JPH11181913A - 電波吸収壁の構造およびその構築方法 - Google Patents
電波吸収壁の構造およびその構築方法Info
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Abstract
有する電波吸収壁の構造およびその構築方法を提供する
こと。 【解決手段】 表面仕上材(10)の裏面に抵抗膜
(6)が設置され、その裏面に防水層(12)が設けら
れ、その防水層(12)が取付けられているコンクリー
ト部分(13)には構造体鉄筋(15)と反射体(1
4)とが埋設されていて、防水層(12)により抵抗膜
(6)をコンクート部分(13)から遮断している。
Description
電波が建築物の壁面から反射する電波反射障害を防止す
るための電波吸収壁の構造およびその構築方法に関す
る。
して、(a)壁面にフェライト電波吸収材を埋設する、
(b)壁面において電波が乱反射をするように壁面を構
築する、という技術が知られている。
設されているコンクリート壁面2にはその外面にフェラ
イトタイル3が取付けられ、さらにその上に表面仕上材
4が取付けられている。図中5は窓等の開口部である。
材であるフェライトタイルが高価な上に、表面仕上材と
の関係等において電波吸収壁の構築が難しく、そのため
に効率が悪かった。また後者は図8(a)、(b)に示
されており、図8(a)のように、数メートルオーダの
曲面2Aを有したり、図8(b)のように、1メートル
程度の多数のリブ2Bを設けてある。
ーム状の反射波は生じないが、デザイン的に制約を受け
る。
8999号公報において、図9に示すように比較的に安
価でしかもデザイン上の制約を受けない電波透過壁を提
案した。
ンクリート(VFRC)、6はアラミドメッシュであ
り、これ等でビニロン繊維補強コンクリート(VFR
C)カーテンウォールを構成している。3はフェライト
タイル又はカーボン繊維補強コンクリート(CFR
C)、7はスチールメッシュである。このフェライトタ
イル3は建物の鉄骨躯体である柱鉄骨A、梁鉄骨Bに対
峙する部分に設けられている。9は開口部のガラス、C
はコンクリート床スラブを示す。したがって、柱鉄骨A
及び梁鉄骨Bに入射した電波はフェライトタイル3で吸
収し、VFRC2A及びアラミドメッシュ6よりなる壁
面に入射した電波は室内に透過して、反射波を生じな
い。反射損失は例えば10dB(入射波の90%を透
過)である。
6193号公報において、図10に示す電波吸収壁を提
案した。
ウォールは、電波透過型合成繊維補強コンクリート(F
RC)であるビニロン繊維補強コンクリート(VFR
C)2Aの表面が図示しない表面仕上材で覆われ、そし
て中央部に開口部5が形成されている。このカーテンウ
ォール1Aのコンクリートと表面仕上材との間にはカー
ボン繊維をフェルト状にした平面状の抵抗膜6が設けら
れている。図中7は反射体を構成する金網又は炭素繊維
メッシュである。
ビ電波の1/4波長となっている。この公知例では軽量
で施工性が良く、デザインに自由度がある。また場合に
よってはカーテンウォール1Aの裏面の1/4波長の所
に金属網等の反射体を設けるが、抵抗膜と反射体の間に
鉄筋等の反射物が入らない場合は、合成繊維補強コンク
リートに代えて従来のコンクリートや軽量コンクリート
等のコンクリート系材料を用いることができる。また、
少量であれば合成繊維に代えて炭素繊維や鋼繊維等の導
電性繊維を使用することもできる。
体有効なものであるが、壁面を施工するときに、抵抗膜
に直接コンクリートが接するようにコンクリートを打設
すると、コンクリートに含まれる水分が抵抗膜に浸透す
る。抵抗膜は電波吸収性能を効果的に発揮するように最
適な抵抗値が設定されているので、水分の浸透により抵
抗値が変化するので、電波吸収性能が低下する。
ば、抵抗膜に適切な防水処理をほどこしても、抵抗膜の
近傍に水分を多く含んだコンクリート層があると、その
コンクリート層が損失が大きい誘電体層となり、電波吸
収性能が低下し、また吸収する電波の周波数が変化する
ことが解った。
に従って低下するが、抵抗膜に含浸した水分は外部に排
出されにくく、また乾燥のために長期間設置しておくこ
とは実際的でない。
目的は、コンクリート中の水分の影響のない抵抗膜を有
する電波吸収壁の構造およびその構築方法を提供するに
ある。
建築物の壁面から反射する電波反射障害を防止するため
の電波吸収壁の構造において、表面仕上材の裏面に抵抗
膜が設置され、その裏面に防水層が設けられ、その防水
層が取付けられているコンクリート部分には補強体とそ
の補強体の表面側に反射体とが埋設されている。
電体層を設けるのが好ましい。
壁面から反射する電波反射障害を防止するための電波吸
収壁の構造において、表面仕上材の裏面に抵抗膜が設置
され、その裏面に防水層が設けられ、その防水層が取付
けられているコンクリート部分には反射体が埋設され、
その反射体はコンクリート部分の裏面の補強体からコネ
クタボルトを介して取付けられている。
抗膜との間に別の防水層が設けられている。
面から反射する電波反射時障害を防止するための電波吸
収壁の構築方法において、表面仕上材を型枠定盤上に敷
き並べ、その上に抵抗膜を敷設し、その抵抗膜上に防水
層を形成し、その上に反射体を内蔵するコンクリート部
分を打設するようになっている。
水層を塗布した後に抵抗膜を敷設するようになってい
る。なお、補強体としては構造鉄筋、スチールフレー
ム、その他任意公知のものを使用できる。
ート部分から遮断され、経時的な劣化が防止できる。ま
た表面仕上材や抵抗膜は型抜定盤上に配置し、これをそ
のまま型枠としてコンクリートを打設して一体化するの
で、簡単に構築することができる。
の形態を説明する。
上材10を用いたプレキャストコンクリート壁体11が
示されている。この表面仕上材10の裏面に抵抗膜6が
設置され、さらにその裏面に樹脂モルタル又はブチルシ
ート等で構成した防水を兼ねた誘電体層12が設けられ
ている。この誘電体層12は抵抗膜6を保護するための
ものである。そして誘電体層12はコンクリート部分1
3の表面側に取付けられている。このコンクリート部分
13には構造体鉄筋15が埋設されており、その表面側
に反射体を構成する金属棒よりなる網状体14が埋設さ
れている。
は従来技術と同様に仕上材固定用の金物16に取付けら
れており、そして表面仕上材10の目地17には水分の
浸入を防ぐために、例えば変成シーリング等のシール材
18で覆われている。
まず表面仕上材10の裏面に仕上材固定用の金物16を
取付け、誘電体層12と絶縁するために、変成エポキシ
シーリングやゴムアスファルトフェルトシート等の裏面
処理材19で覆う。そのために、表面仕上材10を型枠
定盤に敷き並べ表面仕上材10の目地17を変成エポキ
シシーリング等のシール材18で覆う。そして抵抗膜6
を敷設し、その抵抗膜6の上に樹脂モルタル等を塗布す
るか、又はブチルシート等を敷設して誘電体層12を形
成する。この誘電体層12すなわち保護層の厚みは1m
mないし10mmが適当であるが、防水性能をより完全
にするために、3mm以上が好ましく、誘電率は2.0
以上10.0以下とするのが好ましい。
してコンクリート部分13を打設する。なお、誘電体層
12とコンクリート部分13とを一体化する必要がある
場合は、コンクリート打設前に、あらかじめ誘電体層1
2の裏面にエポキシ樹脂等の打継接着剤を塗布するのが
好ましい。またこの実施例では、抵抗膜11と反射体1
4との間隔を一定に保つために、表面仕上材10の仕上
材固定用の金物16を用いている。しかしながら、抵抗
膜11と反射体14との間隔を微調整する場合や、仕上
材固定用の金物16と反射体14とが異種金属の場合に
電触防止をしなければならないとき、さらには、仕上材
固定用の金物16と反射体14との導通防止をする場合
には、仕上材固定用の金物の上に合成樹脂テープまたは
プレート等の絶縁体20を設ければよい。
ム方式繊維補強コンクリート壁11aに適用した例であ
る。この例では図1の実施例のように構造用鉄筋が用い
られておらず、その代りに裏面にスチールフレーム21
が取付けられている。そして繊維補強コンクリート部分
13aにはパネル破壊時に脱落防止を兼ねた反射体14
が設けられているのみである。図4から解るように抵抗
膜6と反射体14との間の間隔を調整するために、スチ
ールフレーム21とコンクリートパネルすなわちコンク
リート部分13aとを接合するためのコネクタボルト2
2にアタッチメント23を用いて反射体14を取付けて
ある。その他の点は前記実施例と実質的に同一であるか
ら、同一部品に対して同一符号を用い、重複説明を省略
する。
ムとしてチャンネル材を用いている。いずれの場合も、
棒状体を縦横に組合せてある。
して小型タイル10aを用いた例である。この例ではタ
イル10aと固定盤上に敷き並べた後に、外壁表面から
の水分の浸入を防ぐために樹脂モルタル等の防水を兼ね
た誘電体層12を塗布し、その後抵抗膜6を敷設する。
そしてさらにその上に樹脂モルタル等の防水を兼ねた誘
電体層12を塗布し、そしてコンクリート部分13を打
設すればよい。
表面仕上材10aの代りに、誘電体層12、抵抗膜6及
びコンクリート部分13からなるパネル成形後樹脂モル
タル等の誘電体層の上に塗装材を塗布すればよい。
し、図において横軸に周波数(MHz)を縦軸に反射損
失(dB)をとって示してある。試験体はいずれも12
07×2083×180mmの大きさのものを用い、反
射損失はタイムドメイン法測定装置で測定した。
3.5mmのエポキシモルタルの防水層を敷設し、さら
に防水性能を高めるためにエポキシ樹脂を塗布したもの
である。試験体2は比較例としてエポキシモルタル誘電
体層を敷設してあるが部分的に誘電体層が薄く防水性能
が完全ではないものである。試験体3は従来例であり、
抵抗膜自体の防水性能を向上させているが、エポキシモ
ルタル等の防水を兼ねた誘電体層は用いず、抵抗膜にエ
ポキシ樹脂を塗布したのみでコンクリートを打設したも
のである。
日と14日で測定した。図6で解る通り、試験体1は2
0dB以上の良好な電波吸収性能を材令3日から示して
いるのに対し、試験体2では電波吸収の周波数が低周波
側に移行し材令3日、14日ともに試験体1より低下し
ている。また、試験体3は電波吸収の急峻なピークが現
れず、電波吸収性能が低いことが解る。
トの水分により変化する抵抗膜を防水を兼ねた誘電体層
で遮断したので、抵抗膜に対する経時的変化を防止で
き、電波の反射を確実に防止できる。
図。
図。
図。
共に示す電波吸収性能グラフ。
の例を示す図。
Claims (5)
- 【請求項1】 電波が建築物の壁面から反射する電波反
射障害を防止するための電波吸収壁の構造において、表
面仕上材の裏面に抵抗膜が設置され、その裏面に防水層
が設けられ、その防水層が取付けられているコンクリー
ト部分には補強体とその補強体の表面側に反射体とが埋
設されていることを特徴とする電波吸収壁の構造。 - 【請求項2】 電波が建築物の壁面から反射する電波反
射障害を防止するための電波吸収壁の構造において、表
面仕上材の裏面に抵抗膜が設置され、その裏面に防水層
が設けられ、その防水層が取付けられているコンクリー
ト部分には反射体が埋設され、その反射体はコンクリー
ト部分の裏面の補強体からコネクタボルトを介して取付
けられていることを特徴とする電波吸収壁の構造。 - 【請求項3】 表面仕上材と抵抗膜との間に別の防水層
が設けられている請求項1又は2のいずれかに記載の電
波吸収壁の構造。 - 【請求項4】 電波が建築物の壁面から反射する電波反
射時障害を防止するための電波吸収壁の構築方法におい
て、表面仕上材を型枠定盤上に敷き並べ、その上に抵抗
膜を敷設し、その抵抗膜上に防水層を形成し、その上に
反射体を内蔵するコンクリート部分を打設することを特
徴とする電波吸収壁の構築方法。 - 【請求項5】 表面仕上材に防水層を塗布した後に抵抗
膜を敷設する請求項4記載の電波吸収壁の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9355514A JP3071169B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 電波吸収壁の構造およびその構築方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9355514A JP3071169B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 電波吸収壁の構造およびその構築方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11181913A true JPH11181913A (ja) | 1999-07-06 |
JP3071169B2 JP3071169B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
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JP (1) | JP3071169B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006310353A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Takiron Co Ltd | 電波吸収体 |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP9355514A patent/JP3071169B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006310353A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Takiron Co Ltd | 電波吸収体 |
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