JPH11181932A - 型枠兼用断熱材及びそれを用いてコンクリート壁を作る工法 - Google Patents

型枠兼用断熱材及びそれを用いてコンクリート壁を作る工法

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JPH11181932A
JPH11181932A JP35563897A JP35563897A JPH11181932A JP H11181932 A JPH11181932 A JP H11181932A JP 35563897 A JP35563897 A JP 35563897A JP 35563897 A JP35563897 A JP 35563897A JP H11181932 A JPH11181932 A JP H11181932A
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JP
Japan
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insulating material
separator
formwork
mold
heat insulating
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JP35563897A
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Katsumi Miyanaga
克巳 宮永
Nobuhiko Kushima
信彦 櫛間
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱材の表面に貼り付ける化粧用面材に開孔
等の傷を生じさせることなく、型枠兼用断熱材を用いた
コンクリート打ち込み型枠を組み立てることができる型
枠兼用断熱材、及びそれを用いたコンクリート壁を作る
工法を得る。 【解決手段】 相対峙して並設する2枚の型枠10、2
0の間にコンクリートを打ち込みコンクリート壁を作る
工法において、一方の型枠として断熱材21と化粧面材
22aとを積層した型枠兼用断熱材20を用い、かつ、
断熱材21には相対峙して並設する他方の型枠10との
間の距離を確保するために用いられるセパレータ30a
の先端を係止するための先端保持材50を取り付け、そ
こにセパレータ30aの先端を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型枠兼用断熱材及
びそれを用いてコンクリート壁を作る工法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、戸建て住宅における布基礎コン
クリートのようなコンクリート壁を作るのに、相対峙し
た2枚の型枠(通常、合板が用いられる)を適宜のセパ
レータを用いて並設配置してコンクリート打ち込み空間
を形成し、そこにコンクリートを打設・養生した後に、
双方の型枠を取り外すことによりコンクリート壁を作る
ことが行われる。室内の保温性を向上させる等の目的か
ら、形成されたコンクリート壁にパネル状の合成樹脂発
泡体を断熱材として貼り付けることも行われる。また、
表面に適宜の面材や防水材等を多層状に積層した断熱材
を貼り付ける場合もある。
【0003】断熱材を後工程として貼り付けることは煩
わしい作業であり、それを回避した工法として、相対峙
する2枚の型枠のうち、一方は従来どおりの合板材を用
い、他方にはパネル状の合成樹脂発泡体を型枠兼用断熱
材として用いる工法も行われている。その場合にも、パ
ネル状の合成樹脂発泡体の表面に適宜の面材や防水材等
を積層して多層状としたものが断熱材として用いられる
(特許第2655947号公報、特開平8−93100
号公報等参照)。この工法によれば、2枚の型枠の間に
形成される空間にコンクリートを打設し、養生後に、一
方の型枠(すなわち合板側の型枠)をのみ取り外すこと
により、パネル状の合成樹脂発泡体である断熱材が打設
コンクリートと一体となったコンクリート壁が構築され
るので、型枠取り外しの省力化、外装工事の省力化等を
図ることができ、労力とコストの節約をすることができ
る利点がある。
【0004】図10は、上記した形態の型枠兼用断熱材
を用いてコンクリート壁を作る場合の型枠組付け状態の
一例を示すものであり、この例では、一方の型枠10は
合板であり、他方の型枠20は、パネル状の合成樹脂発
泡体21の表面に外装ボード22を貼り、さらにその表
面に防水部材としての樹脂シート23を貼り付けた多層
構造の型枠兼用断熱材を用いている。2枚の型枠10、
20は多数本のセパレータ30により所定距離を保つよ
うにして並設され、コンクリート打ち込み用空間aが形
成される。
【0005】この例において、セパレータ30は2枚の
型枠10、20間の距離よりも長いものであり、その両
端にはネジが切られていると共に、適宜箇所には位置決
め材(木コン)31、32が取り付けてある。一方、2
枚の型枠10、20には前記セパレータ30の先端が通
過し得る貫通孔11、24が多数形成されており、組付
けに当たって、合板型枠10に形成した貫通孔11にセ
パレータ30の一端をその位置決め材32が型枠10の
裏面に当接するまで挿入し、必要に応じて適宜の端太材
(不図示)を介装した状態でネジ33と止め金具34で
仮固定する。また、他方の型枠(型枠兼用断熱材)20
に形成した貫通孔24に前記セパレータ30の他端側を
挿通し、前記他方の位置決め材31に合成樹脂発泡体2
1の裏面が当接するまで移動して、他方の型枠20の位
置決めをし、同様にネジ33と止め金具34で仮固定す
る。それにより、2枚の型枠10、20は、セパレータ
30に設けた位置決め材31、32間の距離を保った状
態で並設される。そのようにしてすべてのセパレータ3
0の取り付けることにより、2枚の型枠10、20の間
にコンクリート打ち込み空間aが形成される。
【0006】その空間a内にコンクリート40を打設
し、養生固化した後に、ネジ33と止め金具34を除去
し、必要に応じて配設した端太材を取り去り、さらに、
一方の合板型枠10を取り去り、最後に、セパレータ3
0の両側突出部を適宜の手段により切断除去することに
よりコンクリート壁は完成する。図示しないが、セパレ
ータ30を中央部とその両端にねじ込み固定した先端部
とで構成し、最後に、ねじ込んだ先端部を取り去るよう
にすることも行われる。なお、図10において、41
は、型枠兼用断熱材20と打設コンクリート40との結
合を確実にするために用いられる結合部材である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の型
枠兼用断熱材を用いてコンクリート壁を作る工法では、
セパレータの先端切断部が壁表面に現れるのを回避する
ことはできない。ねじ込んだ先端部を取り去るようにし
た場合でも、空孔は存在しており、パテ等で修復するこ
とが必要となる。そのために、型枠兼用断熱材として断
熱材の表面に面材(例えば、図示のような外装ボード2
2や樹脂シート23等)を貼り付けたものを用い、高い
表面化粧性を得ようとしても、前記のようにセパレータ
の先端切断部やパテ等での修復箇所が表面に現れること
を避けられず、そのままでは、高い表面化粧性は得られ
ない。そのために、通常、面材の上にさらに化粧紙を貼
り付ける等の付加的表面化粧を施すことが行われる。そ
のような表面修復作業を必要とすることから、面材を貼
り付けた型枠兼用断熱材を用いながら、作業工程の十分
な省力化は達成できなかった。また、通常金属製である
セパレータの先端が露出していることにから、そこが放
熱部となり、断熱性能を低下させる場合もあった。
【0008】本発明の目的は、面材を積層した断熱材か
らなる型枠兼用断熱材を用いてコンクリート壁を作る場
合の上記のような不都合を解消することにあり、より具
体的には、相対峙して並設する2枚の型枠間の距離を確
保するために用いられるセパレータに起因する面材表面
の傷(セパレータの先端切断部や空穴やパテ等での修復
箇所等)を生じさせることなく、高い表面化粧性を持つ
コンクリート壁を作ることを可能とする型枠兼用断熱
材、及び該型枠兼用断熱材を用いてコンクリート壁を作
る工法を得ることを目的とする。また、断熱性能を低下
させることのない型枠兼用断熱材及び該型枠兼用断熱材
を用いてコンクリート壁を作る工法を得ることを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、相対峙して並設する2枚の型枠の間にコン
クリートを打ち込みコンクリート壁を作る工法に用いる
型枠兼用断熱材であって、該型枠兼用断熱材は少なくと
も断熱材と該断熱材の少なくとも一部表面を覆う面材と
を含む多層構造であり、かつ、前記断熱材には相対峙し
て並設する他方の型枠との間の距離を確保するために用
いられるセパレータの先端を係止するための先端保持材
が取り付けられていることを特徴とする型枠兼用断熱材
を開示する。
【0010】この型枠兼用断熱材では、断熱層である断
熱材部分にセパレータの先端を係止するための先端保持
材を取り付けているので、断熱材の表面に積層する面材
に貫通孔を設けることなく、該先端保持材にセパレータ
の先端を係止することで、セパレータ先端側の位置決め
が可能となる。従って、断熱材の表面に貼り付けた面材
の化粧性を損なうことなくコンクリート壁を構築するこ
とが可能となる。
【0011】好ましくは、前記先端保持材をセパレータ
の先端を係止するための係止部を持つ主杆部分と、主杆
部分より大きな径である基板部とから構成し、前記基板
部を前記面材側として断熱材に挿入するようにされる。
それにより、コンクリート打設により生じる、相対峙し
て並設する2枚の型枠が拡開する方向の応力に対して、
型枠兼用断熱材に十分な抗力を付与することができる。
【0012】本発明は、また、上記の型枠兼用断熱材を
用いてコンクリート壁を作る工法も開示する。この工法
は、一方の型枠として前記の型枠兼用断熱材(請求項1
又は2記載の型枠兼用断熱材)をその面材側を外向けと
して配置し、他方の型枠との間の距離を確保するための
セパレータを、その先端を前記型枠兼用断熱材に設けた
先端保持材に係止した状態で取り付け、そこに形成され
たコンクリート打ち込み空間にコンクリートを打設する
ことを特徴とする。
【0013】打設したコンクリートが固化した後、他方
の例えば合板である型枠を外し、セパレータの他方端
(打設コンクリートから突出している部分)を適宜の手
段により取り去ることにより、コンクリート壁は構築さ
れる。セパレータの先端側はコンクリート壁(型枠兼用
断熱材)に埋設されており、表側に露出しないので、そ
のままで表面化粧されたコンクリート壁が完成する。
【0014】前記の工法においては、打設コンクリート
から突出しているセパレータの後端部分を取り去る作業
が必要となる。その作業を緩和するコンクリート壁の構
築工法として、本発明は、さらに、前記他方の型枠とし
て、前記セパレータの後端を保持することのできる後端
保持材を持つものを用い、前記セパレータの先端を前記
型枠兼用断熱材に設けた先端保持材に、後端を前記他方
の型枠に設けた後端保持材にそれぞれ係止することによ
り2枚の型枠間の距離を確保することを特徴とするコン
クリート壁を作る工法をも開示している。
【0015】この工法では、型枠兼用断熱材に相対峙し
て並設する他方の型枠(通常、合板型枠)にもセパレー
タの後端を保持することのできる後端保持材を取り付け
ているので、セパレータの後端側を前記他方の型枠から
外方に延出させることなく、相対峙して2枚の型枠を配
設することが可能となる。そして、2枚の型枠の間にコ
ンクリートを打設して固化した後、他方の型枠を取り去
るだけで、コンクリート壁は構築される。この際に、前
記後端保持材の一部が打設コンクリートの裏面から突き
出た形となるが、裏面側であることと共に、その量はわ
ずかであり、そのまま放置することができる。もちろ
ん、所望により適宜の手段により除去してもよい。
【0016】好ましくは、前記先端保持材及び/又は後
端保持材は樹脂材料で作られる。構築されたコンクリー
ト壁の表面及び裏面には先端保持材及び後端保持材の一
部が現れることとなるが、樹脂材料の放熱性は低く、金
属材料で作られるセパレータの一部が表面に露出するの
と比較して、より高い断熱性能を維持することが可能と
なる。また、後端保持材を樹脂材料で作る場合には、外
側に露出した部分を切断等により除去する作業を容易化
する効果も生じる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明を布基礎コンクリート壁を作るのに用いる場
合を例として詳細に説明する。図1〜図6は、本発明の
第1の実施形態を示しており、この例では、図1に示す
ように、最初に溝Cを掘削してそこに基台となるコンク
リート1を打ち込み、その上に、布基礎コンクリート壁
構築用の型枠を組み立てる。型枠として、一方の型枠1
0は合板の型枠を、他方の型枠20は断熱材21と仕上
げ用面材22a(例えば、フレキシブルボード:窯業系
板材)を積層した2層構造の型枠兼用断熱材を用いる。
【0018】断熱材21は曲げ剛性の高いパネル状の合
成樹脂発泡体が望ましく、その中でも、型内成形のでき
る発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロ
ピレンが望ましい。その中でも、特に、溶剤を用いずに
接着加工をすることができる発泡ポリスチレンは望まし
い。密度は、10kg/立米〜100kg/立米程度が
望ましく、実用的には20kg/立米〜50kg/立米
程度が望ましい。本発明において、このような材料から
なる所定の形状の合成樹脂発泡体に対して、ほぼ等しい
間隔で好ましくは断面角形の貫通孔24aが多数設けら
れる。該貫通孔24aの一方端側はより大きな径の平た
い切欠き部24bとされており、また、他端側の上方部
には適宜形状の切欠き24cが形成される。なお、断熱
材21の前記平たい切欠き部24bが位置する面には、
フレキシブルボードのような面材22aが貼り付けられ
る。
【0019】前記貫通孔24aには図6に示す形状の先
端保持材50が挿入される。先端保持材50は全体とし
てポリプロピレンやポリ塩化ビニルのような樹脂材料で
作られており、後記するセパレータ30aの先端35を
係止するための係止孔51を持つ好ましくは断面角形の
主杆部分52と、該主杆部分52より大きな径の基板部
53とから構成されている。先端保持材50の長さは取
り付ける断熱材21と厚みと同じが幾分短くされ、ま
た、その主杆部分52の形状と寸法は前記貫通孔24a
の形状と寸法にほぼ等しくされる。さらに、前記基板部
53の大きさも、前記貫通孔24aの前記切欠き部24
bとほぼ同じとされる。
【0020】前記先端保持材50をその係止孔51が上
下方向となるようにして、断熱材21に形成した各貫通
孔24aに挿入する。挿入後、先端保持材50は全体が
貫通孔24a内に収容された状態となり、相互間の摩擦
により自由に外れることはない。必要とされる貫通孔2
4aに先端保持材50を挿入した後、面材22aを貼り
付けることにより、本発明による型枠兼用断熱材20が
形成される。面材22aを貼り付ける部分は図示の例に
限ることなく、任意であり、型枠兼用断熱材20の使用
される場所に応じて適宜選択すればよい。全面に貼り付
けるようにしてもよい。
【0021】そのようにして形成した型枠兼用断熱材2
0を基台コンクリート1の上に立設すると同時に、相対
峙してもう一方の合板型枠10も立設し、後記するセパ
レータ30aを用いて型枠10、20間の距離を確保す
る。セパレータ30aはカギ状に折曲した先端35を有
し、反対側には木コン等の位置決め材32aを取り付け
ている。該位置決め材32aの内部にネジを切り、セパ
レータ30aの後端を位置決め材32aにねじ込み固定
すると共に、外側に延出する延長材を反対側からねじ込
むようにしてもよい。
【0022】セパレータ30aの後端側を合板型枠10
に形成した貫通孔11を通して外側(図1で右側)に延
出させ、必要に応じて、縦端太材61、横端太材62等
を組み込んだ後、止め金具34を用いて、位置決め材3
2aが合板型枠10の裏面に衝接するようにして仮固定
する。その際に、セパレータ30aの先端35が下方に
向くようにしておくことが望ましい。次に、型枠兼用断
熱材20を並立して並べ、貫通孔24aの他端側に形成
した前記切欠き24c内に、前記セパレータ30aの先
端35を挿入し、該先端35を、貫通孔24a内に取り
付けた先端保持材50の前記係止孔51に係止する。そ
れにより、型枠兼用断熱材20の合板型枠10に対する
位置決めが行われ、最後に、止め金具34を再度締め付
けることにより、コンクリート打ち込み用型枠の組み立
ては終了する。なお、この例において、先端保持材50
の主杆部分52の断面は角形(非円形断面)であること
から、止め金具34の締め付けにより先端保持材50が
共周りするのは防止される。
【0023】2枚の型枠10、20の間に形成されたコ
ンクリート打ち込み空間aにコンクリート40を打設
し、養生・固化させる。固化後に、止め金具34を外
し、縦端太材61、横端太材62を取り去り、合板型枠
10を取り外す。この手順は従来工法と同じである。必
要に応じて、セパレータ30aの後端側の突出部をカッ
ター等により切断するか、位置決め材32aに後端をね
じ込んでる場合には、逆回転さらながらそこから除去す
る。図2はそのようにして構築されたコンクリート壁を
示している。図示のように、セパレータ30aの先端3
5は、断熱材21に埋設した(収容された)先端保持材
50の係止孔51部分に位置しており、表面をこえて露
出すことはない。従って、貼り付けた面材22aが損傷
を受けることはなく、面材22aの表面性はそのまま維
持される。
【0024】図7〜図9により本発明による型枠兼用断
熱材及びそれを用いてコンクリート壁を作る工法の他の
実施態様を説明する。この例では、合板型枠10側に
も、セパレータ30bの後端36を保持するための後端
保持材60を配置している。該後端保持材60は好まし
くは樹脂材料で一体成形され、図9に示すように、位置
決め材として機能とする平板部材61と、前記セパレー
タ30bの後端36を係止するための該平板部材61の
一方の面に形成された係止孔62と、前記平板部材61
の他方の面に形成された筒状挿入部63とから構成さ
れ、該筒状挿入部63の寸法は、合板型枠10に形成し
た貫通孔11の直径とほぼ同じとされる。また、前記筒
状挿入部63の一部は小径な部分64とされている。
【0025】この後端保持材60は、合板型枠10に形
成した各貫通孔11に前記筒状挿入部63を挿入し、表
側に突出した前記筒状挿入部63の部分に後記する止め
材65を取り付けることにより合板型枠10に固定され
る。すなわち、止め材65は前記筒状挿入部63より幾
分大きな径である第1の透孔部分66と、前記筒状挿入
部63に形成した小径な部分64とほぼ同じ径である第
2の透孔部分67とを有しており、該第1の透孔部分6
6に表側に突出した前記筒状挿入部63をとおした状態
で送り込み、前記小径の部分64に達した時点で、止め
材65を下方に動かして該小径の部分64に前記第2の
透孔部分66を係入することにより、両者は一体に組付
けられ、後端保持材60は合板型枠10に固定される。
【0026】なお、この実施の形態において、型枠兼用
断熱材20側に取り付ける先端保持材は、図6に示した
先端保持材50をそのまま用いることもできるが、図9
には異なった形状の先端保持材70を示している。この
先端保持材70は、係止孔71と断面角形の主杆部分7
2の形状は前記先端保持材50の場合と同様であるが、
基板部73の形状が先端保持材50のものと異なってい
る。この基板部73は全体が偏平な円錐形であり、その
裏面部分に多数のリム74を一体に成形している。この
形態の先端保持材70は、基板部73がリム74を持つ
ことにより、高い剛性を示し、コンクリート打設後に生
じる引張り方向の負荷に対して十分な耐性を示し、断熱
材21が変形するのを一層確実に防止することができ
る。
【0027】図7に示すように、後端保持材60を取り
付けた合板型枠10と、先端保持材70を取り付けた型
枠兼用断熱材20を、端太材61を用いる等の適宜の手
段により相対峙して並設し、その状態で、予め用意した
図9に示すような両端35、36をガキ状に折曲した所
定長さのセパレータ30bを、先端35を型枠兼用断熱
材20に取り付けた先端保持材70の前記係止孔71
に、後端36を合板型枠10に取り付けた後端保持材6
0の前記係止孔62にそれぞれ嵌め込むことにより、2
枚の型枠10、20の位置決めが行われる。
【0028】図1〜図6に示した実施形態の場合と同様
に、前記コンクリート打ち込み空間aにコンクリート4
0を打設し、養生・固化させる。固化後に、止め材65
を上方に動かして抜き去り、端太材61及び合板型枠1
0を取り外す。図8はこのようにして構築されたコンク
リート壁を示しており、表面側(面材22aを貼り付け
た側)に露出物はなく平坦であり、裏面側に前記後端保
持材60の筒状挿入部63のみが突き出た状態となって
いる。必要に応じて、前記筒状挿入部63の部分をカッ
ター等により切断する。この実施形態では、セパレータ
30bはすべてコンクリート壁の内部に埋設しており、
樹脂材料製の後端保持材60及び先端保持材70の一部
のみが表裏面に露出しているにすぎない。そのために、
金属材料であるセパレータ30bによる放熱作用を完全
に押さえ込むことが可能となり、高い断熱性が達成され
る。上記の説明は本発明の好ましい実施の形態の説明で
あって、本発明はこれに限られない。特に、本発明は図
示の布基礎コンクリート壁に限らす、断熱層を一体に持
つ任意のコンクリート壁を作るのに用い得ることは明ら
かである。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、断熱材の表面に貼り付
ける化粧用面材に開孔等の傷を生じさせることなく、型
枠兼用断熱材を用いたコンクリート打ち込み型枠を組み
立てることができ、高い表面化粧性を持つコンクリート
壁を容易に構築することができる。また、金属材料で造
られるるセパレータの先端が露出しないことから、断熱
効果を低下させることのないコンクリート壁を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明による型枠兼用断熱材を用いてコンクリー
ト打ち込み空間を形成した状態を示す図。
【図2】図1に示す型枠兼用断熱材を用いて構築された
コンクリート壁を示す図。
【図3】本発明による型枠兼用断熱材の一例を示す表面
側斜視図。
【図4】図3に示す型枠兼用断熱材の裏面側斜視図。
【図5】図4のV−V線による断面図。
【図6】断熱材にセパレータとその先端保持材を取り付
ける状態を説明する図。
【図7】発明による他の形態の型枠兼用断熱材を用いて
コンクリート打ち込み空間を形成した状態を示す図。
【図8】図7に示す型枠兼用断熱材を用いて構築された
構築されたコンクリート壁を示す図。
【図9】他の形態のセパレータを用いる場合の先端保持
材と後端保持具との組付け状態を説明する図。
【図10】従来工法による型枠兼用断熱材を用いたコン
クリート壁の製造過程を説明する図。
【符号の説明】
a…コンクリート打ち込み空間、10…型枠(合板)、
20…型枠(型枠兼用断熱材)、21…合成樹脂発泡体
製の断熱材、22a…面材、50…セパレータの先端を
係止するための先端保持材、24a…貫通孔、30a…
セパレータ、32a…位置決め材(木コン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/86 611B 611M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対峙して並設する2枚の型枠の間にコ
    ンクリートを打ち込みコンクリート壁を作る工法に用い
    る型枠兼用断熱材であって、該型枠兼用断熱材は少なく
    とも断熱材と該断熱材の少なくとも一部表面を覆う面材
    とを含む多層構造であり、かつ、前記断熱材には相対峙
    して並設する他方の型枠との間の距離を確保するために
    用いられるセパレータの先端を係止するための先端保持
    材が取り付けられていることを特徴とする型枠兼用断熱
    材。
  2. 【請求項2】 前記先端保持材は、前記セパレータの先
    端を係止するための係止部を持つ主杆部分と基板部とか
    ら構成され、前記基板部を前記面材側として断熱材に挿
    入されていることを特徴とする請求項1記載の型枠兼用
    断熱材。
  3. 【請求項3】 相対峙して並設する2枚の型枠の間にコ
    ンクリートを打ち込みコンクリート壁を作る工法であっ
    て、一方の型枠として請求項1記載の型枠兼用断熱材を
    その面材側を外向けとして配置し、他方の型枠との間の
    距離を確保するためのセパレータを、その先端を前記型
    枠兼用断熱材に設けた先端保持材に係止した状態で取り
    付けた後、2枚の型枠の間にコンクリートを打ち込むこ
    とを特徴とするコンクリート壁を作る工法。
  4. 【請求項4】 前記他方の型枠として、前記セパレータ
    の後端を保持することのできる後端保持材を持つものを
    用い、前記セパレータの先端を前記型枠兼用断熱材に設
    けた先端保持材に、後端を前記他方の型枠に設けた後端
    保持材にそれぞれ係止することによって2枚の型枠間の
    距離を確保することを特徴とする請求項3記載のコンク
    リート壁を作る工法。
  5. 【請求項5】 前記先端保持材及び後端保持材として、
    樹脂材料で作られたものを用いることを特徴とする請求
    項4記載のコンクリート壁を作る工法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283433A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Masamichi Ishiyama 発泡性断熱体の型枠部材と改良されたセパレータを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法
JP2009035998A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Takahashi Kanri:Kk 外断熱・隣地空き無しrc建築工法
JP2016113864A (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 舩木商事有限会社 型枠パネル用支持材、及びコンクリート壁体の構築構造
CN111424842A (zh) * 2020-05-21 2020-07-17 上海圣奎塑业有限公司 低能耗建筑墙体保温构造及其施工方法
JP2021032013A (ja) * 2019-08-28 2021-03-01 株式会社光都市綜合設計 止水性を高めたコンクリート構造物の構築方法および当該方法に用いる打込み型枠

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