JPH11190758A - 半導体検査装置 - Google Patents

半導体検査装置

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JPH11190758A
JPH11190758A JP9361167A JP36116797A JPH11190758A JP H11190758 A JPH11190758 A JP H11190758A JP 9361167 A JP9361167 A JP 9361167A JP 36116797 A JP36116797 A JP 36116797A JP H11190758 A JPH11190758 A JP H11190758A
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connection
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JP9361167A
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Shigeyuki Maruyama
茂幸 丸山
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は球状接続端子を有する半導体チップ及
び半導体装置(被検査装置)の検査に用いて好適な半導
体検査装置に関し、球状接続端子を有する被検査装置の
検査を高い信頼性をもって、かつ球状接続端子を変形さ
せることなく実施することを課題とする。 【解決手段】バンプ24を有する半導体装置22に対し
て試験を行う半導体検査装置において、バンプ24の形
成位置と対応する位置に開口部16が形成された絶縁基
板14と、この絶縁基板14に形成されており前記バン
プ24と接続する接続部20Aが形成サレコンタクト電極
18Aとを具備するコンタクト部材12Aと、バンプ2
4を前記開口部16内に装着した状態で接続部20Aが
バンプ24に向かい移動するようコンタクト部材12A
を水平方向にスライドさせるスライド機構26とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体検査装置に係
り、特に球状接続端子を有する半導体チップ及び半導体
装置(被検査装置)の検査に用いて好適な半導体検査装
置に関する。近年、半導体装置の高密度化,高速化,小
型化が要求されており、この要求に対応すべく、パッケ
ージに封止されていない半導体チップ(いわゆるベアチ
ップ)又はBGA(Ball Grid Array)構造の半導体装置
を回路基板上に直接複数個搭載する実装方法が多用され
るようになってきている。
【0002】この実装方法においては、例えば複数個配
設されるベアチップあるいは半導体装置の内、一つに異
常があれば装置全体が不良品となるため、個々のベアチ
ップあるいは半導体装置に高い信頼性が要求される。そ
こで、個々のベアチップあるいは半導体装置が正常に機
能するか否かを調べる検査が重要な課題となってきてい
る。
【0003】
【従来の技術】従来より、下面に球状に突出する球状接
続端子を有する半導体装置(以下、樹脂封止されていな
いベアチップ及び樹脂封止された半導体装置を総称して
「半導体装置」という)の検査方法として種々の検査方
法が提案されており、また実施されている。
【0004】この種の半導体装置の電気的動作検査を行
う場合、球状接続端子に検査装置の検査針を接触させる
ため、球状接続端子をできるだけ変質させずに各球状接
続端子の電気的接続の検査を行なわなければならず、更
に検査の信頼性が高く、且つ低コストであることが要求
されている。従来の半導体検査装置としては、例えば半
導体用テストソケットを使用したものがある。この半導
体用テストソケットは、プローブ(検査針)を用いて半
導体装置の電気的動作を検査する構成となっている。こ
の検査方法は、半導体装置の下面に形成された複数の球
状接続端子に対応するよう検査用基板に複数のプローブ
を配設しておき、このプローブの先端を直接球状接続端
子に接触させることにより検査を行う検査方法である。
【0005】すなわち、半導体用テストソケットは、半
導体装置の複数の球状接続端子と同一の配列に設けられ
た複数のプローブを有し、このプローブにはU字状に曲
げられた撓み部分が設けられている。そして、プローブ
の先端が半導体装置の球状接続端子に当接して押圧され
ると、撓み部分が変形して球状接続端子の損傷を軽減す
るようになっている。
【0006】しかしながら、上記したプローブ検査法に
より半導体装置の電気的な検査を行う場合、球状接続端
子の高さにバラツキがあるため、プローブの先端との接
続が十分でない場合が発生して検査精度が低下してしま
うおそれがある。また、プローブにはU字状に曲げられ
た撓み部分が設けられているものの、プローブの先端が
球状接続端子に当接したとき、半田により形成された球
状接続端子を変形させてしまうおそれがあった。更に、
この方式では、電極が微細化すると隣接するプローブ間
で干渉が発生するため、球状接続端子が狭ピッチで配設
されるベアチップやウエハーレベルの検査には適用する
ことができなかった。
【0007】そこで、上記の問題点を解決した半導体検
査装置として、図25に示すメンブレン式コンタクタが
注目されるようになってきている。同図に示されるよう
に、メンブレン式コンタクタ100は、絶縁性の樹脂基
板101に導電性のコンタクト電極102を形成した構
成とされている。半導体装置103に形成された球状接
続端子104は、このメンブレン式コンタクタ100の
コンタクト電極102に圧接され、電気的な接続が行な
われる構成とされている。
【0008】半導体検査装置として、このメンブレン式
コンタクタ100を用いることにより、前記した他の方
式の半導体検査装置に比べて遙にコンタクト電極102
の狭ピッチ化を図ることができるため、ベアチップやウ
エハーレベルの検査にも適用することが可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記した従
来のメンブレン式コンタクタ100においても、次に述
べる種々の課題がある。 第1の課題は、半導体装置103に設けられた球状
接続端子104の変形である。即ち、一般に半導体装置
103に設けられた球状接続端子104は半田で形成さ
れることが多く、また半田は軟質であるため、検査時に
印加されるコンタクト圧で変形が発生し易い。特に、高
温状態で球状接続端子104とコンタクト電極102と
がコンタクトするバーンイン試験においては、この問題
は深刻である。
【0010】 また、従来のメンブレン式コンタクタ
100では、図25に示されるように、コンタクト電極
102が半導体装置103に設けられた球状接続端子1
04の下面に当接することにより電気的接続を図る構成
とされいたため、試験終了後に球状接続端子104の下
部に変形や傷が発生してしまう。球状接続端子104の
下部(下面)は、半導体装置103を回路基板等に実装
する際に重要な部位であり、ここに変形や傷が存在する
と実装性を害することとなる。
【0011】 また、周知のように球状接続端子10
4を半田により形成した場合、その表面には酸化膜が発
生する。この酸化膜は導電性が不良であるため、球状接
続端子104とコンタクト電極102とが安定した接続
を行なうためには、この酸化膜を破る必要がある。しか
るに、従来のメンブレン式コンタクタ100は、基本的
に球状接続端子104を平面状のコンタクト電極102
に垂直方向に押し当てることにより電気的接続を図る構
成とされていたため、横方向への変位は殆どなく、よっ
て酸化膜を破るのが困難であった。また、垂直方向に押
し当てることにより酸化膜を破こうとした場合には、非
常に大きな押圧力が必要となり、球状接続端子104に
変形が発生してしまう。
【0012】 また、メンブレン式コンタクタ100
では、各コンタクト電極102が一体化された絶縁基板
101に一体化された状態で配設されているため、個々
のコンタクト電極102は隣接するコンタクト電極10
2の動きに制約される。即ち、各コンタクト電極102
が絶縁基板101に一体化さた構成では、周囲のコンタ
クト電極102に対して一つのコンタクト電極102だ
けが大きく沈み込むようなコンタクト動作を行なうこと
ができない。このため、コンタクト電極102の高さに
ばらつきがある場合、球状接続端子104の径寸法にば
らつきがある場合、また半導体装置103とメンブレン
式コンタクタ100との間の平行度にばらつきがある場
合等においては、このばらつきを柔軟に吸収することが
できない。
【0013】図26は、球状接続端子104の径寸法に
ばらつきがある例を示している。同図に示すように、周
囲の球状接続端子104に対して一つの球状接続端子1
04aの径寸法が小さい場合には、他の球状接続端子1
04がコンタクト電極102に接続された状態で、球状
接続端子104aはコンタクト電極102から離間して
しまい電気的接続が行なえなくなる。
【0014】このように球状接続端子104(104
a)にばらつきがある場合、全ての球状接続端子104
(104a)をコンタクト電極102と接触させようと
すると、図27に示されるように、小径である球状接続
端子104a以外の球状接続端子104には大きな圧力
が印加されて変形が発生してしまう。本発明は上記の点
に鑑みてなされたものであり、狭ピッチ化された球状接
続端子の検査に対応しうると共に、球状接続端子に損傷
を与えることなく検査を行なうことを可能とした半導体
検査装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では下記の種々の手段を講じた事を特徴とす
るものである。請求項1記載の発明では、球状接続端子
を有する被検査装置に対して試験を行う半導体検査装置
において、前記球状接続端子と対応する位置に開口部が
形成された第1の絶縁基板と、該第1の絶縁基板に形成
されると共に少なくとも前記球状接続端子が接続される
接続部が前記開口部に延出した構成とされたコンタクト
電極とを具備するコンタクト部材と、前記球状接続端子
を前記開口部内に装着した状態で、前記接続部が前記球
状接続端子に向かい移動するよう前記コンタクト部材を
水平方向にスライドさせるスライド機構とを設けたこと
を特徴とするものである。
【0016】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載の半導体検査装置において、前記コンタクト電
極の接続部が、前記開口部の縁部からその内部に直線状
に延出する構成とされていることを特徴とするものであ
る。また、請求項3記載の発明では、前記請求項1記載
の半導体検査装置において、前記コンタクト電極の接続
部が、前記球状接続端子の径寸法より大きな径寸法とさ
れた装着開口部を有したリング形状とされていること特
徴とするものである。
【0017】また、請求項4記載の発明では、前記請求
項1記載の半導体検査装置において、前記接続部の前記
球状接続端子と対向する部位を弾性変形可能な構成とし
たことを特徴とするものである。また、請求項5記載の
発明では、前記請求項1記載の半導体検査装置におい
て、前記接続部とコンタクト電極とを別部品とすると共
に、該別部品とされた接続部を前記コンタクト電極に接
合することにより前記コンタクト部材を構成したことを
特徴とするものである。
【0018】また、請求項6記載の発明では、前記請求
項5記載の半導体検査装置において、前記コンタクト電
極の接続部を前記配線にワイヤボンディングされたワイ
ヤにより構成したことを特徴とするものである。また、
請求項7記載の発明では、前記請求項1乃至6のいずれ
か1項に記載の半導体検査装置において、前記コンタク
ト電極の接続部が前記球状接続端子に対し、複数の接触
点を有するよう構成したことを特徴とするものである。
【0019】また、請求項8記載の発明では、前記請求
項1または2記載の半導体検査装置において、前記第1
の絶縁基板の前記接続部の延出位置に、前記接続部の延
出量より短い舌片部を延出形成したことを特徴とするも
のである。また、請求項9記載の発明では、前記請求項
1乃至8のいずれか1項に記載の半導体検査装置におい
て、前記コンタクト部材に補強基板を設けたことを特徴
とするものである。
【0020】また、請求項10記載の発明では、前記請
求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体検査装置に
おいて、前記接続部に補強材を設けたことを特徴とする
ものである。また、請求項11記載の発明では、前記請
求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体検査装置
において、前記第1の絶縁基板の前記コンタクト電極の
形成面と異なる反対面に電気導電層を形成すると共に、
前記コンタクト電極と前記電気導電層とを前記第1の絶
縁基板に形成された層間接続電極により電気的に接続し
たことを特徴とするものである。
【0021】また、請求項12記載の発明では、前記請
求項11記載の半導体検査装置において、前記気導電層
の配設パターンを前記コンタクト電極の配設パターンに
対応するよう構成したことを特徴とするものである。ま
た、請求項13記載の発明では、前記請求項1乃至12
のいずれか1項に記載の半導体検査装置において、更
に、前記球状接続端子と対応する位置に開口部が形成さ
れた第2の絶縁基板を前記コンタクト部材に積み重ねた
状態で設け、かつ、前記スライド機構が前記コンタクト
部材と前記第2の絶縁基板とを相対的に異なる方向にス
ライドさせる構成としたことを特徴とするものである。
【0022】また、請求項14記載の発明では、前記請
求項1乃至12のいずれか1項に記載の半導体検査装置
において、前記コンタクト部材を複数個積み重ねた状態
で設け、かつ、前記スライド機構により、前記複数のコ
ンタクト部材の内少なくとも2個のコンタクト部材が、
相対的に異なる方向にスライドされる構成としたことを
特徴とするものである。
【0023】更に、請求項15記載の発明では、前記請
求項14記載の半導体検査装置において、前記複数のコ
ンタクト部材に夫々設けられるコンタクト電極の配設パ
ターンを異なるパターン形状とすることにより、一の球
状接続端子には、これと対応する一のコンタクト部材に
形成された一のコンタクト電極のみが接続するよう構成
したことを特徴とするものである。
【0024】上記した各手段は、次のように作用する。
請求項1記載の発明によれば、被検査装置を半導体検査
装置に装着した状態において、被検査装置の球状接続端
子はコンタクト部材に形成された開口部内に装着され
る。この状態において、スライド機構を用いてコンタク
ト部材を被検査装置に対して水平方向にスライドさせる
と、接続部は側部より球状接続端子に向かい移動する。
接続部は開口部内に延出された構成となっているため、
スライド動作により接続部は球状接続端子に食い込んだ
状態で接続される。
【0025】上記のように、接続部は球状接続端子に側
部より接続するため、コンタクト圧は球状接続端子に側
方から印加されることとなり、垂直方向にコンタクト圧
が印加されないため、検査時に球状接続端子に変形が発
生することを防止することができる。また、接続部は球
状接続端子に食い込んだ状態で電気的に接続されるた
め、球状接続端子に酸化膜が形成されている場合には、
この接続時にこの酸化膜を破って接続部は球状接続端子
に接続する。よって、球状接続端子に導電性が不良であ
る酸化膜が形成されていたとしても、確実に接続部と球
状接続端子の電気的接続を図ることができる。
【0026】また、球状接続端子の径寸法にばらつきが
ある場合、また被検査装置と半導体検査装置との間の平
行度にばらつきがある場合等においても、接続部は球状
接続電極の側部に当接し電気的接続を行うため、上記の
垂直方向のばらつきが存在しても、確実に接続部と球状
接続端子の電気的接続を図ることができる。また、請求
項2記載の発明によれば、コンタクト電極の接続部が開
口部の縁部からその内部に直線状に延出する構成とした
ことにより、上記した接続部が球状接続端子に食い込む
動作を確実に行うことができる。
【0027】また、請求項3記載の発明によれば、接続
部を装着開口部を有したリング形状とし、その装着開口
部の径寸法を球状接続端子の径寸法より大きく設定した
ことにより、コンタクト部材をスライドさせた際、球状
接続端子に水平方向の寸法誤差が生じていたとしても、
球状接続端子のいずれかの箇所が必ず接続部と当接する
こととなる。よって、球状接続端子に水平方向の寸法誤
差が生じていたとしても、確実に接続部と球状接続端子
とを接続させることができる。
【0028】また、請求項4記載の発明によれば、接続
部の球状接続端子と対向する部位をスライド方向に弾性
変形可能な構成としたことにより、球状接続端子に水平
方向の寸法誤差が生じていたとしても、接続部が弾性変
形することにより上記のばらつきを吸収することがで
き、よって接続部と球状接続端子との接続さ確実に行う
ことができる。
【0029】また、接続部が弾性変形する際、接続部は
球状接続端子上を摺動動作する。よって、球状接続端子
に酸化膜が形成されている場合には、この摺動動作によ
り接続部はこの酸化膜を破って球状接続端子に接続する
(ワイピング)。よって、球状接続端子に導電性が不良
である酸化膜が形成されていたとしても、確実に接続部
と球状接続端子とを電気的に接続することができる。
【0030】また、請求項5記載の発明によれば、コン
タクト電極に対し別部品とされた接続部をコンタクト電
極に接合することによりコンタクト部材を構成したこと
により、接続部を部分に強化することができ、よってコ
ンタクト電極として強度の弱い、しかるに形成し易く安
価に形成できる箔状電極を用いても、接続部と球状接続
端子とを確実に接続することができる。
【0031】また、請求項6記載の発明によれば、接続
部をワイヤにより構成したことにより、半導体製造工程
で一般に用いられているワイヤボンディング装置を用い
て接続部を形成することができ、容易かつ安価に接続部
を形成することができる。また、請求項7記載の発明に
よれば、接続部が球状接続端子に対して複数の接触点を
有するよう構成したことにより、接続部と球状接続端子
とを多点で接続することができ電気的接続を確実に行う
ことができる。また、接続部に形成される接触点は微小
化するため、球状接続端子に対して確実に食い込ませる
ことができ、これによっても電気的接続性を向上できる
と共に、ワイピングを確実に行うことができる。
【0032】また、請求項8記載の発明によれば、第1
の絶縁基板の接続部の延出位置に、接続部の延出量より
短い舌片部を延出形成したことにより、コンタクト電極
として薄く剛性の低いものを用いたとしても、舌片部に
より接続部は補強された構成となっているため、接続時
に接続部に変形が発生することを防止することができ
る。また、舌片部の延出量は接続部の延出量よりも短い
ため、接続部が球状接続端子に接続する際に舌片部が邪
魔になるようなことはない。
【0033】また、請求項9記載の発明によれば、コン
タクト部材に補強基板を設けたことにより、接続部と球
状接続端子とを確実に接続することができる。即ち、絶
縁基板の剛性が不足している場合には、コンタクト部材
をスライドさせた際にコンタクト圧により絶縁基板が歪
むことが考えられる。このように、接続時において絶縁
基板が歪むと、接続部と球状接続端子との間に位置擦れ
が発生し、良好な接続が行えないおそれがある。
【0034】しかるに、コンタクト部材に補強基板を設
けることにより、絶縁基板の剛性を高めることができ、
よって接続時においてコンタクト圧により絶縁基板に歪
みが発生することを抑制することができる。これによ
り、接続部と球状接続端子との位置決めを確実に行うこ
とができ、よって接続部と球状接続端子とを確実に接続
することができる。
【0035】また、請求項10記載の発明によれば、接
続部に補強材を設けたことにより、接続時においてコン
タクト圧により接続部が変形することを防止することが
できる。また、請求項11記載の発明によれば、第1の
絶縁基板の表面及び背面にそれぞれコンタクト電極及び
電気導電層が形成され、かつ層間接続電極によりコンタ
クト電極と電気導電層とを電気的に接続することも可能
であるため、コンタクト電極の引回しに自由度を持たせ
ることができる。よって、接続部と外部回路が接続され
るパッド(外部接続用バッド)との距離を短くすること
ができ、特に被検査装置として高速化された装置を用い
た場合に、コタクト電極で発生する電気的特性劣化を抑
制することができる。
【0036】また、請求項12記載の発明によれば、電
気導電層の配設パターンをコンタクト電極の配設パター
ンに対応するよう構成したことにより、特に高周波を用
いた被検査装置において良好なシールド効果を得ること
ができる。また、請求項13記載の発明によれば、球状
接続端子と対応する位置に開口部が形成された第2の絶
縁基板をコンタクト部材に積み重ねた状態で設け、スラ
イド機構によりコンタクト部材と第2の絶縁基板とを相
対的に異なる方向にスライドするよう構成したことによ
り、接続状態において、接続部及び第2の絶縁基板は共
に球状接続端子に当接した状態となる。即ち、接続状態
において、球状接続端子はコンタクト部材と第2の絶縁
基板との間に挟持された状態となる。
【0037】この際、コンタクト部材が球状接続端子に
印加する力の方向と、第2の絶縁基板が球状接続端子に
印加する力の方向とは互いに逆方向となり、コンタクト
部材及び第2の絶縁基板が球状接続端子に印加する力は
相殺され、球状接続電極に実際に印加される剪断方向の
力は小さくなる。このため、検査時において球状接続端
子が被検査装置から脱落してしまうことを防止すること
ができる。
【0038】また、請求項14記載の発明によれば、コ
ンタクト部材を複数個積み重ねた状態で設け、かつ、ス
ライド機構により、複数のコンタクト部材の内少なくと
も2個のコンタクト部材が、相対的に異なる方向にスラ
イドされる構成としたことにより、接続状態において、
各球状接続端子に対しその両側部から接続部を接続させ
ることができ、よってコンタクト電極と球状接続端子と
をより確実に電気的接続を行うことができる。
【0039】また、接続状態において、各コンタクト部
材は球状接続端子を挟持する構成となるため、各コンタ
クト部材が球状接続端子に印加する力の方向とは互いに
逆方向となり、よってこの球状接続端子に印加する力は
相殺され、球状接続電極に実際に印加される剪断方向の
力は小さくなる。このため、検査時において球状接続端
子が被検査装置から脱落してしまうことを防止すること
ができる。
【0040】更に、請求項15記載の発明によれば、複
数のコンタクト部材に夫々設けられるコンタクト電極の
配設パターンを異なるパターン形状とし、一の球状接続
端子には、これと対応する一のコンタクト部材に形成さ
れた一のコンタクト電極のみが接続するよう構成したこ
とにより、コンタクト電極の引回しに自由度を持たせる
ことができる。よって、実質的に個々のコンタクト部材
に形成されるコンタクト電極数を低減することができ、
球状接続端子が挟ピッチに配設されても、これに対応す
ることが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1乃至図4は、本発明の第1
実施例である半導体検査装置10Aを説明するための図
である。図1及び図2は半導体検査装置10Aの要部を
拡大して示す図であり、図3は半導体検査装置10Aの
全体構成を示す図であり、更に図4は半導体検査装置1
0Aに設けられるコンタクト部材12Aを示す図であ
る。
【0042】本実施例に係る半導体検査装置10Aは、
大略するとコンタクト部材12Aとスライド機構26と
により構成されている。この半導体検査装置10Aは被
検査装置が装着され、この被試験装置に対して電気的動
作検査を行う時に用いられるものである。また、半導体
検査装置10Aが検査の対象とする被試験装置は、外部
接続端子として球状接続端子2(以下、バンプという)
を有した装置である。
【0043】尚、以下の説明では、被試験装置としてバ
ンプ2を有した半導体装置1を用いた例を主として示す
が、以下各実施例で説明する半導体検査装置は、外部接
続端子として球状接続端子を有した各種装置(例えば、
ベアチップ,ウェーハ等)の検査に適用できるものであ
る。先ず、図3を用いて半導体検査装置10Aの全体構
成について説明する。
【0044】同図に示されるように、コンタクト部材1
2Aはスライド枠38に配設されている。スライド枠3
8は例えば金属性の枠であり、スライドベース28上に
図中矢印X1,X2方向にスライド動作可能な構成で搭
載されている。具体的には、スライドベース28には図
中矢印X1,X2方向に延在する案内溝30が形成され
ており、またスライド枠38の下面にはこのスライド溝
30と係合する突部40が形成されている。従って、ス
ライド枠38は案内溝30に案内されて、スライドベー
ス28上を矢印X1,X2方向にスライド可能な構成と
されている。
【0045】また、スライド枠38の所定側面にはアー
ム部42が外側に向け延出しており、このアーム部42
にはアクチュエータ44の駆動軸46が接続されてい
る。このアクチュエータ44は、例えばソレノイド,エ
アシリンダー等を用いることが可能である。また、本実
施例ではアクチュエータ44を直接スライド枠38に接
続した構成としてるが、アクチュエータ44とスライド
枠38との間にカム機構等を設け、スライド動作を調整
する構成とすることも可能である。
【0046】一方、スライド枠38の上部には装置固定
枠32が配設されている。この装置固定枠32はスライ
ド枠38と対向するよう設けられるが、前記したスライ
ド枠38は矢印X1,X2方向にスライド可能であるの
に対し、装置固定枠32は外側に延出した固定アーム3
6が固定されることにより移動不能な構成とされてい
る。
【0047】また、装置固定枠32には装着開口34が
形成されおり、この装着開口34の形状は被検査装置と
なる半導体装置22の外形と対応するよう構成されてい
る。よって、半導体装置22は装置固定枠32の装着開
口34に装着された状態において、スライド枠38に対
し固定された状態となる。また、装着状態において、半
導体装置22に設けられているバンプ24(球状接続端
子)は、スライド枠38に配設されたコンタクト部材1
2Aの開口部16内に位置するよう構成されている(図
1及び図2参照)。
【0048】従って、半導体装置22が装置固定枠32
に装着された状態において、アクチュエータ44を駆動
してスライド枠38を半導体装置22に対して水平方向
(図中矢印X1,X2方向)にスライド動作させると、
スライド枠38に配設されたコンタクト部材12Aも半
導体装置22に対し水平方向にスライド動作する。尚、
上記構成において、スライドベース28,装置固定枠3
2,スライド枠38,及びアクチュエータ44は、協働
してスライド機構26を構成する。また、本実施例で
は、バンプ24として半田バンプを用いている。
【0049】続いて、コンタクト部材12Aについて、
図1,図2及び図4を用いて説明する。コンタクト部材
12Aは、大略すると、絶縁基板14(第1の絶縁基
板)と、コンタクト電極18Aとにより構成されてい
る。絶縁基板14は例えばポリイミド等の絶縁樹脂材料
により形成されたフィルム状の部材であり、その厚さは
バンプ24の径寸法より小さく(半分程度)設定されて
いる。この絶縁基板14には複数の開口部16が形成さ
れており、この開口部16の形成位置は、半導体装置2
2に形成されたバンプ24の配設位置と対応するよう構
成されている。
【0050】また、開口部16の径寸法は、バンプ24
の径寸法に対して大きく設定されている。よって、スラ
イド動作を行なう前の状態(以下、この状態をイニシャ
ル状態という)では、半導体装置22を装置固定枠32
に装着することにより、上記したように半導体装置22
のバンプ24は各開口部16内に挿入された状態とな
る。
【0051】一方、コンタクト部材18Aは例えば銅
(Cu)膜であり、メッキ法,蒸着法,エッチング法,
ホトリソグラフィ技術等の薄膜形成技術を用いて所定の
パターンに形成されている。このコンタクト部材18A
は、一体的に形成された配線部48,外部接続用パッド
50,及び接続部20A等により構成されている。外部
接続用パッド50は半導体検査装置10Aの検査処理を
行なう半導体テスターが接続される部位であり、通常絶
縁基板14の外周縁近傍に形成されている。また、後に
詳述するように、接続部20Aは半導体装置22のバン
プ24と電気的に接続される部位である。更に、配線部
48は、上記の外部接続用パッド50と接続部20Aと
を接続する機能を奏している。
【0052】一方、接続部20Aはコンタクト電極18
Aの一部を構成するものであり、本実施例では、図1及
び図2に示されるように絶縁基板14に形成された開口
部16内に直線的に延出するよう構成されている。具体
的には、図1(B)に示されるように、接続部20Aは
開口部16の縁部より図中矢印Aで示す寸法分だけ、開
口部16内に延出した構成となっている。よって、この
接続部20Aは、絶縁基板14に片持ち梁状に支持され
た構成となっている。
【0053】続いて、上記構成とされた半導体検査装置
10Aを用いて半導体装置22に対し検査を行う方法に
ついて説明する。半導体装置22に対して検査を行うに
は、先ずイニシャル状態とされている半導体検査装置1
0Aに半導体装置22を装着する。具体的には、被検査
装置となる半導体装置22を装置固定枠32に装着す
る。
【0054】前記したように、絶縁基板14に形成され
た開口部16は半導体装置22に設けられたバンプ24
と対応しており、かつ開口部16の径寸法はバンプ24
の径寸法より大きいため、図1(A),(B)に示され
るように、装着状態において各バンプ24は開口部16
内に位置した状態となる。また、この装着状態におい
て、コンタクト部材12に設けられた接続部20Aは、
バンプ24の側部に対向した状態となる。
【0055】上記のように、半導体装置22が装置固定
枠32に装着されると、続いてアクチュエータ44が駆
動され、スライド枠38を半導体装置22に対し水平方
向(図中矢印X1方向)にスライド動作させる。このよ
うに、スライド枠38を水平方向にスライドさせること
により、接続部20はバンプ24に漸次近接してゆき、
やがて図2に示されるように接続部20はバンプ24の
側面に食い込んだ状態で接続される。これにより、接続
部20(即ち、コンタクト電極18A)とバンプ24
は、電気的に接続された状態となる。尚、図2に示す矢
印S1は、イニシャル状態からコンタクト部材12Aが
スライドしたスライド量を示している。
【0056】上記したように、本実施例の半導体検査装
置10Aでは、接続部20Aがバンプ24の側面に接続
する構成となっているため、コンタクト圧はバンプ24
の側面に印加されることとなる。このように、本実施例
の構成では、従来のようにバンプ24に対し垂直方向に
コンタクト圧が印加されないため、バンプ24が潰れる
ようなことはなく、検査時にバンプ24の底面(即ち、
実装面)に変形が発生することを防止することができ
る。
【0057】また、接続部20Aは開口部16の縁部か
らその内部に直線状に延出した構成となっているため、
コンタクト圧は接続部20Aに集中的に印加され、よっ
て接続状態において接続部20Aはバンプ24に食い込
んだ状態で接続する。この接続部20Aがバンプ24に
食い込む際に、バンプ24に若干の変形が発生するおそ
れがあるが、バンプ24の側面は半導体装置22の実装
に直接影響しない部位であるため、接続部20Aをバン
プ側面に食い込ませることとしても、実装上問題が生じ
るようなことはない。
【0058】ところで、バンプ24として半田バンプを
用いた場合には、バンプ24の表面に導電性が不良な酸
化膜が形成されることが知られている。従って、酸化膜
が形成されたバンプ24に接続部20Aを接触されただ
けでは、十分な電気的接続特性が得られないおそれがあ
る。しかるに、上記のように本実施例の半導体検査装置
10Aでは、接続部20Aがバンプ24に食い込んだ状
態で電気的に接続されるため、バンプ24の表面に酸化
膜が形成されていたとしても、接続時に接続部20Aは
酸化膜を破ってバンプ24と接続する。よって、バンプ
24に導電性が不良である酸化膜が形成されていたとし
ても、確実に接続部20Aとバンプ24との電気的接続
を図ることができる。
【0059】また、従来の半導体検査装置では、図25
乃至図27を用いて説明したように、バンプ104の径
寸法にばらつきがある場合、また半導体装置103と半
導体検査装置100との間の平行度にばらつきがある場
合、コンタクト電極102とバンプ104が適正に接続
されないおそれがあることは前述した通りである。しか
るに、本実施例に係る半導体検査装置10Aでは、バン
プ24の径寸法にばらつきがある場合であっても、また
半導体装置22と半導体検査装置10Aとの間の平行度
にばらつきがある場合であっても、バンプ24が開口部
16内で垂直方向(上下方向)に変位することにより、
上記ばらつきを吸収することができる。また、接続部2
0Aはバンプ24の側面に接続する構成とされているた
め、上記のように開口部16内でバンプ24が若干変位
しても、接続部20Aは確実にバンプ24と接続する。
よって、上記の各ばらつきに拘わらず、確実に接続部2
0Aとバンプ24球状接続端子とを接続することができ
るため、検査の信頼性を向上させることができる。
【0060】続いて、本発明の第2実施例について説明
する。図5及び図6は、本発明の第2実施例である半導
体検査装置10Bを示している。図5はイニシャル状態
の半導体検査装置10Bを示しており、また図6はコン
タクト部材12Bが水平方向(矢印X1方向)へスライ
ド量S2だけスライドした状態を示している。尚、図5
及び図6において、先に説明した図1乃至図4に示され
る構成と対応する構成については、同一符号を付してそ
の説明を省略する。また、以下説明する各実施例におい
ても同様とする。
【0061】第1実施例に係る半導体検査装置10Aで
は、接続部20Aを開口部16内に片持ち梁状に直線的
に延出させる構成としていた。これに対し本実施例に係
る半導体検査装置10Bでは、接続部20Bを装着開口
部52を有したリング形状とし、その装着開口部52の
径寸法をバンプ24の径寸法より大きく設定したことを
特徴とするものである。即ち、絶縁基板14に形成され
た開口部の径寸法をR1,バンプ24の径寸法をR2と
した場合、装着開口部52の径寸法Rは、R2<R<R
1となるよう構成されている。
【0062】よって、本実施例に係る半導体検査装置1
0Aは、イニシャル状態において半導体装置22が装着
されると、図5に示されるように、バンプ24を囲繞す
るように接続部20Bが位置することとなる。上記構成
において、スライド機構26(図3参照)によりコンタ
クト部材12Bを半導体装置22に対して水平方向(矢
印X方向)に矢印S2で示す寸法だけスライドさせる
と、図6に示すようにリング形状とされた接続部20B
の内縁部がバンプ24と当接して食い込み、これにより
接続部20Bとバンプ24は電気的に接続される。
【0063】ところで、バンプ24に発生するばらつき
は、径寸法のばらつきばかりではなく、半導体装置22
に対するバンプ24の配設位置においても発生する。こ
のばらつきが発生すると、適正位置に対しバンプ24の
形成位置は水平方向にずれた状態となる。即ち、バンプ
24の形成位置が適正であった場合には、図5(B)に
示されるように、装着状態においてバンプ24は開口部
16の中心に位置することとなる。
【0064】これに対し、位置ずれが発生すると、バン
プ24は開口部16の中心から矢印X1,X2,Y1,
Y2の方向にずれた状態となる。従って、バンプ24が
適正位置からずれている場合には、第1実施例のように
直線状に延出した、換言すればバンプ24と一箇所にお
いて対向する接続部20Aでは、接続部20Aとバンプ
24とが接続されないおそれがある。
【0065】しかるに、本実施例のように接続部20B
をリング形状とすることにより、バンプ24は全周にわ
たり接続部20Bと対向した状態となる。このため、コ
ンタクト部材12Bをスライドさせた際、位置ずれが発
生していてもバンプ24のいずれかの箇所が必ず接続部
20Bと当接することとなる。よって、バンプ24に水
平方向の寸法誤差が生じていたとしても、確実に接続部
20Bとバンプ24とを接続させることができる。
【0066】続いて、本発明の第3及び第4実施例につ
いて説明する。図7は本発明の第3実施例である半導体
検査装置10Cを示しており、また図8は本発明の第4
実施例である半導体検査装置10Dを示している。第3
及び第4実施例に係る半導体検査装置10C,10D
は、接続部20C,20Dのバンプ24と対向する部位
をスライド方向に弾性変形可能な構成としたことを特徴
とするものである。
【0067】接続部20Cは、図7(B)に示すように
底面視した状態で、その先端部をV字状に折曲すること
により弾性を持たせた構成とされている。また、接続部
20Dは、図8(A)に示すように側面視した状態で、
斜め下方に延出するよう折曲することにより弾性を持た
せた構成とされている。接続部20C,20Dを上記構
成とすることにより、図7(C),図8(C)に示すよ
うにコンタクト部材12C,12Dをスライドさせる
と、接続部20C,20Dは弾性変形しつつバンプ24
の側面に接続する。このように、接続部20C,20D
を弾性可能な構成トすることにより、バンプ24に前記
したような水平方向の寸法誤差が生じていたとしても、
接続部20C,20Dが弾性変形することにより上記の
ばらつきを吸収することができ、よって接続部20C,
20Dとバンプ24との接続さ確実に行うことができ
る。
【0068】また、接続部20C,20Dが弾性変形す
る際、接続部20C,20Dはバンプ24上を摺動動作
する。よって、バンプ24の表面に酸化膜が形成されて
いる場合でも、この摺動動作により接続部20C,20
Dは酸化膜を破ってバンプ24と接続する(この動作を
ワイピングという))。このワイピング作用により、バ
ンプ24に導電性が不良である酸化膜が形成されていた
としても、接続部20C,20Dとバンプ24とを確実
に電気的に接続することができる。
【0069】続いて、本発明の第5実施例について説明
する。図9は、本発明の第5実施例である半導体検査装
置10Eを示している。本実施例に係る半導体検査装置
10Eは、コンタクト電極18Eを構成する配線部48
の先端部に、この配線部48と別部材とされた接続部2
0Eを設けたことを特徴とするものである。具体的に
は、配線部48を銅箔により形成すると共に、接続部2
0Eとして配線部48より硬度の高いアルミニウム,金
等を選定し、この接続部20Eを配線部48の端部に接
合した構成としている。
【0070】このように、配線部48に対し別部品とさ
れた接続部20Eを、配線部48のバンプ24と対向す
る位置に接合することにより、接続部20Eを部分に強
化することが可能となる。即ち、本実施例によれば配線
部48及び接続部20Eの材質をそれぞれの機能に適し
たものに選定することが可能となる。具体記には、配線
部48として強度は弱いが形成が容易で安価に形成でき
る銅箔を選定し、接続部20Eとしてはバンプ24に確
実に食い込みを行いうる硬度のアルミニウム等を選定す
ることが可能となる。これにより、半導体検査装置10
Eの低コスト化と、バンプ24に対する電気的接続性を
共に向上させることができる。
【0071】また、図9に示す実施例では、接続部20
Eを配線48に接合した構成を示したが、配線48を開
口部16の内部に延出するよう形成すると基に、この開
口部16内への延出部位に蒸着,スパッタリング等によ
り接続部を被膜形成する構成としてもよい。このよう
に、配線部48に接続部を被膜形成することによって
も、接続部20Eは補強され硬度の高い状態とすること
ができ、よってバンプ24に対する電気的接続性を向上
させることができる。
【0072】図10は、図9に示した第5実施例にかか
る半導体検査装置10Eの変形例である半導体検査装置
を示している。図10(A)に示す接続部20E-1は、
バンプ24と対向する位置に複数の突起部54を形成し
たものである。このように、接続部20E-1に突起部5
4を形成することにより、コンタクト部材12E-1をス
ライドさせた際、突起部54はバンプ24に確実に食い
込み、よって接続部20E-1とバンプ24を確実に接続
することができる。
【0073】また、図10(B)に示す接続部20E-2
は、図7に示した第3実施例と同様に、配線48と別個
に形成された接続部20E-2を弾性変形可能な構成とし
たものである。よって、本変形例によれば、接続部20
E-2の材質として良好な弾性係数を有するものを選定す
ることができ、より確実に接続部20E-2とバンプ24
との接続、及びバンプ表面に形成された酸化膜のワイピ
ングを行うことができる。
【0074】続いて、本発明の第6実施例について説明
する。図11は、本発明の第6実施例である半導体検査
装置10Fを示している。本実施例に係る半導体検査装
置10Fは、接続部20Fをワイヤにより構成したこと
を特徴とするものである。このワイヤよりなる接続部2
0Fは、例えば金線をキャピラリ(図示せず)を用いて
配線48の先端部にワイヤボンディングすると共に、キ
ャピラリを上動させて金線を若干量引き出した後にこれ
を切断し、更に金線を開口部16の内側に向けて折曲す
ることにより形成される。
【0075】上記構成とされた半導体検査装置10Fに
よれば、コンタクト部材12Fをスライドさせることに
より、ワイヤ状の接続部20Fがバンプ24に当接する
ため、接続部20を確実にバンプ24に食い込ませるこ
とができる。よって、接続部20とバンプ24との電気
的接続及びワイピングを確実に行うことができる。ま
た、接続部20Fの形成は、半導体製造工程で一般に用
いられているワイヤボンディング装置を用いて形成する
ことができ、容易かつ安価に接続部20Fを形成するこ
とができる。
【0076】続いて、本発明の第7及び第8実施例につ
いて説明する。図12は本発明の第7実施例である半導
体検査装置10Gを示しており、図13は本発明の第8
実施例である半導体検査装置10Hを示している。図1
2に示す半導体検査装置10Gは、エッチング或いはブ
ラスト加工を施すことにより、接続部20Gのバンプ2
4と対向する部位に微細な凹凸を形成している。また、
図13に示す半導体検査装置10Hは、リング状とされ
た接続部20Hの内側部分に複数の突起部56が形成さ
れている。この構成とすることにより、接続部20G,
20Hはバンプ24に対して複数の接触点を有した構成
となる。
【0077】これにより、コンタクト部材12G,12
Hをスライドさせた際、接続部20G,20Hとバンプ
24とは多点で接続されることとなり、個々の接続点に
おける点圧は上昇する。よって、コンタクト部材12
G,12Hを確実にバンプ24に食い込ませることがで
き、電気的接続性を向上させることができる。また、接
続部12G,12Hに形成される接触点は微小化(先鋭
化)するため、これによってもコンタクト部材12G,
12Hをバンプ24に確実に食い込ませることができ
る。よって、電気的接続性を向上できると共に、ワイピ
ングを確実に行うことができる。
【0078】続いて、本発明の第9実施例について説明
する。図14は本発明の第9実施例である半導体検査装
置10Gを示している。本実施例では、絶縁基板14の
接続部20Aの延出位置に、接続部20Aの延出量より
短い舌片部58を延出形成したことを特徴とするもので
ある。この舌片部58は絶縁基板14と一体的に形成さ
れており、開口部16の縁部より内側に向け延出するよ
う形成されている。従って、接続部20Aは、舌片部5
8と重なった状態で配設される。また、開口部16は絶
縁基板14にプレス打ち抜き加工により形成されるが、
舌片部58は開口部16の打ち抜き加工時に一体的に形
成されるものであるため、容易に形成することができ
る。
【0079】上記構成とすることにより、コンタクト電
極18Aとして薄く剛性の低いものを用いたとしても、
舌片部58により接続部20Aは補強された構成とな
り、よって接続時において接続部20Aに変形が発生す
ることを防止することができる。また、舌片部58の延
出量は接続部20Aの延出量よりも短いため、接続部2
0Aがバンプ24に接続する際、舌片部58が邪魔にな
るようなことはない。
【0080】続いて、本発明の第10実施例について説
明する。図15(A)は本発明の第10実施例である半
導体検査装置10Jを示している。本実施例では、コン
タクト部材12Jに補強基板60を設けたことを特徴と
するものである。この補強基板60は、例えば銅テー
プ,セラミック,ガラスエポキシ基板等を用いることが
できる。また、本実施例では、補強基板60は絶縁基板
14の全面と対向するよう構成されており、よってバン
プ24の形成位置と対応する位置には装着開口61が形
成されている。
【0081】このように、コンタクト部材12Jに補強
基板60を設けたことにより、接続部20Aとバンプ2
4とを確実に接続することができる。即ち、絶縁基板1
4の剛性が不足している場合には、コンタクト部材12
Jをスライドさせた際にコンタクト圧により絶縁基板1
4が歪むことが考えられる。このように、接続時におい
て絶縁基板14が歪むと、接続部20Aとバンプ24と
の間に位置擦れが発生し、良好な接続が行えないおそれ
がある。
【0082】しかるに、コンタクト部材12Jに補強基
板60を設けることにより、絶縁基板14の剛性を高め
ることができ、よって接続時においてコンタクト圧によ
り絶縁基板14に歪みが発生することを抑制することが
できる。これにより、接続部20Aとバンプ24との位
置決めを確実に行うことができ、よって両者20A,2
4の電気的接続を確実に行うことができる。
【0083】図15(B)は、図15(A)に示した半
導体検査装置10Jの変形例である半導体検査装置10
J-1を示している。先に説明した半導体検査装置10J
では、補強基板60を絶縁基板14の全面と対向するよ
う配設した構成とした。これに対し、本変形例に係る半
導体検査装置10J-1は、絶縁基板14の外周位置に枠
状補強基板62を配設したことを特徴とするものであ
る。
【0084】本変形例に係る構成では、バンプ24の形
成位置に精度よく対応させて装着開口61を形成する必
要がないため、枠状補強基板62を容易かつ安価に形成
することができる。本変形例に係る構成は、絶縁基板1
4がある程度の剛性を有している時に効果的である。続
いて、本発明の第11実施例について説明する。
【0085】図16及び図17は、本発明の第11実施
例である半導体検査装置10Kを示している。本実施例
では、絶縁基板14の表面にコンタクト電極18Aを形
成すると共に、絶縁基板14の背面に電気導電層を形成
したことを特徴とするものである。本実施例では、電気
導電層としてグランド電極層64を形成した例を示して
おり、またグランド電極層64は絶縁基板14の背面全
面にわたり形成されいる(いわゆる、ベタ打ち層となっ
ている)。
【0086】また、絶縁基板14の表面に複数形成され
たコンタクト電極18Aの内、グランド電極となるコン
タクト電極18A-1は、絶縁基板14を貫通して形成さ
れたビア66(層間接続電極)によりグランド電極層6
4に電気的に接続された構成とされている。本実施例の
ように、絶縁基板14の表面及び背面にそれぞれコンタ
クト電極18A及びグランド配線層64を形成し、かつ
ビア66よりコンタクト電極18Aとグランド配線層6
4とを電気的に接続することにより、グランド配線層6
4はシールド板として機能することとなり、各コンタク
ト電極18Aに外乱が侵入することを防止することがで
きる。これは、特に半導体装置22として、高周波数対
応のものを用いた場合に利益が大である。
【0087】また、本実施例のように、グランド電極層
64を絶縁基板14の背面全面にわたり形成することに
より、このグランド電極層64は、図15を用いて説明
した第10実施例の補強基板60と同様の機能を奏す
る。よって、絶縁基板14を補強することができ、コン
タクト部材12Kのスライド時に絶縁基板14に歪みが
発生することを防止できる。
【0088】また、上記した実施例では、グランド電極
層64を絶縁基板14の背面全面にわたり形成したが、
絶縁基板14の背面は必ずしもベタ層にする必要はな
く、パターン化されたコンタクト電極を形成することも
可能である。この構成とすることにより、コンタクト電
極の引回しに自由度を持たせることができる。よって、
接続部20Aと外部接続用パッド50との間に形成され
る配線層48の配線長を短くすることができ、特に半導
体装置22として高速化された装置を用いた場合に、コ
タクト電極で発生する電気的特性劣化を抑制することが
できる。
【0089】続いて、本発明の第12実施例について説
明する。図18は、本発明の第12実施例である半導体
検査装置10Lを示している。図16及び図17を用い
て説明した第11実施例に係る半導体検査装置10Lで
は、絶縁基板14の背面全面にグランド配線層64を形
成した構成とした。これに対し、本実施例に係る半導体
検査装置10Lでは、絶縁基板14の背面に形成される
グランド配線層68に、絶縁基板14の表面に形成され
るコンタクト電極18Aの配設パターンと対応する形状
(即ち、同一パターン)のシールドパターン70を形成
したことを特徴とするものである。
【0090】グランド配線層68は、絶縁基板14の表
面に複数形成されたコンタクト電極18Aの内、グラン
ド電極となるコンタクト電極18A-1と絶縁基板14を
貫通して形成されたビア66(層間接続電極)を介して
電気的に接続された構成とされている。よって、シール
ドパターン70も接地された状態となっている。このよ
うに、接地されたシールドパターン70をコンタクト電
極18Aと絶縁基板14を介して対向配設することによ
り、特に高周波を用いた被検査装置において良好なシー
ルド効果を得ることができる。
【0091】続いて、本発明の第13実施例について説
明する。図19及び図20は、本発明の第13実施例で
ある半導体検査装置10Mを示している。本実施例に係
る半導体検査装置10Mは、コンタクト部材12Bの上
部に第2の絶縁基板72を配設したことを特徴とするも
のである。第2の絶縁基板72は、コンタクト部材12
Bに配設される第1の絶縁基板14と同様に絶縁性樹脂
により形成されており、バンプ24と対応する位置には
第2の開口部74が形成されている。前記したように、
この第2の絶縁基板72はコンタクト部材12Bに積み
重ねた状態で配設される。この際、本実施例では第2の
絶縁基板72は、固定された状態となるよう配設され
る。
【0092】よって、スライド機構26(図3参照)に
よりコンタクト部材12Bを図19に示すイニシャル状
態から図20に示されるようにスライドさせると、第2
の絶縁基板72とコンタクト部材12Bは、相対的に逆
の方向に移動することとなる。よって、コンタクト20
Bがバンプ24と接続する接続状態において、接続部2
0B及び第2の絶縁基板72は、共にバンプ24に当接
した状態となる。即ち、接続状態において、バンプ24
はコンタクト部材12Bと第2の絶縁基板72との間に
挟持された状態となる。
【0093】ところで、上記してきた各実施例では、各
接続部20A〜20Hがバンプ24の側部に当接するこ
とにより電気的接続を図る構成とされていたため、接続
時においてバンプ24に水平方向にコンタクト圧が印加
される。このコンタクト圧の印加方向は、バンプ24を
半導体装置22から剥がす方向(即ち、剪断方向)であ
る。よって、接続部20A〜20Hとバンプ24の電気
的接続を確実とするためにコンタクト圧を高めると、こ
れに伴いバンプ24が半導体装置22から離脱する可能
性が大きくなる。よって、上記した各実施例ではコンタ
クト圧を十分に高めることができず、よって接続部20
A〜20Hとバンプ24との電気的接続性が低下するこ
とが考えられる。
【0094】しかるに、本実施例に係る半導体検査装置
20Mでは、接続時にコンタクト部材12Bがバンプ2
4に印加する力の方向と、第2の絶縁基板72がバンプ
24に印加する力の方向とは互いに逆方向となり、よっ
てコンタクト部材12B及び第2の絶縁基板72がバン
プ24に印加する力は相殺される。これにより、バンプ
24に実際に印加される剪断方向の力は小さくなり、よ
って検査時においてバンプ24が半導体装置22から脱
落してしまうことを防止することができる。
【0095】尚、上記した実施例では、第2の絶縁基板
72を固定した構成を示したが、この第2の絶縁基板7
2は必ずしも固定する必要はなく、接続時にコンタクト
部材12Bと第2の絶縁基板72とを互いに異なる方向
に双方ともスライドさせる構成とすることも可能であ
る。続いて、本発明の第14実施例について説明する。
【0096】図21は、本発明の第14実施例である半
導体検査装置10Nを示している。本実施例に係る半導
体検査装置10Nは、複数(本実施例では2個)のコン
タクト部材12M,12Nを積み重ねた構成とすると共
に、スライド機構26によりコンタクト部材12M,1
2Nが、相対的に異なる方向にスライドする構成とした
ことを特徴とするものである。
【0097】本実施例によっても、接続状態では各コン
タクト部材12M,12Nがバンプ24を挟持する構成
となるため、各コンタクト部材12M,12Nがバンプ
24に印加する力の方向とは互いに逆方向となる。よっ
て、バンプ24に印加する力は相殺され、検査時におい
てバンプ24が半導体装置22から脱落してしまうこと
を防止することができる。
【0098】また、本実施例に係る半導体検査装置10
Nでは、接続状態において、上部に位置するコンタクト
部材12Mに設けられた接続部20Iはバンプ24に図
中右側から当接し、また下部に位置するコンタクト部材
12Nに設けられた接続部20Jはバンプ24に図中左
側から当接する。よって、接続時においてバンプ24に
は、二つの接続部20I,20Jが両側部から当接し電
気的に接続することとなるため、接点容量が増大し安定
した接続を行うことが可能となる。
【0099】尚、上記した実施例では、2個のコンタク
ト部材12M,12Nを用いた例について説明したが、
コンタクト部材の配設数は2個に限定されるものではな
く、バンプ24の高さ範囲内であれば、3個以上配設す
ることも可能である。この場合、上記した効果を得るた
めには、スライド機構26により複数のコンタクト部材
の内少なくとも2個のコンタクト部材が、相対的に異な
る方向にスライドされるよう構成する必要がある。
【0100】続いて、本発明の第15実施例について説
明する。図22及び図23は、本発明の第15実施例で
ある半導体検査装置10Pを示している。本実施例に係
る半導体検査装置10Pも、前記した第14実施例に係
る半導体検査装置10Nと同様に複数のコンタクト部材
12P,12Qを積み上げた構成とされており、また本
実施例においては、コンタクト部材12Pは固定されて
おり、コンタクト部材12Qのみがスライド機構26に
よりスライドする構成とされている。
【0101】しかるに、第14実施例に係る半導体検査
装置10Nは、各コンタクト部材12M,12Nに設け
られた接続部20I,20Jが共に一つのバンプ24に
接続される構成とされていた。即ち、第14実施例に係
る半導体検査装置10Nでは、各コンタクト部材12
M,12Nに、それぞれにバンプ24の形成個数と同数
のコンタクト電極18K,18Lを設ける必要があっ
た。
【0102】これに対し、本実施例に係る半導体検査装
置10Pは、一つのバンプ24に対し、一つの接続部の
みが接続されるよう構成したことを特徴とするものであ
る。即ち、図22(B)に示されるように、バンプ24
Aには上部に位置するコンタクト部材12Pに設けられ
た接続部20Kのみが接続されており、またバンプ24
Bには下部に位置するコンタクト部材12Qに設けられ
た接続部20Lのみが接続されている。
【0103】この構成とすることにより、各コンタクト
部材12P,12Qに形成するコンタクト電極18M,
18N(即ち、接続部20K,20L)の配設数をバン
プ24の形成個数の半分とすることができる。これによ
り、各コンタクト部材12P,12Qにおけるコンタク
ト電極18M,18Nの引回しに自由度を持たせること
ができ、バンプ24が挟ピッチに配設されてもこれに対
応することが可能となる。
【0104】続いて、本発明の第16実施例について説
明する。図24は、本発明の第16実施例である半導体
検査装置10Qを示している。前記した第15実施例に
係る半導体検査装置10Pは、コンタクト部材12Pを
固定し、コンタクト部材12Qのみをスライド動作させ
る構成とされていた。これに対し、本実施例に係る半導
体検査装置10Qは、各コンタクト部材12P,12Q
が共にスライドしうる構成としたことを特徴とするもの
である。本実施例に係る半導体検査装置10Qでも、前
記した第15実施例に係る半導体検査装置10Pと同一
の効果を実現することができる。
【0105】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、次に述べる
種々の効果を実現することができる。請求項1記載の発
明によれば、接続部は球状接続端子に側部より接続する
ためコンタクト圧は球状接続端子に側方のみから印加さ
れることとなり、よって検査時に球状接続端子に変形が
発生することを防止することができる。
【0106】また、接続部は球状接続端子に食い込んだ
状態で電気的に接続されるため、球状接続端子に導電性
が不良である酸化膜が形成されていたとしても、確実に
接続部と球状接続端子の電気的接続を図ることができ
る。また、球状接続端子の径寸法にばらつきがある場
合、また被検査装置と半導体検査装置との間の平行度に
ばらつきがある場合等においても、接続部は球状接続電
極の側部に当接し電気的接続を行うため、上記の垂直方
向のばらつきが存在しても、確実に接続部と球状接続端
子の電気的接続を図ることができる。
【0107】また、請求項2記載の発明によれば、コン
タクト電極の接続部が開口部の縁部からその内部に直線
状に延出する構成としたことにより、上記した接続部が
球状接続端子に食い込む動作を確実に行うことができ
る。また、請求項3記載の発明によれば、コンタクト部
材をスライドさせた際に球状接続端子のいずれかの箇所
が必ず接続部と当接することとなるため、球状接続端子
に水平方向の寸法誤差が生じていたとしても、確実に接
続部と球状接続端子とを接続させるこどができる。
【0108】また、請求項4記載の発明によれば、球状
接続端子に水平方向の寸法誤差が生じていたとしても、
接続部が弾性変形することにより接続部と球状接続端子
との接続を確実に行うことができる。また、接続部が弾
性変形する際、接続部は球状接続端子上を摺動動作し酸
化膜を破るため、球状接続端子に導電性が不良である酸
化膜が形成されていたとしても確実に接続部と球状接続
端子とを電気的に接続することができる。
【0109】また、請求項5記載の発明によれば、接続
部を部分に強化することができ、よって接続部と球状接
続端子とを確実に接続することができる。また、請求項
6記載の発明によれば、接続部をワイヤにより構成した
ことにより、接続部を容易かつ安価に接続部を形成する
ことができる。また、請求項7記載の発明によれば、接
続部と球状接続端子とを多点で接続することができ電気
的接続を確実に行うことができる。また、接続部に形成
される接触点は微小化するため、球状接続端子に対して
確実に食い込ませることができ、これによっても電気的
接続性を向上できると共にワイピングを確実に行うこと
ができる。
【0110】また、請求項8記載の発明によれば、舌片
部により接続部は補強されるため、接続時に接続部に変
形が発生することを防止することができる。また、請求
項9記載の発明によれば、コンタクト部材に補強基板を
設けることにより絶縁基板の剛性を高めることができ、
よって接続時においてコンタクト圧により絶縁基板に歪
みが発生することを抑制することができる。これによ
り、接続部と球状接続端子との位置決めを確実に行うこ
とができ、よって接続部と球状接続端子とを確実に接続
することができる。
【0111】また、請求項10記載の発明によれば、接
続部に補強材を設けたことにより、接続時においてコン
タクト圧により接続部が変形することを防止することが
できる。また、請求項11記載の発明によれば、接続部
と外部回路が接続されるパッド(外部接続用バッド)と
の距離を短くすることができ、特に被検査装置として高
速化された装置を用いた場合に、コタクト電極で発生す
る電気的特性劣化を抑制することができる。
【0112】また、請求項12記載の発明によれば、電
気導電層の配設パターンをコンタクト電極の配設パター
ンに対応するよう構成したことにより、特に高周波を用
いた被検査装置において良好なシールド効果を得ること
ができる。また、請求項13記載の発明によれば、コン
タクト部材及び第2の絶縁基板が球状接続端子に印加す
る力は相殺され、球状接続電極に実際に印加される剪断
方向の力は小さくなるため、検査時において球状接続端
子が被検査装置から脱落してしまうことを防止すること
ができる。
【0113】また、請求項14記載の発明によれば、接
続状態において、各球状接続端子に対しその両側部から
接続部を接続させることができるため、コンタクト電極
と球状接続端子とを確実に電気的接続を行うことができ
る。また、接続状態において、各コンタクト部材が球状
接続端子に印加する力の方向とは互いに逆方向となり、
よってこの球状接続端子に印加する力は相殺されて低減
されるため、検査時において球状接続端子が被検査装置
から脱落してしまうことを防止することができる。
【0114】更に、請求項15記載の発明によれば、コ
ンタクト電極の引回しに自由度を持たせることができ、
よって実質的に個々のコンタクト部材に形成されるコン
タクト電極数を低減することができ、球状接続端子の挟
ピッチ化に十分対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である半導体検査装置のイ
ニシャル状態を示す図であり、(A)は接続部近傍の断
面図、(B)は接続部近傍の底面図である。
【図2】本発明の第1実施例である半導体検査装置の接
続状態を示す図であり、(A)は接続部近傍の断面図、
(B)は接続部近傍の底面図である。
【図3】本発明の第1実施例である半導体検査装置に設
けられるスライド機構を説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施例である半導体検査装置に設
けられるコンタクト部材を説明するための図である。
【図5】本発明の第2実施例である半導体検査装置のイ
ニシャル状態を示す図であり、(A)は接続部近傍の断
面図、(B)は接続部近傍の底面図である。
【図6】本発明の第2実施例である半導体検査装置の接
続状態を示す図であり、(A)は接続部近傍の断面図、
(B)は接続部近傍の底面図である。
【図7】本発明の第3実施例である半導体検査装置を示
す図であり、(A)はイニシャル状態における接続部近
傍の断面図、(B)はイニシャル状態における接続部近
傍の底面図、(C)は接続状態における接続部近傍の底
面図である。
【図8】本発明の第4実施例である半導体検査装置を示
す図であり、(A)はイニシャル状態における接続部近
傍の断面図、(B)はイニシャル状態における接続部近
傍の底面図、(C)は接続状態における接続部近傍の底
面図である。
【図9】本発明の第5実施例である半導体検査装置を示
す図であり、(A)は接続部近傍の断面図、(B)は接
続部近傍の底面図である。
【図10】第5実施例である半導体検査装置の変形例を
説明するための図である。
【図11】本発明の第6実施例である半導体検査装置を
示す図であり、(A)は接続部近傍の断面図、(B)は
接続部近傍の底面図である。
【図12】本発明の第7実施例である半導体検査装置の
接続部近傍の底面図である。
【図13】本発明の第8実施例である半導体検査装置の
接続部近傍の底面図である。
【図14】本発明の第9実施例である半導体検査装置を
示す図であり、(A)は接続部近傍の断面図、(B)は
接続部近傍の底面図である。
【図15】本発明の第10実施例である半導体検査装置
を説明するための図である。
【図16】本発明の第11実施例である半導体検査装置
の接続部近傍を示す平面図である。
【図17】本発明の第11実施例である半導体検査装置
の接続部近傍を示す断面図である。
【図18】本発明の第12実施例である半導体検査装置
の接続部近傍を示す平面図である。
【図19】本発明の第13実施例である半導体検査装置
のイニシャル状態を示す図であり、(A)は接続部近傍
の断面図、(B)は接続部近傍の底面図である。
【図20】本発明の第13実施例である半導体検査装置
の接続状態を示す図であり、(A)は接続部近傍の断面
図、(B)は接続部近傍の底面図である。
【図21】本発明の第14実施例である半導体検査装置
を示す図であり、(A)は接続部近傍の断面図、(B)
は接続部近傍の底面図である。
【図22】本発明の第15実施例である半導体検査装置
を示す図であり、(A)はイニシャル状態における接続
部近傍の断面図、(B)は接続状態における接続部近傍
の断面図である。
【図23】本発明の第15実施例である半導体検査装置
の接続部近傍を拡大して示す底面図である。
【図24】本発明の第16実施例である半導体検査装置
の接続部近傍を拡大して示す断面図である。
【図25】従来の半導体検査装置の一例を説明するため
の図である(その1)。
【図26】従来の半導体検査装置の一例を説明するため
の図である(その2)。
【図27】従来の半導体検査装置の一例を説明するため
の図である(その3)。
【符号の説明】
10A〜10Q 半導体検査装置 12A〜12Q コンタクト部材 14A 絶縁基板(第1の絶縁基板) 16 開口部 18A〜18N コンタクト部材 20A〜20L 接続部 22 半導体装置 24 バンプ 26 スライド機構 32 装置固定枠 38 スライド枠 44 アクチュエータ 48 配線部 50 外部接続用パッド 52 装着開口部 54,56 突起部 58 舌片部 60 補強基板 61 装着開口 62 枠状補強基板 64 グランド配線層 66 ビア 70 シールドパターン 72 第2の絶縁基板 74 第2の開口部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球状接続端子を有する被検査装置に対し
    て試験を行う半導体検査装置において、 前記球状接続端子と対応する位置に開口部が形成された
    第1の絶縁基板と、該第1の絶縁基板に形成されると共
    に少なくとも前記球状接続端子が接続される接続部が前
    記開口部に延出した構成とされたコンタクト電極とを具
    備するコンタクト部材と、 前記球状接続端子を前記開口部内に装着した状態で、前
    記接続部が前記球状接続端子に向かい移動するよう前記
    コンタクト部材を水平方向にスライドさせるスライド機
    構とを具備することを特徴とする半導体検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体検査装置におい
    て、 前記コンタクト電極の接続部が、前記開口部の縁部から
    その内部に直線状に延出する構成とされていることを特
    徴とする半導体検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体検査装置におい
    て、 前記コンタクト電極の接続部が、前記球状接続端子の径
    寸法より大きな径寸法とされた装着開口部を有したリン
    グ形状とされていること特徴とする半導体検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体検査装置におい
    て、 前記接続部の前記球状接続端子と対向する部位を弾性変
    形可能な構成としたことを特徴とする半導体検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の半導体検査装置におい
    て、 前記接続部とコンタクト電極とを別部品とすると共に、
    該別部品とされた接続部を前記コンタクト電極に接合す
    ることにより前記コンタクト部材を構成したことを特徴
    とする半導体検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体検査装置におい
    て、 前記コンタクト電極の接続部を前記配線にワイヤボンデ
    ィングされたワイヤにより構成したことを特徴とする半
    導体検査装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    半導体検査装置において、 前記コンタクト電極の接続部が前記球状接続端子に対
    し、複数の接触点を有するよう構成したことを特徴とす
    る半導体検査装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の半導体検査装置
    において、 前記第1の絶縁基板の前記接続部の延出位置に、前記接
    続部の延出量より短い舌片部を延出形成したことを特徴
    とする半導体検査装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    半導体検査装置において、 前記コンタクト部材に補強基板を設けたことを特徴とす
    る半導体検査装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1項に記載
    の半導体検査装置において、 前記接続部に補強材を設けたことを特徴とする半導体検
    査装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1項に記
    載の半導体検査装置において、 前記第1の絶縁基板の前記コンタクト電極の形成面と異
    なる反対面に電気導電層を形成すると共に、前記コンタ
    クト電極と前記電気導電層とを前記第1の絶縁基板に形
    成された層間接続電極により電気的に接続したことを特
    徴とする半導体検査装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の半導体検査装置にお
    いて、 前記気導電層の配設パターンを前記コンタクト電極の配
    設パターンに対応するよう構成したことを特徴とする半
    導体検査装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれか1項に記
    載の半導体検査装置において、 更に、前記球状接続端子と対応する位置に開口部が形成
    された第2の絶縁基板を前記コンタクト部材に積み重ね
    た状態で設け、 かつ、前記スライド機構が前記コンタクト部材と前記第
    2の絶縁基板とを相対的に異なる方向にスライドさせる
    構成としたことを特徴とする半導体検査装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至12のいずれか1項に記
    載の半導体検査装置において、 前記コンタクト部材を複数個積み重ねた状態で設け、 かつ、前記スライド機構により、前記複数のコンタクト
    部材の内少なくとも2個のコンタクト部材が、相対的に
    異なる方向にスライドされる構成としたことを特徴とす
    る半導体検査装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の半導体検査装置にお
    いて、 前記複数のコンタクト部材に夫々設けられるコンタクト
    電極の配設パターンを異なるパターン形状とすることに
    より、一の球状接続端子には、これと対応する一のコン
    タクト部材に形成された一のコンタクト電極のみが接続
    するよう構成したことを特徴とする半導体検査装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066104A (ja) * 2001-08-22 2003-03-05 Advantest Corp インサートおよびこれを備えた電子部品ハンドリング装置
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