JPH11182944A - 冷媒循環式熱移動装置 - Google Patents

冷媒循環式熱移動装置

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JPH11182944A
JPH11182944A JP34979697A JP34979697A JPH11182944A JP H11182944 A JPH11182944 A JP H11182944A JP 34979697 A JP34979697 A JP 34979697A JP 34979697 A JP34979697 A JP 34979697A JP H11182944 A JPH11182944 A JP H11182944A
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JP
Japan
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refrigerant
heat exchanger
degree
supercooling
compressor
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Application number
JP34979697A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Uchiyama
良彦 内山
Ikuo Mizuno
郁男 水野
Makoto Misawa
誠 三沢
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/19Refrigerant outlet condenser temperature

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造の簡略化及びコストダウンを図るように
しつつ、適切にサブクール制御を行うことができるよう
にする。 【解決手段】 凝縮後の冷媒を膨張させる手段として固
定絞り35を用い、冷房時に冷媒が圧縮機20から室外
熱交換器34、固定絞り35、室内熱交換器36をこの
順に通って圧縮機20に戻されるように冷媒回路30を
構成するとともに、吸入側ライン39の途中に位置する
アキュムレータ45と、室外熱交換器34の出口とアキ
ュムレータ45の入口との間に接続されたバイパス通路
70と、このバイパス通路70の流量を制御する制御弁
72とを設ける。そして、制御手段により、室外熱交換
器34の出口側の温度を飽和液温度から差し引いた値で
ある過冷却度と目標過冷却度との比較に基づき、適正な
サブクール状態が得られるように制御弁72を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置や冷凍機
に適用される冷媒循環式熱移動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】冷媒を循環させる回路に圧縮機、凝縮
器、膨張弁及び蒸発器を備え、圧縮機で圧縮された冷媒
が凝縮器で放熱しつつ凝縮、液化し、次いで膨張弁で膨
張されてから、蒸発器で吸熱しつつ蒸発した後、圧縮機
に戻されるようにした冷媒循環式熱移動装置は、ヒート
ポンプあるいは冷凍機として一般に知られている。
【0003】例えば冷暖房可能な空調装置に適用される
場合、冷媒回路に圧縮機、室内熱交換器、膨張弁及び室
外熱交換器が配設されるとともに、冷媒循環経路を切替
える四方弁が設けられ、冷房時は室外熱交換器が凝縮
器、室内熱交換器が蒸発器となるように冷媒が循環され
て、室内熱交換器での吸熱による冷房が行われ、一方、
暖房時は室内熱交換器が凝縮器、室外熱交換器が蒸発器
となるように冷媒が循環されて、室内熱交換器での放熱
による暖房が行われる。
【0004】このような熱移動装置において、上記膨張
弁は凝縮器と蒸発器との間において冷媒通路を絞ること
により、凝縮器を経た高圧の液冷媒を膨張させて低圧と
するものであり、とくに電気的に開度調節可能な電子膨
張弁を用いた場合、この膨張弁の制御によって膨張弁上
流(高圧側)と下流(低圧側)との圧力差や冷媒流通量
をコントロールすることができる。ただし、電子膨張弁
は構造が複雑でコストが高くつく。
【0005】そこで、凝縮器と蒸発器との間で冷媒通路
を絞って冷媒を膨張させる手段として、上記膨張弁の替
りに固定絞りを用いたものもあり、この固定絞りは構造
が簡単であって電子膨張弁に比べてコストを下げること
ができる。とくに、圧縮機及び室外熱交換器を備えた室
外ユニットに対し、冷媒を膨張させる手段と室内熱交換
器とを有する室内ユニットを複数並列に接続して、複数
箇所の冷暖房が可能な空調装置を構成するような場合、
その各室内ユニットにそれぞれ電子膨張弁を設けるもの
と比べ、これに替えて固定絞りを設ければ、大幅なコス
トダウンが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の装
置において、冷房時等に、冷媒回路における高圧側の凝
縮器下流の冷媒温度を飽和液温度よりも低い温度とする
ように制御する所謂サブクール制御により、後に詳述す
るようにCOP(成績係数)を高め、性能の向上を図る
技術が知られている。このサブクール制御を行う場合、
冷媒回路における低圧側の蒸発器より下流に設けたアキ
ュムレータにより余剰冷媒を蓄えるようにしつつ、電子
膨張弁を備えている装置にあっては、上記電子膨張弁の
開度を制御することにより、高圧側の凝縮器下流の冷媒
温度を飽和液温度から差し引いた値である過冷却度を運
転状態に応じて適度に調整することができる。
【0007】しかし、構造簡略化及びコスト低減のため
に固定絞りを用いる場合、予めサブクール状態となるよ
うに固定絞りを設定したとしてもそのサブクールの度合
いをコントロールすることができなくなり、運転条件に
よってはサブクールが不足する場合がある。この場合、
凝縮量が少なくなる分高圧圧力が上昇して固定絞りを通
過する冷媒量が増加する一方、凝縮量が少なくなる分固
定絞りの上流に滞留する液冷媒が減少するので、アキュ
ムレータに滞留することになる液冷媒が増加する。この
滞留する液冷媒が特に多くなるとアキュムレータから溢
れ、圧縮機に吸引されるようになり、圧縮機が液圧縮状
態となり破損する可能性がある。
【0008】また、運転条件によってはサブクールが効
きすぎることがある。そして、サブクールが効きすぎる
と、凝縮量が多くなり高圧圧力が減少して固定絞りを通
過する冷媒量が減少する一方、絞りの上流に滞留する液
冷媒量が増加するのでアキュムレータ内に滞留すること
になる液冷媒が減少してしまう。固定絞りを通過する冷
媒量が特に減少すると、蒸発器において過加熱となりア
キュムレータ内の液冷媒は空となる一方、圧縮機の吸込
冷媒温度が上昇し、圧縮機の耐久性を低下させる不具合
が生じる。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑み、凝縮器と蒸
発器との間で冷媒を膨張させる手段として固定絞りを用
いることにより構造簡略化及びコスト低減を図るように
しつつ、運転条件に応じて適切にサブクール制御を行う
ことができる冷媒循環式熱移動装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、圧縮機から吐出された冷媒
が凝縮器、絞り及び蒸発器を通って圧縮機に戻されるよ
うに構成された冷媒回路を備え、上記蒸発器での吸熱に
より冷房または冷凍を行うようにした冷媒循環式熱移動
装置であって、上記絞りを通路断面積が一定の固定絞り
とするとともに、上記蒸発器の出口から圧縮機の吸い込
み口までの間の低圧回路の途中に位置するアキュムレー
タと、圧縮機の吐出口から絞りまでの間の高圧回路のう
ち上記凝縮器の下流部と低圧回路のうち上記アキュムレ
ータの上流かつ蒸発器より下流部との間に接続されたバ
イパス通路と、このバイパス通路に配置された開度調節
可能な制御弁と、上記凝縮器の出口側の温度を飽和液温
度から差し引いた値である過冷却度を求める過冷却度演
算手段と、上記過冷却度を運転条件に応じて設定された
目標過冷却度と比較して、目標過冷却度に対し過冷却度
が高ければ上記制御弁を開方向、過冷却度が低ければ上
記制御弁を閉方向に作動するように制御する制御手段と
を設けたものである。
【0011】この装置によると、上記圧縮機から吐出さ
れた高圧の冷媒が凝縮器で放熱しつつ凝縮した後、上記
絞りを通過するときに膨張して低圧となり、次いで蒸発
器で吸熱しつつ蒸発してから、アキュムレータを経て圧
縮機に戻される。このような冷凍サイクルにおいて、凝
縮器の出口側の温度を飽和液温度よりも低くするサブク
ール制御が行われることにより、COPが高められる。
この場合、凝縮器と蒸発器との間において冷媒を膨張さ
れる手段として、開度調節機能を有しない簡易な構造の
固定絞りが用いられながら、上記バイパス通路の制御弁
が制御されることにより、運転条件に応じた適正なサブ
クール状態が得られる。
【0012】すなわち、過冷却度が高い場合に制御弁開
度が大きくなると、固定絞りおよび蒸発器をバイパスし
てアキュムレータ内に流入する液冷媒量が増加し、アキ
ュムレータ内に滞留する液冷媒量を増加させる。且つ、
制御弁開度が大きくなるとまた、高圧側の圧力が低下す
るので飽和液温度が低下し、飽和液温度と凝縮器出口温
度との差つまり過冷却度が低下する。逆に過冷却度が低
い場合に制御弁開度が小さくなると、固定絞りおよび蒸
発器をバイパスしてアキュムレータ内に流入する液冷媒
量が減少し、アキュムレータ内に滞留する液冷媒量を減
少させる。且つ、制御弁開度が小さくなるとまた、高圧
側の圧力が増加するので飽和液温度が上昇し、飽和液温
度と凝縮器出口温度との差つまり過冷却度が増加する。
【0013】また、請求項2に係る発明は、上記高圧回
路のうち上記バイパス通路が接続される箇所より下流部
に、アキュムレータ内の下部を通過しアキュムレータ内
の液冷媒と熱交換するための熱交換器を配置したもので
ある。
【0014】これによると、凝縮器において適切なサブ
クール制御が可能になるのに加え、凝縮器を通過した冷
媒をアキュムレータ内の熱交換器において、固定絞りお
よび制御弁を通過するとき断熱膨張して温度が低くなっ
た液冷媒と熱交換させることにより、さらに過冷却度を
つけCOPを高めることができる。しかも、凝縮器にお
ける過冷却度が大きくなるとき、バイパス量が増加する
分、アキュムレータ内の熱交換器を通過する冷媒量が減
少し、この熱交換器における冷媒量あたりの過冷却度を
増加させて、凝縮器における過冷却度の減少に伴うCO
Pの減少を抑えることができる。
【0015】また、請求項3に係る発明は、圧縮機と、
冷房時に凝縮器となる室外熱交換器と、冷房時に蒸発器
となる室内熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置す
る絞りとを備え、冷房時に冷媒が圧縮機から室外熱交換
器、絞り、室内熱交換器をこの順に通って圧縮機に戻さ
れるように冷媒回路を構成した空調装置である冷媒循環
式熱移動装置において、上記絞りを通路断面積が一定の
固定絞りとするとともに、圧縮機の吸い込み口に通じる
低圧回路の途中に位置するアキュムレータと、上記室外
熱交換器の出口と上記アキュムレータの入口との間に接
続されたバイパス通路と、このバイパス通路に配置され
た開度調節可能な制御弁と、室外熱交換器の出口側の温
度を飽和液温度から差し引いた値である過冷却度を求め
る過冷却度演算手段と、上記過冷却度を運転条件に応じ
て設定された目標過冷却度と比較して、目標過冷却度に
対し過冷却度が高ければ上記制御弁を開方向、過冷却度
が低ければ上記制御弁を閉方向に作動するように制御す
る制御手段とを設けたものである。
【0016】この装置によると、室外熱交換器が凝縮
器、室内熱交換器が蒸発器として機能する冷房運転時に
サブクール制御が行われる。そしてこの装置でも、室外
熱交換器と室内熱交換器との間において冷媒を膨張され
る手段として固定絞りが用いられながら、上記バイパス
通路の制御弁が制御されることにより、運転条件に応じ
た適正なサブクール状態が得られる。
【0017】この発明において、圧縮機、室外熱交換
器、アキュムレータ及びバイパス通路を室外ユニットに
設けるとともに、この室外ユニットに対し、冷媒回路中
の分岐部を介して複数の室内ユニットを互いに並列に接
続し、この各室内ユニットにそれぞれ室内熱交換器及び
絞りを設けることが好ましい。このようにすると、各室
内ユニットにそれぞれ電子膨張弁が設けられるものと比
べ、大幅なコストダウンが可能となり、しかも、室外ユ
ニット側に設けられたバイパス通路の制御弁によってサ
ブクール制御が達成される。
【0018】さらに、この発明において、上記固定絞り
を毛細管により構成することにより、より簡易な構造に
より安価に固定絞りを形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0020】図1は、本発明の冷媒循環式熱移動装置の
一例としての空調装置を示しており、この空調装置は、
室外ユニット1Aと、複数の室内ユニット1Bとで構成
されている。この空調装置には、水冷式ガスエンジン2
(以下、エンジン2と略す)と、このエンジン2によっ
て駆動される圧縮機20と、この圧縮機20の駆動によ
り冷媒を循環させる冷媒回路30と、上記エンジン2を
冷却するための冷却水回路90とが設けられている。
【0021】上記エンジン2には吸気管3が接続され、
この吸気管3にエアクリーナ4及びミキサー5が接続さ
れている。このミキサー5には、図外の燃料ガス供給源
に接続された燃料供給管6が接続されており、この燃料
供給管6に流量制御弁7、減圧調整弁8及び電磁弁9が
介設されている。そして、上記ミキサー5では、パルス
モータ5aによるスロットル弁の回動によりエンジンへ
の燃料ガス及び空気の供給量を調節するようになってい
る。エンジン2のオイルパンには、オイル供給管10を
介してオイルタンク11が接続されており、上記オイル
管10にはオイル供給量を調節するための電磁弁12が
介設されている。
【0022】また、上記エンジン2から排気管13が導
出され、この排気管13に排ガス熱交換器14、排気サ
イレンサ15及びミストセパレータ16が介設されてい
る。なお、17はエンジン2のオイルパン内のオイル温
度を調節するためのヒータ、18は排気サイレンサ15
やミストセパレータ16および排ガス熱交換器14から
のドレン水を中和処理するドレン処理装置である。
【0023】上記圧縮機20は、図示の例では2個の単
位圧縮機20a,20bを有するマルチ型圧縮機からな
り、上記各単位圧縮機20a,20bは電磁クラッチ2
1a,21bを介してエンジンの出力軸22に接続され
ている。23は圧縮機20内のオイル温度を調節するた
めのヒータである。また、24,25は圧縮機温度を検
出する圧縮機温度センサである。
【0024】上記冷媒回路30は、上記圧縮機20と、
高圧冷媒を凝縮させて放熱する凝縮器と、凝縮後の冷媒
を膨張させて低圧にする機能を有する絞りと、膨張後の
冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器とを備え、圧縮機20
から吐出した冷媒を凝縮器、絞り及び蒸発器を通して圧
縮機20に戻すように構成されている。当実施形態で
は、室外ユニット1Aに設けられた室外回路31と、室
内ユニット1Bに設けられた室内回路32とで冷媒回路
30が構成されるとともに、冷房と暖房とに切換可能
で、かつ複数箇所の冷暖房が可能な空調装置を構成すべ
く、冷媒循環経路を切替えるための四方弁33と、冷房
時に凝縮器、暖房時に蒸発器となる室外熱交換器34と
が室外回路31に設けられる一方、固定絞り35と、冷
房時に蒸発器、暖房時に凝縮器となる室内熱交換器36
とが、複数の室内ユニット1Bの各室内回路32にそれ
ぞれ設けられている。
【0025】この冷媒回路30の構成を具体的に説明す
る。上記室外回路31において、圧縮機20と四方弁3
3との間には、圧縮機20の吐出口と四方弁33の第1
ポート33aとを接続する吐出側ライン38と、四方弁
33の第2ポート33bと圧縮機20の吸込口とを接続
する吸入側ライン39とが設けられている。
【0026】上記吐出側ライン38にはオイルセパレー
タ40が設置されている。このオイルセパレータ40に
はヒータ41が設けられ、このヒータ41によりオイル
セパレータ40の温度調節が行われる。そして、オイル
セパレータ40からオイルがストレーナ42及び毛細管
43を経て吸入側ライン39の下流部に導かれるように
なっている。
【0027】上記吸入側ライン39にはアキュムレータ
45が設置されており、吸入側ライン39は、四方弁3
3の第2ポート33bとアキュムレータ45の入口とを
つなぐ上流側ライン39aと、アキュムレータ45の気
相冷媒の出口に接続されたライン39bと、このライン
39bに毛細管46及びこれと並列のU字形ライン39
dを介して接続された下流側ライン39cとを有し、下
流端部が一方向弁44を介して圧縮機2の吸込口に接続
されている。そして、上記アキュムレータ45で気相冷
媒と液相冷媒が分離され、気相冷媒がライン39b、毛
細管46、ライン39c等を経て圧縮機20に吸入され
るようになっている。
【0028】上記アキュムレータ45の所定高レベル位
置と所定低レベル位置とが、ストレーナ47及び毛細管
48を有する通路とストレーナ49及び毛細管50を有
する通路とによってそれぞれライン39dに接続され、
これらの通路に対してヒータ51が設けられるととも
に、各通路の温度を検出するセンサ52,53が設けら
れている。そして、アキュムレータ45内の液面レベル
の上昇に応じて通路に液相冷媒が導出されると、ヒータ
51で加熱されている通路内で温度変化が生じてこれが
センサ52,53で検出される。これによりセンサ5
2,53は、アキュムレータ45内の液面が所定高レベ
ル位置に上昇した状態や所定低レベル位置に低下した状
態を検出する液面検知センサとして機能するようになっ
ている。
【0029】さらにアキュムレータ45には、液面チェ
ック用のサイトグラス55が設けられている。また、ア
キュムレータ45内のオイルを、さらに必要に応じ運転
停止時に液相冷媒を導出し得るように、アキュムレータ
45の下端部がストレーナ56及び制御弁57を有する
通路39eを介してライン39dに接続されている。
【0030】また、アキュムレータ45には、後述のラ
イン63を流れる冷媒から吸熱する熱交換器58が設け
られるとともに、ヒーター59が具備されている。
【0031】四方弁33の第3ポート33cにはライン
61を介して室外熱交換器34が接続されており、この
ライン61の途中にはプレート熱交換器62が設けられ
ている。さらに室外熱交換器34にライン63が接続さ
れ、このライン63は、アキュムレータ45に設けられ
た熱交換器58を通って、端部がジョイント64に達し
ている。このライン63の途中にはフィルタードライヤ
65及び手動弁66が配置されている。
【0032】四方弁33の第4ポート33dにはライン
67が接続され、このライン67には手動弁68が配置
されており、ライン67の端部がジョイント69に達し
ている。
【0033】さらに、室外回路31には、冷房時に室外
熱交換器34の出口側に位置するライン63とアキュム
レータ45の入口に通じるライン39aとの間に、バイ
パス通路70が接続されている。このバイパス通路70
には、ストレーナ71と、開度調節可能な電磁弁からな
る制御弁72とが配置されている。
【0034】このほかに室外回路31には、吐出側ライ
ン38の冷媒温度を検出する冷媒吐出温センサ73、吸
入側ライン39の冷媒温度を検出する冷媒吸入温センサ
74、吐出側ライン38の冷媒圧力を検出する冷媒吐出
圧センサ75、吸入側ライン39の冷媒圧力を検出する
冷媒吸入圧センサ76、冷房時に室外熱交換器34の出
口側となる部分の冷媒温度を検出する冷媒熱交出口温セ
ンサ77等のセンサ類が配備されている。
【0035】室外回路31と室内回路32との間には、
ジョイント64,69を介してライン63,67に接続
されたライン81,82が設けられている。
【0036】一方、室内回路32においては、上記ライ
ン81,82から分岐したライン83,84が毛細管か
らなる固定絞り35及び室内熱交換器36に接続される
とともに、固定絞り35と室内熱交換器36とがライン
85を介して接続されている。また、ライン85内の冷
媒温度を検出する冷媒温センサ86と、室内温度を検出
する室内温センサ87とが室内ユニット1Bに設けられ
ている。
【0037】上記冷却水回路90は、ポンプ91、エン
ジン2のウォータジャケット92、ラジエータ93、サ
ーモスタット式切換弁94a,94b等を備え、これら
の間に冷却水ラインが配設されている。
【0038】すなわち、ポンプ91の吐出側から冷却水
ライン90aが導出され、この冷却水ライン90aが排
ガス熱交換器14及びウォータジャケット92に接続さ
れるとともに、排ガス熱交換器14及びウォータジャケ
ット92の冷却水流出側に冷却水ライン90bが接続さ
れ、この冷却水ライン90bが第2のサーモスタット式
切換弁94bに接続されるとともに、このサーモスタッ
ト式切換弁94bより上流で冷却水ライン90bから分
岐したライン90cが第1のサーモスタット式切換弁9
4aに接続されている。
【0039】第2のサーモスタット式切換弁94bから
は冷却水ライン90d及び冷却水ライン90eが導出さ
れている。上記冷却水ライン90dはラジエータ93に
接続され、ラジエータ93から冷却水ライン90fが導
出されており、また上記冷却水ライン90eはプレート
熱交換器62を通ってから冷却水ライン90fに合流し
ている。さらに上記冷却水ライン90fの下流側が第1
のサーモスタット式切換弁94aに接続され、サーモス
タット式切換弁94aの下流の冷却水ライン90gがポ
ンプ91の吸込み側に接続されている。
【0040】第1のサーモスタット式切換弁94aは、
冷却水ライン90cの冷却水温度すなわち冷却水ライン
90b冷却水温度が第1の設定温度より低い場合に、冷
却水ライン90cと冷却水ライン90gを連通する一
方、冷却水ライン90fと冷却水ライン90gを遮断す
る。これによりエンジン起動後の暖機を早める。第2の
サーモスタット式切換弁94bは、冷却水ライン90b
の冷却水温度が第2の設定温度(第1の設定温度より高
い温度)より高い場合に、冷却水ライン90bと冷却水
ライン90dを連通する一方、冷却水ライン90bと冷
却水ライン90eを遮断する。これによりエンジンのオ
ーバーヒートを防止する。そして冷却水ライン90bの
温度が第2の設定温度以下にのとき、第2のサーモスタ
ット式切換弁94bは冷却水ライン90bと冷却水ライ
ン90eとを連通する一方、冷却水ライン90bと冷却
水ライン90dを遮断する。これにより冷却水ライン9
0bの温度が第1の設定温度と第2の設定温度の中間の
とき、エンジン排熱を回収した冷却水はパネル熱交換器
62へ流れ、暖房時における低圧冷媒の加熱に使用され
る。
【0041】なお、95a,95bはラジエータ93お
よび室外熱交換器34の両方に対する冷却用のファン、
96a,96bは上記ファン95a,95bを駆動する
モータ、97は冷却水ライン90gに冷却水補給ライン
を介して接続された水タンクである。また、98はエン
ジンのウォータジャケットの出口部分の冷却水温を検出
する冷却水温センサ、99は排ガス熱交換器14の出口
部分の冷却水温を検出する冷却水温センサである。
【0042】次に、上記空調装置の制御系について図2
のブロック図を用いて説明する。なお、この図では主に
冷媒回路30に関する制御系の構成を示している。
【0043】同図に示すように、空調装置の制御系は、
室外ユニット1A側に設けられている室外機制御装置1
01と、室内ユニット1B側に設けられている室内機制
御装置102とを備え、これらの制御装置101,10
2が互いに関連して制御を行なうことができるように電
気的に接続されている。
【0044】上記室外機制御装置101には、図1中に
も示した冷媒吐出温センサ73、冷媒吸入温センサ7
4、冷媒吐出圧センサ75、冷媒吸入圧センサ76、冷
媒熱交出口温センサ77、圧縮機温度センサ24,2
5、冷却水温センサ98,冷媒熱交出口温センサ99、
アキュムレータ45の高位及び低位の液面検知用のセン
サ52,53からそれぞれ検出信号が入力される。さら
に、図1中には示していないが、図2中に示すように圧
縮回転数もしくはエンジン回転数を検出する回転数セン
サ103と、外気温を検出する外気温センサ104とか
らの検出信号及び接続台数情報105も室外機制御装置
101に入力される。なお、上記接続台数情報105
は、室外ユニット1Aに制御される室内ユニット1Bの
台数を示すもので、室内機制御装置102からの信号も
しくは入力操作等によって与えられる。
【0045】室外機制御装置101からは、図1中にも
示したバイパス通路70の制御弁72、通路39eの制
御弁57、室外ファンモータ96a,96b、冷却水ポ
ンプ91、アキュムレータ45の液面検知用の通路を加
熱するヒータ51、四方弁33、エンジン2と圧縮機2
0a,20bとの間のクラッチ21a,21b等に対し
て制御信号が送られる。さらに室外機制御装置101に
は、運転状態等を表示するためのLED106が接続さ
れるとともに、制御のための各種データ及びプログラム
等を記憶する記憶装置107が接続されている。
【0046】さらに、スロットル弁開度調整のためパル
スモータ5aに、A/F制御のため流量制御弁7に、起
動時の燃料ガス供給源との燃料接続のため電磁弁9に、
およびオイルパン内油面低下時の補給のため電磁弁12
に、それぞれ室外機制御装置101から制御信号が出力
される。
【0047】一方、室内機制御装置102には、ライン
85内の冷媒の温度を検出する冷媒温センサ86と、室
内温センサ87とからの各検出信号が入力されるととも
に、室内機容量を示す室内機容量データ108と、温度
設定用の入力操作によって与えられる設定温データ10
9も入力される。そして、室内機制御装置102からは
不図示の室内熱交換器ファンの駆動モータへ制御信号が
出力される。
【0048】上記制御装置101,102は、四方弁3
3を制御することによって冷暖房の切替えを行うととも
に、冷房運転時や暖房運転時に、温度条件等に応じ、冷
媒の圧縮、凝縮、膨張、蒸発のサイクルに影響を及ぼす
要素(例えばファン駆動モータ96a,96bの回転
数、前記の室内熱交換器ファンの駆動モータの回転数、
スロットル弁パルスモータ5aによりスロットル弁開度
を調整することによる圧縮機回転数等)を制御する。そ
してこの場合に、少なくとも冷房時にはサブクール制御
を行う。ここで、サブクール制御とは、凝縮器による凝
縮後で、膨張前の状態にある冷媒の温度を飽和液温度よ
りも低い温度とするように制御することをいう。
【0049】そして、このサブクール制御を行う場合
に、凝縮器(冷房時において室外熱交換器34)の出口
側の温度を飽和液温度から差し引いた値であるSC値
(過冷却度)を求める過冷却度演算手段としての機能
と、上記SC値を運転条件に応じて設定された目標SC
値(目標過冷却度)と比較して、目標過冷却度に対し過
冷却度が高ければ上記制御弁72を開方向、過冷却度が
低ければ上記制御弁72を閉方向に作動するように制御
する制御手段としての機能とが果たされるようになって
いる。上記目標SC値は、室内機1B側において室内温
度と設定冷媒温度の差が大きい程、あるいは接続台数が
多い等の冷房要求が大きい程、大きい値とされる。
【0050】上記制御装置101,102によって行わ
れる冷房時のサブクール制御の具体例を図3〜図5によ
って説明する。なお、冷暖切替えのための四方弁の制御
や暖房時の制御は図外の別のルーチンで行われる。
【0051】図3は冷房運転時の制御のメインルーチン
を示し、このルーチンがスタートすると、タイマーの
値、現在のSC値のデータ及びアキュムレータ45の液
面レベルデータが読み込まれる(ステップS1)。上記
SC値は、高圧側圧力(冷媒吐出圧センサ75で検出)
及び冷媒組成に基づいて算出される飽和液温度と、冷媒
熱交出口側センサ77で検出される室外熱交換器34の
出口側の冷媒温度との差を求めたものである。また、上
記液面レベルデータは、液面検知用のセンサ52,53
の出力に基づいて得られる。
【0052】次に、サブクール制御の開始条件を満足す
るか否かを判定する(ステップS2)。この場合、室外
ユニットのSC値が基準値以上の状態が一定時間以上続
いたときや、アキュムレータ45の液面が基準値より低
い状態が一定時間以上続いたときは、開始条件を満足す
るものとする。そして、開始条件を満足する場合は、サ
ブクールが効きすぎる状態等を是正してSC値を適度に
調整すべく、後述のようなサブクール制御が行われる
(ステップS3)。なお、開始条件を満足しない場合は
ステップS1に戻る。
【0053】図4は上記ステップS3で行われる冷房時
のサブクール制御のルーチンであり、このルーチンで
は、先ず運転条件に応じて目標SC値の演算が行われる
(ステップS11)。この目標SC値の演算は、従来の
サブクール制御において行われているものと同様である
ため詳細は省略するが、室内機側の負荷及び温度条件
(設定温度、室内温度、室外温度等)に応じ、予めこれ
らの要素と目標SC値との対応関係が定められているテ
ーブルから求められる。
【0054】次に、後述する液バイパス制御弁開度計算
のルーチンが実行される(ステップS12)。それか
ら、計算された開度となるように、バイパス通路70の
制御弁72の開度を操作する信号が出力される(ステッ
プS13)。
【0055】図5は上記ステップS12で行われる液バ
イパス制御弁開度演算のルーチンを示し、このルーチン
では、先ず目標SC値、検出に基づく室外ユニットのS
C値及び接続容量が読みだされ(ステップS21)、こ
れらに基づいてサブクールによる補正値dS1が求めら
れる(ステップS22)。この場合、検出に基づくSC
値が目標SC値よりも所定値以上高ければ、制御弁開度
を大きくすべく、補正値dS1は両者の差及び接続容量
に応じた正の値とされ、また検出に基づくSC値が目標
SC値よりも所定値以上低ければ、制御弁開度を小さく
すべく、補正値dS1は両者の差及び接続容量に応じた
負の値とされる。
【0056】次に、コンプレッサ回転数の変化量dNc
が読みだされ(ステップS23)、それに応じた補正値
dS2が求められる(ステップS24)。すなわち、コ
ンプレッサ回転数が増加すると高圧側の冷媒圧力も増加
して飽和液温度が上昇し、サブクール量が増加してしま
うので、変化量dNcが正の値のとき、補正値dS2は
負の値とする。
【0057】また、起動からの時間及び低圧側の冷媒圧
力が読みだされ(ステップS25)、それに応じた補正
値dS3が求められる(ステップS26)。すなわち、
起動からの時間が短い場合には圧縮機20の吸引作用に
より低圧側の冷媒圧力が極端に低くなる。そして低圧側
の冷媒圧力が低い場合には圧縮機20に吸引される冷媒
量が減少し、圧縮機20からの冷媒吐出量はその分少な
くなり、高圧側の冷媒圧力も減少する。すると飽和液温
度が低下し、サブクール量が減少してしまうので、起動
からの時間が短い場合、さらには低圧側の冷媒圧力が低
い場合にはバイパス量を減らすべく補正値dS3は負の
値とする。
【0058】次に、現在の制御弁開度SL0 が読みださ
れ(ステップS27)、これに上記各補正値dS1,d
S2,dS3が加算されることにより、新たな制御弁開
度SLが演算される(ステップS28)。さらに、予め
記憶されている制御弁サイズ補正値及び制御弁オフセッ
ト値が読みだされ(ステップS29)、これらに基づ
き、ステップS28で求められた制御弁開度SLが実開
度に補正される(ステップS30)。そして、上記実開
度に応じた制御信号がバイパス通路70の制御弁72に
対して出力される(ステップS31)。
【0059】以上のような当実施形態の空調装置による
と、その冷媒回路30においては、冷房時と暖房時とに
応じて上記四方弁33が切換えられることにより、室外
熱交換器34、室内熱交換器36のうちの一方が凝縮
器、他方が蒸発機となって、圧縮機20から吐出された
冷媒が凝縮器、固定絞り35及び蒸発器をこの順に通っ
て圧縮器20に戻るように循環される。
【0060】すなわち、冷房運転時には、四方弁33の
第1ポート33aと第3ポート33cとが連通されると
ともに、第4ポート33dと第2ポート33bとが連通
される。これにより、図1中に実線矢印で示すように、
圧縮機20から吐出側ライン38に吐出された冷媒は、
四方弁33を経て、凝縮器となる室外熱交換器34に導
かれ、ここで放熱されて液化した後、ライン63からジ
ョイント64およびライン81を通って各室内ユニット
1Bに送られ、固定絞り35を経て、蒸発器となる室内
熱交換器36に導かれ、ここで吸熱されて冷房が行われ
る。それから、ライン82、ジョイント69、ライン6
7を通り、四方弁33を経て、吸入側ライン39に流
れ、圧縮機20に戻される。
【0061】暖房運転時には、四方弁33の第1ポート
33aと第4ポート33dとが連通されるとともに、第
3ポート33cと第2ポート33bとが連通される。こ
れにより、図1中に破線矢印で示すように、圧縮機20
から吐出側ライン38に吐出された冷媒は、四方弁33
からライン67、ジョイント69、ライン82を通って
各室内ユニット1Bに送られ、凝縮器となる室内熱交換
器36に導かれ、ここで放熱されて液化し、その凝縮熱
で暖房を行う。それから、固定絞り35を経て、ライン
81、ジョイント64、ライン63を通り、蒸発器とな
る室外熱交換器34に導かれ、ここで吸熱してから、さ
らにパネル熱交換器62でエンジン冷却水からエンジン
廃熱を回収吸熱した後、四方弁33を経て吸入側ライン
39に流れ、圧縮機20に戻される。
【0062】ところで、この空調装置においては、少な
くとも冷房運転時に、サブクール制御が行われ、これに
よって空調装置の性能が高められる。
【0063】図6のモリエル線図で説明すると、当実施
形態のような装置で構成される冷凍サイクルでは、圧縮
機により気相冷媒が圧縮されて高圧になるとともにエン
タルピが上昇し(a→b)、次に凝縮器での凝縮、放熱
によりエンタルピが低下して冷媒が気相から液相へ変化
し(b→c)、次に固定絞り等での膨張により低圧とな
り、さらに蒸発器での蒸発、吸熱によりエンタルピが上
昇するという変化を繰り返すが、上記凝縮器での凝縮後
の冷媒温度(c点に相当する温度)が飽和液温度(b→
cのラインと飽和液線との交点に相当する温度)よりも
大きく下回るように制御されるのが、サブクール制御で
ある。
【0064】同図中、SCiは過冷却によるエンタルピ
変化分であり、飽和液温度と凝縮後の冷媒温度との差
(SC値)に対応する。
【0065】このサブクール制御により、空調装置等の
冷凍サイクルの性能を表すCOP(成績係数)が高めら
れる。すなわち、図6中に示すように圧縮機での圧縮に
よるエンタルピ上昇分をA、蒸発器での蒸発によるエン
タルピ上昇分をBとすると、従来から知られているよう
に冷房時はCOP=B/Aとなり、サブクール制御を行
うと過冷却によるエンタルピ変化分(SCi)だけBの
値が大きくなるため、COPが高められ、性能が向上さ
れることとなる。
【0066】このサブクール制御を行う場合、上記SC
値を運転条件に応じて調整することが要求されるが、当
実施形態では、上記バイパス通路70の制御弁72によ
ってSC値が適正に調整される。
【0067】すなわち、検出に基づくSC値が目標SC
値よりも所定値以上高ければ、制御弁72の開度が大き
くされることにより、バイパス通路70に流れる冷媒の
量が増加し、その分高圧側圧力が低下して飽和液温度が
低下し、サブクール量が減少する。また、凝縮器におけ
るサブクールが効き過ぎる場合、凝縮器内に滞留する液
冷媒が増加する分アキュムレータ34内に滞留する液冷
媒が少なくなりアキュムレータ34が空となる可能性も
あるが、バイパス通路70を流れる冷媒は蒸発器も迂回
してアキュムレータ45に流入しアキュムレータ45内
に液冷媒を滞留させ、圧縮機20へ過加熱の冷媒が流れ
るのが防止される。
【0068】一方、検出に基づくSC値が目標SC値よ
りも所定値以上低ければ、制御弁72の開度が小さくさ
れることにより、バイパス通路70に流れる冷媒の量が
減少し、その分高圧側圧力が上昇して飽和液温度が上昇
し、サブクール量が増加する。また、凝縮器におけるサ
ブクールが不足して凝縮器内に滞留する液冷媒が減少す
る分アキュムレータ34内に滞留する液冷媒が増加して
溢れる可能性もあるが、バイパス通路70を通ってアキ
ュムレータ45に流入する液冷媒量を減少させる制御が
行われるので、アキュムレータ45における液冷媒のオ
ーバーフローが防止される。これにより圧縮機20の液
圧縮が防止される。
【0069】なお、バイパス通路70を流れる冷媒は蒸
発器を迂回するので、バイパス量が増加する場合には蒸
発器を流れる冷媒量は減少し、所定循環冷媒量当たりの
吸熱量(図6のモリエル線図におけるd→aでのエンタ
ルピーの増加量)は充分に確保できる。また、凝縮器に
おいて適切なサブクール制御が可能となるのに加え、凝
縮器を通過した冷媒をアキュムレータ45内の熱交換器
58において、固定絞り35および制御弁71を通過す
るとき断熱膨張して温度が低くなった液冷媒と熱交換さ
せることにより、さらに過冷却度を付けCOPを高める
ことができる。しかも、凝縮器における過冷却度が大き
くなる時、バイパス量が増加する分、アキュムレータ4
5内の熱交換器58を通過する冷媒量が減少し、この熱
交換器58における所定冷媒量当たり過冷却度を増加さ
せて、凝縮器における過冷却度の減少に伴うCOPの減
少を抑えることができる。
【0070】このようにして、凝縮器と蒸発器との間で
冷媒を膨張させる手段としては構造が簡単な固定絞り3
5が用いられつつ、バイパス通路70の制御弁72が検
出に基づくSC値と目標SC値との比較に基づいて制御
されることにより、サブクール制御が適正に行われる。
1つの室外ユニット1Aと複数の室内ユニット1Bとで
空調装置が構成される場合に、複数の室内回路32にそ
れぞれ室内熱交換器36とともに固定絞り35が設けら
れる一方、室外回路31側に設けられているバイパス通
路70の制御弁72が制御されるようにしているので、
複数の室内回路にそれぞれ電子膨張弁を設けてこれを制
御する場合と比べ、大幅なコストダウンが可能となる。
【0071】さらに、この発明において、上記固定絞り
35を毛細管により構成することにより、より簡単な構
造で安価な固定絞りを形成することができる。
【0072】なお、上記実施形態では四方弁33を用い
て冷暖房の切替えを可能にした空調装置に適用した場合
を示しているが、冷房のみが可能な空調装置や冷凍機等
にも本発明を適用することができ、この場合、四方弁を
省略すればよい。この他にも各部の具体的構造は、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更して差し支えな
い。
【0073】
【発明の効果】以上のように本発明の冷媒循環式熱移動
装置は、凝縮器と蒸発器との間に固定絞りを設ける一
方、蒸発器と圧縮機との間にアキュムレータを設けると
ともに、上記凝縮器の出口と上記アキュムレータの入口
との間に接続されたバイパス通路に制御弁を設け、凝縮
器の出口側の温度を飽和液温度から差し引いた値である
過冷却度と目標過冷却度との比較に応じて上記制御弁を
制御しているため、凝縮器と蒸発器との間で冷媒を膨張
させる手段として絞りを用いるものでありながら、適正
にサブクール制御を行うことができる。従って、電子膨
張弁を用いる場合と比べて構造の簡略化及びコストダウ
ンを図りつつ、サブクール制御によるCOPの向上を有
効に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調装置に適用した本発明の一実施形態を示す
全体回路図である。
【図2】上記空調装置の制御系統を示すブロック図であ
る。
【図3】冷房時の制御のメインルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図4】冷房時のサブクール制御のルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図5】液バイパス制御弁開度演算のルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図6】サブクール制御時の冷凍サイクルのモリエル線
図である。
【符号の説明】
2 水冷ガスエンジン 20 圧縮機 30 冷媒回路 34 室外熱交換器 35 固定絞り 36 室内熱交換器 70 バイパス通路 72 制御弁 101 室外機制御装置 102 室内機制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機から吐出された冷媒が凝縮器、絞
    り及び蒸発器を通って圧縮機に戻されるように構成され
    た冷媒回路を備え、上記蒸発器での吸熱により冷房また
    は冷凍を行うようにした冷媒循環式熱移動装置であっ
    て、上記絞りを通路断面積が一定の固定絞りとするとと
    もに、上記蒸発器の出口から圧縮機の吸い込み口までの
    間の低圧回路の途中に位置するアキュムレータと、圧縮
    機の吐出口から絞りまでの間の高圧回路のうち上記凝縮
    器の下流部と低圧回路のうち上記アキュムレータの上流
    かつ蒸発器より下流部との間に接続されたバイパス通路
    と、このバイパス通路に配置された開度調節可能な制御
    弁と、上記凝縮器の出口側の温度を飽和液温度から差し
    引いた値である過冷却度を求める過冷却度演算手段と、
    上記過冷却度を運転条件に応じて設定された目標過冷却
    度と比較して、目標過冷却度に対し過冷却度が高ければ
    上記制御弁を開方向、過冷却度が低ければ上記制御弁を
    閉方向に作動するように制御する制御手段とを設けたこ
    とを特徴とする冷媒循環式熱移動装置。
  2. 【請求項2】 上記高圧回路のうち上記バイパス通路が
    接続される箇所より下流部に、アキュムレータ内の下部
    を通過しアキュムレータ内の液冷媒と熱交換するための
    熱交換器を配置したことを特徴とする請求項1記載の冷
    媒循環式熱移動装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機と、冷房時に凝縮器となる室外熱
    交換器と、冷房時に蒸発器となる室内熱交換器と、これ
    らの熱交換器の間に位置する絞りとを備え、冷房時に冷
    媒が圧縮機から室外熱交換器、絞り、室内熱交換器をこ
    の順に通って圧縮機に戻されるように冷媒回路を構成し
    た空調装置である冷媒循環式熱移動装置において、上記
    絞りを通路断面積が一定の固定絞りとするとともに、圧
    縮機の吸い込み口に通じる低圧回路の途中に位置するア
    キュムレータと、上記室外熱交換器の出口と上記アキュ
    ムレータの入口との間に接続されたバイパス通路と、こ
    のバイパス通路に配置された開度調節可能な制御弁と、
    室外熱交換器の出口側の温度を飽和液温度から差し引い
    た値である過冷却度を求める過冷却度演算手段と、上記
    過冷却度を運転条件に応じて設定された目標過冷却度と
    比較して、目標過冷却度に対し過冷却度が高ければ上記
    制御弁を開方向、過冷却度が低ければ上記制御弁を閉方
    向に作動するように制御する制御手段とを設けたことを
    特徴とする冷媒循環式熱移動装置。
  4. 【請求項4】 圧縮機、室外熱交換器、アキュムレータ
    及びバイパス通路を室外ユニットに設けるとともに、こ
    の室外ユニットに対し、冷媒回路中の分岐部を介して複
    数の室内ユニットを互いに並列に接続し、この各室内ユ
    ニットにそれぞれ室内熱交換器及び絞りを設けたことを
    特徴とする請求項3記載の冷媒循環式熱移動装置。
  5. 【請求項5】 上記固定絞りを毛細管により構成したこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の冷媒
    循環式熱移動装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009139014A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置およびその運転制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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