JPH11182873A - 熱交換パネル芯材とこれを用いた冷暖房システム - Google Patents

熱交換パネル芯材とこれを用いた冷暖房システム

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JPH11182873A
JPH11182873A JP9354718A JP35471897A JPH11182873A JP H11182873 A JPH11182873 A JP H11182873A JP 9354718 A JP9354718 A JP 9354718A JP 35471897 A JP35471897 A JP 35471897A JP H11182873 A JPH11182873 A JP H11182873A
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heat
panel
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heat exchanging
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JP9354718A
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Toyohisa Tanabe
豊寿 田辺
Tomohisa Mitsuhata
共久 光畑
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Koatec KK
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FINE SOLAR KK
Koatec KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置作業の手間や労力を軽減し、同時に構築
コストの低減を図り、それでいながら高い蓄熱機能及び
熱交換率が得られる蓄熱材を提供する。 【解決手段】 プラスチック3,5でラミネートした金
属薄膜4の袋体6に、吸水性高分子と水とを混合したゲ
ル状物質からなるゲル状蓄熱媒体7を充填した熱交換パ
ネル芯材1を用い、家屋の床面2、壁面又は天井面のパ
ネル材12に面接する空間に熱交換パイプ11を敷設し、熱
交換パイプ11に密着して前記空間を満たすように熱交換
パネル芯材1を変形させて詰め、前記熱交換パイプ11に
暖房用又は冷房用の熱交換機器を接続してこの熱交換パ
イプによる熱交換媒体の循環系として冷暖房システムを
構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取扱いが簡便で熱
交換率の高い熱交換パネル芯材と、この熱交換パネル芯
材を用いた冷暖房システムに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる「床暖房」システムは、家屋の床
面に敷き詰めるパネル材(床パネル)に蓄熱機能を付与
し、熱交換媒体を循環させる熱交換パイプと前記パネル
材との熱交換を利用するものである。例えば、太陽光の
集熱パネルを用いた床暖房システムは、家屋の屋根上に
設置した集熱パネルで暖められた熱交換媒体である不凍
液を熱交換パイプで床面にまで移送し、パネル材に熱エ
ネルギーを渡して床面の暖房を図る。こうした床暖房シ
ステムは、床面から熱を上方へと対流させて部屋全体を
均等に暖めるため、効率よく暖房できる利点がある。
【0003】床暖房システムで重要なのは、蓄熱機能を
付与するパネル材である。特許第2597337号公報では、
床面下部に設けた空間(パネル材に面接する空間)に水を
保持した粘弾性ないし弾性蓄熱材を直接充填した床構造
を提示している。これは、床構造そのものに蓄熱機能を
付与したもので、前記蓄熱材はゼリー状体が好ましいと
している。また、特開平5-10534号では、パラフィン類
と炭化水素系有機高分子とを混合した蓄熱材内に熱媒循
環用パイプを組み込んだ蓄熱式暖房床パネルを提示して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】パネル材については、
蓄熱性能のほか、建材としての取扱いが容易であること
も大事である。この点から、上記特許第2597337号公報
は床面下部に蓄熱材が充填されることから効果的な床暖
房が期待できるものの、床構造そのものに蓄熱機能を付
与することから、建築作業と一体となった床暖房システ
ムの構築が必要となり、工事の自由度が低く、構築コス
トも高くなりがちである。これに対し、特開平5-10534
号のパネル材は取扱いに優れ、建築作業と切り離した床
暖房システムの工事が可能な利点がある。しかし、床面
と蓄熱材とが一体となっていることから重量物となるこ
とが免れず、作業者に過度の労力を要求することにな
る。
【0005】パネル材に要求される蓄熱機能は、蓄熱材
の性能とこの蓄熱材と床面との熱交換率とに左右され、
両者をいかに高くするかが課題となる。上記2例は、こ
の課題に力点を置きすぎて、実際の工事における作業者
の手間や労力が犠牲となっていた。そこで、こうした工
事における作業者の手間や労力を軽減しながら同時に構
築コストの低減を図り、それでいながら高い蓄熱機能及
び熱交換パイプとの高い熱交換率が得られる蓄熱材を開
発し、これをもって家屋内の温度調節をする冷暖房シス
テムを目指して検討することとした。
【0006】
【課題を解決するための手段】検討の結果開発したもの
が、袋体にゲル状蓄熱媒体を充填した熱交換パネル芯材
である。この芯材は、床面、壁面、そして天井面を構成
するパネル材、家屋を構成する大引きや根太等とは別
に、前記パネル材に面接する空間にゲル状蓄熱媒体を満
たすため、袋体にゲル状蓄熱媒体を充填して取扱いを容
易にする。袋体の形状、大きさをパネル材に面接する空
間に合わせて製造することにより、芯材は適切に前記空
間を満たす形状、大きさとなる。また、袋体はゲル状蓄
熱媒体に従って変形が可能であるため、パネル材と熱交
換パイプとの隙間の形状や、熱交換パイプ個々の形状や
大きさ、配置を問わず、芯材表面をパネル材及び熱交換
パイプに密着させる(例えば熱交換パイプに巻きつける
等)ことができ、効率的な熱エネルギーの交換を実現す
るのである。なお、芯材から不要な方向への熱エネルギ
ーの放出を防止するには、適宜芯材に断熱材を宛がえば
よい。
【0007】ゲル状蓄熱媒体は袋体によって完全に密封
されることとなるから、実質的に水分の散逸が生じえ
ず、パネル材に面接する空間に直接ゲル状蓄熱媒体を満
たす場合に比べて、長期にわたって安定した熱交換能力
を発揮できる。また、仮に袋体が破損した場合でも、液
体として水が洩れ出す心配はなく、ゲル状蓄熱媒体から
直接水分が気化していくため、芯材を詰めた空間の湿度
が高くなることもない。袋体の構造は、パネル材に面接
する空間が略厚板状であるため、前記空間と相似な厚板
形状を標準とし、例えば充填したゲル状蓄熱媒体による
袋体の過度の変形を防止するように表面と裏面とを部分
的に接合したキルティング状の袋体や、袋体を貫通する
筒部を形成し、熱交換パイプを前記筒部に挿通して熱交
換に寄与する熱交換パイプと芯材との接触面積を増やし
た形状のものでもよい。
【0008】袋体は、(1)パネル材及び熱交換パイプと
の熱交換を妨げず、(2)ゲル状蓄熱媒体の保持が可能で
あれば、素材に限定はないが、製造の利便性を考えれば
熱溶着が可能なプラスチック製が好ましく、熱エネルギ
ーの伝導を考慮した場合、プラスチックフィルムでラミ
ネートした金属薄膜袋がよい。金属薄膜は熱伝導率が高
く、芯材表面温度の偏りをなくすほか、熱交換パイプ及
びパネル材とゲル状蓄熱媒体との熱交換時における損失
を少なくする。また、こうしたラミネート構造の金属薄
膜袋は、ラミネートしたプラスチックフィルムにより熱
溶着による成形又は加工が簡単にできる。更に強度面を
考慮すれば、金属薄膜を中層とし、外層及び内層にプラ
スチックフィルムをラミネートした3層構造(サンドイ
ッチ構造)が好ましい。金属薄膜には製造、入手が容易
で熱伝導率が高いアルミ薄膜、プラスチックフィルムに
はポリエチレン、ポリオレフィン、ポリエステルやナイ
ロン等の各種フィルムを挙げることができる。外層のプ
ラスチックフィルムは金属薄膜の保護、内層のプラスチ
ックフィルムは熱溶着による袋体の成形性に寄与する。
例えば、上述のキルティング状の袋体の成形では、内層
のプラスチックフィルムを部分的にスポット熱溶着すれ
ばよい。
【0009】ゲル状蓄熱媒体は、熱的には分子の移動を
伴わない固体であり、熱エネルギーは伝導による。すな
わち、芯材内部で対流が生じないことから、所定温度に
達した芯材の熱的安定性が優れている。こうしたゲル状
蓄熱媒体には、吸水性高分子と水とを混合したゲル状物
質がよい。この吸水性高分子は、イソプレン-無水マレ
イン酸共重合物、ポリアクリル酸系架橋高分子のほか、
例えば寒天のようなものであってもよい。本発明の熱交
換パネル芯材では、上述のように熱交換時の損失が抑え
られるため、水を主体としたゲル状蓄熱媒体でも十分で
ある。むしろ、パラフィン類を含む従来の蓄熱媒体のよ
うに可燃性でなく、安全性が高められる利点がある。
【0010】冷暖房システムは、家屋の床面、壁面又は
天井面を構成するパネル材に面接する空間に熱交換パイ
プを敷設し、熱交換パイプに密着して、好ましくはパネ
ル材と熱交換パイプとの隙間を満たすように前記空間に
本発明の熱交換パネル芯材を詰め、前記熱交換パイプに
暖房用又は冷房用の熱交換機器を接続してこの熱交換パ
イプによる熱交換媒体の循環系として構築する。本発明
の熱交換パネル芯材は複雑な空間に対しても隙間なく詰
め込むことができるので、直接ゲル状蓄熱媒体を前記空
間に充填したのと変わりない熱交換特性を発揮すること
ができ、効率的な冷暖房システムの構築を可能にする。
暖房には暖気は下から上へと上昇するため床面を構成す
るパネル材に面接する空間に、冷房には冷気は上から下
へと下降するため天井面又は壁面を構成するパネル材に
面接する空間に、それぞれ熱交換パイプを敷設し、熱交
換パネル芯材を詰めるとよい。
【0011】熱交換パイプに連結する熱交換機器には、
暖房用として太陽光の集熱パネルのほか、ボイラー、電
気又はガス温水器や加温した熱交換媒体を蓄積する蓄熱
槽があり、冷房用としてクーラーの室外機等を挙げるこ
とができる。暖房用の熱交換機器が太陽光からの集熱パ
ネルであれば、暖房に必要なエネルギーを太陽光から得
られ、CO2の排出もなく、また運用コスト(光熱費)を下
げることができる。前記各熱交換機器では、熱交換媒体
として汎用の不凍液を用いる。不凍液は入手しやすく安
価で、比熱が高くて熱エネルギーの運搬に適し、流動性
も高いために循環系を自由に構築できる。また、不凍液
とすることで冬期の凍結の虞もない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら説明する。図1は本発明の熱交換
パネル芯材1を詰める状態を表した分解斜視図であり、
図2は同芯材1によって床暖房を実施している状態を表
した部分断面図である。芯材1は、図1に見られるよう
に、アルミ蒸着ポリエチレンフィルムにナイロンフィル
ムをラミネートした袋体6(内層にポリエチレンフィル
ム3、中間層にアルミ薄膜4、そして外層にナイロンフ
ィルム5を重ねた3層構造の金属薄膜袋)に、吸水させ
たイソプレン-無水マレイン酸共重合体架橋高分子をゲ
ル状蓄熱媒体7として充填している。なお、表裏を部分
的にスポット熱溶着すると、袋体の過度の変形が抑制さ
れ、取扱いやすくなる。
【0013】本例では、大引き8上に直交して並べた根
太9,9間(パネル材12に面接する空間)に、断熱材10を
下敷きとして熱交換パイプ11を敷設し、前記芯材1を詰
めた後、パネル材12で蓋をするように芯材1を隠す。断
熱材10により、熱交換パイプ11が運んできた熱エネルギ
ーは余すところなく芯材1のゲル状蓄熱媒体7へ渡さ
れ、パネル材12、すなわち床面2から放出できる。な
お、熱交換パイプに対して芯材のずれを防止するため、
両者にわたってアルミ粘着テープを貼るとよい。芯材1
は、図2に見られるように、根太9、断熱材10、パネル
材12、そして熱交換パイプ11の隙間を満たすように密着
して、熱交換パイプ11から得た熱エネルギーを、パネル
材12を通して放出する。
【0014】図3は薄手の熱交換パネル芯材15,15によ
り熱交換パイプ11を挟み込むように構築した床面2の図
2相当断面図、図4は袋体6内部に熱交換パイプ11を挿
通する筒部16を形成した熱交換パネル芯材17の斜視図、
図5は図4の熱交換パネル芯材17を用いて構築した床面
2の図2相当断面図、図6は熱交換パネル芯材1上面に
載せた金属製放熱板13とパネル材12とで熱交換パイプ11
を挟み込むように構築した床面2の図2相当断面図、図
7は吸水性高分子のみを先に収納して、施工時に別途吸
水させる芯材29の使用状態を表した斜視図であり、図8
は長尺の筒状ロール30から必要な長さ分だけ切りとり、
施工現場で改めてゲル状蓄熱媒体7を充填する形態の芯
材31の使用状態を表した斜視図である。
【0015】図3に見られるように、薄手の芯材15,15
で熱交換パイプ11を挟み込めば、熱交換パイプ11から伝
えられる熱エネルギーを漏らさず芯材15,15が受け取る
ことができ、無駄なく、効率的な床暖房が可能となる。
また、熱交換パイプ11からの熱エネルギーを無駄にしな
い例としては、図4に見られるように、袋体6内に熱交
換パイプ11を挿通する筒部16を貫設し、この筒部16両端
に熱交換パイプ11に宛がう袖部18,18を設け、挿通後の
熱交換パイプ11と前記袖部18とを拘束ベルト19等で絞り
上げる芯材17を挙げることができる。図5に見られるよ
うに、熱交換パイプ11からの熱エネルギーは無駄なくゲ
ル状蓄熱媒体に伝えられるほか、袖部18の絞りにより、
熱交換パイプ11に対する芯材17の位置ずれを防止でき
る。
【0016】床暖房のみを考慮すれば、熱交換パイプ11
から直接熱エネルギーをパネル材12に伝達し、余剰を芯
材1で蓄熱する形態が好ましい。図6に見られる例で
は、下面側(大引き上)に断熱材10を、側面(根太内面)に
断熱材14を配してまず芯材1を敷き詰め、熱交換パイプ
11を嵌め込む凹条を有する金属製放熱板13を芯材1上に
載せた後、熱交換パイプ11がパネル材12に当接するよう
に配している。これにより、熱交換パイプ11からの熱エ
ネルギーのほとんどは、直接又は金属製放熱板13からパ
ネル材12に伝達され、余剰の熱エネルギーは下面及び両
側面を断熱材10,14に囲まれた芯材1に余すことなく蓄
熱され、効率よい床暖房を可能にする。
【0017】このほか、本発明の特徴である取扱性を追
求した芯材として、例えば図7に見られるように、吸水
性高分子(図示せず)のみを先に収納した袋体6に対し、
施工時に別途吸水口27から水28を供給して芯材29を構成
するようにしてもよい。施工現場までは水を含まない軽
量の建材として、芯材29の運搬が容易となる。また、袋
体6の成形性の自由度を示すものとして、図8に見られ
るように、予めプラスチックと金属薄膜とで3層ラミネ
ート構造の筒状ロール30を製造しておき、施工現場で前
記ロール30から必要な長さ分だけ切りとり、改めてゲル
状蓄熱媒体7を充填するような芯材31であってもよい。
この芯材31は、長さを現場で調節しながら作成できる利
点があり、工事の自由度を高めることができる。
【0018】図9は図1の芯材を詰めて床面2を構成
し、(床)暖房システムを構築した家屋20の部分破断斜視
図、図10は同じく図1の芯材を詰めて天井面22を構成
し、(室内)冷房システムを構築した家屋20の部分破断斜
視図である。本発明の熱交換パネル芯材は、上述の各例
に見られるように、様々な形態を取り、床面、壁面、そ
して天井面にも設置でき、設置空間が複雑な形状であっ
てもパネル材及び熱交換パイプに密着させることができ
る。これは、本発明の芯材が従来の床構造やパネル材と
は違って、可撓性を有している点に負うところが大き
い。また、この芯材はパネル材から独立した製品である
から、新築、改築いずれの際にも冷暖房システムの構築
が簡単にでき、その施工も簡易かつ短時間で済ませるこ
とができる。
【0019】図9に見られる暖房システムは、床面2か
ら熱エネルギーを放出して家屋20内の暖房を図る。図9
中ハッチング部位に熱交換パイプ11を敷設し、芯材を詰
め込んでいる。本例の熱交換機器は、屋根上に設置した
太陽光の集熱パネル23、家屋横の蓄熱槽24及び補助ボイ
ラ25で、各熱交換機器23,24,25と熱交換パイプ11との間
で不凍液を循環させている。集熱パネル23で暖められた
不凍液はまず蓄熱槽24に貯め、随時補助ボイラ25で加熱
した後、熱交換パイプ11を通して各部屋へと送られる。
そして、熱交換パイプ11から芯材へと熱エネルギーが渡
され、各部屋の床面2(パネル材)を通して熱エネルギー
を放出する。熱エネルギーを奪われ温度の下がった不凍
液は蓄熱槽24に戻され、再び集熱パネル23へと運ばれて
太陽光により暖められる。なお、この暖房システムは、
集熱パネル23を除いてボイラ25のみ、又は蓄熱槽24とボ
イラ25とだけで運用してもよい。
【0020】図10に見られる冷房システムは、天井面22
から熱エネルギーを吸収して家屋20内の冷房を図る。図
10中ハッチング部位に熱交換パイプ11を敷設し、芯材を
詰め込んでいる。熱交換機器は、室外機26である。本例
の冷房システムでは、各部屋の上方から溜まっていく熱
エネルギーを天井面22を通じて芯材、そして熱交換パイ
プ11へと渡し、暖められた不凍液を室外機26で熱交換
し、外部へ熱エネルギーを放出する。いわゆるクーラー
と同じ原理であるが、本例の冷房システムは冷風を用い
ないので健康的で、家屋そのものを冷やす点が異なる。
このような冷房システムが構築できるのも、本発明の芯
材が熱交換パイプ及びパネル材と密着度が高く、高効率
な熱交換が可能であることに依る。
【0021】説明の便宜上、上述の暖房システム(図9)
と冷房システム(図10)とは別々に図示したが、両者は互
いに排斥するものではなく、同一家屋に設けてもよい。
すなわち、本発明の熱交換パネル芯材を利用して、冷暖
房を完備した家屋を建てることもできる。既述したよう
に、芯材の設置は容易であるから、例えば先に暖房シス
テムを構築した後、改めて冷房システムを追加すること
もできる。また、図9の暖房システムに対して熱交換用
室外機を連結し、熱交換パイプの循環経路を適宜切り換
える冷暖房システムを構築したり、図9の暖房システム
と図10の冷房システムとを組み合わせて同時使用可能な
冷暖房システムを構築してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の熱交換パネル芯材により、例え
ば床暖房システムの工事における作業者の手間や労力が
軽減でき、床暖房システムの構築コストを低減できる。
芯材は変形容易な袋体及びゲル状蓄熱媒体から構成され
るため、運搬、管理、取扱いが容易であり、熱交換パイ
プを敷設したパネル材に面接する空間を満たすように詰
め込む作業も簡単にできる。更に、ゲル状蓄熱媒体に形
成や、袋体の形状又は大きさの調節を施工現場で実施す
るようにすれば、作業の自由度が増す。これら芯材の設
置作業は、家屋の新築時又は改築時を問わずに実施で
き、この芯材を用いた冷暖房システムを導入しやすくす
る。
【0023】また、本発明の芯材は高い蓄熱機能及び熱
交換率を有する。加えて、上述のように、芯材は可撓性
を有するので設置レイアウトの自由度が高く、従来のよ
うな床暖房システムのほか、冷房システムの構築を可能
とする。更に、水を主体としたゲル状蓄熱媒体は火災の
原因とならず、袋体に密封されているので湿気の原因と
もならない。こうして、本発明の熱交換パネル芯材を用
いることで、安全な冷暖房システムの構築を可能にする
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱交換パネル芯材を詰める状態を表し
た分解斜視図である。
【図2】同芯材によって床暖房を実施している状態を表
した部分断面図である。
【図3】薄手の芯材によって熱交換パイプを挟んだ床面
の図2相当断面図である。
【図4】熱交換パイプを挿通する筒部を形成した芯材の
斜視図である。
【図5】図4の芯材を用いて構築した床面の図2相当断
面図である。
【図6】熱交換パイプを金属製放熱板とパネル材とで挟
んで構築した床面の図2相当断面図である。
【図7】先に収納した高分子吸収剤に別途吸水させる芯
材を表した斜視図である。
【図8】ロールから成形した袋体にゲル状蓄熱媒体を充
填する芯材の斜視図である。
【図9】床暖房システムを構築した家屋の部分破断斜視
図である。
【図10】室内冷房システムを構築した家屋の部分破断斜
視図である。
【符号の説明】
1 熱交換パネル芯材 2 床面 3 ポリエチレンフィルム 4 アルミ薄膜 5 ナイロンフィルム 6 袋体(金属薄膜袋) 7 ゲル状蓄熱媒体 10 断熱材 11 熱交換パイプ 12 パネル材 23 集熱パネル 24 蓄熱槽 25 補助ボイラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 袋体にゲル状蓄熱媒体を充填したことを
    特徴とする熱交換パネル芯材。
  2. 【請求項2】 袋体がプラスチックフィルムでラミネー
    トした金属薄膜袋であることを特徴とする請求項1記載
    の熱交換パネル芯材。
  3. 【請求項3】 ゲル状蓄熱媒体が吸水性高分子と水とを
    混合したゲル状物質であることを特徴とする請求項1記
    載の熱交換パネル芯材。
  4. 【請求項4】 家屋の床面、壁面又は天井面を構成する
    パネル材に面接する空間に熱交換パイプを敷設し、熱交
    換パイプに密着して前記空間に請求項1記載の熱交換パ
    ネル芯材を詰め、前記熱交換パイプに暖房用又は冷房用
    の熱交換機器を接続して該熱交換パイプによる熱交換媒
    体の循環系を構築したことを特徴とする冷暖房システ
    ム。
  5. 【請求項5】 暖房用の熱交換機器が太陽光からの集熱
    パネルであることを特徴とする請求項4記載の冷暖房シ
    ステム。
JP9354718A 1997-12-24 1997-12-24 熱交換パネル芯材とこれを用いた冷暖房システム Pending JPH11182873A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029526A1 (fr) * 2006-09-05 2008-03-13 Shin Kiyokawa Structure de stockage de la chaleur
US11150032B2 (en) 2017-01-18 2021-10-19 Bigz Tech Inc. Transient heat absorption and delayed dissipation by high heat capacity material

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WO2008029526A1 (fr) * 2006-09-05 2008-03-13 Shin Kiyokawa Structure de stockage de la chaleur
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