JPH111825A - 吸放湿性ポリアミド複合繊維の製造法 - Google Patents
吸放湿性ポリアミド複合繊維の製造法Info
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- JPH111825A JPH111825A JP32265897A JP32265897A JPH111825A JP H111825 A JPH111825 A JP H111825A JP 32265897 A JP32265897 A JP 32265897A JP 32265897 A JP32265897 A JP 32265897A JP H111825 A JPH111825 A JP H111825A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた吸放湿性を有し、かつ、強伸度特性の
良好なポリアミド複合繊維を工業的に安定して、生産性
良く製造する。 【解決手段】 ポリアミドとポリアルキレンオキシドの
架橋物との混合物からなる芯成分とポリアミドからなる
鞘成分とで構成された複合繊維を製造するに際し、溶融
紡出糸条を冷却、固化後、3100〜4500m/分の速度で引
き取る。
良好なポリアミド複合繊維を工業的に安定して、生産性
良く製造する。 【解決手段】 ポリアミドとポリアルキレンオキシドの
架橋物との混合物からなる芯成分とポリアミドからなる
鞘成分とで構成された複合繊維を製造するに際し、溶融
紡出糸条を冷却、固化後、3100〜4500m/分の速度で引
き取る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣料用繊維、衛生
材料用繊維等として好適な吸放湿性ポリアミド複合繊維
を製造する方法に関するものである。
材料用繊維等として好適な吸放湿性ポリアミド複合繊維
を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維は、木綿、麻等の天然繊維と比
べて、強力、耐摩耗性、寸法安定性、速乾性等の点で優
れており、衣料用繊維として広く使用されている。しか
し、合成繊維は、一般に、天然繊維が有する優れた吸水
性能や吸湿性能を有しておらず、着用時の発汗により、
ムレ、ベタツキ等が生じ、天然繊維よりも快適性の点で
劣っている。
べて、強力、耐摩耗性、寸法安定性、速乾性等の点で優
れており、衣料用繊維として広く使用されている。しか
し、合成繊維は、一般に、天然繊維が有する優れた吸水
性能や吸湿性能を有しておらず、着用時の発汗により、
ムレ、ベタツキ等が生じ、天然繊維よりも快適性の点で
劣っている。
【0003】従来、合成繊維に吸水性や吸湿性を付与す
る試みが種々なされている。例えば、特開平8−311719
号公報には、ポリアミドとポリエチレンオキシドの架橋
物との混合物からなる芯成分とポリアミドからなる鞘成
分とで構成された吸放湿性ポリアミド複合繊維が開示さ
れている。
る試みが種々なされている。例えば、特開平8−311719
号公報には、ポリアミドとポリエチレンオキシドの架橋
物との混合物からなる芯成分とポリアミドからなる鞘成
分とで構成された吸放湿性ポリアミド複合繊維が開示さ
れている。
【0004】しかし、この公報に開示された方法では、
強伸度特性の優れた吸放湿性ポリアミド複合繊維を工業
的に安定して、生産性良く製造することが困難であっ
た。
強伸度特性の優れた吸放湿性ポリアミド複合繊維を工業
的に安定して、生産性良く製造することが困難であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた吸放
湿性を有し、かつ、強伸度特性の良好なポリアミド複合
繊維を工業的に安定して、生産性良く製造することので
きる吸放湿性ポリアミド複合繊維の製造法を提供しよう
とするものである。
湿性を有し、かつ、強伸度特性の良好なポリアミド複合
繊維を工業的に安定して、生産性良く製造することので
きる吸放湿性ポリアミド複合繊維の製造法を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、ポリアミドとポリアルキ
レンオキシドの架橋物との混合物からなる芯成分とポリ
アミドからなる鞘成分とで構成された複合繊維を製造す
るに際し、溶融紡出糸条を冷却、固化後、3100〜4500m
/分の速度で引き取ることを特徴とする吸放湿性ポリア
ミド複合繊維の製造法にある。
解決するもので、その要旨は、ポリアミドとポリアルキ
レンオキシドの架橋物との混合物からなる芯成分とポリ
アミドからなる鞘成分とで構成された複合繊維を製造す
るに際し、溶融紡出糸条を冷却、固化後、3100〜4500m
/分の速度で引き取ることを特徴とする吸放湿性ポリア
ミド複合繊維の製造法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0008】本発明においては、芯成分にはポリアミド
とポリアルキレンオキシドの架橋物との混合物を用い、
鞘成分にはポリアミドを用いる。
とポリアルキレンオキシドの架橋物との混合物を用い、
鞘成分にはポリアミドを用いる。
【0009】ポリアミドとしては、溶融紡糸可能なもの
が用いられ、具体的には、ナイロン4、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、
ナイロン MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)、ナ
イロンPACM12(ポリビスシクロヘキシルメタンデカナミ
ド)等のホモポリマー及びこれらを主体とする共重合体
もしくは混合物が好ましく用いられる。
が用いられ、具体的には、ナイロン4、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、
ナイロン MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)、ナ
イロンPACM12(ポリビスシクロヘキシルメタンデカナミ
ド)等のホモポリマー及びこれらを主体とする共重合体
もしくは混合物が好ましく用いられる。
【0010】また、ポリアルキレンオキシドの架橋物と
は、高分子量のポリエチレンオキシド、ポリプロピレン
オキシド等のポリアルキレンオキシド又はこれらとジオ
ールとをイソシアネート等の架橋剤で架橋した熱可塑性
の吸水性樹脂を意味する。このような吸水性樹脂として
は、ポリエチレンオキシドの架橋物である、住友精化社
から「アクアコーク」の商品名で市販されているものが
ある。
は、高分子量のポリエチレンオキシド、ポリプロピレン
オキシド等のポリアルキレンオキシド又はこれらとジオ
ールとをイソシアネート等の架橋剤で架橋した熱可塑性
の吸水性樹脂を意味する。このような吸水性樹脂として
は、ポリエチレンオキシドの架橋物である、住友精化社
から「アクアコーク」の商品名で市販されているものが
ある。
【0011】なお、吸湿性を一層向上させるため、本発
明の効果を損なわない範囲で、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸及び
その共重合体、ポリメタクリル酸及びその共重合体、ポ
リビニルアルコールの共重合体等の吸水性樹脂を併せて
芯成分に含有させることができる。
明の効果を損なわない範囲で、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸及び
その共重合体、ポリメタクリル酸及びその共重合体、ポ
リビニルアルコールの共重合体等の吸水性樹脂を併せて
芯成分に含有させることができる。
【0012】芯成分のポリアミドへのポリアルキレンオ
キシドの架橋物の配合は、任意の方法で行うことができ
る。すなわち、両者を予め溶融混合してマスターチップ
化しておいて複合紡糸に供してもよいし、ドライブレン
ドして複合紡糸に供してもよい。
キシドの架橋物の配合は、任意の方法で行うことができ
る。すなわち、両者を予め溶融混合してマスターチップ
化しておいて複合紡糸に供してもよいし、ドライブレン
ドして複合紡糸に供してもよい。
【0013】芯成分におけるポリアミドとポリアルキレ
ンオキシドの架橋物との割合は、重量比で95/5〜70/
30とするのが適当である。ポリアルキレンオキシドの架
橋物の割合が少ないと得られる繊維の吸放湿性が劣り、
一方、多すぎると得られる繊維の強度や製糸時の操業性
に問題が生じる。
ンオキシドの架橋物との割合は、重量比で95/5〜70/
30とするのが適当である。ポリアルキレンオキシドの架
橋物の割合が少ないと得られる繊維の吸放湿性が劣り、
一方、多すぎると得られる繊維の強度や製糸時の操業性
に問題が生じる。
【0014】芯/鞘の複合比は、使用するポリマーや要
求される性能の度合いにより異なるが、重量比で40/60
〜60/40の範囲が好ましい。そして、ポリアルキレンオ
キシドの架橋物の量が繊維全体の5〜30重量%となるよ
うにすることが望ましい。芯成分の割合が少なく、ポリ
アルキレンオキシドの架橋物の量が少ないと吸放湿性に
劣り、逆に芯成分が多くなりすぎると繊維の強度が低下
したり、製糸性が低下したりする。
求される性能の度合いにより異なるが、重量比で40/60
〜60/40の範囲が好ましい。そして、ポリアルキレンオ
キシドの架橋物の量が繊維全体の5〜30重量%となるよ
うにすることが望ましい。芯成分の割合が少なく、ポリ
アルキレンオキシドの架橋物の量が少ないと吸放湿性に
劣り、逆に芯成分が多くなりすぎると繊維の強度が低下
したり、製糸性が低下したりする。
【0015】複合の形態は、芯鞘型とする必要がある
が、多芯型 (海島型) でもよい。また、繊維の断面形状
は特に限定されるものではなく、円形断面の他、楕円形
断面、三角断面、星型断面等の異形断面であってもよ
い。
が、多芯型 (海島型) でもよい。また、繊維の断面形状
は特に限定されるものではなく、円形断面の他、楕円形
断面、三角断面、星型断面等の異形断面であってもよ
い。
【0016】なお、複合繊維には、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、艶消剤、着色剤、難燃剤、消臭剤、制電剤等の
添加剤を含有させることができる。特に、芯成分にフェ
ノール系酸化防止剤、鞘成分にベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤を含有させると耐熱性と耐光性が向上して好
ましい。フェノール系酸化防止剤としては、2−t−ペ
ンチル−6−(3,5−ジ−t−ペンチル−2−ヒドロ
キシベンジル)−4−t−ペンチルフェニルアクリレー
ト(住友化学社から「スミライザーGS」の商品名で市
販されている。)、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
としては、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール(シプロ化成社から
「シーソーブ 704」の商品名で市販されている。)が好
ましく用いられる。
吸収剤、艶消剤、着色剤、難燃剤、消臭剤、制電剤等の
添加剤を含有させることができる。特に、芯成分にフェ
ノール系酸化防止剤、鞘成分にベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤を含有させると耐熱性と耐光性が向上して好
ましい。フェノール系酸化防止剤としては、2−t−ペ
ンチル−6−(3,5−ジ−t−ペンチル−2−ヒドロ
キシベンジル)−4−t−ペンチルフェニルアクリレー
ト(住友化学社から「スミライザーGS」の商品名で市
販されている。)、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
としては、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール(シプロ化成社から
「シーソーブ 704」の商品名で市販されている。)が好
ましく用いられる。
【0017】本発明においては、上記の芯成分及び鞘成
分を用いて、常法に従って溶融紡糸する。そして、溶融
紡出糸条を冷却、固化後、3100〜4500m/分の速度で引
き取る。
分を用いて、常法に従って溶融紡糸する。そして、溶融
紡出糸条を冷却、固化後、3100〜4500m/分の速度で引
き取る。
【0018】この際、冷却、固化後の糸条に、非水系油
剤を付与することが望ましい。非水系油剤としては、通
常のポリアミド繊維の紡糸油剤として使用されている非
水系油剤を使用することができ、ストレート油剤、低粘
度鉱物油等で希釈した希釈油剤のいずれも使用すること
ができる。希釈油剤を使用する場合、濃度が10〜50重量
%程度のものが好ましい。具体的には、平滑剤、界面活
性剤(分散剤)及び帯電防止剤を適宜配合した油剤が使
用される。油剤成分の具体例としては、平滑剤として、
鉱物油、動植物油、脂肪酸エステル、アルキルエーテル
エステル等、界面活性剤として、高級アルコールのアル
キレンオキシド付加物、多価アルコールエステルのアル
キレンオキシド付加物等、帯電防止剤として、ホスフェ
ート、ホスファイト、脂肪酸石けん等が挙げられる。な
お、油剤は、上記のような成分の他、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、シリコーン化合物、フッ素化合物等を含有し
ていてもよい。
剤を付与することが望ましい。非水系油剤としては、通
常のポリアミド繊維の紡糸油剤として使用されている非
水系油剤を使用することができ、ストレート油剤、低粘
度鉱物油等で希釈した希釈油剤のいずれも使用すること
ができる。希釈油剤を使用する場合、濃度が10〜50重量
%程度のものが好ましい。具体的には、平滑剤、界面活
性剤(分散剤)及び帯電防止剤を適宜配合した油剤が使
用される。油剤成分の具体例としては、平滑剤として、
鉱物油、動植物油、脂肪酸エステル、アルキルエーテル
エステル等、界面活性剤として、高級アルコールのアル
キレンオキシド付加物、多価アルコールエステルのアル
キレンオキシド付加物等、帯電防止剤として、ホスフェ
ート、ホスファイト、脂肪酸石けん等が挙げられる。な
お、油剤は、上記のような成分の他、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、シリコーン化合物、フッ素化合物等を含有し
ていてもよい。
【0019】油剤の付与量は、繊維重量に対し 0.2〜1.
5 %とするのが適当である。油剤付与量が 0.2%未満で
あると、巻き取った糸条の集束性が低下し操業上好まし
くない。一方、油剤付与量が 1.5%を超えると、紡糸時
にローラに巻き付きやすくなって操業性が低下すると共
に、製造コストが高くなって好ましくない。
5 %とするのが適当である。油剤付与量が 0.2%未満で
あると、巻き取った糸条の集束性が低下し操業上好まし
くない。一方、油剤付与量が 1.5%を超えると、紡糸時
にローラに巻き付きやすくなって操業性が低下すると共
に、製造コストが高くなって好ましくない。
【0020】油剤を付与する位置は、溶融紡出糸条が冷
却、固化した時点であれば、特に限定されないが、紡糸
口金から1m前後下方で、引き取りローラの直前で油剤
を付与するのが適当である。
却、固化した時点であれば、特に限定されないが、紡糸
口金から1m前後下方で、引き取りローラの直前で油剤
を付与するのが適当である。
【0021】紡糸油剤が付与された糸条は、3100〜4500
m/分、好ましく3300〜4200m/分の速度の引取ローラ
で引き取られ、紙管にパッケージとして巻き取られる。
この引取速度が3100m/分未満であると、巻き取った
後、糸条が膨潤して巻き崩れが生じ、一方、引取速度が
4500m/分を超えると、糸条が収縮し、巻き取り中に紙
管を締めつけるため、パッケージを巻取機から取り外す
ことができなくなる。
m/分、好ましく3300〜4200m/分の速度の引取ローラ
で引き取られ、紙管にパッケージとして巻き取られる。
この引取速度が3100m/分未満であると、巻き取った
後、糸条が膨潤して巻き崩れが生じ、一方、引取速度が
4500m/分を超えると、糸条が収縮し、巻き取り中に紙
管を締めつけるため、パッケージを巻取機から取り外す
ことができなくなる。
【0022】なお、引取速度によって、用いるポリアミ
ドの相対粘度を適切に選定することが必要であり、引取
速度が3800m/分程度までは、比較的相対粘度の高いポ
リアミドを用いることができるが、これを超える引取速
度とする場合には、相対粘度が低めのポリアミドを使用
することが必要である。
ドの相対粘度を適切に選定することが必要であり、引取
速度が3800m/分程度までは、比較的相対粘度の高いポ
リアミドを用いることができるが、これを超える引取速
度とする場合には、相対粘度が低めのポリアミドを使用
することが必要である。
【0023】
【作用】吸水性の大きいポリアルキレンオキシドの架橋
物が繊維の表面部に存在すると、製糸時に吸湿して、種
々のトラブルをひき起こす。しかるに、本発明では、こ
れを複合繊維の芯部に含有させるので、このような問題
がない。また、紡糸油剤として非水系油剤を付与する
と、糸条が吸湿して巻姿が崩れたり、強伸度特性が低下
したりすることがない。さらに、適度な高速で糸条を引
き取るので、糸条が膨潤したり、収縮したりすることが
なく、安定した巻き取りが可能となる。
物が繊維の表面部に存在すると、製糸時に吸湿して、種
々のトラブルをひき起こす。しかるに、本発明では、こ
れを複合繊維の芯部に含有させるので、このような問題
がない。また、紡糸油剤として非水系油剤を付与する
と、糸条が吸湿して巻姿が崩れたり、強伸度特性が低下
したりすることがない。さらに、適度な高速で糸条を引
き取るので、糸条が膨潤したり、収縮したりすることが
なく、安定した巻き取りが可能となる。
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、特性値等の測定、評価法は、次のとおりであ
る。 (a) 相対粘度 96%硫酸を溶媒とし、濃度1g/dl、温度25℃で測定す
る。 (b) 吸水能力 純水 200ml中にポリアルキレンオキシドの架橋物1gを
添加し、24時間攪拌した後、 200メッシュの金網で濾過
し、濾過後のゲルの重量を計量して求めた。吸水能力
は、ポリアルキレンオキシドの架橋物1gが吸水した水
の量(g)で表した。 (c) 油剤付着量 試料5gをハイドロクロロフロロカーボン混合物(旭硝
子社製「アサヒクリン225」)80mlで油剤を抽出し、こ
れを蒸留し、残留分を 105℃で3時間乾燥した後、重量
を測定し、次式で算出する。 油剤付着量(重量%)=〔残留分の重量(g)/5〕×
100 (d) 巻姿 5時間製糸を行い、パッケージの巻姿又は巻取り時の状
況を観察し、次の3段階で評価する。 ○:良好 △:やや巻き崩れが生じる ×:巻き崩れが生じ、巻き取り困難 (e) 強伸度 島津製作所製オートグラフDSS−500 型を用い、試料
長30cm、つかみ間隔5cmで、20回/5cmの撚りを加え、
引張速度30cm/分で伸長して測定する。(20回測定して
平均値を求める。) (f) 吸放湿性 筒編地状の試料を、温度 105℃で2時間乾燥して重量W
0 を測定し、その後、温度25℃、相対湿度60%の条件下
で2時間調湿して重量W1 を測定し、下記の式で初期
水分率M0 を求める。次に、この試料を温度34℃、相対
湿度90%の条件下で24時間吸湿させた後、重量W2 を測
定し、水分率M1 を下記の式で算出する。その後、こ
の試料を引き続き温度25℃、相対湿度60%の条件下でさ
らに24時間放置した後、重量W3 を測定し、放湿後の水
分率M2 を下記の式で算出する。 M0(%)=〔(W1−W0)/W0 〕×100 M1(%)=〔(W2−W0)/W0 〕×100 M2(%)=〔(W3−W0)/W0 〕×100
る。なお、特性値等の測定、評価法は、次のとおりであ
る。 (a) 相対粘度 96%硫酸を溶媒とし、濃度1g/dl、温度25℃で測定す
る。 (b) 吸水能力 純水 200ml中にポリアルキレンオキシドの架橋物1gを
添加し、24時間攪拌した後、 200メッシュの金網で濾過
し、濾過後のゲルの重量を計量して求めた。吸水能力
は、ポリアルキレンオキシドの架橋物1gが吸水した水
の量(g)で表した。 (c) 油剤付着量 試料5gをハイドロクロロフロロカーボン混合物(旭硝
子社製「アサヒクリン225」)80mlで油剤を抽出し、こ
れを蒸留し、残留分を 105℃で3時間乾燥した後、重量
を測定し、次式で算出する。 油剤付着量(重量%)=〔残留分の重量(g)/5〕×
100 (d) 巻姿 5時間製糸を行い、パッケージの巻姿又は巻取り時の状
況を観察し、次の3段階で評価する。 ○:良好 △:やや巻き崩れが生じる ×:巻き崩れが生じ、巻き取り困難 (e) 強伸度 島津製作所製オートグラフDSS−500 型を用い、試料
長30cm、つかみ間隔5cmで、20回/5cmの撚りを加え、
引張速度30cm/分で伸長して測定する。(20回測定して
平均値を求める。) (f) 吸放湿性 筒編地状の試料を、温度 105℃で2時間乾燥して重量W
0 を測定し、その後、温度25℃、相対湿度60%の条件下
で2時間調湿して重量W1 を測定し、下記の式で初期
水分率M0 を求める。次に、この試料を温度34℃、相対
湿度90%の条件下で24時間吸湿させた後、重量W2 を測
定し、水分率M1 を下記の式で算出する。その後、こ
の試料を引き続き温度25℃、相対湿度60%の条件下でさ
らに24時間放置した後、重量W3 を測定し、放湿後の水
分率M2 を下記の式で算出する。 M0(%)=〔(W1−W0)/W0 〕×100 M1(%)=〔(W2−W0)/W0 〕×100 M2(%)=〔(W3−W0)/W0 〕×100
【0025】実施例1〜5、比較例1 相対粘度が 2.6のナイロン6と吸水能力が30g/gの
「アクアコーク」との重量比85/15の混合物を芯成分、
相対粘度が 2.6のナイロン6を鞘成分とし、芯/鞘複合
重量比が50/50の同心円状の芯鞘型複合繊維糸条を製造
した。この際、紡糸温度を 260℃とし、24孔の紡糸口金
を使用し、溶融紡出した糸条を15℃の空気を吹き付けて
冷却、固化し、次の組成の非水系油剤を表1に示す付着
量となるように付与した後、表1に示す巻取速度で巻き
取り、70d/24fの糸条を得た。
「アクアコーク」との重量比85/15の混合物を芯成分、
相対粘度が 2.6のナイロン6を鞘成分とし、芯/鞘複合
重量比が50/50の同心円状の芯鞘型複合繊維糸条を製造
した。この際、紡糸温度を 260℃とし、24孔の紡糸口金
を使用し、溶融紡出した糸条を15℃の空気を吹き付けて
冷却、固化し、次の組成の非水系油剤を表1に示す付着
量となるように付与した後、表1に示す巻取速度で巻き
取り、70d/24fの糸条を得た。
【0026】 油剤の組成 低粘度鉱物油(希釈剤) 79 重量% イソトリデシルステアレート 17 POE(20)ソルビタントリオレエート 2.5 POE(5) オレイルホスフェート 1.5 (POEはポリオキシエチレンを示し、かっこ内の数値は、エチレンオキシド の付加モル数を表す。)
【0027】実施例6〜7、比較例2 ナイロン6として、相対粘度が 2.5のものを用い、巻取
速度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同
様にして複合繊維糸条を得た。
速度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同
様にして複合繊維糸条を得た。
【0028】上記の実施例及び比較例について、巻姿、
糸条の強伸度及び吸放湿性を評価した結果を表1に示
す。
糸条の強伸度及び吸放湿性を評価した結果を表1に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、実施例1〜7で
は、巻姿が良好で、得られた繊維は強伸度特性及び吸放
湿性に優れるものであった。一方、比較例1では、巻取
り途中で糸条が膨潤し、比較例2では、巻取り途中で紙
管に巻締まりが生じ、パッケージの巻取機から抜き取り
が不能となった。
は、巻姿が良好で、得られた繊維は強伸度特性及び吸放
湿性に優れるものであった。一方、比較例1では、巻取
り途中で糸条が膨潤し、比較例2では、巻取り途中で紙
管に巻締まりが生じ、パッケージの巻取機から抜き取り
が不能となった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、優れた吸放湿性を有
し、かつ、強伸度特性の良好なポリアミド複合繊維を工
業的に安定して、生産性良く製造することができる。
し、かつ、強伸度特性の良好なポリアミド複合繊維を工
業的に安定して、生産性良く製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樽石 一秋 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 秋山 芳広 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリアミドとポリアルキレンオキシドの
架橋物との混合物からなる芯成分とポリアミドからなる
鞘成分とで構成された複合繊維を製造するに際し、溶融
紡出糸条を冷却、固化後、3100〜4500m/分の速度で引
き取ることを特徴とする吸放湿性ポリアミド複合繊維の
製造法。 - 【請求項2】 冷却、固化後の糸条に非水系油剤を繊維
重量に対して 0.2〜1.5 %付与する請求項1記載の吸放
湿性ポリアミド複合繊維の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32265897A JPH111825A (ja) | 1997-04-09 | 1997-11-25 | 吸放湿性ポリアミド複合繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9047997 | 1997-04-09 | ||
JP9-90479 | 1997-04-09 | ||
JP32265897A JPH111825A (ja) | 1997-04-09 | 1997-11-25 | 吸放湿性ポリアミド複合繊維の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111825A true JPH111825A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=26431960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32265897A Pending JPH111825A (ja) | 1997-04-09 | 1997-11-25 | 吸放湿性ポリアミド複合繊維の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH111825A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016098717A1 (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | 東レ株式会社 | 吸湿性芯鞘複合糸 |
JP2016132828A (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-25 | 東レ株式会社 | 吸湿性芯鞘複合糸 |
-
1997
- 1997-11-25 JP JP32265897A patent/JPH111825A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016098717A1 (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | 東レ株式会社 | 吸湿性芯鞘複合糸 |
JP2016132828A (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-25 | 東レ株式会社 | 吸湿性芯鞘複合糸 |
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