JPH11188201A - ベタインの回収方法 - Google Patents

ベタインの回収方法

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JPH11188201A
JPH11188201A JP9366255A JP36625597A JPH11188201A JP H11188201 A JPH11188201 A JP H11188201A JP 9366255 A JP9366255 A JP 9366255A JP 36625597 A JP36625597 A JP 36625597A JP H11188201 A JPH11188201 A JP H11188201A
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隆之 増田
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文彦 松田
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C227/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 甜菜糖工業におけるクロマト分離工程から生
じる固形分組成における高塩類濃度の廃液又はその濃縮
液から高純度のベタインを回収する方法を提供する。 【解決手段】 甜菜抽出液又は甜菜糖蜜から蔗糖を回収
する2成分分離擬似移動層式クロマト分離装置(塩形の
強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とする)から生じる廃
液又はその濃縮液を原料液とし、該原料液と平衡なイオ
ン形の強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とする2成分分
離擬似移動層式クロマト分離装置で粗ベタイン画分を分
離し、10%以上(イオン交換容量に対して)のイオン
形をカルシウム形に変えた強酸性カチオン交換樹脂を充
填剤とする2成分分離擬似移動層式クロマト分離装置で
該粗ベタイン画分又はその濃縮液からベタイン画分を分
離し、これを濃縮、晶析すると高純度ベタインを得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベタインの回収方
法に関し、詳しくは、甜菜糖工業廃液からベタインを高
純度で回収する方法に関する。ここで、「甜菜糖工業廃
液」とは、甜菜抽出液又は甜菜糖蜜から塩形の強酸性カ
チオン交換樹脂を充填剤とする2成分分離擬似移動層式
クロマト分離装置により蔗糖を分離回収した時に生じる
廃液を指し、本発明で「甜菜抽出液から」とは、各種の
方法で甜菜から、裁断、抽出、濾過、軟化、クロマト分
離等の一連の工程を経て蔗糖を精製回収する際に抽出工
程を経て得られる「抽出液から出発して」の意味であっ
て、上記クロマト分離工程に供する液は当然にその前の
必要な各工程を経た後の液であり、この点では「甜菜糖
蜜から」の意味も同様である。なお、ベタインは種々の
植物の根、穀粒及び茎に存在し、特に甜菜には比較的多
量に含まれる物質で、動物用飼料、医薬品原料、化粧品
原料等として用いられる有用物質である。
【0002】
【従来の技術】従来のベタインの回収方法としては、例
えば、次の3種類の方法が知られている。
【0003】第1の方法としては、特公平2−5089
5号公報の特許請求の範囲第1項に開示されるように、
固形分濃度20〜50重量%の希釈糖蜜をアルカリ金属
塩形強酸性カチオン交換樹脂(ジビニールベンゼン2〜
12重量%で架橋)を樹脂層高2.5〜10mに充填し
たクロマトグラフカラムにより回分式でベタイン画分を
回収する方法がある(詳細は、図2のフローチャート参
照)。
【0004】第2の方法としては、特公平2−5089
5号公報の特許請求の範囲第2項及び第3項に開示され
るように、上記第1項の方法で得られる粗ベタイン液
(ベタイン画分)を上記クロマトグラフカラムで回分式
により純度の高まったベタイン画分を回収し(上記第2
項)、また、この際に得られるベタイン純度の低い画分
をも別に回収して再循環し(上記第3項)、この画分中
のベタインをも回収する方法がある(詳細は、図3のフ
ローチャート参照)。
【0005】第3の方法としては、精糖技術研究会誌第
41巻第29〜36頁(1993)に記載されているイ
オン交換樹脂製糖法を実施している甜菜糖工場の糖蜜を
多成分分離擬似移動層式クロマト分離装置により分離し
て、ベタインを回収する方法がある(詳細は、図4のフ
ローチャート参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のベタイン
回収方法は、全て比較的塩濃度の低い液に対して実施す
る方法であり、塩によりカチオン交換樹脂のイオン形が
変わってしまうことについては、何ら考慮されていな
い。
【0007】しかるに、甜菜抽出液又は甜菜糖蜜から塩
形の強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とする2成分分離
擬似移動層式クロマト分離装置により蔗糖を分離回収す
る時に生じる廃液は、固形分当たり(即ち、乾燥固形分
に対して)、蔗糖5〜20重量%、塩類40〜75重量
%、ベタイン5〜20重量%、単糖類1〜10重量%、
未知物質0.5〜5重量%を含んでおり、この廃液を固
形分濃度50%(重量/溶液重量)程度に濃縮すると、
濃縮液の塩類濃度は数規定となる。
【0008】このような植物由来の塩類の多い廃液又は
その濃縮液を原料液としてカチオン交換樹脂を充填した
クロマトグラフカラムに流すと、原料液中に多量に存在
するカリウムイオンのためにカチオン交換樹脂のイオン
形の40〜80%がカリウム形になり、ベタインとグル
コース、フラクトース、イノシトール等の単糖類及びそ
の他の未知物質との分離が悪くなり、必然的にカチオン
交換樹脂を充填剤としたクロマト分離では高純度のベタ
インを得ることはできないという問題が生じる。
【0009】例えば、或る甜菜糖蜜から蔗糖を回収した
残りの廃液と平衡なイオン形になったクロマト分離用強
酸性カチオン交換樹脂アンバーライトCR1320(ロ
ーム・アンド・ハース社製)による原料液中の各成分の
分配係数は、その流出順に、塩類0.19、三糖類0.
24、蔗糖0.30、未同定二糖類0.39、グルコー
ス0.45、ベタイン0.47、フラクトースとイノシ
トールの混合物0.51、未同定単糖類0.54、糖類
以外の未知物質(核酸等と考えられる不純物)0.59
となり、擬似移動層式の2成分分離では、塩類・三糖類
・蔗糖・未同定二糖類とベタインとの分離はできるが、
ベタインと単糖類・未知物質との分離は困難であること
が分かった。なお、この時のカチオン交換樹脂のイオン
形組成(イオン交換容量に対する)は、ナトリウム形2
6%、カリウム形73%、カルシウム形1%であった。
これらの分配係数の値から分離不良が当然推定される
が、これは、後述の比較例1において、最も分離効率が
良い擬似移動層式クロマト分離装置によっても、ベタイ
ン純度が固形分当たり約82%(ナトリウム形イオン交
換カラムと示差屈折率計を用いた高速液体クロマトグラ
フィーの面積百分率で)に止まることからも実証され
た。
【0010】従って、本発明は、甜菜糖工業におけるク
ロマト分離工程から生じる固形分組成における高塩類濃
度の廃液又はその濃縮液から高純度のベタインを回収す
る方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、以上のよ
うな従来技術の方法について種々検討した結果、上記の
ような従来のベタイン回収方法の問題点を解決し、本発
明を完成するに至ったものである。
【0012】上記の目的を達成するため、本発明のベタ
イン回収方法は、第1工程として強酸性カチオン交換樹
脂を充填剤としたクロマト分離により高濃度の塩類の大
部分を除去する脱塩操作を行い、第2工程としてイオン
交換容量の10%以上をカルシウム形とした強酸性カチ
オン交換樹脂を充填剤としてクロマト分離操作を行うこ
とを特徴とする。
【0013】即ち、本発明は、甜菜抽出液又は甜菜糖蜜
から塩形の強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とする2成
分分離擬似移動層式クロマト分離装置により蔗糖を分離
回収する時に生じる廃液又はその濃縮液を原料液とし、
前記原料液と平衡なイオン形の強酸性カチオン交換樹脂
を充填剤とする2成分分離擬似移動層式クロマト分離装
置により前記原料液から脱塩された粗ベタイン画分を分
離する第1工程、および、前記強酸性カチオン交換樹脂
のイオン形の10%以上(そのイオン交換容量に対し
て)をカルシウム形に変えた強酸性カチオン交換樹脂を
充填剤とする2成分分離擬似移動層式クロマト分離装置
により前記粗ベタイン画分又はその濃縮液からベタイン
画分を分離回収する第2工程を含むことを特徴とするベ
タインの回収方法を提供するものである。
【0014】本発明の方法における第1工程のクロマト
分離による脱塩操作をイオン交換で代替することは、原
料液の塩類濃度が約1規定以上と高いかその固形分当た
りの塩類含有率が高いために、処理量が少なく不適当で
ある。
【0015】本発明の方法に用いる2成分分離擬似移動
層式クロマト分離装置とは、原料液に含まれる成分を二
つの画分に分けるための装置であり、例えば、原料液供
給口と溶離液供給口及びエクストラクト抜き出し口とラ
フィネート抜き出し口が一定時間毎に下流方向に移動す
るものである。代表的な2成分分離擬似移動層式クロマ
ト分離装置は、特公昭42−15681号公報に開示さ
れているが、このような擬似移動層式クロマト分離装置
を種々に改変した装置類、例えば、特開平2−4915
9号公報、特開平8−141311号公報、特開平4−
367701号公報等に開示される装置を用いることも
でき、本発明では、これらの各種の装置を含めて「2成
分分離擬似移動層式クロマト分離装置」と言う。
【0016】第1工程における充填剤としては、ゲル型
の強酸性カチオン交換樹脂を使用するが、運転開始時の
そのイオン形は、原料液と平衡なイオン形になるまでの
間にイオン交換されて液側に移動した時に、原料液中の
アニオンとの反応で不溶性塩類を実質的に生成しない程
度に1価イオン形になっておれば良く、強酸性カチオン
交換樹脂のイオン交換容量に対してその95%以上のイ
オン形がナトリウム形、カリウム形、アンモニウム形な
どの1価イオン形であれば良い。運転が進むにつれてカ
チオン交換樹脂のイオン形は、原料液中に含まれる各種
イオンと平衡なイオン形組成に到達する。脱塩の目的に
は、この原料液と平衡なイオン形で充分である。なお、
原料液は甜菜抽出液又は甜菜糖蜜から塩形の強酸性カチ
オン交換樹脂を充填剤とする擬似移動層式クロマト分離
装置で蔗糖を分離回収した時に生じる廃液又はその濃縮
液であり、このクロマト分離装置で蔗糖を分離回収する
操作の前には通常軟化処理が行われているので、原料液
中に含まれるイオン類は殆どが1価イオンである。
【0017】第2工程においては、強酸性カチオン交換
樹脂のイオン形の一部(10%以上)又は全部(そのイ
オン交換容量に対して)をカルシウム形にすることによ
り、ベタインの分配係数とベタイン回収にとっての不純
物、即ち、単糖類や未知物質の分配係数との差が大きく
なり、効率良く分離することができる。例えば、カルシ
ウム形のアンバーライトCR1320の分配係数は、グ
ルコース0.46、フラクトースとイノシトールの混合
物0.50、未同定単糖類0.70、糖類以外の未知物
質0.94、ベタイン1.19となり、ベタインと単糖
類・未知物質との分離が容易であることを示している。
【0018】原料液中の未知物質の量が少なく、これが
ベタイン画分中に入ってもよい場合には、単糖類とベタ
インとの分離さえできればよいので、強酸性カチオン交
換樹脂のイオン形の全部をカルシウム形とする必要は無
く、そのイオン交換容量に対して10%をカルシウム形
に変えればよい場合もある。従って、第2工程に用いる
強酸性カチオン交換樹脂のイオン形は、そのイオン交換
容量に対して10%以上、好ましくは30%以上、更に
好ましくは50%以上をカルシウム形に変えたものを用
いる。但し、擬似移動層式クロマト分離装置の全単位充
填塔中のそれぞれの強酸性カチオン交換樹脂についてそ
のイオン形をそのイオン交換容量に対して10%以上カ
ルシウム形とするという意味では無く、少なくとも一本
の単位充填塔中の強酸性カチオン交換樹脂のイオン形の
少なくとも一部をカルシウム形にして、全単位充填塔中
のトータル強酸性カチオン交換樹脂のイオン形をそのイ
オン交換容量に対して10%以上カルシウム形とすると
いう意味である。
【0019】また、ベタインと未知物質との分離を適度
に調整する意味で、強酸性カチオン交換樹脂の一部のイ
オン形を1価イオン形のまま残しておく場合もある。な
お、第2工程に供給する粗ベタイン液又はその濃縮液等
の原液は塩類が大部分除去されているので、第2工程の
実施中に2価イオン形であるカルシウム形は容易には1
価イオン形には変わらず、所望の運転期間中は良好な分
離性能を維持することができる。
【0020】一般に、甜菜糖工業は、例えば、日本では
冬期の3〜4ヵ月の間に工場の運転が集中しているの
で、第1工程の擬似移動層クロマト分離装置による脱塩
操作終了後に得られた粗ベタイン画分を濃縮し、一旦保
存し、第2工程の分離を冬期の工場運転集中時期からず
らして同じ擬似移動層クロマト分離装置を用いて実施す
れば、設備費を節約する意味からも好都合である。その
ためには、第1工程を開始する前にはカチオン交換樹脂
のイオン形の95%以上(そのイオン交換容量に対し
て)をナトリウム形、カリウム形、アンモニウム形など
の1価のアルカリイオン形に変更し、第2工程を開始す
る前にはそのイオン交換容量に対して10%以上をカル
シウム形に変更するというように、その都度イオン形を
調整すれば良い。しかし、第1工程を行う擬似移動層ク
ロマト分離装置と第2工程を行う擬似移動層クロマト分
離装置とを別装置として、本発明の方法を実施してもよ
いことは言うまでも無い。
【0021】次に、本発明の擬似移動層式クロマト分離
に用いる2成分分離擬似移動層式クロマト分離装置の代
表例の一般的且つ簡単な説明をする。固体収着剤(本発
明の場合、充填剤としての塩形の強酸性カチオン交換樹
脂)が充填されている複数の単位充填塔を無端直列に連
結した系と、該系内の循環流体を一方向に循環させる手
段と、これらの単位充填塔のいずれかを選択して原料
(本発明の場合は、第1工程では甜菜抽出液又は甜菜糖
蜜から塩形の強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とする2
成分分離擬似移動層式クロマト分離装置により蔗糖を分
離回収する時に生じる廃液又はその濃縮液である原料
液、第2工程では第1工程を経て得られた粗ベタイン画
分の液又はその濃縮液)を供給する原料供給手段と、他
のいずれかの単位充填塔を選択して溶離剤(本発明の場
合は、溶離水)を供給する溶離剤供給手段と、いずれか
の単位充填塔を選択してラフィネート(本発明の場合
は、非ベタイン画分の液)を上記系外に抜き出す第1の
流体抜き出し手段と、他のいずれかの単位充填塔を選択
してエクストラクト(本発明の場合は、ベタイン画分の
液)を上記系外に抜き出す第2の流体抜き出し手段と、
系内の流体の流量の制御と共に、上記系内における上記
流体の供給及び抜き出しの位置の関係を相互に維持し
て、これらの位置を系内の流体流れ方向の下流側に順次
移行させる切り換え制御を行う手段とを備えたものであ
る。
【0022】次に、このような擬似移動層式クロマト分
離装置を用いた2成分分離擬似移動層式クロマト分離法
の一例の一般的且つ簡単な説明を行う。上記のように無
端に連結された単位充填塔群を溶離剤(本発明の場合
は、溶離水)供給位置から見て下流側に向かって第1区
画、第2区画、第3区画、第4区画に区画して考え、第
1区画の最前列に位置する単位充填塔の入口の循環流に
対して溶離剤を供給弁を介して供給すると共に、第1区
画の最後列に位置する単位充填塔の出口の循環流から被
収着成分の含有量の多いエクストラクト〔本発明の場合
は、(粗)ベタイン画分の液〕を抜き出し弁を介して抜
き出し、第3区画の最前列に位置する単位充填塔の入口
の循環流に対して原料を供給弁を介して供給すると共
に、第3区画の最後列に位置する単位充填塔の出口の循
環流から被収着成分の少ないラフィネート(本発明の場
合は、非ベタイン画分の液)を抜き出し、これらの溶離
剤の供給位置、エクストラクトの抜き出し位置、原料の
供給位置、ラフィネートの抜き出し位置を、上記原料中
の成分の収着剤に対する収着領域の移行に伴って下流側
に繰り下げるように操作する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明するが、本発明はその要旨を逸脱しな
い限り、下記の実施の形態に限定されないことは当然で
ある。
【0024】図1は、本発明を実施する場合の操作手順
(各工程)の概要をフローチャートとして表した図であ
る。この図1において、原料液とは、甜菜抽出液又は甜
菜糖蜜から塩形の強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とす
る2成分分離擬似移動層式クロマト分離装置により蔗糖
を分離回収する時に生じる廃液又はその濃縮液であり、
多量のイオン類を含む。まず、原料液と平衡なイオン形
のカチオン交換樹脂が充填された擬似移動層式クロマト
分離装置により、原料液から大部分の塩類が除去された
粗ベタイン液(ベタイン画分)と塩類液(塩類画分、即
ち、非ベタイン画分)とに分離する(第1工程)。次
に、そのイオン交換容量に対してそのイオン形の一部
(10%以上)又は全部をカルシウム形にした強酸性カ
チオン交換樹脂を充填剤とする擬似移動層式クロマト分
離装置により、粗ベタイン液又はその濃縮液(好ましく
は、濃縮液)を糖類及びその他の不純物で富化された糖
類液(糖類画分、即ち、非ベタイン画分)と高純度ベタ
イン液(ベタイン画分)とに分離する(第2工程)。本
発明においては、擬似移動層式クロマト分離装置を運転
する際の操作温度は、装置内の液中に細菌類が発生する
のを防止するためと該液の粘性を低く保つために、60
〜90℃にするのが好ましく、80℃前後が最も好まし
い。なお、その後は通常の方法に従い、分画された高純
度ベタイン液を必要に応じて濃縮し、次いで晶析操作を
行えば、高純度のベタイン結晶が得られる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明がこれらの実施例に限定されるもので無いこ
とは言うまでも無い。図5は、本発明を実施する際に使
用することができる擬似移動層式クロマト分離装置の構
成の一例の概要を示す図である。実施例1と2及び比較
例1においては図5に示すような装置を用いた。図5に
おいて、1〜10は単位充填塔(カラム)、1A〜10
Aはラフィネートの抜き出し弁、1C〜10Cはエクス
トラクトの抜き出し弁、1D〜10Dは溶離水供給弁、
1F〜10Fは原液供給弁、Aはラフィネート(非ベタ
イン画分の液)、Cはエクストラクト(ベタイン画分の
液)、Dは溶離水、Fは原液(本発明の実施例の場合、
第1工程では原料液、第2工程では粗ベタイン液の濃縮
液)、12はラフィネート抜き出し配管、14はエクス
トラクト抜き出し配管、15は原液供給ポンプ、16は
溶離水供給ポンプ、19は循環ポンプ、20と21は連
結配管、30は原液供給配管、31は溶離水供給配管を
表す。
【0026】次に、実施例1と2及び比較例1において
用いた図5に示すような擬似移動層式クロマト分離装置
の運転操作について説明する。内径108mm、高さ
1.6mの単位充填塔(カラム)1〜10のそれぞれの
末端を、次の単位充填塔の頂部に連結配管20、21で
無端連結し、連結配管の上流側にラフィネートの抜き出
し弁1A〜10A及びエクストラクトの抜き出し弁1C
〜10Cを連結すると共に、連結配管の下流側に原液供
給ポンプ15によって供給される原液用の原液供給配管
30から分岐した原液供給弁1F〜10F付き分岐配管
と溶離水供給ポンプ16によって供給される溶離水用の
溶離水供給配管31から分岐した溶離水供給弁1D〜1
0D付き分岐配管とを連結し、単位充填塔10の末端か
ら単位充填塔1の頂部への配管21の途中に循環ポンプ
19を連結し、更に、各ラフィネート抜き出し弁1A〜
10Aをラフィネート抜き出し配管12に接続し、各エ
クストラクト抜き出し弁1C〜10Cをエクストラクト
抜き出し配管14に接続して擬似移動層式クロマト分離
装置を構成した。また、上記各単位充填塔にはローム・
アンド・ハース社製ゲル型強酸性カチオン交換樹脂アン
バーライトCR−1320を充填した。
【0027】上述の構成の装置を用いて、第1段とし
て、溶離水供給弁1Dを開いて単位充填塔1の頂部から
溶離水を供給し、エクストラクト抜き出し弁2Cを開い
て単位充填塔2の底部からベタインを多く含むエクスト
ラクトを抜き出し、原液供給弁6Fを開いて単位充填塔
6の塔頂から原液としての原料液を供給し、ラフィネー
ト抜き出し弁8Aを開いて単位充填塔8の底部から塩類
等の非ベタイン成分を多く含むラフィネートを抜き出
し、さらに単位充填塔10の底部からの液を循環ポンプ
19を介して単位充填塔1の頂部に導入した。
【0028】従って、この時、溶離水供給口からエクス
トラクト抜き出し口までの第1区画は単位充填塔が2
本、エクストラクト抜き出し口から原液供給口までの第
2区画は単位充填塔が3本、原液供給口からラフィネー
ト抜き出し口までの第3区画は単位充填塔が3本、ラフ
ィネート抜き出し口から溶離水供給口までの第4区画は
単位充填塔が2本であった。但し、本発明がこの態様に
限定されないことは言うまでも無い。
【0029】予め定めた一定時間の経過後、第2段とし
て、上記第1段で開いた溶離水供給弁1Dを閉じ且つ溶
離水供給弁2Dを開き、同様にしてエクストラクト抜き
出し弁の開いている所を2Cから3Cへ切り換え、原液
供給弁の開いている所を6Fから7Fへ切り換え、ラフ
ィネート抜き出し弁の開いている所を8Aから9Aへ切
り換えた。
【0030】以下、同様にして、上記の一定時間毎に、
開とする弁を順次循環液の流れ方向の下流側に移行させ
る操作を行って、クロマト分離を行った。
【0031】実施例1 原料液(甜菜糖蜜に由来)の固形分濃度は蔗糖換算糖度
計で50重量%(体積基準の濃度に換算して615g/
L)であり、固形分当たりの組成は、ナトリウム形イオ
ン交換カラムと示差屈折率計を用いた高速液体クロマト
グラフィーの面積百分率によると、次の通りであった。 塩類 66.3% 三糖類 4.7% 二糖類(蔗糖及び他の二糖類) 9.1% 単糖類 3.0% ベタイン 15.5% 未知物質 1.4% なお、単糖類としては、グルコース、フラクトース、イ
ノシトール、グリセロール等が含まれる。また、原料液
1L(リットル)当たりの塩類量は、総カチオン量とし
て2.9eq/Lであった。
【0032】原液としてのこの原料液を第1工程の脱塩
操作として、擬似移動層式クロマト分離装置に供給し
た。運転条件は、塩類の除去率を高く、ベタインの回収
率を高く、更に原料液の処理量を多くする様に、下記の
通りとした。 充填剤:アンバーライトCR−1320(ゲル型強酸性カチオン交換樹脂ク ロマト分離用1価イオン形) 147L 操作温度:80℃ 原液供給口とエクストラクト抜き出し口間の循環液線流速: 7.00m/Hr 1サイクル(10段)の所要時間:68分 原液供給量:14.7L/Hr(充填剤単位量当たり、0.10L/L−充 填剤/Hr) 溶離水供給量:32.3L/Hr エクストラクト抜き出し量:22.0L/Hr ラフィネート抜き出し量:25.0L/Hr 溶離水/原料液(容量比):2.2
【0033】運転の結果、次の濃度と固形分当たりの組
成のエクストラクトとラフィネートが得られた。なお、
固形分当たりの組成は、上記と同様の高速液体クロマト
グラフィーの面積百分率である。 エクストラクト ラフィネート 濃度 91g/L 284g/L 塩類 0.1% 85.3% 三糖類 0.4% 6.0% 二糖類 13.4% 7.9% 単糖類 12.6% 0.2% ベタイン 68.4% 0.3% 未知物質 5.1% 0.3%
【0034】なお、1価イオン形のゲル型強酸性カチオ
ン交換樹脂はナトリウム形でカラムに充填して運転を開
始したが、運転終了後のイオン形組成はナトリウム形2
6%、カリウム形73%、カルシウム形1%であった。
【0035】原料液に対して、上記の高速液体クロマト
グラフィーによるエクストラクトのベタイン回収率は9
8.3%、ラフィネートの塩類回収率(エクストラクト
側から見れば、塩類の除去率の指標となる)は99.8
%であった。
【0036】次に第2工程の操作をするために、同じ擬
似移動層式クロマト分離装置の6本の単位充填塔1、
2、4、6、7、9に1Nの塩化カルシウム水溶液を各
単位充填塔当たり30Lずつ流して、各単位充填塔内の
カチオン交換樹脂のイオン形をカルシウム形とした。上
記第1工程で得られたエクストラクトを蔗糖換算糖度計
での糖濃度60重量%(体積基準に換算して772g/
L)まで濃縮し、得られた濃縮液を原液として、下記の
運転条件で第2工程のクロマト分離を行った。 原液供給口とエクストラクト抜き出し口間の循環液線流
速:7.00m/Hr 1サイクル(10段)の所要時間:116分 原液供給量:5.9L/Hr(充填剤単位量当たり0.
04L/L−充填剤/Hr) 溶離水供給量:44.8L/Hr エクストラクト抜き出し量:12.8L/Hr ラフィネート抜き出し量:37.9L/Hr 溶離水/原液(容量比):7.6
【0037】運転の結果、次の濃度と固形分当たりの組
成のエクストラクトとラフィネートが得られた。なお、
固形分当たりの組成は、上記と同様の高速液体クロマト
グラフィーの面積百分率である。 エクストラクト ラフィネート 濃度 232g/L 41g/L 塩類 0.0% 0.2% 三糖類 0.0% 1.0% 二糖類 0.0% 39.2% 単糖類 0.0% 37.2% ベタイン 97.2% 12.7% 未知物質 2.8% 9.7%
【0038】即ち、ベタイン純度97.2%のエクスト
ラクトを得ることができた。なお、エクストラクトのベ
タイン回収率は93.5%であった。
【0039】実施例2 実施例1と同じ擬似移動層式クロマト分離装置の10本
の単位充填塔全てに1Nの塩化カルシウム水溶液を各単
位充填塔当たり30Lずつ流して、カチオン交換樹脂の
イオン形をカルシウム形とした。実施例1の第1工程で
得られたエクストラクトを蔗糖換算糖度計で糖濃度60
重量%(体積基準に換算して772g/L)まで濃縮し
て、得られた濃縮液を原液として下記の運転条件で第2
工程のクロマト分離を行った。 原液供給口とエクストラクト抜き出し口間の循環液線流
速:7.00m/Hr 1サイクル(10段)の所要時間:133分 原液供給量:7.4L/Hr(充填剤単位量当たり、
0.050L/L−充填剤/Hr) 溶離水供給量:50.0L/Hr エクストラクト抜き出し量:14.0L/Hr ラフィネート抜き出し量:43.4L/Hr 溶離水/原液(容量比):6.8
【0040】運転の結果、次の濃度と固形分当たりの組
成のエクストラクトとラフィネートが得られた。なお、
固形分当たりの組成は、実施例1と同様の高速液体クロ
マトグラフィーの面積百分率である。 エクストラクト ラフィネート 濃度 265g/L 46g/L 塩類 0.0% 0.2% 三糖類 0.0% 1.0% 二糖類 0.0% 38.6% 単糖類 0.0% 36.6% ベタイン 99.7% 9.2% 未知物質 0.3% 14.4%
【0041】なお、エクストラクトのベタイン回収率は
95.3%であった。カチオン交換樹脂のイオン交換容
量の全部のイオン形をカルシウム形にすることにより、
実施例1よりも原液処理量を25%も上げることがで
き、また、未知物質の混入量を減らすことができたの
で、ベタイン純度99.7%という高純度のベタイン液
(エクストラクト)を回収できた。
【0042】比較例1 実施例1の第1工程で用いたと同じ原料液を原液として
擬似移動層式クロマト分離装置に供給した。運転条件は
第1工程だけで高純度のベタインを得るべく次の通りと
した。 充填剤:アンバーライトCR−1320(ゲル型強酸性カチオン交換樹脂ク ロマト分離用1価イオン形) 147L 操作温度:80℃ 原液供給口とエクストラクト抜き出し口間の循環液線流速: 7.00m/Hr 1サイクル(10段)の所要時間:79分 原液供給量:5.9L/Hr(充填剤単位量当たり、0.04L/L−充填 剤/Hr) 溶離水供給量:30.4L/Hr エクストラクト抜き出し量:7.6L/Hr ラフィネート抜き出し量:28.7L/Hr 溶離水/原料液(容量比):5.2
【0043】なお、1価イオン形のゲル型強酸性カチオ
ン交換樹脂をナトリウム形でカラムに充填して運転を開
始したが、運転終了後のイオン形組成はナトリウム形2
6%、カリウム形73%、カルシウム形1%であった。
【0044】運転の結果、次の濃度と固形分当たりの組
成のエクストラクトとラフィネートが得られた。なお、
固形分当たりの組成は、実施例1と同様の高速液体クロ
マトグラフィーの面積百分率である。 エクストラクト ラフィネート 濃度 81g/L 106g/L 塩類 0.1% 80.0% 三糖類 0.0% 5.7% 二糖類 0.7% 10.9% 単糖類 13.0% 0.9% ベタイン 81.9% 1.7% 未知物質 4.3% 0.8%
【0045】なお、エクストラクトのベタイン回収率は
90.6%、ラフィネートの塩類回収率は99.8%で
あった。実施例1の第1工程に比べ、原料液の負荷(供
給量)を減らし、ベタインの回収率を下げてベタイン純
度を上げようとしたのであるが、単糖類と未知物質を分
離できず、ベタイン純度は81.9%に止まった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、工業的規模の設備にお
いて、ベタイン純度90重量%以上の高品質のベタイン
液を得ることを可能とする技術を提供できるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法を実施する場合の操作手
順の概要を示すフローチャート図である。
【図2】図2は、ベタイン回収の従来方法の一例の操作
手順の概要を示すフローチャート図である。
【図3】図3は、ベタイン回収の従来方法の他の一例の
操作手順の概要を示すフローチャート図である。
【図4】図4は、ベタイン回収の従来方法の更に他の一
例の操作手順の概要を示すフローチャート図である。
【図5】本発明方法を実施するに当たって、ベタインの
回収のために使用することができる擬似移動層式クロマ
ト分離装置の構成の一例の概要を示す図である。
【符号の説明】
1〜10:単位充填塔 1A〜10A:ラフィネート(非ベタイン画分の液)の
抜き出し弁 1C〜10C:エクストラクト(ベタイン画分の液)の
抜き出し弁 1D〜10D:溶離水供給弁 1F〜10F:原液供給弁 A:ラフィネート(非ベタイン画分の液) C:エクストラクト(ベタイン画分の液) D:溶離水 F:原液 12:ラフィネート抜き出し配管 14:エクストラクト抜き出し配管 15:原液供給ポンプ 16:溶離水供給ポンプ 19:循環ポンプ 20、21:連結配管 30:原液供給配管 31:溶離水供給配管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】次に、実施例1と2及び比較例1において
用いた図5に示すような擬似移動層式クロマト分離装置
の運転操作について説明する。内径108mm、高さ
1.6mの単位充填塔(カラム)1〜10のそれぞれの
末端を、次の単位充填塔の頂部に連結配管20、21で
無端連結し、各単位充填塔の下流側の連結配管にラフィ
ネートの抜き出し弁1A〜10A及びエクストラクトの
抜き出し弁1C〜10Cを連結すると共に、各単位充填
塔の上流側の連結配管に原液供給ポンプ15によって供
給される原液用の原液供給配管30から分岐した原液供
給弁1F〜10F付き分岐配管と溶離水供給ポンプ16
によって供給される溶離水用の溶離水供給配管31から
分岐した溶離水供給弁1D〜10D付き分岐配管とを連
結し、単位充填塔10の末端から単位充填塔1の頂部へ
の配管21の途中に循環ポンプ19を連結し、更に、各
ラフィネート抜き出し弁1A〜10Aをラフィネート抜
き出し配管12に接続し、各エクストラクト抜き出し弁
1C〜10Cをエクストラクト抜き出し配管14に接続
して擬似移動層式クロマト分離装置を構成した。また、
上記各単位充填塔にはローム・アンド・ハース社製ゲル
型強酸性カチオン交換樹脂アンバーライトCR−132
0を充填した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 康平 埼玉県戸田市川岸1丁目4番9号 オルガ ノ株式会社総合研究所内 (72)発明者 谷川 弘治 埼玉県戸田市川岸1丁目4番9号 オルガ ノ株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甜菜抽出液又は甜菜糖蜜から塩形の強酸
    性カチオン交換樹脂を充填剤とする2成分分離擬似移動
    層式クロマト分離装置により蔗糖を分離回収する時に生
    じる廃液又はその濃縮液を原料液とし、前記原料液と平
    衡なイオン形の強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とする
    2成分分離擬似移動層式クロマト分離装置により前記原
    料液から脱塩された粗ベタイン画分を分離する第1工
    程、および、前記強酸性カチオン交換樹脂のイオン形の
    10%以上(そのイオン交換容量に対して)をカルシウ
    ム形に変えた強酸性カチオン交換樹脂を充填剤とする2
    成分分離擬似移動層式クロマト分離装置により前記粗ベ
    タイン画分又はその濃縮液からベタイン画分を分離回収
    する第2工程を含むことを特徴とするベタインの回収方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程と前記第2工程を同一の2
    成分分離擬似移動層式クロマト分離装置を用いて行うこ
    とを特徴とする請求項1に記載のベタインの回収方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程と前記第2工程のそれぞれ
    の実施時期を別にし、前記第1工程を開始する時は前記
    強酸性カチオン交換樹脂のイオン形の95%以上(その
    イオン交換容量に対して)を1価のアルカリイオン形に
    変え、前記第2工程を実施する時は前記強酸性カチオン
    交換樹脂のイオン形の10%以上(そのイオン交換容量
    に対して)をカルシウム形に変えてクロマト分離を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載のベタインの回収方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1工程で得られる粗ベタイン画分
    の濃縮液を前記第2工程の実施時期まで保存することを
    特徴とする請求項3に記載のベタインの回収方法。
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