JPH11183318A - レンズの検査方法およびその装置 - Google Patents

レンズの検査方法およびその装置

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JPH11183318A
JPH11183318A JP36602497A JP36602497A JPH11183318A JP H11183318 A JPH11183318 A JP H11183318A JP 36602497 A JP36602497 A JP 36602497A JP 36602497 A JP36602497 A JP 36602497A JP H11183318 A JPH11183318 A JP H11183318A
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JP
Japan
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lens
measured
unit
optical system
measuring
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JP36602497A
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English (en)
Inventor
Toru Takamura
徹 高村
Kazutaka Imada
和孝 今田
Takao Harada
隆雄 原田
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TECHNICA KK
Original Assignee
TECHNICA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一人の検査員で複数の規格検査が能率よく、
かつ精度良くできる。 【解決手段】 厚さ測定工程で、上部および下部検出ユ
ニット28を各基準位置P2から移動させて各検出ユニ
ット28が被測定レンズ2の上面または下面を検出する
までの移動量を検出し、この検出データを制御部で演算
処理して被測定レンズ2の厚さを算出し、また度数測定
工程では、光学系ユニットを移動させて被測定レンズ2
を光学系ユニットの光路上の所定位置にセットする際、
厚さ測定工程で得られた検出データに基づいて光学系ユ
ニットの移動量を制御部で算出し、この算出された移動
データに基づいて光学系ユニットを移動させる。従っ
て、被測定レンズ2を光学系ユニットの光路上の所定位
置に確実かつ正確にセットでき、精度の高い度数測定が
能率良くでき、一人の検査員で複数の規格検査が能率よ
く、かつ精度良くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レンズの検査方
法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】眼鏡に用いられるレンズにおいては、成
形されたレンズの表面を研磨した後、製品として出荷す
る前に、各種の規格に適合しているか否かを検査する必
要がある。この検査する規格には、レンズの厚さやレン
ズの度数などがあり、従来では各規格に合った専用の検
査装置でそれぞれ検査を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ような各規格に合った専用の検査装置を用いて検査する
方法では、各専用の検査装置ごとにそれぞれ専用の検査
員を配置して検査をしなければらならないため、人件費
がかかり、非能率的で、生産性も悪いという問題があっ
た。
【0004】この発明の課題は、一人の検査員で複数の
規格検査が能率良く、かつ精度良くできるレンズの検査
方法およびその装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
被測定レンズを所定位置に保持した状態で、その上方お
よび下方にそれぞれ配置された上部および下部検出ユニ
ットを各基準位置から前記被測定レンズに向けて上下方
向に移動させ、前記上部および下部検出ユニットが前記
被測定レンズの上面および下面を検知するまでの前記上
部および下部検出ユニットの各移動量を検出し、この検
出データを制御部で演算処置することにより、前記被測
定レンズの厚さを算出する厚さ測定工程と、前記被測定
レンズを所定位置に保持した状態で、度数測定部の光学
系ユニットを上下方向に移動させて、前記被測定レンズ
を前記光学系ユニットの光路上の所定位置にセットする
際、前記厚さ測定工程で得られた前記検出データに基づ
いて前記光学系ユニットの移動量を前記制御部で算出
し、この算出された移動データに基づいて前記光学系ユ
ニットを移動させることにより、前記光学系ユニットの
光路上の所定位置に前記被測定レンズをセットさせ、こ
の状態で前記被測定レンズの度数を測定する度数測定工
程とを備えたことを特徴とする。
【0006】請求項3記載の発明は、被測定レンズの厚
さを検出する厚さ測定部と、前記被測定レンズの度数を
測定する度数測定部と、前記厚さ測定部および前記度数
測定部を制御する制御部とが装置本体に設けられ、前記
厚さ測定部は、前記被測定レンズを所定位置に保持する
第1保持機構と、この第1保持機構に保持された前記被
測定レンズの上方および下方にそれぞれ上下動可能に配
置された上部および下部検出ユニットと、この上部およ
び下部検出ユニットを昇降させる第1昇降機構とを備
え、この第1昇降機構によって前記上部および下部検出
ユニットが各基準位置から前記被測定レンズの上面およ
び下面を検知するまで移動する際の各移動量を検出し、
前記度数測定部は、前記被測定レンズを所定位置に保持
する第2保持機構と、この第2保持機構に保持された前
記被測定レンズに対して上下動可能に配置されて前記被
測定レンズの度数を測定する光学系ユニットと、この光
学系ユニットを昇降させて前記被測定レンズを前記光学
系ユニットの光路上で相対的に移動させる第2昇降機構
とを備え、前記制御部は、前記厚さ測定部で前記移動量
として検出された検出データを演算処理して前記被測定
レンズの厚さを算出するとともに、前記厚さ測定部から
の前記検出データに基づいて前記光学系ユニットの移動
量を算出し、この算出した移動データに基づいて前記光
学系ユニットの上下方向への移動を制御することによ
り、前記被測定レンズを前記光学系ユニットの光路上の
所定位置にセットさせることを特徴とする。
【0007】この発明によれば、厚さ測定工程で、上部
および下部検出ユニットを各基準位置から所定位置に保
持された被測定レンズに向けて移動させ、前記各検出ユ
ニットが被測定レンズの上面または下面を検出するまで
の各検出ユニットの移動量を検出し、この検出データを
制御部で演算処理して被測定レンズの厚さを算出し、ま
た度数測定工程では、度数測定部の光学系ユニットを移
動させて、所定位置に保持された被測定レンズを光学系
ユニットの光路上の所定位置にセットして、被測定レン
ズの度数を測定する際、厚さ測定工程で得られた検出デ
ータに基づいて光学系ユニットの移動量を制御部で算出
し、この算出された移動データに基づいて光学系ユニッ
トを移動させることにより、被測定レンズを光学系ユニ
ットの光路上の所定位置に確実かつ正確にセットするこ
とができ、これにより精度の高い度数測定が能率良くで
き、しかも装置本体に厚さ測定部および度数測定部を設
けているので、一人の検査員で複数の規格検査が能率良
く、かつ精度良くできる。
【0008】この場合、請求項4に記載のごとく、光学
系ユニットが、光源部と、この光源部からの光を被測定
レンズに接近させた状態で照射する照射ノーズと、光源
部と照射ノーズとの間の光路上に移動可能に配置されて
焦点距離を調節するための可動レンズと、被測定レンズ
を透過した光を取り込んで被測定レンズの度数を検査す
る検査部とを備え、制御部からの移動データに基づいて
光学系ユニット全体を移動させた際、照射ノーズの先端
が被測定レンズに非接触状態で接近するようにすれば、
光源部から被測定レンズまでの光路長を常に一定に保つ
ことができ、かつ照射ノーズによって被測定レンズを傷
付けることもなく、極めて精度の高い度数測定が可能に
なる。また、請求項2に記載のごとく、2つのローラを
それぞれ有する一対の支持部材を互いに接近する方向に
移動させて、前記各ローラを被測定レンズの外周面に当
接させることにより、前記一対の支持部材の基準位置か
らの移動距離を検出し、この検出データを制御部で演算
処理することにより、前記被測定レンズの外径を算出す
る外径測定工程を備えていれば、厚さ測定および度数測
定のほかに、外径測定をもできるので、より一層、検査
作業を能率良く行うことができる。
【0009】また、請求項5に記載のごとく、第1、第
2保持機構それぞれが、被測定レンズを載置する載置部
と、2つのローラをそれぞれ有する一対の支持部材と、
これら一対の支持部材を載置部上で互いに接近または離
間する方向に移動させる移動機構とを備えた構成であれ
ば、4つのローラが被測定レンズの外周面に当接して保
持するのと同時に、被測定レンズのほぼ中心部分を厚さ
測定部および度数測定部の各測定個所に位置合わせする
ことができる。また、請求項6に記載のごとく、外径測
定部が、2つのローラをそれぞれ有する一対の支持部材
と、これら一対の支持部材を載置部上で互いに接近また
は離間する方向に移動させる移動機構と、前記一対の支
持部材の一方の移動距離を測定する測定具とからなる構
成であれば、第1、第2保持機構と外径測定部との部品
の共通化を図ることができるとともに、測定具を追加す
るだけの簡単な構成で、被測定レンズの外径を測定する
ことが可能となる。さらに、請求項7に記載のごとく、
被測定レンズを順次測定部に搬送する搬送機構を備えて
いれば、複数の測定工程に被測定レンズを順次連続して
自動的に搬送することができ、極めて能率良く検査を行
うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図19を参照して、
この発明の検査方法およびそれに適した検査装置の一実
施形態について説明する。図1はこの発明の検査装置の
全体構成を示した概略正面図であり、図2はその平面図
である。これらの図において、1は装置本体である。こ
の装置本体1には、左側から順に、被測定レンズ2を一
旦溜めて置くストック台3、被測定レンズ2の外径を測
定する外径測定部4、被測定レンズ2の中心部分の厚さ
を測定する厚さ測定部5、被測定レンズ2の度数を測定
する度数測定部6、および測定された被測定レンズ2を
選別する選別部7が一定間隔で設けられているほか、外
径測定部4から選別部7に亘って被測定レンズ2を順次
搬送する搬送機構8(図14参照)が設けられている。
なお、装置本体1の上部には、図2に示すように、被測
定レンズ2を載置する帯状の載置板9が外径測定部4か
ら度数測定部6に連続して配置されている。以下、各測
定部4〜6、選別部7、および搬送機構8を順に説明す
る。
【0011】まず、外径測定部4について、図1〜図6
を参照して詳細に説明する。この外径測定部4は、図1
および図2に示すように、被測定レンズ2を所定位置に
保持する外径測定用の保持機構10と、リニアゲージ
(測定具)11とを備えている。保持機構10は、図3
および図4に示すように、2つのローラ12を有する一
対の支持部材13、14と、これら一対の支持部材1
3、14を載置板9上で互いに接近または離間する方向
に移動させる移動機構15とを備えている。一対の支持
部材13、14は、その対向面にそれぞれ2つづつ突出
部13a、14aが互いに対向して設けられ、これら突
出部13a、14aにそれぞれローラ12が水平面内で
回転自在に取り付けられた構成になっている。移動機構
15は、図1に示すように、載置板9を横切った状態で
その上方に配置されている。すなわち、この移動機構1
5は、図4に示すように、装置本体1の上面から上方に
所定間隔、つまり被測定レンズ2全体の厚さよりも十分
に高い位置に配置された機台16を備えている。
【0012】この移動機構15の機台16の下面には、
その前後部(図4では左右部)に一対のプーリ17が回
転自在に取り付けられており、これら一対のプーリ17
にはベルト18が巻装されている。このベルト18に
は、図5に示すように、スライド部材19、20がそれ
ぞれ取り付けられている。この場合、左側のスライド部
材19は、その一端部(図5では手前側端部)に一方の
支持部材13が取り付けられ、この一端部側にベルト1
8が固定され、これと反対側の他端部側に挿通溝19a
が設けられ、この挿通溝19a内にベルト18が移動自
在に挿通された構成になっている。右側のスライド部材
20は、その一端部(図5では手前側端部)に他方の支
持部材14が取り付けられ、これと反対側の他端部側に
ベルト18が固定され、支持部材14側の一端部側に挿
通溝20aが設けられ、この挿通溝20a内にベルト1
8が移動自在に挿通された構成になっている。なお、機
台16の下面には、2つのスライド部材19、20をガ
イドするガイドレール21が設けられている。これによ
り、2つのスライド部材19、20は、ガイドレール2
1にガイドされながら、ベルト18の移動に伴って互い
に接近または離間する方向に移動するようになってい
る。
【0013】また、機台16の右側の上面には、図3お
よび図4に示すように、シリンダ22が設けられてい
る。このシリンダ22は、シリンダ本体22a内に圧縮
空気が送り込まれることにより、その空気圧によってピ
ストンロッド22bがシリンダ本体22aの左側に出没
するものであり、ピストンロッド22bの先端が左側の
スライド部材19に設けられた当接部19bに当接し、
この状態でピストンロッド22bが押し出されると、ス
ライド部材19が左側に押されて移動し、これによりベ
ルト18が移動して、2つのスライド部材19、20を
互いに離間する方向に移動させるように構成されてい
る。この場合、シリンダ本体22aには、ピストンロッ
ド22bを押し出すための圧縮空気を送り込む吸気口2
2cと、ピストンロッド22bを引き戻すための圧縮空
気を送り込む吸気口22dが設けられている。
【0014】また、左側のスライド部材19には、一端
が機台16に取り付けられたコイルばね23の他端が取
り付けられており、これによりスライド部材19は、コ
イルばね23のばね力によってシリンダ本体22a側に
向けて付勢されている。したがって、2つのスライド部
材19、20は、シリンダ22のピストンロッド22b
が引き込まれる際に、コイルばね23のばね力によって
左側のスライド部材19がシリンダ本体22a側に向け
て移動し、これに伴ってベルト18が移動し、これによ
り互いに接近する方向に向けて移動するようになってい
る。なお、機台16の下面には、コイルばね23のばね
力によって2つのスライド部材19、20が互いに接近
する方向に移動した際、左側のスライド部材19が当接
してその移動を停止させるためのストッパピン24が設
けられている。このストッパピン24は、一対の支持部
材13、14が互いに接近した際、ローラ12同士が互
いに当接する前に、スライド部材19が当接する位置に
設けられている。
【0015】このような保持機構10は、シリンダ22
のピストンロッド22bがシリンダ本体22aから押し
出されると、このピストンロッド22bによってスライ
ド部材19、20が互いに離間する方向に移動して、図
3に示すように、一対の支持部材13、14を押し広
げ、この状態でこれらの間に位置する載置板9上に被測
定レンズ2が載置され、この後、ピストンロッド22b
がシリンダ本体22a内に引き込まれると、スライド部
材19、20がコイルばね23のばね力によって互いに
接近する方向に移動し、これに伴って一対の支持部材1
3、14が互いに接近して、各ローラ12が被測定レン
ズ2の外周面に当接し、これにより被測定レンズ2を保
持するとともに、被測定レンズ2の中心が4つのローラ
12の内接円の中心に一致し、これにより被測定レンズ
2の位置決めをも行うようになっている。
【0016】一方、外径測定部4のリニアゲージ11
は、図2に示すように、装置本体1の上面における後部
側に設けられている。このリニアゲージ11は、ゲージ
本体11aから測定子11bが出没可能に突出し、この
突出した測定子11bの先端が一方の支持部材13の外
側面に当接し、この状態で支持部材13の移動に応じて
測定子11bが出没移動することにより、支持部材13
の移動量(移動距離x)をミクロン単位で電気的に測定
し、その測定値を後述する制御部90に出力するように
構成されている。このリニアゲージ11では、予め、被
測定レンズ2の基準となる平板状のレンズゲージ(図示
せず)を測定することにより、図6に示すようにローラ
12の内接円の中心に対応する被測定レンズ2の中心を
通り操作子11bと直交する方向の中心線Q1からロー
ラ12の中心までのx軸方向の移動距離xの基準値を制
御部90に記憶させておき、被測定レンズ2を測定した
際、その基準値に対する増減値として移動距離xを検出
する。
【0017】すなわち、この外径測定部4は、リニアゲ
ージ11で検出された検出データ(移動距離x)を後述
する制御部90で演算処理して被測定レンズ2の外径を
算出するのものである。その原理について説明する。こ
の外径測定部4では、x軸方向の移動距離xを検出する
ことにより、ピタゴラスの定理を用いて被測定レンズ2
の外径を算出している。すなわち、ローラ12の半径を
aとし、被測定レンズ2の半径をRとし、被測定レンズ
2の中心を通り操作子11bと平行な中心線Q2からロ
ーラ12の中心までのy軸方向の距離をbとすると、 (a+R)2=x2+b2 R=−a+√(x2+b2) となり、被測定レンズ2の直径Dは2Rとなる。
【0018】これにより、x軸方向の距離xの値が得ら
れれば、被測定レンズ2の直径Dを算出することが可能
になるが、この外径測定部4では、予め、被測定レンズ
2の基準となるレンズゲージを測定してx軸方向の距離
xの基準値を求め、この基準値に対する変化量をリニア
ゲージ11で測定し、この測定値により被測定レンズ2
の直径Dを算出している。このため、例えば基準となる
レンズゲージの直径Dが60mmで、その半径Rが30
mmのとき、ローラ12の半径aが6mm、中心線Q2
からローラ12の中心までのy軸方向の距離bが22m
mに設定されていれば、 x=√{(6+R)2−222}≒28.49 …………式(1) となる。このxの値を基準として、測定時のローラ12
の移動距離xを基準値に増減させて、被測定レンズ2の
半径Rおよび直径Dを算出している。
【0019】次に、厚さ測定部5について、図1、図
2、図7〜図10を参照して詳細に説明する。この厚さ
測定部5は、図1および図2に示すように、被測定レン
ズ2を所定位置に保持する保持機構(第1保持機構)2
5と、図8および図9に示す昇降機構(第1昇降機構)
26と、この昇降機構26に取り付けられて載置板9の
上方に位置する上部検出ユニット27と、昇降機構26
に取り付けられて載置板9の下方に位置する下部検出ユ
ニット28とを備えている。この場合、上部および下部
検出ユニット27、28とが対応する載置板9の個所に
は、下部検出ユニット28による被測定レンズ2の下面
の測定を可能にするためのほぼスリット状の貫通孔9a
が形成されている。また、保持機構25は、外径測定部
4の保持機構10と同様に構成されており、これにより
一対の支持部材13、14が互いに接近して各ローラ1
2が被測定レンズ2の外周面に当接することにより、被
測定レンズ2を保持するとともに、被測定レンズ2の中
心部分を上部および下部検出ユニット27、28の各測
定個所に位置合わせするようになっている。
【0020】昇降機構26は、垂直な状態で上下端部が
軸受29a、29bによって回転自在に保持されたボー
ルねじ29と、このボールねじ29を回転させるパルス
モータ30と、ボールねじ29に螺合して取り付けら
れ、ボールねじ29の回転に応じて上下方向へ移動する
昇降体31とからなっている。この場合、昇降体31の
上下方向への移動距離は、パルスモータ30の回転数つ
まりパルスモータ30に与えられるパルス数によって決
定されるようになっている。また、パルスモータ30の
回転軸30aにはリミット円板32が設けられており、
このリミット円板32の周縁部には1つのスリット孔
(図示せず)が形成されている。そして、リミット円板
32の周縁部近傍には、側面から見て「コ」字形状の回
転検出素子33が配置されている。この回転位置検出素
子33は、リミット円板32のスリット孔が対応したと
きにリミット円板32の回転面における特定位置を検出
し、これによりパルスモータ30の回転開始位置を決定
するようになっている。
【0021】また、ボールねじ29の側方における所定
位置には、上部検出ユニット27および下部検出ユニッ
ト28の測定開始位置を検出する測定開始位置検出素子
34が配置されている。この測定開始位置検出素子34
の上方には、昇降体31の上限位置を検出する上限位置
検出素子35が配置されており、測定開始位置検出素子
34の下方には、昇降体31の下限位置を検出する下限
位置検出素子36が配置されている。これら各検出素子
34〜36は、それぞれ回転位置検出素子33と同様、
平面から見て「コ」字形状のものであり、昇降体31か
ら突設された一枚のリミット板31aが挿入したときに
オフ信号を出力して昇降体31の測定開始位置、上限位
置、および下限位置を検出するようになっている。な
お、昇降体31に設けられたリミット板31aは、上限
位置検出素子35と下限位置検出素子36との間で昇降
体31と共に上下方向に移動するようになっている。
【0022】上部検出ユニット27は、昇降体31の上
部前面に取り付けられて昇降体31の移動に伴って上下
方向に移動するユニットケース40を備えている。この
ユニットケース40の内部には、図10に示すように、
発光素子41が固定部材42によって固定されている。
発光素子41は半導体レーザなどからなり、レーザスポ
ット(レーザ光線の照射領域)の直径が0.03mm程
度のレーザ光線を斜め下方の一定方向に向けて照射する
ようになっている。また、ユニットケース40の内部に
は、取付部材43がガイド部材44に沿って上下方向に
スライド可能に取り付けられている。この取付部材43
の下端部は、ユニットケース40から下側に突出し、発
光素子41から照射されるレーザ光線を遮ることなく、
その近傍に位置している。この取付部材43の下端部に
は光ファイバ45の先端部分が保持されており、取付部
材43の上部右側には受光素子46が基板46aにより
取り付けられている。光ファイバ45は、線状体であ
り、その先端部分が取付部材43の下端部に保持され、
その後端部分が取付部材43の上部右側に保持され、こ
の後端部の端面が受光素子46の受光面に対向してい
る。
【0023】この光ファイバ45は、発光素子41から
のレーザ光線が反射される仮想反射点(図9および図1
0では原点P1で示す)における反射側近傍に先端部4
7が取付部材43の下端部から少し突出した状態で保持
され、測定時に先端部47から被測定レンズ2で反射さ
れたレーザ光線を導入して後端部に導くようになってい
る。この場合、光ファイバ45の先端部47は、被測定
レンズ2で反射されたレーザ光線を光ファイバ45の光
軸と平行に導入するように構成されており、その先端面
は、反射されたレーザ光線を良好に導入するために、反
射されたレーザ光線が所定の入射角度をもって入射する
ように、光ファイバ45の光軸に対し所定角度傾斜した
平面に形成されていることが好ましい。また、光ファイ
バ45は、その直径が例えば2.0±0.5mm程度と太い場
合には、平面に形成された先端面の所定個所を遮光マス
ク(図示せず)で覆うことによりレーザ光線の入射領域
を制限するように構成することが好ましく、また光ファ
イバ45の直径が1.0±0.7mm程度と細い場合には、上
記のような遮光マスクを設けずに、先端面を単に平面に
形成するだけで良い。また、受光素子46は、光ファイ
バ45で導かれたレーザ光線を受光して電気信号(検出
信号)を後述する制御部90に出力するように構成され
ている。
【0024】なお、取付部材43は、その右側面に突出
して設けられたフック部43aとユニットケース40に
設けられた係止ピン40bとにコイルばね48が取り付
けられ、このコイルばね48によって図10において下
方に付勢され、ユニットケース40に設けられたストッ
パピン40aに当接することにより所定位置に位置規制
され、この状態で光ファイバ45の先端部47が誤って
被測定レンズ2に接触したときに、コイルばね48のば
ね力に抗してガイド部材44に沿って上方に移動し、そ
の近傍に配置されたマイクロスイッチ49をフック部4
3aがオンさせるように構成されている。マイクロスイ
ッチ49は、オン信号を後述する制御部90に出力して
パルスモータ30を速やかに停止させるためのものであ
る。
【0025】一方、下部検出ユニット28は、昇降体3
1の下部前面に取り付けられて昇降体31の移動に伴っ
て上下方向に移動するユニットケース50を備えてい
る。ユニットケース50の内部には、上部検出ユニット
27と同様に、発光素子51および受光素子53が固定
されているとともに、光ファイバ52の先端部側が図示
しない取付部材の上端部に保持されている。この場合、
発光素子51はレーザ光線を斜め上方の一定方向に向け
て照射するようになっている。また、光ファイバ52の
先端部54は、上部検出ユニット27の光ファイバ45
と同様に構成され、発光素子51からのレーザ光線が反
射される仮想反射点(図9では原点P2で示す)におけ
る反射側近傍に配置されている。なお、取付部材の近傍
にも、上部検出ユニット27と同様、マイクロスイッチ
(図示せず)が設けられている。
【0026】この厚さ測定部5では、上部検出ユニット
27および下部検出ユニット28が昇降体31に一定の
間隔で取り付けられ、測定開始前に各検出ユニット2
7、28が各原点P1、P2に位置した状態で配置され
る。ここで言う原点P1、P2とは、測定開始位置のこ
とであり、昇降体31のリミット板31aが測定開始位
置検出素子34に対応し、かつリミット円板32のスリ
ット孔が回転位置検出素子33に対応した位置である。
なお、各原点P1、P2間の距離Lは常に一定である。
この状態で、パルスモータ30を駆動させて昇降体31
を上下方向に移動させることにより、上部検出ユニット
27でその原点P1から被測定レンズ2の上面までの距
離eをパルスモータ30のパルス数として検出した後、
下部検出ユニット28でその原点P2から被測定レンズ
2の下面までの距離fをパルスモータ30のパルス数と
して検出し、これら検出された各パルス数を各検出デー
タとして後述する制御部90に出力し、この制御部90
で演算処理して被測定レンズ2の厚さT{=L−(e+
f)}を算出する。
【0027】この厚さ測定部5では、測定精度を高める
ために、外径測定部4と同様、予め、被測定レンズ2の
基準となる平板状のレンズゲージ(図示せず)を測定
し、その検出データを制御部90に記憶させておき、こ
の基準データと被測定レンズ2を測定したときの検出デ
ータとを制御部90で比較して校正処理することによ
り、基準となるレンズゲージの厚さデータを基に比例計
算によって被測定レンズ2の厚さTを算出している。
【0028】次に、度数測定部6について、図1、図
2、図11〜図13を参照して詳細に説明する。この度
数測定部6は、図1および図2に示すように、被測定レ
ンズ2を所定位置に保持する保持機構(第2保持機構)
55と、図11に示す昇降機構(第2昇降機構)56
と、この昇降機構56によって載置板9に対して上下方
向に移動する光学系ユニット57とを備えている。この
場合、光学ユニット57に対応する載置板9の個所に
は、光学系ユニット57による被測定レンズ2の測定を
可能にするための円形状の貫通孔9bが形成されてい
る。また、保持機構55は、外径測定部4および厚さ測
定部5の各保持機構10、25と同様に構成されてお
り、これにより一対の支持部材13、14が互いに接近
して各ローラ12が被測定レンズ2の外周面に当接する
ことにより、被測定レンズ2を保持するとともに、被測
定レンズ2の中心部分を光学系ユニット57の測定個所
に位置合わせするようになっている。
【0029】また、昇降機構56は、厚さ測定部5の昇
降機構26とほぼ同様に構成されている。すなわち、こ
の昇降機構56は、垂直な状態のボールねじ29の上下
端部を軸受29a、29bによって回転自在に保持し、
このボールねじ29をカップリング30bを介してパル
スモータ30で回転させ、ボールねじ29に螺合して取
り付けられた昇降ステージ58をボールねじ29の回転
に応じて上下方向に移動させ、昇降ステージ58の上下
方向への移動距離がパルスモータ30の回転数つまりパ
ルスモータ30に与えられるパルス数によって決定され
るように構成されている。この場合にも、パルスモータ
30の回転軸には、周縁部に1つのスリット孔が形成さ
れたリミット円板32が設けられており、このリミット
円板32の周縁部近傍には、リミット円板32の回転面
における特定位置を検出して、パルスモータ30の回転
開始位置を決めるための回転検出素子33が配置されて
いる。また、ボールねじ29の側方における所定位置に
は、昇降ステージ58に設けられたリミット板31aを
検出することにより、光学系ユニット57の下限位置を
検出する下限検出素子59aと、光学系ユニット57の
上限位置を検出する上限検出素子59bとが設けられて
いる。
【0030】光学系ユニット57は、昇降ステージ58
上に搭載されたユニットケース60を備え、その内部に
設けられた光源部62からの光を反射板63および可動
レンズ64を介して照射ノーズ65から被測定レンズ2
の下面に照射し、その透過光を反射板66で反射して検
査部61に取り込み、取り込んだ光の像を検査部61内
の投影面に結像させて度数を測定する投影式のレンズメ
ータである。ここで言う度数測定とは、レンズの頂点屈
折力、主経線の方向、プリズム屈折力、およびプリズム
の基底の方向などを測定することである。また、ユニッ
トケース60は、図12に示すように、その下部に載置
板9の下方に突出する下側突出部60aが設けられ、上
部に載置板9の上方に突出する上側突出部60bが設け
られた構成になっている。
【0031】そして、このユニットケース60内の上部
側には検査部61が設けられ、その下部側には光源部6
2および反射板63が配置されている。光源部62は、
光源62aの光をリフレクタ62bにより下側突出部6
0a内の反射板63に向けて反射する。反射板63は、
光源部62からの光を被測定レンズ2に向けて反射す
る。この反射板63によって反射された光の光路上に
は、焦点距離を調節するための可動レンズ64が光軸に
沿って移動可能に配置されている。この可動レンズ64
の上方における下側突出部60a上には、被測定レンズ
2の下面に光を照射する照射ノーズ65が配置されてい
る。この照射ノーズ65の上方における上側突出部60
b内には、照射ノーズ65から照射されて被測定レンズ
2を透過した光を検査部61に向けて反射する反射板6
6が設けられている。
【0032】この光学系ユニット57では、検査部61
内に取り込んだ光の像を投影面に結像させるために、可
動レンズ64を移動させて焦点位置を調節する構成であ
るから、被測定レンズ2を光路上の特定位置にセットす
る必要がある。すなわち、光源部62から被測定レンズ
2の下面までの光路長を常に一定に保つ必要があり、こ
の実施形態では、照射ノーズ65の先端部65aを被測
定レンズ2の下面に非接触状態で最も(例えば0.5m
m程度に)接近させている。このように被測定レンズ2
を光学系ユニット57の光路上の特定位置にセットする
ために、この度数測定部6では、厚さ測定部5で検出し
た検出データに基づいて昇降機構56を駆動している。
すなわち、この昇降機構56では、まず、光学系ユニッ
ト57の測定開始前における基準位置を設定する必要が
あり、このためパルスモータ30を回転させて昇降ステ
ージ58を降下させ、この昇降ステージ58のリミット
板31aを下限検出素子59aで検出し、かつリミット
円板32のスリット孔を回転検出素子33で検出するこ
とにより、光学系ユニット57を測定開始前の基準位置
に配置し、この状態で厚さ測定部5で検出された検出デ
ータに基づいてパルスモータ30を回転させ、これによ
り昇降ステージ58を上昇させて、光学系ユニット57
の照射ノーズ65の先端部65aを被測定レンズ2の下
面に接近させている。
【0033】このときには、図13(a)に示すよう
に、光学系ユニット57が測定開始前の基準位置に配置
された状態で、予め、この基準位置から平板状のレンズ
ゲージの下面までのによっ距離を測定することにより、
照射ノーズ65の先端部65aから載置板9の上面(レ
ンズゲージの下面に相当する)までの距離Gを設定し
て、後述する制御部90に記憶しておく。そして、図1
3(b)に示すように、厚さ測定部5の下部検出ユニッ
ト28によって検出された検出データのうち、基準とな
る平板状のレンズゲージを測定したときの原点P2から
レンズゲージの下面(載置板9の上面に相当する)まで
の距離Fと、被測定レンズ2を測定したときの原点P2
から被測定レンズ2の下面までの距離fとにより、載置
板9の上面から被測定レンズ2の下面までの距離H(=
f−F)を制御部90で算出し、この検出データ(距離
H)を光学系ユニット57の基準位置における照射ノー
ズ65の先端部65aから載置板9の上面までの距離G
に加算することにより、基準位置における照射ノーズ6
5の先端部65aから被測定レンズ2の下面までの距離
g(=G+H)を制御部90で算出する。
【0034】次に、選別部7について、図1および図2
を参照して説明する。この選別部7は、図1および図2
に示すように、被測定レンズ2を載置する選別板67
と、この選別板67を手前側に傾ける駆動部68とを備
えている。選別板67は、その手前側端部が軸(図示せ
ず)によって回動可能に装置本体1の上部に取り付けら
れている。駆動源68は、シリンダやモータなどからな
り、後述する制御部90からの駆動指令に従って動作
し、選別板67の後端部側を押し上げるようになってい
る。すなわち、この選別部7は、各測定部4〜6で各測
定が順次行われた被測定レンズ2が選別板67上に搬送
され、制御部90で各測定結果が各規格に適合している
と判断されたときに、駆動源68に駆動指令が与えられ
て駆動源68が動作し、これにより選別板67が手前側
に傾けられ、選別板67上に載置された被測定レンズ2
が装置本体1の上部に設けられたレンズ受台69上に排
出されるように構成されている。なお、制御部90で各
規格のいずれかが不適格と判断されたときには、制御部
90から駆動源68に駆動指令が与えられず、選別板6
7上から検査員が被測定レンズ2を取り除く。
【0035】次に、搬送機構8について、図14を参照
して詳細に説明する。この搬送機構8は、装置本体1内
に上下方向に移動可能に配置された可動台70と、この
可動台70上に水平方向にスライド可能に配置されたス
ライド台71と、このスライド台71に取り付けられた
2本の支持アーム72と、これら2本の支持アーム72
の右側の先端部72aをスライド可能に支持する補助支
持台73と、これらの可動台70、スライド台71、お
よび補助支持台73を移動させる駆動機構74とからな
っている。可動台70は、その下面に複数の支持脚75
が垂下され、これらの支持脚75にそれぞれスライド片
75aが設けられ、このスライド片75aが装置本体1
の底部に立設された複数の支持柱76の各ガイドレール
76aに上下方向に移動可能に取り付けられている。ス
ライド台71は、その下面にスライド片71aが設けら
れ、このスライド片71aが可動台70の上面に設けら
れたガイドレール70aに水平方向に移動可能に取り付
けられている。
【0036】2本の支持アーム72は、被測定レンズ2
を支持して移動させるものであり、それぞれ各左端部が
スライド台71の側面上部に水平な状態で互いに平行に
固定され、装置本体1の上部に配置された載置板9の両
側縁に沿って配置されている。これら各支持アーム72
は、ストック台3の下側から度数測定部6までに亘って
延びており、その上辺部には、被測定レンズ2の縁部が
挿入する凹部72bが、各測定部4〜6の測定個所に対
応して設けられている。補助支持台73は、その側面に
スライド片73aが設けられ、このスライド片73aが
装置本体1の底部に立設された支持柱77のガイドレー
ル77aに上下方向に移動可能に取り付けられ、その上
部先端に2つのガイドローラ78が取り付けられ、これ
らガイドローラ78上を2本の支持アーム72の各先端
部72aが移動するように構成されている。
【0037】駆動機構74は、可動台70を上下動させ
る昇降カム79と、スライド台71を水平方向にスライ
ドさせるスライドカム80と、補助支持台73を上下動
させる補助昇降カム81と、スライドカム80によって
揺動する揺動アーム82と、これらの各カム79、8
0、81を駆動するモータ83とを備えている。昇降カ
ム79とスライドカム80は、装置本体1内に回転自在
に設けられた回転軸84にそれぞれ取り付けられてお
り、昇降カム79の上部には、可動台70の下面に設け
られたローラ79aが当接している。補助昇降カム81
は、昇降カム79とまったく同じ形状に形成され、装置
本体1内に回転自在に設けられた回転軸85に取り付け
られており、この補助昇降カム81の上部には、補助支
持台73の下部に設けられたローラ81aが当接してい
る。揺動アーム82は、その下端部が装置本体1の底部
に回動自在に取り付けられ、その中間部にスライドカム
80に当接する当接ローラ82aが設けられ、上端部に
スライド台71の側面に設けられたガイド孔71b内に
移動可能に挿入する連結ローラ82bが設けられ、ばね
部材82cによって当接ローラ82aが常にスライドカ
ム80に当接するように付勢された構成になっている。
【0038】この搬送機構8では、モータ83の回転が
ベルト86により回転軸84のプーリ84aに伝達さ
れ、この回転がベルト87により回転軸85のプーリ8
5aに伝達され、これにより各カム79、80、81が
回転する。このときには、まず、昇降カム79によって
可動台70が押し上げられるとともに、補助昇降カム8
1によって補助支持台73が可動台70と同期して押し
上げられ、これにより2本の支持アーム72が載置板9
の下側(図14のK1の位置)から載置板9の上方(同
図のK2の位置)に押し上げられる。このときに、各支
持アーム72が載置板9上に載置された被測定レンズ2
を載置板9の上方に支持する。この後、各カム79、8
0、81が更に回転すると、昇降カム79および補助昇
降カム81によって可動台70および補助支持台73が
押し上げられた状態を維持し、この状態で揺動アーム8
2がスライドカム80によって同図において時計方向に
回動し、これによりスライド台71が可動台70上を左
側から右側に移動し、これに伴って2本の支持アーム7
2の各凹部72bがそれぞれ次の工程(同図のK2の位
置からK3の位置)に移動する。
【0039】引き続き、各カム79、80、81が回転
すると、スライドカム80によってスライド台71が右
側に位置した状態を維持し、この状態で昇降カム79お
よび補助昇降カム81によって可動台70および補助支
持台73が降下し、これにより2本の支持アーム72が
載置板9の上側(同図のK3の位置)から載置板9の下
方(同図のK4の位置)に引き下げられる。このとき
に、各支持アーム72に支持された被測定レンズ2が載
置板9上に載置される。そして、更に各カム79、8
0、81が回転して初期位置に戻るときには、昇降カム
79および補助昇降カム81によって可動台70および
補助支持台73が押し下げられた状態を維持し、この状
態で揺動アーム82がスライドカム80によって同図に
おいて反時計方向に回動し、これによりスライド台71
が可動台70上を右側から左側に移動し、これに伴って
2本の支持アーム72の各凹部72bがそれぞれ元の工
程(同図のK4の位置からK1の位置)に移動する。こ
れにより、複数の被測定レンズ2を一度に次の工程に搬
送する。
【0040】次に、この検査装置の回路構成について、
図15を参照して説明する。制御部90は、CPUおよ
びインターフェイスなどからなり、キー入力部91、バ
ーコードリーダ92、およびホストコンピュータ93な
どから検査情報が与えられ、ROM94に記憶された制
御プログラムに基いて回路全般を制御する。また、この
制御部90は、搬送駆動部95に駆動指令を与え、この
搬送駆動部95で搬送機構8を駆動し、搬送機構8から
の搬送終了信号が与えられると、外径測定駆動部96、
厚さ測定駆動部97、度数測定駆動部98、および選別
駆動部99にそれぞれ駆動指令を与えて、外径測定部
4、厚さ測定部5、度数測定部6、および選別部7をそ
れぞれ駆動させる。
【0041】外径測定部4は、外径測定駆動部96によ
って駆動され、保持機構10が被測定レンズ2を保持し
て被測定レンズ2の位置決めをし、リニアゲージ11が
支持部材13の移動量を測定し、その測定データを制御
部90に出力する。厚さ測定部5は、厚さ測定駆動部9
7によって駆動され、保持機構25が被測定レンズ2を
保持して位置決めをした後、昇降機構26が上部検出ユ
ニット27および下部検出ユニット28を上下方向に移
動させ、上部検出ユニット27の原点P1から被測定レ
ンズ2の上面までの距離e、および下部検出ユニット2
8の原点P2から被測定レンズ2の下面までの距離fを
それぞれ検出し、この検出された各検出データを制御部
90に出力する。
【0042】度数測定部6は、度数測定駆動部98によ
って駆動され、保持機構55が被測定レンズ2を保持し
て位置決めをした後、昇降機構56が光学系ユニット5
7を上下方向に移動させて、被測定レンズ2を光学系ユ
ニット57の光路上の所定位置にセットし、この状態で
光学系ユニット57が動作して被測定レンズ2の度数を
測定し、その測定結果を制御部90に出力する。選別部
7は、各測定部4〜6の測定結果が各規格に適合してい
るときに、選別駆動部99によって駆動され、これによ
り駆動源68が選別板67を手前側に傾斜させて、被測
定レンズ2をレンズ受台69に排出するが、各規格の何
れか1つでも不適格と判断したときには、駆動されず、
不良品の被測定レンズ2を取り除いた検査員によって解
除信号を制御部90に与える。
【0043】そして、制御部90は、外径測定部4から
の測定データに基づいて式(1)によりレンズゲージの
基準値に増減させ、被測定レンズ2の半径Rおよび直径
Dを算出し、また厚さ測定部5からの各検出データに基
づいて、基準となるレンズゲージの厚さデータを基に比
例計算により被測定レンズ2の厚さT{=L−(e+
f)}を算出するとともに、厚さ測定部5の下部検出ユ
ニット28で検出された検出データに基づいて、光学系
ユニット57の基準位置における照射ノーズ65の先端
部65aから被測定レンズ2の下面までの距離g(=G
+H)を算出し、これら算出した外径データ、厚さデー
タ、および度数測定部6の度数データを表示部100に
表示し、RAM101に記憶するとともに、必要に応じ
て一括してホストコンピュータ93に転送する。
【0044】次に、このような検査装置の動作フローに
ついて、図16〜図19を参照して説明する。この検査
装置のメインフローでは、図16に示すように、電源が
入力された状態で、ステップS1でイニシャライズ処理
をし、ステップS2に進んでデータ入力処理をし、ステ
ップS3での被測定レンズ2を各測定部4〜6に搬送す
る搬送処理をし、この状態で、ステップS4の外径測定
処理、ステップS5の厚さ測定処理、ステップS6の度
数測定処理、およびステップS7の選別処理をし、ステ
ップS8に進んでその他の処理をした後、再びステップ
S2のデータ入力処理に戻り、電源がオフになるまでこ
のフローを繰り返す。この場合、ステップS4の外径測
定処理、ステップS5の厚さ測定処理、ステップS6の
度数測定処理、およびステップS7の選別処理は、すべ
て同時に行われる。以下、データ処理以降の各処理につ
いて順に説明する。データ入力処理では、キー入力部9
1、バーコードリーダ92、およびホストコンピュータ
93から検査情報が制御部90に与えられるほか、予
め、基準となる円板状のレンズゲージを各測定部4〜6
で測定した測定結果が基準値として制御部90に与えら
れ、これらのデータをRAM101に一時記憶する。
【0045】搬送処理では、まず、レンズゲージを外径
測定部4から厚さ測定部5に搬送したときに、測定する
第1の被測定レンズ2を外径測定部4の載置板9上に配
置する。そして、後述する各測定および選別処理をした
後に、レンズゲージを厚さ測定部5から度数測定部6に
搬送し、かつ第1の被測定レンズ2を外径測定部4から
厚さ測定部5に搬送したきに、次に測定する第2の被測
定レンズ2を外径測定部4の載置板9上に配置する。同
様に、各測定および選別処理をした後に、レンズゲージ
を度数測定部6から選別部7に搬送し、かつ第1の被測
定レンズ2を厚さ測定部5から度数測定部6に搬送し、
第2の被測定レンズ2を外径測定部4から厚さ測定部5
に搬送したときに、更に次に測定する第3の被測定レン
ズ2を外径測定部4の載置板9上に配置する。このよう
にして、レンズゲージが各測定部4〜6を通過した後
は、被測定レンズ2を順次測定することが可能になる。
この状態で、外径測定処理、厚さ測定処理、度数測定処
理、および選別処理が同時に行われることなる。
【0046】まず、外径測定処理について、図17を参
照して説明する。この外径測定処理では、ステップS1
0で外径測定駆動部96が外径測定部4の保持機構10
を駆動し、載置板9上に載置された第3の被測定レンズ
2の外周面に支持部材13、14の各ローラ12を当接
させ、これにより被測定レンズ2を保持するとともに、
被測定レンズ2の中心を4つのローラ12の内接円の中
心に一致させて位置決めを行う。ステップS11では、
支持部材13の移動に伴ってリニアゲージ11の測定子
11bがゲージ本体11aから出没することにより、リ
ニアゲージ11により支持部材13の移動量を測定し、
ステップS12に進んでリニアゲージ11によって測定
された測定データを制御部90に出力して演算処理す
る。すなわち、制御部90では、与えられた測定データ
を前述した式(1)に基づいてレンズゲージの基準値に
増減させて、被測定レンズ2の半径Rおよび直径Dを算
出する。
【0047】この後、ステップS13に進んで、その算
出結果が外径規格に適合しているか否かが判断され、規
格に適合していればステップS14に進んで表示部10
0にその外径データおよび良品マークを表示するととも
に、RAM101にその良品データを記憶し、ステップ
S15に進む。また、ステップS14で規格に適合して
いないと判断されたときに、ステップS16に進んで表
示部100にその外径データおよび不良品マークを色分
けなどにより表示するとともに、RAM101にその不
良品データを記憶し、ステップS15に進む。ステップ
S15では、外径測定駆動部96が外径測定部4の保持
機構10を駆動させて、支持部材13、14を初期位置
に復帰させ、被測定レンズ2の保持を解除する。これに
より、外径測定処理が終了してメインフローに戻る。な
お、この外径測定は、レンズゲージおよび第1、第2の
被測定レンズ2についても、まったく同様に行われる。
【0048】次に、厚さ測定処理について、図18を参
照して説明する。この厚さ測定処理では、ステップS2
0で厚さ測定駆動部97が厚さ測定部5の保持機構25
を駆動して、厚さ測定部5の載置板9上に搬送された第
2の被測定レンズ2を保持するとともに所定位置に位置
決めする。この状態で、厚さ測定駆動部97から測定開
始指令が厚さ測定部5の昇降機構26に与えられると、
ステップS21に進んで、上下の各検出ユニット27、
28の原点P1、P2を確認する。すなわち、ステップ
S21では昇降体31のリミット板31aが測定開始位
置検出素子34に対応し、かつリミット円板32のスリ
ット孔が回転位置検出素子33に対応しているか否かを
確認する。これらが確認されない場合には確認されるま
でパルスモータ30を駆動させる。そして、確認された
ときには、ステップS22に進んでパルスモータ30を
正転駆動させて昇降体31を降下させ、ステップS23
に進む。
【0049】ステップS23では上部検出ユニット27
が第2の被測定レンズ2の上面を感知したか否かを判断
する。すなわち、上部検出ユニット27が昇降体31と
共に降下して、発光素子41からのレーザ光線が第2の
被測定レンズ2の上面で反射され、この反射されたレー
ザ光線を光ファイバ45の先端部47から導入して受光
素子46に導き、このレーザ光線を受光素子46が受光
したか否かを判断する。そして、ステップS23で上部
検出ユニット27が第2の被測定レンズ2の上面を感知
したときは、上部検出ユニット27の原点P1から被測
定レンズ2の上面の反射点までの距離eをパルスモータ
30のパルス数として測定し、ステップS24に進んで
上部検出ユニット27の検出動作を停止させる。
【0050】そして、ステップS25に進んでパルスモ
ータ30を逆転駆動させて昇降体31を上昇させ、ステ
ップS26に進んで下部検出ユニット28が第2の被測
定レンズ2の下面を感知したか否かを判断する。すなわ
ち、上述と同様に、下部検出ユニット28が昇降体31
と共に上昇して、発光素子51からのレーザ光線が被測
定レンズ2の下面で反射され、この反射されたレーザ光
線を光ファイバ52の先端部54から導入して受光素子
53に導き、このレーザ光線を受光素子53が受光した
か否かを判断する。そして、ステップS26で下部検出
ユニット28が第2の被測定レンズ2の下面を感知した
ときは、下部検出ユニット28の原点P2から第2の被
測定レンズ2の下面の反射点までの距離fをパルスモー
タ30のパルス数として測定し、ステップS27に進ん
で下部検出ユニット28の検出動作を停止させるととも
に、パルスモータ30を正転駆動させて昇降体31を降
下させ、上下の各検出ユニット27、28を原点P1、
P2に復帰させる。
【0051】この後、ステップS28に進んで演算処理
を行なう。すなわち、ステップS28では、各検出ユニ
ット27、28の原点P1、P2間の距離Lから、上部
検出ユニット27の原点P1と被測定レンズ2の上面の
反射点との間の距離e、および下部検出ユニット28の
原点P2と被測定レンズ2の下面の反射点との間の距離
fを差し引くことにより、第2の被測定レンズ2の厚さ
T{=L−(e+f)}を基準となるレンズゲージの厚
さデータに基づく比例計算で算出する。このようにし
て、算出された厚さデータは、ステップS29で厚さ規
格に適合しているか否かが判断され、規格に適合してい
ればステップS30に進んで表示部100にその厚さデ
ータおよび良品マークを表示するとともに、RAM10
1にその良品データを記憶し、ステップS31に進む。
また、ステップS29で規格に適合していないと判断さ
れたときに、ステップS32に進んで表示部100にそ
の厚さデータおよび不良品マークを色分けなどにより表
示するとともに、RAM101にその不良品データを記
憶し、ステップS31に進む。ステップS31では、厚
さ測定駆動部97が厚さ測定部5の保持機構25を駆動
させて、支持部材13、14を初期位置に復帰させ、被
測定レンズ2の保持を解除する。
【0052】なお、ステップS23およびステップS2
6で各検出ユニット27、28が被測定レンズ2の上下
の各面を感知しないときには、ステップS33に進んで
各検出ユニット27、28を原点P1、P2に復帰さ
せ、ステップS34で表示部100に測定エラーを表示
させてステップS35に進む。このステップS35で
は、例えばステップS23で上部検出ユニット27が被
測定レンズ2の上面を検出できずに降下し過ぎて、光フ
ァイバ45の先端部47が被測定レンズ2の上面に当接
し、これにより取付部材43がコイルばね48のばね力
に抗して上方に移動して、取付部材43のフック部43
aがマイクロスイッチ49をオンさせ、このマイクロス
イッチ49によってパルスモータ30が停止された場合
などのときに、パルスモータ30の停止などのエラー状
態を解除する。この後、ステップS21に戻り、制御部
90から測定開始指令が与えられるまで待機状態とな
る。これにより、厚さ測定処理が終了してメインフロー
に戻る。なお、この厚さ測定は、レンズゲージおよび第
1の被測定レンズ2についても、まったく同様に行われ
る。
【0053】次に、度数測定処理について、図19を参
照して説明する。この度数測定処理では、ステップS4
0で度数測定駆動部98が度数測定部6の保持機構55
を駆動して、度数測定部6の載置板9上に搬送された第
1の被測定レンズ2を保持するとともに所定位置に位置
決めし、ステップS41に進んで、度数測定駆動部98
から測定開始指令が度数測定部6の昇降機構56に与え
られ、これにより昇降ステージ58が上昇して、光学系
ユニット57の光路上の所定位置に第1の被測定レンズ
2をセットする。
【0054】すなわち、このステップS41では、予
め、厚さ測定部5の下部検出ユニット28によって検出
された検出データのうち、基準となる平板状のレンズゲ
ージを測定したときの原点P2からレンズゲージの下面
(載置板9の上面に相当する)までの距離Fと、第1の
被測定レンズ2を測定したときの原点P2から被測定レ
ンズ2の下面までの距離fとにより、載置板9の上面か
ら被測定レンズ2の下面までの距離H(=f−F)を制
御部90で算出し、この検出データ(距離H)を光学系
ユニット57の基準位置における照射ノーズ65の先端
部65aから載置板9の上面までの距離Gに加算するこ
とにより、基準位置における照射ノーズ65の先端部6
5aから第1の被測定レンズ2の下面までの距離g(=
G+H)を制御部90で算出し、この算出したデータに
基づいてパルスモータ30を回転させ、これにより昇降
ステージ58を上昇させて、光学系ユニット57の照射
ノーズ65の先端部65aを被測定レンズ2の下面に非
接触状態で最も接近させる。
【0055】そして、ステップS42に進んで、光学系
ユニット57を駆動して、度数測定を行う。このときに
は、光源部62からの光が第1の被測定レンズ2を透過
して検査部61に取り込まれ、この取り込まれた光の像
が投影面に投影された際、その取り込まれた像が投影面
に結像されるように、可動レンズ64を適宜移動させ、
これにより度数測定を行う。このようにして、得られた
度数データは、ステップS43で度数規格に適合してい
るか否かが判断され、規格に適合していればステップS
44に進んで表示部100にその度数データおよび良品
マークを表示するとともに、RAM101にその良品デ
ータを記憶し、ステップS45に進む。また、ステップ
S43で規格に適合していないと判断されたときに、ス
テップS46に進んで表示部100にその度数データお
よび不良品マークを色分けなどにより表示するととも
に、RAM101にその不良品データを記憶し、ステッ
プS45に進む。
【0056】ステップS45では、昇降ステージ58を
降下させて、光学系ユニット57を初期状態の基準位置
に復帰させる。このときには、パルスモータ30を逆回
転させて昇降ステージ58を降下させ、この昇降ステー
ジ58のリミット板31aが下限検出素子59aで検出
され、かつリミット円板32のスリット孔を回転検出素
子33が検出するまで、光学系ユニット57を移動させ
て基準位置に復帰させる。そして、ステップS47で度
数測定駆動部98が度数測定部6の保持機構55を駆動
させて、支持部材13、14を初期位置に復帰させて、
被測定レンズ2の保持を解除する。これにより、度数測
定処理が終了してメインフローに戻る。なお、この度数
測定は、レンズゲージについても、まったく同様に行わ
れる。
【0057】次に、選別処理について説明する。この選
別処理では、外径測定部4、厚さ測定部5、および度数
測定部6による各測定結果が各規格に適合しているとき
に、制御部90から選別駆動部99に駆動指令が与えら
れ、これにより選別駆動部99が選別部7の駆動源68
を駆動して選別板67の後端部側を押し上げて手前側に
傾斜させ、これにより被測定レンズ2をレンズ受台69
に排出する。このときには、レンズゲージは良品として
レンズ受台69に送り込まれ、以後の測定がこのレンズ
ゲージを基準にして測定されていることを知らせる。し
かし、外径測定部4、厚さ測定部5、および度数測定部
6による各測定結果が各規格の何れか1つでも不適格と
判断したときには、制御部90から選別駆動部99に駆
動指令が与えられず、警報部102に警報指令が与えら
れて、警告ランプを点滅させるとともに、警報ブザーで
警報音を発生させ、検査員に被測定レンズ2が不良であ
ることを知らせ、検査員が不良の被測定レンズ2を取り
除くまでこの状態で待機する。これにより、選別処理が
終了してメインフローに戻る。このようにして、外径測
定、厚さ測定、度数測定、および選別を繰り返すことに
より、順次、被測定レンズ2を測定することができる。
【0058】このように、この検査方法およびその検査
装置によれば、厚さ測定工程で、厚さ測定部5の上部お
よび下部検出ユニット27、28を各基準位置P1、P
2から所定位置に保持された被測定レンズ2に向けて移
動させ、各検出ユニット27、28が被測定レンズ2の
上面または下面を検出するまでの各検出ユニット27、
28の移動量を検出し、この検出データを制御部90で
演算処理して被測定レンズ2の厚さを算出し、また度数
測定工程では、度数測定部6の光学系ユニット57を移
動させて所定位置に保持された被測定レンズ2を光学系
ユニット57の光路上の所定位置にセットして、被測定
レンズ2の度数を測定する際、厚さ測定工程で得られた
検出データに基づいて光学系ユニット57の移動量を制
御部90で算出し、この算出された移動データに基づい
て光学系ユニット57を移動させるので、被測定レンズ
2を光学系ユニット57の光路上の所定位置に確実かつ
正確にセットすることができ、これにより精度の高い度
数測定が能率良くできる。
【0059】この場合、度数測定部6は、厚さ測定工程
で得られた検出データに基づいて制御部90が光学系ユ
ニット57全体を移動させた際、照射ノーズ65の先端
部65aが被測定レンズ2の下面に非接触状態で最も接
近するので、光源部62から被測定レンズ2の下面まで
の光路長を常に一定に保つことができ、かつ照射ノーズ
65によって被測定レンズ2を傷付けることもなく、極
めて精度の高い度数測定ができる。また、この検査装置
では、装置本体1に外径測定部4、厚さ測定部5、度数
測定部6、および選別部7を設けているので、一人の検
査員で一度に外径測定、厚さ測定、度数測定の複数の規
格検査ができ、作業能率が良く、生産性の向上をも図る
ことができる。
【0060】また、この検査装置では、外径測定部4、
厚さ測定部5、および度数測定部6の各保持機構10、
25、55のそれぞれが、被測定レンズ2を載置する載
置板9と、2つのローラ12をそれぞれ有する一対の支
持部材13、14と、これら一対の支持部材13、14
を載置板9上で互いに接近または離間する方向に移動さ
せる移動機構15とを備えた構成であるから、4つのロ
ーラ12が被測定レンズ2の外周面に当接して保持する
のと同時に、被測定レンズ2のほぼ中心部分を各測定部
4〜6の各測定個所に位置合わせすることができる。特
に、一対の支持部材13、14は、コイルばね23のば
ね力によって互いに接近する方向に付勢され、このばね
力によって各ローラ12を被測定レンズ2の外周面に弾
力的に当接させて保持する構成であるから、被測定レン
ズ2を傷付けずに良好に保持することができ、また各測
定部4〜6の各保持機構10、25、55が同じ構成で
あるから、各測定部4〜6に亘って保持機構10、2
5、55の部品の共通化を図ることができる。
【0061】また、この検査装置では、外径測定部4が
上記保持機構10に一対の支持部材13、14のうちの
一方の支持部材13の移動距離を測定するリニアゲージ
11追加するだけで良いので、構造が簡単で、しかも保
持機構10により被測定レンズ2の中心を各ローラ12
の内接円の中心に一致させて位置決めできるので、リニ
アゲージ11で支持部材13の移動距離を測定するだけ
で、被測定レンズ2の外径を精度良く算出することがで
きる。また、この検査装置の搬送機構8では、2本の支
持アーム72によりレンズゲージおよび各被測定レンズ
2を常に各測定部4〜6に対応する個所に載置させるこ
とができ、しかも2本の支持アーム72が載置板9の下
側から上方に移動(K1からK2に移動)するときに、
被測定レンズ2を支持し、次の工程に移動した後に載置
板9の上方から下側に移動(K3からK4に移動)する
ときに、支持した被測定レンズ2を載置板9上に載置さ
せるので、レンズゲージおよび各被測定レンズ2を常に
一定の高さ位置に配置することができ、安定した一定の
状態で各測定部4〜6の測定をすることができる。さら
に、この検査装置では、搬送機構8、各測定部4〜6お
よび選別部7をすべて制御部90で制御しているので、
被測定レンズ2の搬送および各測定を自動的に行うこと
ができるとともに、各測定を一度に行うことができ、こ
のため極めて能率良く検査を行うことができる。
【0062】なお、上記実施形態では、外径測定部4を
厚さ測定部5の前工程に配置したが、これに限らず、厚
さ測定部5と度数測定部6との間に配置しても良く、ま
た度数測定部6と選別部7との間に配置しても良い。ま
た、この外径測定部4は、保持機構10にリニアゲージ
11を追加した構成であるから、必ずしも外径測定部4
を別工程として設置する必要はなく、厚さ測定部5およ
び度数測定部6の各保持機構25、55にリニアゲージ
11を追加して、その何れかの工程で外径測定をも行わ
せるようにしても良い。また、上記実施形態の外径測定
部4では、測定具として、リニアゲージ11を用いた場
合について述べたが、必ずしもリニアゲージ11である
必要はなく、支持部材13、14の少なくとも一方の移
動量を測定して電気信号に変換できるものであれば、ダ
イヤルゲージや光学的測定器などを用いても良い。
【0063】また、上記実施形態では、各測定部4〜6
の保持機構10、25、55の駆動源として、シリンダ
22を用いた場合について述べたが、これに限らず、モ
ータを用いても良く、また保持機構10、25、55の
移動機構15は、必ずしもベルト18により支持部材1
3、14を互いに接近または離間する方向に移動させる
必要はなく、リンク機構を用いて支持部材13、14を
互いに接近または離間する方向に移動させるようにして
も良い。また、上記実施形態の厚さ測定部5では、上部
検出ユニット27および下部検出ユニット28が発光素
子41、51と受光素子46、53とからなる光を利用
した構成であるが、これに限らず、例えば発信素子およ
び受信素子からなる超音波などの音波を利用した構成で
あっても良い。
【0064】さらに、上記実施形態では、搬送機構8の
2本の支持アーム72がカム機構によって動作するよう
に構成したが、これに限らず、リンク機構によって動作
するようにしても良く、また必ずしも2本の支持アーム
72を用いる必要はなく、コンベアーに用いる搬送ベル
トなどを用いても良い。なおまた、上記実施形態では、
被測定レンズとして、メニスカスタイプの眼鏡レンズを
測定する場合について述べたが、これに限らず、例えば
平凸レンズ、平凹レンズ、両凸レンズ、あるいは両凹レ
ンズなどの測定にも適用することができる。また、上記
実施形態では、被測定レンズとして、外径が60mmの
場合につい述べたが、これに限らず、外径が50〜13
0mm程度のものまで測定することが可能であり、特に
外径が60〜80mm程度のものを測定する場合が最も
好ましい。さらに、この実施形態では、被測定レンズの
床高、つまりレンズの最下端からレンズの最上端までの
高さが3〜50mm程度の範囲のものを測定することが
可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、厚さ測定工程で、上部および下部検出ユニットを各
基準位置から所定位置に保持された被測定レンズに向け
て移動させ、前記各検出ユニットが被測定レンズの上面
または下面を検出するまでの各検出ユニットの移動量を
検出し、この検出データを制御部で演算処理して被測定
レンズの厚さを算出し、また度数測定工程では、度数測
定部の光学系ユニットを移動させて、所定位置に保持さ
れた被測定レンズを光学系ユニットの光路上の所定位置
にセットして、被測定レンズの度数を測定する際、厚さ
測定工程で得られた検出データに基づいて光学系ユニッ
トの移動量を制御部で算出し、この算出された移動デー
タに基づいて光学系ユニットを移動させることにより、
被測定レンズを光学系ユニットの光路上の所定位置に確
実かつ正確にセットすることができ、これにより精度の
高い度数測定が能率良くでき、しかも装置本体に厚さ測
定部および度数測定部を設けているので、一人の検査員
で複数の規格検査ができ、作業能率が良く、生産性の向
上をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の検査方法に適した検査装置の一実施
形態を概略的に示した全体正面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図2に示された保持機構の拡大平面図。
【図4】図3の側面図。
【図5】図3の保持機構を概念的に示した図。
【図6】図3の保持機構によって被測定レンズの外径を
測定する際の原理を示した説明図。
【図7】図1の厚さ測定部の概略正面図。
【図8】図7の側面図。
【図9】図7の要部を示した正面図。
【図10】図9の上部検出ユニットの内部構造示した
図。
【図11】図1の度数測定部を示した側面図。
【図12】図11の光学系ユニットの内部構造を概略的
に示した図。
【図13】(a)は度数測定部における被測定レンズに
対する照射ノーズの移動距離を説明するための図、
(b)は厚さ測定部において下部検出ユニットによって
検出する原点から被測定レンズの下面までの距離、およ
び原点から載置板の上面までの距離を説明するための
図。
【図14】図1の検査装置の搬送機構を概略的に示した
構成図。
【図15】図1の検査装置の回路構成を示したブロック
図。
【図16】図1の検査装置のメインフローを示した図。
【図17】外径測定処理の動作フローを示した図。
【図18】厚さ測定処理の動作フローを示した図。
【図19】度数測定処理の動作フローを示した図。
【符号の説明】
1 装置本体 2 被測定レンズ 4 外径測定部 5 厚さ測定部 6 度数測定部 8 搬送機構 9 載置板 10、25、55 保持機構 11 リニアゲージ 12 ローラ 13、14 支持部材 15 移動機構 26、56 昇降機構 27 上部検出ユニット 28 下部検出ユニット 57 光学系ユニット 61 検査部 62 光源部 64 可動レンズ 65 照射ノーズ 90 制御部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定レンズを所定位置に保持した状態
    で、その上方および下方にそれぞれ配置された上部およ
    び下部検出ユニットを各基準位置から前記被測定レンズ
    に向けて上下方向に移動させ、前記上部および下部検出
    ユニットが前記被測定レンズの上面および下面を検知す
    るまでの前記上部および下部検出ユニットの各移動量を
    検出し、この検出データを制御部で演算処理することに
    より、前記被測定レンズの厚さを算出する厚さ測定工程
    と、 前記被測定レンズを所定位置に保持した状態で、度数測
    定部の光学系ユニットを上下方向に移動させて、前記被
    測定レンズを前記光学系ユニットの光路上の所定位置に
    セットする際、前記厚さ測定工程で得られた前記検出デ
    ータに基づいて前記光学系ユニットの移動量を前記制御
    部で算出し、この算出された移動データに基づいて前記
    光学系ユニットを移動させることにより、前記光学系ユ
    ニットの光路上の所定位置に前記被測定レンズをセット
    させ、この状態で前記被測定レンズの度数を測定する度
    数測定工程とを備えたことを特徴とするレンズの検査方
    法。
  2. 【請求項2】2つのローラをそれぞれ有する一対の支持
    部材を互いに接近する方向に移動させて、前記各ローラ
    を被測定レンズの外周面に当接させることにより、前記
    一対の支持部材の基準位置からの移動距離を検出し、こ
    の検出データを制御部で演算処理することにより、前記
    被測定レンズの外径を算出する外径測定工程を備えてい
    ることを特徴する請求項1記載のレンズの検査方法。
  3. 【請求項3】被測定レンズの厚さを検出する厚さ測定部
    と、前記被測定レンズの度数を測定する度数測定部と、
    前記厚さ測定部および前記度数測定部を制御する制御部
    とが装置本体に設けられ、 前記厚さ測定部は、前記被測定レンズを所定位置に保持
    する第1保持機構と、この第1保持機構に保持された前
    記被測定レンズの上方および下方にそれぞれ上下動可能
    に配置された上部および下部検出ユニットと、この上部
    および下部検出ユニットを昇降させる第1昇降機構とを
    備え、この第1昇降手段によって前記上部および下部検
    出ユニットが各基準位置から前記被測定レンズの上面お
    よび下面を検知するまで移動する際の各移動量を検出
    し、 前記度数測定部は、前記被測定レンズを所定位置に保持
    する第2保持機構と、この第2保持機構に保持された前
    記被測定レンズに対して上下動可能に配置されて前記被
    測定レンズの度数を測定する光学系ユニットと、この光
    学系ユニットを昇降させて前記被測定レンズを前記光学
    系ユニットの光路上で相対的に移動させる第2昇降機構
    とを備え、 前記制御部は、前記厚さ測定部で前記移動量として検出
    された検出データを演算処理して前記被測定レンズの厚
    さを算出するとともに、前記厚さ測定部からの前記検出
    データに基づいて前記光学系ユニットの移動量を算出
    し、この算出した移動データに基づいて前記光学系ユニ
    ットの上下方向への移動を制御することにより、前記被
    測定レンズを前記光学系ユニットの光路上の所定位置に
    セットさせることを特徴とするレンズの検査装置。
  4. 【請求項4】前記光学系ユニットは、光源部と、この光
    源部からの光を前記被測定レンズに接近させた状態で照
    射する照射ノーズと、前記光源部と前記照射ノーズとの
    間の光路上に移動可能に配置されて焦点距離を調節する
    ための可動レンズと、前記被測定レンズを透過した光を
    取り込んで前記被測定レンズの度数を検査する検査部と
    を備え、前記制御部からの前記移動データに基づいて前
    記光学系ユニット全体を移動させた際、前記照射ノーズ
    の先端が前記被測定レンズに非接触状態で接近すること
    を特徴とする請求項3記載のレンズの検査装置。
  5. 【請求項5】前記第1、第2保持機構それぞれは、前記
    被測定レンズを載置する載置部と、2つのローラをそれ
    ぞれ有する一対の支持部材と、これら一対の支持部材を
    前記載置部上で互いに接近または離間する方向に移動さ
    せる移動機構とを備え、前記移動機構によって前記一対
    の支持部材を互いに接近する方向に移動させて前記各ロ
    ーラを前記被測定レンズの外周面に当接させることによ
    り、前記被測定レンズを位置決めすることを特徴する請
    求項3または4記載のレンズの検査装置。
  6. 【請求項6】前記被測定レンズを載置する載置部と、2
    つのローラをそれぞれ有する一対の支持部材と、これら
    一対の支持部材を前記載置部上で互いに接近または離間
    する方向に移動させる移動機構と、前記一対の支持部材
    の一方の移動距離を測定する測定具とからなる外径測定
    部を備えていることを特徴する請求項3または4記載の
    レンズの検査装置。
  7. 【請求項7】前記被測定レンズを順次測定部に搬送する
    搬送機構を備えていることを特徴する請求項3〜6記載
    のレンズの検査装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002022598A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Hoya Corp 眼鏡レンズの測定方法およびその装置

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JP2002022598A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Hoya Corp 眼鏡レンズの測定方法およびその装置

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