JPH11182206A - 蒸気タービンのグランド漏洩蒸気回収システム - Google Patents

蒸気タービンのグランド漏洩蒸気回収システム

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JPH11182206A
JPH11182206A JP35032697A JP35032697A JPH11182206A JP H11182206 A JPH11182206 A JP H11182206A JP 35032697 A JP35032697 A JP 35032697A JP 35032697 A JP35032697 A JP 35032697A JP H11182206 A JPH11182206 A JP H11182206A
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gland
turbine
condenser
chamber
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Yoshifumi Kato
佳史 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】専用のグランド復水器を設ずに、タービンのグ
ランド部から吸出したグランド漏洩蒸気をプラント内で
回収できるようにして設備費の節減化が図れるようにし
た蒸気タービンのグランド漏洩蒸気回収システムを提供
する。 【解決手段】タービン1のグランド部11に配したシャ
フトパッキン部10のシール蒸気室10aに外部からグ
ランド蒸気を供給して軸封するとともに、グランド漏洩
蒸気をベント室10bから吸出して回収するようにした
蒸気タービンのグランド漏洩蒸気回収システムにおい
て、前記ベント室から引出したグランド漏洩蒸気の排気
管路13をタービンの復水器2に組合せたガス抽出器1
6の吸入ライン16cに圧力調整手段として固定絞り1
7,圧力調整弁18を介して連通接続し、ベント室の圧
力を大気圧より若干低い負圧に保持しつつ、ベント室か
ら吸出したグランド漏洩蒸気をガス抽出器を利用して回
収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地熱蒸気タービ
ンプラントを実施対象とした蒸気タービンのグランド漏
洩蒸気回収システムに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、蒸気タービンではロータ
の軸部が車室のケーシングを貫通する部分にシャフトパ
ッキン(ラビリンスパッキン)を配してグランド部を構
成し、ここに外部からグランド蒸気を供給して車室側か
らの蒸気漏出、および外部からの空気流入を防ぐように
している。
【0003】ここで、地熱蒸気タービン(復水タービ
ン)のプラントを例に、従来におけるタービングランド
部の構造,およびグランド部に対するシール蒸気系統を
図2で説明する。図において、1は蒸気タービン、2は
タービン1に付設した復水器であり、蒸気井から採取し
た蒸気はフラッシャで気水分離し、主蒸気ライン3を通
じて蒸気タービン1に供給される。また、タービンから
の排気蒸気は復水器2で復水された後に冷却塔に送ら
れ、ここから復水器2,および他の補機類に冷却水とし
て給水される。なお、4は蒸気ストレーナ、5は主蒸気
止め弁、6は主蒸気加減弁、7は復水ポンプである。
【0004】また、蒸気タービン1においては、ロータ
8の軸部が車室ケーシング9の高圧側,低圧側から貫通
する部分にシャフトパッキン部(ラビリンスパッキン)
10を配してグランド部11を構成している。ここで、
シャフトパッキン部10には内外に直列に並ぶポケット
状のシール蒸気室10a,およびベント室10bが画成
されており、内側のシール蒸気室10aにはグランド蒸
気供給管路12を通じて外部から大気圧(1.033at
a)よりも高い圧力1.1ata 程度にに調圧したグランド
蒸気を供給するとともに、外側のベント室10bは大気
圧より若干低い1.03ata 程度の負圧に保ち、シール
蒸気室側から漏出するグランド蒸気を軸端から流入する
空気と一緒にベント室に接続したグランド漏洩蒸気排気
管路13を通じて回収するようにしている。
【0005】ここで、グランド蒸気は主蒸気ライン3か
らの分岐管路3aを通じて得た蒸気を利用し、圧力調整
弁14で所定圧に減圧した上でグランド蒸気供給管路1
2を通じてシール蒸気室10aに供給するようにしいて
る。一方、ベント室10bから引出したグランド漏洩蒸
気排気管路13は前記復水器2とは別個に備えたグラン
ド復水器15に接続し、ベント室10bから吸出したグ
ランド漏洩蒸気,および空気の混合気をグランド復水器
15に導いた上で、蒸気を凝縮させて復水器2の復水と
一緒に回収し、不凝縮性の空気を排出するようにしてい
る。なお、グランド復水器15に付属する蒸気エゼクタ
ポンプ15aは、前記の分岐管路3aを通じて得た主蒸
気を利用して駆動するようにしている。
【0006】また、地熱蒸気タービンプラントでは、蒸
気井から採取した蒸気中に不凝縮性ガスを多く含んでい
ることから、復水器2に組合せたガス抽出器として、通
常の蒸気タービンプラントと較べてガス抽出容量の大き
なガス抽出器16を備えている。なお、ガス抽出器16
は蒸気エゼクタポンプ16aと蒸気凝縮器16bの組合
せから構成されており、エゼクタポンプ16aの駆動蒸
気には前記したエゼクタポンプ15aと同様に主蒸気を
利用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に従来の地熱蒸気タービンでは、グランド漏洩蒸気を復
水器2とは別個に備えた専用のグランド復水器15に導
いて回収するようにしている。このために、蒸気タービ
ンの補機としてグランド復水器,およびこれに付属する
配管系が必要となることから、蒸気タービンプラントが
複雑化して設備費が高価となる。
【0008】この発明は上記の点に鑑みなされたもので
あり、先記したグランド復水器を省略し、グランド漏洩
蒸気をタービンプラント内で回収できるようにして設備
費の節減化が図れるようにした蒸気タービンのグランド
漏洩蒸気回収システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、タービンのグランド部に配した
シャフトパッキン部がシール蒸気室,およびベント室を
備え、前記シール蒸気室に外部からグランド蒸気を供給
して軸封するとともに、グランド漏洩蒸気をベント室か
ら吸出して回収するようにした蒸気タービンのグランド
漏洩蒸気回収システムにおいて、前記ベント室から引出
したグランド漏洩蒸気の排気管路をタービンに付設した
復水器に付属するガス抽出器の吸入ラインに接続し、該
ガス抽出器を通じてグランド漏洩蒸気を復水器から抽出
した不凝縮性ガスと一緒にガス抽出器に導いて回収する
よう構成する(請求項1)ものとし、ここで、グランド
漏洩蒸気の排気管路に圧力調整手段を接続してベント室
の圧力を大気圧より若干低い負圧に保持するようにする
(請求項2)。
【0010】先述のように地熱蒸気タービンプラントで
は、蒸気井から採取した蒸気中に不凝縮性ガスを多く含
んでいることから、タービンに付設した復水器には容量
の大きなガス抽出器を組合せて使用しており、かつその
ガス抽出器の容量は一般に地熱タービンプラントの復水
器で要求されるガス抽出容量に対し十分な余裕度を持た
せた設計となっている。
【0011】そこで、タービンの復水器に組合せたガス
抽出器を利用してその吸入ラインにグランド漏洩蒸気の
排気管路を接続することにより、タービンのグランド部
から吸出したグランド漏洩蒸気を復水器の胴内から抽出
した不凝縮性ガスと一緒にガス抽出器に導いた上で凝
縮,回収することができ、これにより従来の構成で復水
器と別個に設けたいたグランド復水器,およびその配管
系が不要となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1に示す実施例に基づいて説明する。なお、実施例の図
中で図2に対応する同一部材には同じ符号が付してあ
る。図2において、蒸気タービン1のグランド部11の
構造,およびそのシャフトパッキン部10のシール蒸気
室10aに接続したグランド蒸気供給管路12、並びに
タービン1の復水器2にガス抽出器16を組合せた構成
は図1と同様であるが、シャフトパッキン部10のベン
ト室10bから引出したグランド漏洩蒸気の排気管路1
3は、図1とは異なりグランド復水器を使用せずに、タ
ービン1に付設した復水器2に付属するガス抽出器16
に対し、その吸入ライン16cに圧力調整手段である固
定絞り17,圧力調整弁18を介して連通接続されてい
る。
【0013】ここで、ガス抽出器16の吸入ライン16
cは復水器2の胴内圧力よりも低い0.1〜0.08at
a 程度の真空圧となっているのに対して、グランド部1
1のベント室10aに通じるグランド漏洩蒸気排気管路
13は前記した固定絞り17,圧力調整弁18を介して
大気圧よりも若干低い1.03ata 程度の負圧に保持す
るようにしている。なお、圧力調整弁18は固定絞り1
7と組合せて、蒸気タービンの試運転時にグランド漏洩
蒸気排気管路13が所定の負圧となるように圧力調整を
行う役目を果すものであり、状況によっては固定絞り,
圧力調整弁のいずれか一方だけで対応させることも可能
である。
【0014】かかる構成において、蒸気タービンの運転
時にはタービン1のシャフトパッキン部10のベント室
10bから吸出したグランド漏洩蒸気,およびロータ8
の軸端から吸い込んだ周囲の空気は、復水器2の胴内か
ら抽出した不凝縮性ガスと一緒にガス抽出器16に導い
た上で凝縮,回収される。なお、ガス抽出器16の蒸気
凝縮器16bで凝縮した復水は復水器2のホットウェル
に送られ、ここから復水器2で凝縮した復水と一緒に復
水ポンプ7を通じて冷却塔に送出される。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、この発明のグランド
漏洩蒸気回収システムによれば、タービングランド部の
ベント室から引出したグランド漏洩蒸気の排気管路をタ
ービンに付設した復水器に付属するガス抽出器の吸入ラ
インに接続し、該ガス抽出器を通じてグランド漏洩蒸気
を回収するようにしたことにより、タービンのグランド
部から吸出したグランド漏洩蒸気を復水器の胴内から抽
出した不凝縮性ガスと一緒にガス抽出器に導いた上で凝
縮,回収することができ、これにより従来の構成で復水
器と別個に設けたいた専用のグランド復水器,およびこ
れに関連する配管系を省略してタービンプラントの設備
費の節減化が図れる。
【0016】また、前記したグランド漏洩蒸気の排気管
路に圧力調整手段を接続したことにより、ガス抽出器を
利用してグランド漏洩蒸気を回収する際に、ガス抽出器
での真空圧に対してタービングランド部におけるベント
室の圧力を大気圧より若干低い負圧に調整保持して支障
なくグランド漏洩蒸気を回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地熱蒸気タービンを対象としたこの発明の実施
例によるグランド漏洩蒸気回収システムを装備した蒸気
タービンのプラント構成図
【図2】従来におけるグランド漏洩蒸気回収システムを
装備した地熱蒸気タービンのプラント構成図
【符号の説明】
1 蒸気タービン 2 復水器 3 主蒸気ライン 8 ロータ 9 ケーシング 10 シャフトパッキン部 10a シール蒸気室 10b ベント室 11 グランド部 12 グランド蒸気供給管路 13 グランド漏洩蒸気排気管路 16 ガス抽出器 17 固定絞り 18 圧力調整弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タービンのグランド部に配したシャフトパ
    ッキン部にシール蒸気室,およびベント室を設け、前記
    シール蒸気室に外部からグランド蒸気を供給して軸封す
    るとともに、グランド漏洩蒸気をベント室から吸出して
    回収するようにした蒸気タービンのグランド漏洩蒸気回
    収システムであり、前記タービンに付設した復水器にガ
    ス抽出器を組み合わせたものにおいて、前記ベント室か
    ら引出したグランド漏洩蒸気の排気管路を復水器のガス
    抽出器の吸入ラインに接続し、該ガス抽出器を通じてグ
    ランド漏洩蒸気を回収するようにしたことを特徴とする
    蒸気タービンのグランド漏洩蒸気回収システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のグランド漏洩蒸気回収シス
    テムにおいて、グランド漏洩蒸気の排気管路に圧力調整
    手段を接続してベント室の圧力を大気圧より若干低い負
    圧に保持するようにしたことを特徴とする蒸気タービン
    のグランド漏洩蒸気回収システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009197703A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 地熱タービン
WO2014165053A1 (en) * 2013-03-13 2014-10-09 Echogen Power Systems, L.L.C. Turbine dry gas seal system and shutdown process
CN105736080A (zh) * 2016-04-29 2016-07-06 华电郑州机械设计研究院有限公司 一种新型火电厂小汽轮机轴封抽汽系统
CN110805893A (zh) * 2019-12-18 2020-02-18 大连福佳·大化石油化工有限公司 凝结水回收再利用系统
CN118327699A (zh) * 2024-06-17 2024-07-12 山东华阳众能动力科技有限公司 一种汽轮机漏汽自密封式密封装置

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