JPH111822A - ポリウレタン弾性繊維 - Google Patents
ポリウレタン弾性繊維Info
- Publication number
- JPH111822A JPH111822A JP9153872A JP15387297A JPH111822A JP H111822 A JPH111822 A JP H111822A JP 9153872 A JP9153872 A JP 9153872A JP 15387297 A JP15387297 A JP 15387297A JP H111822 A JPH111822 A JP H111822A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyurethane elastic
- diol
- elastic fiber
- polyester polyol
- molecular weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】耐アルカリ加水分解性に優れ、綿との混用を可
能とするポリウレタン弾性繊維を得ること。 【解決手段】平均分子量500 〜5000のポリエステルポリ
オール、分子量500 以下の低分子ジオールおよび有機ジ
イソシアネートを重合して得られるポリウレタンよりな
るポリウレタン弾性繊維であって、該ポリエステルポリ
オールを構成するジオール成分の内1〜70モル%が下記
一般式(1)で示されるジオールであることを特徴とす
るポリウレタン弾性繊維。 【化1】 (但し、式中R1 はHまたは炭素原子数2以上のアルキ
ル基、R2 は炭素原子数1以上のアルキル基を示す)
能とするポリウレタン弾性繊維を得ること。 【解決手段】平均分子量500 〜5000のポリエステルポリ
オール、分子量500 以下の低分子ジオールおよび有機ジ
イソシアネートを重合して得られるポリウレタンよりな
るポリウレタン弾性繊維であって、該ポリエステルポリ
オールを構成するジオール成分の内1〜70モル%が下記
一般式(1)で示されるジオールであることを特徴とす
るポリウレタン弾性繊維。 【化1】 (但し、式中R1 はHまたは炭素原子数2以上のアルキ
ル基、R2 は炭素原子数1以上のアルキル基を示す)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐アルカリ加水分
解性に優れたポリウレタン弾性繊維に関するものであ
り、特に綿との混用に適したポリウレタン弾性繊維であ
る。
解性に優れたポリウレタン弾性繊維に関するものであ
り、特に綿との混用に適したポリウレタン弾性繊維であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタン弾性繊維として、ポ
リエーテルポリオールを用いて製造されたものは耐アル
カリ加水分解性の点では優れているが、力学特性、およ
び耐塩素性に劣る。一方、従来のポリエステルポリオー
ルを用いたものは、力学特性および耐塩素性には優れて
いるが、耐アルカリ加水分解性に劣る。更に比較的、耐
アルカリ加水分解が良好なポリエステルポリオールを用
いたもので、ポリカプロラクトンジオールを原料として
使用したもの、1,6 −ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコールおよびアジピン酸より得られるポリエステル
ジオールを原料として使用したものなどが知られている
が、これらのポリウレタン弾性繊維でも耐アルカリ加水
分解性は実用上不充分であった。この欠点を補完する方
法として、特公平7−42610 号公報ではポリエステルポ
リオールのジオール成分として3−メチル−1,5 −ペン
タンジオールを用いる方法が開示されている。しかしな
がらこの方法では、ジオール成分のほとんどを上記の3
−メチル−1,5 −ペンタンジオールにしないと効果がな
く、原料が比較的高価になるという欠点がある。
リエーテルポリオールを用いて製造されたものは耐アル
カリ加水分解性の点では優れているが、力学特性、およ
び耐塩素性に劣る。一方、従来のポリエステルポリオー
ルを用いたものは、力学特性および耐塩素性には優れて
いるが、耐アルカリ加水分解性に劣る。更に比較的、耐
アルカリ加水分解が良好なポリエステルポリオールを用
いたもので、ポリカプロラクトンジオールを原料として
使用したもの、1,6 −ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコールおよびアジピン酸より得られるポリエステル
ジオールを原料として使用したものなどが知られている
が、これらのポリウレタン弾性繊維でも耐アルカリ加水
分解性は実用上不充分であった。この欠点を補完する方
法として、特公平7−42610 号公報ではポリエステルポ
リオールのジオール成分として3−メチル−1,5 −ペン
タンジオールを用いる方法が開示されている。しかしな
がらこの方法では、ジオール成分のほとんどを上記の3
−メチル−1,5 −ペンタンジオールにしないと効果がな
く、原料が比較的高価になるという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリウレタン弾性繊維
は単独で使用される場合は希であり、ほとんどの場合は
ナイロン、綿等との交編、交織という形で使用される。
しかしながら相手素材に綿を用いた場合、交編や交織後
の後加工、すなわち精練、漂白、シルケット加工等の工
程を通過させる必要がある。通常、これらの工程は酸ま
たはアルカリの雰囲気下、高温で処理されるため従来の
ポリウレタン弾性繊維では加水分解が起こり、顕著な物
性低下がおこる。本発明の課題は綿の後加工のような過
酷な条件下においても良好な耐アルカリ加水分解性をも
つ安価なポリウレタン弾性繊維を提供することにある。
は単独で使用される場合は希であり、ほとんどの場合は
ナイロン、綿等との交編、交織という形で使用される。
しかしながら相手素材に綿を用いた場合、交編や交織後
の後加工、すなわち精練、漂白、シルケット加工等の工
程を通過させる必要がある。通常、これらの工程は酸ま
たはアルカリの雰囲気下、高温で処理されるため従来の
ポリウレタン弾性繊維では加水分解が起こり、顕著な物
性低下がおこる。本発明の課題は綿の後加工のような過
酷な条件下においても良好な耐アルカリ加水分解性をも
つ安価なポリウレタン弾性繊維を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者達は、鋭意、研究、検討した結果、遂に本
発明を完成するに到った。即ち本発明は、平均分子量50
0 〜5000のポリエステルポリオール、分子量500 以下の
低分子ジオールおよび有機ジイソシアネートを重合して
得られるポリウレタンよりなるポリウレタン弾性繊維で
あって、該ポリエステルポリオールを構成するジオール
成分として1〜70モル%が下記一般式(1)で示される
ジオールであることを特徴とするポリウレタン弾性繊維
である。
め、本発明者達は、鋭意、研究、検討した結果、遂に本
発明を完成するに到った。即ち本発明は、平均分子量50
0 〜5000のポリエステルポリオール、分子量500 以下の
低分子ジオールおよび有機ジイソシアネートを重合して
得られるポリウレタンよりなるポリウレタン弾性繊維で
あって、該ポリエステルポリオールを構成するジオール
成分として1〜70モル%が下記一般式(1)で示される
ジオールであることを特徴とするポリウレタン弾性繊維
である。
【0005】
【化2】 (但し、式中R1 はHまたは炭素原子数2以上のアルキ
ル基、R2 は炭素原子数1以上のアルキル基を示す)
ル基、R2 は炭素原子数1以上のアルキル基を示す)
【0006】本発明において、前記一般式(1)で示さ
れるジオール成分の含有量はポリエステルポリオールを
構成するジオール成分の内1〜70モル%、好ましくは10
〜50モル%の範囲でなければならない。含有量が1モル
%未満の場合は良好な耐アルカリ加水分解性が得られ
ず、一方、含有量が70モル%を超えると、得られるポリ
ウレタン弾性繊維の強度が低くなり、繊維自体が脆くな
るため実用的でない。
れるジオール成分の含有量はポリエステルポリオールを
構成するジオール成分の内1〜70モル%、好ましくは10
〜50モル%の範囲でなければならない。含有量が1モル
%未満の場合は良好な耐アルカリ加水分解性が得られ
ず、一方、含有量が70モル%を超えると、得られるポリ
ウレタン弾性繊維の強度が低くなり、繊維自体が脆くな
るため実用的でない。
【0007】本発明で使用されるポリエステルポリオー
ルの酸成分としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、5-スルホナトリウムイソフタル
酸等の脂肪族もしくは芳香族ジカルボン酸等が挙げられ
る。これらは単独でまたは2種以上の混合物で使用して
も良い。
ルの酸成分としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、5-スルホナトリウムイソフタル
酸等の脂肪族もしくは芳香族ジカルボン酸等が挙げられ
る。これらは単独でまたは2種以上の混合物で使用して
も良い。
【0008】本発明で使用されるポリエステルポリオー
ルの上記アルキル側鎖含有ジオールの成分は、下記一般
式(1)で示されるもので、該ポリエステルポリオール
を構成するジオール成分に対して1〜70モル%を含有す
る。好ましくは、下記一般式(2)で示される2-ブチル
-2- エチル-1,3- プロパンジオール、または下記一般式
(3)で示される2,2 −ジエチル−1,3 −プロパンジオ
ールである。これらは単独でまたは2種以上の混合物で
使用しても良い。
ルの上記アルキル側鎖含有ジオールの成分は、下記一般
式(1)で示されるもので、該ポリエステルポリオール
を構成するジオール成分に対して1〜70モル%を含有す
る。好ましくは、下記一般式(2)で示される2-ブチル
-2- エチル-1,3- プロパンジオール、または下記一般式
(3)で示される2,2 −ジエチル−1,3 −プロパンジオ
ールである。これらは単独でまたは2種以上の混合物で
使用しても良い。
【0009】
【化3】 (但し、式中R1 はHまたは炭素原子数2以上のアルキ
ル基、R2 は炭素原子数1以上のアルキル基を示す)
ル基、R2 は炭素原子数1以上のアルキル基を示す)
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】また本発明で使用されるポリエステルポリ
オールの上記アルキル側鎖含有ジオール以外のジオール
成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4 −ブタンジオール、1,6 −ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3 −プロ
パンジオール、3−メチル−1,5 −ペンタンジオール、
1,8 −ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジメチロールペンタン、ジメチロールヘプタン等が
挙げられる。これらは単独または2種以上の混合物で使
用できる。
オールの上記アルキル側鎖含有ジオール以外のジオール
成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4 −ブタンジオール、1,6 −ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3 −プロ
パンジオール、3−メチル−1,5 −ペンタンジオール、
1,8 −ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジメチロールペンタン、ジメチロールヘプタン等が
挙げられる。これらは単独または2種以上の混合物で使
用できる。
【0013】本発明で用いられるポリエステルポリオー
ルの平均分子量は500 〜5000、好ましくは1500〜4000で
ある。それ以上の分子量であるとソフトセグメントの結
晶性が増加し、満足な物性の弾性繊維が得られない。
ルの平均分子量は500 〜5000、好ましくは1500〜4000で
ある。それ以上の分子量であるとソフトセグメントの結
晶性が増加し、満足な物性の弾性繊維が得られない。
【0014】本発明で使用される低分子ジオールとして
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,6 −ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、2−メチル−1,3 −プロパンジオー
ル、3−メチル−1,5 −ペンタンジオール、1,8 −ノナ
ンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,4 −シクロヘキサンジメタノール、1,4 −ビ
ス(β−ヒドロキシエトキシベンゼン)等が挙げられ
る。なかでも1,4 −ブタンジオール、1,4 −ビス(β−
ヒドロキシエトキシベンゼン)が好ましい。これらは単
独または2種以上の混合物で使用できる。
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,6 −ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、2−メチル−1,3 −プロパンジオー
ル、3−メチル−1,5 −ペンタンジオール、1,8 −ノナ
ンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,4 −シクロヘキサンジメタノール、1,4 −ビ
ス(β−ヒドロキシエトキシベンゼン)等が挙げられ
る。なかでも1,4 −ブタンジオール、1,4 −ビス(β−
ヒドロキシエトキシベンゼン)が好ましい。これらは単
独または2種以上の混合物で使用できる。
【0015】本発明で使用される有機ジイソシアネート
としては2,4 −トリレンジイソシアネート、2,6 −トリ
レンジイソシアネート、p −フェニレンジイソシアネー
ト、4,4 ’−ジフェニルメタンジイソシアネート、m −
フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、2,4 −ナ
フタレンジイソシアネート、4,4 ’−ジフェニレンジイ
ソシアネート、p −キシレンジイソシアネート、m −キ
シレンジイソシアネート、4,4 ’−ジイソシアネートジ
シクロヘキサン、4,4 ’−ジイソシアネートジシクロヘ
キシルメタン、イソホロンジイソシアネート等が挙げら
れる。これらは単独もしくは2種以上で併用して使用し
てもよい。
としては2,4 −トリレンジイソシアネート、2,6 −トリ
レンジイソシアネート、p −フェニレンジイソシアネー
ト、4,4 ’−ジフェニルメタンジイソシアネート、m −
フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、2,4 −ナ
フタレンジイソシアネート、4,4 ’−ジフェニレンジイ
ソシアネート、p −キシレンジイソシアネート、m −キ
シレンジイソシアネート、4,4 ’−ジイソシアネートジ
シクロヘキサン、4,4 ’−ジイソシアネートジシクロヘ
キシルメタン、イソホロンジイソシアネート等が挙げら
れる。これらは単独もしくは2種以上で併用して使用し
てもよい。
【0016】本発明におけるポリウレタン弾性繊維の原
料であるポリウレタンを製造するに際しては公知の方法
が用いられる。例えばポリエステルポリオール、低分子
ジオールおよび有機ジイソシアネートを一括して溶媒下
または無溶媒下反応させるワンショット法、またはポリ
エステルポリオールと有機ジイソシアネートをあらかじ
め反応させプレポリマーを作り、ついで低分子ジオール
を溶媒下または無溶媒下で反応させるプレポリマー法等
がある。コスト面を考えると無溶媒下で製造する溶融重
合法が望ましい。この際の望ましい配合率は有機ジイソ
シアネートのNCO基/ポリエステルポリオールと低分
子ジオールの全OH基=0.5 〜1.5 、好ましくは0.8 〜
1.2 である。
料であるポリウレタンを製造するに際しては公知の方法
が用いられる。例えばポリエステルポリオール、低分子
ジオールおよび有機ジイソシアネートを一括して溶媒下
または無溶媒下反応させるワンショット法、またはポリ
エステルポリオールと有機ジイソシアネートをあらかじ
め反応させプレポリマーを作り、ついで低分子ジオール
を溶媒下または無溶媒下で反応させるプレポリマー法等
がある。コスト面を考えると無溶媒下で製造する溶融重
合法が望ましい。この際の望ましい配合率は有機ジイソ
シアネートのNCO基/ポリエステルポリオールと低分
子ジオールの全OH基=0.5 〜1.5 、好ましくは0.8 〜
1.2 である。
【0017】上記の方法によって得られたポリウレタン
から弾性繊維を得るための紡糸方法としては公知の方
法、すなわち乾式紡糸法、湿式紡糸法、溶融紡糸法等が
用いられる。これらの内、コスト面を考えると溶融紡糸
法が望ましい。また紡糸後、弾性繊維を熱処理すること
により更に高物性のものが得られる。
から弾性繊維を得るための紡糸方法としては公知の方
法、すなわち乾式紡糸法、湿式紡糸法、溶融紡糸法等が
用いられる。これらの内、コスト面を考えると溶融紡糸
法が望ましい。また紡糸後、弾性繊維を熱処理すること
により更に高物性のものが得られる。
【0018】本発明におけるポリウレタン弾性繊維は必
要に応じてフェノール誘導体等の酸化防止剤、置換ベン
ゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、高級脂肪酸金属塩や
シリコーン化合物等の膠着防止剤等を添加することもで
きる。
要に応じてフェノール誘導体等の酸化防止剤、置換ベン
ゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、高級脂肪酸金属塩や
シリコーン化合物等の膠着防止剤等を添加することもで
きる。
【0019】以上かかる構成よりなる本発明ポリウレタ
ン弾性繊維は、60g/ lの水酸化ナトリウム水溶液中に
定長化、98℃、30分アルカリ処理した前後において下記
式(a)および(b)で示される特性値を満足するもの
である。 アルカリ処理前後の強度保持率≧70% (a) アルカリ処理前後の200 %伸長時の応力保持率≧60% (b)
ン弾性繊維は、60g/ lの水酸化ナトリウム水溶液中に
定長化、98℃、30分アルカリ処理した前後において下記
式(a)および(b)で示される特性値を満足するもの
である。 アルカリ処理前後の強度保持率≧70% (a) アルカリ処理前後の200 %伸長時の応力保持率≧60% (b)
【0020】
【実施例】次に実施例および比較例を用いて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお実施例および比較例における「部」
は特に断りのない限り「重量部」である。また実施例及
び比較例で用いた化合物は略号を用いた。略号と化合物
との関係を表1に示す。さらに下記の例において、200
%応力、伸度保持率および応力保持率は下記の方法によ
り測定した。
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお実施例および比較例における「部」
は特に断りのない限り「重量部」である。また実施例及
び比較例で用いた化合物は略号を用いた。略号と化合物
との関係を表1に示す。さらに下記の例において、200
%応力、伸度保持率および応力保持率は下記の方法によ
り測定した。
【0021】200 %応力:200 %伸長時の応力 応力保持率:(アルカリ処理後の破断応力/ 破断応力)
X100 200 %応力保持率:(アルカリ処理後の200 %応力/200
%応力)X100
X100 200 %応力保持率:(アルカリ処理後の200 %応力/200
%応力)X100
【0022】
【表1】
【0023】なお得られたポリウレタン弾性繊維の耐ア
ルカリ加水分解性の評価は以下に示すようなアルカリ雰
囲気下で行った。 〈ポリウレタン弾性繊維の耐アルカリ加水分解性〉ポリ
ウレタン弾性繊維を60g /l の水酸化ナトリウム水溶
液中に98℃で30分、定長下、浸せきし、処理前後の
ポリウレタン弾性繊維の強度保持率および200%伸長
時の応力保持率で評価した。
ルカリ加水分解性の評価は以下に示すようなアルカリ雰
囲気下で行った。 〈ポリウレタン弾性繊維の耐アルカリ加水分解性〉ポリ
ウレタン弾性繊維を60g /l の水酸化ナトリウム水溶
液中に98℃で30分、定長下、浸せきし、処理前後の
ポリウレタン弾性繊維の強度保持率および200%伸長
時の応力保持率で評価した。
【0024】実施例1〜10 表2に示す組成の80℃で加熱溶融した平均分子量20
00のポリエステルポリオールを101部、45℃で加
熱溶融したMDIを39部およびBDを9. 5部をそれ
ぞれ定量ポンプにより二軸押出機に連続的に供給し、2
40℃で連続溶融重合を行い、生成したポリウレタンを
ストランド状で水中に押し出し、カットしてペレットと
した。このペレットを80℃で窒素気流下24時間乾燥
した。
00のポリエステルポリオールを101部、45℃で加
熱溶融したMDIを39部およびBDを9. 5部をそれ
ぞれ定量ポンプにより二軸押出機に連続的に供給し、2
40℃で連続溶融重合を行い、生成したポリウレタンを
ストランド状で水中に押し出し、カットしてペレットと
した。このペレットを80℃で窒素気流下24時間乾燥
した。
【0025】このペレットを単軸押出機の紡糸機で紡糸
温度217℃、紡糸速度600m/分で紡糸し、40デ
ニール、モノフィラメントのポリウレタン弾性繊維を得
た。このポリウレタン弾性繊維を用いて、諸物性並びに
耐アルカリ加水分解性を評価した。その結果を表3に示
す。いずれの場合も良好な糸物性並びに耐アルカリ加水
分解性を示した。
温度217℃、紡糸速度600m/分で紡糸し、40デ
ニール、モノフィラメントのポリウレタン弾性繊維を得
た。このポリウレタン弾性繊維を用いて、諸物性並びに
耐アルカリ加水分解性を評価した。その結果を表3に示
す。いずれの場合も良好な糸物性並びに耐アルカリ加水
分解性を示した。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】比較例1〜7 表3に示すような該ジオール成分を含まないポリエステ
ルポリオールを用いて実施例と同様な方法でポリウレタ
ン弾性繊維を得て、糸物性および耐アルカリ加水分解性
を評価した。その結果を表3に示した。
ルポリオールを用いて実施例と同様な方法でポリウレタ
ン弾性繊維を得て、糸物性および耐アルカリ加水分解性
を評価した。その結果を表3に示した。
【0029】表3より明らかなように、該ポリエステル
ポリオールを構成するジオール成分に対して1 〜70モル
%含有しているポリエステルポリオールを使用している
実施例1〜10のポリウレタン弾性繊維は、比較例2〜6
のポリウレタン弾性繊維と比較して、アルカリ加水分解
後、顕著な強度および200 %伸長時の応力低下を示し、
また、比較例1及び比較例7で得られた繊維は満足いく
糸物性を得られなかったことが判る。
ポリオールを構成するジオール成分に対して1 〜70モル
%含有しているポリエステルポリオールを使用している
実施例1〜10のポリウレタン弾性繊維は、比較例2〜6
のポリウレタン弾性繊維と比較して、アルカリ加水分解
後、顕著な強度および200 %伸長時の応力低下を示し、
また、比較例1及び比較例7で得られた繊維は満足いく
糸物性を得られなかったことが判る。
【0030】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように本発明に
より、優れた耐アルカリ加水分解性を示し、綿との混用
可能なポリウレタン弾性繊維を得ることが可能となるの
で、産業界に寄与すること大である。
より、優れた耐アルカリ加水分解性を示し、綿との混用
可能なポリウレタン弾性繊維を得ることが可能となるの
で、産業界に寄与すること大である。
Claims (2)
- 【請求項1】平均分子量500 〜5000のポリエステルポリ
オール、分子量500以下の低分子ジオールおよび有機ジ
イソシアネートを重合して得られるポリウレタンよりな
るポリウレタン弾性繊維であって、該ポリエステルポリ
オールを構成するジオール成分として1〜70モル%が下
記一般式(1)で示されるジオールであることを特徴と
するポリウレタン弾性繊維。 【化1】 (但し、式中R1 はHまたは炭素原子数2以上のアルキ
ル基、R2 は炭素原子数1以上のアルキル基を示す) - 【請求項2】60g/ lの水酸化ナトリウム水溶液中に定
長化、98℃、30分アルカリ処理した前後において下記式
(a)および(b)で示される特性値を満足することを
特徴とする請求項1記載のポリウレタン弾性繊維。 アルカリ処理前後の強度保持率≧70% (a) アルカリ処理前後の200 %伸長時の応力保持率≧60% (b)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9153872A JPH111822A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | ポリウレタン弾性繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9153872A JPH111822A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | ポリウレタン弾性繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111822A true JPH111822A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15571961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9153872A Pending JPH111822A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | ポリウレタン弾性繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH111822A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6500911B1 (en) | 1999-05-20 | 2002-12-31 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Polyester diol and derived polyurethane and acrylic copolymer |
CN116356449A (zh) * | 2021-12-28 | 2023-06-30 | 华峰化学股份有限公司 | 一种氨纶及其制备方法和应用 |
-
1997
- 1997-06-11 JP JP9153872A patent/JPH111822A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6500911B1 (en) | 1999-05-20 | 2002-12-31 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Polyester diol and derived polyurethane and acrylic copolymer |
KR100679227B1 (ko) * | 1999-05-20 | 2007-02-05 | 다이셀 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 폴리에스테르디올, 그로부터 얻어지는 폴리우레탄 및 그의 스판덱스 필라멘트 |
CN116356449A (zh) * | 2021-12-28 | 2023-06-30 | 华峰化学股份有限公司 | 一种氨纶及其制备方法和应用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4132244B2 (ja) | 熱可塑性ポリウレタンからなるポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 | |
CA2285396A1 (en) | Production process for producing a polyurethane elastic material and elastic yarn. | |
WO2000071598A1 (fr) | Diol de polyester, polyurethanne obtenu a partir dudit diol et filament spandex correspondant, et nouveau copolymere acrylique contenant un dialkylamino, composition de polyester et composition de spandex | |
US5118780A (en) | Polyester urethane fiber: polyester made from methyl pentane diol | |
US5290905A (en) | Polyurethane, elastic polyurethane fiber and polyesterpolycarbonatediol used for the same | |
JP4839455B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JPH111822A (ja) | ポリウレタン弾性繊維 | |
JP2624409B2 (ja) | 弾性糸 | |
US6660825B1 (en) | Lactone polyester diol, polyurethane obtained therefrom, and spandex filament thereof | |
JPH0770278A (ja) | 不粘着性、高弾性モノ−およびマルチ−フィラメントポリエステル/ポリウレタンエラストマー糸、その溶融紡糸製造法およびその使用方法 | |
JPH09310224A (ja) | ポリウレタン弾性繊維 | |
JP3142089B2 (ja) | ポリウレタン弾性繊維 | |
JP2000327759A (ja) | ポリエステルジオール、それから得られるポリウレタン及びそのスパンデックス(登録商標)フィラメント | |
JPS6114245B2 (ja) | ||
JP2000327760A (ja) | ポリエステルジオール、それから得られるポリウレタン及びそのスパンデックス(登録商標)フィラメント | |
JP2000327737A (ja) | 新規ポリウレタン及びそのスパンデックス(登録商標)フィラメント | |
JPH0130925B2 (ja) | ||
CA2445685A1 (en) | Polyurethane and elastic fiber obtained therefrom | |
CA2114281A1 (en) | Non-tacky, highly elastic polyurethane elastomer monofilaments and multifilaments, process for their production, their use, and partially crosslinked thermoplastic polyurethanes for this purpose | |
JP4481328B2 (ja) | 熱可塑性ポリウレタン | |
JPH11131324A (ja) | ポリウレタン弾性繊維 | |
JPH0376811A (ja) | ポリウレタン弾性繊維 | |
JPH0711517A (ja) | ポリエステル製マルチフィラメント | |
JPH10130953A (ja) | ポリウレタン弾性繊維の製造方法 | |
JP2653717B2 (ja) | ポリウレタンおよびポリウレタン弾性繊維とそれに用いるポリエステルポリカーボネートジオール |