JPH11190285A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH11190285A JPH11190285A JP35747797A JP35747797A JPH11190285A JP H11190285 A JPH11190285 A JP H11190285A JP 35747797 A JP35747797 A JP 35747797A JP 35747797 A JP35747797 A JP 35747797A JP H11190285 A JPH11190285 A JP H11190285A
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- Japan
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- pressure
- scroll
- chamber
- fixed scroll
- compression chamber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧縮機の運転状態が変化しても離反抗力と圧
縮離反力とが等しくなるようにする。 【解決手段】 固定スクロール２の背面に凸部９を形成
し，固定スクロール２の背面側に凸部９と嵌合する凹部
１９を持つ背圧部材７及び凸部９と凹部１９との環状側
面間にシール部材２０を設ける。さらに，ラップ６の先
端面に開口を有する連通孔１８を形成する。そして，圧
縮室１２の背圧圧縮離反力が室１１の離反抗力より小さ
い場合には，ラップ６が鏡板に当接するように離反抗力
で固定スクロール２を付勢して開口を閉塞する。圧縮離
反力が離反抗力より大きい場合には，圧縮離反力により
固定スクロール２を可動スクロール１から離れるように
押して開口の閉塞を解除する。
縮離反力とが等しくなるようにする。 【解決手段】 固定スクロール２の背面に凸部９を形成
し，固定スクロール２の背面側に凸部９と嵌合する凹部
１９を持つ背圧部材７及び凸部９と凹部１９との環状側
面間にシール部材２０を設ける。さらに，ラップ６の先
端面に開口を有する連通孔１８を形成する。そして，圧
縮室１２の背圧圧縮離反力が室１１の離反抗力より小さ
い場合には，ラップ６が鏡板に当接するように離反抗力
で固定スクロール２を付勢して開口を閉塞する。圧縮離
反力が離反抗力より大きい場合には，圧縮離反力により
固定スクロール２を可動スクロール１から離れるように
押して開口の閉塞を解除する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は，圧縮された冷媒圧
により固定スクロールが可動スクロールから離れようと
する力を自動調整可能にしたスクロール圧縮機に関す
る。
により固定スクロールが可動スクロールから離れようと
する力を自動調整可能にしたスクロール圧縮機に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】スクロール圧縮機は，螺旋状のラップを
備えた固定スクロールと可動スクロールとを有して，可
動スクロールが固定スクロールに対して公転運動するこ
とにより相互のラップで区画された空間（圧縮室）の容
積が変化し，当該圧縮室内の冷媒を圧縮している。
備えた固定スクロールと可動スクロールとを有して，可
動スクロールが固定スクロールに対して公転運動するこ
とにより相互のラップで区画された空間（圧縮室）の容
積が変化し，当該圧縮室内の冷媒を圧縮している。
【０００３】このとき，圧縮過程における冷媒の圧力
は，固定スクロールと可動スクロールとが開くように
（離れるように）作用するため，固定スクロールの背面
側（対向する可動スクロールと反対側）に圧力をかけて
固定スクロールと可動スクロールとが離れないようにし
ている。
は，固定スクロールと可動スクロールとが開くように
（離れるように）作用するため，固定スクロールの背面
側（対向する可動スクロールと反対側）に圧力をかけて
固定スクロールと可動スクロールとが離れないようにし
ている。
【０００４】なお，本明細書では，圧縮室内の冷媒の圧
力により固定スクロールと可動スクロールとが離れるよ
うに作用する力を圧縮離反力と記載し，背圧室内の冷媒
の圧力により固定スクロールを可動スクロール側に付勢
する力を離反抗力と記載する。
力により固定スクロールと可動スクロールとが離れるよ
うに作用する力を圧縮離反力と記載し，背圧室内の冷媒
の圧力により固定スクロールを可動スクロール側に付勢
する力を離反抗力と記載する。
【０００５】従来，当該離反抗力を発生させる方法とし
て，中間圧法及び吐出圧法と称される方法があり，これ
らは圧縮室で圧縮された冷媒の一部を固定スクロールの
背面側に導くことにより当該固定スクロールを可動スク
ロール側に付勢する方法である。このようなスクロール
圧縮機としては，例えば特開昭６３−８００８８号公報
がある。
て，中間圧法及び吐出圧法と称される方法があり，これ
らは圧縮室で圧縮された冷媒の一部を固定スクロールの
背面側に導くことにより当該固定スクロールを可動スク
ロール側に付勢する方法である。このようなスクロール
圧縮機としては，例えば特開昭６３−８００８８号公報
がある。
【０００６】図４は中間圧法を採用したスクロール圧縮
機の圧縮室を中心とした部分断面図で，可動スクロール
１及び固定スクロール２は，鏡板３，４とラップ５，６
とをそれぞれ備えて，これらにより区画された空間が圧
縮室１２を形成している。
機の圧縮室を中心とした部分断面図で，可動スクロール
１及び固定スクロール２は，鏡板３，４とラップ５，６
とをそれぞれ備えて，これらにより区画された空間が圧
縮室１２を形成している。
【０００７】固定スクロール２の背面側には，凹部１９
を有した背面部材７が設けられ，また当該固定スクロー
ル２の上部には，吐出孔８を中心とする環状の凸部９が
形成されている。そして，凸部９と凹部１９とを嵌合さ
せた際の挿嵌面にシール部材１０が配設されて，凸部９
と凹部１９とが背圧室１１を形成している。
を有した背面部材７が設けられ，また当該固定スクロー
ル２の上部には，吐出孔８を中心とする環状の凸部９が
形成されている。そして，凸部９と凹部１９とを嵌合さ
せた際の挿嵌面にシール部材１０が配設されて，凸部９
と凹部１９とが背圧室１１を形成している。
【０００８】固定スクロール２の鏡板４には，圧縮室１
２と背圧室１１とを連通する連通孔１３が設けられてい
る。
２と背圧室１１とを連通する連通孔１３が設けられてい
る。
【０００９】また圧縮室１２は三日月形状を有して，圧
縮が進むにつれて当該三日月形状は小さくなると共に，
吐出孔８に近づき，圧縮室１２が吐出圧になると吐出孔
８と連通して圧縮された冷媒が吐出される。
縮が進むにつれて当該三日月形状は小さくなると共に，
吐出孔８に近づき，圧縮室１２が吐出圧になると吐出孔
８と連通して圧縮された冷媒が吐出される。
【００１０】なお，図示しない吐出圧力調整弁等を用い
て，圧縮室の圧力が所定の圧力になるとそれ以上に圧力
が上昇しないように当該吐出圧力調整弁が開くようにし
た構成もある。
て，圧縮室の圧力が所定の圧力になるとそれ以上に圧力
が上昇しないように当該吐出圧力調整弁が開くようにし
た構成もある。
【００１１】従って，図４における複数の圧縮室１２の
圧力は中心部の吐出孔８が最も高くなり（吐出圧力），
左右に向って低くなって吸引圧となっている。
圧力は中心部の吐出孔８が最も高くなり（吐出圧力），
左右に向って低くなって吸引圧となっている。
【００１２】そして連通孔１３は，略中間位置の圧縮室
１２と連通するように形成されているため，背圧室１１
は当該圧縮室１２の圧力となる。先にも述べたように，
当該圧縮室１２は吐出孔８と周辺部との略中間に位置す
るため，その圧力は吸引圧と吐出圧との略中間の圧力に
なり，当該中間圧が離反抗力として圧縮離反力に抗して
固定スクロール２を可動スクロール１側に付勢してい
る。
１２と連通するように形成されているため，背圧室１１
は当該圧縮室１２の圧力となる。先にも述べたように，
当該圧縮室１２は吐出孔８と周辺部との略中間に位置す
るため，その圧力は吸引圧と吐出圧との略中間の圧力に
なり，当該中間圧が離反抗力として圧縮離反力に抗して
固定スクロール２を可動スクロール１側に付勢してい
る。
【００１３】一方，吐出圧法は，図５に示すように背面
部材１７に固定スクロール２の凸部９と略同じ径の開口
部１５が形成されて，当該開口部１５が吐出孔８と連通
している。これにより，圧縮されて吐出された冷媒は固
定スクロール２の背面を付勢し，当該付勢力が離反抗力
となる。
部材１７に固定スクロール２の凸部９と略同じ径の開口
部１５が形成されて，当該開口部１５が吐出孔８と連通
している。これにより，圧縮されて吐出された冷媒は固
定スクロール２の背面を付勢し，当該付勢力が離反抗力
となる。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら，中間圧
法及び吐出圧法は，それぞれ中間圧又は吐出圧による略
一定の離反抗力で固定スクロール２を付勢する構成であ
るため，圧縮機の運転状況が変化した場合には圧縮離反
力より離反抗力の方が過大になる場合が生じて，ラップ
５，６の先端面と相対向する鏡板４，３とが大きな力で
摺動して磨耗するという問題があった。
法及び吐出圧法は，それぞれ中間圧又は吐出圧による略
一定の離反抗力で固定スクロール２を付勢する構成であ
るため，圧縮機の運転状況が変化した場合には圧縮離反
力より離反抗力の方が過大になる場合が生じて，ラップ
５，６の先端面と相対向する鏡板４，３とが大きな力で
摺動して磨耗するという問題があった。
【００１５】また，中間圧法では圧縮が進むに従い可動
スクロール１のラップ３の先端面が連通孔１３の開口
（圧縮室１２側の開口）を順次通過し背圧室１１の圧力
が大きく脈動するため，状況によっては背圧室１１の圧
力が圧縮室１２より高い状態が生じて，背圧室１１から
圧縮室１２に冷媒が戻り再圧縮されて損失が発生する問
題があった。
スクロール１のラップ３の先端面が連通孔１３の開口
（圧縮室１２側の開口）を順次通過し背圧室１１の圧力
が大きく脈動するため，状況によっては背圧室１１の圧
力が圧縮室１２より高い状態が生じて，背圧室１１から
圧縮室１２に冷媒が戻り再圧縮されて損失が発生する問
題があった。
【００１６】そこで，本発明は圧縮機の運転状態が変化
しても長時間にわたり離反抗力が圧縮離反力より過大に
ならなようにしてラップ等の磨耗を防止すると共に，背
圧室から圧縮室に冷媒が逆流する事態を防止して効率を
高めることができるスクロール圧縮機を提供することを
目的とする。
しても長時間にわたり離反抗力が圧縮離反力より過大に
ならなようにしてラップ等の磨耗を防止すると共に，背
圧室から圧縮室に冷媒が逆流する事態を防止して効率を
高めることができるスクロール圧縮機を提供することを
目的とする。
【００１７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め，請求項１にかかる発明は，鏡板にラップを直立させ
て形成した可動スクロール及び固定スクロールを，それ
ぞれのラップの先端面が相手の鏡板に当接するように噛
合わせて圧縮室を形成すると共に，可動スクロールが固
定スクロールに対して公転運動することにより圧縮室を
中心の方向に移動させ，当該移動に従って容積を減少さ
せて流体を圧縮するスクロール圧縮機において，可動ス
クロールとの距離を調整可能に設けられた固定スクロー
ルの背面側に配設された背面部材と，固定スクロールと
背面部材との間に形成された背圧室と，背圧室を所定の
気密状態にするシール部材と，固定スクロールのラップ
の先端に開口が形成されて，当該開口が閉塞された場合
には圧縮室と背圧室とを不連通状態にし，開口の閉塞が
解除された場合には圧縮室と背圧室とを連通状態にする
連通孔とを設ける。
め，請求項１にかかる発明は，鏡板にラップを直立させ
て形成した可動スクロール及び固定スクロールを，それ
ぞれのラップの先端面が相手の鏡板に当接するように噛
合わせて圧縮室を形成すると共に，可動スクロールが固
定スクロールに対して公転運動することにより圧縮室を
中心の方向に移動させ，当該移動に従って容積を減少さ
せて流体を圧縮するスクロール圧縮機において，可動ス
クロールとの距離を調整可能に設けられた固定スクロー
ルの背面側に配設された背面部材と，固定スクロールと
背面部材との間に形成された背圧室と，背圧室を所定の
気密状態にするシール部材と，固定スクロールのラップ
の先端に開口が形成されて，当該開口が閉塞された場合
には圧縮室と背圧室とを不連通状態にし，開口の閉塞が
解除された場合には圧縮室と背圧室とを連通状態にする
連通孔とを設ける。
【００１８】そして，圧縮離反力が離反抗力より小さい
場合には，当該離反抗力により固定スクロールを付勢し
てラップと鏡板とを当接させて開口を閉塞し，これによ
り背圧室と圧縮室とを不連通状態にすると共に，当該背
圧室の冷媒がシール部材を介して漏れ出て当該背圧室の
圧力調整を行い離反抗力を小さくする。一方，圧縮離反
力が離反抗力より大きい場合には，固定スクロールが当
該圧縮離反力により押されて可動スクロールから離れる
ように微動して開口の閉塞状態が解除され，これにより
連通孔を介して圧縮室と背圧室とを連通させて当該背圧
室の圧力を大きくするようにしたことを特徴とする。
場合には，当該離反抗力により固定スクロールを付勢し
てラップと鏡板とを当接させて開口を閉塞し，これによ
り背圧室と圧縮室とを不連通状態にすると共に，当該背
圧室の冷媒がシール部材を介して漏れ出て当該背圧室の
圧力調整を行い離反抗力を小さくする。一方，圧縮離反
力が離反抗力より大きい場合には，固定スクロールが当
該圧縮離反力により押されて可動スクロールから離れる
ように微動して開口の閉塞状態が解除され，これにより
連通孔を介して圧縮室と背圧室とを連通させて当該背圧
室の圧力を大きくするようにしたことを特徴とする。
【００１９】請求項２にかかる発明は，圧縮室の圧力が
吸込圧と吐出圧との間の中間圧になったときに連通孔が
背圧室と連通する位置に形成したことを特徴とする。
吸込圧と吐出圧との間の中間圧になったときに連通孔が
背圧室と連通する位置に形成したことを特徴とする。
【００２０】請求項３にかかる発明は，圧縮室の圧力が
吐出圧力になったときに連通孔が背圧室と連通する位置
に形成したことを特徴とする。
吐出圧力になったときに連通孔が背圧室と連通する位置
に形成したことを特徴とする。
【００２１】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
て説明する。図１は中間圧法を用いた場合，図２は吐出
圧法を用いた場合の本実施の形態にかかる圧縮機の可動
スクロール１及び固定スクロール２を含む部分断面図で
ある。なお，中間圧法及び吐出圧法にかかる構成及び作
用原理は略同じであるので，以下の説明では中間圧法を
例に説明する。
て説明する。図１は中間圧法を用いた場合，図２は吐出
圧法を用いた場合の本実施の形態にかかる圧縮機の可動
スクロール１及び固定スクロール２を含む部分断面図で
ある。なお，中間圧法及び吐出圧法にかかる構成及び作
用原理は略同じであるので，以下の説明では中間圧法を
例に説明する。
【００２２】固定スクロール２は，鏡板４と該鏡板４に
一体の設けられた渦巻状の複数のラップとから形成さ
れ，また可動スクロール１は，鏡板４と該鏡板４に一体
に設けられた渦巻状の複数のラップとから形成されてい
る。
一体の設けられた渦巻状の複数のラップとから形成さ
れ，また可動スクロール１は，鏡板４と該鏡板４に一体
に設けられた渦巻状の複数のラップとから形成されてい
る。
【００２３】固定スクロール２の背面には，中央の吐出
孔８を中心に環状の凸部９が形成され，当該凸部９とシ
ール部材１０を介して背面部材７の凹部１９が嵌合して
いる。これにより背面部材７の凹部１９と固定スクロー
ル２の凸部９とのなす空間が密閉されて背圧室１１が形
成されている。なお，後述するように当該シール部材２
０は完全なシール性を有せず，背圧室１１の冷媒が適宜
漏れ出る構成となっている。
孔８を中心に環状の凸部９が形成され，当該凸部９とシ
ール部材１０を介して背面部材７の凹部１９が嵌合して
いる。これにより背面部材７の凹部１９と固定スクロー
ル２の凸部９とのなす空間が密閉されて背圧室１１が形
成されている。なお，後述するように当該シール部材２
０は完全なシール性を有せず，背圧室１１の冷媒が適宜
漏れ出る構成となっている。
【００２４】固定スクロール２の左右周辺部には，規制
部材１６が配設されて，当該固定スクロール２を上下方
向に微少量ガイドすると共に，該固定スクロール２が可
動スクロール１及び圧縮室１２内の冷媒の圧力から力を
受けて回転しないようにしている。
部材１６が配設されて，当該固定スクロール２を上下方
向に微少量ガイドすると共に，該固定スクロール２が可
動スクロール１及び圧縮室１２内の冷媒の圧力から力を
受けて回転しないようにしている。
【００２５】固定スクロール２のラップ６には，当該ラ
ップ６内を通りその先端面に開口が形成されて，背圧室
１１と圧縮室１２とを連通する連通孔１８が設けられて
いる。
ップ６内を通りその先端面に開口が形成されて，背圧室
１１と圧縮室１２とを連通する連通孔１８が設けられて
いる。
【００２６】上記構成において，連通孔１８の作用を図
３を参照して説明する。図３（ａ）は圧縮離反力＞離反
抗力の場合，図３（ｂ）は圧縮離反力≒離反抗力の場
合，図３（ｃ）は圧縮離反力＜離反抗力の場合における
固定スクロール２と可動スクロール１との位置関係を模
式的に示した図である。
３を参照して説明する。図３（ａ）は圧縮離反力＞離反
抗力の場合，図３（ｂ）は圧縮離反力≒離反抗力の場
合，図３（ｃ）は圧縮離反力＜離反抗力の場合における
固定スクロール２と可動スクロール１との位置関係を模
式的に示した図である。
【００２７】圧縮が開始されて圧縮室１２の圧力が上昇
するに伴い圧縮離反力は徐々に大きくなる。そして，圧
縮室１２の圧力による圧縮離反力が背圧室１１の圧力に
よる離反抗力より大きくなると，その差圧で固定スクロ
ール２は背圧室１１側に押上げられて，圧縮室１２と背
圧室１１とが連通孔１８を介して連通するようになる
（図３（ａ）参照）。
するに伴い圧縮離反力は徐々に大きくなる。そして，圧
縮室１２の圧力による圧縮離反力が背圧室１１の圧力に
よる離反抗力より大きくなると，その差圧で固定スクロ
ール２は背圧室１１側に押上げられて，圧縮室１２と背
圧室１１とが連通孔１８を介して連通するようになる
（図３（ａ）参照）。
【００２８】これにより背圧室１１の離反抗力は，その
時の圧縮室１２の圧縮離反力と等しくなり連通孔１８が
略閉塞状態となる（図３（ｂ）参照）。
時の圧縮室１２の圧縮離反力と等しくなり連通孔１８が
略閉塞状態となる（図３（ｂ）参照）。
【００２９】なお，固定スクロール２が下動しても連通
孔１８は完全に閉塞せず，略閉塞状態となるのは，背圧
室１１の冷媒がシール部材２０を介して漏れ出るため，
常に背圧室１１の離反抗力が圧縮室１２の圧縮離反力よ
り小さくなるためである。
孔１８は完全に閉塞せず，略閉塞状態となるのは，背圧
室１１の冷媒がシール部材２０を介して漏れ出るため，
常に背圧室１１の離反抗力が圧縮室１２の圧縮離反力よ
り小さくなるためである。
【００３０】圧縮過程中に圧縮機の運転状況が変化して
離反抗力が圧縮離反力より大きくなった場合は，固定ス
クロール２は，完全に下動して連通孔１８が鏡板３によ
り塞がれるようになる（図３（ｃ）参照）。
離反抗力が圧縮離反力より大きくなった場合は，固定ス
クロール２は，完全に下動して連通孔１８が鏡板３によ
り塞がれるようになる（図３（ｃ）参照）。
【００３１】しかしながら，シール部材２０が完全な密
封性を有さないので，冷媒は背圧室１１から徐々に漏れ
出て，所定時間経過後には背圧室１１の離反抗力は圧縮
室１２（次の圧縮過程における圧縮室）の圧縮離反抗力
と等しくなる（図３（ｂ）参照）。これにより，ラップ
５，６の磨耗等を防止することが可能になる。
封性を有さないので，冷媒は背圧室１１から徐々に漏れ
出て，所定時間経過後には背圧室１１の離反抗力は圧縮
室１２（次の圧縮過程における圧縮室）の圧縮離反抗力
と等しくなる（図３（ｂ）参照）。これにより，ラップ
５，６の磨耗等を防止することが可能になる。
【００３２】
【発明の効果】以上説明したように，本発明によれば，
圧縮室の圧縮離反力が背圧室の離反抗力より小さい場合
には，当該背圧室の圧力により固定スクロールが付勢さ
れてラップと鏡板とを当接させて連通孔の開口を閉塞
し，これにより背圧室と圧縮室とを不連通状態にすると
共に，当該背圧室の冷媒がシール部材を介して漏れ出て
当該背圧室の圧力調整を行い，圧縮室の圧縮離反力が背
圧室の圧縮離反抗力より大きい場合には，固定スクロー
ルが当該圧縮室の圧力により押されて可動スクロールか
ら離れるように微動して開口の閉塞が解除され，これに
より連通孔を介して圧縮室と背圧室とを連通させて当該
背圧室の圧力を上昇させて圧縮離反力と離反抗力とを等
しくするようにしたので，ラップの先端面が鏡板と強い
力で摺動することが無くなり，圧縮機の運転状態が変化
しても当該ラップ等の磨耗を防ぐことが可能になる。
圧縮室の圧縮離反力が背圧室の離反抗力より小さい場合
には，当該背圧室の圧力により固定スクロールが付勢さ
れてラップと鏡板とを当接させて連通孔の開口を閉塞
し，これにより背圧室と圧縮室とを不連通状態にすると
共に，当該背圧室の冷媒がシール部材を介して漏れ出て
当該背圧室の圧力調整を行い，圧縮室の圧縮離反力が背
圧室の圧縮離反抗力より大きい場合には，固定スクロー
ルが当該圧縮室の圧力により押されて可動スクロールか
ら離れるように微動して開口の閉塞が解除され，これに
より連通孔を介して圧縮室と背圧室とを連通させて当該
背圧室の圧力を上昇させて圧縮離反力と離反抗力とを等
しくするようにしたので，ラップの先端面が鏡板と強い
力で摺動することが無くなり，圧縮機の運転状態が変化
しても当該ラップ等の磨耗を防ぐことが可能になる。
【図１】本発明にかかる中間圧法を用いたスクロール圧
縮機の部分断面図である。
縮機の部分断面図である。
【図２】本発明にかかる吐出圧法を用いたスクロール圧
縮機の部分断面図である。
縮機の部分断面図である。
【図３】本発明の作用を説明する図である。
【図４】従来の中間圧法を用いたスクロール圧縮機の部
分断面図である。
分断面図である。
【図５】従来の吐出圧法を用いたスクロール圧縮機の部
分断面図である。
分断面図である。
１ 可動スクロール ２ 固定スクロール ３，４ 鏡板 ５，６ ラップ ７ 背圧部材 ８ 吐出孔 ９ 凸部 １１ 背圧室 １２ 圧縮室 １６ 規制部材 １８ 連通孔 １９ 凹部 ２０ シール部材
Claims (3)
- 【請求項１】 鏡板にラップを直立させて形成した可動
スクロール及び固定スクロールを，それぞれの前記ラッ
プの先端面が相手の前記鏡板に当接するように噛合わせ
て圧縮室を形成すると共に，前記可動スクロールが前記
固定スクロールに対して公転運動することにより前記圧
縮室を中心の方向に移動させ，当該移動に従って容積を
減少させて流体を圧縮するスクロール圧縮機において，
前記可動スクロールとの距離を調整可能に設けられた前
記固定スクロールの背面側に配設された背面部材と，前
記固定スクロールと前記背面部材との間に形成された背
圧室と，前記背圧室を所定の気密状態にするシール部材
と，前記固定スクロールのラップの先端に開口が形成さ
れて，当該開口が閉塞された場合には前記圧縮室と前記
背圧室とを不連通状態にし，前記開口の閉塞が解除され
た場合には前記圧縮室と前記背圧室とを連通状態にする
連通孔とを設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項２】 前記連通孔は，前記圧縮室の圧力が吸込
圧と吐出圧との間の中間圧になったときに前記背圧室と
連通する位置に形成したことを特徴とする請求項１記載
のスクロール圧縮機。 - 【請求項３】 前記連通孔は，前記圧縮室の圧力が吐出
圧力になったときに前記背圧室と連通する位置に形成し
たことを特徴とする請求項１記載のスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35747797A JPH11190285A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35747797A JPH11190285A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11190285A true JPH11190285A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=18454331
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35747797A Pending JPH11190285A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11190285A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030044244A (ko) * | 2001-11-29 | 2003-06-09 | 주식회사 롤텍 | 스크롤압축기의 배압실 실링구조 |
| WO2005103496A1 (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-03 | Daikin Industries, Ltd. | 回転式流体機械 |
| WO2005111427A1 (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Daikin Industries, Ltd. | 回転式圧縮機 |
| WO2006126531A1 (ja) * | 2005-05-23 | 2006-11-30 | Daikin Industries, Ltd. | 回転式圧縮機 |
| JP2007032554A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-02-08 | Daikin Ind Ltd | 回転式圧縮機 |
| JP2007138868A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-07 | Hitachi Appliances Inc | スクロール圧縮機 |
| EP1760318A3 (en) * | 2002-07-15 | 2008-06-04 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Dual volume-ratio scroll machine |
| WO2018131235A1 (ja) * | 2017-01-13 | 2018-07-19 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | スクロール式圧縮機 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP35747797A patent/JPH11190285A/ja active Pending
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8475140B2 (en) | 2000-10-16 | 2013-07-02 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Dual volume-ratio scroll machine |
| KR20030044244A (ko) * | 2001-11-29 | 2003-06-09 | 주식회사 롤텍 | 스크롤압축기의 배압실 실링구조 |
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| US7435065B2 (en) | 2004-04-23 | 2008-10-14 | Daikin Industries, Ltd. | Rotary fluid machine having a swinging bushing with a swing center disposed radially inwardly of an annular midline of an annular piston |
| US7789641B2 (en) | 2004-05-14 | 2010-09-07 | Daikin Industries, Ltd. | Rotary blade compressor with eccentric axial biasing |
| WO2005111427A1 (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Daikin Industries, Ltd. | 回転式圧縮機 |
| WO2006126531A1 (ja) * | 2005-05-23 | 2006-11-30 | Daikin Industries, Ltd. | 回転式圧縮機 |
| US7806672B2 (en) | 2005-05-23 | 2010-10-05 | Daikin Industries, Ltd. | Rotary compressor with pressing mechanism and adjusting mechanism to vary a magnitude of a load in response to a pressure difference between the suction fluid and discharge fluid |
| JP2007032554A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-02-08 | Daikin Ind Ltd | 回転式圧縮機 |
| JP2007138868A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-07 | Hitachi Appliances Inc | スクロール圧縮機 |
| WO2018131235A1 (ja) * | 2017-01-13 | 2018-07-19 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | スクロール式圧縮機 |
| JPWO2018131235A1 (ja) * | 2017-01-13 | 2019-11-07 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | スクロール式圧縮機 |
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