JPH1118350A - 樹脂製モータハウジング - Google Patents
樹脂製モータハウジングInfo
- Publication number
- JPH1118350A JPH1118350A JP16369997A JP16369997A JPH1118350A JP H1118350 A JPH1118350 A JP H1118350A JP 16369997 A JP16369997 A JP 16369997A JP 16369997 A JP16369997 A JP 16369997A JP H1118350 A JPH1118350 A JP H1118350A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- crystal polymer
- polycarbonate
- motor housing
- polybutylene terephthalate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリカーボネート又はポリブチレンテレフタ
レートを主体とする樹脂を用いた、ＯＡ機器、光学機
器、家電製品、車載部品等のモータのハウジングとして
好適に使用されるモータの駆動音を小さくすることので
きる樹脂製モータハウジングを提供する。 【解決手段】 ポリカーボネート又はポリブチレンテレ
フタレートと液晶ポリマーとの混合物で構成された樹脂
製モータハウジング。
レートを主体とする樹脂を用いた、ＯＡ機器、光学機
器、家電製品、車載部品等のモータのハウジングとして
好適に使用されるモータの駆動音を小さくすることので
きる樹脂製モータハウジングを提供する。 【解決手段】 ポリカーボネート又はポリブチレンテレ
フタレートと液晶ポリマーとの混合物で構成された樹脂
製モータハウジング。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの駆動音を
小さくすることのできる樹脂製モータハウジングに関す
るものである。
小さくすることのできる樹脂製モータハウジングに関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】モータは、ＯＡ機器、光学機器、家電製
品、車載部品等に広く使用されているが、近年、生活環
境の改善のため、静穏化が要請されている。
品、車載部品等に広く使用されているが、近年、生活環
境の改善のため、静穏化が要請されている。
【０００３】ポリカーボネートは、機械的特性、耐衝撃
性及びクリープ特性に優れており、カメラや携帯電話等
のバウジングとして、広く使用されている。
性及びクリープ特性に優れており、カメラや携帯電話等
のバウジングとして、広く使用されている。
【０００４】また、ポリブチレンテレフタレートは、機
械的特性、電気的特性、耐熱性及び成形性等のバランス
が良く、電気・電子機器部品として広く使用されてお
り、モータハウジングとしても一部使用されている。
械的特性、電気的特性、耐熱性及び成形性等のバランス
が良く、電気・電子機器部品として広く使用されてお
り、モータハウジングとしても一部使用されている。
【０００５】しかし、ポリカーボネートやポリブチレン
テレフタレートをモータハウジングとして用いても、モ
ータの駆動音を低下させる効果は乏しかった。
テレフタレートをモータハウジングとして用いても、モ
ータの駆動音を低下させる効果は乏しかった。
【０００６】一方、液晶ポリマーは、剛直な分子骨格を
有しており、溶融状態で液晶を形成するため、成形時に
加わる剪断応力によって容易に配向し、成形品は、高強
力、高弾性率を示すとともに、優れた耐衝撃性を有し、
線膨張率が小さいという特長を有している。
有しており、溶融状態で液晶を形成するため、成形時に
加わる剪断応力によって容易に配向し、成形品は、高強
力、高弾性率を示すとともに、優れた耐衝撃性を有し、
線膨張率が小さいという特長を有している。
【０００７】このような液晶ポリマーを非液晶ポリマー
と混合して成形することにより、非液晶ポリマーを改質
しようとする試みが種々なされている。例えば、特公平
３−45107号公報には、溶融加工可能な非液晶ポリマー
に液晶ポリマーを 0.5〜20重量％配合することにより、
流動性の改良された重合体組成物が得られることが記載
されている。
と混合して成形することにより、非液晶ポリマーを改質
しようとする試みが種々なされている。例えば、特公平
３−45107号公報には、溶融加工可能な非液晶ポリマー
に液晶ポリマーを 0.5〜20重量％配合することにより、
流動性の改良された重合体組成物が得られることが記載
されている。
【０００８】しかし、ポリカーボネートやポリブチレン
テレフタレートに液晶ポリマーを配合した組成物をモー
タハウジングとして用いた場合、どのような特性を示す
かは知られていない。
テレフタレートに液晶ポリマーを配合した組成物をモー
タハウジングとして用いた場合、どのような特性を示す
かは知られていない。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリカーボ
ネート又はポリブチレンテレフタレートを主体とする樹
脂を用いた、モータの駆動音を小さくすることのできる
樹脂製モータハウジングを提供しようとするものであ
る。
ネート又はポリブチレンテレフタレートを主体とする樹
脂を用いた、モータの駆動音を小さくすることのできる
樹脂製モータハウジングを提供しようとするものであ
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、次の通りである。 １．ポリカーボネートと液晶ポリマーとの混合物で構成
された樹脂製モータハウジング。 ２．ポリブチレンテレフタレートと液晶ポリマーとの混
合物で構成された樹脂製モータハウジング。
解決するもので、その要旨は、次の通りである。 １．ポリカーボネートと液晶ポリマーとの混合物で構成
された樹脂製モータハウジング。 ２．ポリブチレンテレフタレートと液晶ポリマーとの混
合物で構成された樹脂製モータハウジング。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【００１２】本発明において、ポリカーボネート及びポ
リブチレンテレフタレートは、ホモポリマーの他、これ
らを主体とするコポリマーを含むものであり、一般成形
用のものを使用することができる。
リブチレンテレフタレートは、ホモポリマーの他、これ
らを主体とするコポリマーを含むものであり、一般成形
用のものを使用することができる。
【００１３】一方、液晶ポリマーとは、溶融状態におい
て異方性を示す、いわゆるサーモトロピック液晶ポリマ
ーであって、ポリカーボネート及びポリブチレンテレフ
タレートと共通した温度で溶融成形可能なものを意味す
る。
て異方性を示す、いわゆるサーモトロピック液晶ポリマ
ーであって、ポリカーボネート及びポリブチレンテレフ
タレートと共通した温度で溶融成形可能なものを意味す
る。
【００１４】本発明で用いられる液晶ポリマーの具体例
としては、特公昭56− 18016号公報及び特開平１− 2
6632号公報に開示されたｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単
位とエチレンテレフタレート単位とからなる共重合ポリ
エステル、特開昭54− 77691号公報に開示されている
ｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単位と６−ヒドロキシナフ
トエ酸残基単位とからなる共重合ポリエステル、特開
昭47− 47870号公報に開示されているｐ−ヒドロキシ安
息香酸残基単位、テレフタル酸残基単位及び２価フェノ
ール残基からなる共重合ポリエステルが挙げられる。
としては、特公昭56− 18016号公報及び特開平１− 2
6632号公報に開示されたｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単
位とエチレンテレフタレート単位とからなる共重合ポリ
エステル、特開昭54− 77691号公報に開示されている
ｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単位と６−ヒドロキシナフ
トエ酸残基単位とからなる共重合ポリエステル、特開
昭47− 47870号公報に開示されているｐ−ヒドロキシ安
息香酸残基単位、テレフタル酸残基単位及び２価フェノ
ール残基からなる共重合ポリエステルが挙げられる。
【００１５】本発明において用いられる好ましい液晶ポ
リマーは、ポリカーボネートやポリブチレンテレフタレ
ートを分解させることなく成形することのできる 300℃
以下の温度で溶融成形が可能なものである。この観点か
ら、上記及びの液晶ポリマーが好ましく、特にの
半芳香族液晶ポリエステルは、ポリカーボネートやポリ
ブチレンテレフタレートとの相溶性が優れている点で好
ましく用いられる。
リマーは、ポリカーボネートやポリブチレンテレフタレ
ートを分解させることなく成形することのできる 300℃
以下の温度で溶融成形が可能なものである。この観点か
ら、上記及びの液晶ポリマーが好ましく、特にの
半芳香族液晶ポリエステルは、ポリカーボネートやポリ
ブチレンテレフタレートとの相溶性が優れている点で好
ましく用いられる。
【００１６】ポリカーボネート又はポリブチレンテレフ
タレートと液晶ポリマーとの混合割合は、重量比で90／
10〜60／40、好ましくは85／15〜70／30とするのが適当
である。液晶ポリマーの割合がこれよりも少ないとモー
タの駆動音を小さくする効果が十分発揮されず、逆に多
過ぎるとクリープ特性が悪くなるとともに、高価な液晶
ポリマーを大量に使用することによるコストアップとな
り、工業的に不利となる。
タレートと液晶ポリマーとの混合割合は、重量比で90／
10〜60／40、好ましくは85／15〜70／30とするのが適当
である。液晶ポリマーの割合がこれよりも少ないとモー
タの駆動音を小さくする効果が十分発揮されず、逆に多
過ぎるとクリープ特性が悪くなるとともに、高価な液晶
ポリマーを大量に使用することによるコストアップとな
り、工業的に不利となる。
【００１７】本発明のモータハウジングは、ポリカーボ
ネート又はポリブチレンテレフタレートと液晶ポリマー
との混合物を射出成形することにより製造される。射出
成形の条件は、ポリカーボネート又はポリブチレンテレ
フタレートの成形条件をそのまま採用することができ
る。
ネート又はポリブチレンテレフタレートと液晶ポリマー
との混合物を射出成形することにより製造される。射出
成形の条件は、ポリカーボネート又はポリブチレンテレ
フタレートの成形条件をそのまま採用することができ
る。
【００１８】ポリカーボネート又はポリブチレンテレフ
タレートと液晶ポリマーとは、成形時に両樹脂をホッパ
ーに供給することによって混合しながら成形してもよい
が、予め両樹脂をエクストルーダー等の混練機で混練し
てペレット化したものを成形に供するようにすると、液
晶ポリマーがポリカーボネート又はポリブチレンテレフ
タレート中に均一に分散し、成形性が安定して好まし
い。
タレートと液晶ポリマーとは、成形時に両樹脂をホッパ
ーに供給することによって混合しながら成形してもよい
が、予め両樹脂をエクストルーダー等の混練機で混練し
てペレット化したものを成形に供するようにすると、液
晶ポリマーがポリカーボネート又はポリブチレンテレフ
タレート中に均一に分散し、成形性が安定して好まし
い。
【００１９】成形に供する樹脂組成物には、本発明の効
果を損なわない範囲で、必要に応じて、他種のポリマー
やガラス繊維、ウイスカー、マイカ等の充填剤、顔料、
難燃剤、酸化防止剤及び成核剤等の添加剤を含有させる
ことができる。
果を損なわない範囲で、必要に応じて、他種のポリマー
やガラス繊維、ウイスカー、マイカ等の充填剤、顔料、
難燃剤、酸化防止剤及び成核剤等の添加剤を含有させる
ことができる。
【００２０】本発明のモータハウジングは、ポリカーボ
ネート又はポリブチレンテレフタレートに液晶ポリマー
を配合することにより、モータの駆動音を小さくするこ
とができるという利点を有し、ファクシミリ、コピー、
プリンタ等のＯＡ機器、液晶プロジェクタ等の光学機
器、ビデオディスク、ラジオカセット等の家電製品、電
動ミラー、パワーウインドウ等の車載部品等のモータの
ハウジングとして好適である。
ネート又はポリブチレンテレフタレートに液晶ポリマー
を配合することにより、モータの駆動音を小さくするこ
とができるという利点を有し、ファクシミリ、コピー、
プリンタ等のＯＡ機器、液晶プロジェクタ等の光学機
器、ビデオディスク、ラジオカセット等の家電製品、電
動ミラー、パワーウインドウ等の車載部品等のモータの
ハウジングとして好適である。
【００２１】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、駆動音の大きさは、60ワット交流モータのハ
ウジングとして用い、モータを1200rpm の速度で回転さ
せ、モータから約20cm離れた位置で、音量測定器によっ
て発生音の大きさを測定して評価した。
る。なお、駆動音の大きさは、60ワット交流モータのハ
ウジングとして用い、モータを1200rpm の速度で回転さ
せ、モータから約20cm離れた位置で、音量測定器によっ
て発生音の大きさを測定して評価した。
【００２２】実施例１〜８及び比較例１ ポリカーボネート（ＰＣ）と下記の液晶ポリエステルＬ
ＣＰ-1又はＬＣＰ-2とを表１に示した重量比（ＰＣ／Ｌ
ＣＰ）で、直径30mmの２軸エクストルーダーに供給し、
温度 280℃で混練後、ペレット化した。 ＬＣＰ-1：ｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単位と２−ヒド
ロキシ−６−ナフトエ酸残基単位とのモル比が73／27で
ある液晶ポリエステル。 ＬＣＰ-2：ｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単位とエチレン
テレフタレート単位とのモル比が78／22である液晶ポリ
エステル。 得られたペレットを用い、射出成形して、モータハウジ
ングを作製し、これを装着したモータの駆動音の大きさ
を評価した結果を表１に示す。
ＣＰ-1又はＬＣＰ-2とを表１に示した重量比（ＰＣ／Ｌ
ＣＰ）で、直径30mmの２軸エクストルーダーに供給し、
温度 280℃で混練後、ペレット化した。 ＬＣＰ-1：ｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単位と２−ヒド
ロキシ−６−ナフトエ酸残基単位とのモル比が73／27で
ある液晶ポリエステル。 ＬＣＰ-2：ｐ−ヒドロキシ安息香酸残基単位とエチレン
テレフタレート単位とのモル比が78／22である液晶ポリ
エステル。 得られたペレットを用い、射出成形して、モータハウジ
ングを作製し、これを装着したモータの駆動音の大きさ
を評価した結果を表１に示す。
【００２３】
【表１】
【００２４】実施例９〜16及び比較例２ ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）と上記液晶ポリ
エステルＬＣＰ-1又はＬＣＰ-2とを表２に示した重量比
（ＰＢＴ／ＬＣＰ）で、直径30mmの２軸エクストルーダ
ーに供給し、温度 280℃で混練後、ペレット化した。得
られたペレットを用い、射出成形して、モータハウジン
グを作製し、これを装着したモータの駆動音の大きさを
評価した結果を表２に示す。
エステルＬＣＰ-1又はＬＣＰ-2とを表２に示した重量比
（ＰＢＴ／ＬＣＰ）で、直径30mmの２軸エクストルーダ
ーに供給し、温度 280℃で混練後、ペレット化した。得
られたペレットを用い、射出成形して、モータハウジン
グを作製し、これを装着したモータの駆動音の大きさを
評価した結果を表２に示す。
【００２５】
【表２】
【００２６】
【発明の効果】本発明のモータハウジングを使用するこ
とにより、モータの駆動音を小さくすることができ、こ
のモータハウジングをＯＡ機器、光学機器、家電製品、
車載部品等のモータのハウジングとして使用すると生活
環境を静穏化することができる。
とにより、モータの駆動音を小さくすることができ、こ
のモータハウジングをＯＡ機器、光学機器、家電製品、
車載部品等のモータのハウジングとして使用すると生活
環境を静穏化することができる。
Claims (6)
- 【請求項１】 ポリカーボネートと液晶ポリマーとの混
合物で構成された樹脂製モータハウジング。 - 【請求項２】 ポリカーボネートと液晶ポリマーとの混
合重量比が90／10〜60／40である請求項１記載の樹脂製
モータハウジング。 - 【請求項３】 液晶ポリマーが、ｐ−ヒドロキシ安息香
酸残基単位とエチレンテレフタレート単位とからなる液
晶ポリエステルである請求項１記載の樹脂製モータハウ
ジング。 - 【請求項４】 ポリブチレンテレフタレートと液晶ポリ
マーとの混合物で構成された樹脂製モータハウジング。 - 【請求項５】 ポリブチレンテレフタレートと液晶ポリ
マーとの混合重量比が90／10〜60／40である請求項４記
載の樹脂製モータハウジング。 - 【請求項６】 液晶ポリマーが、ｐ−ヒドロキシ安息香
酸残基単位とエチレンテレフタレート単位とからなる液
晶ポリエステルである請求項４記載の樹脂製モータハウ
ジング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16369997A JPH1118350A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 樹脂製モータハウジング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16369997A JPH1118350A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 樹脂製モータハウジング |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1118350A true JPH1118350A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=15778942
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16369997A Pending JPH1118350A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 樹脂製モータハウジング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1118350A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017005870A (ja) * | 2015-06-10 | 2017-01-05 | 住友ベークライト株式会社 | モータハウジングおよびモータハウジングの製造方法 |
-
1997
- 1997-06-20 JP JP16369997A patent/JPH1118350A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017005870A (ja) * | 2015-06-10 | 2017-01-05 | 住友ベークライト株式会社 | モータハウジングおよびモータハウジングの製造方法 |
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