JPH11181123A - プリプレグ - Google Patents

プリプレグ

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JPH11181123A
JPH11181123A JP35677297A JP35677297A JPH11181123A JP H11181123 A JPH11181123 A JP H11181123A JP 35677297 A JP35677297 A JP 35677297A JP 35677297 A JP35677297 A JP 35677297A JP H11181123 A JPH11181123 A JP H11181123A
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JP
Japan
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epoxy resin
prepreg
epoxy
resin
weight
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Pending
Application number
JP35677297A
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English (en)
Inventor
Kunio Iketani
国夫 池谷
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリプレグからの発塵の防止と積層板のガラ
ス転移温度とが両立したプリプレグを得ること。 【解決手段】 エポキシ当量300以下である末端2官
能直鎖状のエポキシ樹脂と、エポキシ当量1500〜4
500である末端2官能直鎖状のエポキシ樹脂と、ポリ
グリシジルアミン型エポキシ樹脂とを含有し、これらの
エポキシ樹脂の合計が、全エポキシ樹脂の60〜100
重量%であるエポキシ樹脂ワニスを繊維基材に含浸乾燥
してなるプリプレグであり、好ましくは、プリプレグ中
のエポキシ樹脂成分の分子量分布の分散度指数が4.0
以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂粉末等の発塵
が極めて小さいプリプレグの製造方法に関し、従来発塵
を防止するために行っていたプリプレグの熱再溶融処理
を不要とすることができ、その後のハンドリング中の再
発生をも少なく、更に、これまで両立の難しいとされて
いた、プリプレグからの発塵の防止と積層板のガラス転
移温度とが両立したプリプレグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント回路用エポキシ樹脂積層板は、
一般的には、エポキシ樹脂を繊維基材に塗布・乾燥させ
て得たプリプレグを1枚以上重ね、その上面に金属箔を
重ね合わせて、加熱加圧成形して得られている。また、
多層プリント配線板の製造方法は、両面又は片面に回路
加工及び黒処理を施した内層回路板に、エポキシ樹脂を
繊維基材に塗布・乾燥させたプリプレグを1枚以上重
ね、その上面に金属箔を重ね合わせて、加熱加圧して得
られている。プリプレグに使用するエポキシ樹脂は、通
常エポキシ当量が350〜800程度の末端二官能直鎖
状臭素化又は非臭素化エポキシ樹脂、及び耐熱性や耐薬
品性の向上のためにノボラック型エポキシ樹脂を少量
(エポキシ樹脂全体に対して5〜30重量%程度)配合
していた。このような配合のエポキシ樹脂はプリント回
路板としての特性は十分良好であるが、プリプレグの切
断、穴あけ、更には、多層成形するまでの工程でのプリ
プレグのハンドリング中(プリプレグの揃え、重ね合わ
せ等)に容易に樹脂粉末が発生する。
【0003】プリント配線基板の成形において、加熱加
圧工程又はその前の重ね合わせ工程等において、プリプ
レグの切断部等より発生した樹脂粉末が金属鏡面板と金
属箔の間にも入り込み、そのまま成形されると、この樹
脂粉末が、後工程の回路パターン作成のためのエッチン
グ工程においてエッチングレジストと同じ作用をし、回
路パターンの絶縁不良等の原因になっている。そこでこ
れまでは、プリプレグの樹脂粉末の発生しやすい部分あ
るいは樹脂粉末が付着している部分の樹脂及び樹脂粉末
を加熱再溶融して、プリプレグからの樹脂粉末の発生、
飛散を防止していた。しかし、この工程のために、余分
な設備と工数を要しており、更に、熱溶融で表面の粉を
無くしても多層成形するまでのハンドリングにおいて再
度粉末の発生が起ることから、この加熱再溶融工程を不
要としてもプリプレグからの樹脂粉末の発生がないプリ
プレグが望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、積層成形
時に金属鏡面板と金属箔の間へプリプレグからの樹脂粉
末が入り込むという問題を解決すべく、プリプレグに含
浸されるエポキシ樹脂の組成を鋭意検討を進めた結果、
本発明をなすに到った。従来の方法は、裁断、折曲げお
よび穴あけ等の工程において、更にはプリプレグや銅箔
との積層時のハンドリング中にプリプレグから発生する
樹脂粉末を大幅に減じることができ、これによりプリプ
レグの熱再溶融工程を不要とすることができるが、現行
のNEMA規格FR−4よりガラス転移温度がかなり低
いものであり、これらの特性を両立するプリプレグの製
造方法の開発が望まれていた。本発明においては、プリ
プレグからの樹脂粉末の発生を防止し、積層板としたと
きの特性を現行のFR−4と同等のプリプレグを得るこ
とができることを目的としたものである。。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)エポキ
シ当量300以下である末端2官能直鎖状のエポキシ樹
脂と、エポキシ当量1500〜4500である末端2官
能直鎖状のエポキシ樹脂と、ポリグリシジルアミン型エ
ポキシ樹脂とを含有し、これらのエポキシ樹脂の合計
が、全エポキシ樹脂の50〜100重量%であるエポキ
シ樹脂ワニスを繊維基材に含浸乾燥してなることを特徴
とするプリプレグであり、好ましくは、エポキシ当量1
500〜4500である末端2官能直鎖状のエポキシ樹
脂が、臭素化エポキシ樹脂であり、得られたプリプレグ
中のエポキシ樹脂成分の分子量分布の分散度指数が 4.
0以上であるプリプレグであり、これらのプリプレグを
1枚又は複数枚積層し、加熱加圧してなる積層板に関す
るものである。
【0006】エポキシ当量300以下のエポキシ樹脂と
しては通常臭素化の行っていないものが使われる。これ
に、更にエポキシ当量1500〜4500である末端2
官能直鎖状の臭素化されたエポキシ樹脂を加えて、樹脂
固形分中の臭素含有率を20重量%程度(樹脂、硬化剤
の種類や積層板厚み等により適量は異なる)として、N
EMA FR−4グレードの耐燃性が得られる様にす
る。あるいは、非臭素化のエポキシ当量1500〜45
00のエポキシ樹脂を使用し、高臭素化のエポキシ樹脂
又はテトラブロムビスフェノールAの配合によって調節
を行うこともできる。このようにして、樹脂固形分が総
て配合されたところで臭素が必要量入っていればよい。
勿論、臭素以外の難燃剤の配合と併用することができ
る。前記エポキシ樹脂を、硬化剤と触媒を除いた全エポ
キシ樹脂の50〜100重量%使用することにより、エ
ポキシ樹脂分子量の分散度指数を大きくした処方とする
ことができる。
【0007】低分子量のエポキシ樹脂を多く配合すれば
塗布ワニスの粘度を容易に下げることは出来るが、基材
に塗布後の乾燥中の加熱により分子量は大きくなってし
まうので、それを見込んでエポキシ樹脂の配合比率や塗
布条件を決定しなければならない。高分子量のエポキシ
樹脂を多く配合するとワニスの粘度が高くなるばかりで
なく、分散度指数も大きくならない。本発明において
は、ガラス転移温度(Tg)を高くし、積層板の耐熱性
を向上させるために、ポリグリシジルアミン型エポキシ
樹脂を配合する。このように配合して得られたエポキシ
樹脂は、硬化剤及び触媒を配合することにより、好まし
くは樹脂の分子量分布を示す分散度指数を4以上とする
ことにより、得られたプリプレグは、樹脂含浸性が良好
で積層板のガラス転移温度(Tg)が向上し、かつ、樹
脂粉末等の発塵が極めて少ないので、特に、多層プリン
ト配線板用のプリプレグとして適している。分散度指数
4未満では、プリプレグからの樹脂粉末の発生防止効果
が不十分となることがある。
【0008】本発明の目的は、発明が解決しようとする
課題の項で述べたように、樹脂粉末の飛散防止のためプ
リプレグ含浸樹脂の熱再溶融処理を不要とし、更には多
層成形時プレスのための積層工程において、ハンドリン
グ中に樹脂粉末の発生を防止することができるプリプレ
グの製造方法を提供することにある。即ち、比較的高分
子量の末端2官能直鎖状高分子エポキシ樹脂と、樹脂粉
末発生以外の特性バランスの良い低分子量のエポキシ樹
脂を組み合わせることにより、Bステージ化したエポキ
シ樹脂含浸プリプレグからの樹脂粉末の発生を低く抑え
ることができ、更に、ガラス転移温度の向上に効果的で
あるポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂を配合するこ
とにより、プリプレグからの樹脂粉末発生と積層板のガ
ラス転移温度向上の両立を達成することができたもので
ある。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。エポキシ
樹脂としては、プリプレグの低発塵性が得られ、プリプ
レグの再溶融処理を不要とするためには、前述のよう
に、エポキシ当量が300以下である末端2官能直鎖状
の低分子量エポキシ樹脂とともに、エポキシ当量が15
00〜4000である末端2官能直鎖状高分子エポキシ
樹脂を使用する。代表的には、ビスフェノ−ルA等の2
官能フェノールとエピハロヒドリンとを反応して得られ
る2官能直鎖状エポキシ樹脂、2官能エポキシ樹脂と2
官能フェノールの交互共重合反応によって得られる末端
2官能直鎖状エポキシ樹脂等があり、これらは数種類の
ものを併用することも可能である。例えば、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、プ
ロピレンオキサイドビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキ
シ樹脂、2、6−ナフトール型ジグリシジルエーテル重
合物、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とテトラブロモ
ビスフェノールA共重合物、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂とテトラブロモビスフェノールA共重合物、ビス
フェノールS型エポキシ樹脂とテトラブロモビスフェノ
ールA共重合物等が例示される。難燃化のために、臭素
化した前記エポキシ樹脂を使用することができる。
【0010】本発明の中のポリグリシジルアミン型のエ
ポキシについて言及する。通常エポキシ積層板のガラス
転移温度等で表される耐熱性の向上には、ノボラックエ
ポキシ樹脂が用いられ、耐熱性と同時に耐溶剤性等も大
きく向上している。しかし、この樹脂は、硬化密度が高
い脆い性質を持つため、プリプレグの粉落ち性に関して
は逆に悪くなってしまう。これに比較して、ポリグリシ
ジルアミン型エポキシ樹脂は、高耐熱性を有し、かつプ
リプレグの状態での反応率の状態(Bステージ)に於い
ては、剛直な構造にならず、樹脂粉末の発生を助長する
ことはない。そしてその反応性においても、ノボラック
エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に比
較して、反応速度が速過ぎるのに比較して、ポリグリシ
ジルアミン型エポキシ樹脂は同じ程度であると考えら
れ、乾燥条件の微妙な変化に対しても、過敏過ぎること
がない。ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂の代表と
して、例えば、油化シェルエポキシ製のエピコート63
0、エピコート604や、住友化学製のELM−10
0、ELM−120、ELM−434、及び日本化薬製
のGOT、GAN等がある。
【0011】前記エポキシ樹脂の分子量について言及す
る。再溶融処理がなされていないプリプレグの低発塵性
を考えた場合、分子量が大きいほうが良い傾向にあるも
のの、硬化性は逆に低下する傾向がある。エポキシ樹脂
の基本骨格、硬化剤の種類によって多少の差異はあるも
のの、この傾向については基本的に変りない。エポキシ
樹脂を使用したプリント配線基板において、実用上必要
とされるプリプレグの低発塵性は、平均エポキシ当量1
500のエポキシ樹脂の使用の場合、実用上最低限のレ
ベルであった。また、臭素含有率にもよるが、平均エポ
キシ当量が4500以上のエポキシ樹脂の場合は、発塵
性は充分に低いレベルであるが、熱変形温度が低下し、
必要な耐熱性が発現しない。これは、架橋点間距離が離
れ過ぎているとともに、架橋点の数も少なくなるためで
ある。
【0012】エポキシ当量が300以下である末端2官
能直鎖状エポキシ樹脂の配合量は全エポキシ樹脂中20
〜75重量%であることが好ましい。20重量%未満で
あると、前述のような含浸性や多層成形性のような、こ
のエポキシ樹脂の特長を十分に発揮させることができな
い。75重量%を越えるとプリプレグとしたとき樹脂粉
末の発生が多くなる。好ましくは30〜60重量%であ
る。エポキシ当量が1500以上4500以下である末
端2官能直鎖状エポキシ樹脂の配合量は全エポキシ樹脂
中20〜75重量%であることが好ましい。20重量%
未満であると、前述のような、樹脂粉末発生の防止のよ
うな、このエポキシ樹脂の特長を十分に発揮させること
ができない。75重量%を越えると含浸性や多層成形性
が低下するようになる。好ましくは30〜60重量%で
ある。ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂の配合量は
全エポキシ樹脂中の5〜20重量%で充分であり、この
範囲以上になっても特性の向上は小さく、コストが上昇
する。
【0013】これらのエポキシ樹脂以外にノボラック型
エポキシ樹脂を配合することもできる。ノボラック型エ
ポキシ樹脂はエポキシ当量が小さく、架橋密度を高くす
るとともに、硬化性を向上させるものである。従って、
ノボラック型エポキシ樹脂の配合により耐熱性(ガラス
転移温度)、耐薬品性の向上等を達成することができ
る。この樹脂の配合量は全エポキシ樹脂中の5〜20重
量%で充分であり、この範囲以上になると、樹脂粉末発
生の防止に悪影響があり、コストも上昇する。
【0014】硬化剤について説明する。使用される硬化
剤としては通常積層板用に使用するものであれば特に限
定されないが、最も一般的に使われているものとして
は、芳香族ポリアミン、ジシアンジアミド等の複合アミ
ン化合物等であって、これらの内から選ばれた1種また
は2種以上を、当量比でエポキシ樹脂の0.5倍から
1.5倍量配合することにより適当な硬化性を得ること
ができる。
【0015】複合アミン化合物としては、アミド型とし
てジシアンジアミドは硬化性と保存性の点で好ましいも
のである。ジシアンジアミドは当量比でエポキシ樹脂に
対して0.5から1.2倍当量が好ましい。0.5倍当
量より少ないと硬化性が低くガラス転移温度の向上効果
が小さく、1.2倍当量より多く配合したものは吸湿量
が大きく吸湿半田耐熱性が低下する。ジシアンジアミド
の配合量については他のポリアミン系硬化剤に比べて適
正当量比が小さい値であり特異である。
【0016】また、芳香族ポリアミンは、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメ
タン、トリクロロジアミノジフェニルメタン、テトラク
ロロジアミノジフェニルメタン等があるが、ジアミノジ
エチルジメチルジフェニルメタンは、耐熱性(ガラス転
移温度)の向上のために好ましい。芳香族ポリアミンの
みを使用した場合、エポキシ樹脂との当量比が0.7よ
り少ないと、耐溶剤性やガラス転移点が低く、硬化性向
上効果が小さいことが多く、一方1.5より多いもの
は、吸湿量が大きく吸湿半田耐熱性が低下し、さらにワ
ニスの常温での保存性が不十分となる傾向がある。
【0017】有機ポリアミンは、芳香族ポリアミン、複
合アミンのいずれの場合も適正当量比の範囲であれば、
硬化性及び吸湿半田耐熱性とワニスの常温保存性の両立
を図ることができる。また、芳香族ポリアミンは、ジシ
アンジアミド以外の硬化剤との併用であれば、全ての硬
化剤の合計当量が適正な範囲であれば、同様に好ましく
使用される。
【0018】硬化促進剤について説明する。硬化促進剤
の種類は,特に限定するものではないが、イミダゾール
系硬化促進剤とホスフィン系硬化促進剤が好ましく使用
される。イミダゾール系硬化促進剤としては、2−メチ
ルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メ
チルイミダゾール、2,4’−ジアミノ−6−[2’−
エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]エチル
−s−トリアジン、2−メチルイミダゾール・イソシア
ヌル酸付加物、2−メチルイミダゾール・トリメリット
酸付加物等が、また、ホスフィン系硬化促進剤として
は、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン
フェノール塩等がある。耐熱性向上のためには、2−フ
ェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダ
ゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチ
ル−2−ウンデシルイミダゾール又は2,4−ジアミノ
−6−{2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)}エ
チル−s−トリアジンを各々単独もしくは併用使用する
ことが好ましい。エポキシ樹脂100重量部に対する硬
化促進剤の量は0.1〜0.8重量部が好ましい。0.
8重量部を越える添加量になると、硬化が速過ぎて成形
性が悪くなるとともに、吸湿半田耐熱性とプリプレグ保
存性とが両立しないか、あるいは両方の特性が低下する
ようになる。一方、0.1重量部未満の添加量では、硬
化不足により硬化性、耐熱性が不十分となり、密着性も
低下するようになる。
【0019】さらに、必要に応じて金属箔あるいはガラ
スクロス等の無機物との密着性を付与する目的で、シラ
ンカップリング剤を配合することも可能である。例え
ば、カップリング剤としては、シランカップリング剤、
チタネート系カップリング剤、アルミキレート系カップ
リング剤等が使用可能であり、例えば、クロロプロピル
トリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウ
レイドプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリ
イソステアロイルチタネート、イソプロピルトリメタク
リルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルフィロ
フォスフェート)チタネート、イソプロピルイソステア
ロイルジ(4−アミノベンゾイル)チタネート等が例示
される。エポキシ樹脂100重量部に対する配合量は
0.1から2.0重量部が好ましい。0.1重量部未満
では金属箔あるいはガラスクロス等の無機物との剥離強
度を向上する効果が不十分であり、2.0重量部を越え
てもこれ以上の向上がみられないようになり、特に未反
応部が生じることがあり硬化の妨げになることがある。
【0020】さらに、必要に応じてプリプレグの外観特
性向上(はじき、クレーター、ボイド等のないこと)の
ために、表面張力調整剤として消泡剤を配合することが
できる。消泡剤としては、ノンシリコーン系(アクリル
系)ものがすべり特性が良好となるので好ましい。かか
る消泡剤の配合量はエポキシ樹脂100重量部に対して
0.1から2.0重量部が好ましい。0.1重量部未満
ではその配合効果が小さく、2.0重量部より多く配合
するとワニスのゲルタイムを短縮するため、適正配合量
の範囲にする必要がある。この範囲で十分な外観特性の
向上効果を発現する。
【0021】上記エポキシ樹脂組成物を繊維基材に塗布
する際、通常溶剤により粘度調整を行う。溶剤として
は、アセトン、メチルエチルケチン、トルエン、キシレ
ン、エチレングリコールモノエチルエーテル及びそのア
セテート化合物、プロピレングリコールモノエチルエー
テル及びそのアセテート化物、ジメチルホルムアミド、
メチルジグリコール、エチルジグリコール、メタノー
ル、エタノール等が挙げられる。
【0022】塗布方法としては、有機溶剤を含むエポキ
シ樹脂ワニスを基材に含浸する方法であれば、いかなる
方法も可能である。いずれの方法においても、含浸に必
要な最適粘性があるため、塗布方法の違いにより、反応
性希釈剤や溶剤の種類、配合量の調整は必要になってく
る。
【0023】プリプレグの樹脂の硬化状態について言及
する。硬化状態は、一般的に全くの未硬化状態であるA
ステージ状態、半硬化状態であるBステージ状態、さら
に硬化をすすめたゲル状態、そして、完全硬化状態であ
るCステージ状態に分けることができる。本発明により
得られたプリプレグのエポキシ樹脂は通常Bステージ状
態であるが、特にタックフリーの状態にしておくことに
より取り扱いが容易になる。
【0024】本発明により得られたプリプレグをプリン
ト配線基板に用いることにより、従来積層成形時又は多
層成形時に予め必要とされてきた低発塵化のためのプリ
プレグの熱再溶融処理を不要とすることができる。従っ
て、プリプレグ熱再溶融処理工程の品質管理に費やす工
数の削減、生産コストの削減が図られ、更にはプリプレ
グ熱再溶融処理を行わないことによりプリプレグの局部
的なゲルタイムの短縮が生じる恐れはない。更に、裁断
サイズの取り直しや穴開け加工がある場合、一度プリプ
レグ再溶融処理により低発塵性としたものも、再度同じ
処理を行う必要があり、品質管理も重複し煩雑となる
が、このような場合にも、本発明により得られたプリプ
レグでは、上記のような重複した品質管理が不要とな
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づき詳
細に説明する。 (実施例1)ガラス織布基材厚0.1mm、銅箔厚35
μmのガラスエポキシ両面銅張積層板を表面研磨、ソフ
トエッチングし防錆処理を除いた後、エッチングにより
10mm径の円形の凹部を100個有する回路パターン
を形成し、黒処理を行って内層プリント回路板を得た。
【0026】ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピク
ロンEXA3399:エポキシ当量4330)50重量
部をメチルエチルケトン(MEK)50重量部に溶解し
た。これに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコ
ート828:エポキシ当量190)40重量部と、ポリ
グリシジルアミン型エポキシ樹脂(エピコート630エ
ポキシ当量100)を10重量部を混合し、硬化剤とし
てジシアンジアミドをアミン当量がエポキシ樹脂のエポ
キシ当量比に対して0.55倍にとなる量(3.74重
量部)で添加し溶解した。更に、硬化促進剤として 2
−エチル−4−メチルイミダゾール0.2重量部と、ア
クリル系の消泡剤(BYK−361)0.1重量部を添
加した後、調合槽内で混合した。さらに、MEKにより
粘度調整を行い、含浸用エポキシ樹脂ワニスを得た。
【0027】前記エポキシ樹脂ワニスをガラス織布に含
浸、乾燥してプリプレグ(180μm厚)を得た。この
プリプレグを上記内層プリント回路板にそれぞれ1枚ず
つ重ね合わせ、その両面に厚さ18μmの銅箔を1枚ず
つ重ね、真空圧プレスにて積層材料の最高到達温度が1
70℃、昇温、冷却含め150分間加熱加圧成形し、多
層プリント配線板を得た(成形体の温度が160℃以上
である時間が60分以上とした)。前記プリプレグにつ
いて樹脂粉末発生量を測定した。多層プリント配線板の
特性として、ガラス転移温度及び吸湿後の半田耐熱性を
評価し、その結果を表1に示す。プリプレグからの樹脂
粉末発生量は極めて少なく、積層板のガラス転移温度は
現行のFR−4品と同等の140℃以上であることがわ
かる。
【0028】(実施例2〜3)ワニスの組成を表1に示
すように変更した以外は実施例1と同様の方法により多
層プリント配線板を作製し、特性の評価を行った。それ
ぞれの組成及び評価結果を表1に示す。実施例1と同様
に、プリプレグからの樹脂粉末発生量は少なく、積層板
のガラス転移温度は140℃以上であった。
【0029】(比較例1〜4)ワニスの組成を表1に示
すように変更した以外は実施例1と同様の方法により多
層プリント配線板を作製し、特性の評価を行った。それ
ぞれの組成及び評価結果を表1に示す。尚、比較例1と
2、比較例3と4は、それぞれ同じ樹脂処方であるが、
プリプレグ作成時の乾燥条件を異ならせることにより、
分子量分布の分散度指数を変えたものである。比較例2
と4は、乾燥条件が厳しく樹脂の硬化反応が進んでい
る。
【0030】
【表1】
【0031】(測定方法) 1.樹脂粉末発生量:一定の大きさ(100mm角)の
プリプレグを8枚重ねた状態で測定し処理前重量とし
た。これをテーブルの上で垂直につまみ、15mmの高
さから20回落下させ、処理前重量からの減少重量を、
処理前重量で除した。 2.ガラス転移温度(Tg):粘弾性法による。昇温速
度3℃/分にて、tanδのピーク値を求めた。 3.多層成形時の穴埋め性:表面銅箔を全面エッチング
し、内層回路を目視により観察し、100個の凹部の
内、ボイドの残存したものの率を求めた。 4.吸湿後の半田耐熱性:20個の試験片(50×50
mm)を片面銅箔のみ全面エッチングし、100℃4時
間の条件で吸湿処理した後、260℃半田に120秒間
フロートさせ、膨れの有無を観察した。
【0032】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明のプリプレグは積層板にした時には、現行のFR−
4と同等のガラス転移温度を維持し、プリプレグの切断
等の際に樹脂粉末の発生が極めて少なく、この樹脂粉末
による積層成形あるいは多層成形時の成形不良を実質的
になくすることができる。従って、従来必要であったプ
リプレグの熱再溶融処理をなくすることができ、このこ
とによりプリント回路板の製造工程を短縮することがで
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ当量300以下である末端2官
    能直鎖状のエポキシ樹脂と、エポキシ当量1500〜4
    500である末端2官能直鎖状のエポキシ樹脂と、ポリ
    グリシジルアミン型エポキシ樹脂とを含有し、これらの
    エポキシ樹脂の合計が、全エポキシ樹脂の50〜100
    重量%であるエポキシ樹脂ワニスを繊維基材に含浸乾燥
    してなることを特徴とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】 エポキシ当量1500〜4500である
    末端2官能直鎖状のエポキシ樹脂が、臭素化エポキシ樹
    脂である請求項1記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 プリプレグ中のエポキシ樹脂成分の分子
    量分布の分散度指数が4.0以上である請求項1又は2
    記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のプリプレグを
    1枚又は複数枚積層し、加熱加圧してなることを特徴と
    する積層板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003018675A1 (fr) * 2001-08-31 2003-03-06 Sumitomo Bakelite Company Limited Composition de resine, preimpregne, feuille laminee, et boitier de semi-conducteur

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003018675A1 (fr) * 2001-08-31 2003-03-06 Sumitomo Bakelite Company Limited Composition de resine, preimpregne, feuille laminee, et boitier de semi-conducteur

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