の形態図で
あり、(a)は表面図、(b)は裏面図である。
【図12】本発明に係る分離型電極部Ib−2を用いた
イオントフォレーシス装置の組み立て完了後の形態図で
あり、(a)は表面図、(b)は裏面図である。
【図13】電流発信部Iaを接続線30を介して電極部
に接続した例であり、(a)は接続コード、(b)は表
面図、(c)は裏面図である。
【図14】図14は、一体型電極を用いたイオントフォ
レーシス装置の組み立て方法の一実施例を示す図であ
り、(a)は組み立ての工程を、(b)は組み立て用の
補助台Ie−4を用いる工程を示す。
【図15】一体型電極を用いたイオントフォレーシス装
置の組み立て方法の他の実施例を示す図であり、(a)
は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれ
ぞれ示す。
【図16】図16は、一体型電極を用いたイオントフォ
レーシス装置の組み立て方法の他の実施例を示す図であ
り、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の
工程をそれぞれ示す。
【図17】分離型電極を用いたイオントフォレーシス装
置の組み立て方法の一実施例を示す図であり、(a)は
組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞ
れ示す。
【図18】比較例に係るイオントフォレーシス用装置の
概略図であり、同図(a)は表面図、(b)は内部及び
裏面図、(c)は断面図である。
【図19】実験例1における血清中のサーモンカルシト
ン濃度の推移を示す図である。
【図20】実験例2における薬物部含有のサーモンカル
シトンの残存率の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
Ia 電流発信部 Ib−1 一体型電極部 Ib−2 分離型電極部 Ic 薬物部 Id 導電性スナップコネクター Ie 組み立て用補助台 1 電流調節スイッチ 2 電極端子(電流発信部側) 2’ 電極端子(接続コード側) 3 粘着フィルム 4 バッキング層 5 導電性スナップコネクター用挿入口(電極部) 6 ドナー電極印刷部 7 リファレンス電極印刷部 8 粘着フィルム用ライナー 9 蓋材 10 リファレンス電極側導電層 11 ドナー電極側導電層(通称,薬物溶解部) 12 皮膚側ライナー 13 薬物保持体周辺粘着層 14 薬物保持体 15 導電性スナップコネクター用挿入口(薬物部) 16 ライナー引き抜き用ミシン目 17 電極部側ライナー 18 電極端子固定台 19 電極端子(導電性スナップコネクター側) 20 位置合わせ棒 21 電極部収納用スペース 22 電流発信部固定手段 23 電流発信部収納用スペース 23’ 導電性スナップコネクター収納スペース 24 ライナー折り返し用ミシン目 30 接続線 31 コード接続部(電極部側) 32 コード接続部(電流発信部側) 40 皮膚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 肥後 成人 茨城県つくば市観音台1−25−11 久光製 薬株式会社筑波研究所内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の位置合せ構造を有する電極部に備
    えられる薬物溶解部と、第1の位置合せ構造に符合する
    第2の位置合せ構造を有する薬物部に備えられる薬物保
    持体とを具備するイオントフォレーシス装置であって、
    薬物部の第2の位置合せ構造を電極部の第1の位置合せ
    構造に合せることにより前記薬物保持体を薬物溶解部と
    接合するよう構成したことを特徴とするイオントフォレ
    ーシス装置。
  2. 【請求項2】 第1および第2の位置合せ構造はそれぞ
    れ電極部および薬物部に形成された開口部であることを
    特徴とする請求項1記載のイオントフォレーシス装置。
  3. 【請求項3】 第1の位置合せ構造に符合する第4の位
    置合せ構造を有する接続コードに接続された電流発信部
    を備え、接続コードの第4の位置合せ構造を電極部の第
    1の位置合せ構造に合せることにより前記接続端子を電
    極部と結合するよう構成したことを特徴とする請求項1
    記載のイオントフォレーシス装置。
  4. 【請求項4】 電極部の第1の位置合せ構造に符合する
    第3の位置合せ構造を有する電流発信部を備え、電流発
    信部の第3の位置合せ構造を電極部の第1の位置合せ構
    造に合せることにより前記電流発信部を電極部と結合す
    るよう構成したことを特徴とする請求項1記載のイオン
    トフォレーシス装置。
  5. 【請求項5】 第3の位置合せ構造は電流発信部に形成
    された電極端子であることを特徴とする請求項4記載の
    イオントフォレーシス装置。
  6. 【請求項6】 第1の位置合せ構造を有する電極部に備
    えられる薬物溶解部と、第1の位置合せ構造に符合する
    第3の位置合せ構造を有する電流発信部と、第1の位置
    合せ構造に符合する第5の位置合せ構造を有するコネク
    ターとを具備するイオントフォレーシス装置であって、
    前記各位置合せ構造を互いに合せることにより前記電極
    部を前記電流発信部とコネクターに挟んで相互に結合す
    るよう構成したことを特徴とするイオントフォレーシス
    装置。
  7. 【請求項7】 前記各位置合せ構造は導電性材料で構成
    されることを特徴とする請求項6記載のイオントフォレ
    ーシス装置。
  8. 【請求項8】 薬物を吸収させるための駆動力を与える
    電流発信部と、薬物保持体を有する薬物部と、薬物溶解
    部を有する電極部とを備え、作動時に配列保持手段によ
    り、前記電極部と前記薬物部を互いに位置ずれが無いよ
    うに接触配列させて薬物部の薬物保持体と電極部の薬物
    溶解部とを接合するよう構成したことを特徴とするイオ
    ントフォレーシス装置。
  9. 【請求項9】 前記電流発信部、電極部および薬物部の
    うち、少なくとも薬物部は別包装状態で保存するよう構
    成されたことを特徴とする請求項8記載のイオントフォ
    レーシス装置。
  10. 【請求項10】 前記配列保持手段が、前記電極部と薬
    物部の機械的結合および前記電極部と電流発信部の電気
    的結合の少なくとも一方を行うように構成されたことを
    特徴とする請求項8記載のイオントフォレーシス装置。
  11. 【請求項11】 前記配列保持手段が、電流発信部,導
    電性スナップコネクター及び組み立て用補助台の少なく
    とも一つを含むものであることを特徴とする請求項8記
    載のイオントフォレーシス装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも、第1の位置合せ構造を有
    し且つ薬物溶解部を備える電極部と、第1の位置合せ構
    造に符合する第2の位置合せ構造を有し且つ薬物保持体
    を備える薬物部とを具備し、前記薬物部が前記電極部と
    分離収納されることを特徴とするイオントフォレーシス
    装置セット。
  13. 【請求項13】 前記第1の位置合せ構造に符合する第
    3の位置合せ構造を有する電流発信部と、前記第1の位
    置合せ構造に符合する第5の位置合せ構造を有するコネ
    クターとを備え、前記薬物部が前記電流発信部およびコ
    ネクターと分離収納されることを特徴とする請求項12
    記載のイオントフォレーシス装置セット。
  14. 【請求項14】 前記第1の位置合せ構造に符合する第
    6の位置合せ構造を有する組み立て用補助台を備え、前
    記薬物部が前記補助台と分離収納されることを特徴とす
    る請求項12記載のイオントフォレーシス装置セット。
  15. 【請求項15】 導電層を保持する部材と、前記導電層
    に接続された配線と、前記配線および部材の少なくとも
    一方に形成された位置合せ構造とを有することを特徴と
    する電極ユニット。
  16. 【請求項16】 前記位置合せ構造が、前記配線及び部
    材の少なくとも一方に形成された開口部であることを特
    徴とする請求項15記載の電極ユニット。
  17. 【請求項17】 薬物を保持する薬物保持体と、前記薬
    物保持体を保護する剥離可能なカバーと、前記カバーに
    形成された位置合せ構造とを有することを特徴とする薬
    物ユニット。
  18. 【請求項18】 前記位置合せ構造が、前記カバーの端
    部に形成された開口部であることを特徴とする請求項1
    7記載の薬物ユニット。
  19. 【請求項19】 位置合せ構造を有し且つ蓋材で覆われ
    た薬物溶解部を備える電極部と、位置合せ構造を有し且
    つ両面がカバーで覆われた薬物保持体を備える薬物部と
    を有するイオントフォレーシス装置の組み立て方法であ
    って、前記電極部の蓋材を剥離する工程と、前記電極部
    と薬物部の両位置合せ構造を符合させて前記薬物部の薬
    物保持体を電極部の薬物溶解部に配置する工程と、前記
    薬物保持体の薬物溶解部側のカバーを剥離する工程と、
    前記薬物保持体を前記電極部に固定する工程とを含むこ
    とを特徴とするイオントフォレーシス装置の組み立て方
    法。
  20. 【請求項20】 前記薬物保持体の薬物溶解部と反対側
    のカバーの少なくとも一部を剥離する工程を含むことを
    特徴とする請求項19記載のイオントフォレーシス装置
    の組み立て方法。
  21. 【請求項21】 位置合せ構造を有する組み立て用補助
    台を備え、前記組み立て用補助台の位置合せ構造を用い
    て前記電極部と薬物部の両位置合せ構造を合せることを
    特徴とする請求項19又は20記載のイオントフォレー
    シス装置の組み立て方法。
  22. 【請求項22】 前記電極部と薬物部の両位置合せ構造
    は前記電極部と薬物部にそれぞれ形成された開口部であ
    り、前記組み立て用補助台の位置合せ構造は前記開口部
    に挿入可能な位置合せ棒であることを特徴とする請求項
    21記載のイオントフォレーシス装置の組み立て方法。
  23. 【請求項23】 位置合せ構造を有する電流発信部と、
    位置合せ構造を有する組み立て用補助台とを備え、前記
    組み立て用補助台および電流発信部の両位置合せ構造を
    用いて前記電極部と薬物部の両位置合せ構造を合せるこ
    とを特徴とする請求項19又は20記載のイオントフォ
    レーシス装置の組み立て方法。
  24. 【請求項24】 前記電極部と薬物部の両位置合せ構造
    は前記電極部と薬物部にそれぞれ形成された開口部であ
    り、前記組み立て用補助台の位置合せ構造は前記電流発
    信部収納用スペースであり、前記電流発信部の位置合せ
    構造は前記開口部に挿入可能な電極端子であることを特
    徴とする請求項23記載のイオントフォレーシス装置の
    組み立て方法。
  25. 【請求項25】 位置合せ構造を有する電流発信部と、
    位置合せ構造を有する組み立て用補助台と、位置合せ構
    造を有するコネクターとを備え、前記組み立て用補助
    台、電流発信部およびコネクターの3つの位置合せ構造
    を用いて前記電極部と薬物部の両位置合せ構造を合せる
    ことを特徴とする請求項19又は20記載のイオントフ
    ォレーシス装置の組み立て方法。
  26. 【請求項26】 前記電極部と薬物部の両位置合せ構造
    は前記電極部と薬物部にそれぞれ形成された開口部であ
    り、前記組み立て用補助台の位置合せ構造は前記コネク
    ター収納用スペースであり、前記コネクターの位置合せ
    構造は前記電極部と薬物部開口部を通して前記電流発信
    部の位置合せ構造に固定可能な接続部材であることを特
    徴とする請求項25記載のイオントフォレーシス装置の
    組み立て方法。
  27. 【請求項27】 電極部と薬物部の両位置合せ構造を、
    組み立て用補助台、電流発信部およびコネクターの各位
    置合せ構造の少なくとも一つを用いて符合させ、前記薬
    物部の薬物保持部を電極部の薬物溶解部に配置すること
    を特徴とするイオントフォレーシス装置の組み立て方
    法。
  28. 【請求項28】 前記電極部と薬物部の両位置合せ構造
    は前記電極部と薬物部にそれぞれ形成された開口部であ
    り、前記組み立て用補助台、電流発信部およびコネクタ
    ーの各位置合せ構造の少なくとも一つは前記開口部に挿
    入可能な棒状部材であることを特徴とする請求項27記
    載のイオントフォレーシス装置の組み立て方法。
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