JPH0913526A - 断熱パネル - Google Patents

断熱パネル

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Publication number
JPH0913526A
JPH0913526A JP7164171A JP16417195A JPH0913526A JP H0913526 A JPH0913526 A JP H0913526A JP 7164171 A JP7164171 A JP 7164171A JP 16417195 A JP16417195 A JP 16417195A JP H0913526 A JPH0913526 A JP H0913526A
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JP
Japan
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heat insulating
thermal insulating
wall panel
panel
insulating wall
Prior art date
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Pending
Application number
JP7164171A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Tsujii
和宏 辻井
Tetsuyuki Hattori
哲幸 服部
Yoshikazu Matsuda
芳和 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単でありかつ施工が容易であって、
しかも断熱性及び気密性に優れた断熱パネルを提供する
ことにある。 【構成】 この断熱パネル1では、面材2の周縁部分に
余白領域R1 を残した状態で、板状の断熱材3が接合さ
れている。断熱材3の接合面S1 の面積は相対する非接
合面S2 の面積よりも大きい。断熱材3の側面S3 〜S
6 は、軸組に当接可能な傾斜面になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家屋の壁、床、野地等
に配置されることによりその部分の断熱性などを向上さ
せるための断熱パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、軸組に内装材と外装材とを取り
付けてなる家屋の壁の場合、断熱性の向上を目的とし
て、内装材と外装材とがなす空間内に各種断熱用の建材
を配置することが一般的に行われる。そして、このよう
な断熱用の建材としては、ポリウレタン等といった発泡
樹脂からなる断熱材32を枠体33内に充填してなる断
熱壁パネル31などが従来より知られている(図12,
図13参照)。
【0003】この種の断熱壁パネル31は、通常、隣接
する管柱34間に嵌め込まれた状態で使用される。よっ
て、断熱壁パネル31は、それが施工されるべき管柱3
4間の幅に応じたサイズに形成されている。
【0004】ところが、従来の断熱壁パネル31の場
合、施工時にどうしても枠体33と管柱34との間に僅
かな隙間ができ、断熱壁パネル31の内側・外側をつな
ぐ空気流路が形成されるという不具合が生じる。この場
合、家屋の気密性が損なわれるという問題があった。か
かる事情から、ポリウレタンを断熱材32として持つ断
熱壁パネル31を配設しても、所望の断熱効果を得るこ
とができず、近年望まれている省エネルギー住宅を実現
することが困難であった。
【0005】このため、従来においては上記のような隙
間を解消するために、例えば当該部分を封止用テープで
封止するなどの対策が講じられていた。しかし、これら
の対策を実施するとなると、必然的に施工のための工程
数が増えることになり、工期が長期化することが不可避
であった。しかも、これらの対策を実施した場合であっ
ても、高い気密性を達成することは必ずしも容易なこと
ではなかった。
【0006】以上のような問題を解消しうるものとして
は、例えば図14,図15に示されるような断熱壁パネ
ル41が提案されている。この断熱壁パネル41は、面
材42、枠体43及び断熱材44等によって構成されて
いる。枠体43は面材42の片面に対して固着されてお
り、その内部には発泡樹脂からなる断熱材44が充填さ
れている。面材42は枠体43よりもひとまわり大きな
外形寸法を有しおり、面材42の周縁部分には余白領域
R1 が残されている。そして、この余白領域R1 にはゴ
ム等からなるシール材45が設けられている。そのた
め、この断熱壁パネル41によると、面材42と軸組と
の間に介在されるシール材45によって、断熱壁パネル
41の内側・外側をつなぐ空気の流路が絶たれるように
なっている。よって、この断熱壁パネル41によると、
気密性及び断熱性の向上が図られるものと期待されてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の断熱
壁パネル41の構成であっても、枠体43の側面や上面
と軸組との間にはある程度の隙間46が生じてしまう。
このため、シール材45によるシールがなされているに
もかかわらず、充分な気密性・断熱性・防露性を確保す
ることができなかった。また、枠体43の大きさを軸組
の寸法に合わせた場合、枠体43を管柱34間に取り付
けることが難しくなり、施工性が悪くなるという問題が
あった。
【0008】さらに、従来の断熱壁パネル41では枠体
43の作製が必要であったため、構造が複雑であって組
み付けが面倒であった。また、構造が複雑であるという
ことが、低価格化を実現するうえでの障害になってい
た。
【0009】本発明は上記の課題を解決するためなされ
たものであり、その第1の目的は、構造が簡単でありか
つ施工が容易であって、しかも断熱性及び気密性に優れ
た断熱パネルを提供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、断熱材に反
りが生じにくいため製造が容易な断熱パネルを提供する
ことにある。さらに、本発明の第3の目的は、強度の高
い断熱パネルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、面材の周縁部分を残し
た状態で板状の断熱材が接合されてなる断熱パネルにお
いて、前記断熱材の接合面の面積は相対する非接合面の
面積よりも大きく、前記断熱材の側面のうち隣接する少
なくとも2つが傾斜面になっていることを特徴とする断
熱パネルをその要旨とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記側面の全てが前記傾斜面になっているとしてい
る。請求項3に記載の発明は、請求項1または2におい
て、前記傾斜面の角度は1°〜30°であるとしてい
る。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1項において、前記断熱材は複数個に分割さ
れているとしている。請求項5に記載の発明は、請求項
1乃至3のいずれか1項において、前記面材には1本の
間柱が設けられ、前記断熱材はその間柱によりパネル長
手方向に沿って2つに分割されているとしている。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1項において、前記面材には2本の間柱が設
けられ、前記断熱材はそれらの間柱によりパネル長手方
向に沿って3つに分割されているとしている。
【0015】請求項7に記載の発明は、請求項5または
6において、前記間柱は前記断熱材の非接合面から突出
しているとしている。請求項8に記載の発明は、請求項
1乃至7のいずれか1項において、長方形状をした面材
の3辺には幅の狭い余白領域が設けられ、残りの1辺に
はそれよりも幅の広い余白領域が設けられているとして
いる。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8
のいずれか1項において、前記断熱材は、硬質ウレタン
フォーム、ポリスチレンフォーム、フェノール樹脂フォ
ーム、イソシアヌレートフォーム及びポリエチレンフォ
ームから選択される少なくとも1種であるとしている。
【0017】
【作用】請求項1〜9に記載の発明によると、断熱材の
各傾斜面が軸組に当接することによってその部分のシー
ルが図られるため、断熱パネルの内側・外側をつなぐ空
気の流路を絶つことができる。また、傾斜面があること
によって、軸組への嵌め込み作業が容易になる。
【0018】請求項4に記載の発明によると、断熱材が
分割されているため、その断熱材の成形時にその硬化収
縮の度合いが小さくなる。このため、面材に反りが生じ
にくくなる。
【0019】請求項5,6に記載の発明によると、間柱
があることによって面材が反りにくくなることに加え
て、面材に高い強度が確保される。請求項7に記載の発
明によると、間柱が突出していることから、屋内側から
の内装材の釘打ちが容易になる。
【0020】請求項9に記載の発明によると、断熱パネ
ルの嵌め込み時に断熱材に適度の塑性変形が起こる。
【0021】
【実施例】
〔実施例1〕以下、本発明を木造家屋用の断熱壁パネル
に具体化した一実施例を図1〜図3に基づき詳細に説明
する。
【0022】図1(a)〜図1(d),図2に示される
断熱壁パネル1は、基本的に、面材2、断熱材としての
硬質ウレタンフォーム3、間柱4等によって構成されて
いる。
【0023】面材2は断熱壁パネル1の外側面を構成す
るものであり、硬質ウレタンフォーム3よりもひとまわ
り大きな外形寸法を有している。前記面材2は、耐水・
耐候処理された3層の長尺繊維板に耐水性接着剤を用い
て気体不透過の被覆層を圧締してなる積層材である。な
お、本実施例では、気体不透過の被覆層としてアルミニ
ウム箔が使用されている。このような被覆層を配置して
おくと、断熱壁パネル1の断熱材部分を透過する気体の
量が極めて少なくなり、結果として気密性・断熱性が向
上するからである。ここでいう「気体不透過の被覆層」
とは、水素やヘリウム等のような極めて分子量の小さな
ものを除き、酸素、窒素、二酸化炭素等といった気体分
子を殆ど透過させることがないような被覆層を意味する
ものである。この条件を満たすものとしては、前記アル
ミニウム箔の他に、例えば銅、銀、鉄、ニッケル、クロ
ム、等の金属箔や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル等の樹脂フィルムがある。なお、前記被覆
層が設けられるべき基体である長尺繊維板自身も、同様
の理由から、気体を透過し難いものであることが好まし
い。
【0024】面材2の片側面の中央部には、パネル長手
方向に沿って延びる1本の間柱4が接合されている。ま
た、面材2において間柱4が設けられた面側には、断熱
材としての板状の硬質ウレタンフォーム3が接合されて
いる。硬質ウレタンフォーム3は、いわば1本の間柱4
により、パネル長手方向に沿って2つに分割された状態
となっている。また、間柱4の一部は、硬質ウレタンフ
ォーム3の非接合面S2 から突出している。本実施例に
おいては、間柱4を構成する2本の木製棒材のうちの1
本が非接合面S2 から突出した状態になっている。
【0025】前記硬質ウレタンフォーム3は、断熱壁パ
ネル1が断熱効果を発揮する際にその主たる部分を担う
ものである。なお、断熱材として硬質ウレタンフォーム
3を選択した理由は、次にの通りである。まず第1に、
硬質ウレタンフォーム3は内部に微細な気孔を備えるフ
ォーム状物であるため、押圧することによって適度の塑
性変形を起こすからである。第2に、硬質ウレタンフォ
ーム3は断熱性・加工性に優れているからである。第3
に、硬質ウレタンフォーム3は好適な強度を備えている
からである。なお、硬質ウレタンフォーム3以外にも、
例えばポリスチレンフォーム、フェノール樹脂フォー
ム、ポリエチレンフォーム、イソシアヌレートフォーム
等を使用することも可能である。勿論、これらを任意に
組み合わせて使用することも可能である。
【0026】硬質ウレタンフォーム3は面材2よりもひ
とまわり小さいことから、面材2の周縁部分には等しい
幅の余白領域R1 が形成される。そして、このような余
白領域R1 には、その全周にわたってシール材5が設け
られている。本実施例では、シール材5として、レゾル
シノール樹脂やフェノール樹脂等といった耐熱性・耐水
性を有する熱硬化性接着剤があらかじめ塗布されてい
る。上記のようなシール材5は、軸組と断熱壁パネル1
との間の隙間を確実に埋め得るものだからである。な
お、この種のシール材5としては、可撓性や粘着性等を
有するものであることが好ましい。
【0027】図1(a)に示されるように、硬質ウレタ
ンフォーム3の面材2に対する接合面S1 の面積は、そ
れに相対する非接合面S2 の面積よりも大きくなってい
る。従って、硬質ウレタンフォーム3の4つの側面S3
,S4 ,S5 ,S6 は、いずれも非接合面S2 側から
可視の傾斜面S3 〜S6 となっている。ここで、面材2
に直交する線分と各傾斜面S3 〜S6 とがなす角度θ
は、一般的には1°〜30°であることが好ましく、さ
らには2°〜20°であることが好ましく、特には3°
〜10°であることが好ましい。傾斜面S3 〜S6 の角
度θが小さすぎると、傾斜面S3 〜S6 と管柱13との
間にできる隙間を解消することができなくなる。一方、
傾斜面S3 〜S6 の角度θが大きすぎると、かえって施
工が困難になったり断熱性が損なわれるおそれがある。
【0028】上記の断熱壁パネル1は、例えば以下のよ
うな手順を経て作製することができる。まず、用意して
おいた面材2の片側面に、接着剤等を用いて間柱4のう
ちの1本を接合する。次に、形成されるべき硬質ウレタ
ンフォーム3の形状に相当する凹部を備える成形型上
に、間柱4側を下に向けた状態で前記面材2をセットす
る。そして、一対の治具によって上下方向から成形型及
び面材2に押圧力を付加する。この状態で、面材2と成
形型とがなす内部空間内に出発原料と発泡剤とを注入し
た後、熱を加えてそれらを発泡させる。冷却によって硬
質ウレタンフォーム3が充分に硬化した後、成形型から
面材2を取り外す。すると、前記面材2上に、所望形状
をした硬質ウレタンフォーム3が形成される。さらに、
シール材5の塗布・硬化及び残りの間柱4の接合を行う
ことによって、断熱壁パネル1が完成する。
【0029】次に、本実施例の断熱壁パネル1の施工方
法について説明する。図3には、木造家屋の骨格をなす
壁の軸組(土台10、基礎11、桁12、管柱13)が
示されている。土台10、基礎11、桁12、管柱13
からなる軸組は、格子状に組み付けられている。よっ
て、その個々の格子状部分が、矩形状をしたパネル設置
空間SPになっている。断熱壁パネル1は、これらの設
置空間SPに対して嵌め込まれるようになっている。こ
こで、硬質ウレタンフォーム3の非接合面S2 の面積は
設置空間SPの投影面積よりもやや小さく、接合面S1
の面積は設置空間SPの投影面積よりもやや大きくなる
ように設計されている。このため、断熱壁パネル1を屋
外側から設置空間SP内に嵌め込むと、管柱13のコー
ナー部にちょうど右側傾斜面S4 及び左側傾斜面S6 が
当接した状態になる。同じく、この場合に桁12のコー
ナー部12aに上側傾斜面S3 が当接し、土台10のコ
ーナー部10aに下側傾斜面S5 が当接した状態になる
(図3参照)。
【0030】そして、このときには硬質ウレタンフォー
ム3の塑性変形によって、硬質ウレタンフォーム3の傾
斜面S3 〜S6 が各コーナー部10a,12aに食い込
んだ状態となる。その結果、硬質ウレタンフォーム3の
側面や上面と軸組との間に全く隙間が生じなくなり、硬
質ウレタンフォーム3によるシールが図られる。なお、
このときには土台10、桁12及び管柱13の外側面
と、面材2の周縁部分に形成されたシール材5とが、ち
ょうど当接した状態となる。即ち、前記硬質ウレタンフ
ォーム3によるシールばかりでなく、シール材5による
シールも図られる。そして、上記のように設置された断
熱壁パネル1の取り付けは、面材2の周縁部分に釘(例
えばSN400)14等を打ち付けることによって行わ
れる。
【0031】さて、本実施例の断熱壁パネル1のような
構成であると、上記のように硬質ウレタンフォーム3の
各傾斜面S3 〜S6 と軸組との当接によって、断熱壁パ
ネル1の内側・外側をつなぐ空気の流路を絶つことがで
きる。この場合、硬質ウレタンフォーム3は、塑性変形
することによって、比較的大きな面積で軸組に対して接
触する。よって、従来とは異なり、断熱材(または枠
体)の上面や側面と軸組との間に隙間が生じるというこ
とがない。しかも、軸組に多少の寸法誤差等があって
も、硬質ウレタンフォーム3がそれを解消してしまう。
つまり、この実施例の断熱壁パネル1によると、従来に
比べて優れた気密性・断熱性・防露性を確保することが
できる。特に、硬質ウレタンフォーム3における4つの
側面の全てが傾斜面S3 〜S6 となっていることから、
この断熱壁パネル1の気密性・断熱性・防露性は極めて
優れたものとなっている。また、本実施例ではシール材
5によるシールも図られることも、気密性・断熱性・防
露性の向上に確実に貢献している。上記のように、この
断熱壁パネル1を施工した場合には家屋の気密性及び断
熱性等が確実に向上し、もって近年望まれている省エネ
ルギー住宅を実現することが可能となる。
【0032】また、本実施例の断熱壁パネル1の硬質ウ
レタンフォーム3であると、軸組における設置空間SP
への断熱壁パネル1の嵌め込み作業が比較的容易になる
という利点がある。これは、4側面が傾斜面S3 〜S6
になっていること、及び嵌め込み時における各傾斜面S
3 〜S6 の塑性変形が許容されていることによるもので
ある。よって、従来のときとは異なり、隙間止めのため
のテープ貼り等というような面倒な工程が要求されるこ
とはない。ゆえに、断熱壁パネル1の施工時に特に工程
数が増加するというようなことがなく、それに起因する
工期の長期化というような事態も確実に回避できる。
【0033】また、本実施例ではシール材5自身に接着
性があることから、軸組に対して組み付けるときに使用
する釘14の本数を少なくしたり、釘の長さを短くする
こともできる。さらに、シール材5を設けた本実施例に
よると、組み付けの際に軸組に対して断熱壁パネル1を
仮止めすることができるという利点もある。以上の点に
おいても、この断熱壁パネル1は施工性に優れたものと
なっている。
【0034】さらに、本実施例の断熱壁パネル1では、
面材2に硬質ウレタンフォーム3と間柱4とを接合した
だけという極めてシンプルな構成が採用されている。こ
のため、前もって枠体の組み付けを必要とする従来の断
熱壁パネルに比べて、確実に構成の簡略化を図ることが
できる。また、構造が簡略になることに付随して低価格
化を達成することができる。
【0035】本実施例の断熱壁パネル1では、1本の間
柱4によって、硬質ウレタンフォーム3がパネル長手方
向に沿って2つに分割されている構成を採っている。こ
のため、硬質ウレタンフォーム3の成形時において、硬
質ウレタンフォーム3の硬化収縮の度合いが小さくな
る。これは、硬質ウレタンフォーム3の面積がほぼ半分
になったことに起因するものである。従って、面材2に
反りが生じにくくなるという利点がある。また、面材2
に反りが生じにくくなることによって、断熱壁パネル1
の製造がよりいっそう容易になる。また、硬質ウレタン
フォーム3が全体として断面略台形状であることから、
成形型からの型抜き作業が容易になる。つまり、この点
においても、断熱壁パネル1の製造が容易になることが
わかる。なお、面材2に間柱4を設けたことも、反りの
防止に貢献している。また、間柱4は、そればかりでな
く断熱壁パネル1の強度の向上にも貢献している。しか
も、この間柱4が硬質ウレタンフォーム3から突出して
いることから、内装材の釘打ちを容易に行うことができ
る。よって、このことも断熱壁パネル1の施工において
有利に作用する。 〔実施例2〕次に、実施例2の断熱壁パネル21を図4
に基づいて説明する。
【0036】この断熱壁パネル21では、面材2に対し
て2本の間柱4が接合されている。従って、断熱材であ
る硬質ウレタンフォーム3が、これらの間柱4によって
パネル長手方向に沿って3つに分割された状態となって
いる。なお、これらの間柱4を構成する木製棒材は、実
施例1の場合と同じく、硬質ウレタンフォーム3の非接
合面S2 から突出している。
【0037】このような構成を有する実施例2の断熱壁
パネル21であっても、基本構成については相違がない
ことから、実施例1と同様の作用効果を奏することは明
らかである。なお、この断熱壁パネル21は、間柱4の
本数が1本多い分だけ強度的に優れており、かつ硬質ウ
レタンフォーム3に硬化収縮が起こりにくいという利点
がある。 〔実施例3〕次に、実施例3の断熱壁パネル22を図5
に基づいて説明する。
【0038】この断熱壁パネル22は、硬質ウレタンフ
ォーム3から間柱4の一部が突出していない点が、実施
例1の断熱壁パネル1とは異なっている。このような構
成を有する実施例3の断熱壁パネル22であっても、基
本構成については相違がないことから、実施例1と同様
の作用効果を奏することは明らかである。なお、この断
熱壁パネル21は、内装材の釘打ちの容易性に関しては
若干劣るものの、間柱4を構成する木製棒材が1本でよ
いため構成簡略化につながるという利点を有する。 〔実施例4〕次に、実施例4の断熱壁パネル23を図6
(a)〜図6(d)に基づいて説明する。
【0039】この断熱壁パネル23では、硬質ウレタン
フォーム3の4つの側面S3 ,S4,S5 ,S6 のうち
隣接する2つの側面S3 ,S4 のみが、非接合面S2 側
から可視の傾斜面S3 ,S4 となっている。従って、こ
の断熱壁パネル23を設置空間SPに嵌め込むと、管柱
13のコーナー部にちょうど右側傾斜面S4 が当接し、
桁12のコーナー部12aに上側傾斜面S3 が当接した
状態になる。なお、このとき右側傾斜面S4 及び上側傾
斜面S3 には、軸組との当接によって塑性変形が起こ
る。一方、傾斜面でないそれ以外の側面S5 ,S6 は、
特に塑性変形を起こすことなく、土台10及び管柱13
の内側面に全体的に当接する。このように、実施例4に
おいても隙間が確実に解消され、硬質ウレタンフォーム
3によるシールが図られる。従って、実施例1と同様の
効果を奏することとなる。 〔実施例5〕次に、実施例5の断熱壁パネル24を図7
に基づいて説明する。
【0040】この断熱壁パネル24では、長方形状をし
た面材2の3辺には幅の狭い余白領域R1 が設けられ、
残りの1辺にはそれよりも幅の広い余白領域R2 が設け
られている。そして、施工時には、この幅広の余白領域
R2 が桁12の外側面に対して当接するようになってい
る。このような構成を有する実施例5の断熱壁パネル2
4であっても、基本構成において相違がないことから、
実施例1と同様の作用効果を奏することは明らかであ
る。なお、この断熱壁パネル24の場合、幅広の余剰領
域R2 をカットすることにより、施工されるべき設置空
間SPの寸法に応じて全体の長さを調節することができ
る。勿論、施工されるべき設置空間SPの寸法如何によ
っては、カットすることなく断熱壁パネル24を使用す
ることも可能である。 〔実施例6〕次に、実施例6の断熱壁パネル25を図8
に基づいて説明する。
【0041】この断熱壁パネル25では、実施例1の断
熱壁パネル1から間柱4を省略したような構成を採って
いる。また、硬質ウレタンフォーム3は、実施例1のと
きと同じく、面材2の中央部においてパネル長手方向に
沿って2つに分割された状態となっている。このような
構成を有する実施例6の断熱壁パネル25であっても、
基本構成における相違はない。そのため、間柱4を設け
た場合に比べて若干強度が劣ることを除き、実施例1と
同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、こ
の断熱壁パネル25の場合、間柱4がない分だけ、より
いっそうの構成の簡略化を図ることができる。 〔実施例7〕次に、実施例7の断熱壁パネル26を図9
に基づいて説明する。
【0042】この断熱壁パネル26でも、実施例6の断
熱壁パネル1から間柱4が省略されたような構成を採っ
ている。ただし、硬質ウレタンフォーム3は、実施例1
のときとは異なり特に分割されていない。このような構
成を有する実施例7の断熱壁パネル26であっても、前
記実施例6に準ずる作用効果を奏することはいうまでも
ない。
【0043】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)図10に示される別例1の断熱壁パネル27のよ
うに、4つある傾斜面S3 〜S6 をなだらかな凸面にし
てもよい。このような構成であると、軸組の設置空間S
Pに対して断熱壁パネル27をよりスムーズに嵌め込む
ことができるという利点がある。また、非接合面S2 と
各側面(各傾斜面S3 〜S6 )との境目に角がないこと
から、成形時に硬質ウレタンフォーム3にバリ等ができ
なくなるとか、輸送中に角が欠けるということがなくな
る。このため、断熱壁パネル27の見栄えがよくなると
いう利点がある。
【0044】(2)図11に示される別例2の断熱壁パ
ネル28のように、4つある傾斜面S3 〜S6 を階段状
にしてもよい。この構成でも上記各実施例と同様の作用
効果が得られる。
【0045】(3)本発明の断熱パネルは、上記実施例
のような断熱壁パネル1,21…に限定されることはな
く、例えば垂木間に設けられる断熱野地パネルや、根太
間に設けられる断熱床パネル等に具体化されることも可
能である。
【0046】(4)実施例のように接着剤製のシール材
5を採用した場合、使用時にフィルムを剥がして接着剤
塗布面を露出させるタイプのものとしても良い。前記の
構成にすると、断熱壁パネル1,21…の施工がいっそ
う容易なものとなる。
【0047】(5)シール材5は必ずしも余白領域R1
の全周にわたって設けられる必要はなく、部分的に設け
られていてもよい。 (6)硬質ウレタンフォーム3等の断熱材の傾斜面S3
〜S6 にも、余白領域R1 と同じようなシール材5を貼
着していもよい。この構成であると、シール性や施工性
をよりいっそう向上させることができる。
【0048】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施例及び別例によって把握
される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1)面材の周縁部分に余白領域を残した状態で板状の
断熱材が接合されてなる断熱パネルにおいて、前記断熱
材の断面形状が略台形状である断熱パネル。この構成で
あると、構造簡略化、施工容易化及び断熱性・気密性の
向上を図ることができる。
【0049】(2)実施例1〜実施例9,技術的思想
(1) において、前記余白領域にシール材を設けた断熱パ
ネル。この構成であると、よりいっそう断熱性・気密性
の向上を図ることができる。
【0050】(3)実施例1〜実施例9,技術的思想
(1) ,(2)において、前記傾斜面がなだらかな凸面である
断熱パネル。この構成であると、特に断熱材部分の見栄
えを向上させることができる。
【0051】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。「断熱パネル: 柱間に設け
られる断熱壁パネルをいう他、例えば垂木間に設けられ
る断熱野地パネルや、根太間に設けられる断熱床パネル
等をいう。」
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜9に記
載の発明によれば、構造が簡単でありかつ施工が容易で
あって、しかも断熱性及び気密性に優れた断熱パネルを
提供することができる。請求項2に記載の発明によれ
ば、より断熱性及び気密性の向上を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、断熱材に反りが生じに
くいため製造が容易な断熱パネルを提供することができ
る。請求項5に記載の発明によれば、断面材に反りが生
じにくくなるばかりでなく、強度の高い断熱パネルを提
供することができる。請求項6に記載の発明によれば、
よりいっそう断熱材に反りが生じにくくなり、かつより
強度の高い断熱パネルを提供することができる。請求項
7に記載の発明によれば、内装材を釘打ちすることが容
易になるため、よりいっそう施工性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施例1の断熱壁パネルを示す正面
図、(b)はその側面図、(c)はその底面図、(d)
はその断面図。
【図2】図1の断熱壁パネルの斜視図。
【図3】前記断熱壁パネルを施工した状態を説明するた
めの概略断面図。
【図4】実施例2の断熱壁パネルの斜視図。
【図5】実施例3の断熱壁パネルの斜視図。
【図6】(a)は実施例4の断熱壁パネルを示す正面
図、(b)はその側面図、(c)はその底面図、(d)
はその断面図。
【図7】実施例5の断熱壁パネルの斜視図。
【図8】実施例6の断熱壁パネルの斜視図。
【図9】実施例7の断熱壁パネルの斜視図。
【図10】実施例8の断熱壁パネルの底面図。
【図11】実施例9の断熱壁パネルの底面図。
【図12】従来の断熱壁パネルの斜視図。
【図13】図12の断熱壁パネルを施工した状態を説明
するための概略断面図。
【図14】従来の別の断熱壁パネルの斜視図。
【図15】図14の断熱壁パネルを施工した状態を説明
するための概略断面図。
【符号の説明】
1,21,22,23,24,25,26,27,28
…断熱パネル、2…面材、3…断熱材としての硬質ウレ
タンフォーム、4…間柱、R1 ,R2 …余白領域、S1
…接合面、S2 …非接合面、S3 〜S6 …側面(傾斜
面)、θ…角度。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面材の周縁部分を残した状態で板状の断熱
    材が接合されてなる断熱パネルにおいて、前記断熱材の
    接合面の面積は相対する非接合面の面積よりも大きく、
    前記断熱材の側面のうち隣接する少なくとも2つが傾斜
    面になっていることを特徴とする断熱パネル。
  2. 【請求項2】前記側面の全てが前記傾斜面になっている
    請求項1に記載の断熱パネル。
  3. 【請求項3】前記傾斜面の角度は1°〜30°である請
    求項1または2に記載の断熱パネル。
  4. 【請求項4】前記断熱材は複数個に分割されている請求
    項1乃至3のいずれか1項に記載の断熱パネル。
  5. 【請求項5】前記面材には1本の間柱が設けられ、前記
    断熱材はその間柱によりパネル長手方向に沿って2つに
    分割されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    断熱パネル。
  6. 【請求項6】前記面材には2本の間柱が設けられ、前記
    断熱材はそれらの間柱によりパネル長手方向に沿って3
    つに分割されている請求項1乃至3のいずれか1項に記
    載の断熱パネル。
  7. 【請求項7】前記間柱は前記断熱材の非接合面から突出
    している請求項5または6に記載の断熱パネル。
  8. 【請求項8】長方形状をした面材の3辺には幅の狭い余
    白領域が設けられ、残りの1辺にはそれよりも幅の広い
    余白領域が設けられている請求項1乃至7のいずれか1
    項に記載の断熱パネル。
  9. 【請求項9】前記断熱材は、硬質ウレタンフォーム、ポ
    リスチレンフォーム、フェノール樹脂フォーム、イソシ
    アヌレートフォーム及びポリエチレンフォームから選択
    される少なくとも1種である請求項1乃至8のいずれか
    1項に記載の断熱パネル。
JP7164171A 1995-06-29 1995-06-29 断熱パネル Pending JPH0913526A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012095538A1 (es) 2011-01-11 2012-07-19 Sociedad Española De Electromedicina Y Calidad, S.A. INCLINOMETRO DE 360º, AUTOCALIBRABLE, DE ALTA RESOLUCION Y PROCEDIMIENTO DE MEDIDA
JP2020183788A (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 アキレス株式会社 断熱構造体、及び板状断熱材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012095538A1 (es) 2011-01-11 2012-07-19 Sociedad Española De Electromedicina Y Calidad, S.A. INCLINOMETRO DE 360º, AUTOCALIBRABLE, DE ALTA RESOLUCION Y PROCEDIMIENTO DE MEDIDA
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