JPH11182945A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH11182945A
JPH11182945A JP35676097A JP35676097A JPH11182945A JP H11182945 A JPH11182945 A JP H11182945A JP 35676097 A JP35676097 A JP 35676097A JP 35676097 A JP35676097 A JP 35676097A JP H11182945 A JPH11182945 A JP H11182945A
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air temperature
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Makoto Tokuno
誠 徳野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒回路に設けた制御弁の開度を調整するこ
とにより冷凍能力を高い精度で調整する比例制御を行う
ものに対し、この比例制御とサーモ発停制御とが頻繁に
繰り返されるといった不具合を解消する。 【解決手段】 圧縮機(31)、凝縮器(33)、液用比例制御
弁(EV1)、蒸発器(39)及びガス用比例制御弁(EV2)を備え
た冷媒回路(20)を備えさせる。各制御弁(EV1,EV2)の開
度を調整することによって蒸発圧力及び冷媒循環量を調
整して冷凍能力を制御する比例制御動作を可能とする。
庫内空気温度と目標温度とに応じてサーモ発停動作を可
能とする。比例制御動作時に冷凍能力を絞りきれずに圧
縮機(31)が停止した場合、比例制御動作のリトライ動作
を、所定時間間隔で行われる除霜運転が終了するまで禁
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に係り、
特に、冷媒回路に設けた制御弁の開度を調整することに
より冷凍能力を高い精度で調整することを可能としたも
のに対する信頼性の向上対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平2−7107
6号公報に開示されているような冷凍装置が知られてい
る。この種の冷凍装置は、庫外ユニットに収容された圧
縮機及び凝縮器と、庫内ユニットに収容された電動弁及
び蒸発器が冷媒配管によって順に接続されて構成されて
いる。冷却運転時には、圧縮機から吐出したガス冷媒
が、凝縮器で外気と熱交換を行って凝縮し、その後、電
動弁で減圧し、蒸発器で庫内空気と熱交換を行って蒸発
する。これにより、庫内空気を所定温度まで冷却する。
【0003】また、高精度の温度制御を行うために、蒸
発器の出口側にも電動弁を設け、これら2つの電動弁の
開度調整(比例制御)によって冷凍能力の制御を行う冷
凍装置も知られている。これにより、この種の冷凍装置
では、各電動弁の開度を調整することにより、蒸発圧力
や冷媒循環量を精密に制御することができ、高精度な温
度制御が行える。このため、庫内温度が略設定温度にな
ると圧縮機を停止するサーモ発停制御に比べて、庫内温
度の安定化を図ることができる。従って、本装置では、
サーモ発停制御よりも比例制御を優先して行っている。
その結果、庫内の貯蔵物(食品等)の鮮度を長期に亘っ
て維持することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の冷凍装
置では、以下のような課題があった。図5は、上記の冷
凍装置において、電動弁の比例制御が可能な領域と、こ
の比例制御が不可能であってサーモ発停制御が行われる
領域とを示している。このように、特に外気温度が低い
状況では、弁開度の調整のみで冷凍能力を低下させるに
は限界があるため比例制御によって庫内温度を目標温度
に維持することができず、サーモ発停制御が行われるこ
とになる。具体的には、例えば庫内の目標温度が図5中
α(例えば5℃)に設定されている場合、外気温度がβ
(例えば10℃)よりも高い場合には比例制御によって
庫内温度を目標温度に維持することができる。しかし、
外気温度がβよりも低い場合には各電動弁を最小開度に
しても庫内温度を目標温度に維持することができず(冷
凍能力を絞ることができず)、圧縮機が停止することに
なる。
【0005】ところが、従来の装置では、上述した庫内
温度の安定化の目的を達成するために、圧縮機が停止し
てサーモ発停制御に移行した後においても比例制御のリ
トライ動作が行われる。
【0006】このような状況では、サーモ発停制御と比
例制御のリトライ動作とが繰り返されることになり、冷
媒回路の低圧圧力及び吐出管温度のハンチングが大きく
なって庫内温度を変動させることになってしまう。これ
では、庫内の貯蔵物の鮮度を長期に亘って維持すること
ができず、比例制御を可能な構成とした本来の目的を達
成することができない。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、冷媒回路に設けた制
御弁の開度を調整することにより冷凍能力を高い精度で
調整する比例制御を行うものに対し、この比例制御とサ
ーモ発停制御とが頻繁に繰り返されるといった不具合を
解消することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記目的を達成するために、本発明は、比例制御動作か
らサーモ発停動作に移行した際には、比例制御のリトラ
イ動作を所定時間だけ禁止し、これによって、サーモ発
停動作と比例制御のリトライ動作が繰り返されることを
回避している。
【0009】−解決手段− 具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、図1に示
すように、圧縮機(31)、凝縮器(33)、液側制御弁(EV
1)、蒸発器(39)及びガス側制御弁(EV2)を備えた冷媒回
路(20)と、該冷媒回路(20)に冷媒を循環させながら各制
御弁(EV1,EV2)の開度を調整することによって冷凍能力
を調整して制御対象空気温度を略目標温度に維持する比
例制御動作を行わせる比例制御手段(51)と、制御対象空
気温度が略目標温度まで低下すると圧縮機(31)が停止
し、且つこの制御対象空気温度が目標温度よりも所定値
以上高くなると圧縮機(31)が再度駆動して冷媒循環動作
が再開するサーモ発停動作を行わせるサーモ制御手段(5
2)と、上記比例制御動作によって制御対象空気温度を略
目標温度に維持できる状態では、サーモ発停動作よりも
比例制御動作を優先して行わせ、且つサーモ発停動作が
行われている際には、比例制御動作のリトライ動作を行
わせる優先手段(53)とを備えた冷凍装置を前提とする。
この冷凍装置に対し、上記比例制御手段(51)による比例
制御動作が行われている際に、冷凍能力を最小にしても
制御対象空気温度を目標温度に維持することができない
状態となって圧縮機(31)が停止したとき、優先手段(53)
による上記リトライ動作を所定時間だけ強制的に禁止し
て、サーモ制御手段(52)によるサーモ発停動作を継続し
て行わせる比例制御禁止手段(54)を備えさせた構成とし
ている。
【0010】この特定事項により、比例制御が行われて
いる場合には、圧縮機(31)から吐出して凝縮器(33)で凝
縮した冷媒が、液側制御弁(EV1)で減圧された後、蒸発
器(39)において蒸発する。また、ガス側制御弁(EV2)に
より冷媒循環量が調整されている。これら各制御弁(EV
1,EV2)の開度を調整することによって高い精度で冷凍能
力の制御が行われている。このような運転動作におい
て、外気温度などの影響により、比例制御動作では、制
御対象空気温度を目標温度に維持することができない状
態となって圧縮機(31)が停止した場合には、所定時間だ
け比例制御動作を強制的に禁止してサーモ発停動作を継
続して行わせる。これにより、サーモ発停動作と比例制
御のリトライ動作が繰り返されることがなくなる。
【0011】第2の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、蒸発器(39)の除霜を行う除霜運転を所定時間毎
に行う除霜手段(55)を備えさせ、比例制御禁止手段(54)
が、除霜手段(55)からの除霜終了信号を受信可能であ
り、除霜運転が終了した時点でリトライ動作の禁止状態
を解除するようにしている。
【0012】この特定事項により、比例制御のリトライ
動作を強制的に禁止している状態で、除霜運転が開始さ
れ、それが終了すると、この禁止状態を解除して、サー
モ発停動作から比例制御動作への移行を許容する。この
除霜運転は一般に所定時間毎(例えば6時間毎)に行わ
れているため、上記禁止状態を解除する時間を計測する
ための特別な手段を必要とすることなしに比例制御の禁
止を解除する動作が可能になる。
【0013】第3の解決手段は、前提を上述した第1の
解決手段と同じくし、比例制御手段(51)による比例制御
動作が行われている際に、冷凍能力を最小にしても制御
対象空気温度を目標温度に維持することができない状態
となって圧縮機(31)が停止したとき、制御対象空気温度
が上昇することによって該制御対象空気温度と目標温度
との差が上記所定値よりも大きな他の所定値になるまで
優先手段(53)によるリトライ動作を強制的に禁止して、
サーモ制御手段(52)によるサーモ発停動作を継続して行
わせる比例制御禁止手段(54)を備えさせた構成としてい
る。
【0014】この特定事項により、サーモ発停動作と比
例制御のリトライ動作が繰り返されることを回避しなが
らも、制御対象空気温度が大幅に上昇してしまうことを
回避できる。
【0015】第4の解決手段は、上記第1,2または3
の解決手段において、蒸発器(39)を冷蔵庫または冷凍庫
内に配置させ、サーモ制御手段(52)が、庫内温度と庫内
目標温度との差に基づいて圧縮機(31)の駆動、停止を行
うものとしている。
【0016】この特定事項により、庫内温度を安定して
維持でき、貯蔵物の鮮度が長期に亘って維持されること
になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0018】−冷蔵庫の構成− 図2に示すように、本実施形態に係る冷凍装置は、庫外
ユニット(1A) と庫内ユニット(1B) とから構成される冷
蔵庫(10) であり、冷媒回路(20)を備えている。
【0019】冷媒回路(20)は、圧縮機(31) と、油分離
器(32) と、凝縮器(33) と、受液器(34) と、第1冷媒
流路(21)と、第2冷媒流路(22)とを接続して構成された
メイン回路(30)を備えている。第1冷媒流路(21)は液側
制御弁としての液用比例制御弁(EV1)を備えている。第
2冷媒流路(22)は、上記第1冷媒流路(21)と並列に設け
られ、庫内電磁弁(36)、感温膨張弁(37)及びガス側制御
弁としてのガス用比例制御弁(EV2)を備えている。
【0020】第1冷媒流路(21)及び第2冷媒流路(22)の
一部は蒸発器(39)として構成されている。感温膨張弁
(37)は、感温筒(3t)を備えており、該感温筒(3t)
が蒸発器(39)の冷媒出口側の第2冷媒流路(22)に設け
られている。この感温膨張弁(37)は、蒸発器(39)の
出口の冷媒過熱度が所定値になるように開度を調節して
いる。
【0021】尚、上記庫外ユニット(1A)の冷媒配管に
は、サービスポート付の閉鎖弁(2v,2v)が設けられて
いる。メイン回路(30)の圧縮機(31) の吐出側には高圧
圧力開閉器(BS)及び高圧圧力センサ(HS)が設けられる一
方、圧縮機(31) の吸入側には低圧圧力センサ(LS)が設
けられている。
【0022】また、本冷媒回路(20)はサブ回路(41,42,4
3) を備えている。アンロード用のサブ回路(41)は、電
磁弁(SV)及びキャピラリーチューブ(CP)を備え、上流端
(41a) が油分離器(32) と凝縮器(33) との間に接続さ
れ、下流端(41b)が蒸発器(39)と圧縮機(31) との間に接
続されている。
【0023】リキッドインジェクション用のサブ回路(4
2)は、電動弁(EV)を備え、上流端(42a) が受液器(34)
と閉鎖弁(2v)との間に接続され、下流端(42b) が上記
サブ回路(41)の下流端(41b) と蒸発器(39) との間に接
続されている。
【0024】油戻し用のサブ回路(43)は、キャピラリー
チューブ(CP)を備え、上流端(43a)が油分離器(3
2) に接続され、下流端(43b) がサブ回路(42)の下流
端(42b) と蒸発器(39) との間に接続されている。
【0025】メイン回路(30)の圧縮機(31) 、油分離器
(32) 、凝縮器(33) 、受液器(34) 、高圧圧力開閉器(B
S)、高圧圧力センサ(HS)及び低圧圧力センサ(LS)は、庫
外ユニット(1A) に収納されている。また、各サブ回路
(41,42,43) も庫外ユニット(1A)に収納されている。一
方、第1冷媒流路(21)及び第2冷媒流路(22)、つまり、
液用比例制御弁(EV1)、庫内電磁弁(36)、感温膨張弁(3
7)、蒸発器(39)、及びガス用比例制御弁(EV2)は、庫内
ユニット(1B) に収納されている。
【0026】また、本冷蔵庫(10) には、凝縮器(33) に
空気を供給する庫外送風機(F1) が設けられ、庫内ユニ
ット(1B) には、制御対象空気である庫内空気を蒸発器
(39)に供給する庫内送風機(F2)が設けられている。
【0027】さらに、庫外ユニット(1A) にはコントロ
ーラ(50)が設けられている。このコントローラ(50)
は、図示しないが、リモコンから操作信号等を受けて冷
凍運転を制御するように構成され、この操作信号及び各
検知信号等に基づいて圧縮機(31)、各ファン(F1,F
2)、各制御弁(EV1,EV2)等を制御する。
【0028】このコントローラ(50)には、比例制御手段
(51)、サーモ制御手段(52)、優先手段(53)、比例制御禁
止手段(54)及び除霜手段(55)を備えている。
【0029】比例制御手段(51)は、冷凍負荷に応じて上
記各比例制御弁(EV1,EV2)の開度を調整することによ
り、冷凍能力を高い精度で調整する比例制御動作を行
う。サーモ制御手段(52)は、庫内空気温度が略目標温度
まで低下すると圧縮機(31)を停止させると共に、庫内空
気温度が目標温度よりも所定値以上高くなると圧縮機(3
1)を再度駆動させて冷媒循環動作を再開させるサーモ発
停動作を行う。具体的には、庫内空気温度が目標温度よ
りも1degだけ低い温度まで低下すると圧縮機(31)を停
止(サーモオフ)させる一方、庫内空気温度が目標温度
よりも3degだけ高い温度まで上昇すると圧縮機(31)を
駆動(サーモオン)させるようになっている。優先手段
(53)は、上記比例制御動作によって庫内空気温度を目標
温度に維持できる状態(例えば外気温度が比較的高い場
合)では、サーモ発停動作よりも比例制御動作を優先し
て行わせ、且つサーモ発停動作が行われている際には、
比例制御動作のリトライ動作を行わせるようになってい
る。比例制御禁止手段(54)は、比例制御手段(51)による
比例制御動作が行われている際に、冷凍能力を最小にし
ても庫内空気温度を目標温度に維持することができない
状態となって圧縮機(31)が停止すると、比例制御のリト
ライ動作を強制的に禁止してサーモ発停動作を継続して
行わせるものである。除霜手段(55)は、所定時間毎(例
えば6時間毎)に蒸発器(39)の除霜を行うようになって
いる。また、上記比例制御禁止手段(54)は、比例制御の
リトライ動作を強制的に禁止した状態で、除霜手段(55)
からの除霜終了信号を受信すると、除霜運転が終了した
時点でリトライ動作の禁止状態を解除する。更に、この
リトライ動作を強制的に禁止した状態で、庫内空気温度
が上昇することによって該庫内空気温度と目標温度との
差が比較的大きな値になった場合にもリトライ動作の禁
止状態を解除するようになっている。具体的には、例え
ば庫内空気温度が目標温度よりも5degだけ高い温度ま
で上昇すると禁止状態を解除する。
【0030】−運転動作− 次に、冷蔵庫(10) の動作を説明する。まず、冷媒回路
(20)のメイン回路(30)を流れる冷媒の循環動作を説明す
る。
【0031】圧縮機(31) から吐出された冷媒は、油分
離器(32) において冷媒ガス中の油が分離された後、凝
縮器(33) に流入する。凝縮器(33) において、冷媒は、
庫外送風機(F1) から供給された空気と熱交換を行って
凝縮する。凝縮した冷媒は凝縮器(33) を流出後、受液
器(34) を通過して、第1冷媒流路(21)及び第2冷媒流
路(22)に分流する。
【0032】第1冷媒流路(21)に流入した液冷媒は、液
用比例制御弁(EV1)において減圧されると同時に流量が
調整された後、蒸発器(39)に流入する。この冷媒は、蒸
発器(39)を流れながら、庫内送風機(F2)によって供給さ
れた庫内空気と熱交換を行い、蒸発して庫内空気を冷却
する。
【0033】一方、第2冷媒流路(22)に流入した液冷媒
は、庫内電磁弁(36)を通過した後、感温膨張弁(37)で
減圧される。そして、減圧された冷媒は、蒸発器(39)に
流入し、庫内送風機(F2)によって供給された庫内空気と
熱交換を行い、蒸発して庫内空気を冷却する。蒸発器(3
9)を流出したガス冷媒は、ガス用比例制御弁(EV2)を通
過する際に流量が調整される。
【0034】第1冷媒流路(21)及び第2冷媒流路(22)を
流通したそれぞれのガス冷媒は、合流した後、圧縮機(3
1) に吸入される。
【0035】次に、液用比例制御弁(EV1)及びガス用比
例制御弁(EV2)の開度制御について図3のフローチャー
トに沿って説明する。
【0036】先ず、運転開始時には、ステップST1にお
いて、庫内温度を目標設定温度に急速に近づけるための
プルダウン制御が行われる。このプルダウン制御では、
液用比例制御弁(EV1)の開度を所定開度に固定すると共
にガス用比例制御弁(EV2)を全開にする。庫内温度(Tf)
が、目標設定温度(SP)に3degを加算した値以下になる
とステップST2でタイマによって現状態を30sec維持
した後、更にステップST3で30secホールドし、比例
制御(ステップST4)に移る。以下、この比例制御の一
例について説明する。
【0037】本実施形態に係る冷蔵庫(10) では、庫内
設定温度と蒸発器(39)出口側の空気温度の差、つまり庫
内設定温度と吹出温度との差に基づき、冷凍負荷を推定
することとしている。そして、この冷凍負荷に応じて、
冷凍能力を10%〜100%の間で制御する。具体的に
は、図4に示すような関係に基づいて各比例制御弁(EV
1,EV2) の開度を制御することにより、冷凍能力を制御
している。つまり、冷凍能力が10%以上30%未満の
低能力範囲(A) では、液用比例制御弁(EV1)を全閉に制
御する一方、ガス用比例制御弁(EV2)の開度を冷凍負荷
に応じて0%〜50%の範囲で比例制御する。冷凍能力
が30%以上70%未満の中能力範囲(B) では、ガス用
比例制御弁(EV2)の開度を50%に一定制御する一方、
液用比例制御弁(EV1)の開度を冷凍負荷に応じて0%〜
100%の範囲で比例制御する。そして、冷凍能力が7
0%以上100以下の高能力範囲(C) では、液用比例制
御弁(EV1)の開度を100%に一定制御する一方、ガス
用比例制御弁(EV2)の開度を冷凍負荷に応じて50%〜
100%の範囲で比例制御する。
【0038】以上のような液用比例制御弁(EV1)及びガ
ス用比例制御弁(EV2)の開度調整において、外気温度が
低い場合などにあっては、冷凍能力を絞るのに限界があ
り、比例制御では庫内温度を目標温度に維持することが
できなくなる。その際には、ステップST5に移ってサー
モ発停制御を行うことになる。このサーモ発停制御で
は、液用比例制御弁(EV1)が全閉となりガス用比例制御
弁(EV2)が全開となる。そして、庫内温度と目標設定温
度との差に応じて圧縮機(31)の発停が行われる。
【0039】そして、このサーモ発停制御は、所定時間
毎に行われる除霜運転が終了するか、または庫内温度が
目標設定温度よりも5degを越えて高くなるかの何れか
の条件が成立することで通常の制御動作に移る。つま
り、この条件が成立するまで比例制御のリトライ動作を
禁止し、サーモ発停制御を継続して行う。また、この条
件が成立した後は、庫内温度が比較的高い状態にあるの
で、上記ステップST1に戻ってプルダウン制御が行われ
る。以後の制御動作は上述と同様に行われる。尚、本形
態の除霜運転は、蒸発器(39)に設けられた図示しない電
気ヒータによる加熱により行われる。また、圧縮機の吐
出冷媒を蒸発器(39)に供給するいわゆるホットガスバイ
パスによる除霜運転を行うものであってもよい。
【0040】−実施形態の効果−このように、本実施形
態によれば、外気温度の影響等により、比例制御動作で
は、庫内温度を目標温度に維持することができない状態
となって圧縮機(31)が停止した場合には、比例制御のリ
トライ動作を強制的に禁止してサーモ発停動作を継続し
て行わせている。これにより、サーモ発停動作と比例制
御のリトライ動作とが繰り返されることがなくなる。こ
のサーモ発停動作と比例制御のリトライ動作とが繰り返
される状態では、冷媒回路(20)の低圧圧力及び吐出管温
度のハンチングが大きくなって庫内温度を変動させるこ
とになってしまう。しかし、本形態では、このような状
況を回避できる。このため、庫内の貯蔵物の鮮度を長期
に亘って維持することができ、装置の信頼性の向上を図
ることができる。
【0041】尚、本形態では、蒸発器(39)を第1冷媒流
路(21)と第2冷媒流路(22)とにより成し、一方に液側比
例制御弁(EV1)を、他方にガス側比例制御弁(EV2)をそれ
ぞれ設けるようにしたが、1本の冷媒流路に各制御弁を
設ける構成としたものに対して本発明を適用することも
可能である。また、本発明は冷凍庫に適用することも可
能である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば以下のよ
うな効果が発揮される。請求項1記載の発明では、制御
弁(EV1,EV2)の比例制御によって高い精度で冷凍能力を
調整可能とした冷凍装置に対し、比例制御動作からサー
モ発停動作に移行した際には、比例制御のリトライ動作
を所定時間だけ禁止し、これによって、サーモ発停動作
と比例制御のリトライ動作とが繰り返されることを回避
した。このため、冷媒回路(20)の低圧圧力及び吐出管温
度のハンチングが大きくなって冷凍能力が十分に発揮さ
れなくなるといった状況を防止でき、冷凍装置の信頼性
の向上を図ることができる。
【0043】請求項2記載の発明では、除霜運転が終了
した時点でリトライ動作の禁止状態を解除するようにし
た。このため、禁止状態を解除する時間を計測するため
の特別な手段を必要とすることがなく、装置の構成の複
雑化を回避しながら上述した請求項1記載の発明に係る
効果を発揮することができる。
【0044】請求項3記載の発明では、比例制御動作が
行われている際に圧縮機(31)が停止したときには、制御
対象空気温度が上昇することによって該制御対象空気温
度と目標温度との差が所定値になるまで比例制御のリト
ライ動作を強制的に禁止するようにした。このため、制
御対象空気温度が大幅に上昇してしまうことを回避しな
がら上述した請求項1記載の発明と同様の効果を発揮す
ることができる。
【0045】請求項4記載の発明では、上記の発明を冷
蔵庫または冷凍庫内に適用したものである。このため、
庫内温度を安定して維持でき、貯蔵物の鮮度が長期に亘
って維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態を示す冷凍回路図である。
【図3】比例制御弁の開度調整動作を示す制御フロー図
である。
【図4】冷凍能力と各比例制御弁の開度との関係を表す
図である。
【図5】外気温度と庫内温度とに基づく比例制御領域と
サーモ発停領域とを示す図である。
【符号の説明】
(10) 冷凍庫 (20) 冷媒回路 (31) 圧縮機 (33) 凝縮器 (39) 蒸発器 (51) 比例制御手段 (52) サーモ制御手段 (53) 優先手段 (54) 比例制御禁止手段 (55) 除霜手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(31)、凝縮器(33)、液側制御弁(E
    V1)、蒸発器(39)及びガス側制御弁(EV2)を備えた冷媒回
    路(20)と、 該冷媒回路(20)に冷媒を循環させながら各制御弁(EV1,E
    V2)の開度を調整することによって冷凍能力を調整して
    制御対象空気温度を略目標温度に維持する比例制御動作
    を行わせる比例制御手段(51)と、 制御対象空気温度が略目標温度まで低下すると圧縮機(3
    1)が停止し、且つこの制御対象空気温度が目標温度より
    も所定値以上高くなると圧縮機(31)が再度駆動して冷媒
    循環動作が再開するサーモ発停動作を行わせるサーモ制
    御手段(52)と、 上記比例制御動作によって制御対象空気温度を略目標温
    度に維持できる状態では、サーモ発停動作よりも比例制
    御動作を優先して行わせ、且つサーモ発停動作が行われ
    ている際には、比例制御動作のリトライ動作を行わせる
    優先手段(53)とを備えた冷凍装置において、 上記比例制御手段(51)による比例制御動作が行われてい
    る際に、冷凍能力を最小にしても制御対象空気温度を目
    標温度に維持することができない状態となって圧縮機(3
    1)が停止したとき、優先手段(53)による上記リトライ動
    作を所定時間だけ強制的に禁止して、サーモ制御手段(5
    2)によるサーモ発停動作を継続して行わせる比例制御禁
    止手段(54)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置において、 蒸発器(39)の除霜を行う除霜運転を所定時間毎に行う除
    霜手段(55)を備え、 比例制御禁止手段(54)は、除霜手段(55)からの除霜終了
    信号を受信可能であり、除霜運転が終了した時点でリト
    ライ動作の禁止状態を解除することを特徴とする冷凍装
    置。
  3. 【請求項3】 圧縮機(31)、凝縮器(33)、液側制御弁(E
    V1)、蒸発器(39)及びガス側制御弁(EV2)を備えた冷媒回
    路(20)と、 該冷媒回路(20)に冷媒を循環させながら各制御弁(EV1,E
    V2)の開度を調整することによって冷凍能力を調整して
    制御対象空気温度を略目標温度に維持する比例制御動作
    を行わせる比例制御手段(51)と、 制御対象空気温度が略目標温度まで低下すると圧縮機(3
    1)が停止し、且つこの制御対象空気温度が目標温度より
    も所定値以上高くなると圧縮機(31)が再度駆動して冷媒
    循環動作が再開するサーモ発停動作を行わせるサーモ制
    御手段(52)と、 上記比例制御動作によって制御対象空気温度を略目標温
    度に維持できる状態では、サーモ発停動作よりも比例制
    御動作を優先して行わせ、且つサーモ発停動作が行われ
    ている際には、比例制御動作のリトライ動作を行わせる
    優先手段(53)とを備えた冷凍装置において、 上記比例制御手段(51)による比例制御動作が行われてい
    る際に、冷凍能力を最小にしても制御対象空気温度を目
    標温度に維持することができない状態となって圧縮機(3
    1)が停止したとき、制御対象空気温度が上昇することに
    よって該制御対象空気温度と目標温度との差が上記所定
    値よりも大きな他の所定値になるまで優先手段(53)によ
    る上記リトライ動作を強制的に禁止して、サーモ制御手
    段(52)によるサーモ発停動作を継続して行わせる比例制
    御禁止手段(54)を備えていることを特徴とする冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の冷凍装置に
    おいて、 蒸発器(39)は冷蔵庫または冷凍庫内に配置されており、 サーモ制御手段(52)は、庫内温度と庫内目標温度との差
    に基づいて圧縮機(31)の駆動、停止を行うものであるこ
    とを特徴とする冷凍装置。
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