JPH11182882A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH11182882A
JPH11182882A JP9365186A JP36518697A JPH11182882A JP H11182882 A JPH11182882 A JP H11182882A JP 9365186 A JP9365186 A JP 9365186A JP 36518697 A JP36518697 A JP 36518697A JP H11182882 A JPH11182882 A JP H11182882A
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deodorizing
air conditioner
space
side heat
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Mikio Ito
幹夫 伊東
Yuichi Terada
祐一 寺田
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  • Treating Waste Gases (AREA)
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒層を備えた脱臭用エレメントと、これ
に紫外線を照射して光触媒層を励起させ臭気成分を分解
させる紫外線ランプとを内装させることにより、優れた
脱臭性能を具備し、かつ、形状がコンパクトな空気調和
機を提供する。 【解決手段】 前面と上面とに吸込口5・6を有する本
体ケーシング1内に略逆V字状の熱交換器10を設置
し、この熱交換器10とその下側の送風ファン11との
間の断面略三角形の空間部に、脱臭用エレメント12と
紫外線ランプ13とを配置する。上記の熱交換器構造に
より、熱交換能力を低下させずに高さ寸法を小さくして
コンパクトにすることが可能であり、しかも、脱臭用エ
レメント12と光源13とに専用の配設空間を別途設け
る必要がないので、コンパクトな形状を損なうことな
く、優れた脱臭機能を具備する装置とすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、脱臭機能を備え
た空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の空気調和機においては、単に室内
空気の温度調節だけでなく、脱臭機能等を付加して高機
能化する開発が進められている。例えば特開平1−23
4729号公報には、光触媒層を有する脱臭装置を内装
させたセパレート形空気調和機の室内機が記載されてい
る。
【0003】この脱臭装置は、吸着剤としての活性炭の
表面に酸化チタン系の光触媒層を設けてハニカム状に形
成した脱臭用エレメントと、これに紫外線を照射するた
めの紫外線ランプとを備えている。光触媒層に紫外線が
照射されると、酸化力の強いOHラジカルが表面に発生
し、これによって、臭気成分としての例えばメチルメル
カブタン等が酸化分解されて無臭化される。したがっ
て、この脱臭装置を通過する空気中の臭気成分はまず吸
着剤に吸着され、この吸着された臭気成分が上記の光触
媒層によってさらに酸化分解されるので、吸着剤は常に
リフレッシュされ、優れた脱臭性能を長期にわたって安
定に保つことが可能になっている。
【0004】上記公報記載の室内機においては、断面が
略矩形状の本体ケーシングの前面上部側に吸込口、前面
下部側に吹出口がそれぞれ設けられ、吸込口の背後に熱
交換器がやや傾斜させた立設状態で配置されると共に、
その下側に送風ファンが設置されている。吸込口を通し
て本体ケーシング内に吸込まれた室内空気は、熱交換器
をほぼ水平に通過した後、本体ケーシングの背面に沿っ
て下方向に向きを変え、送風ファンを通して吹出口から
吹き出される。
【0005】このような通風経路上において、熱交換器
通過後に下方向に流れる室内空気と交差するように、ハ
ニカム構造を有する平板状の脱臭用エレメントが、熱交
換器背後におけるこの熱交換器の下端に対応する高さ位
置に、ほぼ水平に配置されている。また、本体ケーシン
グ上面における脱臭用エレメントの上方箇所に、紫外線
を照射するための紫外線ランプが取付けられており、熱
交換器の背後には、脱臭用エレメントの高さ位置からそ
の上方の紫外線ランプ取付位置までの全体にわたって、
脱臭用エレメントの奥行き寸法に応じた空間部が形成さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の室内機においては、全体形状が大形化するとい
う問題を有している。すなわち、前記構成では、例え
ば、熱交換器背後の空間形状を、この部位を室内空気が
流れる際に最低限必要な流路幅に合わせて狭くし、この
流路内に脱臭用エレメントを斜めに配置することによっ
て、全体形状の小形化が可能になる。しかしながら、こ
のような構成にしたときには、脱臭用エレメントと紫外
線ランプとの正対関係が確保されなくなり、このために
紫外線が脱臭用エレメント全体には一様に照射されなく
なって、脱臭性能が低下するおそれがある。
【0007】つまり、光触媒層を備える脱臭用エレメン
トと紫外線ランプとから成る脱臭装置では、脱臭用エレ
メントに対してある程度正対する位置、すなわち、脱臭
用エレメントの全体にわたってほぼ一様に紫外線を照射
し得る位置に紫外線ランプを設け、これらの相対位置関
係が損なわれないような三次元的な配設空間が必要であ
る。
【0008】このような脱臭装置の配設空間を本体ケー
シング内の通風経路上に確保しようとすると、例えば上
記公報記載の室内機では、熱交換器背後の流路幅を大き
くして、脱臭装置に必要な配設空間に合わせた形状とせ
ざるを得ず、このため、脱臭装置を内装させるのに伴っ
て、形状が大形化する結果となっている。
【0009】この発明は上記した問題点に鑑みなされた
ものであって、その目的は、全体形状をよりコンパクト
にし、しかも、優れた脱臭機能を具備させることが可能
であり、さらに、メンテナンス時などにおける作業性を
向上し得る空気調和機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の空気調
和機は、断面略矩形状の本体ケーシング1における前面
と上面とに室内空気の吸込口5・6を、また、前面吸込
口5よりも下側に吹出口9をそれぞれ形成し、この本体
ケーシング1内における両吸込口5・6から吹出口9に
至る通風経路上に、前面側熱交換器10aと背面側熱交
換器10bとを断面形状が略逆V字状となるように組み
合わせた熱交換器10を設置すると共に、前面側熱交換
器10aと背面側熱交換器10bとの各下端部間に送風
ファン11を配設し、かつ、送風ファン11よりも上方
における前面側熱交換器10aと背面側熱交換器10b
との間の空間部に、紫外線の照射により励起して臭気成
分を分解する光触媒層を備えた脱臭用エレメント12
と、この脱臭用エレメント12に紫外線を照射する光源
13とを設けていることを特徴としている。
【0011】このように、本体ケーシング1の上面にも
吸込口6を設け、また、熱交換器10を前面側と背面側
とに分割して略逆V字状に形成することで、熱交換器1
0の熱交換能力を低下させることなく、全体形状をより
コンパクトにすることができる。すなわち、この熱交換
器10の熱交換能力は、例えば前面側熱交換器10a
を、その上端側に背面側熱交換器10bの分だけ延長し
た形状の熱交換器と略同等である。したがって、このよ
うな構成により、熱交換能力を低下させずに、特に高さ
方向の寸法を小さくすることが可能となり、全体形状を
よりコンパクトなものとすることができる。
【0012】そして、上記のような略逆V字状の熱交換
器10と送風ファン11との間には、断面略三角形の三
次元的な空間が生じており、この空間部に、例えばほぼ
正対位置関係とした脱臭用エレメント12と光源13と
を配設することが可能である。この場合、脱臭用エレメ
ント12と光源13との配設に伴う空間形状の変更を格
別施す必要はなく、この結果、上記したコンパクトな形
状が損なわれることなく、しかも、優れた脱臭機能を具
備する装置とすることができる。
【0013】請求項2の空気調和機は、上記脱臭用エレ
メント12が、臭気成分を吸着する吸着剤層の表面に光
触媒層を設けて成ることを特徴としている。
【0014】このような構成によれば、脱臭用エレメン
ト12を室内空気が通過する際に、臭気成分はまず吸着
剤層に吸着され、そして、脱臭用エレメント12に紫外
線を照射することにより、吸着されている臭気成分が酸
化分解されて吸着剤層がリフレッシュされる。これによ
って、優れた脱臭性能を長期にわたって安定して維持す
ることができる。
【0015】請求項3の空気調和機は、脱臭用エレメン
ト12と上記光源13とを内装させた脱臭ユニットUを
設け、この脱臭ユニットUを本体ケーシング1の側面を
通して上記空間部に挿脱可能に形成していることを特徴
としている。
【0016】すなわち、前面側熱交換器10aおよび背
面側熱交換器10bと送風ファン11とで囲われる空間
部に脱臭用エレメント12と光源13とを設けて構成す
る場合に、これらを、本体ケーシング1の側面を通して
挿脱可能な脱臭ユニットUとして形成しておくことで、
例えば脱臭用エレメント12に脱臭性能の低下を生じさ
せる塵埃の付着量が大きくなったときなどに、脱臭ユニ
ットUの取り出しを行って清掃するなどのメンテナンス
作業を容易に行うことができる。したがって、このよう
なメンテナンス作業が容易になることによっても、優れ
た脱臭性能をより長期にわたって安定して維持すること
ができる。
【0017】請求項4の空気調和機は、脱臭用エレメン
ト12と上記光源13とを内装させた脱臭ユニットUを
設ける一方、前面側熱交換器10aと背面側熱交換器1
0bとの各頂部を相互に離間させて形成し、脱臭ユニッ
トUを本体ケーシング1の上面を通して前面側熱交換器
10aと背面側熱交換器10bとの間の空間部に挿脱可
能に形成していることを特徴としている。
【0018】すなわち、前記のように本体ケーシング1
の側面を通して脱臭ユニットUを挿脱する構成では、側
方に脱臭ユニットUの取り出し空間が確保されているこ
とが必要であり、室内の隅角部に近い壁面には据え付け
できなくなるが、上記のように本体ケーシング1の上面
を通して脱臭ユニットUを挿脱し得る構成とすること
で、この本体ケーシング1と天井面との間に脱臭ユニッ
トUの高さ寸法に応ずる空間が確保されていれば、上記
のような据え付け箇所の制限が解消され、メンテナンス
時における良好な作業性が維持される。
【0019】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕次に、この発明の
空気調和機における一実施形態について、図1を参照し
つつ詳細に説明する。
【0020】同図には、本実施形態におけるセパレート
形空気調和機の室内機を示している。この室内機は断面
略矩形状の本体ケーシング1を備え、この本体ケーシン
グ1は、室内壁面に沿って固定される背面側(図におい
て右側)の底フレーム2と、この底フレーム2の前面側
に取り付けられた前面グリル3とによって構成されてい
る。この前面グリル3には、その前面開口を覆う前面パ
ネル4がさらに取り付けられ、この前面パネル4に前面
吸込口5が形成されている。また、底フレーム2と前面
グリル3との各天板面2a・3aに上面吸込口6が形成
されており、これら前面吸込口5と上面吸込口6との内
側には、その全体にわたって防塵用フィルタ7が装着さ
れている。
【0021】一方、前面グリル3における下端部前面側
に、水平フラップ8・8や垂直フラップ(図示せず)が
設けられた吹出口9が形成されている。そして、この本
体ケーシング1内には、上記した前面吸込口5や上面吸
込口6から吹出口9に至る通風経路上に、冷媒回路にお
ける凝縮器(暖房運転時)や蒸発器(冷房運転時)とし
て機能する熱交換器10と、クロスフローファンから成
る送風ファン11とが順次配置されている。
【0022】熱交換器10は、底フレーム2と前面グリ
ル3との各天板面2a・3aの連接箇所に下側から近接
する部位を頂部とする逆V字状に、前面側熱交換器10
aと背面側熱交換器10bとを組み合わせて構成されて
いる。前面側熱交換器10aは、上記頂部から前面パネ
ル4の下端部近傍までの高さ寸法を有し、前面グリル3
の天板面3aから前面パネル4に至る内面形状に概略沿
うように、前面側にやや凸状に湾曲させた形状で形成さ
れている。また、背面側熱交換器10bは、前面側熱交
換器10aの半分程度の高さ寸法を有し、上記頂部から
背面側に向かって底フレーム2に近接する位置まで下り
傾斜するように配置されている。
【0023】上記した前面側熱交換器10aと背面側熱
交換器10bとの各下端部間に、前記送風ファン11が
設けられ、底フレーム2における送風ファン11の背後
から吹出口9に至る面は、滑らかに湾曲させた形状のス
クロール部2bとして形成されている。
【0024】そして、送風ファン11上方における前面
側熱交換器10aと背面側熱交換器10bとによって挟
まれた空間部に、脱臭用エレメント12が配置されてい
る。この脱臭用エレメント12は、活性炭から成る吸着
剤層の表面に酸化チタン系の光触媒層を設けて構成され
ており、厚さ10mm程度のハニカム構造を有するシー
ト状で、前面側熱交換器10aと背面側熱交換器10b
との各内面に沿うように、上方に凸状に湾曲させた断面
形状で作製されている。
【0025】また、上記空間部におけるほぼ中心箇所
に、紙面に直交する方向に延びる棒状の紫外線ランプ
(光源)13が配置されている。
【0026】なお、前面側熱交換器10aの下端には、
この前面側熱交換器10aで発生したドレン水を受ける
ためのドレンパン14が設けられ、また、背面側熱交換
器10bの下端にも、背面側熱交換器10bで発生した
ドレン水を受けるための背面側ドレンパン15が設けら
れている。この背面側ドレンパン15は、底フレーム2
におけるスクロール部2bの上端部から背面側上方に延
びる壁面と、内側上方に突出する突片部とによって、断
面V字状の凹溝として形成されている。
【0027】上記構成の室内機において、送風ファン1
1が駆動されると、室内空気が前面吸込口5及び上面吸
込口6から防塵用フィルタ7を通して本体ケーシング1
内に吸込まれる。前面吸込口5を通して吸込まれた室内
空気は、前面側熱交換器10aを通過し、このときに、
所定温度に加熱、或いは冷却されて空調空気となる。ま
た、上面吸込口6を通して吸込まれた室内空気は、その
下側に位置する前面側熱交換器10aの上部側と、背面
側熱交換器10bとを通過し、この際に、上記同様に加
熱、或いは冷却されて空調空気となる。
【0028】この場合の熱交換器10の熱交容量は、例
えば前面側熱交換器10aを、その上端側に沿って背面
側熱交換器10bの分だけ延長した形状の熱交換器と略
等しい。したがって、この室内機においては、熱交換能
力を低下させずに、特に高さ方向の寸法を小さくして構
成することが可能となっている。
【0029】前記のように、前面側熱交換器10aと背
面側熱交換器10bとを通過した空調空気は、その大半
が、これら熱交換器10a・10b間に設けられている
脱臭用エレメント12をさらに通過して送風ファン11
に吸引される。そして、空調空気が脱臭用エレメント1
2を通過する際に、例えばメチルメルカブタン等の臭気
成分が前記した吸着剤層に吸着される。したがって、臭
気成分が除かれた空調空気が送風ファン11によって吹
出口9から室内へと吹き出される。
【0030】このような運転が継続されることで、室内
空気中の臭気成分は脱臭用エレメント12を通して循環
する際に次第に除去され、臭いのない清浄な空気に置換
されるので、空調快適性が向上する。
【0031】なお、運転の継続中、或いは適宜の間隔
で、紫外線ランプ13が点灯され、紫外線が脱臭用エレ
メント12に照射される。紫外線ランプ13は、脱臭用
エレメント12によって囲われる空間部のほぼ中心に位
置しており、したがって、脱臭用エレメント12の全体
にわたって、ほぼ均一に紫外線が照射される。この紫外
線の照射により、前記した光触媒層の表面に酸化力の強
いOHラジカルが発生し、これによって、吸着剤層に吸
着されている臭気成分が酸化分解される。したがって、
吸着剤層の吸着能力は紫外線の照射によって適宜リフレ
ッシュされ、これによって、優れた脱臭性能が長期にわ
たって安定して維持される。
【0032】以上のように、本実施形態においては、本
体ケーシング1の上面にも吸込口6を設け、また、熱交
換器10を前面側と背面側とに分割して略逆V字状にす
ることで、熱交換器10の熱交換能力を低下させること
なく、全体形状がよりコンパクトな室内機構成となって
いる。また、この構成における略逆V字状の熱交換器1
0と送風ファン11との間の空間部を利用して、この部
位に、脱臭用エレメント12と光源13とが配設されて
いる。したがって、これら脱臭用エレメント12と光源
13とに専用の配設空間を別途設ける必要がないので、
上記したコンパクトな形状を損なうことなく、しかも、
優れた脱臭機能を具備するものとなっている。
【0033】〔実施形態2〕次に、この発明の他の実施
形態について図2を参照して説明する。なお、説明の便
宜上、前記実施形態1と同一の機能を有する部材には同
一の番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0034】図2に示すように、本実施形態の室内機に
おいても、前記実施形態1と同様に、逆V字状に組み合
わされた前面側熱交換器10a及び背面側熱交換器10
bと、これら熱交換器10a・10bの各下端部間に設
置されている送風ファン11とで囲われる空間部に、脱
臭用エレメント12と紫外線ランプ13とが配置されて
いるが、この場合の脱臭用エレメント12は、その高さ
方向の寸法が極力小さくなるように平板状に形成され
て、上記空間部内にほぼ水平に配置されている。また、
この脱臭用エレメント12の前後方向(図において左右
方向)のほぼ中心線上における上方箇所に、紫外線ラン
プ13が配置されている。
【0035】これら脱臭エレメント12と紫外線ランプ
13とは、紙面の奥側と手前側との両端部に、図中一点
鎖線で示す外形形状を有する脱臭ユニットUに内装され
ている。なお、この脱臭ユニットUにおける両端部間
は、空気の流通を阻害しないように各角部に紙面長手方
向に延びる棒状のフレーム材を架設した構成となってい
る。
【0036】この脱臭ユニットUは、本体ケーシング1
における紙面奥側の側面を覆う側板を通して、本体ケー
シング1内に挿脱可能に構成されている。すなわち、上
記側板に開口を形成し、この開口を通して脱臭ユニット
Uを水平に挿入した後、この脱臭ユニットUの端部を上
記側板にビス止めして固定することで、脱臭エレメント
12と紫外線ランプ13とが同図に示す位置に定置され
る。
【0037】このような構成においても、室内空気が本
体ケーシング1を通して繰り返し循環するに伴い、空気
中の臭気成分が脱臭用エレメント12によって次第に除
去され、臭いのない清浄な空気に置換される。
【0038】そして、本実形態においては、脱臭用エレ
メント12と光源13とを本体ケーシング1の側面を通
して挿脱可能な脱臭ユニットUに内装させた構成である
ので、例えば脱臭用エレメント12に脱臭性能の低下を
生じさせる塵埃の付着量が大きくなったときなどに、脱
臭ユニットUの取り出しを行って容易に清掃作業を行う
ことができる。したがって、メンテナンスが容易であ
り、これによって、優れた脱臭性能をより長期にわたっ
て維持することができる。
【0039】〔実施形態3〕次に、この発明のさらに他
の実施形態について図3を参照して説明する。
【0040】同図に示すように、本実施形態の室内機に
おいては、前面側熱交換器10aと背面側熱交換器10
bとの各頂部側を一部切欠いた形状としてこの部位を相
互に離間させ、そして、この間に、この離間寸法にほぼ
合わせた前後方向の寸法を有する脱臭ユニットUが設け
られている。この脱臭ユニットUは、両熱交換器10a
・10b間の離間空間における上端部を閉塞するよう
に、これら熱交換器10a・10bの各上端面と略面一
状に位置する上壁面を備えており、この上壁面の下側
に、脱臭用エレメント12と光源13とが内装されてい
る。
【0041】脱臭用エレメント12は、上記した離間空
間を円弧状に横切るように上方側を湾曲させて形成さ
れ、かつ、下方側は、前面側熱交換器10aと背面側熱
交換器10bとの間でほぼ垂直に垂下する形状に形成さ
れている。また、この垂下部の下端側に対面する位置
に、紫外線ランプ13が設けられている。これら垂下部
と紫外線ランプ13との部位が、前面側熱交換器10a
と背面側熱交換器10bとの間における頂部側を切欠く
前に形成されている空間部内に位置するように、脱臭ユ
ニットUが後述する上方からの挿入操作で定置されるよ
うになっている。
【0042】この構成においては、各吸込口5・6を通
して本体ケーシング1内に吸込まれる室内空気は、熱交
換器10通過時にこの熱交換器10との熱交換を生じて
空調空気となる。特に、上部吸込口6を通して前面側熱
交換器10aと背面側熱交換器10bとの各頂部側付近
を通過する室内空気は、脱臭ユニットUを挟んで前後に
分かれてこれら熱交換器10a・10bを通過する。そ
して、両熱交換器10a・10b間の空間に流入し、脱
臭ユニットU内を通過する空調空気が、前記した脱臭エ
レメント12に接触して臭気成分が除かれる。
【0043】このような運転が継続され、室内空気が本
体ケーシング1を通して繰り返し循環するに伴い、室内
温度が設定温度に達して維持されると共に、空気中の臭
気成分が脱臭用エレメント12によって次第に除去さ
れ、臭いのない清浄な空気に置換される。
【0044】そして、本実形態においては、例えば、前
面パネル4を開けて防塵用フィルタ7を本体ケーシング
1から引出した後、脱臭ユニットUを上面吸込口6を通
して上方に取り出すことが可能な構成となっている。し
たがって、前記実施形態2と同様に、脱臭ユニットUの
取り出しを行って脱臭用エレメント12の清掃作業等を
容易に行うことができる。
【0045】特に、本実施形態においては、脱臭ユニッ
トUの挿脱を本体ケーシング1の上面を通して行うこと
ができるので、本体ケーシング1と天井面との間に脱臭
ユニットUの高さ寸法が確保されていれば、この室内機
を室内壁面の任意の箇所に据え付けることができる。つ
まり、前記実施形態2のように、本体ケーシング1の側
面を通して脱臭ユニットUを挿脱する構成では、側方
に、脱臭ユニットUの長さ寸法に応じた取り出し空間が
確保されていることが必要で、室内の隅角部に近い壁面
への据え付けができなくなる。これに対し、上記のよう
に本体ケーシング1の上面を通して脱臭ユニットUを挿
脱し得る構成とすることで、このような据え付け箇所の
制限が解消され、メンテナンス時における良好な作業性
が維持される。
【0046】以上にこの発明の具体的な実施形態につい
て説明したが、この発明は上記各形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更することができ
る。例えば、上記各実施形態では、脱臭用エレメント1
2を、活性炭から成る吸着剤層の表面に酸化チタン系の
光触媒層を設けて構成したが、例えばゼオライトやシリ
カゲル・活性アルミナなどを用いて吸着剤層を形成する
ことも可能であり、また、光触媒層としては、酸化チタ
ンの他、酸化亜鉛や酸化タングステンなどの紫外線で励
起される金属酸化物から成る半導体材料を単独で、或い
は混合して使用することが可能である。さらに、請求項
1の範囲においては、活性炭等から成る吸着剤層を設け
ることなく、例えばアルミナ−シリカ質の耐酸化性を有
するセラミックペーパーを基材としてこれに酸化チタン
系の光触媒層のみを設けて構成することも可能である。
【0047】また、上記では、送風ファンをクロスフロ
ーファンで構成したが、これは他の形式によって構成さ
れるファンを用いることも可能である。また、上記で
は、セパレート形空気調和機の室内機を例に挙げて説明
したが、一体形空気調和機等においても本発明を適用し
て構成することができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1の空
気調和機においては、上面にも吸込口を有する本体ケー
シング内に略逆V字状の熱交換器を設置し、この熱交換
器とその下側の送風ファンとの間に生じている断面略三
角形の空間部に、脱臭用エレメントと光源とを配設して
いるので、これら脱臭用エレメントと光源とに専用の配
設空間を別途設ける必要はなく、これによって、上記し
た熱交換器構造としたことによるコンパクトな形状を損
なうことなく、しかも、優れた脱臭機能を具備する装置
とすることができる。
【0049】請求項2の空気調和機においては、上記脱
臭用エレメントが、臭気成分を吸着する吸着剤の表面に
光触媒層を設けて構成されているので、脱臭用エレメン
トへの紫外線の照射により、吸着剤に吸着されている臭
気成分が酸化分解されて吸着剤がリフレッシュされ、こ
れによって、優れた脱臭能力が長期にわたって安定して
維持される。
【0050】請求項3の空気調和機においては、脱臭用
エレメントと光源とを内装させた脱臭ユニットを、本体
ケーシングの側面を通して上記空間部に挿脱可能に形成
しているので、例えば脱臭用エレメントに脱臭性能の低
下を生じさせる塵埃の付着量が大きくなったときなど
に、脱臭ユニットの取り出しを行って清掃するなどのメ
ンテナンス作業を容易に行うことができ、これによって
も、優れた脱臭性能をより長期にわたって維持すること
ができる。
【0051】請求項4の空気調和機においては、脱臭ユ
ニットをケーシングの上面を通して前面側熱交換器と背
面側熱交換器との間の空間部に挿脱可能に形成している
ので、例えば、室内の隅角部に近い壁面を据え付け箇所
としても、脱臭ユニットの取り出しが容易でメンテナン
ス時における良好な作業性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態における空気調和機の室
内機の縦断面図である。
【図2】この発明の他の実施形態における空気調和機の
室内機の縦断面図である。
【図3】この発明のさらに他の実施形態における空気調
和機の室内機を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体ケーシング 5 前面吸込口 6 上面吸込口 9 吹出口 10 熱交換器 10a 前面側熱交換器 10b 背面側熱交換器 11 送風ファン 12 脱臭用エレメント 13 紫外線ランプ(光源) U 脱臭ユニットU

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面略矩形状の本体ケーシング(1)に
    おける前面と上面とに室内空気の吸込口(5)(6)
    を、また、前面吸込口(5)よりも下側に吹出口(9)
    をそれぞれ形成し、この本体ケーシング(1)内におけ
    る両吸込口(5)(6)から吹出口(9)に至る通風経
    路上に、前面側熱交換器(10a)と背面側熱交換器
    (10b)とを断面形状が略逆V字状となるように組み
    合わせた熱交換器(10)を設置すると共に、前面側熱
    交換器(10a)と背面側熱交換器(10b)との各下
    端部間に送風ファン(11)を配設し、かつ、送風ファ
    ン(11)よりも上方における前面側熱交換器(10
    a)と背面側熱交換器(10b)との間の空間部に、紫
    外線の照射により励起して臭気成分を分解する光触媒層
    を備えた脱臭用エレメント(12)と、この脱臭用エレ
    メント(12)に紫外線を照射する光源(13)とを設
    けていることを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 上記脱臭用エレメント(12)が、臭気
    成分を吸着する吸着剤層の表面に光触媒層を設けて成る
    ことを特徴とする請求項1の空気調和機。
  3. 【請求項3】 脱臭用エレメント(12)と上記光源
    (13)とを内装させた脱臭ユニット(U)を設け、こ
    の脱臭ユニット(U)を本体ケーシング(1)の側面を
    通して上記空間部に挿脱可能に形成していることを特徴
    とする請求項1又は2の空気調和機。
  4. 【請求項4】 脱臭用エレメント(12)と上記光源
    (13)とを内装させた脱臭ユニット(U)を設ける一
    方、前面側熱交換器(10a)と背面側熱交換器(10
    b)との各頂部を相互に離間させて形成し、脱臭ユニッ
    ト(U)を本体ケーシング(1)の上面を通して前面側
    熱交換器(10a)と背面側熱交換器(10b)との間
    の空間部に挿脱可能に形成していることを特徴とする請
    求項1又は2の空気調和機。
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