JP3223467B2 - セメントクリンカの製造方法及び製造装置 - Google Patents

セメントクリンカの製造方法及び製造装置

Info

Publication number
JP3223467B2
JP3223467B2 JP36738997A JP36738997A JP3223467B2 JP 3223467 B2 JP3223467 B2 JP 3223467B2 JP 36738997 A JP36738997 A JP 36738997A JP 36738997 A JP36738997 A JP 36738997A JP 3223467 B2 JP3223467 B2 JP 3223467B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clinker
cement
cement clinker
cooler
granulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36738997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11189445A (ja
Inventor
克治 向井
俊幸 石鉢
橋本  勲
省三 金森
三樹雄 村尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Osaka Cement Co Ltd, Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority to JP36738997A priority Critical patent/JP3223467B2/ja
Publication of JPH11189445A publication Critical patent/JPH11189445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3223467B2 publication Critical patent/JP3223467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/36Manufacture of hydraulic cements in general
    • C04B7/43Heat treatment, e.g. precalcining, burning, melting; Cooling
    • C04B7/44Burning; Melting
    • C04B7/45Burning; Melting in fluidised beds, e.g. spouted beds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動層式又は噴流
層式の造粒・焼成炉を用いる1炉方式のセメントクリン
カ製造装置にて、同一原料粉から異なった鉱物組成を有
する複数種類のセメントクリンカを製造する方法及び装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セメントクリンカは、石灰石や珪砂等を
配合・粉砕した原料粉を予熱した後仮焼し、予熱及び一
部仮焼された原料粉を造粒し、焼成した後、冷却するこ
とによって製造される。従来、所定の鉱物組成を有する
セメントクリンカを製造するためには、必要なセメント
クリンカ組成に対応する原料粉を調合し、ロータリキル
ンにより鉱物組成ができるだけ均一となるように焼成し
てセメントクリンカを製造している。このロータリキル
ン焼成法によりセメントクリンカを製造する場合には、
セメントクリンカ粒径により若干の組成変動が認められ
るが、セメントクリンカの種類が異なるほどの組成差は
生じない。したがって、ロータリキルン焼成法では、1
種類の原料粉からは、常に鉱物組成の安定した1種類の
セメントクリンカが得られる。すなわち、ロータリキル
ン(ピストンフロー)で焼成されたセメントクリンカ
は、滞留時間、クリンカ組成もほぼ一定で、原料粉組成
に対応した1種類のセメントクリンカになる。
【0003】近年、高品質のセメントクリンカを効率よ
く製造するために、流動層造粒炉とロータリキルン式焼
成炉とを組み合わせた2炉方式のセメントクリンカ製造
装置や(例えば、特開平7−17751号公報参照)、
噴流流動層造粒炉と流動層焼成炉とを組み合わせた2炉
方式のセメントクリンカ製造装置が知られている(例え
ば、特開平6−287039号公報参照)。また、高品
質のセメントクリンカを少ない熱損失で効率よく焼成す
るために、流動層造粒・焼成炉を使用した1炉方式のセ
メントクリンカ製造装置が知られている(例えば、特開
平8−81245号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のロータリキルン
焼成法では、異なる鉱物組成のセメントクリンカ、すな
わち、品種の異なるセメントクリンカを得るためには、
原料粉の組成を変更することが必要であり、製造品種の
切替え時には製造ライン全体を洗い出ししなければなら
ない。したがって、切替えに時間がかかる上に、切替え
時に規格外品が発生しやすいという問題がある。また、
運転変更により、製造ラインが一時的に不安定になるこ
ともある。
【0005】本発明者らは、上記のような従来技術の問
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、セメント原
料粉を流動層炉又は噴流層炉で造粒・焼成して得られる
セメントクリンカは、滞留時間の経過とともに粒径が大
となり、かつ、粒径によりその鉱物組成が異なることを
見出した。具体的には、ある原料粉組成で焼成したセメ
ントクリンカの小径部分は普通ポルトランドセメントク
リンカとなり、大径部分は早強セメントクリンカとなる
ことが見出された。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑み、上記の新規な
知見に基づいてなされたもので、本発明の目的は、流動
層方式又は噴流層方式により1炉で造粒・焼成された
後、冷却されたセメントクリンカを分級することによ
り、それぞれ所定の鉱物組成を有する複数種類のセメン
トクリンカを製造する方法及び装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のセメントクリンカの製造方法は、予熱さ
れたセメント原料粉を流動層式又は噴流層式の造粒・焼
成炉に導入して造粒・焼成し、ついで、造粒・焼成物を
冷却器に導入して冷却するセメントクリンカの製造方法
において、冷却器からのセメントクリンカを少なくとも
2種類の粒径の粗粒と細粒とからなる粒状物に分級し
て、粗粒と細粒とが所定の割合になるようにクリンカホ
ッパへの投入量を制御し、各粒状物をそれぞれ別個のク
リンカホッパに投入して、異なる鉱物組成を有する少な
くとも2種類のセメントクリンカを得るように構成され
ている。
【0008】上記の方法において、造粒・焼成炉の排出
部で0.5mm以下の微粒を分級し、この微粒を造粒・焼
成炉に戻すことが好ましい。0.5mm以下の微粒は十分
に造粒・焼成されていないものであるから、造粒・焼成
炉に戻して造粒・焼成させることにより、クリンカの品
質がより向上するとともに安定する。また、セメント原
料粉が、複数の製品の種類と生産量を得るのに必要な原
料配合物であるように構成することもできる(図11参
照)。
【0009】本発明のセメントクリンカの製造装置は、
セメント原料粉を予熱するサスペンションプレヒータ
と、予熱されたセメント原料粉を仮焼する仮焼炉と、仮
焼されたセメント原料粉を造粒・焼成する流動層式又は
噴流層式の造粒・焼成炉と、造粒・焼成炉からの造粒・
焼成物を冷却する冷却器とを備えたセメントクリンカの
製造装置において、冷却器のセメントクリンカ出口に、
冷却器からのセメントクリンカを少なくとも2種類の粒
径の粗粒と細粒とからなる粒状物に分級するための振動
ふるいを接続し、振動ふるいの各分級物出口に別個のク
リンカホッパを接続し、粗粒と細粒とが所定の割合にな
るようにクリンカホッパへの投入量が制御できるように
たことを特徴としている。
【0010】上記の装置において、冷却器のセメントク
リンカ出口に2股部を接続し、2股部の一方を製品抜出
口とし、2股部の他方にセメントクリンカを少なくとも
2種類の粒径の粒状物に分級するための振動ふるいを接
続する場合もある(図7参照)。また、振動ふるいの各
分級物出口に粒状物移送手段及び供給機を介して各分級
物を別個に貯留するクリンカホッパを接続し、各クリン
カホッパに重量センサを設け、これらの重量センサと供
給機の電動機とを重量計の値により電動機を制御可能に
比率設定器を介して接続して、各クリンカホッパに投入
される各分級物が一定の重量比となるように構成するこ
とも可能である(図9、図10参照)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することができる
ものである。図1は本発明の実施の第1形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。図1において、
10はサイクロンC1 〜C4 を含むサスペンションプレ
ヒータ、12は仮焼炉、14は流動層式もしくは噴流層
式又はこれらの組み合わせた方式の造粒・焼成炉、20
は冷却器である。造粒・焼成炉14は、例えば、流動層
造粒・焼成炉のガス分散板21上面又はガス分散板21
上面の延長上にクリンカ落下口23を設け、このクリン
カ落下口23近傍にクリンカ落下口23の開口面積を調
整可能なゲート25を設け、このクリンカ落下口23を
排出シュート28及び気密排出装置30を介して冷却器
20に接続し、排出シュート28にクリンカを分級する
とともに冷却するための分級・冷却用空気吹込管31を
接続して、クリンカ落下口23からクリンカを排出し、
この落下口23に連なる排出シュート28にクリンカを
分級・冷却するための空気を吹き込んで、落下口23か
ら吹き出す空気流速が前記ガス分散板21のノズルを通
って流入する空気流速と異なるように吹込空気量を調節
するとともに、流動層33の差圧が略一定範囲になるよ
うに落下口23の開口面積を調整し、分級・冷却用空気
吹込位置より下方の気密排出装置30を経てクリンカを
冷却器20に導入するように構成したものである。32
はエゼクター、35はスロート、37はパルスエア供給
管である。冷却器20は、例えば、充填層冷却器であ
る。なお、充填層冷却器の代わりに流動層冷却器等とす
ることもできる。
【0012】図2は、ガス分散板21上面の延長上にク
リンカ落下口23を設ける構成の流動層造粒・焼成炉1
4の一例を示す横断面図である。ガス分散板21からク
リンカ落下口23に至る排出溝部38が形成され、この
排出溝部38にノズル39が設けられている。このよう
な構造の流動層造粒・焼成炉を用いることにより、分級
性能の向上を図ることができる。
【0013】図1において、原料投入シュート26から
系内に投入されたセメント原料粉は、サイクロンC4
3 、C2 、仮焼炉12、サイクロンC1 を経て予熱さ
れるとともに一部仮焼された後、造粒・焼成炉14に投
入される。造粒・焼成炉14内で造粒・整粒・焼成され
た造粒・焼成物は、排出シュート28から気密排出装置
30を経て冷却器20に投入され、この冷却器20にて
冷却されセメントクリンカとなる。冷却器20の熱風
は、スロート35及びガス分散板21を経て流動層造粒
・焼成炉14に導入される。造粒・焼成炉14からの造
粒・焼成物が、クリンカ落下口23から排出シュート2
8内に落下する際に、0.5mm以下の微粒のセメントク
リンカは分級されて造粒・焼成炉14内に戻され、造粒
・焼成される。このようにすることにより、クリンカの
品質の向上及び安定化が図られる。
【0014】上記のように構成されたセメントクリンカ
の製造装置において、冷却器20のセメントクリンカ出
口36に、セメントクリンカを複数種類(図1では、一
例として2種類の場合を示している。)の粒径の粒状物
に分級するための分級機、例えば、振動ふるい40を接
続している。そして、振動ふるい40の各分級物出口4
2、44にそれぞれクリンカホッパ46、48を接続し
ている。本実施形態では、振動ふるい40を2段とし
て、小粒径のクリンカAと大粒径のクリンカBとを分級
する場合を示しているが、振動ふるいを3段以上とする
ことも可能である。
【0015】図1に示す造粒・焼成炉14及び冷却器2
0の代わりに、他の構造の造粒・焼成炉及び冷却器、例
えば、図3、図4に示すような構造の造粒・焼成炉及び
冷却器を用いることもできる。図3に示す造粒・焼成炉
14a及び冷却器は、排出シュート28に流動層式の1
次冷却器18を接続し、この1次冷却器18を気密排出
装置30を介して2次冷却器20aに接続したものであ
る。また、図4に示す造粒・焼成炉14b及び冷却器
は、排出シュート28に気密排出装置27を介して流動
層式の1次冷却器18aを接続し、この1次冷却器18
aを気密排出装置30を介して2次冷却器20bに接続
したものである。図3及び図4に示す造粒・焼成炉と冷
却器との組合せ構造は、分級性能がより向上するという
利点を有している。
【0016】図5及び図6は、噴流流動層造粒・焼成炉
の他の例を示している。この造粒・焼成炉14cと前記
冷却器20とを上下方向に接続するスロート35の上部
に多孔板構造(孔径20〜100mm)のガス分散板21
を配設し、この分散板21の上面中心部付近に微粉炭燃
料供給ライン22等の燃料供給ラインと重油バーナ24
等のバーナを対向的に設けて、分散板21の直上中心部
に局部高温域aが形成されるように構成する。一方、前
記造粒・焼成炉14cを、フリーボード部14dを構成
する円筒部14eと、前記局部高温域aより低温で、造
粒物が矢印で示すような下向き移動層bを形成すること
ができ、かつ、流動層高とほぼ一致する高さの逆円錐台
部(コーン部)14fとによって構成する。即ち、造粒
・焼成炉14cを噴流層と流動層とを兼備した構造に構
成せしめたものである。このように構成された噴流流動
層造粒・焼成炉14cに形成される前記コーン部14f
の側壁に、一端に押込みブロワ17をもつ予熱セメント
原料粉の供給ライン19の他端を接続し、この供給ライ
ン19の中途部にエゼクター32を介設するとともに、
このエゼクター32に前記サイクロンC1 に垂設した原
料粉供給シュート68を接続せしめ、前記押込みブロワ
17の押込み風力作用により原料粉が前記コーン部14
fに形成される移動層bに吹き込み供給しうるように構
成し、吹き込み供給される原料粉を移動層bにて十分拡
散して局部高温域aに到達するようにしたものである。
【0017】図7は本発明の実施の第2形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。本実施形態は、
冷却器20のセメントクリンカ出口36に2股状シュー
ト58を接続し、一方のシュート60からのクリンカA
をそのまま製品として抜き出し、他方のシュート62に
振動ふるい40を接続して、複数種類の粒径の粒状物、
例えば、小粒径のクリンカBと大粒径のクリンカCとを
分級するように構成したものである。他の構成及び作用
は、実施の第1形態の場合と同様である。本実施形態で
は、例えば、CaO含有量の少ない低発熱セメント又は
中庸熱セメントと、CaO含有量の多い早強セメントと
を製造するような場合、これらの製品が製造できるよう
な組成のセメント原料粉を予め配合・調製し、小粒径の
クリンカBとして低発熱セメント用クリンカ又は中庸熱
セメント用クリンカを分級し、大粒径のクリンカCとし
て早強セメント用クリンカを分級する。この時、クリン
カAとして、CaO含有量が中程度の普通ポルトランド
セメントクリンカを得ることができる。
【0018】図8は本発明の実施の第3形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。本実施形態は、
振動ふるいを3段以上の振動ふるい40aとして(図8
では、一例として3段の場合を示している。)、3種類
以上のセメントクリンカ(図8では、一例としてクリン
カA、B、C)を製造するように構成したものである。
この場合、最も細かい微粒を抜き出す微粒出口64と造
粒・焼成炉14とを微粒移送ライン66を介して接続す
るように構成することもある。なお、微粒をエゼクター
32の上流側の予熱原料粉供給シュート68に戻すよう
にしてもよい。前述のように、造粒・焼成炉14のクリ
ンカ落下口23で、0.5mm以下の微粒が、すでに分級
されて造粒・焼成炉14に戻されているので、振動ふる
い40aで分級される微粒の量はきわめて少ない。微粒
のクリンカCを造粒・焼成炉14に戻す場合は、振動ふ
るい40aで、大粒径のセメントクリンカB、小粒径の
セメントクリンカA及び0.5mm以下の微粒のセメント
クリンカCを分級する。この0.5mm以下の微粒は十分
に造粒・焼成されていないものであるので、造粒・焼成
炉14へ戻して造粒・焼成させることにより、クリンカ
の品質の向上及び安定化を図る。他の構成及び作用は、
実施の第1、2形態の場合と同様である。
【0019】図9は本発明の実施の第4形態によるセメ
ントクリンカの製造装置を示している。本実施形態は、
振動ふるい40の各分級物出口42、44に粒状物移送
手段(例えば、スクリュウコンベア)70、72、供給
機(例えば、ロータリーバルブ)74、76及び補助粒
状物移送手段(例えば、スクリュウコンベア)73を介
して各分級物を別個に一時的に貯留するクリンカホッパ
46、48を接続し、各クリンカホッパ46、48にそ
れぞれ重量センサ78、80を設け、これらの重量セン
サ78、80と供給機74、76の電動機82、84と
を重量計86、88の値により電動機82、84を制御
できるように比率設定器85を備えた制御ラインを介し
て接続して、各クリンカホッパ46、48に投入される
各分級物が一定の重量比となるように構成したものであ
る。本実施形態では、重量センサ78、80で、クリン
カホッパ46、48からクリンカを排出していないとき
の時間当りどれだけの重さのクリンカが入ったかが検知
でき、この値により電動機82、84の回転数を制御す
ることにより、小粒径のセメントクリンカAの分級量
と、大粒径のセメントクリンカBの分級量とが変動して
も、それぞれのクリンカホッパ46、48にクリンカ
A、Bを目標の割合で投入することができる。
【0020】例えば、セメント原料粉を、複数の製品の
種類と生産量を得るのに必要な原料配合物とする場合、
一例として、表1に示すように、ポルトランドセメント
(PC)と早強セメント(HC)を重量比で2:1の割
合で製造しようとする場合を想定する。
【0021】
【表1】
【0022】この場合、必要な原料粉の量は3(=2+
1)で、組成は得ようとするポルトランドセメントの組
成と早強セメントの組成を加重平均したものに対応する
ものとなる。このような必要な原料粉を配合する場合
は、図11に示すように、石灰石、粘土、珪石、鉄滓等
の所定量をコンベア90を介して乾燥機(例えば、ロー
タリ式の熱風乾燥機)92に供給して乾燥させた後、乾
燥物を粉砕機94に投入して粉砕し、粉砕物をサイクロ
ン等の固気分離器96に気流搬送して原料粉と排ガスと
に分離し、この原料粉をエアブレンディングサイロ98
に投入し加圧空気を供給して撹拌・均質化した後、セメ
ント原料粉として原料投入シュート26(図9参照)か
ら装置系内に投入される。
【0023】図9において、上記のように配合・調製さ
れたセメント原料粉から製造されるセメントクリンカを
分級すると、小粒径のクリンカAがポルトランドセメン
ト用のクリンカに相当し、大粒径のクリンカBが早強セ
メント用のクリンカに相当することになる。クリンカA
とクリンカBとの比が2:1(重量比)の場合はそのま
まクリンカホッパ46、48に移送して投入すれば良い
が、運転条件等の変動によりクリンカAとクリンカBと
の比が変動することがある。例えば、クリンカAとクリ
ンカBとの比が2.5:0.5(重量比)の場合は、1
段目の粒状物移送手段70に投入された2.5のクリン
カAのうち、2.0のクリンカAを供給機74を介して
クリンカホッパ46に投入し、残りの0.5のクリンカ
Aを2段目の粒状物移送手段72に投入する。2段目の
粒状物移送手段72に投入された0.5のクリンカB
は、0.5のクリンカAとともに供給機76を介してク
リンカホッパ48に投入される。
【0024】また、クリンカAとクリンカBとの比が
1.5:1.5の場合は、1段目の粒状物移送手段70
に投入された1.5のクリンカAは供給機74を介して
クリンカホッパ46に投入される。2段目の粒状物移送
手段72に投入された1.5のクリンカBのうち、1.
0のクリンカBは供給機76を介してクリンカホッパ4
8に投入され、残りの0.5のクリンカBを3段目の補
助粒状物移送手段73に投入し、この補助粒状物移送手
段33からクリンカホッパ46に投入される。このよう
にして、クリンカAとクリンカBとの比が変動しても、
クリンカAとクリンカBとを2:1(重量比)の割合
で、クリンカホッパ46、48に投入することができ
る。他の構成及び作用は、実施の第1〜3形態の場合と
同様である。
【0025】図10は本発明の実施の第5形態によるセ
メントクリンカの製造装置を示している。本実施形態
は、振動ふるい40の各分級物出口42、44に粒状物
移送手段(例えば、スクリュウコンベア)70、72及
び供給機(例えば、ロータリーバルブ)74、76を介
して各分級物を別個に一時的に貯留するクリンカホッパ
46、48を接続し、各クリンカホッパ46、48にそ
れぞれ重量センサ78、80を設け、これらの重量セン
サ78、80と供給機74、76の電動機82、84と
を重量計86、88の値により電動機82、84を制御
できるように比率設定器85を備えた制御ラインを介し
て接続して、各クリンカホッパ46、48に投入される
各分級物が一定の重量比となるように構成したものであ
る。本実施形態では、重量センサ78、80で、クリン
カホッパ46、48からクリンカを排出していないとき
の時間当りどれだけの重さのクリンカが入ったかが検知
でき、この値により電動機82、84の回転数を制御す
ることにより、小粒径のセメントクリンカAの分級量
と、大粒径のセメントクリンカBの分級量とが変動して
も、それぞれのクリンカホッパ46、48にクリンカ
A、Bを目標の割合で投入することができる。他の構成
及び作用は、実施の第4形態の場合と同様である。
【0026】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 1炉方式の同一装置で同一原料粉から所定の鉱
物組成を有する複数種類のセメントクリンカを製造する
ことができるので、セメントの品種切替に伴なうロスが
なくなり、低コスト化を図ることができる。 (2) 原料粉配合を調整すれば、セメントクリンカ生
産量の割合を調整することができる。 (3) 0.5mm以下の微粒をクリンカ落下口で分級し
て造粒・焼成炉に戻す場合は、セメントクリンカの品質
がより向上し、安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図2】図1における造粒・焼成炉の横断面説明図であ
る。ただし、流動層の図示を省略している。
【図3】図1における造粒・焼成炉及び冷却器の他の例
を示す概略縦断面説明図である。
【図4】図1における造粒・焼成炉及び冷却器の他の例
を示す概略縦断面説明図である。
【図5】図1における造粒・焼成炉のさらに他の例を示
す概略縦断面説明図である。
【図6】図5におけるA−A線断面図である。ただし、
噴流流動層及び移動層の図示を省略している。
【図7】本発明の実施の第2形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図8】本発明の実施の第3形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図9】本発明の実施の第4形態によるセメントクリン
カの製造装置を示すフローシートである。
【図10】本発明の実施の第5形態によるセメントクリ
ンカの製造装置を示すフローシートである。
【図11】本発明のセメントクリンカ製造装置において
用いられる原料粉の配合・調製装置を示すフローシート
である。
【符号の説明】
1 〜C4 サイクロン 10 サスペンションプレヒータ 12 仮焼炉 14、14a、14b、14c 造粒・焼成炉 14d フリーボード部 14e 円筒部 14f コーン部 17 押込みブロワ 18、18a 1次冷却器 19 予熱セメント原料粉の供給ライン 20 冷却器 20a、20b 2次冷却器 21 ガス分散板 22 微粉炭燃料供給ライン 23 クリンカ落下口 24 重油バーナ 25 ゲート 26 原料投入シュート 27、30 気密排出装置 28 排出シュート 31 分級・冷却用空気吹込管 32 エゼクター 33 流動層 35 スロート 36 セメントクリンカ出口 37 パルスエア供給管 38 排出溝部 39 ノズル 40、40a 振動ふるい 42、44 分級物出口 46、48 クリンカホッパ 58 2股状シュート 60 一方のシュート 62 他方のシュート 64 微粒出口 66 微粒移送ライン 68 予熱原料供給シュート 70、72 粒状物移送手段 73 補助粒状物移送手段 74、76 供給機 78、80 重量センサ 82、84 電動機 85 比率設定器 86、88 重量計 90 コンベア 92 乾燥機 94 粉砕機 96 固気分離器 98 エアブレンディングサイロ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 勲 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 金森 省三 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 村尾 三樹雄 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (56)参考文献 特開 平10−203854(JP,A) 特開 平7−17751(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 7/36 - 7/60

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予熱されたセメント原料粉を流動層式又
    は噴流層式の造粒・焼成炉に導入して造粒・焼成し、つ
    いで、造粒・焼成物を冷却器に導入して冷却するセメン
    トクリンカの製造方法において、冷却器からのセメント
    クリンカを少なくとも2種類の粒径の粗粒と細粒とから
    なる粒状物に分級して、粗粒と細粒とが所定の割合にな
    るようにクリンカホッパへの投入量を制御し、各粒状物
    をそれぞれ別個のクリンカホッパに投入して、異なる鉱
    物組成を有する少なくとも2種類のセメントクリンカを
    得ることを特徴とするセメントクリンカの製造方法
  2. 【請求項2】 造粒・焼成炉の排出部で0.5mm以下の
    微粒を分級し、この微粒を造粒・焼成炉に戻す請求項
    記載のセメントクリンカの製造方法。
  3. 【請求項3】 セメント原料粉が、複数の製品の種類と
    生産量を得るのに必要な原料配合物である請求項1又は
    記載のセメントクリンカの製造方法。
  4. 【請求項4】 セメント原料粉を予熱するサスペンショ
    ンプレヒータと、予熱されたセメント原料粉を仮焼する
    仮焼炉と、仮焼されたセメント原料粉を造粒・焼成する
    流動層式又は噴流層式の造粒・焼成炉と、造粒・焼成炉
    からの造粒・焼成物を冷却する冷却器とを備えたセメン
    トクリンカの製造装置において、冷却器のセメントクリ
    ンカ出口に、冷却器からのセメントクリンカを少なくと
    も2種類の粒径の粗粒と細粒とからなる粒状物に分級す
    るための振動ふるいを接続し、振動ふるいの各分級物出
    口に別個のクリンカホッパを接続し、粗粒と細粒とが所
    定の割合になるようにクリンカホッパへの投入量が制御
    できるようにしたことを特徴とするセメントクリンカの
    製造装置
  5. 【請求項5】 冷却器のセメントクリンカ出口に2股部
    を接続し、2股部の一方を製品抜出口とし、2股部の他
    方にセメントクリンカを少なくとも2種類の粒径の粒状
    物に分級するための振動ふるいを接続した請求項記載
    のセメントクリンカの製造装置。
  6. 【請求項6】 振動ふるいの各分級物出口に粒状物移送
    手段及び供給機を介して各分級物を別個に貯留するクリ
    ンカホッパを接続し、各クリンカホッパに重量センサを
    設け、これらの重量センサと供給機の電動機とを重量計
    の値により電動機を制御可能に比率設定器を介して接続
    して、各クリンカホッパに投入される各分級物が一定の
    重量比となるように構成された請求項4又は5記載のセ
    メントクリンカの製造装置。
JP36738997A 1997-12-24 1997-12-24 セメントクリンカの製造方法及び製造装置 Expired - Fee Related JP3223467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36738997A JP3223467B2 (ja) 1997-12-24 1997-12-24 セメントクリンカの製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36738997A JP3223467B2 (ja) 1997-12-24 1997-12-24 セメントクリンカの製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11189445A JPH11189445A (ja) 1999-07-13
JP3223467B2 true JP3223467B2 (ja) 2001-10-29

Family

ID=18489195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36738997A Expired - Fee Related JP3223467B2 (ja) 1997-12-24 1997-12-24 セメントクリンカの製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3223467B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2019204680B1 (en) * 2019-01-31 2020-07-30 Central South University Sieving instrument and sieving method for detecting reliability of particle size distribution characteristics of granular material

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112573844B (zh) * 2020-12-31 2023-01-20 新疆圣雄水泥有限公司 一种硫铝酸盐水泥制备工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2019204680B1 (en) * 2019-01-31 2020-07-30 Central South University Sieving instrument and sieving method for detecting reliability of particle size distribution characteristics of granular material

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11189445A (ja) 1999-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4169701A (en) Fluidized-bed kiln with preheating means
US2654594A (en) Operation of vertical shaft furnaces
EP0233965A1 (en) Method and apparatus for producing cement clinker including white cement
JP3223467B2 (ja) セメントクリンカの製造方法及び製造装置
EP0728714B1 (en) Method and apparatus for making cement clinker by firing
JP3220077B2 (ja) セメントクリンカの製造方法及び製造装置
JP2929537B1 (ja) セメントクリンカの製造方法及び製造装置
US3964922A (en) Process for calcination of cement-clinker
WO1996015076A1 (en) Method for manufacturing cement clinker in a stationary burning reactor
TWI775855B (zh) 運作燒結廠之方法以及運作高爐廠中之高爐之方法
US4616575A (en) Method and apparatus for the heat treatment of fine-grained material
JP2612532B2 (ja) セメントクリンカの焼成方法および焼成装置
JP2506034B2 (ja) セメントクリンカの焼成装置
JP3370972B2 (ja) 流動層セメントクリンカ焼成装置における気密排出装置
JP2506037B2 (ja) セメントクリンカの製造装置
JP2506033B2 (ja) セメントクリンカの焼成装置
JP3247188B2 (ja) セメントクリンカ焼成装置の停止方法
JP3032204B1 (ja) セメントクリンカの焼成方法及び装置
JPS63128129A (ja) 焼結鉱製造方法
JP3256733B2 (ja) セメントクリンカの焼成装置
AU683774C (en) Method for manufacturing cement clinker in a stationary burning reactor
JPH0655096A (ja) 焼結用粉コークス整粒方法及び装置
JPS6114156A (ja) 熱崩壊性を有する原料の焼成方法および装置
JPS59131878A (ja) セメント原料焼成用ロ−タリキルン
JPS6026580B2 (ja) 流動層式焼成装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080824

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080824

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090824

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130824

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140824

Year of fee payment: 13

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees