JP4286955B2 - 通信遮断装置および通信遮断方法 - Google Patents

通信遮断装置および通信遮断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4286955B2
JP4286955B2 JP08018199A JP8018199A JP4286955B2 JP 4286955 B2 JP4286955 B2 JP 4286955B2 JP 08018199 A JP08018199 A JP 08018199A JP 8018199 A JP8018199 A JP 8018199A JP 4286955 B2 JP4286955 B2 JP 4286955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
code string
wave
code
inverted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08018199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000278250A (ja
Inventor
彰彦 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP08018199A priority Critical patent/JP4286955B2/ja
Priority to US09/345,755 priority patent/US6870889B1/en
Priority to CNB008054266A priority patent/CN1290285C/zh
Priority to EP20000909743 priority patent/EP1168698B1/en
Priority to DE2000628744 priority patent/DE60028744T2/de
Priority to PCT/JP2000/001686 priority patent/WO2000057592A1/ja
Priority to KR1020017011232A priority patent/KR100701989B1/ko
Publication of JP2000278250A publication Critical patent/JP2000278250A/ja
Priority to US10/993,433 priority patent/US7627061B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4286955B2 publication Critical patent/JP4286955B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B14/00Transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B14/02Transmission systems not characterised by the medium used for transmission characterised by the use of pulse modulation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W48/00Access restriction; Network selection; Access point selection
    • H04W48/02Access restriction performed under specific conditions
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04KSECRET COMMUNICATION; JAMMING OF COMMUNICATION
    • H04K3/00Jamming of communication; Counter-measures
    • H04K3/40Jamming having variable characteristics
    • H04K3/45Jamming having variable characteristics characterized by including monitoring of the target or target signal, e.g. in reactive jammers or follower jammers for example by means of an alternation of jamming phases and monitoring phases, called "look-through mode"
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04KSECRET COMMUNICATION; JAMMING OF COMMUNICATION
    • H04K3/00Jamming of communication; Counter-measures
    • H04K3/40Jamming having variable characteristics
    • H04K3/46Jamming having variable characteristics characterized in that the jamming signal is produced by retransmitting a received signal, after delay or processing
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B2201/00Indexing scheme relating to details of transmission systems not covered by a single group of H04B3/00 - H04B13/00
    • H04B2201/69Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general
    • H04B2201/707Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general relating to direct sequence modulation
    • H04B2201/70715Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general relating to direct sequence modulation with application-specific features
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04KSECRET COMMUNICATION; JAMMING OF COMMUNICATION
    • H04K2203/00Jamming of communication; Countermeasures
    • H04K2203/10Jamming or countermeasure used for a particular application
    • H04K2203/16Jamming or countermeasure used for a particular application for telephony
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04KSECRET COMMUNICATION; JAMMING OF COMMUNICATION
    • H04K3/00Jamming of communication; Counter-measures
    • H04K3/40Jamming having variable characteristics
    • H04K3/41Jamming having variable characteristics characterized by the control of the jamming activation or deactivation time
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04KSECRET COMMUNICATION; JAMMING OF COMMUNICATION
    • H04K3/00Jamming of communication; Counter-measures
    • H04K3/40Jamming having variable characteristics
    • H04K3/43Jamming having variable characteristics characterized by the control of the jamming power, signal-to-noise ratio or geographic coverage area

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Security & Cryptography (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信内容を符号列により情報変調または情報復調する通信装置における通信を遮断する通信遮断装置および通信遮断方法に関し、例えばCDMA(符号分割多元接続)方式における通信を遮断するのに好適な通信遮断装置および通信遮断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機やPHS(以下これらを「携帯電話」と総称する。)の普及が急速に進展したことから、移動体通信の利用者が急増している。これにより、いつでもどこでも電話を利用できることから利用者にとっては大変便利になった一方で、同時に種々の社会問題を誘発している。例えば新幹線の座席での通話、コンサート会場での呼出音、医療現場での利用による電子医療機器の障害など、場所やマナーの配慮に欠けた携帯電話の利用がトラブルの原因になっている。
【0003】
これらのトラブルを回避するため、携帯電話の利用場所を規制したり、また必要に応じ携帯電話の電源オフの呼びかけや、携帯電話の所持チェックの実施等して対処をしているが、十分な対応がなされていないのが現状である。そのため、国内等で主に用いられてきたTDMA(時分割多元接続)方式による携帯電話については、広周波数域にわたって疑似バースト信号を送信して通信を妨害し通話を遮断する装置が販売されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この疑似バースト信号を送信し通信を遮断する装置によると、半径数m程度の範囲でしか通信を有効に遮断することができないという問題がある。また次世代携帯電話によるCDMA(符号分割多元接続)方式にあっては、スペクトラム拡散技術による通信方式を用いているため、耐雑音性が高く、TDMA方式によるものと較べて単なる疑似バースト信号では通信を妨害し遮断することが困難であるという問題も生じる。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、通信内容を符号列により情報変調または情報復調する通信装置における通信遮断空間を確保し得る通信遮断装置および通信遮断方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の通信遮断装置では、
通信内容を所定の符号列により情報変調または情報復調する通信装置における通信を遮断する通信遮断装置であって、
受信した到来波から前記所定の符号列を抽出可能な符号列抽出手段と、
前記符号列抽出手段により抽出された抽出符号列を反転符号列に反転可能な符号列反転手段と、
前記抽出符号列または前記反転符号列の位相を進相可能な位相制御手段と、
進相した反転符号列を通信遮断波として送信する遮断波送信手段と、
を備えることを技術的特徴とする。
【0007】
また、請求項2の通信遮断装置では、請求項1において、
前記位相制御手段による進相は、前記抽出符号列または前記反転符号列の少なくとも1符号相当であることを技術的特徴とする。
【0008】
さらに、請求項3の通信遮断装置では、請求項1または2において、
前記遮断波送信手段は、増幅利得を任意に制御可能な電力増幅手段を有することを技術的特徴とする。
【0009】
さらにまた、請求項4の通信遮断装置では、請求項1、2または3において、
前記遮断波送信手段は、前記通信遮断波を断続的に送信することを技術的特徴とする。
【0010】
また、請求項5の通信遮断装置では、請求項1〜4のいずれか一項において、前記到来波は、複数の前記通信装置から送信されることを技術的特徴とする。
【0012】
請求項1の発明では、符号列抽出手段により抽出された抽出符号列を符号列反転手段によって反転符号列に反転し、また位相制御手段によって反転符号列の位相を進める。あるいは位相制御手段によって抽出符号列の位相を進め、これを符号列反転手段によって反転符号列に反転するのである。そして、通信遮断波として進相した反転符号列を遮断波送信手段によって送信する。これにより、通信遮断波として送信される反転符号列は、通信内容を情報変調した所定の符号列と反転した符号列をなし、しかもその位相は進められているため、伝搬途中にある当該所定の符号列をこの進相された反転符号列によってほぼ遅相なく適切に相殺することができる。つまり、符号列が相殺されてしまうため、情報復調ができなくなり、通信を確実に遮断できるのである。
【0013】
請求項2の発明では、位相制御手段による進相は、抽出符号列または反転符号列の少なくとも1符号相当であることから、この少なくとも1符号相当の対応する時間分、先行して反転符号列を送信することができる。これにより、符号列抽出手段、符号列反転手段、位相制御手段および遮断波送信手段による信号処理に伴う位相遅延が生じても、この時間以内であればその影響を回避することができる。
【0014】
請求項3の発明では、進相した反転符号列を通信遮断波として送信する遮断波送信手段は、増幅利得を任意に制御可能な電力増幅手段を有することから、諸要因による位相変動を電力換算することにより位相のずれを補完することができる。これにより、随時変動する位相のずれにも対応することができる。
【0015】
請求項4の発明では、進相した反転符号列を通信遮断波として送信する遮断波送信手段は、通信遮断波を断続的に送信することから、通信遮断波の送信を休止する期間ができる。これにより、この送信を休止する期間においては、自らが送信した通信遮断波によって、受信した到来波から所定の符号列を自ら抽出できなくなるという事態がないため、受信した到来波から一旦、所定の符号列を抽出した後であっても、この休止期間内に再度、所定の符号列を抽出することができる。
【0016】
請求項5の発明では、受信した到来波は、複数の通信装置から送信されることから、これら複数の通信装置ごとに対応した通信遮断波として進相した反転符号列を遮断波送信手段によって送信する。これにより、これら複数の通信装置ごとに送信される所定の符号列を、各通信装置ごとに個別対応させた反転符号列によってほぼ遅相なく適切に相殺することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る通信遮断装置および通信遮断方法の実施形態を図1〜7に基づいて説明する。
まず、本通信遮断装置の特徴を明確にするため、本通信遮断装置が通信を妨げる、CDMA方式によるパイロット信号の構成例を図2に基づいて説明する。
なお、ここで説明するパイロット信号は、米国Qualcomm社によるIS-95 方式に準拠した場合におけるパイロットチャネルで送信されるもので、基地局からの通話エリア圏内に位置するか否かを携帯電話が判断するために用いられるものである。
【0019】
図2に示すように、パイロット信号は、PN(Pseudorandom Noise)符号発生器により生成する。このPN符号発生器は、n段並べたシフトレジスタと、帰還タップとから構成されており、ここでは説明を容易にするため、シフトレジスタを3段並べて構成したものを例示している。つまり、シフトレジスタの第1段目(bit1)と第3段目(bit3)から引き出した帰還タップにより排他的論理和をとってその結果をシフトレジスタの第1段目(bit1)に戻し、順次上位段側にシフトさせる構成をとる。これにより、図2に示すようなK1〜K7からなるPN符号列が生成され、このようなPN符号列を含んだパイロット信号が基地局から携帯電話に向けてパイロットチャネルとして送信される。
【0020】
ここで、基地局からパイロットチャネルとして送信されるパイロット信号は、前述したように、携帯電話がこの信号を認識することができるか否かによって、自らの位置がその基地局の通話エリア圏内にあるか否かを判断する目的にも用いられる。そのため、この基地局からのパイロット信号を途中で遮断することによって、たとえ通話エリア圏内に携帯電話が位置していても、パイロット信号を認識できないため、携帯電話に自らがその基地局の通話エリア圏内にない、即ち通話エリア圏外であると認識させることができるのである。
【0021】
したがって、最も単純な方法によりパイロット信号を相殺して遮断するものとしては、伝搬経路途中で受信したパイロット信号を反転増幅器によって反転させ、再度、送信する装置を考えることができる。しかし、このような構成の装置によると、反転増幅器で用いられる高周波増幅器自身の遅延特性が影響するため、十分な精度でパイロット信号を相殺することができない。また確実に相殺するためには、パイロット信号以上の電力による電波を発生させなければならず、電波法等の法規制の下では十分な通信遮断を行うことができない。さらに、受信した到来波は、伝搬経路による雑音や信号歪等のため、通常、変形していることから、このような歪んだ信号を増幅することは効率が悪いことがわかっている。
そこで、本発明に係る通信遮断装置および通信遮断方法の実施形態では、上述したような種々の問題を解決するため、以下説明する構成等によってCDMA方式による携帯電話における通信遮断空間を確保し得る通信遮断を実現している。
【0022】
図1に示すように、通信遮断装置20は、主に、受信用アンテナ21、広帯域増幅器22、乗算器24、広帯域増幅器26、バンドパスフィルタ(以下「BPF」という。)28、搬送波検出器32、分周器34、同期捕捉器36、PN符号発生器38、遅延補正器40、反転符号発生器41、乗算器42、電力増幅器44および送信用アンテナ47から構成されている。
【0023】
受信用アンテナ21により受信された到来波は、所定利得を有する広帯域増幅器22によって増幅された後、後述するPN符号発生器38により生成されるPN符号列と乗算器24よって逆拡散される。逆拡散された1次変調信号は、所定利得を有する広帯域増幅器26によって再度増幅された後、BPF28を通過することによってデータの重畳したキャリア信号(搬送波)が抽出される。抽出された搬送波は、さらに搬送波検出器32と分周器34によって所定比に分周され、また同期捕捉器36が同期捕捉することで、符号クロックを得る。これにより得られた符号クロックによってPN符号発生器38から所定のPN符号を発生させ、逆拡散するための乗算器24にPN符号列を与えるとともに、後段の遅延補正器40にもPN符号列を受け渡す。
【0024】
この遅延補正器40に受け渡されるPN符号列は、後述するように位相を進める操作が施されているため、乗算器24に与えられるPN符号列よりも所定ビットに相当する分、位相が進められている。このようにして受け渡された位相の進んだPN符号列は、さらに遅延補正器40によって適切な遅延補正が行われた後、反転符号発生器41によって信号レベルが反転した反転符号列に反転される。そして、先に抽出した搬送波を乗算器42によって反転符号列により拡散変調することで、符号反転したパイロット信号である通信遮断波が発生し、電力増幅器44により所定電力に増幅された通信遮断波が送信用アンテナ47を介して送信される。なお、この電力増幅器44は、後述するように、例えば電圧による電力制御(−35dB)が行われており、より効果的な通信遮断を行っている。
【0025】
ここで、PN符号発生器38から乗算器24および位相制御器40に受け渡されるPN符号列について再び図2を参照して説明する。
PN符号発生器38は、127段並べたシフトレジスタと、帰還タップとから構成されており、基地局側のPN符号発生器と同様に構成される。これにより、基地局から送信されたPN符号列と同様のPN符号列を得ることができるため、乗算器24によって例えば127ビット長のPN符号列による逆拡散が行われる。
【0026】
一方、遅延補正器40に受け渡されるPN符号列は、乗算器24に与えられるPN符号列よりも、所定ビットに相当する分、位相が進められている。つまり、例えば乗算器24に与えるシフトレジスタの第127段目よりも1ビット分前のタップ、即ちシフトレジスタの第126段目から遅延補正器40にPN符号列を与える。これにより、1ビット分位相の進んだPN符号列が遅延補正器40に受け渡されるため、通信遮断装置20内で行われる信号処理による遅延時間を見越した反転符号列を発生させることができる。このようにPN符号発生器38によって進める位相を1ビット分に規定したのは、IS-95 方式に準拠した場合(符号速度1.228MHz)のPN符号1ビット分のずれは、距離に換算すると約244mに相当するため、これ以上の携帯電話の距離的なずれは稀であると考えられるからである。なお、ここでは、シフトレジスタの第127段目よりも1ビット分前のタップ(第126段目)から遅延補正器40にPN符号列を与えたが、符号速度によって、例えば符号速度がより速いものであれば2ビット分前(第125段目)あるいは3ビット分前(第124段目)からタップをとって遅延補正器40にPN符号列を与えても良い。
【0027】
また、1ビット分位相の進んだPN符号列を受け取る遅延補正器40により、さらに正確な遅延補正を行うことによって、適切に遅延補償された反転符号列を反転符号発生器41により得ることができる。つまり、PN符号発生器38を構成するシフトレジスタの1ビット分前のタップからPN符号列を取り出すことによって位相を進め過ぎたとしても、この遅延補正器40により位相を遅らせることによって正確な位相調整を行うことができるため、反転符号発生器41により得られる反転符号列は適切な遅延補償がなされている。なお、遅延補正器40は、遅延線やD形フリップフロップ等による各種遅延素子によって遅延時間を制御可能に構成される。
【0028】
次に、通信遮断装置20の電力増幅器44による電力制御を図3〜5に基づいて説明する。
図3に示すように、携帯電話側で受信されるパイロット信号と通信遮断装置20による通信遮断信号の強度は、基地局70からの距離L(直接距離)と、通信遮断装置20からの距離(間接距離)により変動する。例えば基地局70から通信遮断装置20に到来したパイロット信号と同じ電力で通信遮断信号を送信した場合でも、直接距離と間接距離の差(距離差)の電波減衰分だけ弱い電力でしか携帯電話側に入力されない。また、この距離差は通信遮断エリア91内の場所ごとに異なるため、ある特定の場所の通信を遮断するためには、距離差分の電力を供給する必要がある。さらに、距離差分のPN符号列の位相のずれも発生することから、PN符号列の相関が低下してしまう。
【0029】
ここで、前述したPN符号1ビット分の位相のずれ(時間)を距離差に換算した値としてPN符号波長と考えると、PN符号の半波長以上の距離差が生じる場合には適用が困難になる。また、必要以上に強力な通信遮断信号を送信した場合、携帯電話が符号反転したパイロット信号に同期してしまい通話エリア圏内に位置していると誤認識したり、想定した通信遮断空間以外のエリアにも悪影響を与えるおそれが生ずる。さらに、現在施行されている電波法の下では、いわゆる微弱電力(約−66.5dBm )の範囲を超えて通信遮断信号を送信することはできない。したがって、微弱電力以下の必要最低限の電力で、でき得るだけ広範囲に亘って通信遮断空間を確保するような通信遮断装置20の電力制御を行うことが必要になる。そこで、通信遮断装置20では、次に説明するような各評価を行ったうえで、最も有効な電力制御を採用している。
【0030】
次式(1)に示すように、最もシンプルな状態を想定した電波の伝搬損失は自由空間伝搬損失式が適用される。
【0031】
【数1】
Figure 0004286955
【0032】
この式(1)を用いて標準的なIS-95 方式の基地局からパイロット信号が約1W(+30dBm )で送信された場合、微弱電力(約−66.5dBm )まで減衰する距離を求めると概ね1724mになる。この場合、通信遮断装置20から微弱電力で送信された通信遮断信号が、到来波と同じ電力で相殺するれば、通信遮断空間は距離差のないX軸上のみ限定される(図3参照)。実際には、後述するように、通信遮断装置20側の利得分だけ小さい電力でも相殺することができる。ところが、基地局70から通信遮断装置20までの距離が近い場合には微弱電力の範囲で確保できる通信遮断空間は狭くなることがわかっている。
【0033】
例えば図4に示すように、100m×100mの部屋90において、部屋90の中心線Xの延長上にある基地局70から通信遮断装置20までの距離Lごとに、微弱電波の範囲で確保できる通信遮断エリアを求めると、この距離Lが500m、1km、5kmであるときのそれぞれの通信遮断エリアは、符号92a、92b、92cで表され、さらにこの距離Lごとの損失の最大値はそれぞれ29.0dBm (500m)、30.3dBm (1km)、34.2dBm (5km)である。なお、これは、後述する通信遮断装置20側の利得(+6.3dB)を考慮したものである。
【0034】
また、次式(2)に示すように、距離差分の位相のずれによるPN符号列の相関低下分の損失を図4による値に加えると、それぞれの通信遮断エリアは図5に示すように縮小する。
【0035】
【数2】
Figure 0004286955
【0036】
つまり、図5に示すように、100m×100mの部屋90において、部屋90の中心線Xの延長上にある基地局70から通信遮断装置20までの距離Lごとに、微弱電波の範囲で確保できる通信遮断エリアを求めると、距離Lが500m、1km、5kmであるときのそれぞれの通信遮断エリアは、符号93a、93b、93cで表され、さらにこの距離Lごとの損失の最大値はそれぞれ29.2dBm (500m)、30.8dBm (1km)、37.7dBm (5km)である。
【0037】
したがって、図4および図5による距離Lごとの損失の最大値より、基地局70からの距離Lが大きいほど通信遮断エリアは広く確保できるものの、通信遮断エリア内の損失の差も大きくなるため、全エリアをカバーするためには電力を増減させなければならないことがわかる。例えば前述したように、式(1)による図4と式(2)による図5とにより、基地局70から5kmの地点における損失の差は、概ね35dB(図4から34.2dBm 、図5から37.7dBm )であるから、−35dBの範囲で通信遮断波の電力を変化させることが有効であることがわかる。したがって、本実施形態では、図1に示す電力増幅器44を電圧により電力利得を制御するタイプとして、周期的(例えば100Hz)変動する電圧によって電力制御する。これにより、携帯電話側の同期捕捉時間以内に何度か通信を遮断することができる。また、到来波の電力等から基地局70との距離Lを推定して、このような電力幅を決定しても良い。
【0038】
続いて、通信遮断装置20による実験機等を試作して行った実験結果を図6および図7に基づいて説明する。ここで、試作した通信遮断装置20はIS-95 方式に準拠して800MHz帯の仕様にしたが、本実施形態による通信遮断装置20は他の周波数帯、例えば2GHz帯においても、同様に適用できることは言うまでもない。なお、主な緒元は、表1に示す通りである。
【0039】
【表1】
Figure 0004286955
【0040】
また、本実験では、通信遮断装置20の能力を比較するために、高周波増幅器を用いて到来波を単純に反転増幅して再度送信するもの(以下「反転増幅器」という。)との比較実験も行った。さらに外来雑音の影響を考慮して、その影響が少なく安定した結果が得られる有線による実験と、実用に近い無線による実験との双方について行い評価している。なお、いずれの実験においても、DU比は、受信機(携帯電話)の入力部のBPF通過電力より次式(3)によって求めた。またこの入力部のBPFは、中心周波数が搬送波周波数と同値のもの、即ち800MHz帯において帯域幅2MHzまたは10MHzで通過域減衰3dBまたは4dBのものを用いた。
【0041】
【数3】
Figure 0004286955
【0042】
無線による実験系は図6に示す構成により、また有線による実験は図6中に破線で表す電波部分(パイロット信号波、通信遮断波)をケーブルを用いて結線し、到来波と通信遮断波を供給混合し、受信機81側におけるパイロット信号の誤り率を誤り率測定器84によって測定した。
【0043】
まず、通信遮断装置20および反転増幅器を有線による実験によって得た、パイロット信号を相殺(誤り率0.5程度)するために必要なDU比を測定した結果を次の表2に示す。このDU比は、式(3)に示した通り、負では到来波電力の方が通信遮断波よりも高く、正では通信遮断波電力の方が到来波電力よりも高いこを指すため、この表2よる実験結果から、いずれの拡散帯域幅においても、反転増幅器と比較して通信遮断装置20の方が約12dB微弱な電力で通信を遮断すること、即ち通信遮断空間を確保できることを確認した。またこの利得差が反転増幅器側の位相遅延によるものであると考えれば、前述した式(2)を逆に適用して概ねPN符号列を2〜3波長分(2.4〜1.6μS)の遅延であることがわかる。さらに到来波よりも6.3〜4.7dB弱い電力でも通信遮断空間を確保可能であることも確認した。
【0044】
【表2】
Figure 0004286955
【0045】
また、表2に示すように、拡散帯域幅が、1.25MHzの場合に較べて10MHzの場合の方が約1.6dB程度性能が低下しているのは、PN符号速度が速いほど通信遮断装置20の同期捕捉精度が低下したことによるもので、同期捕捉器36を構成する半導体の最高動作周波数にPN符号速度が近づいたためである。したがって、同期捕捉器36を高速動作可能な半導体等(例えばガリウム砒素によるもの)により構成すればこの性能低下を抑制することができる。
【0046】
次に、無線による実験では、直線上に3m間隔で送信機71、通信遮断装置20、受信機81を配置して、微弱電波の範囲で動作を評価した。ここでは、5m×10mの電波暗室において、自由空間の直接伝搬を想定し、各装置ともに水平半波長ダイポールアンテナ(送信機アンテナ72、受信用アンテナ21、送信用アンテナ47、受信機アンテナ82)を用いて測定を行った。この無線による実験では、図6に示す通信遮断装置20を送信機71側または受信機81側に移動させて、通信遮断装置20と受信機81との距離を変化させてることで、DU比を上下させて受信機81による誤り率を誤り率測定器84により測定した。また、反転増幅器については、通信遮断装置20を反転増幅器に置き換えて、反転増幅器と受信機81との距離を変化させてることで、DU比を上下させて受信機81による誤り率を誤り率測定器84により測定した。なお、通信遮断装置20による通信遮断波が通信遮断装置20自身の同期捕捉を遮断しないように、遮断開始時のみ到来波の同期捕捉を行い、後の同期捕捉は行っていない。
【0047】
無線による実験におけるDU比と誤り率との関係を図7に示す。ここで、図7に示す特性図では、通信遮断装置20の電力増幅器44による電力制御を行うものを黒丸でプロットし、通信遮断装置20の電力増幅器44よる電力制御を行わないものを白丸でプロットし、反転増幅器によるものを白四角でプロットしている。
この実験により得られた関係から、例えば誤り率が0.1以上でパイロット信号が遮断されたものと考え、DU比を比較すると、反転増幅器と比較して約10dB微弱な電力で通信を遮断すること、即ち通信遮断空間を確保できることがわかる。無線による実験では、空間雑音等の影響で、全体的に4dB程度の性能劣化はあるものの、概ね有線による実験と同様の特性が確認できている。
【0048】
また、通信遮断装置20において、同一の平均電力(DU比)で妨害した場合、通信遮断装置20による電力制御を行うもの(黒丸でプロット)、即ち電力を変化させたものの方が、通信遮断装置20よる電力制御を行わないもの(白丸でプロット)、即ち電力を一定にしたものよりも、約2dB弱い電力で通信を遮断できていることがわかる。電力が変化する際の影響で、若干の利得が得られるものと考えられる。
【0049】
さらに、図7から、電力制御を行わない場合には、DU比の低下に伴い誤り率が劣化している一方で、電力を制御した場合の誤り率は比較的安定していることがわかる。このことから電力を制御することで、安定に誤り率0.1以下を示す区間が拡大し、広いエリア内でも通信遮断を実現できることを確認している。
【0050】
またさらに、電力制御を行う場合、通信遮断波を断続的に送信するように制御を行うことによって、通信遮断装置20による通信遮断波の送信を休止する期間ができるため、この通信遮断波を休止する期間においては、自らの通信遮断波が通信遮断装置20自身の同期捕捉を遮断することがない。これにより、遮断開始時のみ到来波の同期捕捉を行い、後の同期捕捉は行わないという同期シーケンスをとることなく、この休止期間内に再度、到来波の同期捕捉を行うことができる。したがって、通信遮断装置20自体が移動するような場合であっても、適宜、受信した到来波から同期捕捉を行うことができるため、移動場所に応じた反転符号列によってほぼ遅相なく適切にパイロット信号を相殺することができる。
【0051】
以上説明したように、本実施形態の通信遮断装置20によると、受信用アンテナ21、広帯域増幅器22、乗算器24、広帯域増幅器26、BPF28、搬送波検出器32、分周器34、同期捕捉器36およびPN符号発生器38により抽出されたPN符号列を、PN符号発生器38および遅延補正器40によって位相を進めさらに反転符号発生器41によって反転符号列に反転させる。そして、通信遮断波として進相した反転符号列を乗算器42、電力増幅器44および送信用アンテナ47によって送信する。これにより、通信遮断波として送信される反転符号列は、CDMA方式のパイロットチャネルによるパイロット信号と反転した符号列をなし、しかもその位相は進められているため、伝搬途中にあるパイロット信号をこの進相された反転符号列によってほぼ遅相なく適切に相殺することができる。したがって、CDMA方式による携帯電話には、基地局からのパイロットチャネルによるパイロット信号を受信することができないところ、基地局の通話エリア圏外にいると認識させることができるため、CDMA方式による携帯電話において通信することができない範囲、即ち通信遮断空間を確保し得る効果がある。
【0052】
また、本実施形態の通信遮断装置20によると、反転符号列を通信遮断波として送信する電力増幅器44は、所定周期(例えば100Hz)で−35dBの電力制御が行われていることから、諸要因による位相変動を電力換算することにより位相のずれを補完することができる。これにより、随時変動する位相のずれにも対応することができるため、例えば伝搬経路が直接的なものに加えて間接的なものも含むような複雑化した場合においても、それに伴う位相変動にも対応して伝搬途中にあるCDMA方式によるパイロット信号をほぼ遅相なく適切に相殺することができる。したがって、CDMA方式による携帯電話には、伝搬経路が複雑になっていても基地局からのパイロットチャネルによるパイロット信号を受信することができないため、基地局の通話エリア圏外にいると認識させることができ、CDMA方式による携帯電話において通信遮断空間を確保し得る効果がある。
【0053】
さらに、本実施形態の通信遮断装置20によると、反転符号列を通信遮断波として送信する電力増幅器44は、通信遮断波を断続的に送信するように制御を行うことによって、通信遮断波の送信を休止する期間ができる。これにより、この送信を休止する期間においては、自らが送信した通信遮断波によって、受信した到来波からPN符号列を自ら抽出できなくなるという事態がないため、受信した到来波から一旦、PN符号列を抽出した後であっても、この休止期間内に再度、PN符号列を抽出することができる。したがって、通信遮断装置20自体が移動するような場合であっても、適宜、受信した到来波からPN符号列を抽出できるところ、移動場所に応じた反転符号列によってほぼ遅相なくパイロット信号を適切に相殺することができるため、CDMA方式による携帯電話は、基地局からのパイロットチャネルによるパイロット信号を受信することができない。そのため、通信遮断装置20自らが移動していても、CDMA方式の携帯電話において当該移動先の通信遮断空間を確保し得る効果がある。
【0054】
なお、本実施形態では、位相制御手段としてのPN符号発生器38および遅延補正御器40を、符号列反転手段としての反転符号発生器41の前段に位置させたが、本発明ではこれに限られることはなく、符号列反転手段の後段に位相制御手段として遅延補正御器等を位置させても良く、この場合においても前述同様の効果が得られる。
【0055】
また、本実施形態では、1台の携帯電話に対して1局の基地局からパイロット信号波を受信する場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、1台の携帯電話に対して複数の基地局からパイロット信号波を受信する場合や、複数の携帯電話に対して複数の基地局からパイロット信号波を受信する場合にも適用することができる。この場合、各基地局からはそれぞれ異なるPN符号列を受信することになるが、適宜、それぞれのPN符号列に適合した反転符号列を送信することによって、各基地局から送信されるパイロット信号波に対してそれぞれの通信遮断波を送信する。これにより、いずれの基地局に対してもその通話エリア圏外にいると携帯電話に認識させることができるため、複数の基地局から呼ばれ得る場合でも、CDMA方式による携帯電話において通信遮断空間を確保し得る効果がある。なお、本実施形態では、前記表1に示す如く拡散符号速度または拡散帯域幅を1.25MHzまたは10MHzにしたが、これ以外のもの、例えば5MHzや20MHzであっても、前述同様の効果を得ることができる。また、複数の携帯電話がそれぞれ異なる周波数帯、例えば800MHz帯、1.5GHz帯、2.0GHz帯に対応するものであっても、本通信遮断装置の構成をそれぞれの周波数帯に対応可能なマルチバンド構成にすれば、いずれの携帯電話についても通信遮断波を送信することができ、それぞれの携帯電話に対し前述同様の効果を得ることができる。
【0056】
さらに、本実施形態では、基地局からパイロット信号波を受信する場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、同期信号波を受信する場合についても同様に適用することができる。この場合、同期符号列に適合した反転符号列を送信するように通信遮断装置20のPN符号発生器38等を構成する。これにより、同期信号波を通信遮断波によって妨害することで携帯電話側の同期確立を妨げることができるため、基地局の通話エリア圏内にいても、CDMA方式による携帯電話において通信遮断空間を確保し得る効果がある。また同様に、ページング信号波やアクセス信号波あるいは通話信号波を受信する場合についても適用することができ、さらにこれらの信号波を通信妨害状況に応じて、パイロット信号波、同期信号波、ページング信号波(アクセス信号波)、通話信号波の順に、段階的にそれぞれに対応する通信遮断波によって妨害しても良い。これにより、パイロット信号波による通信の妨害に失敗しても、その次に同期信号波、ページング信号波(アクセス信号波)、またその次に通話信号波というように、それぞれの通信を順次妨げるように通信遮断波を送信するため、より確実にCDMA方式による携帯電話において通信遮断空間を確保し得る効果がある。
【0057】
さらにまた、本実施形態では、PN符号列に適合した反転符号列を送信することによって通信遮断を行ったが、本発明ではこれに限られることはなく、例えば合成符号に適合した反転符号列を送信することによって通信遮断を行っても良く、その場合も同様の効果を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】
請求項1の発明では、符号列抽出手段により抽出された抽出符号列を符号列反転手段によって反転符号列に反転し、また位相制御手段によって抽出符号列または反転符号列の位相を進める。そして、通信遮断波として進相した反転符号列を遮断波送信手段によって送信する。これにより、通信遮断波として送信される反転符号列は、通信内容を情報変調した所定の符号列と反転した符号列をなし、しかもその位相は進められているため、伝搬途中にある当該所定の符号列をこの進相された反転符号列によってほぼ遅相なく適切に相殺することができる。したがって、受信側の通信装置は、通信内容を情報変調した所定の符号列を受信することができないところ、当該通信内容の復調を妨げられる。つまり、通信内容を符号列により情報変調する通信装置において通信することができない範囲、即ち通信遮断空間を確保し得る効果がある。
【0059】
請求項2の発明では、位相制御手段による進相は、抽出符号列または反転符号列の少なくとも1符号相当であることから、この少なくとも1符号相当の対応する時間分、先行して反転符号列を送信することができる。これにより、符号列抽出手段、符号列反転手段、位相制御手段および遮断波送信手段による信号処理に伴う位相遅延が生じても、この時間以内であればその影響を回避することができる。したがって、伝搬途中にある通信内容を情報変調した所定の符号列を少なくとも1符号相当進相した反転符号列によってほぼ遅相なく適切に相殺することができるため、受信側の通信装置は、当該通信内容の復調を妨げられる。つまり、通信内容を符号列により情報変調する通信装置において通信遮断空間を確保し得る効果がある。
【0060】
請求項3の発明では、進相した反転符号列を通信遮断波として送信する遮断波送信手段は、増幅利得を任意に制御可能な電力増幅手段を有することから、諸要因による位相変動を電力換算することにより位相のずれを補完することができる。これにより、随時変動する位相のずれにも対応することができる。したがって、例えば伝搬経路が直接的なものに加えて間接的なものも含むような複雑化した場合においても、それに伴う位相変動にも対応して伝搬途中にある通信内容を情報変調した所定の符号列をほぼ遅相なく適切に相殺することができるため、受信側の通信装置は、伝搬経路が複雑になっていても当該通信内容の復調を妨げられる。つまり、通信内容を符号列により情報変調する通信装置において通信遮断空間をより広く確保し得る効果がある。
【0061】
請求項4の発明では、進相した反転符号列を通信遮断波として送信する遮断波送信手段は、通信遮断波を断続的に送信することから、通信遮断波の送信を休止する期間ができる。これにより、この送信を休止する期間においては、自らが送信した通信遮断波によって、受信した到来波から所定の符号列を自ら抽出できなくなるという事態がないため、受信した到来波から一旦、所定の符号列を抽出した後であっても、この休止期間内に再度、所定の符号列を抽出することができる。したがって、通信遮断装置自体が移動するような場合であっても、適宜、受信した到来波から所定の符号列を抽出できるところ、移動場所に応じた反転符号列によってほぼ遅相なく適切に相殺することができるため、受信側の通信装置は、当該通信内容の復調を妨げられる。つまり、通信遮断装置自らが移動していても、通信内容を符号列により情報変調する通信装置において当該移動先の通信遮断空間を確保し得る効果がある。
【0062】
請求項5の発明では、受信した到来波は、複数の通信装置から送信されることから、これら複数の通信装置ごとに対応した通信遮断波として進相した反転符号列を遮断波送信手段によって送信する。これにより、これら複数の通信装置ごとに送信される所定の符号列を、各通信装置ごとに個別対応させた反転符号列によってほぼ遅相なく適切に相殺することができる。したがって、複数の通信装置から当該所定の符号列を受信する通信内容を符号列により情報変調する通信装置においても、通信遮断空間をより広く確保し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信遮断装置の構成を示すブロック図である。
【図2】PN符号系列の発生概要を示す説明図である。
【図3】本実施形態の通信遮断装置による通信遮断の概念を示す説明図である。
【図4】伝搬損失による通信遮断エリアを示す説明図である。
【図5】符号相関損失による通信遮断エリアを示す説明図である。
【図6】本実施形態の通信遮断装置による通信遮断の実験系を示す構成図である。
【図7】DU比と誤り率との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
20 通信遮断装置
21 受信用アンテナ(符号列抽出手段)
22、26 広帯域増幅器 (符号列抽出手段)
24 乗算器 (符号列抽出手段)
28 BPF (符号列抽出手段)
32 搬送波検出器 (符号列抽出手段)
34 分周器 (符号列抽出手段)
36 同期捕捉器 (符号列抽出手段)
38 PN符号発生器(符号列抽出手段、位相制御手段)
40 遅延補正御器 (位相制御手段)
41 反転符号発生器(符号列反転手段)
42 乗算器 (遮断波送信手段)
44 電力増幅器 (遮断波送信手段)
47 送信用アンテナ(遮断波送信手段)

Claims (5)

  1. 通信内容を所定の符号列により情報変調または情報復調する通信装置における通信を遮断する通信遮断装置であって、受信した到来波から前記所定の符号列を抽出可能な符号列抽出手段と、前記符号列抽出手段により抽出された抽出符号列を反転符号列に反転可能な符号列反転手段と、前記抽出符号列または前記反転符号列の位相を進相可能な位相制御手段と、進相した反転符号列を通信遮断波として送信する遮断波送信手段と、を備えることを特徴とする通信遮断装置。
  2. 前記位相制御手段による進相は、前記抽出符号列または前記反転符号列の少なくとも1符号相当であることを特徴とする請求項1記載の通信遮断装置。
  3. 前記遮断波送信手段は、増幅利得を任意に制御可能な電力増幅手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の通信遮断装置。
  4. 前記遮断波送信手段は、前記通信遮断波を断続的に送信することを特徴とする請求項1、2または3記載の通信遮断装置。
  5. 前記到来波は、複数の前記通信装置から送信されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の通信遮断装置。
JP08018199A 1999-03-24 1999-03-24 通信遮断装置および通信遮断方法 Expired - Fee Related JP4286955B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08018199A JP4286955B2 (ja) 1999-03-24 1999-03-24 通信遮断装置および通信遮断方法
US09/345,755 US6870889B1 (en) 1999-03-24 1999-07-01 Communication breaking device and method thereof
EP20000909743 EP1168698B1 (en) 1999-03-24 2000-03-17 Communication blocking device and communication blocking method
DE2000628744 DE60028744T2 (de) 1999-03-24 2000-03-17 Vorrichtung und verfahren zum sperren der kommunikation
CNB008054266A CN1290285C (zh) 1999-03-24 2000-03-17 通信切断装置及通信切断方法
PCT/JP2000/001686 WO2000057592A1 (fr) 1999-03-24 2000-03-17 Dispositif et procede de blocage de communication
KR1020017011232A KR100701989B1 (ko) 1999-03-24 2000-03-17 통신차단장치 및 통신차단방법
US10/993,433 US7627061B2 (en) 1999-03-24 2004-11-22 Communication breaking device and method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08018199A JP4286955B2 (ja) 1999-03-24 1999-03-24 通信遮断装置および通信遮断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000278250A JP2000278250A (ja) 2000-10-06
JP4286955B2 true JP4286955B2 (ja) 2009-07-01

Family

ID=13711203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08018199A Expired - Fee Related JP4286955B2 (ja) 1999-03-24 1999-03-24 通信遮断装置および通信遮断方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US6870889B1 (ja)
EP (1) EP1168698B1 (ja)
JP (1) JP4286955B2 (ja)
KR (1) KR100701989B1 (ja)
CN (1) CN1290285C (ja)
DE (1) DE60028744T2 (ja)
WO (1) WO2000057592A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6859506B1 (en) 2000-10-10 2005-02-22 Freescale Semiconductor, Inc. Ultra wideband communication system, method, and device with low noise reception
JP3633497B2 (ja) * 2001-03-22 2005-03-30 三菱電機株式会社 周波数誤差推定を行う受信機および周波数誤差の推定方法
WO2005015800A1 (fr) * 2003-08-11 2005-02-17 Kurshin Mihail L Vovich Procede de suppression locale d'une liaison mobile
JP2005191739A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Mitsubishi Electric Corp 拡散通信妨害方法およびこの方法を用いた拡散通信妨害装置
US7423575B2 (en) * 2005-01-26 2008-09-09 Sentel Corporation Method and apparatus for protecting personnel and material from RF-based threats using ultra-wideband (UWB) transmission
US7138936B2 (en) * 2005-01-26 2006-11-21 Sentel Corporation Method and apparatus for protecting personnel from RF-triggered explosive devices (RTED) using ultra-wideband (UWB) transmission
US8063813B1 (en) * 2008-04-14 2011-11-22 Nokomis, Inc. Active improvised explosive device (IED) electronic signature detection
US10448864B1 (en) 2017-02-24 2019-10-22 Nokomis, Inc. Apparatus and method to identify and measure gas concentrations
US11489847B1 (en) 2018-02-14 2022-11-01 Nokomis, Inc. System and method for physically detecting, identifying, and diagnosing medical electronic devices connectable to a network
RU2760030C1 (ru) * 2021-04-29 2021-11-22 Общество с ограниченной ответственностью "Омега" Способ блокировки сотовой связи

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3760417A (en) * 1946-01-15 1973-09-18 Us Navy Synchronized pulse jammer and decoy
US4317214A (en) * 1980-07-14 1982-02-23 Attinello John S Apparatus for simulating interference transmissions
US4395734A (en) * 1981-04-24 1983-07-26 Zenith Radio Corporation Remote muting for CATV/STV converters
US4876545A (en) * 1987-12-24 1989-10-24 Itt Corporation Adaptive blanking interface apparatus for self-protection jamming equipment employed in conjunction with radar systems
US5260707A (en) * 1988-12-22 1993-11-09 Hughes Aircraft Company Phase coherent interference signal suppression system and method
US5157688A (en) * 1991-03-14 1992-10-20 Hughes Aircraft Company Spread spectrum transmitter for degrading spread spectrum feature detectors
JPH05284074A (ja) 1992-03-31 1993-10-29 Fujitsu Ltd 移動無線装置用リピータ装置
JPH0725639A (ja) * 1993-07-06 1995-01-27 Yazaki Corp 高強度光ファイバ心線の製造方法
JPH0725639U (ja) * 1993-10-15 1995-05-12 マーケティング株式会社 障碍電波抑制装置
JP2596342B2 (ja) * 1993-11-25 1997-04-02 日本電気株式会社 直接拡散通信妨害装置
US5579144A (en) * 1995-06-30 1996-11-26 Siemens Components, Inc. Data access arrangement having improved transmit-receive separation
AU7546598A (en) * 1997-06-02 1998-12-21 Netline Technologies Ltd. Cellular communications firewall
EP0891110A1 (en) * 1997-07-10 1999-01-13 Alcatel Method and system for preventing a mobile station from causing disturbance

Also Published As

Publication number Publication date
DE60028744D1 (de) 2006-07-27
EP1168698B1 (en) 2006-06-14
EP1168698A4 (en) 2004-08-25
KR100701989B1 (ko) 2007-03-30
DE60028744T2 (de) 2007-05-24
CN1290285C (zh) 2006-12-13
KR20010103038A (ko) 2001-11-17
US7627061B2 (en) 2009-12-01
CN1344452A (zh) 2002-04-10
US20050074077A1 (en) 2005-04-07
WO2000057592A1 (fr) 2000-09-28
EP1168698A1 (en) 2002-01-02
JP2000278250A (ja) 2000-10-06
US6870889B1 (en) 2005-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1062742B1 (en) Correction of signal-interference ratio measures
JP2624964B2 (ja) 無線通信装置
KR100666882B1 (ko) 개인 기지국 통신들을 제공하는 방법 및 시스템
KR100990898B1 (ko) 씨디엠에이-신호 전력 추정 장치 및 방법
KR19980702683A (ko) 디지털 통신용 무선주파수 송수신기 시스템
JP2001168664A (ja) 受信電力計算回路及びそれを用いた受信機
JP4286955B2 (ja) 通信遮断装置および通信遮断方法
KR100872110B1 (ko) 기지국과 다른 통신 유닛 간의 통신의 확립 동안 전송전력을 제어하기 위한 기지국
JPH07240702A (ja) スペクトラム拡散通信装置
KR102372870B1 (ko) 인공지능에 기반하여 동기를 획득하는 중계 장치 및 그 중계 장치의 동작 방법
US7418027B2 (en) Method and apparatus for ultra wideband communications system employing a spread spectrum technique transmitting a baseband signal over a wide frequency band
RU2363106C1 (ru) Способ локального подавления мобильной связи
US7035346B1 (en) Method and apparatus for desensitization of a wireless receiver
Paris Access methods
JPH11186923A (ja) 携帯通信装置および受信方法
JPS61227438A (ja) スペクトル拡散通信方式
Sugiura et al. Communication breaking space for CDMA portable radio telephone
JP2006262412A (ja) 無線中継装置及びその受信装置
US20050233711A1 (en) Multi-carrier transmission device and multi-carrier transmission method
JPH11275630A (ja) 通信端末装置及び受信エネルギー管理方法
JPH0865737A (ja) 移動通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050901

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090326

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150403

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees