JPH11185724A - 円筒形電池の製造方法 - Google Patents

円筒形電池の製造方法

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JPH11185724A
JPH11185724A JP9353881A JP35388197A JPH11185724A JP H11185724 A JPH11185724 A JP H11185724A JP 9353881 A JP9353881 A JP 9353881A JP 35388197 A JP35388197 A JP 35388197A JP H11185724 A JPH11185724 A JP H11185724A
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JP
Japan
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current collector
welding
intermediate current
electrode plate
lead portion
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JP9353881A
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English (en)
Inventor
Kyoichi Kinoshita
恭一 木下
Mitsuharu Muta
光治 牟田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】極板と中間集電体との溶接品質の低下を回避し
つつ、電池抵抗の低減や極板各部の電位ばらつきの低減
を実現し、低損失で大電流を取り出せる円筒形電池の製
造方法を提供すること。 【解決手段】外部引き出し電極端子2の一部をなす板状
の中間集電体21は、その主面が円筒状の電極アセンブ
リ1の端面に対向するように配置され、この主面に電極
アセンブリ1の正極側のリード部11が溶接される。リ
ード部11を活物質内の内部集電体より厚肉に形成し、
かつ、溶接を電子ビームの照射により実施し、更に、こ
の溶接を放射方向へ線状に多数本行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒密閉型電池の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セパレータを挟んで正極板および負極板
を渦巻状に巻装してなる電極アセンブリを電解液ととも
に円筒缶状のケ−ス(筒形電槽)に密閉してなる従来の
円筒密閉型電池には、有底缶とそれを密閉する一枚の蓋
とからなる一枚蓋ケ−ス形式と、両端開口筒とそれを密
閉する二枚の蓋からなる二枚蓋ケ−ス形式とが知られて
いる。
【0003】これら一枚蓋ケ−ス形式における正極板、
又は、二枚蓋形ケ−ス形式における正極板及び負極板か
らの電流取り出しは、渦巻状の極板の側端部から延設さ
れるリード部を中間集電体の主面乃至側端面に抵抗溶接
し、この中間集電体を外部引き出し電極端子に抵抗溶接
する方式が採用されている。また、一枚蓋ケ−ス形式に
おける負極板からの電流取り出しは、渦巻状の負極板の
側端部(以下、リード部ともいう)の端縁である側端縁
を中間集電体の主面乃至側端面に抵抗溶接し、この中間
集電体を缶底部に抵抗溶接する方式が採用されている。
【0004】以下、本明細書において、リード部を中間
集電体の側端面に抵抗溶接する方式を側端面溶接方式と
呼称し、リード部を中間集電体の主面に抵抗溶接する方
式を主面溶接方式と呼称する。主面溶接方式の従来例を
図7、図8に示し、側端面溶接方式の従来例を図9に示
す。
【0005】図7、図8において、溝部100aでほと
んど半割された円盤状集電体100の外周縁には、突起
100bが形成されており、突起100bは、円盤状集
電体1OOの2つの半円板部100c、100dを結合
している。上記円盤状集電体100の溶接工程を図9に
示す。101は正極板、102は溶接部分、104、1
05は溶接棒、矢印は電流通電方向である。溶接棒10
4、105は円盤状集電体100の2つの半円板部10
0c、100dの外周部に別々に接触される。この状態
で、通電を行うと、一部は突起100bを流れ、残部は
一方の半円板部100cから正極板101を通じて他方
の半円板部100dに流れ、この時、比較的大きな電圧
損失が生じる正極板と円盤状集電体との接触部分(溶接
部分)102で抵抗溶接が行われる。
【0006】図9において、200は外部引き出し電極
端子、200aがその内端部(中間集電体)、201は
電極アセンブリ、202は電極アセンブリの一方の極板
から延設されるリード部であり、リード部202は外部
引き出し電極端子200の内端部(中間集電体)200
aの側端面に抵抗乃至レ−ザ−ビ−ムなどにより溶接さ
れている。 なお、リード部は通常は極板内の集電体
(以下、内部集電体ともいう)を活物質層から突出させ
て構成するが、この内部集電体に導電材を付加接続して
もよい。
【0007】中間集電体と外部引き出し電極端子との接
続は、中間集電体と極板とを溶接した後、中間集電体を
外部引き出し電極端子に溶接する方式の他、最初から両
者を一体に形成しておく方式も知られている。すなわ
ち、この一体方式では、中間集電体は外部引き出し電極
端子の内端部を兼ねることになる。次に、上述した一枚
蓋ケ−ス構造の電池では、上記した中間集電体と負極板
のリード部との溶接に加えて更に、中間集電体をケ−ス
の缶底部に抵抗溶接する必要があった。
【0008】この中間集電体と缶底部との接続は、渦巻
状の負極板の側端縁を中間集電体の主面乃至側端面に抵
抗溶接した後、この中間集電体を缶底部側としてケ−ス
に電極アセンブリ及び中間集電体を収容し、電極アセン
ブリの空芯部に棒状溶接用電極を挿入してこの棒状溶接
用電極及び相手側電極にて中間集電体及びケ−スの缶底
部を挟んで抵抗溶接する方式が採用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の極板(負極板、正極板)のリード部と中間集電体との
溶接方式には側端面溶接方式と主面溶接方式とがある
が、どちらも以下に説明するような問題を抱えていた。
まず、側端面溶接方式では、渦巻状の電極アセンブリの
径方向中心部のリード部を中間集電体の側端面まで長く
延設さねばならないので、その配設スペース及び抵抗損
失が増大してしまう。更に、リード部から中間集電体の
側端面に流れ込んだ電流は再び中間集電体の径方向中心
部へ戻るという電流経路の迂回により抵抗損失が一層増
大してしまうという問題があり、多数のリード部を曲
げ、中間集電体の側端面に重ねるので、作業が容易でな
いという問題もあった.次に、主面溶接方式では、極板
の幅すなわち軸方向寸法ばらつきに合わせて中間集電体
が撓んで極板の側端縁になじむ必要があり、中間集電体
を厚くできなかった。つまり、中間集電体を厚くする
と、抵抗溶接における溶接品質が著しく低下した.更に
具体的に説明すると、抵抗溶接では、中間集電体とリー
ド部とが完全に離れてしまえば溶接不可能となってしま
う.また、一度に大面積の溶接を行うには大電流が必要
となって電極アセンブリのセパレータを劣化させるの
で、小面積ごとに時間順次に多数溶接することが好まし
いが、今までの溶接箇所が次の溶接時の電流を吸収して
しまうので、必要な溶接電流が段々と増大してしまうと
いう不具合もあった.また、中間集電体が厚いと抵抗溶
接時の電流がこの中間集電体を迂回して流れて、中間集
電体からリード部へ入る電流が減るため、電流を増大す
る必要があった.しかし、電流の増大は中間集電体での
発熱増大を招き、その熱により電極アセンブリのセパレ
−タが劣化するという問題が新たに生じた.また更に、
上述したように、中間集電体を厚くできないことは、充
放電時におけるこの部位の抵抗損失が増大してしまうと
いう電池性能上重大な問題を生じることになる.結局、
主面溶接方式では、電池の大径化による充放電電流の増
大や電池抵抗の低減や極板電位ばらつきの低減を図るた
めに中間集電体の厚さを増大するという手段を採用する
ことが困難であるという問題を有していた.本発明は上
記問題に鑑みなされたものであり、極板と中間集電体と
の溶接品質の低下を回避しつつ、電池抵抗の低減や極板
各部の電位ばらつきの低減を実現し、低損失で大電流を
取り出せる円筒形電池の製造方法を提供することをその
解決すべき第一の課題としている。
【0010】次に、上述した一枚蓋ケ−ス構造の電池に
おける従来の負極側の中間集電体と缶底部との溶接は、
上述したように、電極アセンブリの空芯部に棒状溶接用
電極を挿入して、この棒状溶接用電極及び相手側電極に
て中間集電体及びケ−スの缶底部を挟んでスポット溶接
しているが、この方法では、溶接に必要な全エネルギ量
が大きく、かつ、溶接電流が溶接箇所からその周辺に回
りこむために中間集電体の温度上昇が大きく、それが電
極アセンブリのセパレータを劣化させるのを抑止するた
めに、溶接電流の制限があり、溶接工程が簡単でなかっ
た。
【0011】棒状溶接用電極が中間集電体に接触する面
積を縮小して電流をできるだけ集中させることにより溶
接電流を減らせるが。この場合には、中間集電体と缶底
部との間の電気抵抗低減のために、場所を変えての多数
回のスポット溶接作業が必要となる。しかし、電極アセ
ンブリの狭い空芯部内で棒状溶接用電極の先端位置を種
々変更するのは容易ではなく、しかも、二回目以降のス
ポット溶接はいままでの溶接箇所が低抵抗点となって迂
回電流を吸収するため、必要な溶接箇所の電流確保が簡
単でないという問題もあった。
【0012】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、セパレータの劣化が少なく、溶接工程が簡素で
信頼性に富む組電池用円筒形電池の製造方法を提供する
ことを、他の課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1記載の円筒形電池の製造方法によれば、外部
引き出し電極端子に接続されるかまたはそれと一体の板
状の中間集電体は、その主面が円筒状の電極アセンブリ
の端面に対向するように配置され、この主面に電極アセ
ンブリの正極板又は負極板の側端縁、更に詳しく言えば
正極板又は負極板のリード部が溶接される。
【0014】本構成の製造方法において特に重要な点
は、リード部を活物質内の内部集電体より厚肉に形成
し、かつ、溶接を中間集電体の反電極アセンブリ側から
の電子ビーム又はレーザービームの照射により実施し、
更に、この溶接を、外部引き出し電極端子を中心として
放射方向へ線状に多数本行うことにある。本構成によれ
ば、以下の作用効果を奏することができる。
【0015】この反電極アセンブリ側からのビーム照射
による極板と中間集電体との溶接方法を採用すれば、極
板と中間集電体との溶接品質の低下を回避しつつ、電池
抵抗の低減や極板各部の電位ばらつきの低減を実現し、
低損失で大電流を取り出せる円筒形電池の製造方法を提
供することができる。本構成で用いる高エネルギビーム
による溶接方式をビーム式主面溶接方式とも呼び、従来
の抵抗溶接による主面溶接方式を抵抗式主面溶接方式と
も呼んで、両者を区別し、以下に両者の作用効果の差を
比較する。
【0016】第一に、本構成では従来の抵抗式主面溶接
方式と同様に側端面溶接方式に比べてリード部を短くで
き、その変形加工も不要であり、電池内のスペ−スも縮
小でき、電流経路短縮により抵抗損失も低減することが
できる。これらの利点は電池の大径化による大容量化を
図る点で最も重要である。第二に、抵抗式主面溶接方式
では、極板の幅すなわち軸方向寸法ばらつきに合わせて
中間集電体が撓んで極板の側端縁になじむ必要があり、
中間集電体を厚くできなかった。つまり、中間集電体を
厚くすると、抵抗溶接における溶接品質が著しく低下し
た.このため、中間集電体の抵抗損失が大きかった。こ
れに対し、本構成のビーム式主面溶接方式では、この問
題はまったく存在せず、ビ−ム照射時に形成される溶融
部がリード部に達する範囲で自由に厚くすることがで
き、その結果、中間集電体の抵抗損失を低減することが
できる。更に、この中間集電体を厚くすることは、その
熱容量を増大させることになるので、ビーム照射により
形成された溶融部の熱はビ−ム照射中止により周囲の中
間集電体の低温領域に吸収されることができ、この溶融
部の熱的影響がセパレータへ到達することを抑止するこ
とができるという効果が生じる。
【0017】第三に、抵抗式主面溶接方式では、溶接点
を溶融するための電流は中間集電体や内部集電体内の長
い経路を通って中間集電体の反電極アセンブリ対向面に
接する一対の溶接用電極端子間を流れるので、溶融すべ
き領域以外でも大きな発熱が生じ、これがセパレ−タに
悪影響を与えてしまう。更に、抵抗式主面溶接方式で
は、溶接電流の一部は一対の棒状溶接用電極を中間集電
体中をバイパスして流れるため同様に無用な発熱が生じ
てセパレ−タの劣化を招く。また更に、抵抗式主面溶接
方式では、一度に大面積の溶接を行うには大電流が必要
となって電極アセンブリのセパレータを劣化させるので
小面積ごとに時間順次に多数点が溶接されるが、この順
次溶接では今までの溶接箇所が次の溶接時の電流を吸収
してしまうので、必要な溶接電流が増大して無用な発熱
を生じ、セパレータを劣化させる。結局、従来の抵抗式
主面溶接方式では、セパレータに近接し、セパレータに
隣接する内部集電体までも溶接電流が流れるので、本質
的にセパレータの熱劣化を招き易いという問題を内包し
ている。これに対し、本構成のビーム式主面溶接方式で
は、上述した各問題はまったく存在せず、溶融すべき溶
接点以外への熱の供給は存在しないと考えることがで
き、セパレータの熱的劣化防止の点で大きな効果があ
る。
【0018】第四に、本構成では、リード部を活物質内
の内部集電体より厚肉に形成しているので、溶融部、す
なわちその冷却後、中間集電体とリード部とを一体化す
る溶接領域の面積を増大して、両者間の電気抵抗を低減
して、その損失を減らせるという作用効果を奏すること
ができる。また、このリード部を厚くしたために隣接す
る各リード部間の隙間が減少するので、溶融部を線状に
形成した場合でも、この線状の溶融部が、互いに隣接す
る各リード部の間の隙間から落下したり垂れたりするの
を抑止することができる。このように線状に溶融部を形
成できるということは、リード部と中間集電体との接触
部分に、ビームスポットを正確に位置合わせするという
困難な作業を省略できるという大きな効果を生む。この
観点から言えば、リード部の厚さはできるだけ正極板及
び負極板の厚さの合計に近いほうがよい。なお、リード
部の厚さの増大は、極板の活物質被着部分から突出させ
た内部集電体の片側または両側に導体片を接合して形成
するのが好適であるが、リード部を折り曲げて厚くする
ことも可能である。その他、リード部と導体片とは予め
溶接する必要はなく、上記ビーム溶接により、中間集電
体、導体片及びリード部を一挙に溶接してもよい。
【0019】第五に、本構成では、溶接を、外部引き出
し電極端子特にその端子部を中心として放射方向へ線状
に多数本行う。このようにすれば、中間集電体の各部か
ら外部引き出し電極端子特にその端子部への電流経路を
最短化してその抵抗損失を低減することができる。請求
項2記載の製造方法によれば請求項1記載の方法におい
て更に、円筒缶形状のケ−スから外部に突出する電極端
子と中間集電体とを一体に形成する。このようにすれ
ば、製造工程を簡素化し、信頼性を向上することができ
る。
【0020】更に説明すると、ビーム式主面溶接方式で
は、中間集電体を厚さ1mm以下というように薄くして
極板の幅のばらつきを中間集電体の変形で吸収する必要
がないので、中間集電体を外部引き出し電極端子と一体
に打ち抜き、プレスなどにより一挙に成形することがで
き、中間集電体と外部引き出し電極端子との接合工程を
省略することができる。
【0021】上記課題を解決するための請求項3記載の
円筒形電池の製造方法によれば、ケ−スの缶底部の外側
からのビ−ム溶接により負極板の側端縁(リード部)を
中間集電体を介することなく直接にケ−スの缶底部に溶
接する。本構成は、上述した請求項1記載の製造方法に
おいて、中間集電体をケ−スの缶底部と置換したと考え
ることができ、一枚蓋ケ−ス構造の電池に対して、上記
した請求項1記載の構成による上記第一〜第三の作用効
果と同じ作用効果を奏することができる上に、中間集電
体の省略による抵抗損失低減効果も奏することができ
る。
【0022】更に付加して説明すれば、本構成のレ−ザ
−ビ−ム溶接や電子ビ−ム溶接などのビ−ム溶接方式で
は、まず従来の抵抗(スポット)溶接で必要であった棒
状溶接用電極の空芯部への着脱が不要となり、作業が容
易となる。また、抵抗溶接に比較して電流が溶接箇所の
周辺部へ回りこんで中間集電体のこの周辺部を無駄に加
熱することがなく、溶接箇所の温度変化が急速であるの
で、中間集電体の周辺部の温度上昇が小さく、それによ
るセパレータの劣化が少ない。また、中間集電体の溶接
箇所周辺の周辺部の温度上昇を抑止するために、一回の
溶接による溶接面積を縮小し、順次多数点を溶接する場
合、以前に溶接した溶接箇所が電流を吸収して中間集電
体をいたずらに加熱し、それにより中間集電体から負極
板を通じてセパレータが過熱されるという不具合を防止
することができる。更に、この多点溶接に際しても、従
来のように狭い空芯部内で棒状溶接用電極の先端位置を
無理に位置変更するといった困難がなく、作業が容易と
なる。
【0023】請求項4記載の構成によれば請求項3記載
の円筒形電池の製造方法において更に、リード部を前記
内部集電体より厚肉に形成し、中間集電体の反リード部
側の主面からのビーム照射によりリード部と中間集電体
とを缶底部の径方向中心から放射方向へ線状に溶接す
る。このようにすれば、上述した請求項1記載の構成に
よる上記第四、第五の作用効果と同じ作用効果を奏する
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】円筒形電池としては、たとえばニ
ッケル水素電池が採用できる。ニッケル水素電池の正の
極板(正極板)としては、発泡ニッケルなどを素材とす
る金属多孔体やパンチングメタル、エキスパンドメタル
などに水酸化ニッケル粉末を含むペーストを充填したも
のが採用できる。
【0025】ニッケル水素電池の負の極板(負極板)と
しては、発泡ニッケルなどを素材とする金属多孔体やパ
ンチングメタル、エキスパンドメタルなどに水素吸蔵合
金粉末を含むペーストを充填したものが採用できる。電
極端子や中間集電体や導体片としてはニッケルやニッケ
ルめっき鋼板を素材としたものが好適である。
【0026】以下、本発明の円筒形電池の製造方法を適
用したニッケル水素電池を図面を参照して以下に説明す
る。
【0027】
【実施例1】先述した二枚蓋形ケ−スを用いた電池の正
極側の外部引き出し電極端子すなわち正極タ−ミナル近
傍を拡大図示する軸方向部分断面図を図1に示す。な
お、この実施例は、二枚蓋形ケ−スを用いた電池の負極
側の外部引き出し電極端子や、一枚蓋ケ−ス構造を用い
た電池の正極側の外部引き出し電極端子にも当然適用す
ることができる。
【0028】1は電極アセンブリ、2は正極タ−ミナル
(外部引き出し電極端子)、3は円盤状の蓋板である。
電極アセンブリ1は、図1では図示しないセパレ−タを
介して正極板及び負極板を重ねて渦巻状に巻装して円筒
状に形成されている。11は正極板の一方の端縁部から
なるリード部であり、12は電極アセンブリの径方向中
心部に形成される空芯部である。
【0029】正極タ−ミナル2は、ニッケルからなり、
主面がリード部11の上端に接して径方向へ延設される
円盤部(中間集電体に相当する)21と、中間集電体部
21の径方向中心位置から蓋板3を貫いて軸方向外側に
突出する円柱状の端子部(主部)22とからなる。蓋板
3は、二枚蓋形ケ−スの蓋であって、蓋板3の中心穴を
貫通する正極タ−ミナル2の端子部22は蓋板3と溶接
されている。31はガス空間であって、正極タ−ミナル
2の円盤部21に開口された貫通孔図示せず)を通じて
電極アセンブリ1から漏出するガスが蓄積される。
【0030】4は、電子ビ−ム溶接により溶融されて形
成された溶接領域であって、円盤部(中間集電体)21
の反電極アセンブリ側の主面21aからの電子ビ−ム照
射により円盤部(中間集電体)21を貫通し、リード部
11に達している。円盤部(中間集電体)21の平面図
を図2に示す。破線11aは、電極アセンブリ1の正極
側のリード部11の巻装状態を模式的に図示している。
【0031】この実施例における一つの特徴は、電子ビ
−ムの走査により溶接領域4を端子部22を中心として
放射方向へ線状に多数形成する点にある。なお各線状の
溶接領域4は互いに周方向へ等角度離れることが好まし
い。このようにすれば、円盤部(中間集電体)21内の
等電位線が略同心円形となるので、電流はほぼ径方向へ
流れることになり、これにより電極アセンブリ1の径方
向周辺部の正極板と端子部22との間の抵抗を良好に低
減することができる。
【0032】円盤部(中間集電体)21近傍の拡大断面
図を図3、図4に示す。ただし、図3は溶接領域4以外
の部位を示し、図4は溶接領域4の部位を示す。電極ア
センブリ1は、正極板13と負極板14とセパレータ1
5とからなる。セパレータ15は約数十μmの厚さの多
孔性樹脂フィルムからなる。正極板13は、ニッケルの
パンチングメタルからなる内部集電体131と、その両
側に被着された水酸化ニッケル粉末含有の活物質132
とからなる。負極板14は、ニッケルのパンチングメタ
ルからなる内部集電体141と、その両側に被着された
水素吸蔵合金粉末含有の活物質142とからなる。
【0033】正極側の内部集電体131の上端部はセパ
レータ15を越えて突出して、活物質132をもたない
側端部131aを構成し、側端部131aには、線状の
ニッケル板からなる長尺の導体片5が溶接などにより接
合され、これら内部集電体131の側端縁131aと導
体片5とはリード部11を構成している。なお、この長
尺の導体片5は、あらかじめ展開された内部集電体13
1の側端縁に沿って設けられて溶接され、その後、渦巻
き状に湾曲されるが、湾曲を用意とするために、導体片
5には一定ピッチで切れ目を設けておくことが好まし
い。なお、この切れ目は溶接により消滅させることがで
きる。
【0034】溶接領域4は、電子ビ−ム溶接により円盤
部(中間集電体)21と内部集電体131の側端部13
1aと導体片5とを溶融して形成され、これにより正極
タ−ミナル2は正極側の内部集電体131に溶接され
る。製造手順を以下に説明する。ここでは、円盤部(中
間集電体)21の厚さは約2mm、内部集電体131の
厚さは約2mm、導体片5の厚さ(径方向)は約1mm
とされている。
【0035】電子ビ−ムのスポット径は約2mm、照射
エネルギ−はたとえば約2kWとされ、パルス照射を行
いながら円形の溶接領域を重ねることにより線状の溶接
領域4を放射方向へ形成する。
【0036】
【実施例2】他の実施例を図5を参照して説明する。6
はケ−スの缶底部であり、1は電極アセンブリ、16は
電極アセンブリ1の負極側のリード部であり、リード部
16は実施例1で説明した正極側のリード部11と同一
構造を有している。
【0037】このケ−スは軟鋼板を有底円筒形状に絞り
加工し、ニッケルめっきしてなり、厚さ約0.2〜0.
4mmとされている。この単電池の負極側の電流取り出
し構造を主として、製造工程全体を簡略に説明する。電
極アセンブリ1をケ−スに挿入し、リード部16を缶底
部1に密接させる。次に、缶底部1を上向きに配置した
状態でその上方から電子ビ−ムを缶底部1の外表面に照
射して缶底部1とリード部16とを直接、溶接する。こ
のようにすることにより、溶融部の自重による垂れがリ
ード部11に向かい好都合である。この実施例において
も実施例1と同様に溶接領域4は放射方向へ線状に多数
形成される。
【0038】なお、溶融熱が電極アセンブリ1のセパレ
ータを劣化させるのを抑止するために、照射はパルス照
射とし、所定時間間隔で多数の箇所にて溶接を行い、溶
接箇所を互い重ならせることにより線状の溶接領域4を
形成することが好適である。 (変形態様)実施例2の変形態様を図6を参照して説明
する。
【0039】この実施例では、ケ−スの缶底部6を二重
円盤構造とする。製造方法について説明すると、まず薄
い内側円盤部62とリード部16とを電子ビ−ム溶接し
て線状の溶接領域41を形成する。その後、絞り加工に
より形成された厚い缶底部61と薄い内側円盤部62と
を電子ビ−ム溶接して点状の多数の溶接領域42を形成
する。
【0040】このようにすれば、厚い缶底部61の溶融
のために大エネルギ−を一度に投入しなくてもよいの
で、セパレータに対する熱的悪影響を軽減することがで
きる。また、この実施例では、溶接領域41、42が重
なっているので、電流経路が最短化して、抵抗損失低減
に一層効果的である。
【0041】
【他の溶接方式】セパレータへの熱的影響を従来より低
減可能な他の溶接方法として摩擦圧接法により中間集電
体と電極アセンブリのリード部を接合する場合について
以下に説明する。参考図面として図1を参照するものと
する。電極アセンブリ1のリード部11に、外部引き出
し電極端子2の円盤部(中間集電体)21を当接し、そ
の端子部22を回転チャック装置で把持し、電極アセン
ブリ1の外周面を固定チャック装置で把持する。このよ
うにして外部引き出し電極端子2を一定トルクで高速回
転しながらリード部11に所定の付勢力で押し付けるこ
とにより摩擦発熱を生じさせて、接合部分を高温に加熱
する。円盤部(中間集電体)21の溶接面にも凹凸を設
けておいてもよい。接合面が圧接可能な高温となった段
階で端子部22の回転を急停止して両者を接合する。
【0042】このようにすれば、摩擦熱が接合すべき摩
擦面のみで生じるので、従来の抵抗溶接のように溶接部
以外での発熱をなくすことができ、この余分な発熱によ
りセパレータの熱的劣化が促進されるということを防止
することができる。また、摩擦圧接によれば、中間集電
体21とリード部11とを一挙に多数箇所で接合させる
ことができ、その結果、簡単に両者間の接触抵抗を減ら
してそれによる損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円筒形電池の製造方法の実施例1を示
すための、二枚蓋形ケ−スを用いた電池の正極側の外部
引き出し電極端子(正極タ−ミナル)近傍を拡大図示す
る軸方向部分断面図である。
【図2】図1における外部引き出し電極端子2の平面図
である。
【図3】図1における円盤部(溶接領域部位)21近傍
を示す拡大断面図である。
【図4】図1における円盤部(非溶接領域部位)21近
傍の拡大断面図である。
【図5】本発明の円筒形電池の製造方法の実施例2を示
すための、一枚蓋ケ−スを用いた電池の缶底部近傍を拡
大図示する軸方向部分断面図である。
【図6】図5に示す実施例2の変形態様を示すための、
一枚蓋ケ−スを用いた電池の缶底部近傍を拡大図示する
軸方向部分断面図である。
【図7】主面溶接方式による中間集電体抵抗溶接を行う
従来の電池の模式斜視図である。
【図8】図7に示す電池における側端面溶接方式を示す
模式説明図である。
【図9】側端面溶接方式による中間集電体抵抗溶接を行
う従来の電池の模式斜視図である。
【符号の説明】
1は電極アセンブリ、2は外部引き出し電極端子、3は
蓋板、11はリード部、13は正極板、14は負極板、
15はセパレータ、21は正極タ−ミナル2の円盤部
(中間集電体)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極板及び負極板がセパレータを挟んで渦
    巻状に形成されて円筒状のケ−スに収容される電極アセ
    ンブリと、前記ケ−スの端部中央に保持されて軸心に沿
    って外部に突出する外部引き出し電極端子と、前記電極
    アセンブリの端面に沿って径方向へ延設されて前記極板
    を前記外部引き出し電極端子に接続する中間集電体とを
    備え、 前記極板は、活物質が内部集電体に被着される主部と、
    前記主部の少なくとも側端部に設けられて前記内部集電
    体を前記中間集電体に接続する導電性のリ−ド部とをも
    つ円筒形電池の製造方法において、 前記リード部を前記内部集電体より厚肉に形成し、 前記中間集電体の反リード部側の主面からのビーム照射
    により前記リード部と前記中間集電体とを前記外部引き
    出し電極端子を中心として放射方向へ線状に溶接するこ
    とを特徴とする円筒形電池の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の円筒形電池の製造方法にお
    いて、 前記外部引き出し電極端子の内端部は前記中間集電体を
    兼ねることを特徴とする円筒形電池の製造方法。
  3. 【請求項3】正極板及び負極板がセパレータを挟んで渦
    巻状に形成される電極アセンブリと、前記電極アセンブ
    リを収容する一端開口の円筒状のケ−スとを備え、前記
    ケ−スは前記負極板に電気的に接続される円筒形電池の
    製造方法において、 前記ケ−スの缶底部の外側からのビ−ム溶接により前記
    負極板の側端縁を前記ケ−スの缶底部に直接に溶接する
    ことを特徴とする円筒形電池の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の円筒形電池の製造方法にお
    いて、 前記リード部を前記内部集電体より厚肉に形成し、 前記中間集電体の反リード部側の主面からのビーム照射
    により前記リード部と前記中間集電体とを前記缶底部の
    径方向中心から放射方向へ線状に溶接することを特徴と
    する円筒形電池の製造方法。
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