JPH11183147A - 光学測定装置および光学測定方法 - Google Patents

光学測定装置および光学測定方法

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JPH11183147A
JPH11183147A JP35080297A JP35080297A JPH11183147A JP H11183147 A JPH11183147 A JP H11183147A JP 35080297 A JP35080297 A JP 35080297A JP 35080297 A JP35080297 A JP 35080297A JP H11183147 A JPH11183147 A JP H11183147A
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JP35080297A
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Masahiro Horie
正浩 堀江
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で容易に的確な光学的測定を行う
ことができる測定装置を提供する。 【解決手段】 ステージ上の試料に照明光を照射し、試
料からの反射光を受光部にて受光して画像70を取得
し、画像70に基づいて各種光学的測定を行う測定装置
において、視野絞りの位置に遮光部材を設けて画像70
の四隅に遮光パターン71a〜71dが現れるようにす
る。また、遮光パターンの境界に評価領域73a〜73
dを設定し、試料と受光部との距離を微小量ずつ変化さ
せながら評価領域のコントラストの度合いであるフォー
カス評価値の算出を繰り返し行う。これにより、各評価
領域が合焦位置に到達するときのステージの位置を求め
ることができ、試料の傾きを求めることができる。その
結果、簡単な構成で容易に的確な光学的測定を行うこと
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、測定対象である
試料からの反射光に基づいて、試料に対して光学的な測
定を行う光学測定装置および光学測定方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡にCCD等の2次元撮像素子を取
り付けて試料を撮像することにより、試料に対する各種
測定を行うという手法がよく用いられている。
【0003】例えば、半導体装置製造用に半導体基板上
の反射率分布を測定したり、半導体基板の表面状態を検
査する場合、基板に照明光を照射するとともに試料から
の反射光をCCDにて受光し、得られた画像情報に基づ
いて適宜演算処理が行われる。
【0004】このように、試料からの反射光に基づいて
各種光学的測定を行う場合には、試料がCCDに対して
焦点が合った位置(以下、「合焦位置」という。)に存
在するか否か、試料がステージ上で適正な姿勢となって
いるか否かに十分注意する必要がある。
【0005】なぜならば、試料が合焦位置に配置されて
いない場合には試料の像のコントラストが低下して正確
な測定ができなくなってしまい、また、試料の姿勢が適
正でない場合は試料からの反射光の光量が著しく低下し
てしまうからである。
【0006】図15は、試料の姿勢が適正でないために
反射光の光量が低下する様子の一例を示す図である。図
15では照明光101がレンズ102を介して試料10
9に入射し、反射光103がレンズ102を介して図示
しない受光部へと導かれるようになっている。ここで、
試料109が図中αにて示すように本来あるべき姿勢か
ら傾いている場合には反射光103の一部がレンズ10
2に戻らず受光部の受光量が低下してしまう。
【0007】以上のように、試料の測定においては試料
を合焦位置に配置し、かつ試料を適正な姿勢とすること
が重要となる。このような目的を達成するために従来
は、試料が載置されるステージの位置をレーザー測長を
応用して調整したり、試料を撮像して試料の画像のコン
トラストが最大となるようにステージの位置を調整して
試料を合焦位置に配置し、その後、複数のレーザー変位
計やオートコリメータを用いてステージの傾きを調整し
て試料の姿勢を適正にしてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、レーザーやオ
ートコリメータを用いたり、ゴニオステージ等の水平調
整可能なステージを設けたのでは測定装置が複雑かつ大
型になる。また、測定における調整作業も繁雑となる。
【0009】そこで、この発明は簡単な構成で試料を合
焦位置に配置することができるとともに試料の姿勢を検
出することができ、容易に的確な測定ができる光学測定
装置および方法を提供することを目的とししている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、測定
対象である試料に対して光学的な測定を行う光学測定装
置であって、照明光を前記試料に至る光路へと出射する
発光手段と、前記試料からの反射光を受光して前記試料
の画像を取得する受光手段と、前記試料からの反射光を
前記受光手段へと導く結像光学系と、前記受光手段に対
して光学的に共役な合焦位置と前記試料との距離を相対
的に変更する手段と、前記画像中の同一直線上には並ば
ない3以上の評価領域のそれぞれにおけるフォーカス評
価値を求める評価値算出手段と、前記フォーカス評価値
から前記試料の傾きを求める姿勢算出手段とを備える。
【0011】請求項2の発明は、請求項1記載の光学測
定装置であって、前記照明光を前記試料へ導く照明光学
系をさらに備え、前記照明光学系と前記結像光学系とが
前記試料上において光軸を共有している。
【0012】請求項3の発明は、請求項2記載の光学測
定装置であって、前記照明光学系が、視野絞りの配置位
置に配置されて前記試料上に遮光パターンを生じさせる
遮光部材を有する。
【0013】請求項4の発明は、請求項3記載の光学測
定装置であって、前記受光手段による撮像領域が矩形と
なっており、前記遮光部材が前記撮像領域の四隅のそれ
ぞれに遮光パターンを形成し、前記遮光パターンに対応
するようにして4つの評価領域が設定される。
【0014】請求項5の発明は、請求項4記載の光学測
定装置であって、前記4つの評価領域のフォーカス評価
値から算出したフォーカス位置の重心と前記合焦位置と
が一致するように前記試料を配置する手段をさらに備え
る。
【0015】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかに記載の光学測定装置であって、前記姿勢算出手
段により求められた前記試料の傾きに基づいて前記試料
が前記合焦位置に位置するときの画像の明るさを補正す
る光量補正手段をさらに備える。
【0016】請求項7の発明は、請求項6記載の光学測
定装置であって、前記光量補正手段が、前記試料の傾き
と前記画像の光量低下率との関係を記憶する手段を有す
る。
【0017】請求項8の発明は、測定対象である試料に
対して光学的な測定を行う光学測定方法であって、(a)
前記試料に照明光を照射する工程と、(b)前記試料から
の反射光を受光手段にて受光し、前記試料の画像を取得
する工程と、(c)前記画像中の同一直線上には並ばない
3以上の評価領域のそれぞれにおけるフォーカス評価値
を求める工程と、(d)前記受光手段に対して光学的に共
役な合焦位置と前記試料との距離を相対的に変更する工
程と、(e)前記工程(b)ないし(d)を繰り返す工程と、(f)
求められた前記フォーカス評価値から前記試料の傾きを
求める工程とを有する。
【0018】請求項9の発明は、請求項8記載の光学測
定方法であって、(g)前記工程(f)において求められた前
記試料の傾きに基づいて前記試料が前記合焦位置に位置
するときの画像の明るさを補正する工程をさらに有す
る。
【0019】
【発明の実施の形態】<1. 第1の実施の形態>図1
はこの発明の第1の実施の形態である測定装置1の構成
を示す図である。測定装置1は測定対象である試料9か
らの反射光31Lの強度分布を測定する測定装置であ
り、測定された強度分布は試料9の反射率分布の測定や
試料9の表面状態の検査等の光学的測定に利用されるよ
うになっている。
【0020】測定装置1は機械的構成として、照明光1
1Lを発生する光源部11、照明光11Lを試料9へと
導く照明光学系20a、試料9からの反射光31Lを受
光部31へと導く結像光学系20b、試料9が載置され
るステージ41、およびステージ41を昇降させる昇降
部42を有している。
【0021】また、受光部31からの画像信号を処理す
るための構成として、アナログの画像信号をデジタルの
画像信号に変換する画像入力部51、受光部31が取得
した画像を表示する表示部52、画像信号等から後述す
るフォーカス評価値を求める評価値算出部61、フォー
カス評価値から合焦位置を求める合焦位置算出部62、
試料9の姿勢を求める姿勢算出部63、得られた画像の
光量補正を行う光量補正部64、および補正された画像
から各種測定処理を行う測定部81を有している。
【0022】次に、測定装置1の上記機械的構成の説明
とともに、照明光11Lが試料9に照射されて反射光3
1Lが受光部31に入射する過程について説明する。
【0023】光源部11は照明光11Lを照明光学系2
0aに向けて出射するものであり、内部に発光源である
ランプを有している。
【0024】照明光学系20aは、遮光部材21、レン
ズ22、ハーフミラー23および対物レンズ24を有し
ており、光源部11からの照明光11Lは遮光部材2
1、レンズ22を順に透過してハーフミラー23にて反
射し、その後、対物レンズ24を介して試料9上に照射
されるようになっている。
【0025】遮光部材21は視野絞りの役割を兼ねてお
り、視野絞りが配置されるべき位置、すなわち、結像光
学系20bに関して受光部31と光学的に共役な位置
(合焦位置)が照明光学系20aに関して遮光部材21
と共役な位置となっている。
【0026】また、遮光部材21は図2に示すように矩
形の石英ガラスの4つの角を面取りするようにクロムで
マスクしたものとなっている。図2ではクロムにてマス
クされた4つの直角二等辺三角形状の遮光部位21a〜
21dを平行斜線を付して示している。これにより、遮
光部位21a〜21dでは照明光11Lが遮光され、そ
の他の領域である透過領域21eでは照明光11Lが透
過するようになっている。なお、遮光部材21は外周を
所定の枠に保持されるようにして配置され、透過領域2
1eを透過した照明光11Lのみが試料9へと導かれる
ようになっている。
【0027】以上のように照明光学系20aでは遮光部
材21が視野絞りの位置に設けられるので、遮光部位2
1a〜21dによるパターン(以下、「遮光パターン」
という。)が試料9の表面に影として現れることとな
る。
【0028】結像光学系20bは、対物レンズ24、ハ
ーフミラー23およびチューブレンズ25を有してお
り、対物レンズ24およびハーフミラー23は照明光学
系20aと共有されている。すなわち、照明光学系20
aと結像光学系20bとは試料9上において光軸を共有
するようになっており、いわゆる同軸落射照明の形態と
なっている。このような構成により、試料9からの反射
光31Lは対物レンズ24に入射し、ハーフミラー23
およびレンズ25を順に透過して受光部31へと導かれ
る。
【0029】受光部31は水平面内にて2次元的に配列
された複数の受光素子を有するCCDカメラで構成され
る。したがって、受光部31により結像光学系20bを
介してほぼ水平姿勢の試料9の表面が観察できるように
なっている。
【0030】図3は受光部31により撮像される試料9
の表面の画像70の様子の一例を示す図である。画像7
0に示すように、受光部31による撮像領域は矩形とな
っており、画像70の四隅に存在する平行斜線を施した
領域は遮光部材21の遮光部位21a〜21dにより照
明光11Lが遮光されて影となっている領域を示してい
る。すなわち、遮光部位21a〜21dによる試料9上
の遮光パターン71a〜71dの一部が画像70の四隅
に現れている。また、遮光パターン71a〜71d以外
の領域は受光部31により撮像された試料9上の照明領
域72であり、照明領域72の中央付近には試料9上に
予め形成されているパターン(以下、「試料パターン」
という。)72pが映し出されている。
【0031】試料9が載置されるステージ41は昇降部
42に接続されており、昇降部42が駆動されることに
よりステージ41が矢印41Sにて示すように上下に昇
降するようになっている。なお、ステージ41の位置は
後述する評価値算出部61に入力されるようになってい
る。
【0032】以上、測定装置1の機械的構成について説
明してきたが、次に、図4ないし図6を参照しながら測
定装置1の測定動作の流れについて説明するとともに、
受光部31からの画像信号を処理するための構成(評価
値算出部61、合焦位置算出部62、姿勢算出部63、
光量補正部64等)の処理内容について説明する。
【0033】測定動作ではまず、昇降部42によりステ
ージ41が下限位置まで下がる(図4:ステップS1
1)。次に、この状態において光源部11から照明光1
1Lを試料9に照射し(ステップS12)、反射光31
Lを受光する受光部31からのアナログの画像信号に基
づいて画像入力部51が受光部31上の像を画像70と
して取得する(ステップS13)。そして、画像入力部
51においてデジタル化された画像信号が評価値算出部
61に送られる。なお、画像入力部51からは画像信号
が表示部52へも送られ、測定者が観察できるように表
示部52のディスプレイに画像70が映し出される。
【0034】評価値算出部61では画像70に対して、
図3中の破線の矩形にて示す4つの評価領域73a〜7
3dのそれぞれにおけるフォーカス評価値Fa〜Fdが
求められる(ステップS14)。
【0035】評価領域73a〜73dは図3に示すよう
に遮光パターン71a〜71dと照明領域72との境界
に設定されており、この境界におけるコントラストの度
合いがフォーカス評価値として求められる。具体的に
は、各評価領域73a〜73d全域に対してそれぞれ図
7に示すようなラプラシアン・オペレータ(2次微分演
算子)OP1を作用させて演算値を求めた後、各評価領
域における演算値の平均値をフォーカス評価値として取
得する。
【0036】図7に示すオペレータOP1は、作用させ
る画素の画素値の4倍と斜め方向(オペレータOP1中
にて「4」が付された枠に対して「−1」が付された枠
が隣接する方向)に隣接する4つの画素の画素値の(−
1)倍との和を演算値とするものであり、オペレータO
P1を評価領域全域に作用させて得られた複数の演算値
の平均を求めることにより図3に示す矩形の評価領域の
対角線方向のコントラストの度合いがフォーカス評価値
として取得される。その結果、例えば図3中に示す評価
領域73aのエッジ部73eが鮮鋭なほどフォーカス評
価値Faは大きな値となり、エッジ部73eがぼやけた
ものほどフォーカス評価値Faは小さな値となる。な
お、オペレータは斜め方向のコントラストの度合いを求
めることができるのであればどのようなものでもよく、
図8に示すようなオペレータOP2を用いてもよい。
【0037】この測定装置1では画像70の四隅に遮光
パターン71a〜71dを形成するようにしているが、
これは測定対象である試料パターン72pの撮像を妨げ
ないようにするためである。また、測定装置1では遮光
パターン71a〜71dと照明領域72との境界が斜め
方向(図3に示すX、Y方向を45゜だけ回転した方
向)を向くようにして斜め方向のコントラストを検出す
るようにしているが、これは試料パターン72pの模様
がX方向やY方向を向く線模様である場合が多く、試料
パターン72pと評価領域とが重なっても試料パターン
72pの影響を受けることなく適正なフォーカス評価値
を求めるためである。
【0038】各評価領域73a〜73dにおけるフォー
カス評価値Fa〜Fdが求められると、これらのフォー
カス評価値Fa〜Fdは昇降部42からのステージ41
の位置の情報とともに保存される(ステップS14)。
【0039】フォーカス評価値Fa〜Fdが保存される
と、昇降部42がステージ41を所定の微小量だけ上昇
させ(ステップS15)、再び画像入力部51が受光部
31からの画像信号に基づく画像70を取得して評価値
算出部61が各評価領域73a〜73dにおけるフォー
カス評価値Fa〜Fdを算出する。以後、このようなフ
ォーカス評価値Fa〜Fdの算出および保存(ステップ
S14)がステージ41を微小量ずつ上昇させながらス
テージ41が上限位置に達するまで繰り返し行われる
(ステップS16)。なお、試料9の上昇に伴って試料
9が合焦位置を通過するようにされている。
【0040】ステージ41の位置(以下、「ステージ高
さ」という。)の関数であるフォーカス評価値Fa〜F
dは評価値算出部61から合焦位置算出部62へと送ら
れる。フォーカス評価値Fa〜Fdは図9に例示すよう
にあるステージ高さにおいて最大となる。合焦位置算出
部62は各フォーカス評価値Fa〜Fdが最大となるス
テージ高さha〜hdを取得する(図5:ステップS2
1)。
【0041】ところで、試料9上の遮光パターンのコン
トラストが最も高くなる(すなわち、フォーカス評価値
が最大になる)という状態は遮光部材21と試料9とが
照明光学系20aに関して共役な関係となる場合に生じ
る。また、遮光部材21は視野絞りが配置される位置に
設けられているので、遮光部材21と試料9とが共役で
ある場合は結像光学系20bに関して試料9と受光部3
1とが光学的に共役な配置関係となる。したがって、フ
ォーカス評価値が最大となることは遮光パターンが映し
出される試料9上の評価領域が合焦位置に位置している
ことを意味している。
【0042】すなわち、ステージ高さhaは評価領域7
3aが合焦位置に位置するときのステージ41の位置で
あり、ステージ高さhbは評価領域73bが合焦位置に
位置するときのステージ41の位置であり、ステージ高
さhc、hdはそれぞれ評価領域73c、73dが合焦
位置に位置するときのステージ41の位置となる。
【0043】合焦位置算出部62は数1にて示す演算を
行い、これらのステージ高さha〜hdの平均値を試料
9が合焦位置に位置する(試料9の傾きは考慮しない)
ときのステージ高さhfとして求める(ステップS2
2)。
【0044】
【数1】
【0045】次に、昇降部42はステージ41をステー
ジ高さhfに移動して試料9を合焦位置に移動する(ス
テップS23)。
【0046】試料9の合焦位置への移動が完了すると、
画像入力部51が受光部31からの画像信号を受信して
再度試料9の像の情報である画像70を取得する(ステ
ップS24)。これにより、試料9上の各評価領域73
a〜73dの高さの平均(4つの評価領域のフォーカス
位置の重心)が合焦位置に位置するときの画像70、す
なわち最もコントラストが高い状態の画像70が取得さ
れる。
【0047】合焦位置算出部62にて求められたステー
ジ高さha〜hdは姿勢算出部63へと送られ、姿勢算
出部63では試料9の姿勢として水平面に対する試料9
の表面の傾きが求められる。試料9の傾きの算出では、
まず図3に示すX方向における水平面からの試料9の傾
き角θx、およびY方向における水平面からの試料9の
傾き角θyが求められる。これらの傾き角θx、θyは
この測定装置1では数2および数3にて示す演算により
求められる。
【0048】
【数2】
【0049】
【数3】
【0050】ただし、数1中Lxは図3に示す評価領域
73aと評価領域73bとの中心間の試料9上の距離で
あり、数2中Lyは評価領域73cと評価領域73dと
の中心間の試料9上の距離である。
【0051】数2および数3に示すように、この測定装
置1では評価領域73aと評価領域73bとの中心を結
ぶ直線が水平面に対してなす角と評価領域73cと評価
領域73dとの中心を結ぶ直線が水平面に対してなす角
との平均をX方向における水平面からの試料9の傾き角
θxとしている。また、同様の手法により傾き角θyを
求めている。そして、これらの傾き角θx、θyより試
料9の表面と水平面とのなす角である試料9の傾き角θ
が求められる(図6:ステップS31)。
【0052】求められた試料9の傾き角θは光量補正部
64へと送られる。光量補正部64の光量低下率記憶部
64aには図10に示すように試料9の表面の傾き角と
反射光31Lの光量低下率との関係が記憶されている。
この関係は実際の測定により得られたデータ(図10の
グラフ中にドットにて示す)を1次近似したものとなっ
ている。
【0053】光量補正部64は図10に示す傾き角と光
量低下率との関係から試料9からの反射光31Lの光量
の低下率Y(%)を試料9の傾き角θから求め、数4に
て示される演算を行って補正係数Mを求める(ステップ
S32)。
【0054】補正係数Mが求められると、ステップS2
4にて取得された画像70の各画素の画素値に補正係数
Mを乗じて画像の光量補正(明るさの補正)が行われる
(ステップS33)。
【0055】
【数4】
【0056】このようにして得られる補正された画像
は、測定部81へと入力されてこの測定装置1が行う光
学的測定に利用される。なお、測定すべき試料パターン
が複数ある場合には、ステージ41を水平方向に移動し
た後、同様の測定動作が行われる。
【0057】以上、この発明に係る測定装置1の構成お
よび動作について説明してきたが、この測定装置1では
視野絞りの位置に遮光部位21a〜21dを有する遮光
部材21を設けて試料9に遮光パターンを映し出し、複
数の評価領域73a〜73dにおけるフォーカス評価値
Fa〜Fdを求め、このフォーカス評価値Fa〜Fdか
ら試料9が合焦位置に位置するときのステージ41のス
テージ高さhfおよび傾き角θを求めるようになってい
る。これにより、簡単な構成かつ簡単な手法にて試料9
を合焦位置に配置することができるとともに試料9の傾
きを求めることができる。
【0058】また、求められた傾き角θから試料9の画
像の明るさを補正することができるので、簡単な構成か
つ簡単な手法にて試料9の適切な画像を取得することが
できる。その結果、この画像(すなわち、反射光31L
の強度分布)に基づく試料9の反射率分布測定や試料9
の表面検査等といった光学的測定を的確に行うことがで
きる。
【0059】<2. 第2の実施の形態>図11はこの
発明の第2の実施の形態である測定装置1aの構成を示
す図である。
【0060】この測定装置1aは試料9に対する光学的
測定を行うものであり、第1の実施の形態に係る測定装
置1とほぼ同様の構成となっている。ただし、図1に示
す遮光部材21に代えて通常の視野絞り26が配置され
ているという点で第1の実施の形態と相違している。図
11では第1の実施の形態と同様の構成については図1
と同様の符号を付している。また、測定動作も後述する
ように第1の実施の形態とほぼ同様となっている。
【0061】図12はこの測定装置1aにより取得され
る試料9の画像70aを示す図である。測定装置1aも
第1の実施の形態と同様に画像70aの四隅に評価領域
73a〜73dが設定されているが、測定装置1aは遮
光部材21を有しないので第1の実施の形態のような遮
光パターンが画像70aには現れない。しかし、試料9
上の試料パターン72a〜72dの一部が評価領域73
a〜73dと重なるように試料9が配置されており、試
料パターン72a〜72dの輪郭を評価領域73a〜7
3dにおけるコントラストの度合いを求めるために利用
するようになっている。
【0062】すなわち、図1に示した測定装置1では試
料9上に試料パターンが存在しない場合であっても遮光
部材21を用いて試料9上に強制的に遮光パターン71
a〜71dを形成し、この遮光パターン71a〜71d
を利用してフォーカス評価値Fa〜Fdを求めるように
しているが、図11に示す測定装置1aでは試料9上に
形成されている試料パターン72a〜72d自体をフォ
ーカス評価値Fa〜Fdを求めるために利用するように
なっている。
【0063】図12に示すように、矩形の試料パターン
72a〜72dの境界が矩形の画像70aのXまたはY
方向を向く各辺に平行である場合、フォーカス評価値F
a〜Fdを求めるためにはXおよびY方向に対するラプ
ラシアン・オペレータを作用させることが好ましい。こ
のようなオペレータの例であるオペレータOP3、OP
4を図13および図14に示す。
【0064】測定装置1aは遮光部材21を有さず、試
料パターン72a〜72d自体を利用してフォーカス評
価値Fa〜Fdを求めるという点において第1の実施の
形態と相違しているが、測定動作については図4ないし
図6に示したように第1の実施の形態と全く同様の処理
が行われる。すなわち、ステージ41を下限位置から上
昇させながら評価値算出部61がフォーカス評価値Fa
〜Fdを求め、合焦位置算出部62が試料9を配置すべ
きステージ高さhfを求め、姿勢算出部63が試料9の
傾き角θを求め、光量補正部64が画像の光量補正を行
う。
【0065】以上のように、測定装置1aにおいても第
1の実施の形態と同様に簡単な構成かつ簡単な手法によ
り試料9を合焦位置に配置することができるとともに画
像の光量補正を行うことができ、その結果、容易に的確
な測定を行うことができる。
【0066】<3. 変形例>以上、この発明に係る実
施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施
の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能であ
る。
【0067】上記実施の形態では試料9の画像の明るさ
を補正し、この補正された画像に対して所定の処理を行
うことで試料9に対する光学的な測定を行うと説明した
が、画像に基づく光学的測定でなくてもよい。
【0068】例えば、試料9を合焦位置に配置したり、
試料9の傾き角θを求めるためにだけに受光部31から
の画像信号を利用し、試料9に対する測定は別途設けら
れた他の受光素子や光学的部品を用いて行うようになっ
ていてもよい。また、試料9の特定の位置からの反射光
に基づいて測定が行われる場合には、この特定の位置か
らの反射光の光量のみを補正すれば足りる。このよう
に、この発明は試料9に対して光学的な測定を行う様々
な測定装置に利用することができる。
【0069】また、上記実施の形態ではステージ41を
昇降させることにより試料9の合焦位置を求めるように
しているが、光源部11、照明光学系20a、結像光学
系20bおよび受光部31を昇降させるようにしてもよ
いし、結像光学系20bを変化させることにより受光部
31に対する合焦位置を移動させるようにしてもよい。
すなわち、試料9と合焦位置との距離を相対的に変更す
ることができればよい。
【0070】また、上記実施の形態ではラプラシアン・
オペレータを利用してフォーカス評価値Fa〜Fdを求
めているが、評価領域のコントラストの度合い、あるい
は評価領域内における画像の鮮鋭度を求めることができ
るのであればどのような手法を用いてもよい。
【0071】また、上記説明における試料9を合焦位置
に配置するためのステージ高さhfを求める方法や試料
9の傾き角θを求める方法も一例であって、他の方法を
用いてももちろんよい。
【0072】また、上記実施の形態では4つの評価領域
を設けているが、試料9の傾き角θを求めるためには1
つの面を決定することができる同一直線状には並ばない
3以上の評価領域が設けられていればよい。
【0073】また、上記実施の形態では図10に示した
ように試料9の表面の傾き角と光量低下率との関係を光
量低下率記憶部64aに記憶するようにしているが、こ
のような光量低下率記憶部64aを設けずに傾き角θか
ら理論的に光量低下率を算出するようにしてもよい。
【0074】さらに、図4ないし図6に示した測定動作
においては補正すべき画像70を取り込んでから補正係
数Mを求めているが(ステップS24、S32)、画像
の取り込み(ステップS24)は画像の補正(ステップ
S33)の直前であってもよい。
【0075】
【発明の効果】請求項1ないし9記載の発明では、試料
の画像中の3以上の評価領域におけるフォーカス評価値
に基づいて試料の傾きを求めることができるので、簡単
な構成で容易に的確な測定を行うことができる。
【0076】また、請求項3記載の発明では、遮光部材
を視野絞りの配置位置に配置することで試料上に遮光パ
ターンを形成するので、試料上にパターンが存在しない
場合であってもフォーカス評価値を求めることができ、
簡単な構成で容易に的確な測定を行うことができる。
【0077】また、請求項4記載の発明では、遮光パタ
ーンが撮像領域の四隅に形成されるので、撮像領域の中
心付近が遮光パターンに妨げられることなく画像を取得
することができる。
【0078】また、請求項5記載の発明では、簡単な構
成で試料を合焦位置に配置することができる。
【0079】また、請求項6および9記載の発明では、
求められた試料の傾きから画像の明るさを補正すること
ができるので、簡単な構成で容易に的確な測定を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態である測定装置の
構成を示す図である。
【図2】遮光部材を示す図である。
【図3】図1に示す測定装置において受光部から得られ
る画像の一例を示す図である。
【図4】測定装置の動作を示す流れ図である。
【図5】測定装置の動作を示す流れ図である。
【図6】測定装置の動作を示す流れ図である。
【図7】フォーカス評価値を求めるためのオペレータの
一例を示す図である。
【図8】フォーカス評価値を求めるためのオペレータの
他の例を示す図である。
【図9】フォーカス評価値とステージ高さとの関係の例
を示す図である。
【図10】試料表面の傾き角と光量低下率との関係を示
す図である。
【図11】この発明の第2の実施の形態である測定装置
の構成を示す図である。
【図12】図11に示す測定装置において受光部から得
られる画像の一例を示す図である。
【図13】フォーカス評価値を求めるためのオペレータ
の一例を示す図である。
【図14】フォーカス評価値を求めるためのオペレータ
の他の例を示す図である。
【図15】試料の傾きが反射光の光量に与える影響を説
明するための図である。
【符号の説明】
1、1a 測定装置 9 試料 11 光源部 11L 照明光 20a 照明光学系 20b 結像光学系 21 遮光部材 31 受光部 31L 反射光 42 昇降部 61 評価値算出部 62 合焦位置算出部 63 姿勢算出部 64 光量補正部 64a 光量低下率記憶部 70、70a 画像 71a〜71d 遮光パターン 73a〜73d 評価領域 Fa〜Fd フォーカス評価値 S12〜S16、S22、S31、S33 ステップ ha〜hd ステージ高さ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象である試料に対して光学的な測
    定を行う光学測定装置であって、 照明光を前記試料に至る光路へと出射する発光手段と、 前記試料からの反射光を受光して前記試料の画像を取得
    する受光手段と、 前記試料からの反射光を前記受光手段へと導く結像光学
    系と、 前記受光手段に対して光学的に共役な合焦位置と前記試
    料との距離を相対的に変更する手段と、 前記画像中の同一直線上には並ばない3以上の評価領域
    のそれぞれにおけるフォーカス評価値を求める評価値算
    出手段と、 前記フォーカス評価値から前記試料の傾きを求める姿勢
    算出手段と、を備えることを特徴とする光学測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光学測定装置であって、 前記照明光を前記試料へ導く照明光学系、をさらに備
    え、 前記照明光学系と前記結像光学系とが前記試料上におい
    て光軸を共有していることを特徴とする光学測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光学測定装置であって、 前記照明光学系が、 視野絞りの配置位置に配置されて前記試料上に遮光パタ
    ーンを生じさせる遮光部材、を有することを特徴とする
    光学測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光学測定装置であって、 前記受光手段による撮像領域が矩形となっており、 前記遮光部材が前記撮像領域の四隅のそれぞれに遮光パ
    ターンを形成し、 前記遮光パターンに対応するようにして4つの評価領域
    が設定されることを特徴とする光学測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光学測定装置であって、 前記4つの評価領域のフォーカス評価値から算出したフ
    ォーカス位置の重心と前記合焦位置とが一致するように
    前記試料を配置する手段、をさらに備えることを特徴と
    する光学測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の光
    学測定装置であって、 前記姿勢算出手段により求められた前記試料の傾きに基
    づいて前記試料が前記合焦位置に位置するときの画像の
    明るさを補正する光量補正手段、をさらに備えることを
    特徴とする光学測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光学測定装置であって、 前記光量補正手段が、 前記試料の傾きと前記画像の光量低下率との関係を記憶
    する手段、を有することを特徴とする光学測定装置。
  8. 【請求項8】 測定対象である試料に対して光学的な測
    定を行う光学測定方法であって、 (a) 前記試料に照明光を照射する工程と、 (b) 前記試料からの反射光を受光手段にて受光し、前記
    試料の画像を取得する工程と、 (c) 前記画像中の同一直線上には並ばない3以上の評価
    領域のそれぞれにおけるフォーカス評価値を求める工程
    と、 (d) 前記受光手段に対して光学的に共役な合焦位置と前
    記試料との距離を相対的に変更する工程と、 (e) 前記工程(b)ないし(d)を繰り返す工程と、 (f) 求められた前記フォーカス評価値から前記試料の傾
    きを求める工程と、を有することを特徴とする光学測定
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の光学測定方法であって、 (g) 前記工程(f)において求められた前記試料の傾きに
    基づいて前記試料が前記合焦位置に位置するときの画像
    の明るさを補正する工程、をさらに有することを特徴と
    する光学測定方法。
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JP2001147107A (ja) * 1999-11-08 2001-05-29 Leica Microsystems Wetzlar Gmbh 透明膜の膜厚測定方法および装置
WO2010134343A1 (ja) * 2009-05-21 2010-11-25 株式会社ニコン 形状測定装置、観察装置および画像処理方法

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