JP3040731B2 - 断熱箱体及びその製造方法 - Google Patents

断熱箱体及びその製造方法

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JP3040731B2
JP3040731B2 JP9040296A JP4029697A JP3040731B2 JP 3040731 B2 JP3040731 B2 JP 3040731B2 JP 9040296 A JP9040296 A JP 9040296A JP 4029697 A JP4029697 A JP 4029697A JP 3040731 B2 JP3040731 B2 JP 3040731B2
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良一 松島
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L59/00Thermal insulation in general
    • F16L59/04Arrangements using dry fillers, e.g. using slag wool which is added to the object to be insulated by pouring, spreading, spraying or the like

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Insulation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、断熱箱体及びそ
の製造方法に関し、詳しくは例えば住宅用の床下収納庫
とか堀こたつの炉箱として使用される断熱箱体及びその
製造方法に関するするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の断熱箱体として、例えば
図20に示すように、複数の合板面板50と合板芯材5
1とを組み合わせた、いわゆる合板フラッシュ構造の箱
体1′内に断熱材52を挟み込むと共に、合板芯材51
の木口面にフェルトなどの化粧用シート52を貼り付け
るようにしたものが知られている。なお断熱材52とし
て、例えば発泡ウレタン、ポリスチレン等が用いられ
る。尚図中の53は防水用のポリエステル層である。
【0003】また、上記箱体1′の開口部周囲を建物躯
体に取付けるにあたっては、図21に示すように、L形
アングル材より成る取付部材11を箱体1′の外側の周
囲にビス53で螺着するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のよう
な合板フラッシュ構造の箱体1′内に断熱材52を挟み
込む方法にあっては、箱体1′の組立てが複雑となり、
生産性が低下し、しかも箱体1′の開口部側の端縁部に
合板芯材51を使用しているため、合板芯材51の厚み
のばらつきによって、合板芯材51を外側面板50と内
側面板50との間に入れ難くなり、箱体1′の寸法精度
が悪くなるなど、生産性が著しく低下するという問題が
ある。しかも、断熱材52が充填される隙間は、合板芯
材51によって不連続となっているために、断熱材52
を隙間に均一に配置できなくなり、箱体1′の断熱性が
低下し、そのうえ均一な断熱効果が得られないという問
題もある。
【0005】本発明は、上記従来例に鑑みてなされたも
ので、断熱箱体の生産性を向上させると共に、断熱性の
向上及び均一化を図ることを課題とし、また断熱箱体の
気密性を高めて防水性の向上を図ることを課題とし、ま
た断熱箱体の強度を高めると共に、寸法精度を高めるこ
とを課題とし、さらに断熱箱体を建物躯体などに容易に
取付け可能とすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る断熱箱体は、上面が開口した外箱2内
に、周側部2a,3a間から底部2b,3bに亘って空
隙部4が形成されるようにして内箱3が配置され、上記
空隙部4に硬質発泡体5が充填されると共に、外箱2と
内箱3の上端部に端縁部材6が覆設されて成ることを特
徴としており、このように構成することで、硬質発泡体
5の自己接着力で外箱2と内箱3と端縁部材6が接着さ
れて一体化され、強度の高い断熱箱体1を容易に形成で
き、しかも、端縁部材6によって断熱箱体1の開口部周
縁の見栄えが良くなると共に、外箱2と内箱3の周側部
2a,3aから底部2b,3bに亘る空隙部4に硬質発
泡体5が充填されるので、断熱性の向上及び均一化を図
るのが容易となる。
【0007】ここで、上記外箱2が樹脂一体成形品から
成り、内箱3が合板から成るのが好ましく、この場合、
外箱2の気密性が従来に比べて格段に向上し、例えば床
下浸水した時でも水が断熱箱体1内に浸入するのを防止
できる構造でありながら、内箱3を合板で構成すること
で柄や模様を自在に選択できるようになる
【0008】上記外箱2の底部2bの裏面側に複数の補
強用リブ7を形成するのが好ましく、この場合、補強用
リブ7によって外箱2の衝撃強度、耐荷重性能を向上さ
せると共に、発泡樹脂量を余分に使用することなく、断
熱箱体1全体の強度を高めることができる。上記端縁部
材6は、外箱2と内箱3の各上端部を覆う鍔部8と、外
箱2と内箱3の間に位置する中空の基部9とを備えた断
面略T字状の成形品より成るのが好ましく、この場合、
端縁部材6の基部9を外箱2と内箱3の間に挿入するだ
けで、鍔部8によって外箱2と内箱3の各上端部が覆わ
れることとなり、端縁部材6の挿着がきわめて簡易とな
り、また端縁部材6の寸法設定によって外箱2と内箱3
間の空隙部4の幅を一定にすることが容易となり、断熱
箱体1の寸法精度を高めることが容易となる。
【0009】
【0010】記内箱3の外箱2との対向面3cの適宜
箇所に、外箱2と内箱3の間隔より薄い厚みの補強板1
2を取付けるのが好ましく、この場合、補強板12によ
って合板製の内箱3の強度アップを図ることができると
共に、例えば取付部材11を内箱3に対してより強固に
取付け可能となる。
【0011】また、本発明に係る断熱箱体1の製造方法
は、下型13に上面が開口した外箱2を配置し、周側部
2a,3a間から底部2b,3bに亘って空隙部4が形
成されるように外箱2より一回り小さい内箱3を上型1
4に配置すると共に、外箱2内に内箱3が収納されたと
きに外箱2と内箱3の上端部を塞ぐように端縁部材6を
配置し、外箱2の底面上に発泡樹脂液5aを注入して発
泡硬化させるものであるから、外箱2と内箱3の間に硬
質発泡体5を充填するための空隙部4を容易に形成でき
ると共に、外箱2と内箱3の上端部に端縁部材6を容易
に挿着できるものであり、しかも硬質発泡体5の自己接
着力によって外箱2と内箱3と端縁部材6が強固に接着
されて一体化され、断熱箱体1として十分な強度が得ら
れると同時に、断熱性の向上及び均一化が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例と
して、家屋の床下に設置する床下収納庫として使用され
る断熱箱体1を例示する。床下収納庫15は、図4に示
すように、断熱箱体1の上面開口部を蓋板16で開閉自
在とすると共に、断熱箱体1の内面側に蓋板16を開閉
するための上昇装置17が取付けられている。上昇装置
17は例えばリンク機構18とガススプリング19等で
構成されている。図4中の20は本体フランジ金具であ
る。
【0013】断熱箱体1は、図5に示すように、上面が
開口した外箱2と、外箱2より一回り小さい上面が開口
した内箱3と、外箱2と内箱3の周側部2a,3a間か
ら底部2b,3bに亘って形成された空隙部4に充填さ
れる硬質発泡体5と、外箱2と内箱3の上端部に亘って
覆設される端縁部材6とで主体が構成されている。外箱
2は、例えば樹脂一体成形品から成り、四方の周側部2
aと底部2bとが一体成形されている。外箱2の底部2
bの裏面側には、図6〜図8に示すように、縦横交差状
に複数の補強リブ7が形成されており、更に外箱2の周
側部2aの外面側にも横方向に間隔をあけて上下方向に
延びた複数の補強リブ7′が形成されている。これら補
強リブ7,7′は外箱2の衝撃強度、耐荷重性能を向上
させると共に、発泡樹脂量を余分に使用することなく、
断熱箱体1全体の強度を高める働きをする。
【0014】内箱3は、例えば合板から成り、四方の周
側部3aと底部3bとで構成されている。内箱3の周側
部3aは垂直面で形成されている。これにより、蓋板1
6の上昇装置17の取付けを無理なく行なえると共に、
内箱3用の合板を直角に切断できるようになり、そのう
え物を収納し易く、且つ見栄えを良くできるようになっ
ている。この内箱3を構成する合板として例えばプリン
ト合板を使用することにより、色々な柄が表現できるよ
うになり、さらに和風、洋風が自在に選べるものであ
る。
【0015】端縁部材6は、図1に示すように、外箱2
と内箱3の上端部に覆設される略T字状に形成されてい
る。この端縁部材6は内箱3と外箱2の上端部の全周に
亘って設けられるものであり、外箱2と内箱3の各上端
部を覆う鍔部8と、外箱2と内箱3の間に位置する中空
の基部9とを備えた断面略T字状の成形品より成る。な
お、鍔部8と基部9は、樹脂で一体成形されてもよく、
或いは別体で構成されてもよい。また着色原料の樹脂を
使用して端縁部材6を成形すれば、端縁部材6の木口面
に化粧シートなどを貼る必要がなくなる。また図1では
端縁部材6の基部9の傾斜面9aより上側部分を外箱2
に接触させた状態を図示しているが、例えば基部9の厚
みを外箱2と内箱3との間隔よりも薄く設定して、基部
9と外箱2との間に隙間が生じるようにしてもよいもの
である。この場合、隙間に発泡樹脂が流入して接着力を
一層高めることができるものとなる。
【0016】上記鍔部8は、外箱2の上端部に載置され
る外向き鍔部8aと、内箱3の上端部に載置される内向
き鍔部8bとから成り、内向き鍔部8bの先端には内箱
3の周側部3aの内面上部を覆う延長部8cが突設され
ている。基部9は、例えば下方に向けて先細り形状をし
ており、図3に示すように、略矩形状の上部中空部9a
と略台形状の下部中空部9bとが幅狭部10を介して連
設されている。尚、基部9の内箱3側の面9dは内箱3
側に予め接着されている。また、基部9の上部中空部9
aの下部には木ネジなどのタッピングビス25が挿通す
るビス止め空間26が形成され、このビス止め空間26
の両側にビス孔27が夫々形成されている。一方、基部
9の下部中空部9bは、外箱2との対向面が下方になる
程内箱3側に傾斜した傾斜面9cを有する断面略台形状
に形成されている。
【0017】上記基部9の幅狭部10は、取付部材11
からの締結具28が螺着されるものであり、本実施形態
では、外箱2側に片寄せ形成されており、この幅狭部1
0の外箱2側とは反対側にはボルト28aが挿通するボ
ルト止め空間30が形成されている。ここで、取付部材
11とは、床などの建物躯体に取付けられるL形アング
ル材から成る外側取付部材11aと、蓋板16の上昇装
置17に取付けられる内側取付部材11bとを含む。先
ず、外側取付部材11aと内側取付部材11bを同時に
断熱箱体1に取付ける場合には、図1に示すように、外
側取付部材11aを外箱2の周側部2aの外面に当て、
内側取付部材11bを内箱3の周側部3aの内面に当て
た状態で、ボルト28aを内箱3を貫通して上記基部9
のボルト止め空間30に挿入し、さらに基部9の幅狭部
10、外箱2及び取付部材11を夫々貫通して、外側か
らナット28bを締め付けることによって、両取付部材
11を断熱箱体1に対して固着できるものである。一
方、図2(a)に示すように、タッピングビス25を外
側取付部材11a及び外箱2を貫通して基部9の幅狭部
10に螺入することによって外側取付部材11aだけを
断熱箱体1に取付けることができるものであり、また図
2(b)に示すように、タッピングビス25を内側取付
部材11b及び内箱3を貫通して基部9の幅狭部10に
螺入することによって内側取付部材11bだけを断熱箱
体1に取付けることができるものである。
【0018】次に、上記構成の断熱箱体1を製造する方
法の一例を説明する。先ず図9に示すように、略U字状
の下型13に上面が開口した樹脂製の外箱2を配置す
る。なお、外箱2を下型13から取外く易くするため
に、外箱2の周側部2a及び下型13の内周面を上方に
なる程拡開したテーパ状にしておくのが望ましい。一
方、略T字状の上型14に外箱2より一回り小さい合板
から成る内箱3を配置すると共に、内箱3の周側部3a
側に端縁部材6を予め貼りつけておく。その後、注入ヘ
ッド31から外箱2の底部2b上に発泡樹脂液5aを注
入した後に、図10に示すように、シリンダー32によ
って上型14と下型13とを型締めして、周側部2a,
3a間から底部2b,3b間に亘って連続した空隙部4
が形成されるように内箱3を外箱2内に収納する。この
とき発泡樹脂液5aが外箱2と内箱3間の空隙部4に充
満し、その後、発泡樹脂が発泡硬化して硬質発泡体5と
なり、この硬質発泡体5の自己接着力によって外箱2と
内箱3と端縁部材6とが一体化される。その後、図11
(a)に示すように上型14を型抜きした後に、図11
(b)に示すように、下型13より完成された断熱箱体
1を取り出す。
【0019】ここで、図1のように端縁部材6の基部9
が傾斜面9cを有する台形状に形成されている場合に
は、上型14と下型13とを型締めする際に、傾斜面9
cによって端縁部材6が外箱2の上端部に突っかかるこ
となく、内箱3を外箱2内にスムーズに収納できると共
に、端縁部材6の鍔部8が外箱2と内箱3の上端部を覆
った状態となる。またこのとき傾斜面9cによって発泡
樹脂と外箱2との接触面積、発泡樹脂と基部9との接触
面積が夫々広くなるので、外箱2と内箱3と端縁部材6
とが強固に接着されることとなり、断熱性だけでなく、
十分な強度が得られるようになる。また、基部9の厚み
を外箱2と内箱3との間隔よりも薄く設定することで、
発泡樹脂が外箱2と基部9の隙間から幅狭部10のボル
ト孔29を介してボルト止め空間30に流入できるよう
になり、さらに上部中空部9aのビス孔27を介してビ
ス止め空間26に流入できるようになり、基部9に対す
るボルト28a及びタッピングビス25の保持強度が一
層高められるようになる。なお、基部9の内箱3側の面
9dは内箱3に対して予め接着してあるので、基部9と
内箱3との隙間には発泡樹脂は入り込まないものであ
る。
【0020】このように、断熱箱体1を製造するにあた
って、外箱2より一回り小さい内箱3を外箱2内にセッ
トすることで、外箱2と内箱3の間に空隙部4を容易に
形成できると共に、外箱2と内箱3の上端部に端縁部材
6を容易に挿着でき、さらに空隙部4に硬質発泡体5を
充填することによって、断熱箱体1の接着強度と断熱効
果の両方を高めることができる。従って、従来のような
複数の合板面板と合板芯材とを組み合わせた、いわゆる
合板フラッシュ構造の箱体内に断熱材を挟み込んだり、
或いは合板芯材の木口面にフェルトなどの化粧用シート
を貼り付けたりする場合と比較して、断熱性の向上及び
均一化を図ることができ、この結果、強固でしかも断熱
性に優れた断熱箱体1を容易に製造することができる。
【0021】また、従来では、複数の合板面板を組み合
わせて外箱を構成していたため、外箱の気密性が悪く、
床下浸水時に水が箱体内に浸入するなど、防水性が低下
するという問題があるが、本実施形態では、外箱2を樹
脂一体成形品で形成してあるので、外箱2の気密性が従
来に比べて格段に優れ、従って、床下浸水時でも水が断
熱箱体1内に浸入するのを防止できるという利点もあ
る。
【0022】さらに、端縁部材6として、外箱2と内箱
3の各上端部を覆う鍔部8と、外箱2と内箱3の間に位
置する中空の基部9とを備えた断面略T字状の成形品を
使用することによって、端縁部材6の基部9を外箱2と
内箱3の間に挿入するだけで、鍔部8によって外箱2と
内箱3の各上端部が覆われることとなり、端縁部材6の
挿着がきわめて簡易となる。しかも端縁部材6の寸法設
定によって外箱2と内箱3間の空隙部4の幅を一定にす
るのが容易となり、従って、断熱箱体1の寸法精度が向
上し、生産性能を高めることができ、そのうえ基部9を
中空形状とすることで、材料コストを低減でき、尚且
つ、基部9に幅狭部10を形成することで、取付部材1
1との螺着も容易に行なうことができるという利点もあ
る。
【0023】前記実施形態では、中空の基部9を用いた
が、これに限らず、基部9を合板で構成してもよい。こ
の場合、合板の形状は、図12(a)(b)に示すよう
な矩形状、或いは図12(c)に示すような傾斜面9c
を備えた断面略台形状のいずれであってもよい。また鍔
部8は、図12(a)(c)のように樹脂カバーで成形
されてもよいが、図12(b)のように基部9の上面か
ら外箱2及び内箱3の上端部に亘ってフェルト40を貼
り付けるようにしてもよい。
【0024】ところで、上記のように基部9が矩形状の
合板で構成される場合、図15に示すように、内箱3を
外箱2内に収納する際に、基部9が外箱2の上端部に突
っかかり易くなり、さらに図16に示すように、合板の
厚みが外箱2と内箱3の間隔とほぼ同じ厚みのときに
は、発泡樹脂が外箱2と内箱3の間に入り込まず、外箱
2と内箱3とが一体化され難くなる。そこで、図13に
示すように、基部9を傾斜面9cを持った台形状に形成
することによって、基部9が外箱2の上端部に突っかか
らず、スムーズに収納できるようになり、また基部9の
厚みを外箱2と内箱3との間隔よりも薄く設定すること
によって、発泡樹脂が外箱2と基部9の隙間に流入でき
るようになり、断熱箱体1の強度を高めることができ
る。なお、基部9の内箱3側の面は内箱3に対して予め
接着してあり、基部9と内箱3との隙間に発泡樹脂が入
り込まない点は図1及び図2の実施形態と同様である。
【0025】なお、基部9を台形状とせず、図14に示
すような外箱2と基部9との間隔よりも薄い矩形状とし
てもよい。この場合、外箱2と基部9との隙間Gに発泡
樹脂が流入することで、台形状にした場合と同様、強固
な接着力が得られる。上記基部9の更に他の実施形態を
図17及び図18に示す。この実施形態では、中空の基
部9の上部中空部9aとビス止め空間26とが仕切壁4
1で仕切られていると共に、ビス止め空間26の中央側
に幅狭部10を形成してある。この場合、ビス止め空間
26に入った発泡樹脂が上部中空部9a内に流入しない
ようにでき、発泡樹脂の材料の合理化を図ることができ
ると共に、ビス止め空間26内に流入する発泡樹脂によ
って基部9に対するタッピングビス25の保持強度を高
めるのに一層有効となる。他の構成は図1及び図2の実
施形態と同様である。
【0026】さらに、図19に示すように、内箱3の外
箱2との対向面3cの適宜箇所に、外箱2と内箱3の間
隔より薄い厚みの補強板12を取付けるようにしてもよ
い。この補強板12によって合板製の内箱3の強度アッ
プを図ることができる。また、この補強板12の部分に
例えば蓋板16の上昇装置17の内側取付部材11bを
ビス止めすることによって、上昇装置17を内箱3に対
してより強固に取付けることが可能となる。
【0027】本発明の断熱箱体1は、上記のように床下
収納庫15として使用されるだけでなく、住宅用の掘ご
たつの炉箱としても広く使用できるものである。なお、
前記実施形態では、外側取付部材11aと外箱2とを別
体で構成した場合を説明したが、これに限定されるもの
ではなく、例えば外側取付部材11aと外箱2とを例え
ばインサート成形或いは樹脂一体成形などによって一体
形成してもよいものである。この場合、外側取付部材1
1aと外箱2との機械的な接続が不要となり、一層の省
施工化を図ることができるようになる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、上面が開口した外箱内に、周側部間
から底部間に亘って空隙部が形成されるようにして内箱
が配置され、上記空隙部に硬質発泡体が充填されると共
に、外箱と内箱の上端部に端縁部材が覆設されて成るか
ら、硬質発泡体の自己接着力で外箱と内箱と端縁部材の
基部とが接着されて一体化され、強度の高い断熱箱体を
容易に形成でき、しかも端縁部材によって断熱箱体の開
口部周縁の見栄えが良くなると共に、外箱と内箱の周側
部間から底部間に亘る空隙部に硬質発泡体が充填される
ことによって、断熱箱体の断熱性の向上及び均一化を図
ることが容易となる。
【0029】しかも、外箱が樹脂一体成形品から成り、
内箱が合板より成るから、外箱を樹脂一体成形品で形成
してあるので、外箱の気密性が従来に比べて格段に優
れ、従って、床下浸水時でも水が断熱箱体内に浸入する
のを防止できる。また内箱を合板で形成することで、例
えば色々な柄が表現できると共に、和風、洋風が自在に
選べるようになり、防水性と外観の両方に優れた断熱箱
体が得られる。
【0030】また請求項2記載の発明は、請求項1の効
果に加えて、外箱の底部の裏面側に複数の補強用リブを
形成したから、この補強用リブによって外箱の衝撃強
度、耐荷重性能を向上させることができると共に、発泡
樹脂量を余分に使用することなく、断熱箱体全体の強度
を高めることができる
【0031】また請求項記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、端縁部材は、外箱と内箱の各上端部を
覆う鍔部と、外箱と内箱の間に位置する中空の基部とを
備えた断面略T字状の成形品より成るから、端縁部材の
基部を外箱と内箱の間に挿入するだけで、鍔部によって
外箱と内箱の各上端部が覆われることとなり、端縁部材
の挿着がきわめて簡易となり、しかも端縁部材の寸法設
定によって外箱と内箱間の空隙部の幅を一定にすること
が容易となり、断熱箱体の寸法精度が向上し、生産性能
を高めることができ、そのうえ基部を中空形状とするこ
とで、材料コストの低減を図ることができる。
【0032】
【0033】また請求項記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、内箱の外箱との対向面の適宜箇所に、
外箱と内箱の間隔より薄い厚みの補強板を取付けたか
ら、補強板によって合板製の内箱の強度アップを図るこ
とができ、また補強板の部分に例えば取付部材をビス止
めすることによって、該取付部材を内箱に対してより強
固に取付けることが可能となる。
【0034】また請求項記載の発明は、下型に上面が
開口した外箱を配置し、外箱の周側部を上方になる程拡
開したテーパ状にし、周側部間から底部間に亘って空隙
部が形成されるように外箱より一回り小さい内箱を上型
に配置すると共に、外箱内に内箱が収納されたときに外
箱と内箱の上端部を塞ぐように端縁部材を配置し、外箱
の底面上に発泡樹脂液を注入して発泡硬化させることに
より、外箱と内箱と端縁部材とを一体化することを特徴
としているので、外箱と内箱の間に空隙部を容易に形成
できると共に、外箱と内箱の上端部に端縁部材を容易に
挿着できるようになる。しかも空隙部に硬質発泡体を充
填させることによって、硬質発泡体の自己接着力で外箱
と内箱と端縁部材が強固に接着されて一体化され、断熱
性のみならず、断熱箱体として十分な強度が得られると
共に、断熱性の向上及び均一化が図られる。従って、従
来のような複数の合板面板と合板芯材とを組み合わせ
た、いわゆる合板フラッシュ構造の箱体内に断熱材を挟
み込んだり、或いは合板芯材の木口面にフェルトなどの
化粧用シートを貼り付けたりする場合と比較して、強固
でしかも断熱性に優れた断熱箱体を容易に製造すること
ができ、生産性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す断面図である。
【図2】(a)は同上の外側取付部材を断熱箱体に取付
ける場合を説明する断面図、(b)は同上の内側取付部
材を断熱箱体に取付ける場合を説明する断面図である。
【図3】同上の端縁部材を説明する側面図である。
【図4】同上の断熱箱体が使用される床下収納庫の斜視
図である。
【図5】同上の断熱箱体の斜視図である。
【図6】同上の外箱の側面図である。
【図7】同上の外箱の下面図である。
【図8】同上の外箱を斜め下方から見た斜視図である。
【図9】(a)は同上の上型と下型の説明図、(b)は
発泡樹脂液の注入状態の説明図である。
【図10】同上の型締め時の説明図である。
【図11】(a)は型抜き時の説明図、(b)は完成し
た断熱箱体を取り出す際の説明図である。
【図12】(a)〜(c)は同上の端縁部材の基部の他
の実施形態の説明図である。
【図13】同上の台形状の基部を用いた場合の発泡樹脂
の充填状態の説明図である。
【図14】同上の矩形状の基部を用いた場合の発泡樹脂
の充填状態の説明図である。
【図15】図9の比較例の説明図である。
【図16】図14の比較例の説明図である。
【図17】更に他の実施形態の断面図である。
【図18】(a)(b)は更に他の実施形態の断面図で
ある。
【図19】更に他の実施形態の断面図である。
【図20】従来の断熱箱体の一部破断斜視図である。
【図21】(a)は従来の外側取付部材と断熱箱体とを
取付けた状態の要部破断斜視図、(b)は全体の斜視図
である。
【符号の説明】
1 断熱箱体 2 外箱 2a 周側部 3a 底部 3 内箱 3a 周側部 3b 底部 3c 外箱との対向面 4 空隙部 5 硬質発泡体 5a 発泡樹脂液 6 端縁部材 7 補強用リブ 8 鍔部 9 基部 10 幅狭部 12 補強板 13 下型 14 上型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 浩二 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)発明者 三保 豪心 広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西川化成株式会社内 (72)発明者 浜崎 昌弘 広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西川化成株式会社内 (72)発明者 樫原 淳二 広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西川化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−21593(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 59/04 E04F 19/08 F24C 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂一体成形品から成り上面が開口した
    外箱内に、周側部間から底部間に亘って空隙部が形成さ
    れるようにして合板から成る内箱が配置され、上記空隙
    部に硬質発泡体が充填されると共に、外箱と内箱の上端
    部に端縁部材が挿着されて覆設されて成ることを特徴と
    する断熱箱体。
  2. 【請求項2】 外箱の底部の裏面側に複数の補強用リブ
    を形成したことを特徴とする請求項1記載の断熱箱体。
  3. 【請求項3】 端縁部材は、外箱と内箱の各上端部を覆
    う鍔部と、外箱と内箱の間に位置する中空の基部とを備
    えた断面略T字状の成形品より成ることを特徴とする請
    求項1記載の断熱箱体。
  4. 【請求項4】 内箱の外箱との対向面の適宜箇所に、外
    箱と内箱の間隔より薄い厚みの補強板を取付けたことを
    特徴とする請求項1記載の断熱箱体。
  5. 【請求項5】 下型に上面が開口した外箱を配置し、外
    箱の周側部を上方になる程拡開したテーパ状にし、周側
    部間から底部間に亘って空隙部が形成されるように外箱
    より一回り小さい内箱を上型に配置すると共に、外箱内
    に内箱が収納されたときに外箱と内箱の上端部を塞ぐよ
    うに端縁部材を配置し、外箱の底面上に発泡樹脂液を注
    入して発泡硬化させることにより、外箱と内箱と端縁部
    材とを一体化することを特徴とする断熱箱体の製造方
    法。
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