JPH11189444A - セメントクリンカの製造方法及び製造装置 - Google Patents

セメントクリンカの製造方法及び製造装置

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JPH11189444A JP36738897A JP36738897A JPH11189444A JP H11189444 A JPH11189444 A JP H11189444A JP 36738897 A JP36738897 A JP 36738897A JP 36738897 A JP36738897 A JP 36738897A JP H11189444 A JPH11189444 A JP H11189444A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2炉方式の同一のセメントクリンカ製造装置
で同一原料粉から所定の鉱物組成を有する複数種類のセ
メントクリンカを製造する。 【解決手段】 予熱されたセメント原料粉を流動層式又
は噴流層式の造粒炉14に導入して造粒し、ついで、造
粒物を流動層焼成炉16に導入して焼成した後、焼成物
を冷却器18、20に導入して冷却するセメントクリン
カの製造方法において、冷却器20からのセメントクリ
ンカを振動ふるい40により少なくとも2種類の粒径の
粒状物に分級して、異なる鉱物組成を有する少なくとも
2種類のセメントクリンカを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動層式又は噴流
層式の造粒炉と流動層焼成炉とを用いる2炉方式のセメ
ントクリンカ製造装置にて、同一原料粉から異なった鉱
物組成を有する複数種類のセメントクリンカを製造する
方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セメントクリンカは、石灰石や珪砂等を
配合・粉砕した原料粉を予熱した後仮焼し、予熱及び一
部仮焼された原料粉を造粒し、焼成した後、冷却するこ
とによって製造される。従来、所定の鉱物組成を有する
セメントクリンカを製造するためには、必要なセメント
クリンカ組成に対応する原料粉を調合し、ロータリキル
ンにより鉱物組成ができるだけ均一となるように焼成し
てセメントクリンカを製造している。このロータリキル
ン焼成法によりセメントクリンカを製造する場合には、
セメントクリンカ粒径により若干の組成変動が認められ
るが、セメントクリンカの種類が異なるほどの組成差は
生じない。したがって、ロータリキルン焼成法では、1
種類の原料粉からは、常に鉱物組成の安定した1種類の
セメントクリンカが得られる。すなわち、ロータリキル
ン(ピストンフロー)で焼成されたセメントクリンカ
は、滞留時間、クリンカ組成もほぼ一定で、原料粉組成
に対応した1種類のセメントクリンカになる。
【0003】近年、高品質のセメントクリンカを効率よ
く製造するために、流動層造粒炉とロータリキルン式焼
成炉とを組み合わせた2炉方式のセメントクリンカ製造
装置や(例えば、特開平7−17751号公報参照)、
噴流流動層造粒炉と流動層焼成炉とを組み合わせた2炉
方式のセメントクリンカ製造装置が知られている(例え
ば、特開平6−287039号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のロータリキルン
焼成法では、異なる鉱物組成のセメントクリンカ、すな
わち、品種の異なるセメントクリンカを得るためには、
原料粉の組成を変更することが必要であり、製造品種の
切替え時には製造ライン全体を洗い出ししなければなら
ない。したがって、切替えに時間がかかる上に、切替え
時に規格外品が発生しやすいという問題がある。また、
運転変更により、製造ラインが一時的に不安定になるこ
ともある。
【0005】本発明者らは、上記のような従来技術の問
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、セメント原
料粉を流動層炉又は噴流層炉で造粒・焼成して得られる
セメントクリンカは、滞留時間の経過とともに粒径が大
となり、かつ、粒径によりその鉱物組成が異なることを
見出した。具体的には、ある原料粉組成で焼成したセメ
ントクリンカの小径部分は普通ポルトランドセメントク
リンカとなり、大径部分は早強セメントクリンカとなる
ことが見出された。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑み、上記の新規な
知見に基づいてなされたもので、本発明の目的は、流動
層方式又は噴流層方式により2炉で造粒・焼成された
後、冷却されたセメントクリンカを分級することによ
り、それぞれ所定の鉱物組成を有する複数種類のセメン
トクリンカを製造する方法及び装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のセメントクリンカの製造方法は、予熱さ
れたセメント原料粉を流動層式又は噴流層式の造粒炉に
導入して造粒し、ついで、造粒物を流動層焼成炉に導入
して焼成した後、焼成物を冷却器に導入して冷却するセ
メントクリンカの製造方法において、冷却器からのセメ
ントクリンカを少なくとも2種類の粒径の粒状物に分級
して、異なる鉱物組成を有する少なくとも2種類のセメ
ントクリンカを得るように構成されている(図1〜図9
参照)。分級された各分級物(粒状物)は、それぞれ別
個のクリンカホッパに投入される(図1参照)。
【0008】上記の方法において、少なくとも2種類の
セメントクリンカが粗粒と細粒であり、粗粒と細粒とが
所定の割合になるようにクリンカホッパへの投入量を制
御するように構成することもできる(図8、図9参
照)。また、分級時に0.5mm以下の微粒を分級し、こ
の微粒を造粒炉に戻すことが好ましい(図7参照)。
0.5mm以下の微粒は十分に造粒・焼成されていないも
のであるから、造粒炉へ戻して造粒・焼成させることに
より、クリンカの品質がより向上するとともに安定す
る。また、セメント原料粉が、複数の製品の種類と生産
量を得るのに必要な原料配合物であるように構成するこ
ともできる(図10参照)。
【0009】本発明のセメントクリンカの製造装置は、
セメント原料粉を予熱するサスペンションプレヒータ
と、予熱されたセメント原料粉を仮焼する仮焼炉と、仮
焼されたセメント原料粉を造粒する流動層式又は噴流層
式の造粒炉と、造粒炉からの造粒物を焼成する流動層焼
成炉と、流動層焼成炉からの焼成物を冷却する冷却器と
を備えたセメントクリンカの製造装置において、冷却器
のセメントクリンカ出口に、冷却器からのセメントクリ
ンカを少なくとも2種類の粒径の粒状物に分級するため
の分級機を接続したことを特徴としている(図1〜図9
参照)。分級機としては、ふるい、風力分級機が用いら
れるが、とくに振動ふるいを用いることが好ましい。振
動ふるい等の分級機の各分級物出口には、別個のクリン
カホッパが接続されている(図1参照)。
【0010】上記の装置において、冷却器のセメントク
リンカ出口に2股部を接続し、2股部の一方を製品抜出
口とし、2股部の他方にセメントクリンカを少なくとも
2種類の粒径の粒状物に分級するための振動ふるいを接
続する場合もある(図6参照)。また、振動ふるいを少
なくとも3段の振動ふるいとし、最も細かい微粒を抜き
出す微粒出口と造粒炉とを微粒移送ラインを介して接続
し、0.5mm以下の微粒を造粒炉に戻すように構成する
場合もある(図7参照)。また、振動ふるいの各分級物
出口に粒状物移送手段及び供給機を介して各分級物を別
個に貯留するクリンカホッパを接続し、各クリンカホッ
パに重量センサを設け、これらの重量センサと供給機の
電動機とを重量計の値により電動機を制御可能に比率設
定器を介して接続して、各クリンカホッパに投入される
各分級物が一定の重量比となるように構成することも可
能である(図8、図9参照)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することができる
ものである。図1は本発明の実施の第1形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。図1において、
10はサイクロンC1 〜C4 を含むサスペンションプレ
ヒータ、12は仮焼炉、14は流動層式もしくは噴流層
式又はこれらの組み合わせた方式の造粒炉、16は流動
層焼成炉、18は1次冷却器、20は2次冷却器であ
る。造粒炉14は、例えば、造粒炉と流動層焼成炉との
間のスロート部に設けた多孔板構造のガス分散板21直
上の中心部付近に、局部高温域を形成するためのバーナ
22、24を配設して造粒炉を噴流流動層構造に構成さ
せ、一方、造粒炉の下部に局部高温域より低温で造粒物
が下向き移動層を形成することができる逆円錐台部(コ
ーン部)を形成するとともに、この逆円錐台部側壁に予
熱セメント原料粉を前記移動層に吹き込み供給する手段
を接続し、セメント原料粉を移動層にて十分拡散して局
部高温域に到達させるようにしたものである。
【0012】図2及び図3は、噴流流動層造粒炉の一例
を示している。この造粒炉14と前記流動層焼成炉16
とを上下方向に接続するスロート15の上部に多孔板構
造(孔径20〜100mm)のガス分散板21を配設し、
この分散板21の上面中心部付近に微粉炭燃料供給ライ
ン23等の燃料供給ラインと重油バーナ25等のバーナ
を対向的に設けて、分散板21の直上中心部に局部高温
域aが形成されるように構成する。一方、前記造粒炉1
4を、フリーボード部14bを構成する円筒部14c
と、前記局部高温域aより低温で、造粒物が矢印で示す
ような下向き移動層bを形成することができ、かつ、流
動層高とほぼ一致する高さの逆円錐台部(コーン部)1
4dとによって構成する。即ち、造粒炉14を噴流層と
流動層とを兼備した構造に構成せしめたものである。こ
のように構成された噴流流動層造粒炉14に形成される
前記コーン部14dの側壁に、一端に押込みブロワ17
をもつ予熱セメント原料粉の供給ライン19の他端を接
続し、この供給ライン19の中途部にエゼクター32を
介設するとともに、このエゼクター32に前記サイクロ
ンC1 に垂設した原料粉供給シュート68を接続せし
め、前記押込みブロワ17の押込み風力作用により原料
粉が前記コーン部14dに形成される移動層bに吹き込
み供給しうるように構成し、吹き込み供給される原料粉
を移動層bにて十分拡散して局部高温域aに到達するよ
うにしたものである。
【0013】図1において、1次冷却器18は、例え
ば、流動層冷却器であり、2次冷却器20は、例えば、
充填層冷却器である。なお、充填層冷却器の代わりに流
動層冷却器等とすることもできる。原料投入シュート2
6から系内に投入されたセメント原料粉は、サイクロン
4 、C3 、C2 、仮焼炉12、サイクロンC1 を経て
予熱されるとともに一部仮焼された後、造粒炉14に投
入される。造粒炉14内で造粒・整粒された造粒物は、
オーバーフロー構造の排出シュート28からLバルブ
(気密排出装置)30を経て流動層焼成炉16に投入さ
れ、この流動層焼成炉16において焼成された後、1次
冷却器18で1次冷却され、ついで、2次冷却器にて2
次冷却されセメントクリンカとなる。32はエゼクター
である。1次冷却器18の熱風は流動層焼成炉16の上
部に導入・回収され、また、2次冷却器20の熱風は流
動層焼成炉16の風箱34に導入・回収されるように構
成されている。なお、冷却器として、1次冷却器と2次
冷却器との2基を設ける代わりに、1基の冷却器とする
ことも可能である。
【0014】上記のように構成されたセメントクリンカ
の製造装置において、2次冷却器20のセメントクリン
カ出口36に、セメントクリンカを複数種類(図1で
は、一例として2種類の場合を示している。)の粒径の
粒状物に分級するための分級機、例えば、振動ふるい4
0を接続している。そして、振動ふるい40の各分級物
出口42、44にそれぞれクリンカホッパ46、48を
接続している。本実施形態では、振動ふるい40を2段
として、小粒径のクリンカAと大粒径のクリンカBとを
分級する場合を示しているが、振動ふるいを3段以上と
することも可能である。
【0015】図1では、造粒炉14として噴流流動層造
粒炉を示しているが、造粒炉として他の構造の造粒炉、
例えば、図4及び図5に示すような構造の流動層造粒炉
14aを用いることもできる。図4及び図5に示す流動
層造粒炉14aは、ガス分散板50上面の延長上にクリ
ンカ落下口52を有し、ガス分散板50からクリンカ落
下口52に至る排出溝部54が形成され、この排出溝部
にノズル56が設けられ、クリンカ落下口52に排出シ
ュート28aが連設されるように構成されている。図4
及び図5に示すような構造の流動層造粒炉14aを用い
ることにより、分級性能の向上を図ることができる。
【0016】図6は本発明の実施の第2形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。本実施形態は、
2次冷却器20のセメントクリンカ出口36に2股状シ
ュート58を接続し、一方のシュート60からのクリン
カAをそのまま製品として抜き出し、他方のシュート6
2に振動ふるい40を接続して、複数種類の粒径の粒状
物、例えば、小粒径のクリンカBと大粒径のクリンカC
とを分級するように構成したものである。他の構成及び
作用は、実施の第1形態の場合と同様である。本実施形
態では、例えば、CaO含有量の少ない低発熱セメント
又は中庸熱セメントと、CaO含有量の多い早強セメン
トとを製造するような場合、これらの製品が製造できる
ような組成のセメント原料粉を予め配合・調製し、小粒
径のクリンカBとして低発熱セメント用クリンカ又は中
庸熱セメント用クリンカを分級し、大粒径のクリンカC
として早強セメント用クリンカを分級する。この時、ク
リンカAとして、CaO含有量が中程度の普通ポルトラ
ンドセメントクリンカを得ることができる。
【0017】図7は本発明の実施の第3形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。本実施形態は、
振動ふるいを3段以上の振動ふるい40aとし(図7で
は、一例として3段の場合を示している。)、最も細か
い微粒を抜き出す微粒出口64と造粒炉14とを微粒移
送ライン66を介して接続するように構成したものであ
る。なお、微粒をエゼクター32の上流側の予熱原料粉
供給シュート68に戻すようにしてもよい。振動ふるい
40aで、大粒径のセメントクリンカB、小粒径のセメ
ントクリンカA及び0.5mm以下の微粒のセメントクリ
ンカを分級する。この0.5mm以下の微粒は十分に造粒
・焼成されていないものであるので、造粒炉14へ戻し
て造粒・焼成させることにより、クリンカの品質の向上
及び安定化を図る。他の構成及び作用は、実施の第1、
2形態の場合と同様である。
【0018】図8は本発明の実施の第4形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。本実施形態は、
振動ふるい40の各分級物出口42、44に粒状物移送
手段(例えば、スクリュウコンベア)70、72、供給
機(例えば、ロータリーバルブ)74、76及び補助粒
状物移送手段(例えば、スクリュウコンベア)73を介
して各分級物を別個に一時的に貯留するクリンカホッパ
46、48を接続し、各クリンカホッパ46、48にそ
れぞれ重量センサ78、80を設け、これらの重量セン
サ78、80と供給機74、76の電動機82、84と
を重量計86、88の値により電動機82、84を制御
できるように比率設定器85を備えた制御ラインを介し
て接続して、各クリンカホッパ46、48に投入される
各分級物が一定の重量比となるように構成したものであ
る。本実施形態では、重量センサ78、80で、クリン
カホッパ46、48からクリンカを排出していないとき
の時間当りどれだけの重さのクリンカが入ったかが検知
でき、この値により電動機82、84の回転数を制御す
ることにより、小粒径のセメントクリンカAの分級量
と、大粒径のセメントクリンカBの分級量とが変動して
も、それぞれのクリンカホッパ46、48にクリンカ
A、Bを目標の割合で投入することができる。
【0019】例えば、セメント原料粉を、複数の製品の
種類と生産量を得るのに必要な原料配合物とする場合、
一例として、表1に示すように、ポルトランドセメント
(PC)と早強セメント(HC)を重量比で2:1の割
合で製造しようとする場合を想定する。
【0020】
【表1】
【0021】この場合、必要な原料粉の量は3(=2+
1)で、組成は得ようとするポルトランドセメントの組
成と早強セメントの組成を加重平均したものに対応する
ものとなる。このような必要な原料粉を配合する場合
は、図10に示すように、石灰石、粘土、珪石、鉄滓等
の所定量をコンベア90を介して乾燥機(例えば、ロー
タリ式の熱風乾燥機)92に供給して乾燥させた後、乾
燥物を粉砕機94に投入して粉砕し、粉砕物をサイクロ
ン等の固気分離器96に気流搬送して原料粉と排ガスと
に分離し、この原料粉をエアブレンディングサイロ98
に投入し加圧空気を供給して撹拌・均質化した後、セメ
ント原料粉として原料投入シュート26(図8参照)か
ら装置系内に投入される。
【0022】図8において、上記のように配合・調製さ
れたセメント原料粉から製造されるセメントクリンカを
分級すると、小粒径のクリンカAがポルトランドセメン
ト用のクリンカに相当し、大粒径のクリンカBが早強セ
メント用のクリンカに相当することになる。クリンカA
とクリンカBとの比が2:1(重量比)の場合はそのま
まクリンカホッパ46、48に移送して投入すれば良い
が、運転条件等の変動によりクリンカAとクリンカBと
の比が変動することがある。例えば、クリンカAとクリ
ンカBとの比が2.5:0.5(重量比)の場合は、1
段目の粒状物移送手段70に投入された2.5のクリン
カAのうち、2.0のクリンカAを供給機74を介して
クリンカホッパ46に投入し、残りの0.5のクリンカ
Aを2段目の粒状物移送手段72に投入する。2段目の
粒状物移送手段72に投入された0.5のクリンカB
は、0.5のクリンカAとともに供給機76を介してク
リンカホッパ48に投入される。
【0023】また、クリンカAとクリンカBとの比が
1.5:1.5の場合は、1段目の粒状物移送手段70
に投入された1.5のクリンカAは供給機74を介して
クリンカホッパ46に投入される。2段目の粒状物移送
手段72に投入された1.5のクリンカBのうち、1.
0のクリンカBは供給機76を介してクリンカホッパ4
8に投入され、残りの0.5のクリンカBを3段目の補
助粒状物移送手段73に投入し、この補助粒状物移送手
段33からクリンカホッパ46に投入される。このよう
にして、クリンカAとクリンカBとの比が変動しても、
クリンカAとクリンカBとを2:1(重量比)の割合
で、クリンカホッパ46、48に投入することができ
る。他の構成及び作用は、実施の第1〜3形態の場合と
同様である。
【0024】図9は本発明の実施の第5形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。本実施形態は、
振動ふるい40の各分級物出口42、44に粒状物移送
手段(例えば、スクリュウコンベア)70、72及び供
給機(例えば、ロータリーバルブ)74、76を介して
各分級物を別個に一時的に貯留するクリンカホッパ4
6、48を接続し、各クリンカホッパ46、48にそれ
ぞれ重量センサ78、80を設け、これらの重量センサ
78、80と供給機74、76の電動機82、84とを
重量計86、88の値により電動機82、84を制御で
きるように比率設定器85を備えた制御ラインを介して
接続して、各クリンカホッパ46、48に投入される各
分級物が一定の重量比となるように構成したものであ
る。本実施形態では、重量センサ78、80で、クリン
カホッパ46、48からクリンカを排出していないとき
の時間当りどれだけの重さのクリンカが入ったかが検知
でき、この値により電動機82、84の回転数を制御す
ることにより、小粒径のセメントクリンカAの分級量
と、大粒径のセメントクリンカBの分級量とが変動して
も、それぞれのクリンカホッパ46、48にクリンカ
A、Bを目標の割合で投入することができる。他の構成
及び作用は、実施の第4形態の場合と同様である。
【0025】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 2炉方式の同一装置で同一原料粉から所定の鉱
物組成を有する複数種類のセメントクリンカを製造する
ことができるので、セメントの品種切替に伴なうロスが
なくなり、低コスト化を図ることができる。 (2) 原料粉配合を調整すれば、セメントクリンカ生
産量の割合を調整することができる。 (3) 0.5mm以下の微粒を造粒炉に戻す場合は、セ
メントクリンカの品質がより向上し、安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図2】図1における造粒炉の一例を示す概略縦断面説
明図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。ただし、
噴流流動層及び移動層の図示を省略している。
【図4】図1における造粒炉の他の例を示す概略縦断面
説明図である。
【図5】図4に示す造粒炉の横断面説明図である。ただ
し、流動層の図示を省略している。
【図6】本発明の実施の第2形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図7】本発明の実施の第3形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図8】本発明の実施の第4形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図9】本発明の実施の第5形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図10】本発明のセメントクリンカ製造装置において
用いられる原料粉の配合・調製装置を示すフローシート
である。
【符号の説明】
1 〜C4 サイクロン 10 サスペンションプレヒータ 12 仮焼炉 14、14a 造粒炉 14b フリーボード部 14c 円筒部 14d コーン部 15 スロート 16 流動層焼成炉 17 押込みブロワ 18 1次冷却器 19 予熱セメント原料粉の供給ライン 20 2次冷却器 21、50 ガス分散板 22、24 バーナ 23 微粉炭燃料供給ライン 25 重油バーナ 26 原料投入シュート 28、28a 排出シュート 30 気密排出装置 32 エゼクター 34 風箱 36 セメントクリンカ出口 40、40a 振動ふるい 42、44 分級物出口 46、48 クリンカホッパ 52 クリンカ落下口 54 排出溝部 56 ノズル 58 2股状シュート 60 一方のシュート 62 他方のシュート 64 微粒出口 66 微粒移送ライン 68 予熱原料供給シュート 70、72 粒状物移送手段 73 補助粒状物移送手段 74、76 供給機 78、80 重量センサ 82、84 電動機 85 比率設定器 86、88 重量計 90 コンベア 92 乾燥機 94 粉砕機 96 固気分離器 98 エアブレンディングサイロ a 局部高温域 b 移動層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石鉢 俊幸 東京都千代田区神田美土代町1番地 住友 大阪セメント株式会社内 (72)発明者 橋本 勲 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 金森 省三 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 村尾 三樹雄 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予熱されたセメント原料粉を流動層式又
    は噴流層式の造粒炉に導入して造粒し、ついで、造粒物
    を流動層焼成炉に導入して焼成した後、焼成物を冷却器
    に導入して冷却するセメントクリンカの製造方法におい
    て、冷却器からのセメントクリンカを少なくとも2種類
    の粒径の粒状物に分級して、異なる鉱物組成を有する少
    なくとも2種類のセメントクリンカを得ることを特徴と
    するセメントクリンカの製造方法。
  2. 【請求項2】 分級された各粒状物をそれぞれ別個のク
    リンカホッパに投入する請求項1記載のセメントクリン
    カの製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも2種類のセメントクリンカが
    粗粒と細粒であり、粗粒と細粒とが所定の割合になるよ
    うにクリンカホッパへの投入量を制御する請求項2記載
    のセメントクリンカの製造方法。
  4. 【請求項4】 分級時に0.5mm以下の微粒を分級し、
    この微粒を造粒炉に戻す請求項1、2又は3記載のセメ
    ントクリンカの製造方法。
  5. 【請求項5】 セメント原料粉が、複数の製品の種類と
    生産量を得るのに必要な原料配合物である請求項1〜4
    のいずれかに記載のセメントクリンカの製造方法。
  6. 【請求項6】 セメント原料粉を予熱するサスペンショ
    ンプレヒータと、予熱されたセメント原料粉を仮焼する
    仮焼炉と、仮焼されたセメント原料粉を造粒する流動層
    式又は噴流層式の造粒炉と、造粒炉からの造粒物を焼成
    する流動層焼成炉と、流動層焼成炉からの焼成物を冷却
    する冷却器とを備えたセメントクリンカの製造装置にお
    いて、冷却器のセメントクリンカ出口に、冷却器からの
    セメントクリンカを少なくとも2種類の粒径の粒状物に
    分級するための分級機を接続したことを特徴とするセメ
    ントクリンカの製造装置。
  7. 【請求項7】 分級機が振動ふるいである請求項6記載
    のセメントクリンカの製造装置。
  8. 【請求項8】 振動ふるいの各分級物出口に別個のクリ
    ンカホッパを接続した請求項7記載のセメントクリンカ
    の製造装置。
  9. 【請求項9】 冷却器のセメントクリンカ出口に2股部
    を接続し、2股部の一方を製品抜出口とし、2股部の他
    方にセメントクリンカを少なくとも2種類の粒径の粒状
    物に分級するための振動ふるいを接続した請求項7又は
    8記載のセメントクリンカの製造装置。
  10. 【請求項10】 振動ふるいを少なくとも3段の振動ふ
    るいとし、最も細かい微粒を抜き出す微粒出口と造粒炉
    とを微粒移送ラインを介して接続した請求項7、8又は
    9記載のセメントクリンカの製造装置。
  11. 【請求項11】 振動ふるいの各分級物出口に粒状物移
    送手段及び供給機を介して各分級物を別個に貯留するク
    リンカホッパを接続し、各クリンカホッパに重量センサ
    を設け、これらの重量センサと供給機の電動機とを重量
    計の値により電動機を制御可能に比率設定器を介して接
    続して、各クリンカホッパに投入される各分級物が一定
    の重量比となるように構成された請求項8、9又は10
    記載のセメントクリンカの製造装置。
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