JPH11190011A - トンネル内灯具の自動清掃装置 - Google Patents

トンネル内灯具の自動清掃装置

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JPH11190011A
JPH11190011A JP9368519A JP36851997A JPH11190011A JP H11190011 A JPH11190011 A JP H11190011A JP 9368519 A JP9368519 A JP 9368519A JP 36851997 A JP36851997 A JP 36851997A JP H11190011 A JPH11190011 A JP H11190011A
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cleaning brush
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桂三 滝沢
Yasuhiro Iwakiri
康浩 岩切
Mitsuo Tsume
光男 爪
Akiyoshi Wakashiro
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単に一つのアクチュエータによって、灯具の照
明面に対する清掃ブラシの押付力の調整ができ、しかも
灯具に対する清掃ブラシの退避も行えて、清掃ブラシ装
置の部分の構成を簡単にしたトンネル内灯具の自動清掃
装置の提供である。 【解決手段】清掃車Dの支持筒23にブラシ取付板18
を、灯具Lの照明面Laに対して垂直な面内において回
動可能に支持して、該ブラシ取付板18の先端部に清掃
ブラシBを取付けて、エアーシリンダ19の引込み圧力
によって、該清掃ブラシBを常に灯具Lの照明面Laに
押し付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガイドレールに案
内されて走行する清掃車に装着された清掃ブラシ装置に
よって、トンネル壁面に所定間隔をおいて設置されてい
る灯具を無人で自動清掃するための装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】トンネル壁面には、所定の照度を確保す
るために、多数のナトリウムランプ等から成る灯具が奥
行方向に沿って所定間隔をおいて設置されている。この
トンネル内においては、通過する自動車等から排出され
る排気ガスや粉塵が充満しており、これにより前記灯具
の照明面である前面が汚れるために、この部分を定期的
に清掃する必要がある。
【0003】このため、灯具の清掃は、トンネルの内部
の一方の車線を停止させておいて、リフター類を搭載し
た清掃車に数人の作業者が乗り込み、この作業者の手作
業により行われていた。よって、灯具の清掃中において
は、交通渋滞を余儀なくされるために、頻繁に実施する
ことはできず、2カ月に1回位の頻度でしか実施できな
かった。また、当然のことながら、清掃作業の全てが手
作業により行われるために、多くの作業者を必要とし、
しかもその能率も悪かった。
【0004】このため、トンネル壁面にガイドレールを
設けて、該ガイドレールに案内されてトンネル壁面に沿
って走行する清掃車に清掃ブラシ装置を装着して、前記
トンネル内の壁面に設置されている多数の灯具に対して
前記清掃ブラシ装置の清掃ブラシを進退させて、各灯具
を順次清掃する構成の装置の研究がなされており、本出
願人も、特願平6-254785号 (特開平8-92928 号) として
特許出願を行った。この特許出願に係る自動清掃装置
は、灯具の照明面に対して進退するフレームが清掃車に
装着されて、該フレームの前面に、該照明面に対して垂
直な回転軸を有する多数の回転ブラシが装着され、清掃
車が灯具の部分に達する直前において、灯具に対してフ
レームを接近させて、その前面に装着された多数の清掃
ブラシを灯具の照明面に押し付けて清掃し、清掃車が一
つの灯具の部分を通過した後は、灯具に対してフレーム
を後退させる構成である。
【0005】このため、前面に多数の清掃ブラシを装着
したフレームが灯具の照明面に対して進退させる構成が
不可欠になると共に、清掃車が灯具の直前に達したこ
と、及び灯具を通過したことの双方を検出して、灯具に
対するフレームの進退を制御する必要があって、装置の
構成、及びその制御が複雑となる。また、灯具の照明面
の汚れの程度に応じて、該照明面に対する清掃ブラシの
押付力を調整可能にすることが望ましいが、清掃ブラシ
の回転軸が灯具の照明面に対して垂直な構成であると、
圧縮バネを使用して、その圧縮力の調整を行うことが一
般的であるが、その調整のためのみの機構が必要となっ
て、装置が複雑化する一因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、単に
一つのアクチュエータによって、灯具の照明面に対する
清掃ブラシの押付力の調整ができ、しかも灯具に対する
清掃ブラシの退避も行えて、清掃ブラシ装置の部分の構
成を簡単にしたトンネル内灯具の自動清掃装置の提供で
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の採用した手段は、ガイドレールに案内されて
トンネル壁面に沿って走行する清掃車と、該清掃車に内
装された清掃ブラシ装置とを備え、前記トンネル壁面に
奥行方向に沿って所定間隔をおいて設置されている多数
の灯具に対して前記清掃ブラシ装置の清掃ブラシが進退
して、各灯具を順次清掃する構成のトンネル内に設置さ
れた灯具の自動清掃装置において、前記清掃車のフレー
ムに、前記灯具の照明面に対して垂直な傾斜面内におい
て回動可能に支持されたブラシ取付板と、前記清掃車の
フレーム側面から灯具の側に突出した前記ブラシ取付板
の斜上端部に、そのブラシ軸を該ブラシ取付板の回動軸
心と平行にして装着された清掃ブラシと、前記ブラシ取
付板の斜上端部に装着された清掃ブラシが常に突出端の
側に復帰されるように、該ブラシ取付板に対して回動力
を作用させるための加圧シリンダとを備え、前記加圧シ
リンダによりブラシ取付板に上記方向の回動力を作用さ
せて、その斜上端部に装着された清掃ブラシを灯具の照
明面に対して押し付けるように構成したことである。
【0008】ブラシ取付板は、その斜上端部に装着され
た清掃ブラシが清掃車のフレーム側面から最も突出する
突出端と、該清掃ブラシがフレーム側面に最も近接する
引込端との間において回動して、清掃ブラシの突出端に
おいては、側面視において清掃ブラシの先端部と灯具と
が重なり合っている。また、清掃時においては、加圧シ
リンダによってブラシ取付板には、清掃ブラシが突出端
に復帰する方向の回動力が加えられている。この状態
で、清掃車が走行して、清掃ブラシが灯具の部分に達す
ると、清掃ブラシの前部が灯具の一方のコーナー面に当
接して、ブラシ取付板は、その回動軸心を中心にして、
加圧シリンダの加圧力に抗して清掃ブラシが灯具から退
避する引込端の側に向けて回動させられる。これによ
り、清掃ブラシは、加圧シリンダの加圧力に比例した押
付力でもって灯具の一方のコーナー面に押し付けられ
て、該コーナー面を清掃した後に、正面の照明面に移動
させられ、ブラシ取付板の回動が停止したままの状態で
清掃車が走行することにより、その照明面が清掃され
る。そして、清掃ブラシが灯具の他方のコーナー面に達
すると、加圧シリンダの加圧力によって、清掃ブラシが
当該他方のコーナー面を押し付けながら、ブラシ取付板
が上記と逆方向に回動させられて、灯具から外れる。こ
れにより、清掃ブラシは、突出端まで回動して、前記清
掃位置に復帰する。このように、清掃車の走行によっ
て、清掃ブラシが各灯具の部分に達する毎に上記運動を
繰り返して、各灯具の照明面及び両コーナー面が自動的
に清掃される。
【0009】また、灯具の照明面、或いは相隣接する各
灯具の間に干渉物が存在している場合においても、清掃
位置の清掃ブラシが前記干渉物に衝突することにより、
該清掃ブラシが引込端の側に移動する方向にブラシ取付
板が回動して、清掃ブラシと干渉物との干渉が避けられ
る。また、復路において清掃車が走行する場合等の非清
掃時には、清掃ブラシを引込端に達するように、加圧シ
リンダによりブラシ取付板を回動させて、清掃ブラシを
灯具の照明面から大きく退避させておく。また、灯具の
照明面に対する清掃ブラシの押付力は、加圧シリンダの
加圧力に比例するので、この加圧力の調整により、清掃
ブラシの押付力を簡単に調整できて、灯具の照明面の汚
損度に応じた清掃を行える。
【0010】
【発明の実施の形態】最初に、請求項1の発明について
説明する。図1は、請求項1の発明に係る自動清掃装置
の正面図であり、図2は、同じく平面図であり、図3
は、同じく一部を破断した右側面図であり、図4は、図
3の清掃ブラシ装置Aの部分の拡大図であり、図5は、
図4のX矢視図であり、図6は、請求項1の発明に係る
自動清掃装置と灯具Lとの配置をトンネル内から見た図
である。最初に、自動清掃装置の全体構成の概略につい
て説明し、その後に、請求項1の発明に係る清掃ブラシ
装置Aの部分について詳細に説明する。図1ないし図3
に示されるように、請求項1の発明に係る自動清掃装置
は、駆動源である主モータM1 が搭載されている清掃車
Dと、主モータM1 の電源であるバッテリー10を搭載
したバッテリー車Eとから成り、両車D,Eは、連結器
1を介して連結されている。清掃車Dとバッテリー車E
は、いずれもトンネル壁面Wにブラケット2を介して該
壁面Wと平行に取付けられた逆T字状のガイドレールG
に吊り下げられた状態で走行する。
【0011】清掃車D及びバッテリー車Eの上面には、
その走行方向Pの略中央部にそれぞれ2つのアーム支点
軸3,4が設けられ、各アーム支点軸3,4には、案内
ローラアーム5,6の基端部が回動可能に連結されてい
る。従って、各案内ローラアーム5,6の自由端部は、
それぞれの車D,Eの走行方向Pに沿った端部に向けて
配置されている。各案内ローラアーム5,6の自由端部
(先端部)には、多数個のローラで構成された案内ロー
ラ装置Fが装着されている。この案内ローラ装置Fは、
前記ガイドレールGのガイド板7の下方に配置される支
持板8に、二対の第1案内ローラ9と、同じく二対の第
2案内ローラ11とが取付けられた構成である。二対の
第1案内ローラ9は、垂直軸を中心に回転して、前記ガ
イド板7の両端面を挟んだ状態となって相前後して配置
されている。一方、二対の第2案内ローラ11は、水平
軸を中心に回転して、前記ガイド板7を上下から挟んだ
状態となって左右に配置されている。このため、清掃車
D及びバッテリー車Eは、いずれも走行方向Pに沿った
両端部において前記案内ローラ装置Fを介して前記ガイ
ドレールGに吊り下げられた状態で走行する。
【0012】また、清掃車Dの上面における走行方向P
の中央部には、一対の駆動ローラRがその幅方向に沿っ
て設けられ、該一対の駆動ローラRは、前記ガイドレー
ルGの起立板20を両側から挟んで、その少なくとも一
方が駆動回転されて、バッテリー車Eを牽引、或いは押
しながら、清掃車Dを前後両方向に走行させる。なお、
図1において、12は、主モータM1 の回転を減速させ
る減速機を示し、13は、減速機12の出力軸からの動
力の伝達方向を変換させるためのかさ歯車装置を示す。
【0013】また、図3ないし図6に示されるように、
トンネルの壁面Wには、所定の間隔をおいて多数の灯具
Lがブラケット14を介して取付けられて、該灯具Lに
よってトンネル内の道路部分を照明可能なように、その
前面の照明面Laは、垂直面に対して傾斜して取付けら
れている。ガイドレールGに吊り下げられた状態で走行
する前記清掃車Dは、前記灯具Lとの間に所定の間隔を
おいて、その側方を通過するようになっている。
【0014】引き続いて、請求項1の発明に係る清掃ブ
ラシ装置Aについて説明する。図2ないし図5に示され
るように、清掃車Dには、その走行方向Pに沿って2台
の清掃ブラシ装置Aが装着されている。清掃車Dのフレ
ーム37を構成する上板15には、該清掃車Dの走行方
向Pに沿って所定間隔をおいて垂直に設けられた一対の
ブラケット16を介してシリンダ取付板17が傾斜状態
で取付けられている。このシリンダ取付板17は、前記
灯具Lの照明面Laに対して垂直となって取付けられて
いる。このシリンダ取付板17の下面には、ブラシ取付
板18を回動させるためのエアーシリンダ19のシリン
ダ本体19aの先端部が回動可能となって取付けられて
いる。即ち、シリンダ本体19aの先端部には、環状ブ
ラケット21が取付けられて、該環状ブラケット21が
回動ピン22を介してシリンダ取付板17に回動可能に
支持されている。この構造によって、エアーシリンダ1
9の全体は、その回動支点である前記回動ピン22の軸
心(C1)を中心にしてシリンダ取付板17に対して回動
可能に支持される。また、シリンダ取付板17の斜上端
部(灯具Lに近い側の端部)の下面には、ブラシ取付板
18を回動可能に支持するための支持筒23が、該シリ
ンダ取付板17の板面に対して垂直に設けられている。
【0015】また、ブラシ取付板18は、長方形状を呈
していて、前記シリンダ取付板17の支持筒23に挿通
された回動ピン24の下端部が、前記ブラシ取付板18
の長手方向の中央部からやや斜上端に近い部分に溶接等
の適宜手段により一体に固着されている。また、ブラシ
取付板18の長手方向の中央部には、ロッド連結ピン2
5が垂直となって設けられていて、前記エアーシリンダ
19のロッド19bの先端部がナックル26を介して前
記ロッド連結ピン25に連結されている。この構造によ
って、ブラシ取付板18は、回動ピン24を介してシリ
ンダ取付板17に対して平行に取付けられて、エアーシ
リンダ19のロッド19bを出入りさせると、回動支点
である回動ピン24の軸心(C2)を中心にして、灯具L
の照明面Laに対して垂直な傾斜面内においてシリンダ
取付板17に対して回動する。このブラシ取付板18の
斜上端部には、その下面に設けられた軸受体27を介し
てブラシ軸28が回転可能に支持されて、該ブラシ軸2
8における軸受体27よりも斜下方に向けて大きく突出
した部分に、清掃ブラシBが取付けられていると共に、
該ブラシ軸28におけるブラシ取付板18よりも上方に
突出した部分に、第1プーリ29が取付けられている。
清掃ブラシBのブラシ軸28は、前記灯具Lの照明面L
aに対して平行となっている。
【0016】一方、ブラシ取付板18の斜下端部の下方
には、ブラシモータM2 が取付けられて、その駆動軸3
1は、ブラシ取付板18の上面に突出していて、該駆動
軸31に取付けられた第2プーリ32と、前記第1プー
リ29との間にベルト33が掛装されている。これによ
り、ブラシモータM2 によって清掃ブラシBが駆動回転
されると共に、エアーシリンダ19のロッド19bの出
入りによって、ブラシ取付板18に取付けられている清
掃ブラシBとブラシモータM2 とが一体となって、回動
支点である前記回動ピン24の軸心(C2)を中心にして
回動する構成となる。この清掃ブラシBとブラシモータ
2 は、ブラシ取付板18の回動支点〔回動ピン24の
軸心(C2)〕に対してそれぞれ反対の側に装着されてい
て、その装着位置と、回動支点までの距離とを考慮した
重量バランスが図られているので、ブラシ取付板18の
回動は、スムーズに行われる。
【0017】また、エアーシリンダ19のロッド19b
の引込み力によって、回転中の清掃ブラシBを灯具Lの
照明面Laに押し付けて清掃するに先立って、該照明面
Laに洗浄水を噴射させると、その清掃効果が高められ
る。このため、図2に示されるように、清掃車Dにおけ
る各清掃ブラシ装置Aの清掃ブラシBの直前の部分に
は、灯具Lの上下方向の全ての部分に洗浄水を噴射可能
なようにシャワーパイプ34がそれぞれ設けられてい
る。また、清掃車Dには、洗浄水を貯めた水タンク35
(図1及び図2参照)が搭載されている。
【0018】次に、請求項1の発明に係る自動清掃装置
によって、トンネル内の多数の灯具Lの照明面Laが順
次清掃される作用について説明する。図6に示されるよ
うに、清掃車Dに取付けられた主モータM1 によって一
対の駆動ローラRが駆動回転されると、前後の各案内ロ
ーラ装置FによってガイドレールGに吊下状態となった
清掃車Dは、バッテリー車Eを牽引しながら、ガイドレ
ールGに沿って矢印Pの方向に走行する。
【0019】清掃車Dには、2台の各清掃ブラシ装置A
が設けられていて、各エアーシリンダ19には、そのロ
ッド19bが引っ込む方向の引込圧力が作用している。
このため、各清掃ブラシ装置Aの清掃時には、図7で2
点鎖線で示されるように、エアーシリンダ19のロッド
19bは、最も引っ込められて、ブラシ取付板18は、
清掃位置である一方の回動端まで回動させられて、その
斜上端部に装着された清掃ブラシBは、清掃車Dのフレ
ーム37の灯具Lの側の側面37aから最も突出した突
出端に位置している。そして、清掃ブラシBの突出端に
おいては、側面視において、清掃ブラシBの前部は、灯
具Lと部分的に重なり合っている。
【0020】上記の状態で清掃車Dが走行して、清掃ブ
ラシBが灯具Lの部分に達すると、図7で2点鎖線で示
されるように、清掃ブラシBの前部が灯具Lの一方のコ
ーナー面Lbに当接する。ところが、清掃車Dは、その
まま走行しているために、ブラシ取付板18は、エアー
シリンダ19の引込み力に抗して、その回動支点である
回動ピン24の軸心(C2)を中心にして時計方向に回動
させられる。このため、清掃ブラシBは、灯具Lの一方
の側面のコーナー面Lbに押し付けられて、当該部分を
清掃しながら、図7で一点鎖線で示される位置を経て、
その正面の照明面Laに達する。清掃ブラシBが灯具L
の照明面Laに達すると、ブラシ取付板18の回動が停
止して、該清掃ブラシBは、エアーシリンダ19の引込
み力に比例した押付力で灯具Lの照明面Laに押し付け
られたまま高速回転しながら、清掃車Dの走行に応じて
矢印Pの方向に移動するために、該照明面Laが清掃さ
れる。
【0021】また、清掃ブラシBが、灯具Lの他方の側
面のコーナー面Lcに達した場合には、上記とは逆に、
エアーシリンダ19の引込み力によって、ブラシ取付板
18は、前記コーナー面Lcに押し付けられて、当該部
分を清掃しながら、回動ピン24の軸心(C2)を中心に
反時計方向に回動する。そして、清掃ブラシBが灯具L
から完全に離れると、ブラシ取付板18は、エアーシリ
ンダ19の引込み力によって、清掃位置である一方の回
動端まで回動させられて、清掃ブラシBは、突出端に復
帰する。そして、次の灯具Lの分に達すると、上記した
作用が繰り返されて、トンネル壁面Wに設置されている
多数の灯具Lは、高速回転中の清掃ブラシBが押し付け
られて、順次清掃される。なお、灯具Lの照明面Laに
は、シャワーパイプ34から予め洗浄水が吹き付けられ
ているため、湿式洗浄が行われると共に、清掃車Dに
は、2台の清掃ブラシ装置Aが装着されているため、同
一の灯具Lは、2回の清掃が行われる。
【0022】また、図8に示されるように、相隣接する
各灯具Lの間のトンネル壁面Wに干渉物36が存在して
いても、清掃位置の清掃ブラシBが前記干渉物36に衝
突することにより、ブラシ取付板18は、シリンダ取付
板17に対して回動ピン24の軸心(C2)を支点に時計
方向に回動して、干渉物36から退避し、該干渉物36
を通過した後においては、再度清掃位置に復帰する。よ
って、トンネル壁面Wに、灯具Lの照明面Laと同程度
に突出している干渉物36の場合には、清掃車Dの側面
から大きく突出している清掃ブラシBは、該干渉物36
を退避して、スムーズに通過できる。
【0023】また、復路において清掃車Dが清掃時と反
対方向(矢印P’の方向)に走行する場合には、図9に
示されるように、エアーシリンダ19のロッド19bを
最も突出させて、ブラシ取付板18を清掃位置とは反対
の他方の回動端まで回動させて、清掃ブラシBを灯具L
の照明面Laと干渉しない引込端に退避させておく。
【0024】また、請求項1の発明においては、灯具L
の照明面Laに対する清掃ブラシBの押付力は、エアー
シリンダ19の引込み力に比例するので、この引込み力
を調整することにより、灯具Lの照明面Laに対する清
掃ブラシBの押付力を簡単に調整できて、灯具の照明面
の汚損度に応じた清掃を行える特有の利点がある。な
お、上記実施例は、エアーシリンダ19の引込み力によ
って、清掃ブラシBを灯具Lの照明面Laに押し付ける
構成であるが、エアーシリンダの突出力によって、清掃
ブラシBを灯具Lの照明面Laに押し付ける構成にする
ことも、勿論可能である。
【0025】次に、請求項3の発明に係る自動清掃装置
について説明する。図10は、請求項3の発明に係る清
掃ブラシ装置A’を主体に示す概略平面図であり、図1
1は、主モータM'1の部分の正面図である。この清掃ブ
ラシ装置A’は、1台の主モータM'1によって、2つの
清掃ブラシB’を回転可能にしたものである。主モータ
M'1の駆動軸42の外側には、これと同心となって円筒
状の回動案内体43が固定され、一対の回動アーム41
a,41b の基端部(斜下端部)は、前記回動案内体43
の外側に回動可能に支持されている。各回動アーム41
a,41b の斜上端部には、その下側に向けて清掃ブラシ
B’が回転可能に支持されていて、そのブラシ軸44a,
44b における回動アーム41a,41b から上方に突出
した部分に、それぞれ第1プーリ45a,45b が取付け
られている。また、主モータM'1の駆動軸42には、そ
れぞれ第2プーリ46a,46b が取付けられていて、各
第1プーリ45a,45b と各第2プーリ46a,46b と
は、ベルト47a,47b が掛装されている。よって、1
台の主モータM'1により、2つの清掃ブラシB’を駆動
回転させられる。
【0026】一方、清掃車Dの相前後する2つの清掃ブ
ラシB’の間には、中心部から両側に向けて逆ネジが形
成された逆ネジ棒48が、該清掃車Dの走行方向Pに沿
って配置されて、逆ネジ棒48の互いに逆ネジとなって
いる部分に螺合される各ナット体49a,49b と、各回
動アーム41a,41b とが、リンク51a,51b を介し
て互いに連結されている。このため、ネジモータM3
よって逆ネジ棒48を回転させると、各ナット体49a,
49b は、互いに接近したり、離隔したりするので、一
対の回動アーム41a,41b は、主モータM'1の駆動軸
42の軸心を中心にして、互いに近接、或いは離隔する
方向に回動する。このように、ネジモータM3 により逆
ネジ棒48を正逆両方向に回転させることにより、灯具
Lの照明面Laに対して清掃ブラシB’を押し付けた
り、退避させたりできる。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、清掃ブラシが
突出端に復帰可能なように、加圧シリンダによってブラ
シ取付板に回動力を作用させた状態で、清掃車を走行さ
せることにより、清掃ブラシが灯具の部分に達すると、
加圧シリンダの加圧力に抗して前記ブラシ取付板が回動
軸心を中心に回動させられることにより、清掃ブラシに
より灯具の一方のコーナー面が清掃されて、該清掃ブラ
シが灯具の照明面に達すると、ブラシ取付板の回動が停
止して、加圧シリンダの加圧力に比例した押付力でもっ
て清掃ブラシが灯具の照明面に押し付けられて、該照明
面が清掃され、しかも清掃ブラシが灯具の他方のコーナ
ー面に達すると、加圧シリンダの加圧力によりブラシ取
付板が上記と逆方向に回動させられて、清掃ブラシが突
出端に復帰する。また、トンネル壁面に干渉物がある場
合にも、清掃ブラシは、上記と同様の運動を行って、こ
の干渉物を回避して、そのまま走行可能である。更に、
非清掃時においては、加圧シリンダによりブラシ取付板
を回動力付与時と逆方向に回動させて、清掃ブラシを引
込端に位置させると、灯具と干渉することなく清掃車の
走行が可能となる。
【0028】このように、請求項1の発明によれば、単
に一つの加圧シリンダによって、灯具の照明面に対する
清掃ブラシの押付けと、該照明面からの清掃ブラシの退
避とを行えるために、清掃ブラシ装置の構成が簡単にな
るのに加えて、加圧シリンダの加圧力の調整によって、
灯具の照明面に対する清掃ブラシの押付力の調整を簡単
に行える。しかも、灯具の清掃可能な部位は、その正面
の照明面に限られず、この照明面に接続する両コーナー
面の清掃もできる。
【0029】請求項3の発明によれば、単に一つの主モ
ータによって、2つの清掃ブラシを駆動回転させられ
て、装置全体の構成が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る自動清掃装置の正面図で
ある。
【図2】同じく平面図である。
【図3】同じく一部を破断した右側面図である。
【図4】図3の清掃ブラシ装置Aの部分の拡大図であ
る。
【図5】図4のX矢視図である。
【図6】請求項1の発明に係る自動清掃装置と灯具Lと
の配置をトンネル内から見た図である。
【図7】灯具Lの清掃時における清掃ブラシ装置Aの作
用説明図である。
【図8】清掃ブラシBが干渉物36を回避する状態の作
用説明図である。
【図9】灯具Lの非清掃時における清掃ブラシ装置Aの
作用説明図である。
【図10】請求項3の発明に係る清掃ブラシ装置A’を
主体に示す概略平面図である。
【図11】主モータM'1の部分の正面図である。
【符号の説明】
A,A’:清掃ブラシ装置 B,B’:清掃ブラシ C1 :回動ピン22の軸心(エアーシリンダの回動支
点) C2 :回動ピン24の軸心(ブラシ取付板の回動支点) D:清掃車 G:ガイドレール L:灯具 La:灯具の照明面 La,Lb :灯具のコーナー面 M1,M'1:主モータ M2 :ブラシモータ 18:ブラシ取付板 19:エアーシリンダ(加圧シリンダ) 23:ブラシ取付板の支持筒(支持部) 28:ブラシ軸 37:清掃車のフレーム 37a:フレームの側面 41a,41b :回動アーム 48:逆ネジ棒 49a,49b :ナット体 51a,51b :リンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若城 章良 愛知県豊橋市三弥町字元屋敷150番地 神 鋼電機株式会社豊橋事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイドレールに案内されてトンネル壁面
    に沿って走行する清掃車と、該清掃車に内装された清掃
    ブラシ装置とを備え、前記トンネル壁面に奥行方向に沿
    って所定間隔をおいて設置されている多数の灯具に対し
    て前記清掃ブラシ装置の清掃ブラシが進退して、各灯具
    を順次清掃する構成のトンネル内に設置された灯具の自
    動清掃装置であって、 前記清掃車のフレームに、前記灯具の照明面に対して垂
    直な傾斜面内において回動可能に支持されたブラシ取付
    板と、 前記清掃車のフレームの側面から灯具の側に突出した前
    記ブラシ取付板の斜上端部に、そのブラシ軸を該ブラシ
    取付板の回動軸心と平行にして装着された清掃ブラシ
    と、 前記ブラシ取付板の斜上端部に装着された清掃ブラシが
    常に突出端の側に復帰されるように、該ブラシ取付板に
    対して回動力を作用させるための加圧シリンダとを備
    え、 前記加圧シリンダによりブラシ取付板に上記方向の回動
    力を作用させて、その斜上端部に装着された清掃ブラシ
    を灯具の照明面に対して押し付けるように構成したこと
    を特徴とするトンネル内灯具の自動清掃装置。
  2. 【請求項2】 前記ブラシ取付板における回動軸心に対
    して清掃ブラシと反対の部分にブラシモータが装着され
    て、該回動軸心を中心にして清掃ブラシとブラシモータ
    との重量バランスが図られていることを特徴とする請求
    項1に記載のトンネル内灯具の自動清掃装置。
  3. 【請求項3】 ガイドレールに案内されてトンネル壁面
    に沿って走行する清掃車と、該清掃車に内装された清掃
    ブラシ装置とを備え、前記トンネル壁面に奥行方向に沿
    って所定間隔をおいて設置されている多数の灯具に対し
    て前記清掃ブラシ装置の清掃ブラシが進退して、各灯具
    を順次清掃する構成のトンネル内に設置された灯具の自
    動清掃装置であって、 前記清掃ブラシ装置は、 その基端部が共通の主モータの駆動軸と同心となって支
    持されて、その先端部に清掃ブラシが装着された一対の
    回動アームと、 前後の各清掃ブラシの間に清掃車の走行方向に沿って配
    置されて、その中央部から両端に向けて逆ネジが形成さ
    れて、ネジモータにより正逆回転される逆ネジ棒と、 前記逆ネジ棒の逆ネジ部にそれぞれ螺合された各ナット
    体と、前記一対の回動アームとをそれぞれ連結する一対
    のリンクとから成り、 前記逆ネジ棒の正逆回転により、前記一対の回動アーム
    が互いに接近、或いは離隔する方向に回動して、その先
    端部に装着された各清掃ブラシが灯具の照明面に対して
    進退して、各清掃ブラシは、共通の主モータにより駆動
    回転させる構成であることを特徴とするトンネル内灯具
    の自動清掃装置。
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