JPH11186923A - 携帯通信装置および受信方法 - Google Patents

携帯通信装置および受信方法

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JPH11186923A
JPH11186923A JP35126697A JP35126697A JPH11186923A JP H11186923 A JPH11186923 A JP H11186923A JP 35126697 A JP35126697 A JP 35126697A JP 35126697 A JP35126697 A JP 35126697A JP H11186923 A JPH11186923 A JP H11186923A
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signal
reception
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JP35126697A
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English (en)
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Koji Maruyama
浩二 丸山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急峻な減衰特性を持つ中間周波フィルタを用
いなくても、受信希望波近傍の妨害波を除去することが
できる携帯通信端末を提供する。 【解決手段】 受信電力測定部31により受信電界強度
を測定し、符号誤り率検出部32により、ベースバンド
信号に対する誤り訂正においての符号誤り率を測定す
る。受信電界強度が良好であるにもかかわらず、符号誤
り率が悪いときには目的とする受信信号は妨害波による
影響を受けていると判断し、周波数制御部33は、RF
局部周波数発振器17、受信IF局部周波数発振器21
などの局部発振周波数を変更して、中間周波信号に変換
される受信信号の周波数をずらす。これにより、希望波
の近傍にある妨害波を、受信IFバンドパスフィルタ1
8の通過周波数帯域外の周波数の信号として、受信IF
バンドパスフィルタ18で除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、直接ス
ペクトラム拡散方式が用いられたデジタル携帯電話端末
などの携帯通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通信信号を拡散符号を用いてスペクトラ
ム拡散する直接スペクトラム拡散を用いたCDMA(C
ode Division Multiple Acc
ess)方式のデジタル携帯電話端末が現実のものとな
ってきている。このCDMA方式は、互いに異なる拡散
符号でスペクトラム拡散した複数のいわゆるスペクトラ
ム拡散通信信号を、同じ時間帯や周波数帯に送信し、個
々の信号を拡散符号の違いを利用して識別する方式であ
る。
【0003】したがって、直接スペクトラム拡散を用い
たCDMA方式を用いた場合には、拡散符号を違えてや
れば、同じ時間帯、同じ周波数帯に複数のスペクトラム
拡散通信信号を送信することが可能であるため、携帯電
話端末で用いる無線通信回線が不足するなどということ
もなく、また、秘匿性にも優れているので、携帯電話端
末の利用者に対して良好な通信環境を提供することがで
きる。
【0004】そして、上述のように、拡散符号によりス
ペクトラム拡散した通信信号を送受信する携帯電話端末
などのいわゆる直接スペクトラム拡散通信装置の場合、
その受信部の中間周波回路には、中間周波信号に変換さ
れたスペクトラム拡散通信信号の周波数帯域である拡散
帯域を通過帯域とする帯域通過フィルタ(バンドパスフ
ィルタ)が設けられている。
【0005】このバンドパスフィルタにより、受信した
信号から不要な周波数成分を除去して、スペクトラム拡
散通信信号だけを抽出し、スペクトラム拡散通信信号と
して送信されてきた相手先からの音声信号などを良好に
得られるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、携帯
電話通信においては、FM通信信号と、直接スペクトラ
ム拡散通信信号とが同じ通信周波数帯域に割り当てられ
ており、直接スペクトラム拡散通信信号の近傍に強力な
FM通信信号が存在する場合がある。この場合、直接ス
ペクトラム拡散通信装置において、中間周波回路に設け
られたバンドパスフィルタでは、受信帯域(携帯電話通
信に割り当てられた帯域)内の目的とする直接スペクト
ラム拡散通信信号(希望波)近傍の妨害波が十分に除去
できない場合がある。
【0007】直接スペクトラム拡散通信端末において
は、目的とする希望波を良好に得るため、中間周波回路
のバンドパスフィルタの後段には、AGCアンプが接続
される。しかし、前述のようにバンドパスフィルタで、
妨害波を十分に除去することができなかった場合には、
AGC(オート・ゲイン・コントロール)アンプに入力
される妨害波と希望波の電力比率が近くなり、以下に説
明するように、受信電界強度は十分であるのに、通信特
性が劣化するという問題が生じる。
【0008】一般に、AGCアンプは、受信部のベース
バンド回路の予め決められた部分の信号レベルが一定に
なるように、検出回路を用いて制御したり、あるいは、
デジタル信号処理を行なって制御する。そして、受信電
力の検出、すなわち受信電界強度の検出(RSSI;レ
シーブ・シグナル・ストレングス・インジケータ)は、
このAGCアンプの出力信号により行なっている。
【0009】例えば、バンドパスフィルタ以前の部分
で、信号レベルを一定にしようとすれば、AGCアンプ
には、目的とする希望波だけでなく、バンドパスフィル
タの帯域外のノイズも供給される。この場合、信号レベ
ルの大きなノイズがあると、AGCアンプは、この信号
レベルの大きなノイズに応じて、出力信号レベルを低く
するように動作するので、ノイズがない場合に比べて目
的とする希望波のレベルが低くなる。
【0010】この場合、AGCアンプによる利得制御は
適正な制御であり、AGCアンプの出力信号から検出さ
れる受信電力(受信電界強度)は良好となる。また、A
GCアンプも飽和していない。しかし、前述のように、
希望波のレベルは、ノイズがない場合に比べて低くなる
ので、符号誤り率は劣化する。
【0011】そこで、前述したように、バンドパスフィ
ルタ以降の部分で、信号レベルを一定になるようにす
る。つまり、バンドパスフィルタによりノイズを除去し
た後の中間周波信号をAGCアンプに供給するようにす
る。
【0012】ところが、前述したように、目的とする希
望波の近傍に、FM通信信号などの例えば比較的に信号
レベルの低い妨害波があり、この妨害波をバンドパスフ
ィルタにより除去することができなかった場合には、A
GCアンプは、この信号レベルの低い妨害波に応じて、
出力信号レベルを高くするように動作する。この場合に
は、AGCアンプは、妨害波により飽和して、受信電界
強度は良好でも、符号誤り率が劣化する。
【0013】このように、バンドパスフィルタによりノ
イズや妨害波を十分に除去することが、携帯電話端末に
おいては非常に重要であり、その除去が不十分である
と、前述のように、受信電界強度は良好であるのに、符
号誤り率は劣化し、通信特性が悪くなるという問題が生
じる。
【0014】そこで、希望波を減衰させることなく、希
望波近傍の妨害波を十分に減衰させることができるフィ
ルタ、すなわち、通過域と減衰域の周波数差が小さいフ
ィルタを直接スペクトラム拡散通信装置の中間周波回路
のバンドパスフィルタとして用いるようにすることが考
えられる。
【0015】しかし、このようなフィルタは、形状が大
きく、また、挿入損も大きいため、小形化、軽量化が要
求される携帯電話端末にはそぐわない。また、希望波近
傍の妨害波を確実に除去することが可能な急峻な減衰特
性を持ち、携帯電話端末に適した、小型で挿入損が少な
いフィルタを開発したとしても、フィルタ自身が高価な
ものとなり、携帯電話端末のコストが高くなってしま
う。
【0016】以上のことにかんがみ、この発明は、中間
周波フィルタに特に急峻な減衰特性を持たせることな
く、受信希望波近傍の妨害波を除去することができる携
帯通信端末および受信方法を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明の携帯通信端末は、所望の周
波数の受信信号を中間周波信号に変換する中間周波信号
変換回路と、前記中間周波信号変換回路に周波数変換用
信号を供給する出力周波数が可変の可変周波数発振器
と、前記中間周波信号変換回路から出力された中間周波
信号から所望の中間周波信号を抽出する中間周波フィル
タと、前記中間周波フィルタから出力された中間周波信
号を検波する検波回路と、前記検波回路に前記所望の周
波数の前記受信信号の検波出力に妨害波の影響があるか
否かを検出する妨害検出部と、前記妨害検出部からの検
出出力に基づいて、前記受信信号の検波出力に妨害波の
影響があると判断したときに、前記可変周波数発振器か
ら出力する前記周波数変換用信号の周波数を変更し、前
記妨害波が前記中間周波フィルタの帯域外の周波数の信
号となるように制御する周波数制御部とを備えることを
特徴とする。
【0018】この請求項1に記載の発明の携帯通信端末
によれば、妨害検出部により目的とする受信信号が妨害
波による影響を受けているか否か検出される。妨害検出
部により、目的とする受信信号が、妨害波により妨害を
受けていることが検出された場合には、周波数制御部の
制御により、可変周波数発振器から中間周波信号変換回
路に供給される周波数変換用信号の周波数が変えられ
る。これにより、中間周波信号に変換される受信信号の
周波数がずらされる。
【0019】この場合、目的とする周波数の受信信号
は、中間周波フィルタの通過帯域外の信号とならない範
囲で、その周波数がずらされ、目的とする周波数の受信
信号近傍の妨害波のみが中間周波フィルタ(バンドパス
フィルタ)の通過帯域外の信号となるようにされる。
【0020】これにより、目的とする周波数の受信信号
を減衰させることなく、当該受信信号の近傍の妨害波を
除去することができる。つまり、目的とする周波数の受
信信号近傍の妨害波を急峻な減衰特性を持たない従来の
中間周波フィルタにより除去することができるようにさ
れる。
【0021】また、請求項2に記載の発明の携帯通信端
末は、請求項1に記載の携帯通信端末であって、前記妨
害波検出部は、受信信号の受信電界強度を検出する受信
電界強度検出部と、前記受信信号の誤り訂正における符
号誤り率を検出する符号誤り率検出部とを備え、前記周
波数制御部は、前記受信電界強度検出部からの受信電界
強度が予め決められたレベル以上あり、かつ、前記符号
誤り率検出部からの符号誤り率が予め決められた符号誤
り率より悪い場合に、前記所望の周波数の前記受信信号
の近傍の妨害波による影響があると判断し、前記周波数
発振器から出力する前記周波数変換用信号の周波数を変
更することを特徴とする。
【0022】この請求項2に記載の発明の携帯通信端末
によれば、妨害検出部は、受信電界強度検出部と、受信
信号の誤り訂正においての符号誤り率を検出する符号誤
り率検出部とからなり、これらの各部で検出された受信
電界強度、および、符号誤り率が周波数制御部に供給さ
れる。
【0023】一般に、受信電界強度がある範囲内にあり
良好である場合には、符号誤り率は大きく劣化すること
はない。この点に着目し、周波数制御部により、受信電
界強度が良好であるにもかかわらず、符号誤り率が高い
場合には、目的とする受信信号は、妨害波による影響を
受けていると判断され、可変周波数発振器から出力され
る周波数変換用信号の周波数が変えられる。
【0024】これにより、目的とする周波数の受信信号
が近傍の妨害波による影響を受けているか否かを確実に
検出することができる。そして、妨害波による影響を受
けている場合には、中間周波信号に変換する受信信号の
周波数をずらすことにより、妨害波を中間周波フィルタ
の通過帯域外に信号となるようにして、妨害波を確実に
除去することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながらこの発明
による携帯通信装置および受信方法の一実施の形態につ
いて説明する。以下に説明する実施の形態においては、
この発明による携帯通信装置を直接スペクトラム拡散通
信方式が採用されたデジタル携帯電話端末に適用した場
合の例として説明する。
【0026】図1は、この実施の形態のデジタル携帯電
話端末(以下、単に携帯電話端末という)を説明するた
めのブロック図である。
【0027】図1に示すように、この実施の形態の携帯
電話端末は、RFアンプ14と、RFフィルタ15と、
中間周波変換回路としての機能を有する受信RFミキサ
16と、中間周波フィルタとして用いられる受信IFバ
ンドパスフィルタ18と、AGCアンプ19と、直交検
波回路20と、A/Dコンバータ22とを有する受信部
と、デジタル信号処理部23と、送信部43とを備える
とともに、アンテナ12と、アンテナ共用器13と、R
F局部周波数発振器17と、受信IF局部周波数発振器
21と、送信IF局部周波数発振器42とを備えてい
る。
【0028】デジタル信号処理部23は、受信電力測定
部31、符号誤り率測定部32、周波数制御部33を備
え、図示しないがCPUやROM、RAMを備えたマイ
クロコンピュータである。つまり、デジタル信号処理回
路23は、この実施の形態の携帯電話端末の各部を制御
する制御部としての機能を有している。
【0029】また、この実施の形態において、各局部周
波数発振器17、21、42のそれぞれは、デジタル信
号処理部23の周波数制御部33の制御により出力周波
数が可変の周波数シンセサイザの構成とされている。な
お、説明を簡単にするため、この実施の形態において
は、送信部43は1つのブロックで表し、その詳細につ
いての記載は省略する。
【0030】そして、この実施の形態の携帯電話端末
は、中心周波数fRXRF、拡散帯域fwの直接スペクトラ
ム拡散通信信号を受信して、復調し、相手先からの音声
信号として、この実施の形態の携帯電話端末が備える受
話器(スピーカ)から放音することができるものであ
る。
【0031】アンテナ12は、電話局側の基地局からの
信号を受信するとともに、この携帯電話機からの信号を
送信する。アンテナ12により受信された基地局からの
中心周波数fRXRF、拡散帯域fwの直接スペクトラム拡
散通信信号11は、アンテナ共用器13を介してRFア
ンプ14に供給される。ここで、アンテナ共用器13
は、この携帯電話端末から送信する送信信号と、この携
帯電話端末が受信した受信信号との干渉を防止する。
【0032】RFアンプ14は、受信信号を増幅し、こ
れをRFフィルタ15に供給する。RFフィルタ15
は、受信信号からイメージ周波数の信号を除去し、これ
を受信RFミキサ16に供給する。
【0033】受信RFミキサ16には、RF局部周波数
発振器17からの周波数fRFLOの周波数変換用信号とし
てのRF局部発振信号も供給するようにされており、受
信信号と、RF局部発振信号とから、中心周波数fRXI
F、拡散帯域fwの受信中間周波信号(以下、受信IF
信号という)を形成し、これを受信IFバンドパスフィ
ルタ18に供給する。
【0034】図2は、この実施の形態の受信IFバンド
パスフィルタ18の周波数特性を示す図である。図2に
おいて横軸は周波数、縦軸は中心周波数に対しての相対
減衰量を示している。
【0035】この図2に示すように、この実施の形態の
受信IFバンドパスフィルタ18は、中心周波数がfRX
IFで、この中心周波数から±f1離れた周波数での中心
周波数に対する相対減衰量はL1、中心周波数から±f
2(f2>f1>0)離れた周波数での中心周波数に対
する相対減衰量はL2となる特性を有するものであり、
中心周波数から±f2以上離れた周波数の信号について
は、そのほとんどを除去することができるものである。
【0036】このような周波数特性を有する受信IFバ
ンドパスフィルタ18により、帯域制限された受信IF
信号は、AGCアンプ19に供給される。このAGCア
ップ19は、後述するデジタル信号処理部23の受信電
力測定部31により測定される受信電界強度に応じて制
御され、直交検波回路20およびA/Dコンバータ22
を通じて出力されるベースバンド信号が、予め決められ
たレベルの信号となるように、出力する信号の利得を制
御する。
【0037】AGCアンプ19により利得が調整された
受信IF信号は、直交検波回路20に供給される。直交
検波回路20は、受信IF局部周波数発振器21からの
周波数がfRXIFのRF局部発振信号の供給を受けて、受
信IF信号をIとQのベースバンド信号に変換する。
【0038】直交検波回路20において形成されたIと
Qのベースバンド信号は、A/Dコンバータ22に供給
され、ここで、デジタル信号に変換された後、デジタル
信号処理回路23に供給される。
【0039】このデジタル信号処理部23において、例
えば、誤り訂正などのデジタル信号処理が成されたベー
スバンド信号は受信符号24として、このデジタル信号
処理部23から出力される。この受信符号24がD/A
変換され、受話器に供給されることにより、相手先から
送信されてきた音声が受話器から放音される。
【0040】また、この携帯電話端末の送話器(マイク
ロホン)により収音された音声信号41は、A/D変換
されて、デジタル信号処理部23に供給される。デジタ
ル信号処理部23においては、例えば、送信しようとす
るベースバンド信号から不要な周波数成分を除去するな
どの処理を行なって、送信用のベースバンド信号を形成
し、これを送信部43に供給する。
【0041】送信部43は、送信IF局部周波数発振器
42、RF局部周波数発振器17により、送信RF信号
の中心周波数fTXRFが決定され、供給された送信用のベ
ースバンド信号から送信RF信号を形成する。そして、
形成した送信RF信号をアンテナ共用器13を介して、
アンテナ12から送信するようにする。これにより、こ
の実施の形態の携帯電話端末からの音声信号が相手先に
送信される。
【0042】図3は、この実施の形態の携帯電話端末に
より受信され、中間周波信号に変換された後の直接スペ
クトラム拡散通信信号(希望波)HSの周波数スペクト
ラム波形を示す図であり、図4は、中間周波信号に変換
された後の希望波HSとその近傍に存在する妨害波DS
の周波数スペクトラム波形を示す図である。
【0043】この実施の形態の携帯電話端末の場合、図
3に示すように、受信した希望波を中間周波信号に変換
する受信RFミキサ16からの出力信号が、中心周波数
がfRXIFで、周波数帯域がfwの希望波HSだけである
場合には、図2に示した周波数特性の受信IFバンドパ
スフィルタ19により、希望波HS周辺のノイズを除去
して、良好に相手先からの音声を復調し、放音すること
ができる。
【0044】ところが、図4に示すように、受信RFミ
キサ16からの出力信号に、受信IFバンドパスフィル
タ19から出力される通過帯域内であって、希望波HS
の近傍、例えば、希望波HSの中心周波数からf1だけ
離れた周波数fJAM-IFに妨害波DSが存在する場合に
は、図2に示した周波数特性の受信IFバンドパスフィ
ルタ19では、妨害波DSを除去することができない。
この場合には、妨害波DSと希望波HSとがAGCアン
プ19に入力されることになり、前述したように、受信
電界強度は十分であるのに、符号誤り率が劣化し、良好
に相手先から送信されてきた音声を復調して放音するこ
とができなくなる。
【0045】そこで、この実施の形態の携帯電話端末
は、デジタル信号処理部23の受信電力測定部31によ
り受信電力(受信電界強度)を測定すると共に、符号誤
り率測定部32において、受信信号の誤り訂正における
符号誤り率を測定する。そして、受信電界強度が良好で
あるにもかかわらず、符号誤り率が悪い場合に、希望波
の近傍には、妨害波があると判断し、RF局部周波数発
振器17、受信IF局部周波数発振器21を制御して、
中間周波信号に変換される希望波と妨害波を含む受信信
号の周波数をずらす。
【0046】これにより、希望波近傍の妨害波を受信I
Fバンドパスフィルタ18の通過帯域外の信号となるよ
うにして除去し、希望波のみが受信IFバンドパスフィ
ルタ18を通過するようにする。
【0047】つまり、デジタル信号処理回路23の受信
電力測定部31は、直交検波回路20により形成され、
A/Dコンバータ22によりデジタル化されたベースバ
ンド信号から受信電界強度を測定する。そして、受信電
力測定部31は、測定した受信電界強度に基づいて、A
/Dコンバータ22から出力されるベースバンド信号の
レベルが一定になるように、AGCアンプ19を制御す
る制御信号34を形成し、これをAGCアンプ19に供
給する。また、受信電力測定部31において測定された
受信電界強度は、後述する周波数制御部33に供給され
る。
【0048】デジタル信号処理回路23の符号誤り率測
定部32は、A/Dコンバータ22から供給されたベー
スバンド信号に対して行われる誤り訂正処理において、
どれくらい誤り訂正を行なったかを測定し、測定結果を
周波数制御部33に供給する。
【0049】デジタル信号処理部23の周波数制御部3
3は、受信電力測定部31からの受信電界強度と、符号
誤り率測定部32から符号誤り率とに基づいて、前述も
したように、受信電界強度が良好であるにもかかわら
ず、符号誤り率が高い、つまり、通信特性が悪い場合に
は、希望波の近傍に妨害波があると判断し、RF局部周
波数発振器17、受信IF局部周波数発振器21、送信
IF局部周波数発振器42の発振周波数を変えるよう
に、各局部周波数発振器17、21、42を制御する。
【0050】これにより、前述もしたように、RFミキ
サ16において、中間周波信号に変換される妨害波およ
び希望波とからなる受信信号の周波数をずらし、希望波
近傍の妨害波を受信IFバンドパスフィルタ18の通過
帯域外の信号にして、妨害波を除去するようにする。
【0051】次に、図5、図6を用いて、希望波近傍の
妨害波を除去する処理について詳細に説明する。以下に
おいては、受信する直接スペクトラム拡散通信信号の中
心周波数をfRXRFとし、この直接スペクトラム拡散通信
信号の中心周波数fRXRFからマイナス方向にf1分離れ
た周波数fJAM-RFに妨害波が存在する場合を例に説明す
る。
【0052】前述のように、受信する直接スペクトラム
拡散通信信号の中心周波数をfRXRFとし、この直接スペ
クトラム拡散通信信号を中間周波信号に変換するための
RF局部周波数発振器17から出力される周波数変換用
のRF局部発振信号の周波数をfRFLOとすると、このR
F局部発振信号に基づいて直接スペクトラム拡散通信信
号を変換することにより形成される中間周波信号の中心
周波数fRXIFは、次に示す(1)式、または、(2)式
により求めることができる。 fRXIF = fRXRF − fRFLO …(1) fRXIF = fRFLO − fRXRF …(2) この実施の形態においては、(1)式を用いるものとす
る。
【0053】そして、直接スペクトラム拡散通信信号の
中心周波数fRXRFからマイナス方向にf1離れた周波数
の中間周波に変換される前の妨害波の周波数fJAM-RF
は、 fJAM-RF =fRXRF − f1 …(3) となる。
【0054】中間周波数に変換された後の妨害波の周波
数fJAM-IFは、(3)式と、(1)式とから、 fJAM-IF = fJAM-RF − fRFLO = fRXRF − f1 − fRFLO = fRXIF − f1 …(4) となる。
【0055】つまり、中間周波信号に変換する前の希望
波の中心周波数fRXRFからf1だけ離れた周波数の妨害
波がある場合には、希望波を中間周波信号に変換した後
においても、中間周波信号に変換された希望波HSの中
心周波数fRXIFからf1だけ離れた位置に中間周波信号
に変換された妨害波DSが存在することになる。
【0056】図5に、中間周波信号に変換された後の希
望波HSと妨害波DSの周波数スペクトラムと、受信I
Fバンドパスフィルタ18の周波数特性を示す。受信I
Fバンドパスフィルタの周波数特性は、図2を用いて前
述した通りである。
【0057】この図5に示すように、希望波HS、妨害
波DSの両方とも、受信IFバンドパスフィルタ18の
通過帯域内あるため、妨害波DSは除去できずに、希望
波HSおよび妨害波DSが共に受信IFバンドパスフィ
ルタ18から出力されてしまう。
【0058】この場合、希望波および妨害波がAGCア
ンプ19に入力されてしまうため、前述したように、受
信電圧測定部31で測定された受信電界強度は良好であ
るにもかかわらず、誤り符号率測定部32で測定された
誤り訂正処理における符号誤り率は悪くなる。この場合
に、周波数制御部33は、RF局部周波数発振器17、
受信IF局部周波数発振器21、送信IF局部周波数発
振器42の発振周波数を変える。つまり、各局部周波数
発振器17、21、42から出力される局部発振信号の
周波数を予め決められた範囲内でずらすようにする。
【0059】各局部周波数発振器17、21、42の発
振周波数は、中間周波信号とされた希望波HSの周波数
帯域と、図2に示した受信IFバンドパスフィルタ18
の周波数特性に基づいて、ずらす量(変化量)が定めら
れ、希望波HSが、受信バンドパスフィルタ18の通過
帯域から外れることがない範囲で定められる。
【0060】この実施の形態においては、この実施の形
態においては、妨害波DSを、希望波HSの中心周波数
fRXIFからf2離れた周波数の信号とすることにより、
妨害波を受信IFバンドパスフィルタ18により除去す
ることができるので、 f´ = f2 − f1 …(5) で求められる周波数分、各局部周波数発振器17、2
1、42の発振周波数をさげて、中間周波信号に変換さ
れる受信信号の周波数をずらす。
【0061】つまり、各局部周波数発振器17、21、
42から出力される局部発振信号の周波数をfRFLOと
し、これを周波数f´分低下させた局部発振信号の周波
数をfRFLO´とすれば、fRFLO´は、 fRFLO´ = fRFLO − f´ …(6) と表すことができる。
【0062】そして、局部周波数発振器17、21、4
2から出力される局部発振信号をf´低くした場合の中
間周波信号としての希望波HSの中心周波数fRXIF´
は、前述の(1)式、(6)式から、 fRXIF´ = fRXRF − fRFLO´ = fRXRF − fRFLO − f´ = fRXIF −f´ …(7) のように求めることができる。
【0063】同様に、局部周波数発振器17、21、4
2から出力される局部発振信号をf´低下させた場合の
中間周波信号としての妨害波DSの周波数fJAM-IF´
は、前述の(2)式、(5)式、(6)式から、 fJAM-IF´ = fJAM-RF − fRFLO´ = fRXRF − f1 −fRFLO´ = fRXIF´ − f1 = fRXIF − f´ − f1 = fRXRF − (f2 − f1) − f1 = fRXIF − f2 …(8) となる。
【0064】図6は、このようにして、周波数f´分、
局部周波数発振器17、21、42から出力される局部
発振信号の周波数を低くした場合の、中間周波信号とさ
れた希望波HS、妨害波DSの周波数スペクトラム波形
および受信IFバンドパスフィルタ18の周波数特性を
示す図である。
【0065】この図6に示すように、また、前述の
(7)式、(8)式からも明らかなように、局部周波数
発振器17、21、42から出力される局部発振信号の
周波数をf´分低くすると、RFミキサ16から出力さ
れる希望波HSの中心周波数fRXIF´は、元の中心周波
数fRXIFをマイナス方向にf´分ずらしたようになる。
また、RFミキサ16から出力される中間周波信号とさ
れた妨害波DSの周波数fJAM-IF´は、希望波HSの元
の中心周波数fRXIFからマイナス方向に周波数f2分ず
らしたようになる。
【0066】つまり、図2、および、図5に示したよう
に、各局部周波数発振器17、21、43の局部発振周
波数を変更する前は、中間周波信号に変換された妨害波
(周波数fJAM-IF)は、受信IFバンドパスフィルタ1
8により、相対減衰量L1分しか減衰させることができ
なかった。これに対し、各局部周波数発振器17、2
1、43の局部発振周波数を変更した場合には、妨害波
DSは、受信IFバンドパスフィルタ18の通過帯域害
の周波数の中間周波信号(周波数fJAM-IF´)となり、
受信IFバンドパスフィルタ18により、相対減衰量L
2分減衰させることができ、希望波近傍HSの妨害波D
Sを十分に除去することができる。
【0067】また、図6の妨害波DSを十分に除去した
場合の方が、図5の場合より、希望波のレベル対妨害波
のレベル(D/U比)は大きく改善される。
【0068】このようにして、各局部周波数発振器1
7、21、42の発振周波数を変えることにより、中間
周波信号に変換する受信信号の周波数を変えても、ベー
スバンド信号の符号訂正においての符号誤り率が改善さ
れなかった場合には、妨害波による妨害はなかったもの
と判断して、デジタル信号処理回路の周波数制御部33
は、各局部周波数発振器17、21、42の発振周波数
を、元のfRXLOに戻す。
【0069】また、各局部周波数発振器17、21、4
2の発振周波数を変えて、中間周波信号に変換する受信
信号の周波数を変えることによって、ベースバンド信号
の符号訂正においての符号誤り率がさらに劣化した場合
には、妨害波が希望波の反対側の位置にあると推定し
て、デジタル信号処理回路23の周波数制御部33は、
各局部周波数発振器17、21、42の発振周波数を逆
方向に動かす。
【0070】つまり、前述の説明においては、図5、図
6に示したように、妨害波DSは、希望波HSより周波
数が小さい場合を例にして説明した。この場合は、各局
部周波数発振器の局部発振周波数をf´分小さくなる方
向に変更し、受信信号の周波数帯域を低くする方向、す
なわちマイナス方向に中間周波信号に変換する受信信号
の周波数を動かすようにした。このようにしても、ベー
スバンド信号の符号訂正においての符号誤り率がさらに
劣化した場合には、各局部周波数発振器17、21、4
2の発振周波数をf´分大きくし中間周波信号に変換す
る受信信号の周波数を高くする。すなわちプラス方向に
中間周波信号に変換する受信信号の周波数を動かす。
【0071】このように、この実施の形態においては、
希望波の周波数帯域と、受信IFバンドパスフィルタ1
8の周波数特性に基づいて、各局部周波数発振器17、
21、43の局部発振周波数をf´分小さくする、変更
しない、f´分大きくするというように、変更しない場
合も含め、3つの周波数に変更することができるように
されている。
【0072】これにより、妨害波が希望波の近傍であっ
て、希望波よりも周波数が小さい場合、および、大きい
場合の両方の妨害波を除去することができる。
【0073】また、この実施の形態の携帯電話端末は、
図1に示したように、RF局部周波数発振器17は、受
信部および送信部の双方で共用されているため、前述し
たように、受信IF局部周波数発振器42から出力され
る局部発振信号の周波数も、RF局部周波数発振器1
7、受信IF局部周波数発振器21から出力される信号
と同様に変更される。
【0074】次に、図7、図8のフローチャートを参照
しながら、この実施の形態の携帯電話端末において行わ
れる、中間周波信号に変換される受信信号の周波数変更
処理について説明する。
【0075】前述したように、この実施の形態の携帯電
話端末のデジタル信号処理部23は、この携帯電話端末
の各部を制御する制御部としての機能を有しており、待
ち受け受信時および通話時において、目的とする信号の
近傍に妨害波がある場合に、これを除去するため、例え
ば、予め決められた時間間隔毎などの予め決められたタ
イミングで、図7、図8に示す中間周波信号に変換され
る受信信号の周波数変更処理を実行する。
【0076】まず、デジタル信号処理部23は、符号誤
り率測定部32により、ベースバンド信号に対する符号
訂正においての符号誤り率を測定する(ステップ10
1)。デジタル信号処理部23の周波数制御部33は、
ステップ101において測定した符号誤り率が低く、良
好に復調されたか否かを判断する(ステップ102)。
【0077】ステップ102の判断処理により、符号誤
り率が低く、目的とする信号が良好に復調されていると
判断した場合には、各局部周波数発振器17、21、4
2から出力される局部発信信号の周波数である局部発信
周波数を変更することなく、その周波数で受信処理を続
行する(ステップ103)。
【0078】ステップ102の判断処理により、符号誤
り率が高く、目的とする信号が良好に復調されていない
と判断した場合には、デジタル信号処理部23は、受信
電力測定部31により、供給されたベースバンド信号か
ら受信電界強度を測定する(ステップ104)。
【0079】そして、デジタル信号処理部23の周波数
制御部33は、ステップ104において測定した受信電
界強度は大きく、良好な受信電界強度であるか否かを判
断する(ステップ105)。
【0080】ステップ105の判断処理において、受信
電界強度は小さく、良好な受信電界強度ではないと判断
したときには、アンテナ12により受信している受信信
号自体が弱く、AGCアンプ19によるゲイン制御も十
分でないと判断し、各局部周波数発振器17、21、4
2の局部発振周波数を変更することなく、その周波数で
受信処理を続行する(ステップ106)。
【0081】ステップ105の判断処理において、受信
電界強度は大きく、良好な受信電界強度であると判断し
たときには、目的とする信号(希望波)の近傍に妨害波
があり、受信IFバンドパスフィルタ18により妨害波
が除去されていないと判断し、局部周波数発振器17、
21、42の局部発振周波数(ローカル周波数)を高い
方にシフトさせる(ステップ107)。
【0082】つまり、受信電界強度が十分であるにもか
かわらず、符号誤り率が悪いときには、デジタル信号処
理部23の周波数制御部33は、希望波の周波数帯域や
受信IFバンドパスフィルタの周波数特性に基づいて決
められる周波数分、この実施の形態においてはf´分、
ローカル周波数を高くなる方向にシフトさせる。
【0083】そして、符号誤り率測定部32により、符
号誤り率を測定し(ステップ108)、ローカル周波数
を高くなる方向にシフトさせたことにより、符号誤り率
が改善されたか、変化なしか、あるいは、悪化したかを
判断する(ステップ109)。
【0084】すなわち、ステップ109の判断処理は、
ステップ107の処理により、ローカル周波数を高くな
る方向にシフトさせた結果、図6を用いて説明したよう
に、希望波近傍の妨害波が、受信IFバンドパスフィル
タ18の通過周波数帯域外の信号となって除去されたか
否かを判断する処理である。
【0085】ステップ109の判断処理において、符号
誤り率が改善されたと判断したときには、妨害波が受信
IFバンドパスフィルタ18の通過周波数帯域外の信号
となり、受信IFバンドパスフィルタ18により除去さ
れたと判断し、高くなる方向にシフトさせた後のローカ
ル周波数の局部発振信号を用いて受信処理を続行する
(ステップ110)。
【0086】また、ステップ109の判断処理におい
て、符号誤り率に変化なしと判断したときには、妨害波
による妨害はないものと判断し、ローカル周波数を元に
戻し(ステップ111)、元に戻しローカル周波数の局
部発振信号を用いて、受信処理を続行する(ステップ1
12)。
【0087】また、ステップ109の判断処理におい
て、符号誤り率が悪化したと判断したときには、図8に
示すように、局部周波数発振器17、21、42の局部
発振周波数(ローカル周波数)を低い方にシフトさせる
(ステップ113)。すなわち、妨害波は、希望波に対
して周波数が低い信号であると判断し、ローカル周波数
を低い方にシフトさせる。
【0088】つまり、ローカル周波数を高くなる方向に
シフトさせても、符号誤り率が悪化した場合には、デジ
タル信号処理部23の周波数制御部33は、希望波の周
波数帯域や受信IFバンドパスフィルタの周波数特性に
基づいて決められる周波数分、この実施の形態において
はf´分、ローカル周波数を低くなる方向にシフトさせ
る。
【0089】そして、符号誤り率測定部32により、符
号誤り率を測定し(ステップ114)、ローカル周波数
を低くなる方向にシフトさせたことにより、符号誤り率
が改善されたか、変化なしか、あるいは、悪化したかを
判断する(ステップ115)。
【0090】すなわち、ステップ115の判断処理は、
ステップ109の判断処理と同様に、ステップ113の
処理により、ローカル周波数を低くなる方向にシフトさ
せた結果、図6を用いて説明したように、希望波近傍の
妨害波が、受信IFバンドパスフィルタ18の通過周波
数帯域外の信号となって除去されたか否かを判断する処
理である。
【0091】ステップ115の判断処理において、符号
誤り率が改善されたと判断したときには、妨害波が受信
IFバンドパスフィルタ18の通過周波数帯域外の信号
となり、受信IFバンドパスフィルタ18により除去さ
れたと判断し、低くなる方向にシフトさせた後のローカ
ル周波数の局部発振信号を用いて受信処理を続行する
(ステップ116)。
【0092】また、ステップ115の判断処理におい
て、符号誤り率に変化なしと判断したとき、あるいは、
符号誤り率が悪化したと判断したときには、妨害波によ
る妨害はないものと判断し、ローカル周波数を元に戻し
(ステップ117)、この元に戻しローカル周波数の局
部発振信号を用いて受信処理を続行する(ステップ11
8)。
【0093】このように、この実施の形態の携帯電話端
末は、受信電界強度が良好であるにもかかわらず、ベー
スバンド信号の符号訂正においての符号誤り率が悪い場
合に、局部周波数発振器17、21、42から出力され
る局部発振信号の周波数をシフトさせる。これにより、
中間周波信号に変換される受信信号の周波数をずらし、
妨害波のみを受信IFバンドパスフィルタ18の通過周
波数帯域外の信号とすることで、妨害波を除去すること
ができる。
【0094】なお、この実施の形態の携帯電話端末にお
いては、例えば、予め決められた時間間隔毎などの予め
決められたタイミング毎に、図7、図8に示す中間周波
信号に変換される受信信号の周波数変更処理を実行する
ものとして説明したが、これに限るものではない。例え
ば、受信電界強度および符号誤り率を受信処理中におい
ては常時監視するようにし、受信電界強度が良好である
にもかかわらず、符号誤り率が悪いことを検出した場合
に、図7、図8に示した処理を実行し、希望波近傍の妨
害波を除去するようにすることもできる。
【0095】また、この実施の形態の携帯電話端末にお
いては、局部周波数発振器17、21、42から出力さ
れる局部発振信号の周波数は、f´分低くする、変更し
ない、f´分高くするのように、3つの周波数に変更す
るようにしたが、これに限るものではない。例えば、低
い方に複数段階、高い方に複数段階変更することができ
るようにし、符号誤り率の改善度合いに基づいて、周波
数変更を行なうようにしてもよい。
【0096】また、周波数の変更範囲だけを定めてお
き、例えば、符号誤り率の改善度合いに基づいて、数百
ヘルツ毎にローカル周波数をずらすなど、徐々に局部周
波数発振器の発信周波数を変更するようにすることもで
きる。
【0097】また、前述の実施の形態においては、RF
局部周波数発振器17を受信部と送信部とで共用してい
るため、送信IF局部周波数発振器42の局部発振信号
の周波数も変更するようにしたが、受信部と送信部と
で、それぞれ異なる局部周波数発振器を使用するように
すれば、ローカル周波数の変更は、受信部に関連する局
部周波数発振器だけでよい。
【0098】また、前述の実施の形態においては、この
発明による携帯通信端末を直接スペクトラム拡散通信方
式のデジタル携帯電話端末に適用したものとして説明し
たが、これに限るものではなく、各種のデジタル携帯通
信端末にこの発明を適用することができる。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
携帯通信端末によれば、急峻な減衰特性を持たない中間
周波フィルタを用いた場合でも、目的とする周波数の受
信信号近傍の妨害波を確実に除去することができる。
【0100】また、請求項2に記載の携帯通信端末によ
れば、目的とする周波数の受信信号が妨害波により影響
を受けているか否かを確実に検出することができる。こ
れにより、目的とする周波数の受信信号が妨害波により
影響を受けている場合には、中間周波信号に変換される
受信信号の周波数をずらして、妨害波を確実に除去する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による携帯通信装置の一実施の形態を
説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示した携帯通信装置の受信部の受信IF
バンドパスフィルタの周波数特性を説明するための図で
ある。
【図3】図1に示した受信IFバンドパスフィルタに入
力される中間周波に変換された希望波の周波数スペクト
ラムを示す図である。
【図4】図1に示した受信IFバンドパスフィルタに入
力される中間周波に変換された希望波と妨害波の周波数
スペクトラムを示す図である。
【図5】中間周波信号に変換された希望波と妨害波の周
波数スペクトラムと、図1に示した受信IFバンドパス
フィルタの周波数特性との関係を説明するための図であ
る。
【図6】中間周波信号に変換される希望波と妨害波の周
波数をずらした中間周波信号に反感した場合の希望波と
妨害波の周波数スペクトラムと、図1に示した受信IF
バンドパスフィルタの周波数特性との関係を説明するた
めの図である。
【図7】図1に示した携帯通信端末において行われる中
間周波信号に変換される受信信号の周波数の変更処理に
ついて説明するためのフローチャートである。
【図8】図7に続くフローチャートである。
【符号の説明】
12…アンテナ、13…アンテナ共用器、14…RFア
ンプ、15…RFフィルタ、16…受信RFミキサ、1
7…RF局部周波数発振器、18…受信IFバンドパス
フィルタ、19…AGCアンプ、20…直交検波回路、
21…受信IF局部周波数発振器、22…A/Dコンバ
ータ、23…デジタル信号処理部、31…受信電力測定
部、32…符号誤り率測定部、33…周波数制御部、4
2…送信IF局部周波数発振器、43…送信部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望の周波数の受信信号を中間周波信号に
    変換する中間周波信号変換回路と、 前記中間周波信号変換回路に周波数変換用信号を供給す
    る出力周波数が可変の可変周波数発振器と、 前記中間周波信号変換回路から出力された中間周波信号
    から所望の中間周波信号を抽出する中間周波フィルタ
    と、 前記中間周波フィルタから出力された中間周波信号を検
    波する検波回路と、 前記検波回路の前記所望の周波数の前記受信信号の検波
    出力に妨害波の影響があるか否かを検出する妨害検出部
    と、 前記妨害検出部からの検出出力に基づいて、前記受信信
    号の検波出力に妨害波の影響があると判断したときに、
    前記可変周波数発振器から出力する前記周波数変換用信
    号の周波数を変更し、前記妨害波が前記中間周波フィル
    タの帯域外の周波数の信号となるように制御する周波数
    制御部とを備えることを特徴とする携帯通信装置。
  2. 【請求項2】前記妨害波検出部は、受信信号の受信電界
    強度を検出する受信電界強度検出部と、前記受信信号の
    誤り訂正における符号誤り率を検出する符号誤り率検出
    部とを備え、 前記周波数制御部は、前記受信電界強度検出部からの受
    信電界強度が予め決められたレベル以上あり、かつ、前
    記符号誤り率検出部からの符号誤り率が予め決められた
    符号誤り率より悪い場合に、前記所望の周波数の前記受
    信信号の近傍の妨害波による影響があると判断し、前記
    周波数発振器から出力する前記周波数変換用信号の周波
    数を変更することを特徴とする請求項1に記載の携帯通
    信装置。
  3. 【請求項3】周波数変換用信号を発生させる周波数発振
    工程と、 前記周波数発振工程からの前記周波数変換用信号に基づ
    いて、所望の周波数の受信信号を中間周波信号に変換す
    る中間周波信号変換工程と、 前記中間周波信号変換工程において変換された中間周波
    信号から所望の帯域の中間周波信号を抽出する中間周波
    信号抽出工程と、 前記中間周波信号抽出工程により抽出された中間周波信
    号を検波する検波工程と、 前記検波工程で得られる前記所望の周波数の前記受信信
    号の検出出力に妨害波の影響があるか否かを検出する妨
    害波検出工程と、 前記妨害波検出工程からの検出出力に基づいて、前記受
    信信号の検波出力に妨害波の影響があると判断したとき
    に、前記周波数発振工程において発生させる前記周波数
    変換用信号の周波数を変更し、前記妨害波が前記中間周
    波信号抽出工程において抽出される中間周波信号の帯域
    外の周波数の信号となるように制御する周波数制御工程
    とを備えることを特徴とする受信方法。
  4. 【請求項4】前記妨害波検出工程は、受信信号の受信電
    界強度を検出する受信電界強度検出工程と、前記受信信
    号の誤り訂正における符号誤り率を検出する符号誤り率
    検出工程とを備え、 前記周波数制御工程においては、前記受信電界強度検出
    工程からの受信電界強度が予め決められたレベル以上あ
    り、かつ、前記符号誤り率検出部からの符号誤り率が予
    め決められた符号誤り率より悪い場合に、前記所望の周
    波数の前記受信信号の検出出力に妨害波の影響があると
    判断し、前記周波数発振工程において発生させる前記周
    波数変換用信号の周波数を変更することを特徴とする請
    求項3に記載の受信方法。
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