JP2817355B2 - 親水性ポリオレフィン系不織布 - Google Patents

親水性ポリオレフィン系不織布

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、親水性を改善したポリオレフィン系不織布
に関するもので、特に2次アルカリ電池用セパレーター
に最適なポリオレフィン系不織布に関するものである。
<従来の技術> ポリオレフィン系不織布は、熱加工性、耐薬品性、低
吸湿性、吸油性に優れており、農業用被覆材、包装、衣
料、寝具、家具、医療用衛生材料、フィルター、電池用
セパレーター等に広く利用されている。
しかしながら、ポリオレフィン系不織布は、基材とし
て使用するポリオレフィン系樹脂の疎水性という特性を
そのまま保持しているため、衛生材料やフィルター等の
用途のうち、保水性が要求される用途には十分な対応が
できないのが現状である。
特に、従来、2次アルカリ電池用セパレーターとして
は、親水性の良好なポリアミド系不織布、特にナイロン
6系不織布を主構成材料とするポリアミド系不織布が利
用されている。しかるに、ポリアミド系不織布は、耐ア
ルカリ性、耐酸化性に劣り、ジャーナル・オブ・エレク
トロケミカル・ソサエティ、第136巻605〜612頁(1989
年)[J.Electrochem.Soc.,136,605−612(1989)]に
記載されているごとく、ポリアミド系不織布の加水分解
および酸化反応により生じた不純物が電解液に溶解する
結果、自己放電を増加させ、電池性能を著しく低下させ
る。
こうしたポリアミド系不織布の問題点を解決するた
め、耐アルカリ性、耐酸化性の良好なポリオレフィン系
不織布、特にポリプロピレン系樹脂を主構成材料とする
ポリオレフィン系不織布が利用されているが、ポリオレ
フィン系不織布は、電解液との親和性に劣り、電池用セ
パレーターとして必要な保水性がないという問題があ
る。
こうしたポリアミド系不織布の問題点を解決するた
め、耐アルカリ性、耐酸化性の良好なポリオレフィン系
不織布、特にポリプロピレン系樹脂を主構成材料とする
ポリオレフィン系不織布の利用が検討されているが、ポ
リオレフィン系不織布は、電解液との親和性に劣り、電
池用セパレーターとして必要な保水性がないという問題
がある。
こうしたポリオレフィン系不織布の問題を解決するた
めに、以下のような親水性を改善する方法が提案されて
いる。
(i)界面活性剤をポリオレフィン不織布の表面に付着
させる。
(ii)ポリオレフィン不織布にプラズマ照射を行ない、
親水基を吸着させる。
(iii)ポリオレフィン不織布に不飽和カルボン酸また
はその誘導体をグラフト重合させる。
(iv)ポリオレフィン不織布を発煙硫酸や濃硫酸中に浸
漬し、スルホン基を導入する。
しかるに、こうした方法では、付与される親水性が、
要求される保水性を発揮するのに十分ではなく、特に長
期使用により親水性が著しく低下するという問題があ
る。また、前記の各方法により親水性を付与したポリオ
レフィン系不織布を2次アルカリ電池用セパレーターと
して使用する場合、前記(i)の方法では、界面活性剤
がポリオレフィン不織布から離脱し、不純物として電解
液に溶解する結果、自己放電を増加させる原因となる。
前記(ii)、(iii)の方法も同様に、電池内での酸化
により、それぞれカルボン酸イオンもしくはその誘導体
イオンが電解液中に溶出し、これらのイオンが自己放電
を増大させる。前記(iv)の方法では、不純物あるいは
不純物イオンが溶出することがなく、自己放電の低減に
は有効であるが、ポリオレフィン系不織布を均一にスル
ホン化するための発煙硫酸や濃硫酸の温度、濃度、浸漬
時間等の条件範囲が狭く、工業的には問題がある。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、ポリオレフィン系不織布の持つ優れ
た特性を保持しつつ、親水性、保水性の良好なポリオレ
フィン系不織布、特に2次アルカリ電池用セパレーター
に最適なポリオレフィン系不織布を提供することにあ
る。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上述のごとき課題を解決すべく鋭意検
討した結果、特定の構成成分からなるエチレン共重合体
を含有するポリオレフィン系不織布が、ポリオレフィン
系不織布のもつ優れた特性を保持しつつ、良好な親水
性、保水性を発揮することを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、(a)エチレン単位40〜95重量
%、(b)一般式(I)で表される1種または2種以上
のコモノマー単位60〜5重量% および(c)他のエチレン性不飽和コモノマー単位0〜
20重量%を構成成分とするエチレン共重合体10〜90重量
%と、ポリオレフィン系樹脂90〜0重量%とからなるこ
とを特徴とする親水性ポリオレフィン系不織布である。
本発明の親水性ポリオレフィン系不織布における主要
な構成材料であるポリオレフィン系樹脂としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレンまたはエチレンとプロピレン
の共重合体等を使用する。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂と共に使用す
るエチレン共重合体は、エチレン単位40〜95重量%、一
般式(I)で表されるコモノマー単位60〜5重量%、お
よび他のエチレン性不飽和コモノマー単位0〜20重量%
を構成単位とするものである。
本発明の親水性ポリオレフィン系不織布は、エチレン
共重合体10〜90重量%とポリオレフィン系樹脂90〜10重
量%との混合物を溶融紡糸して繊維形態とし、得られた
繊維を、接着剤を用いるか熱融着するかあるいは機械的
に繊維を絡み合わせることにより製造できる。
また、本発明の親水性ポリオレフィン系不織布は、エ
チレン共重合体を溶融紡糸して得たエチレン共重合体繊
維10〜90重量%を、ポリオレフィン系樹脂を溶融紡糸し
て得たポリオレフィン系繊維90〜10重量%と混合したも
のを、上と同じく通常の方法で不織布に成形し製造する
こともできる。尚、ここでエチレン共重合体繊維に代え
て、エチレン共重合体とポリオレフィン系樹脂の混合物
を溶融紡糸して得た繊維を使用することもできるが、こ
の場合、不織布中のエチレン共重合体の含有量は10〜90
重量%となるようにする。
さらに、本発明の親水性不織布は、ポリオレフィン系
不織布にエチレン共重合体を付着させて製造することも
できる。エチレン共重合体を付着させる一つの方法は、
エチレン共重合体をベンゼン、トルエン、キシレン等の
溶媒に溶かした溶液をポリオレフィン系不織布に含漬さ
せた後、溶媒を乾燥、除去するものである。また、不織
布に加工する前のポリオレフィン系繊維を糸またはウェ
ブ状態でエチレン共重合体溶液で含漬処理した後、不織
布に仕上げても良い。いずれの場合も付着させるエチレ
ン共重合体の量は、不織布の10〜90重量%となるように
含漬処理する。
さらにまた、本発明の親水性ポリオレフィン系不織布
は、ポリオレフィン系樹脂10〜90重量%とエチレン共重
合体90〜10重量%を使用し、紡糸技術により芯鞘型複合
繊維あるいは並列型複合繊維としたものを常法により不
織布に仕上げて製造することもできる。ここで、芯鞘型
複合繊維の場合は、ポリオレフィン系樹脂が芯、エチレ
ン共重合体が鞘となるようにして使用する。
これらのエチレン共重合体を含有した芯鞘型または並
列型複合繊維は、ポリオレフィン系樹脂繊維と混合して
親水性ポリオレフィン系不織布とすることもでき、この
場合、親水性ポリオレフィン系不織布中のエチレン共重
合体含有量を10〜90重量%となるように複合繊維とポリ
オレフィン樹脂繊維を混合すれば良い。
本発明の親水性不織布の主構成材料であるポリオレフ
ィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
またはエチレン−プロピレン共重合体等の重合体を使用
できるが、これらの重合体に、これらの重合体と相溶性
を有するポリアミド系やポリアクリル系の熱可塑性重合
体を適宜混合したものを使用することもできる。
本発明の親水性ポリオレフィン系不織布の他の一方の
構成材料であるエチレン共重合体は、エチレン単位40〜
95重量%、好ましくは65〜85重量%であり、一般式
(I)で表されるコモノマー単位60〜5重量%、好まし
くは50〜10重量%であり、そして他のエチレン性不飽和
コモノマー単位0〜20重量%、好ましくは0〜15重量%
である。エチレン単位が40重量%未満ではエチレン共重
合体の熱加工性および耐薬品性が低下し、また95重量%
を越えると親水性が十分に得られない。
エチレン共重合体中の一般式(I)で表されるコモノ
マーは、式中、nが1であるかまたは5以上の場合、お
よび/またはR2、R3が炭素数5より大きいアルキル基で
ある場合は、コモノマー自体の工業的合成が比較的困難
で高価であるばかりでなく、加熱状態が不安定であった
り、粘度が大きすぎるためにエチレン共重合体を製造す
ることが困難である。
一般式(I)で表されるコモノマーとしては、ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピル
アクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレート、ジ
エチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノプロ
ピルアクリレート、ジエチルアミノブチルアクリレー
ト、ジ−n−ブチルアミノエチルアクリレート、ジ−n
−ブチルアミノプロピルアクリレート、ジ−n−ブチル
アミノブチルアクリレート、N−(1,1−ジメチル−3
−ジメチルアミノプロピル)アクリレートなどのジアル
キルアミノアルキルアクリレート系化合物、または、ジ
メチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、ジメチルアミノブチルアクリル
アミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチ
ルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノブチ
ルアクリルアミド、ジ−n−ブチルアミノエチルアクリ
ルアミド、ジ−n−ブチルアミノプロピルアクリルアミ
ド、ジ−n−ブチルアミノブチルアクリルアミド、N−
(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アク
リルアミドなどのジアルキルアミノアルキルアクリルア
ミド系化合物、およびこれらに対応するメタクリレート
またはメタクリルアミド誘導体を挙げることができる。
特に好ましいコモノマーとしては、ジメチルアミノプロ
ピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレ
ート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルア
クリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルメタクリルアミドが挙げられる。
エチレン共重合体中の一般式(I)で表されるコモノ
マーが5重量%未満では、不織布に付与される親水性が
十分でなく、また、60重量%を越えると熱加工性および
耐薬品性が著しく低下し、好ましい結果は得られない。
エチレン共重合体中のエチレン性不飽和コモノマー
(c)は、エチレン共重合体の熱加工性および柔軟性の
改善を目的として必要に応じて使用することができる。
エチレン性不飽和コモノマー(c)の好ましい具体例と
しては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸メチル、酢酸ビニルなどが挙げられる。エチレン
性不飽和コモノマー(c)が20重量%を越えると耐薬品
性が著しく低下し好ましくない。
本発明の親水性不織布中のエチレン共重合体の含有量
は、10〜90重量%である。エチレン共重合体の含有量が
10重量%未満では、不織布に付与される親水性が十分に
得られず、また、90重量%を越えると不織布の機械的強
度が低下し好ましい結果は得られない。
本発明のエチレン共重合体のメルトインデックス(JI
S K6760)は、0.1〜1000g/10分、好ましくは1〜500g/
10分である。メルトインデックスが0.1g/10分未満では
加工性、特に繊維形態への加工性が低下し、1000g/10分
を越えると機械的性質が低下するので好ましくない。
<実施例> 以下に実施例により本発明の詳細について説明する
が、本発明はこれらにより限定されるものではない。
本実施例において使用したエチレン共重合体を、表1
にまとめて示す。これらのエチレン共重合体は、特開昭
63−304010号公報に記載されている如く、いわゆる高圧
法のエチレン重合プロセスにて製造することができる。
尚、本実施例における試験方法は以下の通りである。
保水率:10cm×10cmの不織布を水に10分間浸漬した。浸
漬前後の重量を測定し下式により算出した。
アルカリ保水性:不織布を30%水酸化カリウム水溶液に
室温、24時間浸漬した。浸漬前後の重量を測定し下式に
より算出した。
耐アルカリ性:不織布を、60℃、30%水酸化カリウム水
溶液に250時間浸漬し、重量減少量を下式により算出し
た。
耐酸化性:不織布を、5%過マンガン酸カリウム水溶液
250mlと、30%水酸化カリウム水溶液50mlとからなる混
合液に、50℃で1時間浸漬し、重量減少量を下式により
算出した。
実施例1〜2 エチレン共重合体(E−1)を30mmφ押出機にて溶融
紡糸を行ない、繊維径10デニールの長繊維を得た。次い
でこの長繊維を3倍延伸し、捲縮、切断を行ない、平均
繊維長40mm、繊維径4デニールの短繊維を得た。
ポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)を同様に溶融紡
糸、延伸、捲縮、切断を行ない、平均繊維長40mm、繊維
径2デニールの短繊維を得た。
これらの短繊維を表2に示す割合で混合し、ウェブを
形成し、90℃にて加熱することによりエチレン共重合体
を溶融させ不織布を得た。表2に示す通り、十分な保水
率を有していた。
実施例3〜8 エチレン共重合体として、表2に示すものを用い溶融
紡糸を行ない、実施例1と同様にして、平均繊維長40m
m、繊維径4デニールの短繊維を得た。
この短繊維を、表2に示す割合で、実施例1で得たプ
ロピレン短繊維と混合して親水性不織布を得た。表2に
示す通り、十分な保水率を有していた。
比較例1 実施例1のポリプロピレン短繊維を使用してウェブを
形成し、150℃にて加熱することにより不織布を得た。
表2に示すとおり保水率は劣ったものであった。
実施例9 エチレン共重合体(E−2)とポリプロピレン(住友
化学工業(株)製ノーブレン FL800:メルトインデック
ス10g/10分)とを表3に示 す通りの割合で混合したものを溶融紡糸し12デニールの
長繊維を得た。次いでこの長繊維を延伸、捲縮、切断
し、平均繊維長40mm、繊維径4デニールの短繊維を得
た。得られた短繊維を使用してウェブを形成し、150℃
にて加熱するこにより不織布を得た。試験結果を表3に
示す。
実施例10〜14 エチレン共重合体の種類およびポリプロピレンとの混
合割合を表3に示すものとした以外は、実施例9と同様
にして親水性不織布を得た。試験結果をまとめて表3に
示す。
比較例2 ポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)のみを使用し、エ
チレン共重合体を使用しなかった以外は、実施例3と同
様にして不織布を得た。試験結果を表3に示す。
実施例15 エチレン共重合体(E−3)とポリプロピレン(住友
化学工業(株)製ノーブレン FL800:メルトインデック
ス10g/10分)とを50:50で混合したものを溶融紡糸し12
デニールの長繊維を得た。次いでこの長繊維を延伸、捲
縮、切断し、平均繊維長45mm、繊維径4デニールの混合
物短繊維を得た。
ポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)のみを使用し、同
様にして平均繊維長45mm、繊維径4デニールのポリプロ
ピレン短繊維を得た。
これらの2種の短繊維を表4に示す割合で混合し、ウ
ェブを形成し、150℃にて加熱することにより不織布を
得た。試験結果を表4に示す。
実施例16〜17 混合物短繊維とポリプロピレン短繊維の配合量を表4
に示すものとした以外は、実施例15と同様にして親水性
不織布を得た。評価結果を表4に示す。
実施例18 エチレン共重合体(E−3)の5重量%キシレン溶液
に、ポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)を溶融紡糸、延
伸、捲縮、切断を行なって得た平均繊維長40mm、繊維径
2デニールの短繊維から製造した不織布(目付51g/m2
厚み0.2mm)を浸漬し、エチレン共重合体が15重量%付
着した不織布を得た。この親水性不織布の保水率は300
%であった。
実施例19 エチレン共重合体(E−3)に代えてエチレン共重合
体(E−6)を使用した以外は、実施例18と同様にし
て、エチレン共重合体が16重量%付着した不織布を得
た。この親水性不織布の保水率は310%であった。
実施例20 芯にポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレ
FL800)、鞘にエチレン共重合体(E−2)を使用
して溶融紡糸を行ない、芯鞘型複合繊維を得、延伸、捲
縮、切断を行なって平均繊維長40mm、繊維径4デニール
の短繊維を得た。この短繊維のウェブを形成し、70℃に
加熱することにより不織布を得た。試験結果を表5に示
す。
実施例21〜24 鞘としてエチレン共重合体の種類および量を表5に示
すものとした以外は、実施例20と同様にして不織布を得
た。評価結果は表4にまとめて示す。
比較例3 ポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)のみを溶融紡糸
し、延伸、捲縮、切断を行なって得た平均繊維長40mm、
繊維径2デニールの短繊維を使用してウェブを形成し、
150℃に加熱して不織布(目付50g/m2、厚み0.2mm)を得
た。評価結果を表5に示す。
比較例4 ナイロン6(ユニチカ(株)製A1030BRT)のみを250
℃にて溶融紡糸し、延伸、捲縮、切断を行って得た平均
繊維長40mm、繊維径2デニールの短繊維を使用してウェ
ブを形成し、220℃に加熱して不織布(目付50g/m3、厚
み0.2mm)を得た。評価結果を表5に示す。
<発明の効果> 本発明の親水性不織布は、ポリオレフィンの特性を保
持しつつ、良好な親水性を発揮する。特に、2次アルカ
リ電池用セパレーターとして有用である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂を主構成材料とする
    不織布において、 (A)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量% (B)(a)エチレン単位40〜95重量% (b)一般式(I)で表される1種または2種以上のコ
    モノマー単位60〜5重量% (c)他のエチレン性不飽和コモノマー単位0〜20重量
    % を構成成分とするエチレン共重合体10〜90重量% からなる組成物の繊維を含有し、かつ、不織布中のエチ
    レン共重合体の含有量が10〜90重量%であることを特徴
    とするポリオレフィン系不織布。
  2. 【請求項2】ポリオレフィン系樹脂を主構成材料とする
    不織布において、 (A)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量% (B)(a)エチレン単位40〜95重量% (b)一般式(I)で表される1種または2種以上のコ
    モノマー単位60〜5重量% (c)他のエチレン性不飽和コモノマー単位0〜20重量
    % を構成成分とするエチレン共重合体10〜90重量% からなる複合繊維を含有し、かつ、不織布中のエチレン
    共重合体の含有量が10〜90重量%であることを特徴とす
    るポリオレフィン系不織布。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン系樹脂を主構成材料とする
    不織布において、 (A)ポリオレフィン系樹脂の繊維90〜10重量% (B)(a)エチレン単位40〜95重量% (b)一般式(I)で表される1種または2種以上のコ
    モノマー単位60〜5重量% (c)他のエチレン性不飽和コモノマー単位0〜20重量
    % を構成成分とするエチレン共重合体の繊維10〜90重量% からなることを特徴とするポリオレフィン系不織布。
  4. 【請求項4】一般式(I)で表されるコモノマー単位
    が、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチル
    アミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチ
    ルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルア
    ミド、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチル
    アミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチル
    アクリレートおよびジメチルアミノエチルメタクリレー
    トの中の1種または2種以上である請求項1、2または
    3記載のポリオレフィン系不織布。
  5. 【請求項5】エチレン性不飽和コモノマーが、アクリル
    酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、酢
    酸ビニルの中の1種または2種以上である請求項1、2
    または3記載のポリオレフィン系不織布。
  6. 【請求項6】ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレ
    ン、ポリエチレン、エチレンとプロピレンの共重合体で
    ある請求項1、2または3記載のポリオレフィン系不織
    布。
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