JPH11181674A - 合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液および加工方法 - Google Patents
合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液および加工方法Info
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- JPH11181674A JPH11181674A JP34643097A JP34643097A JPH11181674A JP H11181674 A JPH11181674 A JP H11181674A JP 34643097 A JP34643097 A JP 34643097A JP 34643097 A JP34643097 A JP 34643097A JP H11181674 A JPH11181674 A JP H11181674A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】合成繊維布帛に耐久性のある帯電防止性能を付
与し、なおかつ高密度の合成繊維布帛であっても、加工
品位が低下しない耐久性帯電防止用の処理液および加工
方法の提供。 【解決手段】ポリエチレングリコール化合物と過硫酸物
を含む合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液にお
いて、上記処理液にノニオン系界面活性剤および／また
はカチオン系界面活性剤と、イソプロピルアルコールを
含有せしめたことを特徴とする合成繊維布帛の耐久性帯
電防止加工用処理液及び、該処理液を用いた加工方法。
与し、なおかつ高密度の合成繊維布帛であっても、加工
品位が低下しない耐久性帯電防止用の処理液および加工
方法の提供。 【解決手段】ポリエチレングリコール化合物と過硫酸物
を含む合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液にお
いて、上記処理液にノニオン系界面活性剤および／また
はカチオン系界面活性剤と、イソプロピルアルコールを
含有せしめたことを特徴とする合成繊維布帛の耐久性帯
電防止加工用処理液及び、該処理液を用いた加工方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成繊維、特に高
密度に製織された合成繊維布帛において、繊維製品の製
造，加工，および使用の際に発生する静電気の発生を抑
え、かつ加工品位の優れた製品を提供し得る耐久性帯電
防止加工用処理液および該処理液を用いた耐久性帯電防
止加工方法に関するものである。
密度に製織された合成繊維布帛において、繊維製品の製
造，加工，および使用の際に発生する静電気の発生を抑
え、かつ加工品位の優れた製品を提供し得る耐久性帯電
防止加工用処理液および該処理液を用いた耐久性帯電防
止加工方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、合成繊維はその優れた物理的
性質により、衣料や産業資材などの用途において広範に
用いられている。しかしながら、合成繊維は一般的に疎
水性繊維であるため、綿などの天然繊維と比較して帯電
防止性能に劣るという欠点を有しており、従って繊維製
品の着用時などに体にまとわりついたり、脱着時にパチ
パチという放電現象が生じるなど、不快感を与える原因
となっていた。
性質により、衣料や産業資材などの用途において広範に
用いられている。しかしながら、合成繊維は一般的に疎
水性繊維であるため、綿などの天然繊維と比較して帯電
防止性能に劣るという欠点を有しており、従って繊維製
品の着用時などに体にまとわりついたり、脱着時にパチ
パチという放電現象が生じるなど、不快感を与える原因
となっていた。
【０００３】そして、このような欠点を改善するための
帯電防止加工方法が従来より開発されており、その一つ
として、第四級アンモニウム系，グアニジン系，リン系
エステルなどの塩類、または界面活性剤を含む処理液を
用いる方法、例えば、特開平５−２３９７７０号公報に
は、第四級アンモニウムイオン基を有する帯電防止剤を
用いる方法が、また特開平６−３１６８６９号公報に
は、第四級アンモニウム塩系帯電防止剤を用いる方法
が、さらに特開平５−２８７６７６号公報にはグアニジ
ン誘導体とノニオン界面活性剤および両性界面活性剤か
ら選ばれた少なくとも一種の界面活性剤との混合物を用
いる方法が開示されている。
帯電防止加工方法が従来より開発されており、その一つ
として、第四級アンモニウム系，グアニジン系，リン系
エステルなどの塩類、または界面活性剤を含む処理液を
用いる方法、例えば、特開平５−２３９７７０号公報に
は、第四級アンモニウムイオン基を有する帯電防止剤を
用いる方法が、また特開平６−３１６８６９号公報に
は、第四級アンモニウム塩系帯電防止剤を用いる方法
が、さらに特開平５−２８７６７６号公報にはグアニジ
ン誘導体とノニオン界面活性剤および両性界面活性剤か
ら選ばれた少なくとも一種の界面活性剤との混合物を用
いる方法が開示されている。
【０００４】また、特開昭４８−３５１９９号公報およ
び特開昭５３−１３０３９６号公報には、合成繊維布帛
に、帯電防止剤としてのポリエチレングリコール系化合
物と、重合開始剤としての過硫酸物を付与し、グラフト
重合せしめる帯電防止加工方法が開示されている。
び特開昭５３−１３０３９６号公報には、合成繊維布帛
に、帯電防止剤としてのポリエチレングリコール系化合
物と、重合開始剤としての過硫酸物を付与し、グラフト
重合せしめる帯電防止加工方法が開示されている。
【０００５】しかしながら、上記の第四級アンモニウム
系，グアニジン系，リン系エステルなどの塩類、または
界面活性剤を含む処理液を用いる方法の場合、一時的な
帯電防止効果は得られるものの、洗濯に対する耐久性に
乏しいものであり、また、上記のポリエチレングリコー
ル系化合物と過硫酸物を付与した後、グラフト重合せし
める方法の場合、洗濯耐久性は得られるものの、高密度
布帛に対する処理液の浸透性が悪いため、布帛の表面に
ホモポリマーが斑点状に発生し、加工品位の点で劣ると
いう問題点を有していた。
系，グアニジン系，リン系エステルなどの塩類、または
界面活性剤を含む処理液を用いる方法の場合、一時的な
帯電防止効果は得られるものの、洗濯に対する耐久性に
乏しいものであり、また、上記のポリエチレングリコー
ル系化合物と過硫酸物を付与した後、グラフト重合せし
める方法の場合、洗濯耐久性は得られるものの、高密度
布帛に対する処理液の浸透性が悪いため、布帛の表面に
ホモポリマーが斑点状に発生し、加工品位の点で劣ると
いう問題点を有していた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の点に
鑑みなされたものであって、合成繊維布帛に耐久性のあ
る帯電防止性能を付与し、なおかつ高密度の合成繊維布
帛であっても、加工品位が低下しない耐久性帯電防止用
の処理液および加工方法の提供を目的とするものであ
る。
鑑みなされたものであって、合成繊維布帛に耐久性のあ
る帯電防止性能を付与し、なおかつ高密度の合成繊維布
帛であっても、加工品位が低下しない耐久性帯電防止用
の処理液および加工方法の提供を目的とするものであ
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ポリエチ
レングリコール化合物と過硫酸物を含む合成繊維の耐久
性帯電防止加工用処理液において、上記処理液に、ノニ
オン系界面活性剤および／またはカチオン系界面活性剤
と、イソプロピルアルコールを含有せしめたことを特徴
とする合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液と、
合成繊維布帛に、ポリエチレングリコール化合物と、過
硫酸物と、ノニオン系界面活性剤および／またはカチオ
ン系界面活性剤と、イソプロピルアルコールを含有する
耐久性帯電防止加工用処理液を付与し、次いで上記ポリ
エチレングリコール化合物を布帛表面に重合せしめるこ
とを特徴とする合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工方法
によって達成されるものである。
レングリコール化合物と過硫酸物を含む合成繊維の耐久
性帯電防止加工用処理液において、上記処理液に、ノニ
オン系界面活性剤および／またはカチオン系界面活性剤
と、イソプロピルアルコールを含有せしめたことを特徴
とする合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液と、
合成繊維布帛に、ポリエチレングリコール化合物と、過
硫酸物と、ノニオン系界面活性剤および／またはカチオ
ン系界面活性剤と、イソプロピルアルコールを含有する
耐久性帯電防止加工用処理液を付与し、次いで上記ポリ
エチレングリコール化合物を布帛表面に重合せしめるこ
とを特徴とする合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工方法
によって達成されるものである。
【０００８】
【発明の実施形態】以下、本発明を詳細に説明する。本
発明は、合成繊維布帛に、帯電防止剤としてのポリエチ
レングリコール化合物と、重合開始剤としての過硫酸物
と、ノニオンおよび／またはカチオンの界面活性剤と、
浸透促進剤としてのイソプロピルアルコールを含有する
処理液を付与し、次いで上記ポリエチレングリコール化
合物を布帛表面にグラフト（共）重合せしめることによ
り、上記合成繊維布帛に耐久性帯電防止性能を付与する
ものである。
発明は、合成繊維布帛に、帯電防止剤としてのポリエチ
レングリコール化合物と、重合開始剤としての過硫酸物
と、ノニオンおよび／またはカチオンの界面活性剤と、
浸透促進剤としてのイソプロピルアルコールを含有する
処理液を付与し、次いで上記ポリエチレングリコール化
合物を布帛表面にグラフト（共）重合せしめることによ
り、上記合成繊維布帛に耐久性帯電防止性能を付与する
ものである。
【０００９】ここで、本発明における合成繊維布帛と
は、ポリエチレンテレフタレート，ポリブチレンテレフ
タレート，ポリテトラメチレンテレフタレート，ポリエ
チレンオキシベンゾエート，ポリオキシエトキシベンゾ
エート，ポレエチレンナフタレート，ポリ１，４−ジメ
チルシクロヘキサンテレフタレート，シクロヘキサンジ
メチレンテレフタレート、およびこれらのポリエステル
に付加的成分としてさらにイソフタル酸，アジピン酸，
スルホイソフタル酸などのようなジカルボン酸成分、プ
ロピレングリコール，ブチレングリコール，シクリヘキ
サンジメタノール，ジエチレングリコールのようなジオ
ール成分を共重合したポリエステル系繊維、ナイロン
４，ナイロン６，ナイロン７，ナイロン１１，ナイロン
１２，ナイロン６６，ナイロン６・１０，ポリメタキシ
レンアジパミド，ポリパラキシリレンデカンアミドなど
からなるポリアミド系繊維、あるいは上記ポリエステル
系繊維とポリアミド系繊維の両者からなる布帛をいう。
また、上記合成繊維からなる繊維構造物に、綿，レーヨ
ン，溶剤紡糸セルロース繊維などのセルロース系繊維を
含有せしめてもよい。
は、ポリエチレンテレフタレート，ポリブチレンテレフ
タレート，ポリテトラメチレンテレフタレート，ポリエ
チレンオキシベンゾエート，ポリオキシエトキシベンゾ
エート，ポレエチレンナフタレート，ポリ１，４−ジメ
チルシクロヘキサンテレフタレート，シクロヘキサンジ
メチレンテレフタレート、およびこれらのポリエステル
に付加的成分としてさらにイソフタル酸，アジピン酸，
スルホイソフタル酸などのようなジカルボン酸成分、プ
ロピレングリコール，ブチレングリコール，シクリヘキ
サンジメタノール，ジエチレングリコールのようなジオ
ール成分を共重合したポリエステル系繊維、ナイロン
４，ナイロン６，ナイロン７，ナイロン１１，ナイロン
１２，ナイロン６６，ナイロン６・１０，ポリメタキシ
レンアジパミド，ポリパラキシリレンデカンアミドなど
からなるポリアミド系繊維、あるいは上記ポリエステル
系繊維とポリアミド系繊維の両者からなる布帛をいう。
また、上記合成繊維からなる繊維構造物に、綿，レーヨ
ン，溶剤紡糸セルロース繊維などのセルロース系繊維を
含有せしめてもよい。
【００１０】上記のポリエチレングリコール化合物は、
下記化学式１に示される化合物、即ち、ポリエチレング
リコールジアクリレート（Ｒ＝Ｈ）またはポリエチレン
グリコールジメタクリレート（Ｒ＝ＣＨ3 ）であり、ｎ
＝１３〜２０の範囲の化合物の使用が効果的である。該
ポリエチレングリコール化合物の使用量は、布帛に対し
１．８重量％未満であると耐久性帯電防止効果が不十分
であり、また６．７重量％を超えると帯電防止性能が飽
和状態となってコスト面で無駄が生じるようになるの
で、１．８〜６．７重量％、好ましくは２．２〜４．４
重量％（対布帛重量比）使用する。
下記化学式１に示される化合物、即ち、ポリエチレング
リコールジアクリレート（Ｒ＝Ｈ）またはポリエチレン
グリコールジメタクリレート（Ｒ＝ＣＨ3 ）であり、ｎ
＝１３〜２０の範囲の化合物の使用が効果的である。該
ポリエチレングリコール化合物の使用量は、布帛に対し
１．８重量％未満であると耐久性帯電防止効果が不十分
であり、また６．７重量％を超えると帯電防止性能が飽
和状態となってコスト面で無駄が生じるようになるの
で、１．８〜６．７重量％、好ましくは２．２〜４．４
重量％（対布帛重量比）使用する。
【００１１】
【化１】
【００１２】次に、上記の過硫酸物としては、過硫酸ナ
トリウム，過硫酸カリウム，過硫酸アンモニウムなどが
使用可能であって、中でも過硫酸アンモニウムを用いる
のが最も好ましい。本発明の処理液において、過硫酸物
の使用量は、上記ポリエチレングリコール化合物に対
し、１．０％未満であるとグラフト重合が不十分となっ
て、満足な耐久性帯電防止性能が得られず、また１５．
０％を超えて用いても、その効果において特段の変化が
見られず、コスト面で無駄が生じるようになるので、
１．０〜１５．０重量％、好ましくは５．０〜１０．０
重量％（対ポリエチレングリコール化合物重量比）使用
する。
トリウム，過硫酸カリウム，過硫酸アンモニウムなどが
使用可能であって、中でも過硫酸アンモニウムを用いる
のが最も好ましい。本発明の処理液において、過硫酸物
の使用量は、上記ポリエチレングリコール化合物に対
し、１．０％未満であるとグラフト重合が不十分となっ
て、満足な耐久性帯電防止性能が得られず、また１５．
０％を超えて用いても、その効果において特段の変化が
見られず、コスト面で無駄が生じるようになるので、
１．０〜１５．０重量％、好ましくは５．０〜１０．０
重量％（対ポリエチレングリコール化合物重量比）使用
する。
【００１３】また、上記の界面活性剤としては、エチレ
ンオキサイド，プロピレンオキサイドなどを主成分と
し、イオン性がノニオンまたはカチオンのものが使用可
能であり、特にノニオン系界面活性剤が好ましい。本発
明の処理液において該界面活性剤の使用量は、上記ポリ
エチレングリコール化合物に対し、０．０１重量％未満
であると処理液の均一性に問題が生じ、また１．０重量
％を超えて用いると、コスト面で無駄が生じるようにな
るので、０．０１〜１．０重量％、好ましくは０．０５
〜０．１重量％（対ポリエチレングリコール化合物重量
比）使用する。
ンオキサイド，プロピレンオキサイドなどを主成分と
し、イオン性がノニオンまたはカチオンのものが使用可
能であり、特にノニオン系界面活性剤が好ましい。本発
明の処理液において該界面活性剤の使用量は、上記ポリ
エチレングリコール化合物に対し、０．０１重量％未満
であると処理液の均一性に問題が生じ、また１．０重量
％を超えて用いると、コスト面で無駄が生じるようにな
るので、０．０１〜１．０重量％、好ましくは０．０５
〜０．１重量％（対ポリエチレングリコール化合物重量
比）使用する。
【００１４】さらに、上記処理液には、イソプロピルア
ルコールを添加する。該イソプロピルアルコールの使用
量は、ポリエチレングリコール化合物に対し１５．０重
量％未満であると布帛への処理液の浸透が不十分となっ
て加工品位の低下の要因となり、また５０．０重量％を
超えるとコスト面で無駄が生じるようになるので、１
５．０〜５０．０重量％、好ましくは３０．０〜４５．
０重量％（対ポリエチレングリコール化合物重量比）使
用する。そして、これらを水等で希釈し、本発明の処理
液とする。
ルコールを添加する。該イソプロピルアルコールの使用
量は、ポリエチレングリコール化合物に対し１５．０重
量％未満であると布帛への処理液の浸透が不十分となっ
て加工品位の低下の要因となり、また５０．０重量％を
超えるとコスト面で無駄が生じるようになるので、１
５．０〜５０．０重量％、好ましくは３０．０〜４５．
０重量％（対ポリエチレングリコール化合物重量比）使
用する。そして、これらを水等で希釈し、本発明の処理
液とする。
【００１５】以上が、本発明に用いる処理液の構成であ
るが、上記処理液を用いて加工を行うにあたっては、ま
ず、上記の様に配合した処理液を、パディング法，スプ
レー法などの方法で布帛へ付与する。例えば、パディン
グ法により処理液を付与する場合、処理液を蓄えた浸漬
槽に布帛を投入した後、ピックアップ率４０〜５０％に
なるようにマングル等の搾液装置を用いて搾液する。
るが、上記処理液を用いて加工を行うにあたっては、ま
ず、上記の様に配合した処理液を、パディング法，スプ
レー法などの方法で布帛へ付与する。例えば、パディン
グ法により処理液を付与する場合、処理液を蓄えた浸漬
槽に布帛を投入した後、ピックアップ率４０〜５０％に
なるようにマングル等の搾液装置を用いて搾液する。
【００１６】この後、上記帯電防止剤としてのポリエチ
レングリコール化合物を、乾熱，湿熱，放射線，マイク
ロ波，紫外線などによって布帛表面にグラフト重合せし
めるようにする。特に、湿熱処理が好ましく、この場
合、温度は１００〜１１５℃、湿度は７５〜１００％Ｒ
Ｈ、処理時間は２〜６分間とする。そして、上記布帛を
洗浄、次いで乾燥せしめ、さらに目的に応じては、ヒー
トセット，染色を施すことにより、洗濯耐久性のある帯
電防止性能を備えた合成繊維布帛が得られるようになる
のである。
レングリコール化合物を、乾熱，湿熱，放射線，マイク
ロ波，紫外線などによって布帛表面にグラフト重合せし
めるようにする。特に、湿熱処理が好ましく、この場
合、温度は１００〜１１５℃、湿度は７５〜１００％Ｒ
Ｈ、処理時間は２〜６分間とする。そして、上記布帛を
洗浄、次いで乾燥せしめ、さらに目的に応じては、ヒー
トセット，染色を施すことにより、洗濯耐久性のある帯
電防止性能を備えた合成繊維布帛が得られるようになる
のである。
【００１７】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき詳細に説明する
が、本発明は何等これらに限定されるものではない。な
お、下記実施例１，実施例２，比較例１におけるポリエ
チレングリコールジメタクリレートは、下式に示すもの
を用いた。
が、本発明は何等これらに限定されるものではない。な
お、下記実施例１，実施例２，比較例１におけるポリエ
チレングリコールジメタクリレートは、下式に示すもの
を用いた。
【００１８】
【化２】
【００１９】実施例１ ５０ｄ／７５ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフ
ィラメントを経糸および緯糸に用い、これを経密度１６
４本／インチ、緯密度１０５本／インチの高密度で製織
し通常の方法で精練した後、下記の処方からなる耐久性
帯電防止加工用処理液をピックアップ率５０％となるよ
うパディングし、次いで８３％ＲＨ，１１０℃で３分３
０秒間湿熱処理を施した後、水洗処理を行った。その
後、１９０℃でヒートセットを行い、さらに常法により
染色し、実施例１の製品を得た。 ポリエチレングリコールジメタクリレート ７．０重量％ 過硫酸アンモニウム ０．７重量％ マイネックスＰ−４５ ０．１重量％ （明成化学工業（株）社製；ノニオン系界面活性剤） イソプロピルアルコール ３．０重量％ 水 ８９．２重量％
ィラメントを経糸および緯糸に用い、これを経密度１６
４本／インチ、緯密度１０５本／インチの高密度で製織
し通常の方法で精練した後、下記の処方からなる耐久性
帯電防止加工用処理液をピックアップ率５０％となるよ
うパディングし、次いで８３％ＲＨ，１１０℃で３分３
０秒間湿熱処理を施した後、水洗処理を行った。その
後、１９０℃でヒートセットを行い、さらに常法により
染色し、実施例１の製品を得た。 ポリエチレングリコールジメタクリレート ７．０重量％ 過硫酸アンモニウム ０．７重量％ マイネックスＰ−４５ ０．１重量％ （明成化学工業（株）社製；ノニオン系界面活性剤） イソプロピルアルコール ３．０重量％ 水 ８９．２重量％
【００２０】実施例２ 実施例１と同様の５０ｄ／７５ｆのポリエチレンテレフ
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、通常の方法で精練した後、実施例
１におけるノニオン系界面活性剤に替えてカチオン系界
面活性剤を用いた下記の処方からなる耐久性帯電防止加
工用処理液をピックアップ率５０％となるようパディン
グし、次いで８３％ＲＨ，１１０℃で３分３０秒間湿熱
処理を施した後、水洗処理を行った。その後、１９０℃
でヒートセットを行い、さらに常法により染色し、実施
例２の製品を得た。 ポリエチレングリコールジメタクリレート ７．０重量％ 過硫酸アンモニウム ０．７重量％ マイネックスＡ−２３ ０．１重量％ （明成化学工業（株）社製；カチオン系界面活性剤） イソプロピルアルコール ３．０重量％ 水 ８９．２重量％
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、通常の方法で精練した後、実施例
１におけるノニオン系界面活性剤に替えてカチオン系界
面活性剤を用いた下記の処方からなる耐久性帯電防止加
工用処理液をピックアップ率５０％となるようパディン
グし、次いで８３％ＲＨ，１１０℃で３分３０秒間湿熱
処理を施した後、水洗処理を行った。その後、１９０℃
でヒートセットを行い、さらに常法により染色し、実施
例２の製品を得た。 ポリエチレングリコールジメタクリレート ７．０重量％ 過硫酸アンモニウム ０．７重量％ マイネックスＡ−２３ ０．１重量％ （明成化学工業（株）社製；カチオン系界面活性剤） イソプロピルアルコール ３．０重量％ 水 ８９．２重量％
【００２１】比較例１ 実施例１と同様の５０ｄ／７５ｆのポリエチレンテレフ
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、通常の方法で精練した後、実施例
１におけるノニオン系界面活性剤を除いた下記の処方か
らなる耐久性帯電防止加工用処理液をピックアップ率５
０％となるようパディングし、次いで８３％ＲＨ，１１
０℃で３分３０秒間湿熱処理を施した後、水洗処理を行
った。その後、９０℃でヒートセットを行い、さらに常
法により染色し、比較例１の製品を得た。 ポリエチレングリコールジメタクリレート ７．０重量％ 過硫酸アンモニウム ０．７重量％ イソプロピルアルコール ０．１重量％ 水 ９２．２重量％
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、通常の方法で精練した後、実施例
１におけるノニオン系界面活性剤を除いた下記の処方か
らなる耐久性帯電防止加工用処理液をピックアップ率５
０％となるようパディングし、次いで８３％ＲＨ，１１
０℃で３分３０秒間湿熱処理を施した後、水洗処理を行
った。その後、９０℃でヒートセットを行い、さらに常
法により染色し、比較例１の製品を得た。 ポリエチレングリコールジメタクリレート ７．０重量％ 過硫酸アンモニウム ０．７重量％ イソプロピルアルコール ０．１重量％ 水 ９２．２重量％
【００２２】比較例２ 実施例１と同様の５０ｄ／７５ｆのポリエチレンテレフ
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、その後、９０℃でヒートセットを
行い、さらに常法により染色し、比較例２の製品を得
た。
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、その後、９０℃でヒートセットを
行い、さらに常法により染色し、比較例２の製品を得
た。
【００２３】比較例３ 実施例１と同様の５０ｄ／７５ｆのポリエチレンテレフ
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、次いで９０℃でヒートセットを行
い、さらに常法により染色した後、ＡＧアクセル７００
（明成化学工業（株）社製；塩酸グアニジン系帯電防止
剤）をパディングし、さらに乾燥せしめて比較例３の製
品を得た。
タレートマルチフィラメントを経糸および緯糸に用い、
これを経密度１６４本／インチ、緯密度１０５本／イン
チの高密度で製織し、次いで９０℃でヒートセットを行
い、さらに常法により染色した後、ＡＧアクセル７００
（明成化学工業（株）社製；塩酸グアニジン系帯電防止
剤）をパディングし、さらに乾燥せしめて比較例３の製
品を得た。
【００２４】この様にして得た実施例１，２及び比較例
１，２，３の各製品について、日本工業規格Ｌ−１０９
４・Ｂ法に定める摩擦帯電圧測定法に基づき、初期（洗
濯０回）および洗濯１０回後の摩擦帯電圧を測定した。
なお、洗濯方法は日本工業規格Ｌ−２１７・１０３法に
定める方法に従い行った。また、加工上がり直後の布帛
表面の汚れの有無を目視にて判定した。その結果を表１
に示す。
１，２，３の各製品について、日本工業規格Ｌ−１０９
４・Ｂ法に定める摩擦帯電圧測定法に基づき、初期（洗
濯０回）および洗濯１０回後の摩擦帯電圧を測定した。
なお、洗濯方法は日本工業規格Ｌ−２１７・１０３法に
定める方法に従い行った。また、加工上がり直後の布帛
表面の汚れの有無を目視にて判定した。その結果を表１
に示す。
【００２５】
【表１】
【００２６】この結果より、帯電防止加工を施さなかっ
た比較例２は初期および洗濯１０回後において、非常に
高い摩擦帯電圧を示すものであって帯電防止効果がな
く、また比較例３に示す従来法のグアニジン系塩類を用
いた方法では、初期においては高い帯電防止効果を示す
ものの洗濯耐久性に劣るものであったが、実施例１，２
および比較例１については、初期および洗濯１０回後に
おいて、人体が帯電電荷の放電による電撃を知覚し得な
いレベル（摩擦帯電圧＜２０００Ｖ）の帯電防止効果が
得られるものであった。しかしながら、ノニオン系また
はカチオン系の界面活性剤のいずれも使用しなかった比
較例１の製品は、加工後の表面に斑点状のホモポリマー
が発生し品質上問題があるため、帯電防止効果および加
工品位の点で満足する性能を有する製品は、ポリエチレ
ングリコール化合物と、過硫酸物と、ノニオン系界面活
性剤および／またはカチオン系界面活性剤と、イソプロ
ピルアルコールを含有する耐久性帯電防止加工用処理液
を用いた実施例１および実施例２であった。
た比較例２は初期および洗濯１０回後において、非常に
高い摩擦帯電圧を示すものであって帯電防止効果がな
く、また比較例３に示す従来法のグアニジン系塩類を用
いた方法では、初期においては高い帯電防止効果を示す
ものの洗濯耐久性に劣るものであったが、実施例１，２
および比較例１については、初期および洗濯１０回後に
おいて、人体が帯電電荷の放電による電撃を知覚し得な
いレベル（摩擦帯電圧＜２０００Ｖ）の帯電防止効果が
得られるものであった。しかしながら、ノニオン系また
はカチオン系の界面活性剤のいずれも使用しなかった比
較例１の製品は、加工後の表面に斑点状のホモポリマー
が発生し品質上問題があるため、帯電防止効果および加
工品位の点で満足する性能を有する製品は、ポリエチレ
ングリコール化合物と、過硫酸物と、ノニオン系界面活
性剤および／またはカチオン系界面活性剤と、イソプロ
ピルアルコールを含有する耐久性帯電防止加工用処理液
を用いた実施例１および実施例２であった。
【００２７】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明により得られ
た布帛は、極めて優れた耐久性帯電防止性能を有するの
で、寝装品や衣料品などの繊維製品に頗る有用であり、
かつ羽毛布団側地などの高密度織物の場合であっても、
処理液による布帛表面汚れのない優れた品質を有するも
のである。しかも、本発明の加工方法によれば、耐久性
帯電防止性能を後加工にて付与せしめるものであるの
で、極めて生産性が高く、製造コストが低廉であるとい
う効果をも奏するのである。
た布帛は、極めて優れた耐久性帯電防止性能を有するの
で、寝装品や衣料品などの繊維製品に頗る有用であり、
かつ羽毛布団側地などの高密度織物の場合であっても、
処理液による布帛表面汚れのない優れた品質を有するも
のである。しかも、本発明の加工方法によれば、耐久性
帯電防止性能を後加工にて付与せしめるものであるの
で、極めて生産性が高く、製造コストが低廉であるとい
う効果をも奏するのである。
Claims (2)
- 【請求項１】 ポリエチレングリコール化合物と過硫酸
物を含む合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液に
おいて、 上記処理液に、ノニオン系界面活性剤および／またはカ
チオン系界面活性剤と、イソプロピルアルコールを含有
せしめたことを特徴とする合成繊維布帛の耐久性帯電防
止加工用処理液。 - 【請求項２】 合成繊維布帛に、ポリエチレングリコー
ル化合物と、過硫酸物と、ノニオン系界面活性剤および
／またはカチオン系界面活性剤と、イソプロピルアルコ
ールを含有する耐久性帯電防止加工用処理液を付与し、
次いで上記ポリエチレングリコール化合物を布帛表面に
重合せしめることを特徴とする合成繊維布帛の耐久性帯
電防止加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34643097A JPH11181674A (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液および加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34643097A JPH11181674A (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液および加工方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11181674A true JPH11181674A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18383375
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34643097A Pending JPH11181674A (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 合成繊維布帛の耐久性帯電防止加工用処理液および加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11181674A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014070305A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Unitika Trading Co Ltd | 無塵衣用織物及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-12-16 JP JP34643097A patent/JPH11181674A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014070305A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Unitika Trading Co Ltd | 無塵衣用織物及びその製造方法 |
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