JP2805972B2 - 親水性ポリオレフィン系不織布 - Google Patents

親水性ポリオレフィン系不織布

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、親水性を改善したポリオレフィン系不織布
に関するもので、特に2次アルカリ電池用セパレーター
に最適なポリオレフィン系不織布に関するものである。
<従来の技術> ポリオレフィン系不織布は、熱加工性、耐薬品性、低
吸湿性、吸油性に優れており、農業用被覆材、包装、衣
料、寝具、家具、医療用衛生材料、フィルター、電池用
セパレーター等に広く利用されている。
しかしながら、ポリオレフィン系不織布は、基材とし
て使用するポリオレフィン系樹脂の疎水性という特性を
そのまま保持しているため、衛生材料やフィルター等の
用途のうち、保水性が要求される用途には十分な対応が
できないのが現状である。
特に、従来、2次アルカリ電池用セパレーターとして
は、親水性の良好なポリアミド系不織布、特にナイロン
6系不織布を主構成材料とするポリアミド系不織布が利
用されている。しかるに、ポリアミド系不織布は、耐ア
ルカリ性、耐酸化性に劣り、ジャーナル・オブ・エレク
トロケミカル・ソサエティ、第136巻605〜612頁(1989
年)[J.Electrochem.soc.,136,605−612(1989)]に
記載されているごとく、ポリアミド系不織布の加水分解
および酸化反応により生じた不純物が電解液に溶解する
結果、自己放電を増加させ、電池性能を著しく低下させ
る。
こうしたポリアミド系不織布の問題点を解決するた
め、耐アルカリ性、耐酸化性の良好なポリオレフィン系
不織布、特にポリプロピレン系樹脂を主構成材料とする
ポリオレフィン系不織布が利用されているが、ポリオレ
フィン系不織布は、電解液との親和性に劣り、電池用セ
パレーターとして必要の保水性がないという問題があ
る。
こうしたポリアミド系不織布の問題点を解決するた
め、耐アルカリ性、耐酸化性の良好なポリオレフィン系
不織布、特にポリプロピレン系樹脂を主構成材料とする
ポリオレフィン系不織布の利用が検討されているが、ポ
リオレフィン系不織布は、電解液との親和性に劣り、電
池用セパレーターとして必要な保水性がないという問題
がある。
こうしたポリオレフィン系不織布の問題を解決するた
めに、以下のような親水性を改善する方法が提案されて
いる。
(i)界面活性剤をポリオレフィン不織布の表面に付着
させる。
(ii)ポリオレフィン不織布にプラズマ照射を行ない、
親水基を吸着させる。
(iii)ポリオレフィン不織布に不飽和カルボン酸また
はその誘導体をグラフト重合させる。
(iv)ポリオレフィン不織布を発煙硫酸や濃硫酸中に浸
漬し、スルホン基を導入する。
しかるに、こうした方法では、付与される親水性が、
要求される保水性を発揮するのに十分ではなく、特に長
期使用により親水性が著しく低下するという問題があ
る。また、前記の各方法により親水性を付与したポリオ
レフィン系不織布を2次アルカリ電池用セパレーターと
して使用する場合、前記(i)の方法では、界面活性剤
がポリオレフィン不織布から離脱し、不純物として電解
液に溶解する結果、自己放電を増加させる原因となる。
前記(ii)、(iii)の方法も同様に、電池内での酸化
により、それぞれカルボン酸イオンもしくはその誘導体
イオンが電解液中に溶出し、これらのイオンが自己放電
を増大させる。前記(iv)の方法では、不純物あるいは
不純物イオンが溶出することがなく、自己放電の低減に
は有効であるが、ポリオレフィン系不織布を均一にスル
ホン化するための発煙硫酸や濃硫酸の温度、濃度、浸漬
時間等の条件範囲が狭く、工業的には問題がある。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、ポリオレフィン系不織布の持つ優れ
た特性を保持しつつ、親水性、保水性の良好なポリオレ
フィン系不織布、特に2次アルカリ電池用セパレーター
に最適なポリオレフィン系不織布を提供することにあ
る。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上述のごとき課題を解決すべく鋭意検
討した結果、特定の構成成分からなるエチレン共重合体
を含有するポリオレフィン系不織布が、ポリオレフィン
系不織布のもつ優れた特性を保持しつつ、良好な親水
性、保水性を発揮することを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、エチレン単位40〜90重量%、無
水マレイン酸単位0.3〜10重量%およびα,β−不飽和
カルボン酸アルキルエステル単位5〜59.7重量%よりな
るエチレン共重合体10〜90重量%と、ポリオレフィン系
樹脂90〜10重量%とからなることを特徴とする親水性ポ
リオレフィン系不織布である。
本発明の親水性ポリオレフィン系不織布における主要
な構成材料であるポリオレフィン系樹脂としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレンまたはエチレンとプロピレン
の共重合体を使用する。
本発明において、オレフィン系樹脂と共に使用するエ
チレン共重合体は、エチレン単位40〜90重量%、無水マ
レイン酸単位0.3〜10重量%およびα,β−不飽和カル
ボン酸アルキルエステル単位5〜59.7重量%を構成単位
とするものである。
本発明の親水性ポリオレフィン系不織布は、エチレン
共重合体10〜90重量%とポリオレフィン系樹脂90〜10重
量%との混合物を溶融紡糸して繊維形態とし、得られた
繊維を、接着剤を用いるか熱融着するかあるいは機械的
に繊維を絡み合わせることにより製造できる。
また、本発明の親水性ポリオレフィン系不織布は、エ
チレン共重合体を溶融紡糸して得たエチレン共重合体繊
維10〜90重量%を、ポリオレフィン系樹脂を溶融紡糸し
て得たポリオレフィン系繊維90〜10重量%と混合したも
のを、上と同じく通常の方法で不織布に成形し製造する
こともできる。尚、ここでエチレン共重合体繊維に代え
て、エチレン共重合体とポリオレフィン系樹脂の混合物
を溶融紡糸して得た繊維を使用することもできるが、こ
の場合、不織布中のエチレン共重合体の含有量は10〜90
重量%となるようにする。
さらに、本発明の親水性不織布は、ポリオレフィン系
不織布にエチレン共重合体を付着させて製造することも
できる。エチレン共重合体を付着させる一つの方法は、
エチレン共重合体をベンゼン、トルエン、キシレン等の
溶媒に溶かした溶液をポリオレフィン系不織布に含漬さ
せた後、溶媒を乾燥、除去するものである。また、不織
布に加工する前のポリオレフィン系繊維を糸またはウェ
ブ状態でエチレン共重合体溶液で含漬した後、不織布に
仕上げても良い。いずれの場合も付着させるエチレン共
重合体の量は、不織布の10〜90重量%となるように含漬
処理する。
さらにまた、本発明の親水性ポリオレフィン系不織布
は、ポリオレフィン系樹脂10〜90重量%とオエチレン共
重合体90〜10重量%を使用し、紡糸技術により芯鞘型複
合繊維あるいは並列型複合繊維としたものを常法により
不織布に仕上げて製造することもできる。ここで、芯鞘
型複合繊維の場合は、ポリオレフィン系樹脂が芯、エチ
レン共重合体が鞘となるようにして使用する。
これらのエチレン共重合体を含有した芯鞘型または並
列型複合繊維は、ポリオレフィン系樹脂繊維と混合して
親水性ポリオレフィン系不織布とすることもでき、この
場合、親水性ポリオレフィン系不織布中のエチレン共重
合体含有量を10〜90重量%となるように複合繊維とポリ
オレフィン系樹脂繊維を混合すれば良い。
本発明の親水性不織布の主構成材料であるポリオレフ
ィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
またはエチレン−プロピレン共重合体等の重合体を使用
できるが、これらの重合体に、これらの重合体と相溶性
を有するポリアミド系やポリアクリル系の熱可塑性重合
体を適宜混合したものを使用することもできる。
本発明の親水性ポリオレフィン系不織布の他の一方の
構成材料であるエチレン共重合体は、エチレン単位、無
水マレイン酸単位およびα,β−不飽和カルボン酸アル
キルエステル単位を構成単位とするものである。
本発明の親水性不織布中のエチレン共重合体の含有量
は、10〜90重量%である。エチレン共重合体の含有量が
10重量%未満では、不織布に付与される親水性が十分に
得られず、また、90重量%を越えると不織布の機械的強
度が低下し好ましい結果は得られない。
エチレン共重合体中のエチレン単位は40〜90重量%、
好ましくは65〜85重量%であり、無水マレイン酸単位は
0.3〜10重量%、好ましくは1〜8重量%、そしてα,
β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単位は5〜59.7
重量%、好ましくは10〜35重量%である。エチレン単位
が40重量%未満ではエチレン共重合体の熱加工性および
耐薬品性が低下し、また90重量%を越えると親水性が十
分に得られない。無水マレイン酸単位は0.3重量%未満
では不織布に付与される親水性が十分ではなく、また10
重量%を越えるとエチレン系重合体を工業的に安定に製
造することが難しく、さらにエチレン共重合体の熱加工
性が著しく低下し好ましい結果は得られない。また、
α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単位は、5
重量%未満ではエチレン共重合体の熱加工性が十分に得
られず、59.7重量%を越えると熱加工性および耐薬品性
が著しく低下する。
本発明のエチレン共重合体のメルトインデックス(JI
S K6760)は0.1〜300g/10分、好ましくは1〜200g/10分
である。メルトインデックスが0.1g/10分未満では加工
性、特に繊維形態への加工性が低下し、300g/10分を越
えると機械的性質が低下するので好ましくない。
エチレン共重合体の構成単位として使用する無水マレ
イン酸は、酸無水物の形でもあるいは全部または部分的
に開環された形でも良い。即ち、通常の中性付近の水を
保水する用途に本発明の親水性ポリオレフィン系不織布
を使用する場合、使用する前に予め、無水マレイン酸単
位を全部または部分的に開環させておき親水性を付与さ
せる。また、酸性あるいはアルカリ性の水を保水する用
途に使用する場合、中性付近の水を保水する場合と同様
に、予め無水マレイン酸単位を全部または部分的に開環
させておき親水性を付与しても良いが、短に、酸性また
はアルカリ性の水を保水させておくだけでも、無水マレ
イン酸単位の開環が進行し、自然に親水性が付与され
る。
特に、ポリオレフィン系不織布を2次アルカリ電池用
セパレーター用途に使用する場合、2次アルカリ電池の
電解液が強アルカリであるため、無水マレイン酸単位の
開環処理は不要であり、単に不織布を電解液に浸漬する
だけで自然に親水性が付与される。
また、親水性を付与するために、無水マレイン酸単位
を全部あるいは部分的に開環させる処理は、エチレン共
重合体を不織布の形態に加工した後に、開環処理を行な
うのが好ましい。不織布の形態に加工する前にエチレン
共重合体を開環処理した場合、不織布の形態に加工した
際に十分な親水性が付与されないことがあり、好ましく
ない。さらに、無水マレイン酸単位を開環させる手段と
しては、通常の酸またはアルカリを触媒として水に接触
させ加熱処理する方法が工業的に好ましい。
<実施例> 以下に実施例により本発明の詳細について説明する
が、これらにより限定されるものではない。尚、本実施
例における試験方法は以下の通りである。
保水率:10cmx10cmの不織布を水を10分間浸漬した。浸漬
前後の重量を測定した下式により算出した。
アルカリ保水性:不織布を30%水酸化カリウム水溶液に
室温、24時間浸漬した。浸漬前後の重量を測定し下式に
より算出した。
耐アルカリ性:不織布を、60℃、30%水酸化カリウム水
溶液に250時間浸漬し、重量減少量を下式により算出し
た。
耐酸化性:不織布を、5%過マンガン酸カリウム水溶液
250mlと、30%水酸化カリウム水溶液50mlとからなる混
合液に、50℃で1時間浸漬し、重量減少量を下式により
算出した。
実施例1 エチレン共重合体(住化シーディーエフ(有)製ボン
ダイン HX8140:エチレン/エチルアクリレート/無水
マレンイン酸=79/18/3、メルトインデックス20g/10
分)を30mmφ押出機にて溶融紡糸を行ない、繊維径10デ
ニールの長繊維を得た。次いでこの長繊維を3倍延伸
し、捲縮、切断を行ない、平均繊維長40mm、繊維径3.5
デニールの短繊維を得た。
ポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)を同様に溶融紡
糸、延伸、捲縮、切断を行ない、平均繊維長40mm、繊維
径2デニールの短繊維を得た。
これらの短繊維を表1に示す割合で混合し、ウェブを
形成し、90℃にて加熱することによりエチレン共重合体
を溶融させて不織布を得た。
得られた不織布を、10%水酸化ナトリウム水溶液に70
℃、1時間浸漬し、エチレン共重合体中の無水マレイン
酸単位を開環処理し、次いで水洗し、親水性不織布を得
た。表1に示す通り、十分な保水率を有していた。
実施例2 エチレン共重合体とポリプロピレンの短繊維の混合割
合を表1に示す通りとした以外は、実施例1と同様にし
て親水性不織布を得た。表1に示す通り、十分な保水率
を有していた。
比較例1 実施例1のポリプロピレン短繊維を使用してウェブを
形成し、150℃にて加熱することにより不織布を得た。
表1に示すとおり保水率は劣ったものであった。
実施例3 エチレン共重合体(住化シーディーエフ(有)製ボン
ダイン HX8020:エチレン/エチルアクリレート/無水
マレイン酸=76/21/3、メルトインデックス10g/10分)
とポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)とを表2に示す通
りの割合で混合したものを溶融紡糸し12デニールの長繊
維を得た。次いでこの長繊維を延伸、捲縮、切断し、平
均繊維長45mm、繊維径4デニールの短繊維を得た。得ら
れた短繊維を使用してウェブを形成し、150℃にて加熱
することにより不織布を得た。次いでこの不織布を1%
硫酸水溶液に90℃、6時間浸漬した後水洗し、親水性不
織布を得た。この不織布の試験結果を表2に示す。
実施例4〜5 エチレン共重合体とポリプロピレンの混合割合を表2
に示すものとした以外は、実施例3と同様にして親水性
不織布を得た。試験結果をまとめて表2に示す。
比較例2 ポリプロピレン(住友化学工業(株)性ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)のみを使用し、エ
チレン共重合体を使用しなかった以外は、実施例3と同
様にして不織布を得た。試験結果を表2に示す。
実施例6 エチレン共重合体(住化シーディーエフ(有)製ボン
ダイン HX8020:エチレン/エチルアクリレート/無水
マレイン酸=76/21/3、メルトインデックス10g/10分)
とポリプロピレン(住友化学工業(株)製ノーブレン
FL:800メルトインデックス10g/10分)とを50:50で混合
したものを溶融紡糸し12デニールの長繊維を得た。次い
でこの長繊維を延伸、捲縮、切断し、平均繊維長45mm、
繊維径4デニールの混合物短繊維を得た。
ポリプロピレン(住友化学工業(株)性ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)のみを使用し、同
様にして平均繊維長45mm、繊維径4デニールのポリプロ
ピレン短繊維を得た。
これらの2種の短繊維を表3に示す割合で混合し、ウ
ェブを形成し、150℃にて加熱することにより不織布を
得た。次いで、この不織布を1%硫酸水溶液に90℃、6
時間浸漬した後水洗し、親水性不織布を得た。試験結果
を表3に示す。
実施例7〜8 混合物短繊維とポリプロピレン短繊維の配合量を表に
示すものとした以外は、実施例6と同様にして親水性不
織布を得た。評価結果は表3に示す。
実施例9 エチレン共重合体(住化シーディーエフ(有)製ボン
ダイン HX8030:エチレン/エチルアクリレート/無水
マレイン酸=85/12/3、メルトインデックス3g/10分)を
5重量%キシレン溶液に、ポリプロピレン(住友化学工
業(株)性ノーブレン FL800:メルトインデックス10g/
10分)を溶融紡糸、延伸、捲縮、切断を行なって得た平
均繊維長40mm、繊維径2デニールの短繊維から製造した
不織布(目付51g/m2、厚み、0.2mm)を浸漬し、エチレ
ン共重合体が12重量%付着した不織布を得た。この不織
布を5%水酸化ナトリウム水溶液に70℃、2時間浸漬
し、次いで水洗し、親水性不織布を得た。この親水性不
織布保水率は290%であった。
実施例10 芯にポリプロピレン(住友化学工業(株)性ノーブレ
FL800)、鞘にエチレン共重合体(住化シーディー
エフ(有)製ボンダイン HX8060:エチレン/エチルア
クリレート/無水マレイン酸=70/27/3、メルトインデ
ックス40g/10分)を使用して溶融紡糸を行ない、芯鞘型
複合繊維を得、延伸、捲縮、切断を行なって平均繊維長
40mm、繊維径4デニールの短繊維を得た。この短繊維の
ウエブを形成し、70℃に加熱することにより不織布を得
た。
実施例11〜13 鞘としてエチレン共重合体の種類および量を表4に示
すものとした以外は、実施例10と同様にして不織布を得
た。評価結果は表4にまとめて示す。
比較例3 ポリプロピレン(住友化学工業(株)性ノーブレン
FL800:メルトインデックス10g/10分)のみを溶融紡糸
し、延伸、捲縮、切断を行なって得た平均繊維長40mm、
繊維径2デニールの短繊維を使用してウェブを形成し、
150℃に加熱して不織布(目付53g/m2、厚み0.2mm)を得
た。評価結果を表4に示す。
比較例4 ナイロン6(ユニチカ(株)製A1030BRT)のみを250
℃にて溶融紡糸し、延伸、捲縮、切断を行って得た平均
繊維長40mm、繊維径2デニールの短繊維を使用してウェ
ブを形成し、220℃に加熱して不織布(目付50g/m2、厚
み0.2mm)を得た。評価結果を表4に示す。
<発明の効果> 本発明の親水性不織布は、ポリオレフィンの特性を保
持しつつ、良好な親水性を発揮する。特に、2次アルカ
リ電池用セパレーターとして有用である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂を主構成材料とする
    不織布において、 (A)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量% (B)(a)エチレン単位40〜90重量% (b)無水マレイン酸単位0.3〜10重量% (c)α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単位
    5〜59.7重量% を構成成分とするエチレン共重合体10〜90重量% からなる組成物の繊維を含有し、かつ、不織布中のエチ
    レン共重合体の含有量が10〜90重量%であることを特徴
    とするポリオレフィン系不織布。
  2. 【請求項2】ポリオレフィン系樹脂を主構成材料とする
    不織布において、 (A)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量% (B)(a)エチレン単位40〜90重量% (b)無水マレイン酸単位0.3〜10重量% (c)α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単位
    5〜59.7重量% を構成成分とするエチレン共重合体10〜90重量% からなる複合繊維を含有し、かつ、不織布中のエチレン
    共重合体の含有量が10〜90重量%であることを特徴とす
    るポリオレフィン系不織布。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン系樹脂を主構成材料とする
    不織布において、 (A)ポリオレフィン系樹脂の繊維90〜10重量% (B)(a)エチレン単位40〜90重量% (b)無水マレイン酸単位0.3〜10重量% (c)α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単位
    5〜59.7重量% を構成成分とするエチレン共重合体の繊維10〜90重量% からなることを特徴とするポリオレフィン系不織布。
  4. 【請求項4】無水マレイン酸単位が、全部あるいは部分
    的に開環されたものである特許請求の範囲第1項、第2
    項または第3項記載のポリオレフィン系不織布。
  5. 【請求項5】ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレ
    ン、ポリエチレンまたはエチレンとプロピレンの共重合
    体である特許請求の範囲第1項、第2項または第3項記
    載のポリオレフィン系不織布。
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