JPH02124895A - ラクチュロースの分離方法 - Google Patents

ラクチュロースの分離方法

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JPH02124895A
JPH02124895A JP63276028A JP27602888A JPH02124895A JP H02124895 A JPH02124895 A JP H02124895A JP 63276028 A JP63276028 A JP 63276028A JP 27602888 A JP27602888 A JP 27602888A JP H02124895 A JPH02124895 A JP H02124895A
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separation
exchange resin
liquid
strongly acidic
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JP63276028A
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English (en)
Inventor
Mamoru Tomita
守 冨田
Toshio Tomimura
富村 俊雄
Yoshitaka Tamura
吉隆 田村
Teruhiko Mizota
輝彦 溝田
Takayuki Masuda
隆之 増田
Fumihiko Matsuda
文彦 松田
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Organo Corp
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Organo Corp
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はラクチュロース、単糖類及びラクチュロース以
外の二糖類を含む水溶液からイオン交換クロマト分離法
を用いて高収率下で、高純度のラクチュロース溶液を分
離する方法に関するものである。
〈従来の技術〉 ラクチュロースはガラクトースとフラクトースとがβ−
1,4結合した二l!類であり、ビフィズス菌増殖因子
としての効果が多くの研究により証明され、また肝性脳
症、肝性昏睡の症状を軽減する明らかな薬効が見出され
たことにより、その生理学的また栄養学的役割に強い関
心が持たれるとともに、最近では医薬品、乳児用調製粉
乳、食品等への利用が積極的に行われている。
ラクチュロースは通常乳糖を原料としてアルカリ異性化
により製造され、反応精製液中には糖としてラクチュロ
ースの他に、未反応の乳糖及び乳糖のエピマーであるエ
ビラクトースの2$)!類、分解生成物であるガラドー
ス、及びガラクトースの異性化糖であるタガトース等の
単糖が含有されている。即ち、上記反応精製液中にはラ
クチュロース、単tie及びラクチュロース以外の二糖
類が主体に含有されていることとなる。これらのW[は
類似する物性を示すため互いの分離は困難であり、通常
はこれらのラクチュロース以外の不純物を相当量含有す
るものが、ラクチュロース製品として利用されている。
しかしながら一方ではこの有用なラクチュロースを反応
精製液中の他の不純物と分離して回収する試みが種々試
みられている。それらの方法は次の5つに大別できる。
即ち、0〜4℃の低温で水酸化カルシウムを添加し、ラ
クチュロースのカルシウムサッカレートを生成・沈殿さ
せ分離するアルカリサッカレート法(S、’Adach
i、Carbohydrate Re5earch、9
:242,1969)、臭素を添加して不純物である乳
糖を酸化して除去する方法(E、M、Montgome
ry and C,S、Huds。
n、J、An+、Chem、Soc、52:2101.
1930) 、メタノールを用いてラクチュロースを結
晶化させる方法(同上)、不純物であるガラクトースを
酵母を用いて分解除去する方法(特公昭5l−2357
3)、また乳糖をシウドモナス菌を用いて酸化除去する
ところの微生物を用いた方法(西独公開特許公報203
8230号)、そしてゼオライトモレキュラーシーブを
用いたラクチュロースの選択的吸着法(U、S、Pat
ent 4 、394 、178 )である。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記した方法は多量のアルカリを用いる
ため分解生成物が発生しやすく、また分離したアルカリ
サッカレートからのラクチュロースの分離、精製が繁雑
であったり(アルカリサンカレート法)、有害な臭素を
用いなければならない欠点があったり(臭素酸化法)、
高価で有害なメタノールを用いる方法であったり(メタ
ノール結晶化法)、微生物を用いるため処理後にそれら
の繁雑な分離、精製工程を要する方法であったり(微生
物を用いた方法)、また方法は単純であるものの数ある
不純物中の1成分である乳糖との分離しか明らかでない
方法(ゼオライトモレキュラーシーブを用いる方法)で
あったり、いずれもラクチュロース反応精製液より高純
度のラクチュロースを高収率で工業的に、大量に、また
安価に分離する方法ではない。
したがって本発明の目的はラクチュロース異性化反応の
ラクチュロース反応精製液によって代表されるラクチュ
ロース、単tI!類及びラクチュロース以外の二糖類を
含有する水溶液からのラクチュロースの分離に関する上
記従来技術の欠点を改善した新規なラクチュロースの分
離法を提供することにあり、即ち、分離にあたり特別な
試薬を用いることなく、単純な工程で数多くのラクチュ
ロース以外の不純物を含む水溶液中よりラクチュロース
を高収率で分離することができる工業的製造法を提供す
ることにある。
また本発明の他の目的は、高純度のラクチュロースを分
離する方法を提供することにある。
く問題点を解決するための手段〉 本発明者等はラクチュロース反応精製液から、高純度の
ラクチュロースを高収率で得る方法について深く検討し
た結果、アルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層
に接触させる工程と、アルカリ土類金属形強酸性陽イオ
ン交換樹脂充填層に接触させる工程を用いる二段階工程
からなるイオン交換クロマト分離法により上記目的が達
成し得ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明はラクチュロース、単[8及びラクチュロ
ース以外の二#i類を含む水溶液からイオン交換クロマ
ト分離法を用いてラクチュロースを分離する方法におい
て、当該水溶液をアルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹
脂充填層に接触させて、ラクチュロースを含む二IJ[
の区分液と単tS類の区分液を採取する工程と、ラクチ
ュロースを含む二糖類の区分液をアルカリ土類金属形強
酸性陽イオン交換樹脂充填層に接触させて、ラクチュロ
ース以外の二糖類の区分液とラクチュロースの区分液を
採取する工程とからなることを特徴とするラクチュロー
スの分離方法であり、また、本発明はラクチュロース、
単糖類及びラクチュロース以外の二at類を含む水溶液
からイオン交換クロマト分離法を用いてラクチュロース
を分離する方法において、当該水溶液をアルカリ土類金
属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層に接触させて、ラク
チュロース以外の二糖類の区分液とラクチュロースと単
糖を含む区分液を採取する工程と、ラクチュロースと単
糖を含む区分液をアルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹
脂充填層に接触させて、ラクチュロースの区分液と単糖
の区分液を採取する工程とからなることを特徴とするラ
クチュロースの分離法である。
本発明の方法により得られるラクチュロースは通常全糖
中に95重量%以上を占める高純度のものとして得られ
る。
〈本発明の詳細な説明〉 以下本発明の技術構成について詳述する。
分離に用いる原料液であるラクチュロース、単I!類及
びラクチュロース以外の二糖類を含む水溶液は、乳糖を
原料として通常の方法によりラクチュロースを生成させ
た反応液をイオン交換樹脂等を用いて脱イオンした反応
精製液、あるいは該反応精製液から未反応の乳糖を水に
対する溶解度差を利用した容易に実施可能な結晶化法等
により一部除去し、全糖中のラクチュロース濃度を高め
た反応精製液を用いることができる。
これらの反応精製液中にはラクチュロースの他に未反応
の乳糖及びエビラクトースの二tie並びに分解生成物
であるガラクトース及びタガトース等の単tinが通常
含有されている。そしてラクチュロースの全糖中に占め
る比率は15〜80%(重量、以下同じ)である。
イオン交換クロマト分離においては、上記反応精製液は
、固形分濃度に関係なく通液可能であるが、効率的に運
転するために、全PirtM度30〜80重量%、望ま
しくは50〜70%重量%に調整することが好ましい。
次いで該反応精製液をイオン交換クロマト分離する。
本発明に用いることができるクロマト分離装置としては
アルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層を形成す
る分離塔とアルカリ土類金属形強酸性陽イオン交換樹脂
充填層を形成する分離塔の2系列を用い、付される工程
に従いいずれかの分離塔を先に配置して、第1段および
第2段の分離塔とし、それぞれの分離塔に分離しようと
する液と溶離剤を交互に通液して流出する各区分を回分
式にて採取する公知の回分式クロマト分離装置と同様に
用いることができる。
またアルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層を形
成した分離塔を複数基配置し、当該分離塔を配管で連通
ずるとともに、最後部の分離塔と最前部の分離塔も配管
で連通ずることによって、無端に連結した分離塔群と、
アルカリ土類金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層を形
成した分離塔を複数基配置し、当該分離塔を配管で連通
ずるとともに、最後部の分離塔と最前部の分離塔も配管
で連通ずることによって無端に連通した分離塔群の2系
列の分離塔群を用い、それぞれの分離塔間に循環液流を
形成するとともに、付される工程に従いいずれかの分離
塔群を先に配置して、第1段および第2段の分離塔とし
、分離しようとする液の流入、第1区分液の流出、溶離
剤の流入、第2区分液の流出を下流側の分離塔に向かっ
て、順次切り換えていく公知の擬似移動層式クロマト分
離装置と同様に用いることができる。
また第1段の分離装置を回分式クロマト分離装置とし、
第2段の分離装置を擬似移動層式クロマト分離装置とし
たり、あるいはその逆の順序とした回分式クロマト分離
装置と擬似移動層式クロマト分離装置を組み合わせたも
のも用いることができる。
イオン交換樹脂充填層には通常の強酸性陽イオン交換樹
脂(例えば母体:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体
、官能基:スルホン酸基、粒径:40〜4008m1架
橋度=3〜10%、総イオン交換容量4〜5m当量/g
乾燥樹脂)のアルカリ金属形あるいはアルカリ土類金属
形を充填する。
アルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹脂としてはナトリ
ウム形あるいはカリウム形あるいはりチュウム形等を指
し、通常はナトリウム形を用いる。
またアルカリ土類金属形強酸性陽イオン交換樹脂として
は、カルシウム形、マグネシウム形、バリウム形等を指
し、通常はカルシウム形を用いる。
強酸性陽イオン交換樹脂充填層高は用いる樹脂、通液速
度、通液温度、原液濃度及びクロマト方式(例えば、回
分式クロマト分離装置、擬似移動層式クロマト分離装置
)に合わせて適切な分離が得られるよう決定する。
溶離工程においては溶離側として水を用い、通常の方法
に従って実施し得る。即ち、原液及び溶離水は、液粘度
を低減して分離性を高めるとともに圧力損失を小さくす
るために40〜90℃、好ましくは50〜80℃に加温
して通液し、充填層は通液中この温度を維持するように
保温する。通液速度は適切な分離が得られる流速で通液
する。
ラクチュロース反応精製液を該イオン交換クロマト分離
すると、該反応精製液中の各成分が分離される。樹脂の
イオン形の違いによりその分離形態が異なるので、その
違いを見るために次の試験を実施した。
〔試験例1〕 直径2cta、長さ1mのカラムにナトリウム形あるい
はカルシウム形の強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーラ
イト(登録商標、以下同じ)CG−60、ロームアンド
ハース社製)310mj!を充填し、実施例1に記載の
ラクチュロース原料液を希釈して全II濃度50.0%
に調製した液12m1を通液し、次いで溶離水を60℃
の温度に加熱して線速度0.5 m / h rO線速
度で通液した。そして溶出液を5m/ずつフラクション
コレクターにて分画、回収し、その組成を高速液体クロ
マト法にて分析し、その溶出曲線を第1図(ナトリウム
形樹脂使用)及び第2図(カルシウム形樹脂使用)に示
した。
各成分の溶出順序は、ナトリウム形樹脂を用いた第1図
では、乳糖(ラクトース)、エビラクトース、ラクチュ
ロース、タガトース、ガラクトース及び未知物質、また
カルシウム形樹脂を用いた第2図では、乳糖(ラクトー
ス)、エビラクトース、ラクチュロース、ガラクトース
、未知物質及びタガトースの順であった。そしてそれら
の溶出曲線から計算された分離度を表−1に示した。
溶出曲線及び分離度より明らかなように、ナトリウム形
及びカルシウム形のいずれのイオン形においてもラクチ
ュロースピークの両側に反応精製液中の不純物である二
糖類成分及び単糖成分が溶出し、またその分離度はそれ
ほど大きくないため、1段でのラクチュロース成分の効
率的分画、回収は実質上不可能である。
各成分の溶出曲線に及ぼす樹脂イオン形の違いを表−1
で見ると、ラクチュロースと次に溶出する成分との分離
度がナトリウム形において大きく、またラクチュロース
の前に溶出するエビラクトースとラクチュロースの分離
度は、カルシウム形において大きい結果が得られている
従って、ラクチュロース反応精製液中に通常見出される
ガラクトース、タガトース等の単糖類とラクチュロース
の分離には、ナトリウム形樹脂を用いることが適切、有
利であり、またエビラクトース及び乳糖とラクチュロー
スとの分離には、カルシウム形樹脂を用いることが適切
、有利であることが示唆される。また、他のアルカリ金
属形に調製した強酸性陽イオン交換樹脂は、ナトリウム
形と同様の性状を示し、また他のアルカリ土類金属形に
調製した強酸性陽イオン交換樹脂は、カルシウム形と同
様の性状を示すことが判明した。
その結果、これらの樹脂を2段階の工程に組み合わせて
用いることにより、ラクチュロース反応精製液中よりラ
クチュロースを効率的に分画することが可能となる。即
ち、ラクチュロース反応精製液に対し、アルカリ金属形
強酸性陽イオン交換樹脂充填層に通じてガラクトース及
びタガトース等の単Ii類を分画除去する工程及びアル
カリ土類金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層に通じて
エビラクトース及び乳糖の二糖類を分画除去する工程を
その先後を任意に選択して、ラクチュロースを効率的に
単離、分画することが可能となる。なお、先の工程即ち
それに用いる樹脂充填層の決定については、反応精製液
中に含有される量の多い不純物を先に分離除去すること
となるよう決定するのが経済的には有利である。
以上のようにして得られるラクチュロースの区分液の固
形分中のラクチュロース含有量即ちラクチュロース純度
は、最高100%のほぼ純品まで得ることが可能である
が、純度を上げるに従い、収率が低下し、装置コストが
上昇するので、必要とする純度を考慮して望ましくは、
固形分中95%以上のラクチュロースを含有するよう、
装置及び分画時点を設計、調整する。
以下に本発明のラクチュロースの分離方法に用いる装置
及びその操作方法を図面に基づいて説明する。
第3図は回分式クロマト分離装置を2系列用いて請求項
1に記載した本発明のラクチュロースの分離方法を実施
する際のフローを示す説明図であり、101はナトリウ
ム形強酸性陽イオン交換樹脂充填層を°形成した第1段
の分離塔、102はカルシウム形強酸性陽イオン交換樹
脂充填層を形成した第2段の分離塔を示す。
次に操作を説明すると、分離塔101に前記ラクチュロ
ース反応精製液等によって代表されるラクチュロース、
単糖類及びラクチュロース以外の二糖類を含む水溶液(
以下、ラクチュロース原料液という)をポンプ151に
よりラクチュロース原料液管181を介して一定量供給
した後、弁141を閉じ弁131を開け、ポンプ151
の入口側を溶離剤管182からの溶離剤、たとえば水に
切り替える。このような操作により分離塔101の下部
から最初にラクチュロースを含む二糖類の区分液が流出
し、次に単Ii類の区分液が流出する。
なお両区分液の切り替えは弁121および弁111で行
い、前者の区分液を槽161に、後者の区分液を槽16
2に受ける。
次に槽161に受けたラクチュロースを含む二IJ!類
の区分液を必要に応じ濃縮機171で濃縮した後、流入
管183を用い、ポンプ152を介して一定量供給し、
次いで弁142を閉じ弁132を開け、ポンプ152の
入口側を溶離剤管182からの水に切り替える。このよ
うな操作により分離塔102の下部から最初にラクチュ
ロース以外の二糖類の区分液が流出し、次にラクチュロ
ースの区分液が流出する。なお両区分液の切り替えは弁
122および弁112で行い、前者の区分液を槽163
に、後者の区分液を槽164で受ける。
槽164で受けたラクチュロースの区分液は高純度のも
のであり、回収し必要に応じ濃縮、結晶化を行い、高品
質の製品とする。
一方槽162および槽163で受けた他の区分液も必要
に応じ他の用途として回収することができる。
また第3図に示した回分式クロマト分離装置はアルカリ
金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層でラクチュロース
原料液を先に処理するものであるが、前述したごとくア
ルカリ土類金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層で先に
して処理して請求項2に記載した本発明のラクチュロー
スの分離方法とすることができる。
第4図は擬似移動層式クロマト分離装置を2系列用いて
請求項1に記載した本発明のラクチュロースの分離方法
を実施する際のフローを示す説明図であり、200は各
分離塔201ないし208にナトリウム形強酸性陽イオ
ン交換樹脂充填層を形成した第1段の擬似移動層であり
、300は各分離塔301ないし308にカルシウム形
強酸性陽イオン交換樹脂充填層を形成した第2段の擬似
移動層である。
擬似移動層200および300の各単位分離塔は循環ポ
ンプ251ないし258、および循環ポンプ351ない
し358を介して無端状に連結する。
また擬似移動層200の各単位分離塔201ないし20
8を連通する流体通路に、弁211ないし218を介し
て単糖類の区分液抜き出し管210と、弁221ないし
22Bを介してラクチュロースを含む二糖類の区分液抜
き出し管220と、弁241ないし248を介してラク
チュロース原料流入管240と、弁231ないし238
を介して水流入管230とをそれぞれ連通する。
一方擬似移動層300の各単位分離塔301ないし30
8を連通する流体通路に、弁311ないし318を介し
てラクチュロースの区分液抜き出し管310と、弁32
1ないし328を介してラクチュロース以外の二糖類の
区分液抜き出し管320と、弁331ないし338を介
して水流入管330と、弁341ないし弁348を介し
てラクチュロースを含む二[9の区分液流入管340と
をそれぞれ連通する。
なおラクチュロースを含む二糖類の区分液抜き出し管2
20の他端に槽298を接続し、またラクチュロースを
含む二PT類の区分液流入管340の他端を濃縮機29
9を介して槽298と連通ずる。
次に擬似移動層200の操作を説明すると、ラクチュロ
ース原料液が弁244を通じて供給されている時点では
、水は弁238を通じて供給され、単I!類の区分液は
弁212を通じて抜き出され、ラクチュロースを含む二
糖類の区分液は弁226を通じて抜き出され槽298に
受ける。また分離塔201および202において第1の
帯域、分離塔203および204において第2の帯域、
分離塔205および206において第3の帯域、分離塔
207および208において第4の帯域が形成されてい
る。各帯域において各糖の濃度分布が形成されており、
この濃度分布はその形状を保持しつつ下流方向に移動す
る。この移動に追随するように分離塔へのラクチュロー
ス原料および水の流入並びに分離塔からのラクチュロー
スを含む二糖類の区分液および単Ii類の区分液の抜き
出しが、順次下流側に切り替えられる。切り替えは4種
類の管について同時に行ってもよく、また各管毎に時間
的にずらして行ってもよい、各液の流入または抜き出し
を継続する時間は、単位充填層の大きさ、強酸性陽イオ
ン交換樹脂の種類、層内を流下する液の流速等により異
なるが、通常数分ないし士数分である。この切り替えに
より、上述の4個の帯域は逐次その充填層に占める位置
を移動する。
また擬似移動層300の操作を説明すると、擬似移動層
200で得られ、必要に応じ濃縮機299で濃縮された
ラクチュロースを含む二糖類の区分液が弁344を通じ
て供給されている時点では、水は弁338を通じて供給
され、ラクチュロースの区分液は弁312を通じて抜き
出され、ラクチュロース以外の二糖類区分液は弁326
を通じて抜き出される。また分離塔301および302
において第1の帯域、分離塔303および304におい
て第2の帯域、分離塔305および306において第3
の帯域、分離塔307および308において第4の帯域
が形成されている。
なお第4図に示した擬似移動層式クロマト分離装置はア
ルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層を用いる擬
似移動層でラクチュロース原料液を先に処理するもので
あるが、前述したごとくアルカリ土類金属形強酸性陽イ
オン交換樹脂充填層を用いる擬似移動層を先にして処理
して請求項2に記載のラクチュロースの分離方法とする
ことができる。
上記の回分式クロマト分離装置を用いる時はラクチュロ
ースの回収率が50〜60%で、ラクチュロースの純度
が95%以上のラクチュロースを得ることができ、また
擬領移動層式クロマト分離装置を用いる時は、ラクチュ
ロースの回収率が70〜80%あるいはそれ以上で、ラ
クチュロースの純度が95%以上のラクチュロースを得
ることができる。
以下に本発明の詳細な説明するが、本発明は以下の実施
例に限定されるものではない。
実施例1 乳糖水溶液に水酸化ナトリウムを添加、加熱反応させ、
脱イオンした後、濃縮・結晶化により乳糖を低減させた
ラクチュロース反応精製液(ラクチュロース78.8%
、ラクトース5.3%、エビラクトース4.9%、ガラ
クトース10.0%、タガトース0.6%、他の単糖類
0.4%よりなる全t/JM ?M度60%)を第3図
に示すフローに準じて回分式クロマト分離装置で分離し
た。
第3図において第1段及び第2段の各分離塔101及び
102は内径108鶴、高さ8mの円筒である。第1段
の分離塔内にはナトリウム形の強酸性陽イオン交換樹脂
(アンバーライトCG−60、ロームアンドハース社製
)が73.31充填されており、第2段の分離塔内には
カルシウム形の強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライ
トcc−60、ロームアンドハース社製)が13.31
充填されている。充填層内を60℃に保持し、ラクチュ
ロース原料i3.7f!を第1段の分離塔に供給し、水
で溶離した。液流量は24.41 / h rとした。
第1段で分離されたラクチュロースを含む二IJ!1の
区分液と単糖類の区分液の組成を表−2に示す。
なおラクチュロースの回収率は原料液に対して81.7
%であった。
次に第1段で得られたラクチュロースを含む二糖類の区
分液を全Fi濃度60%まで濃縮し、その3.71を充
填層内が60℃に保たれた第2段の分離塔に供給し、水
で溶離した。液流量は24.46/ h rとした。第
2段で分離されたラクチュロースの区分液とラクチュロ
ース以外の二vM類の区分液の組成を表−3に示す。な
お第2段におけるラクチュロースの回収率は69.8%
であり、第1段と第2段あわせてのラクチュロースの回
収率は57.0%であった。
比較例1 実施例1の第1段と同じ分離塔のみを使い同一条件で分
離し、出口液を1.217!のフラクションで採取した
時のラクチュロースの純度が一番高いフラクションの組
成を表−4に示した。この時ラクチュロースの回収率は
20.6%であった。
表−4 比較例2 実施例1の第2段と同じ分離塔のみを使い実施例1のラ
クチュロース原料液(第1段の原料液)を同一条件で分
離し、出口液を1.211のフラクションで採取した時
のラクチュロースの純度が一番高いフラクションの組成
を表−5に示した。この時ラクチュロースの回収率は1
9.5%であった。
表−5 実施例2 ラクチュロース78.8%、ラクトース5.3%、エビ
ラクトース4.9%、ガラクトース10.0%、タガト
ース0.6%、他の単糖類0.4%よりなる全糖濃度6
0%のラクチュロース原料液を第4図に示すフローに準
じて擬似移動層式クロマト分離装置で分離した。
第4図において第1段の単位分離塔201〜208は内
径108fl、高さ1mの円筒であり、円筒内にはナト
リウム形の強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトC
G60、ロームアンドハース社製)が合計73.31充
填されており、第2段の単位分離塔301〜308は内
径108fi、高さ1mの円筒であり、円筒内にはカル
シウム形の強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトC
G−60、ロームアンドハース社製)が合計13.31
充填されている。各単位分離塔内は60℃に保持された
第1段の擬似移動層においてラクチュロース原料液およ
び水の供給量をそれぞれ2.3 j! / h r、1
5.1j!!/hr、単糖類の区分液およびラクチュロ
ースを含む二tIN類の区分液の抜き出し量をそれぞれ
12.9 j2 / h r、4.5j!/hr、第2
の帯域における流速を4.0 m/ h r、弁切り替
え時間を8.8分として運転した。定常状態において抜
き出されたラクチュロースを含む二糖類の区分液と単糖
類の区分液の組成を表−6に示す。なおラクチュロース
の回収率は原料液に対して83.1%であった。
表−6 次に第1段で得られたラクチュロースを含む二糖類の区
分液を全糖濃度60%に濃縮した液を第2図の第2段の
擬似移動層装置により下記条件で分離した。
原料供給量0.651! / h r、水供給量4.5
3 A/ h r、ラクチュロースの区分液抜き出し量
2.21 It / h r、ラクチュロース以外の二
糖類の区分液抜き出し量2.97J/hr、第2の帯域
における流速2.67m/hr、弁切り替え時間12.
2分定常状態における各抜き出し液中の糖組成を表=7
に示す。
なおラクチュロースの第2段における回収率は91.2
%、第1段と第2段とをあわせたラクチュロースの回収
率は75.8%であった。
〈発明の効果〉 本発明によれば次の効果が得られ、産業上の効果に優れ
たものである。
(1)単純な工程により、高純度のラクチュロースを得
ることができる。
(2)原料の品質を何ら損なうことなく原料中よりラク
チュロースを高回収率で分離、回収できる。
(3)試薬を用いることな(分離、回収でき、ランニン
グコストを安〈実施することができる。
(4)連続的にまた工業的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はラクチュロース反応精製液をナトリウム形強酸
性陽イオン交換樹脂層に通じて得られた溶出曲線であり
、また第2図はカルシウム形強酸性陽イオン交換樹脂層
に通じて得られた溶出曲線である。また第3図および第
4図はいずれも本発明のラクチュロースの分離方法に用
いた装置のフローを示す図面である。 101・・・ナトリウム形強酸性陽イオン交換樹脂充填
層を形成した分離塔 102・・・カルシウム形強酸性陽イオン交換樹脂充填
層を形成した分離塔 200・・・ナトリウム形強酸性陽イオン交換樹脂充填
層を形成した擬似移動層 300・・・カルシウム形強酸性陽イオン交換樹脂充基
層を形成した擬偵移動層 第3因

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ラクチュロース、単糖類及びラクチュロース以外の
    二糖類を含む水溶液からイオン交換クロマト分離法を用
    いてラクチュロースを分離する方法において、当該水溶
    液をアルカリ金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層に接
    触させて、ラクチュロースを含む二糖類の区分液と単糖
    類の区分液を採取する工程と、ラクチュロースを含む二
    糖類の区分液をアルカリ土類金属形強酸性陽イオン交換
    樹脂充填層に接触させて、ラクチュロース以外の二糖類
    の区分液とラクチュロースの区分液を採取する工程とか
    らなることを特徴とするラクチュロースの分離方法。 2、ラクチュロース、単糖類及びラクチュロース以外の
    二糖類を含む水溶液からイオン交換クロマト分離法を用
    いてラクチュロースを分離する方法において、当該水溶
    液をアルカリ土類金属形強酸性陽イオン交換樹脂充填層
    に接触させて、ラクチュロース以外の二糖類の区分液と
    ラクチュロースと単糖を含む区分液を採取する工程と、
    ラクチュロースと単糖を含む区分液をアルカリ金属形強
    酸性陽イオン交換樹脂充填層に接触させて、ラクチュロ
    ースの区分液と単糖の区分液を採取する工程とからなる
    ことを特徴とするラクチュロースの分離方法。
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