JPH11189483A - 上絵付け用のアルコ−ル系水金 - Google Patents
上絵付け用のアルコ−ル系水金Info
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- JPH11189483A JPH11189483A JP36107497A JP36107497A JPH11189483A JP H11189483 A JPH11189483 A JP H11189483A JP 36107497 A JP36107497 A JP 36107497A JP 36107497 A JP36107497 A JP 36107497A JP H11189483 A JPH11189483 A JP H11189483A
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Abstract
色系あるいは銀色系色調の金合金となし得て、かつアル
コ−ル系溶剤を使用した上絵付け用のアルコ−ル系水金
を提供する。 【解決手段】 陶磁器に上絵付けされ、約500〜70
0℃の低温にて焼成され、焼成後に金色系色調を呈する
液状の水金である。金、ビスマス、クロム、ロジウム、
珪素、モリブデン、ジルコニウム、バナジウムおよび亜
鉛の各有機結合物と、アルコ−ル可溶性樹脂と、アルコ
−ル系溶剤とが調合されてなる。
Description
に使用する水金に関し、詳しくは、アルコ−ルにて希釈
し得る、上絵付け用のアルコ−ル系水金に係わるもので
ある。
常、リキッドゴ−ルドあるいは上絵付け用金液ともいわ
れている。)は、硫黄をテレピン油と共に反応させて造
った硫化バルサムと塩化金溶液を反応させた金樹脂硫化
バルサムが一般であり、これをトルエン等の有機溶剤に
溶かして使用している。また、水金用の樹脂はロジンが
主体とされている。上絵付けした金樹脂硫化バルサムは
焼成後に金色の金化合物(以下、金合金ともいう。)と
なり、陶磁器に美しい装飾面を形成する。
た従来の水金は、臭の強い芳香族系の有機溶剤を使用す
るため作業環境に配慮を要し、また、金樹脂硫化バルサ
ムは製造時の臭気が強く、製造上改善する余地があっ
た。さらに、テレピン油(テレビン油ともいわれる。)
やロジンはマツ科植物より得られるため、品質にばらつ
きがあり、また、森林資源のため、近年は良品質のもの
が入手しにくい傾向にある。
のため、水金の焼成温度を下げ、焼成時間を短縮するこ
とが望まれている。
不都合な問題点及び要望に応えようとしたもので、陶磁
器に低温の焼成にて上絵付けができ、金色系あるいは銀
色系色調の金合金となし得て、かつアルコ−ル可溶性樹
脂及びアルコ−ル系溶剤を使用した上絵付け用のアルコ
−ル系水金(以下、単に水金という。)を提供すること
にある。
の、請求項1の上絵付け用の水金は、陶磁器に上絵付け
され、約500〜700℃の低温にて焼成され、焼成後
に金色系色調を呈する液状の水金であって、金、ビスマ
ス、クロム、ロジウム、珪素、モリブデン、ジルコニウ
ム、バナジウムおよび亜鉛の各有機結合物と、アルコ−
ル可溶性樹脂と、アルコ−ル系溶剤とが調合されてなる
ことを特徴とする。
付けされた水金は焼成により、アルコ−ル分及び有機成
分が焼失し、金化合物の膜体となって陶磁器面に固着す
る。固着した膜体の金化合物は美しい金色を呈する。
金、ビスマス、クロム、ロジウムは固着性の良い金化合
物膜体の形成に役立つ。バナジウム、亜鉛は低温にて金
化合物の形成に役立つ。アルコ−ル可溶性樹脂及びアル
コ−ル系溶剤は水金の低温焼成を可能とする。珪素は金
化合物膜体の耐酸性作用をなし、モリブデン、ジルコニ
ウムは膜体の耐アルカリ性作用に役立つ。
の発明において、水金中に調合される金の有機結合物が
金樹脂硫化バルサムの形態とされていて、この金樹脂硫
化バルサムが、(イ)塩化金溶液をアルコ−ルに溶かす
工程、(ロ)硫黄華をリモネンと加熱反応させ、かつO
H基を有する香料成分を添加して香料成分を含む硫化バ
ルサムをつくる工程、(ハ)上記硫化バルサムに前記
(イ)の工程より得たアルコ−ルを含む塩化金溶液を加
え、加熱反応させて樹脂酸金とする工程、の各処理工程
を主体として得られていることを特徴とする。
ムは、従来のテレピン油に代えリモネンを使用し、ま
た、従来のロジンに代えOH基を有する香料成分を使用
したため、不快な臭気が低減でき作業環境を改善するこ
とができる。
の発明において、調合された水金中の、金、ビスマス、
クロム、ロジウム、珪素、モリブデン、ジルコニウム、
バナジウム、亜鉛の金属成分比率が、 金 5.0 〜11.0重量% ビスマス 0.1 〜 1.5重量% クロム 0.01〜 0.3重量% ロジウム 0.01〜 1.0重量% 珪素 0.1 〜 1.3重量% モリブデン 0.01〜 0.3重量% ジルコニウム 0.1 〜 1.0重量% バナジウム 0.01〜 0.3重量% 亜鉛 0.2 〜 1.5重量% の範囲であることを特徴とする。
化合物の膜体を陶磁器面に形成することができる。この
金樹脂硫化バルサムはテレピン油やロジンを使用しない
ので、原産地による天然資源成分に影響されず、品質が
安定している。
上絵付けされ、約500〜700℃の低温にて焼成さ
れ、焼成後に銀色系色調を呈する液状の水金であって、
金、プラチナ、ビスマス、クロム、ロジウム、珪素、モ
リブデン、ジルコニウム、バナジウムおよび亜鉛の各有
機結合物と、アルコ−ル可溶性樹脂と、アルコ−ル系溶
剤とが調合されてなることを特徴とする。
付けさけた水金は焼成により、アルコ−ル分及び有機成
分が焼失し、プラチナを含む金化合物の膜体となって陶
磁器面に固着する。固着した膜体は美しい銀色を呈す
る。金、プラチナ、ビスマス、クロム、ロジウムは固着
性の良い金化合物膜体の形成に役立つ。バナジウム、亜
鉛は低温にて金化合物の形成に役立つ。アルコ−ル可溶
性樹脂及びアルコ−ル系溶剤は水金の低温焼成を可能と
する。珪素は金化合物膜体の耐酸性作用をなし、モリブ
デン、ジルコニウムは膜体の耐アルカリ性に役立つ。
の発明において、水金中に調合されるプラチナの有機結
合物がプラチナ樹脂硫化バルサムの形態とされていて、
このプラチナ樹脂硫化バルサムが、(ホ)塩化プラチナ
溶液をアルコ−ルに溶かす工程、(ヘ)硫黄華をリモネ
ンと加熱反応させ、かつOH基を有する香料成分を添加
して香料成分を含む硫化バルサムをつくる工程、(ト)
上記硫化バルサムに前記(ホ)の工程より得たアルコ−
ルを含む塩化プラチナ溶液を加え、加熱反応させて樹脂
酸プラチナとする工程、の各処理工程を主体として得ら
れていることを特徴とする。
バルサムは、従来のテレピン油に代えリモネンを使用
し、また、従来のロジンに代えリナロ−ルなどのOH基
を有する香料成分を使用したため、不快な臭気が低減で
き作業環境を改善することができる。このプラチナ樹脂
硫化バルサムはテレピン油やロジンを使用しないので、
原産地による天然資源成分に影響されることなく、品質
が安定している。
の発明において、調合された水金中の、金、プラチナ、
ビスマス、クロム、ロジウム、珪素、モリブデン、ジル
コニウム、バナジウム、亜鉛の金属成分比率が、 金 1.5 〜 6.0重量% プラチナ 0.5 〜 3.0重量% ビスマス 0.1 〜 1.5重量% クロム 0.01〜 0.3重量% ロジウム 0.01〜 1.0重量% 珪素 0.1 〜 1.3重量% モリブデン 0.01〜 0.3重量% ジルコニウム 0.1 〜 1.0重量% バナジウム 0.01〜 0.3重量% 亜鉛 0.2 〜 1.5重量% の範囲であることを特徴とする。
化合物の膜体を陶磁器面に形成することができる。
ル系溶剤溶液)および/またはアルコ−ル系溶剤により
液状の形態とされる。樹脂溶液および/またはアルコ−
ル系溶剤は水金がはけ塗りあるいはスプレ−塗りし得る
ように加えられる。樹脂溶液は金属の有機結合物の分散
性を良化する。樹脂溶液とする樹脂(樹脂成分)は、ア
ルコ−ル可溶性樹脂が用いられる。
またはケトン樹脂などのアルコ−ルに溶ける樹脂を用い
ることができる。アルコ−ル系溶剤は、C2 〜C5 のア
ルコ−ル、あるいはエチレングリコ−ルモノブチルエ−
テルの異性体などが使用される。なお、メチルアルコ−
ルは作業環境上好ましくなく、また、C6 以上のアルコ
−ルは臭気が強いので望ましくない。
有機結合物が金樹脂硫化バルサムとして、プラチナの有
機結合物がプラチナ樹脂硫化バルサムとして、ビスマス
の有機結合物がビスマス樹脂酸塩として、クロムの有機
結合物がクロム樹脂酸塩として、ロジウム有機結合物が
ロジウム樹脂酸塩として、珪素の有機結合物が珪素樹脂
酸塩として、モリブデンの有機結合物がモリブデン樹脂
酸塩として、ジルコニウムの有機結合物がジルコニウム
樹脂酸塩として、バナジウムの有機結合物がバナジウム
樹脂酸塩として、亜鉛の有機結合物が亜鉛の樹脂酸塩と
して、調合される。
り、テレピン油が特異な臭いを有し刺激性があるのに比
べ、ミカン果皮様の香気を有する。なお、リモネンは比
較的安全性の高い溶剤として、近年、食品添加物として
の使用の実例がある。また、リモネンは安価で品質が安
定していることから、これを使用することにより硫化バ
ルサムの臭いの低減と品質の安定性の向上が期待でき
る。なお、微量の天然香料を添加した場合には一層、臭
気の改善を行い得る。
アルコ−ル類には溶解しないため、ロジンを除き、リナ
ロ−ルなどのOH基を有する香料成分を使用することで
アルコ−ル系溶剤に可溶とした。また、アルコ−ル可溶
性樹脂を使用することにより、アルコ−ルでの希釈が可
能な、残留炭素の少ない水金にすることができる。次
に、インジウム、珪素、モリブデン、ジルコニウム、バ
ナジウム、亜鉛などの微量の金属の添加により、焼成温
度の低下と焼成時間の短縮を可能にした。珪素、モリブ
デン、ジルコニウムは金化合物の膜体を耐酸性、耐アル
カリ性となし実用性を高め得る。
トルエンを使用しないことにより改善され、上絵付けさ
れた水金の燃焼性が良いことにより、金の発色がよくな
り、窯の焼成時間の短縮と焼成に必要なエネルギ−コス
トの低減に寄与できる。
−ル(Linalool,C10H18O),オイゲノ−ル
(Eugenol,C10H12O2 ),ボルネオ−ル(B
orneol,C10H18O),などであり、植物油を精
製して得られるものである。いずれも市販品を用い得
る。これらの香料成分は樹脂硫化バルサムの粘度調整に
役立つ。
る。アルコ−ル可溶。オイルゲノ−ルは丁字的香気を有
する液体である。アルコ−ル可溶。ボルネオ−ルは薫香
の香気を有する液体である。アルコ−ル可溶。
樹脂は、ラックカイガラムシの分泌物を精製漂白したも
ので、ヒドロキシ脂肪酸とセスキテルペン酸のエステル
の形で存在し、300〜3000の種々の分子量で成立
しており、平均分子量は約1000とされている。シェ
ラック樹脂は、たとえば日本シェラック工業(株)製造
の製品名「乾燥透明白ラック」を使用することができ
る。このシェラック樹脂はシェラック樹脂成分94%以
上、構造式C60H90015、融点70〜100℃、比重約
1.2 ,溶解性、水に不溶、アルコ−ル類に可溶の物性を
有する。
チナの樹脂硫化バルサムは、次の製法により調整され
る。
ムを得る場合の製造工程は次のようにされる。 (イ)王水に金を溶かしHAuCl4 ・4H2Oの溶液
を造り、この溶液をエチルアルコ−ルに溶かす(Au含
量は、250mg/ml程度)。 (ロ)一方、硫黄華をリモネンと共に煮沸し加熱反応さ
せ、硫化バルサムをつくる(S含量は11%)。反応時
には、リナロ−ルを添加し、先にあげたアルコ−ルへの
溶解性と臭気の改善をなす。 (ハ)硫化バルサムに(イ)のHAuCl4 ・4H2O
の溶液を加え、水浴上に加熱し反応させて樹脂酸金とす
る。 (ニ)この後、中和、脱酸処理をし、金樹脂硫化バルサ
ムを得る。
得る場合の製造工程は次のようである。 (ホ)王水にプラチナを溶かしHPtCl4 ・4H2 O
の溶液を造り、この溶液をエチルアルコ−ルに溶かす
(Pt1量は、250mg/ml程度)。 (ヘ)一方、硫黄華をリモネンと共に煮沸し加熱反応さ
せ、硫化バルサムをつくる(S含量は11%)。反応時
には、リナロ−ルを添加し、先にあげたアルコ−ルへの
溶解性と臭気の改善の効果を出している。 (ト)硫化バルサムに(ホ)のHPtCl4 ・4H2 O
の溶液を加え、水浴上に加熱し反応させて樹脂酸プラチ
ナとする。 (チ)この後、中和、脱酸処理をし、プラチナ樹脂硫化
バルサムを得る。
た工程にて同様に調製することができる。ビスマス等の
他の樹脂酸塩は市販品を使用することができる。なお、
(ロ)(ヘ)の工程においてリナロ−ルとともに香料を
加えることが望ましい。香料を加えた場合は金樹脂硫化
バルサム、プラチナ樹脂硫化バルサムの臭気を一層良好
にすることができる。
金樹脂硫化バルサム溶液をイソプロピルアルコ−ルに溶
解し、Au25重量%(以下、単に%と略記する)含有
する金樹脂硫化バルサム溶液(硫化樹脂金溶液)とし
た。 (B)プラチナ樹脂硫化バルサム溶液をイソプロピルア
ルコ−ルに溶解し、Pt9重量%含有するプラチナ樹脂
硫化バルサム溶液(硫化樹脂プラチナ溶液)とした。 (C)ロジウム樹脂酸塩をリモ−ネンに溶解し、Rh5
%含有するロジウム樹脂酸塩溶液とした。 (D)ルテニウム樹脂酸塩をリモ−ネンに溶解し、Ru
5%含有するルテニウム樹脂酸塩溶液とした。 (E)アルコ−ル可溶のケトン樹脂20重量部とシェラ
ック樹脂20重量部とイソプロピルアルコ−ル60重量
部とを混合し溶解し樹脂溶液とした。 (F)溶液はイソプロピルアルコ−ルとした。 (G)その他の樹脂酸塩溶液は、オクチル酸の金属樹脂
塩を調整するか、あるいは、市販の樹脂酸塩溶液を使用
した。 (G)で使用した金属含有量例 ビスマス……12% クロム……10% インジウム……8% ジルコニウム……12% 珪素……14% モリブデン……20% バナジウム……5% 亜鉛……12%
し、上塗り用の水金Iを得た。なお、各調合成分の混合
順序は自在である。
金樹脂硫化バルサム溶液をイソプロピルアルコ−ルに溶
解し、Au25重量%(以下、単に%と略記する)含有
する金樹脂硫化バルサム溶液(硫化樹脂金溶液)とし
た。 (B)プラチナ樹脂硫化バルサム溶液をイソプロピルア
ルコ−ルに溶解し、Pt9重量%含有するプラチナ樹脂
硫化バルサム溶液(硫化樹脂プラチナ溶液)とした。 (C)ロジウム樹脂酸塩をリモ−ネンに溶解し、Rh5
%含有するロジウム樹脂酸塩溶液とした。 (D)ルテニウム樹脂酸塩をリモ−ネンに溶解し、Ru
5%含有するルテニウム樹脂酸塩溶液とした。 (E)アルコ−ル可溶のケトン樹脂20重量部とシェラ
ック樹脂20重量部とイソプロピルアルコ−ル60重量
部とを混合し溶解し樹脂溶液とした。 (F)溶液はイソプロピルアルコ−ルとした。 (G)その他の樹脂酸塩溶液は、オクチル酸の金属樹脂
塩を調整するか、あるいは、市販の樹脂酸塩溶液を使用
した。 (G)で使用した金属含有量例 ビスマス……12% クロム……10% インジウム……8% ジルコニウム……12% 珪素……14% モリブデン……20% バナジウム……5% 亜鉛……12%
きい液体で刷毛塗りあるいはスプレ−塗りにより、陶磁
器面に塗付することができる。
し、上塗り用の水金IIを得た。なお、各調合成分の混合
順序は自在である。
は である。
い液体で刷毛塗りあるいはスプレ−塗りにより、陶磁器
面に装飾用の金合金を固着させることができる。
し、焼成温度を450、500、550、600、65
0、700、750℃において焼成し、焼成後の発色と
金化合物の固着性を調べた。この結果は表3に示すとお
りであった。なお、各温度における焼成時間は室温より
40分かけて所定の温度に到達させ、10分間保持した
後に自然冷却させた。なお、表3において、金化合物の
発色が良好な場合は○、若干劣る場合は△で示した。ま
た、生地との固着性の良好な場合は○、生地との固着性
が若干劣る場合は△で示した。
る窯において、750℃で1.5時間の焼成を必要とし
たが、水金I,水金IIはそれより短時間で良好な発色及
び固着性を示した。
した。測定結果は図1に示すグラフIのとおりであっ
た。昇温速度は1分あたり10℃で、空気雰囲気で行っ
た。図1において、たて目盛は重量を示し、よこ目盛は
焼成時間を示している。なお、図1の一点鎖線は発熱曲
線を示している。測定結果より、重量変化が478℃で
ほぼ一定になることから、樹脂塩およびアルコ−ル可溶
性樹脂は約480℃までに全て分解されることが認めら
れた。なお、水金IIの昇温に伴う重量変化も水金Iの場
合とほとんど同じであった(図示せず)。
液体であるが、はけ塗りあるいはスプレ−塗りが可能で
ある。水金I,IIは上塗り前の陶磁器皿I,IIの皿面
に、はけ塗り、本例では筆にて模様を描き焼成した。す
なわち、水金Iは、陶磁器皿Iに、水金IIは陶磁器皿II
に筆にて模様を描き、模様を描いた各皿I,IIは500
〜700℃で焼成した。焼成後の陶磁器皿Iの皿面には
美しい金色模様が焼付けされ、焼成後の陶磁器皿IIの皿
面には銀色模様が焼付けされた。
にて上絵付けができ、金色系色調の金合金を陶磁器面に
固着させ得る。アルコ−ル系溶剤及びアルコ−ル可溶性
樹脂を使用しているため、500〜700℃の低温にて
焼付けが可能であり、焼付けの際の熱源が少くて済み経
済的である。
サムが従来のテレピン油に代えてリモネンを使用し、従
来のロジンに代えてリナロ−ルなどのOH基を有する香
料成分を使用して調整されることより、従来とは異なり
原料が森林資源によらないため、安定した品質のものが
得られて都合がよい。
金化合物の膜体を陶磁器面に形成することがでる。
上絵付けができ、銀色系色調の金化合金を陶磁器面に固
着させ得る。アルコ−ル系溶剤及びアルコ−ル可溶性樹
脂を使用しているため、500〜700℃の低温にて焼
付けが可能であり、焼付けの際の熱源が少くて済み経済
的である。
サムが従来のテレピン油に代えてリモネンを使用し、従
来のロジンに代えてリナロ−ルなどのOH基を有する香
料成分を使用して調整されることより、従来とは異なり
原料が森林資源によらないため、安定した品質のものが
得られて都合がよい。
金化合物の膜体を陶磁器面に形成することができる。
フである。
Claims (6)
- 【請求項1】 陶磁器に上絵付けされ、約500〜70
0℃の低温にて焼成され、焼成後に金色系色調を呈する
液状の水金であって、金、ビスマス、クロム、ロジウ
ム、珪素、モリブデン、ジルコニウム、バナジウムおよ
び亜鉛の各有機結合物と、アルコ−ル可溶性樹脂と、ア
ルコ−ル系溶剤とが調合されてなることを特徴とした上
絵付け用のアルコ−ル系水金。 - 【請求項2】 水金中に調合される金の有機結合物が金
樹脂硫化バルサムの形態とされていて、この金樹脂硫化
バルサムが、(イ)塩化金溶液をアルコ−ルに溶かす工
程、(ロ)硫黄華をリモネンと加熱反応させ、かつOH
基を有する香料成分を添加して香料成分を含む硫化バル
サムをつくる工程、(ハ)上記硫化バルサムに前記
(イ)の工程より得たアルコ−ルを含む塩化金溶液を加
え、加熱反応させて樹脂酸金とする工程、 の各処理工程を主体として得られていることを特徴とし
た請求項1に記載の上絵付け用のアルコ−ル系水金。 - 【請求項3】 調合された水金中の、金、ビスマス、ク
ロム、ロジウム、珪素、モリブデン、ジルコニウム、バ
ナジウム、亜鉛の金属成分比率が、 金 5.0 〜11.0重量% ビスマス 0.1 〜 1.5重量% クロム 0.01〜 0.3重量% ロジウム 0.01〜 1.0重量% 珪素 0.1 〜 1.3重量% モリブデン 0.01〜 0.3重量% ジルコニウム 0.1 〜 1.0重量% バナジウム 0.01〜 0.3重量% 亜鉛 0.2 〜 1.5重量% の範囲であることを特徴とした請求項1または請求項2
に記載の上絵付け用のアルコ−ル系水金。 - 【請求項4】 陶磁器に上絵付けされ、約500〜70
0℃の低温にて焼成され、焼成後に銀色系色調を呈する
液状の水金であって、金、プラチナ、ビスマス、クロ
ム、ロジウム、珪素、モリブデン、ジルコニウム、バナ
ジウムおよび亜鉛の各有機結合物と、アルコ−ル可溶性
樹脂と、アルコ−ル系溶剤とが調合されてなることを特
徴とした上絵付け用のアルコ−ル系水金。 - 【請求項5】 水金中に調合されるプラチナの有機結合
物がプラチナ樹脂硫化バルサムの形態とされていて、こ
のプラチナ樹脂硫化バルサムが、(ホ)塩化プラチナ溶
液をアルコ−ルに溶かす工程、(ヘ)硫黄華をリモネン
と加熱反応させ、かつOH基を有する香料成分を添加し
て香料成分を含む硫化バルサムをつくる工程、(ト)上
記硫化バルサムに前記(ホ)の工程より得たアルコ−ル
を含む塩化プラチナ溶液を加え、加熱反応させて樹脂酸
プラチナとする工程、 の各処理工程を主体として得られていることを特徴とし
た請求項4に記載の上絵付け用のアルコ−ル系水金。 - 【請求項6】 調合された水金中の、金、プラチナ、ビ
スマス、クロム、ロジウム、珪素、モリブデン、ジルコ
ニウム、バナジウム、亜鉛の金属成分比率が、 金 1.5 〜 6.0重量% プラチナ 0.5 〜 3.0重量% ビスマス 0.1 〜 1.5重量% クロム 0.01〜 0.3重量% ロジウム 0.01〜 1.0重量% 珪素 0.1 〜 1.3重量% モリブデン 0.01〜 0.3重量% ジルコニウム 0.1 〜 1.0重量% バナジウム 0.01〜 0.3重量% 亜鉛 0.2 〜 1.5重量% の範囲であることを特徴とした請求項4または請求項5
に記載の上絵付け用のアルコ−ル系水金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36107497A JP3321063B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 上絵付け用のアルコ−ル系水金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36107497A JP3321063B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 上絵付け用のアルコ−ル系水金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11189483A true JPH11189483A (ja) | 1999-07-13 |
JP3321063B2 JP3321063B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=18472093
Family Applications (1)
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