JPH02286695A

JPH02286695A - オリゴ糖の分離方法

Info

Publication number: JPH02286695A
Application number: JP10954889A
Authority: JP
Inventors: Akira Tanaka; 明田中; Bunichi Suehiro; 文一末広; Hiroshi Shinya; 新屋　洋; Isamu Inoue; 勇井上; Atsushi Nakano; 淳中野; Hiroshi Saito; 博斉藤
Original assignee: Sumitomo Heavy Industries Envirotech Inc; Sumitomo Heavy Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Heavy Industries Envirotech Inc; Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date: 1989-04-28
Filing date: 1989-04-28
Publication date: 1990-11-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野〕本発明はビフィズス菌増殖作用、腸内腐敗抑制作用並び
に高品位な甘味などの種々の特性を有するオリゴ糖を高
純度に分離する方法に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、バイオ技術により生産されるオリゴ糖類は腸内有
用細菌例えばビフィズス菌などの増殖や抗う触性といっ
た機能を持っており、優れた食品素材として用いられて
いる。これらオリゴ糖は生産する過程で、−原料あるい
は副原料としてぶどう糖などの単糖類を含んでいること
が多い。しかし、単糖類には上記の機能はなく、特に抗
う触性作用を利用する場合などにはこれらの単糖類を全
く含まれていないことが望ましい。

従来、この単糖類を分離する方法としては、一般にイオ
ン交換樹脂を用い、各糖成分と樹脂との親和力の差を利
用したクロマト分離方法が用いられている。しかし選択
的に単糖類のみを除去することは困難であり、工業的に
大量かつ高効率で除去する経済性のある分離方法がなく
、また分離にも限度があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来法においては、単糖類のみを選択的に、しかも
工業的に大量かつ高効率で除去する方法が強く要望され
ている。

本発明はこの課題を解決するオリゴ糖の分離方法を提供
することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者は上記課題を解決する目的で研究を重ね、擬似
移動床式クロマト分離装置を適用したが、この方法は２
成分分離を対象としており、本発明の課題の３成分以上
を含む液から単糖成分を分離するのは工業的ではなく、
一方ルーズＲＯ膜は膜の種類により糖相互の膜透過率が
異なる性質があり、膜の種類や分離条件を選ぶことによ
り単糖類を選択的に除去できる可能性がある。しかし、
膜却独では単糖類の選択的除去ができても、処理能力の
面で工業的規模での要求に応することができない。

そこで更に研究したところ、擬似移動床式クロマト分離
装置とルーズＲ○膜を用いた膜分画装置を巧みに利用す
ることによって、」１記課題を解決することができ、本
発明を完成した。

本発明は、単糖類を含み、分子量の異なる２以上の成分
の糖を含むオリゴ糖混合液から擬似移動床式クロッ１〜
分離装置を用いて単糖類と二糖類以」二の混合液に分離
し、回収した三糖類以上の混合液からルーズＲＯ膜を用
いた膜分画装置を用いて不純物として含有する単糖類を
選択的に分離することを特徴とする三糖類以上のオリゴ
糖から単糖類の分離方法。並びに、単糖類を含み、分子
量の異なる２以」二の成分の糖を含むオリゴ糖混合液か
ら、擬似移動床式クロマト分離装置を用いて単糖類と三
糖類と三糖類似上の混合液に分離し、回収した三糖類似
上の混合液からルーズＲＯ膜を用いた膜力側装置を用い
て不純物として含有する単糖類を選択的に分離すること
を特徴とする三糖類似上のオリゴ糖がら単糖類の分離方
法である。

本発明において処理対象となるオリゴ糖は通常糖濃度２
０〜６５重量％であり、単糖類が１０重量％以上含むも
のに適する。擬似移動床式り０７ト分離装置は、充填材
を充填した８塔あるいは１２塔のカラムを用いて、処理
液、溶離液の注入口あるいは分離成分の取出口を半連続
的に移動することによって、成分を分離する装置である
。

充填材としては、一般にスチレン・ジビニルベンゼンの
架橋共重合体にスルホン酸基が結合した強酸性陽イオン
交換樹脂が用いられ、ナトリウム型、カリウム型などで
用いられる。一方、ルーズＲＯ膜は食塩保持率１０〜８
０％の膜で、Ｒ○（逆浸透）膜（保持率９０％以上）と
ＵＦ（限外更過）膵（保持率Ｏ％）の間に位置し、保持
率を変えることによって目的に応じた分離機能を与える
ことができる。保持率とは原液濃度から透過液濃度を差
し引いた濃度を原液濃度で除した値を１００分率で表わ
したものである。

本発明の方法は、糖類水溶液を先ず擬似移動床式クロマ
ト分離装置により主に単糖類と三糖類以上に分離し、分
別されて抜き出される三糖類以上を含む両分をルーズＲ
○膜を通過させることにより、不純物として含まれる単
糖類を選択的に透過させ、単糖を主成分とする透過液と
三糖類以上を主成分とする残留液に分離し、三糖類以上
の回収液に含まれる単糖類を除去するものである。

擬似移動床式クロマト分離装置の原理及び装置は公知の
ものであり、稼動条件は所望の純度、処理量、回収液濃
度等により適宜設定することができる。一般に原料（Ｆ
）に対する溶離液（Ｗ）との比（Ｗ／Ｆ）を大にするこ
とにより、夫々の純度、回収率は向上するが、使用水量
あるいは濃縮コストの面からＷ／Ｆは４以下、好ましく
１゜２〜３を使用する。また、非収着物質の回収液（Ｒ
）と収着物質の回収液（Ｅ）の比Ｒ／Ｅは目的の所望純
度及び濃度により決定されるが、一般には０．５〜２を
使用する。

本発明で用いられるルーズＲ○膜は、単糖類と三糖類以
上を分子量の差で分画し、低分子量の単糖類のみを通過
させ高分子量の三糖類以上を残留させることによって両
者を分離するには一般に食塩保持率１０〜６０％、好ま
しくは３０〜６０％の範囲にあるルーズＲＯ膜である。

第１図はルーズＲＯ膜の糖濃度と保持率の関係を示した
図である。一般にルーズＲＯ膜と呼称されている低圧力
用ＲＯ膜の糖分離性能は濃度０．１〜０．２％での保持
率は、グルコース（単糖類）が９４〜９６％、サッカロ
ース（三糖類）が９８％以上であり両成分共高い。しか
し、糖濃度数％以上の濃厚液で実施すればサッカロース
保持率が９７％以上であるにも拘らずグルコースの保持
率は６０〜７０％以下に低下する。このような条件で運
転すると多糖類から単糖類が適格に分離されることが理
解される。更に本発明の方法によれば三糖類以上の高純
度オリゴ糖の製造に利用することもできる。すなわち、
擬似移動床式クロマト分離装置により主に単糖類と三糖
類の混合液と、三糖類又は三糖類以上の液合液とに分離
し、分離され抜出される三糖類又は三糖類以上を含む回
収液をルーズＲＯ膜を透過させ、同様にして三糖類又は
三糖類以上の回収液に含まれる単糖類を選択的に除去し
、三糖類又は三糖類以上の高純度のオリゴ糖を製造する
ことができる。

擬似移動床式クロマト分離装置は、原料として高濃度液
を用いて処理することが可能で、比較的高効率で単糖類
あるいは三糖類を分離することができる。しかし、目的
成分の回収液は溶離液によって希釈されている。

一方、膜分離装置は浸透圧を考慮すると数％乃至拍数％
程度の低濃度からの濃縮が望ましい。

この点から、擬似移動床式クロッ１〜分離装置の後段に
膜分離装置を設置することによって両袋置の連続化が可
能になり高純度の目的生成物を高効率で得ることができ
る。

次に本発明の実施例を挙げ更に具体的に説明するが、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。

〔実施例〕

例１処理液として糖濃度６０重量％でその組成の内訳は単糖
類が４０重量％を占め、三糖類２９重量％、三糖類１８
重量％、四糖類以上の１３重量％の液を使用した。擬似
移動床式クロマト分離装置は塔径１０ａｌｌ、塔長１ｍ
の８塔型で、夫々強酸性陽イオン交換樹脂Ｃ　−２３１
−Ｎａ型（デュオライト・インターナショナル社製）を
充填した。運転条件は原料供給量Ｓ　Ｖ　＝．０，１２
（Ｈ−”）、Ｗ／Ｆ＝１．５、Ｒ／Ｅ＝１．０とし、カ
ラム温度を６０℃とした。その結果目的回収液として糖
濃度３２重量％で組成内訳、単糖類１４重量％、三糖類
４７重量％、三糖類２２重量％、四糖類以上の１７重量
％のものが得られた。続いて、この液を第２図に示す膜
分画装置に導入し単糖類の除去を行った。本装置のルー
ズＲＯ膜は食塩保持率５０％、膜面積７Ｍのスパイラル
型モジュールを使用した。運転条件は温度３０℃、圧力
１０ｋｇ／ｃＪで膜透過液量に見合う量の水を追加しな
がらバッチ運転を行い、最終的に組成内訳単糖類４重量
％、三糖類５２重量％、三糖類２４重量％、四糖類以上
２０重量％の９６重量％の三糖類以上の高純度のオリゴ
糖が得られた。

なお、比較例として、本方法と同一の方法で、擬似移動
床式クロマト分離装置のみで単糖類の除去を行った場合
、単糖類の除去効率を同じにするために、運転条件はＳ
　Ｖ　＝０．０８（Ｈ−”）、Ｗ／Ｆ＝３．０とし目的
回収液として、糖濃度２１．３重量％で組成内訳は単糖
類５重量％、三糖類４５重量％、三糖類３０重量％、四
糖類以上２０重量％が得られた。

例２処理液、擬似移動床式クロマト分離装置及び膜分画装置
は例１と同じものを使用した。擬似移動床式クロマト分
離装置で三糖類以下と三糖類以上に分離した。運転条件
は原料供給量０．０３（Ｈ−１）、Ｗ／Ｆ＝３、Ｒ／Ｅ
＝１．５とした。

その結果目的回収液として糖濃度１７重量％で組成内訳
は単糖類２３重量％、三糖類２重量％。

三糖類４６重量％、四糖類以上２９重量％のものが得ら
れた。続いて、この液を膜分画装置に導入して単糖類の
除去を行った。運転条件は例１と同様に行い膜透過液量
に見合う量の水を追加しながらバッチ運転を行った。最
終的に組成内訳単糖類６重量％、三糖類３重量％、三糖
類５６重量％、四粘類以上３５重量％の９１重量％の高
純度オリゴ糖液が得られた。

以上の実施例並びに比較例より見るに、例１と比較例と
より、単糖類の除去効率を同じくする場合には、本発明
の方法では比較例の擬似移動床式クロマト分離装置のみ
で除去する場合に比し、ＳＶ値で比較して、処理量が約
１．５倍になり、かつ擬似移動床で用いる水の使用量も
Ｗ／Ｆ値で比較して半減することができる。

また例２の本発明の方法では９０重量％以上の高純度の
オリゴ糖液が得られたが擬似移動床クロマト分離装置の
みの分離で、単糖類の除去効率を同しくすることは事実
上不可能に近く、工業的には極めて不利である。

〔発明の効果〕

本発明は腸内有用菌の増殖、抗う触性機能を有するオリ
ゴ糖を擬似移動床装置とルーズＲＯ膜を用いた膜分画装
置を巧みに組み合せることにより高純度に、しかも工業
的に製造する方法である極めて有用な発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に使用するルーズＲ○膜の糖濃度とサッ
カロース、グルコース及び食塩水の保持の関係を表わす
図面である。第２図は本発明に使用するルーズＲ○膜を用いた膜分画
装置の一例を表わす図面である。

Claims

【特許請求の範囲】１、単糖類を含み、分子量の異なる２以上の成分の糖を
含むオリゴ糖混合液から、擬似移動床式クロマト分離装
置を用いて単糖類と二糖類以上の混合液に分離し、回収
した二糖類以上の混合液からルーズＲＯ膜を用いた膜分
画装置を用いて不純物として含有する単糖類を選択的に
分離することを特徴とする二糖類以上のオリゴ糖から単
糖類の分離方法。２、単糖類を含み、分子量の異なる２以上の成分の糖を
含むオリゴ糖混合液から、擬似移動床式クロマト分離装
置を用いて単糖類と二糖類の混合液と三糖類以上の混合
液に分離し、回収した三糖類以上の混合液からルーズＲ
Ｏ膜を用いた膜分画装置を用いて不純物として含有する
単糖類を選択的に分離することを特徴とする三糖類以上
のオリゴ糖から単糖類の分離方法。３、擬似移動床式クロマト分離装置との組み合せにおい
て、食塩保持率１０〜６０％のルーズＲＯ膜を使用する
ことを特徴とする請求項１又は２項のオリゴ糖から単糖
類の分離方法。