JPH11180919A - ジエン化合物およびその製造方法 - Google Patents

ジエン化合物およびその製造方法

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JPH11180919A
JPH11180919A JP36517697A JP36517697A JPH11180919A JP H11180919 A JPH11180919 A JP H11180919A JP 36517697 A JP36517697 A JP 36517697A JP 36517697 A JP36517697 A JP 36517697A JP H11180919 A JPH11180919 A JP H11180919A
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JP
Japan
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group
formula
cyclopentene
compound
hydroxy
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JP36517697A
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English (en)
Inventor
Yuichi Kobayashi
雄一 小林
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬品などの中間体として有用なトランス−
3−(3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−1−オ
クテニル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン等のジエ
ン化合物を効率よく合成する。 【解決手段】 反応容器に、テトラヒドロフラン、二塩
化ニッケルビストリフェニルホスフィンおよびヨウ化ナ
トリウムを加え、室温下に20〜30分撹拌しニッケル
触媒を調製した。上記の溶液温度を0℃とし、この中に
ボロネート、リチウム化合物の順に撹拌しながら加え
た。次に、2、2−ジメチルプロピオニトリルを加え、
1−アセトキシ−5−ヒドロキシ−シクロペンテンを滴
下し、目的のジエン化合物を合成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品などの中間
体として有用な新規なシクロペンテン化合物およびその
合成法に適した新規なジエン化合物の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】従来、トランス−3−(3−ジメチルte
rt−ブチルシロキシ−1−オクテニル)−5−ヒドロ
キシ−シクロペンテンは、プロスタグランジン中間体と
して有用な化合物として知られている。また、上記の化
合物のようにシクロペンテン化合物にアルケニル基を導
入したジエン化合物は、医薬品などの中間体として有用
と考えられる。
【0003】このようなジエン化合物を合成する方法と
しては、例えば、シクロペンタジエンモノエポキシドを
パラジウム触媒の存在下にビニル基を有するスズ試薬と
反応させて、トランス−4−ビニル−1−ヒドロキシ−
2−シクロペンテンを合成する方法が報告されている
(Tetrahedron、VOL.45、No.4、
pp979−992、1989)。しかし、この反応で
は、反応原料としてエポキシ化合物を使用しているの
で、目的物の他に位置異性体であるトランス−5−ビニ
ル−1−ヒドロキシ−3−シクロペンテンも副成してし
まい、位置的な反応選択性を得ことができなかった。
【0004】また、シス−3−ヒドロキシ−4−シクロ
ペンテニルアセテートを原料とし、ニッケル触媒の存在
下でトリメトキシフリルボレートと反応させ、トランス
−4−フリル−1−ヒドロキシ−2−シクロペンテンを
合成する方法が知られている(Tetrahedron
Letters,VOL.37,No.34,pp6
125−6128、1996)。この方法に従って、使
用されているボレートのフリル基をアルケニル基に代え
て反応を行ったが、反応は進行しなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、アルケニ
ル化されたシクロペンテン化合物を効率よく得るべく鋭
意検討を行った結果、ニッケル触媒下に特定のボレート
を1−アセトキシ−5−ヒドロキシ−シクロペンテンな
どの原料と反応させることにより、高選択的にアルケニ
ル基を導入したジエン化合物が得られることを見出し、
この知見に基づいて本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、式1で表されるジエン化合物が提供される。
【化5】(式中、Aは、1−ヘプテニル基、3−ジメチ
ルtert−ブチルシロキシ−4−フェノキシ−1−ブ
テニル基、3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−3
−シクロヘキシル−1−プロペニル基、3−ジメチルt
ert−ブチルシロキシ−1−プロペニル基、3−n−
ブチル−1−ヘプテニル基である。BおよびCの一方は
水素原子であり、他方は水酸基である。)
【0007】また、式2で表される化合物
【化6】 (式2) (式中、R1、R2、R3およびR4は、水素原子または酸
素含有官能基もしくはケイ素含有官能基で置換されてい
ても良い炭素数10以下の炭化水素基を表す。C1とC4
とは直接または2価の炭化水素基を介して結合して環を
形成しても良い。R5は、炭素数10以下の炭化水素
基、酸素含有官能基またはケイ素含有官能基である。T
は、アシル基または炭酸モノエステル残基である。)を
ニッケル触媒の存在下において式3で表されるボレート
【化7】 (式
3) (式中、Rは炭素数10以下の飽和炭化水素基である。
Mは、アルカリ金属である。)と反応させて得られる式
4で表されるジエン化合物の製造方法が提供される。
【化8】 (式4) (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、式2におけ
ると同様である。Rは、式3におけると同様である。)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のジエン化合物は、式1で
表される。
【化9】 (式1) (式中、Aは、1−ヘプテニル基、3−ジメチルter
t−ブチルシロキシ−4−フェノキシ−1−ブテニル
基、3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−3−シク
ロヘキシル−1−プロペニル基、3−ジメチルtert
−ブチルシロキシ−1−プロペニル基、3−n−ブチル
−1−ヘプテニル基である。BおよびCの一方は水素原
子であり、他方は水酸基である。)
【0009】式中のBが水素原子でCが水酸基のときの
ジエン化合物は、3−置換−5−ヒドロキシ−シクロペ
ンテンである。また、式中のBが水酸基でCが水素原子
のときのジエン化合物は、3−置換−4−ヒドロキシ−
シクロペンテンである。
【0010】3−置換−5−ヒドロキシ−シクロペンテ
ンは、具体的には、3−(1−ヘプテニル)−5−ヒド
ロキシ−シクロペンテン、3−(3−ジメチルtert
−ブチルシロキシ−4−フェノキシ−1−ブテニル)−
5−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−(3−ジメチル
tert−ブチルシロキシ−3−シクロヘキシル−1−
プロペニル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−
(3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−1−プロペ
ニル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−(3−
n−ブチル−1−ヘプテニル)−5−ヒドロキシ−シク
ロペンテンである。
【0011】3−置換−4−ヒドロキシ−シクロペンテ
ンは、具体的には、3−(1−ヘプテニル)−4−ヒド
ロキシ−シクロペンテン、3−(3−ジメチルtert
−ブチルシロキシ−4−フェノキシ−1−ブテニル)−
4−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−(3−ジメチル
tert−ブチルシロキシ−3−シクロヘキシル−1−
プロペニル)−4−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−
(3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−1−プロペ
ニル)−4−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−(3−
n−ブチル−1−ヘプテニル)−4−ヒドロキシ−シク
ロペンテンである。
【0012】本発明の製造方法は、式2で表される化合
【化10】 (式2) (式中、R1、R2、R3およびR4は、水素原子または酸
素含有官能基もしくはケイ素含有官能基で置換されてい
ても良い炭素数10以下の炭化水素基を表す。C1とC4
とは直接または2価の炭化水素基を介して結合して環を
形成しても良い。R5は、炭素数10以下の炭化水素
基、酸素含有官能基またはケイ素含有官能基である。T
は、アシル基または炭酸モノエステル残基である。)を
ニッケル触媒の存在下において式3で表されるボレート
【化11】 (式3) (式中、Rは炭素数10以下の飽和炭化水素基である。
Mは、アルカリ金属である。)と反応させることを特徴
とする式4で表されるジエン化合物の製造方法である。
【0013】
【化12】 (式4) (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、式2におけ
ると同様である。Rは、式3におけると同様である。)
【0014】本製造方法で使用される原料は、前記式2
で表される化合物である。式2で表わされる化合物のR
1、R2、R3およびR4は、水素原子または酸素含有官能
基もしくはケイ素含有官能基で置換されていてもよい炭
素数10以下の炭化水素基を表す。
【0015】炭素数10以下の炭化水素基は、分岐して
も良い鎖状もしくは環状の飽和炭化水素基またはアリー
ル基であり、酸素含有官能基もしくはケイ素含有官能基
に置換されていても良い。分岐しても良い鎖状の飽和炭
化水素基の炭素数は、好ましくは5以下である。分岐し
ても良い鎖状の飽和炭化水素基の具体例としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。
【0016】環状の飽和炭化水素基の炭素数は、好まし
くは6以下である。環状の飽和炭化水素基の具体例とし
ては、例えば、シクロブチル基、メチルシクロブチル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ
る。アリール基の炭素数は、好ましくは10以下であ
る。アリール基の具体例としては、例えば、フェニル
基、トリル基、ナフチル基、キシリル基等が挙げられ
る。
【0017】上記炭化水素基は、酸素含有官能基もしく
はケイ素含有官能基で置換されていてもよい。酸素含有
官能基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシル
基などを例示することができる。ケイ素含有官能基とし
ては、トリアルキルシロキシ基、トリアルキルシリル基
等を例示することができる。
【0018】アルコキシ基の具体例としては、例えば、
メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基等が挙げられる。アシル基の具体例として
は、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基
等が挙げられる。
【0019】トリアルキルシロキシ基の具体例として
は、例えば、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキ
シ基、ジメチル−tert−ブチルシロキシ基等が挙げ
られる。トリアルキルシリル基の具体例としては、例え
ば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
(tert−ブチル)シリル基等が挙げられる。
【0020】また、式2の化合物は、C1とC4とが直接
結合しても良いし、2価の炭化水素基を介して結合して
環を形成しても良い。上記C1とC4とが直接結合して環
を形成結合する場合は、式2のC1とC4とにそれぞれ結
合しているR1とR4は、式2から除かれる。
【0021】式2のC1とC4とが直接結合した場合は、
式2の化合物は、シクロブテン化合物となる。上記C1
とC4とが2価の炭化水素基を介して結合して環を形成
結合する場合は、式2のC1が2価の炭化水素基に当た
り、C4に結合しているR4は式2から除かれる。2価の
炭化水素基の具体例としては、例えば、メチレン基、エ
チレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基等が挙げ
られる。
【0022】式2のC1とC4とが2価の炭化水素基を介
して結合して環を形成した場合は、式2の化合物は、例
えば、シクロペンテン化合物、シクロヘキセン化合物、
シクロヘプテン化合物等となり、好ましくは、シクロペ
ンテン化合物である。
【0023】式2のR5は、炭素数10以下の炭化水素
基、酸素含有官能基またはケイ素含有官能基である。炭
素数10以下の炭化水素基は、上記のR1、R2、R3
よびR4と同様である。酸素含有官能基およびケイ素含
有官能基は、上記のR1、R2、R3およびR4と同様であ
る。
【0024】式2で表される化合物のTは、アシル基ま
たは炭酸モノエステル残基である。アシル基は、その炭
素数が5以下である。アシル基の具体例としては、例え
ば、アセチル基、プロピオニル基等が挙げられる。
【0025】炭酸モノエステル残基は、その炭素数が5
以下である。炭酸モノエステル残基の具体例としては、
例えば、炭酸モノメチルエステル基(−COO−C
3)、炭酸モノエチルエステル基(−COO−C
25)、炭酸モノプロピルエステル基(−COO−C3
7)等が挙げられる。
【0026】式2で表される化合物としては、鎖状化合
物、環状化合物がある。鎖状化合物の具体例としては、
例えば、2−ブテン−1,4−ジオールモノ酢酸エステ
ル、2−ブテン−1,4−ジオールモノプロピオン酸エ
ステル、2−ブテン−1,4−ジオールモノ安息香酸エ
ステル、1−トリメチルシロキシメチル−2−ブテン−
1,4−ジオールモノ酢酸エステル(1位のモノエステ
ルと4位のモノエステルの2種)、1,4−ジフェニル
−2−ブテン−1,4−ジオールモノ酢酸エステルなど
のブテン化合物;2−ペンテン−1,4−ジオールモノ
酢酸エステル(1位のモノエステルと4位のモノエステ
ルの2種)などのペンテン化合物;2−ヘキセン−1,
4−ジオールのモノ酢酸エステル(1位のモノエステル
と4位のモノエステルの2種)、3−ヘキセン−2,5
−ジオールモノ酢酸エステルなどのヘキセン化合物;
2,7−ジメチル−4−オクテン−3,6−ジオールモ
ノ酢酸エステルなどのオクテン化合物;などが挙げられ
る。
【0027】環状化合物の具体例としては、ジオールモ
ノエステルとして、例えば、シス−シクロペンテン−
3,5−ジオールモノ酢酸エステル、シス−シクロペン
テン−3,5−ジオールモノプロピオン酸エステル、シ
ス−シクロペンテン−3,5−ジオールモノ安息香酸エ
ステル、シス−シクロヘキセン−3,6−ジオールモノ
酢酸エステル、トランス−シクロペンテン−3,5−ジ
オールモノ酢酸エステル、トランス−シクロペンテン−
3,5−ジオールモノプロピオン酸エステル、トランス
−シクロペンテン−3,5−ジオールモノ安息香酸エス
テル、トランス−シクロヘキセン−3,6−ジオールモ
ノプロピオン酸エステル等;カルボン酸エステルとして
は、例えば、(以下“//”で結ばれた置換基は互いに
シスであり、“/”の両側は互いにトランスであること
を示す)4−メチル//3−アセトキシ//5−ヒドロ
キシシクロペンテン、4−メチル/3−アセトキシ//
5−ヒドロキシシクロペンテン、4−メチル/3−ベン
ゾイルオキシ//5−ヒドロキシシクロペンテン、4/
/4−ジメチル−3−アセトキシ−5−ヒドロキシシク
ロペンテン、4−メトキシメチル//3−アセトキシ/
/5−ヒドロキシシクロペンテン、4−メトキシメチル
/3−アセトキシ//5−ヒドロキシシクロペンテン、
4//5−ジメチル、3−アセトキシ//6−ヒドロキ
シシクロヘキセン、4//5−ジメチル/3−アセトキ
シ//6−ヒドロキシシクロヘキセン、4−メチル//
3−アセトキシ/5−ヒドロキシシクロペンテン等;エ
ポキシ化合物としては、例えば、シクロペンタジエンモ
ノエポキシド、シクロヘキサジエンモノエポキシド等;
などがあげられる。
【0028】なかでも、高い立体選択性を発現できるこ
とから環状が好ましく、特に、シス−シクロペンテン−
3//5−ジオールモノ酢酸エステル、シス−シクロペ
ンテン−3//5−ジオールモノプロピオン酸エステ
ル、シス−シクロペンテン−3//5−ジオールモノ安
息香酸エステル、シス−シクロヘキセン−3//6−ジ
オールモノ酢酸エステル、4−メチル//3−アセトキ
シ//5−ヒドロキシシクロペンテン、4−メチル/3
−アセトキシ、5−ヒドロキシシクロペンテン、4−メ
チル/3−ベンゾイルオキシ//5−ヒドロキシシクロ
ペンテン等のシクロペンテン系化合物が好ましい。
【0029】式2で表される化合物は、公知の方法(例
えば、JournalofAmericanChemi
calSociety、1984、106、3695ま
たはSynthesis、1988、19などに記載さ
れている)に従って合成することができる。
【0030】本反応で使用されるボレートは、前記式3
で表される。式中、Rは、炭素数10以下の飽和炭化水
素基であり、その具体例としては、例えば、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等のペンチ
ル基類、n−ヘキシル基などのヘキシル基類、n−ヘプ
チル基やシクロヘキシルメチル基などのヘプチル基類、
n−オクチル基などのオクチル基類、等が挙げられる。
【0031】また、上記飽和炭化水素基の水素原子を、
酸素含有官能基またはケイ素含有官能基で置換したもの
でもよい。酸素含有官能基およびケイ素含有官能基は、
上記のR1、R2、R3およびR4と同様である。
【0032】Mは、アルカリ金属であり、ナトリウム、
カリウム、リチウムが好ましく、リチウムがもっとも好
ましい。ボレートの具体例としては、例えば、B−ビニ
ル−B−(n−ブチル)−1−ボラ−2,5−ジオキサ
−3,4−ジメチルシクロペンタンのリチウム塩、B−
(1−プロペニル)−B−(n−ブチル)−1−ボラ−
2,5−ジオキサ−3,4−ジメチルシクロペンタンの
リチウム塩、B−(1−ブテニル)−B−(n−ブチ
ル)−1−ボラ−2,5−ジオキサ−3,4−ジメチル
シクロペンタンのリチウム塩等が挙げられる。
【0033】ボレートの使用量は、式2で表される化合
物に対して、通常、1〜2倍モル、好ましくは1.2〜
1.8倍モルである。式3で表されるボレートは、公知
の方法(Organometal,1983,2,13
16−1319、Organometal,1983,
2,1311−1316等に記載されている)に従って
調製することができる。
【0034】本発明で使用されるニッケル触媒は、特に
制限はないが、ハロゲン化ニッケルにホスフィンが配位
した錯体が挙げられる。かかるニッケル錯体の具体例と
しては、例えば、二塩化ニッケルビストリフェニルホス
フィン、二臭化ニッケルビストリフェニルホスフィン、
二塩化ニッケルビストリブチルホスフィン、二塩化ニッ
ケルジフェニルホスフィノエタン、二塩化ニッケルジフ
ェニルホスフィノプロパン等が挙げられる。なかでも二
塩化ニッケルビストリフェニルホスフィンが好適であ
る。これらのニッケル触媒は、単独で使用してもよく、
2種以上組み合わせて使用することもできる。
【0035】ニッケル触媒の使用量は、上記式(1)で
表される化合物に対して0.1〜20モル%の範囲であ
り、好ましくは1〜15モル%、特に好ましくは1〜1
0モル%である。使用量は、少ないほど経済的である
が、反応効率との兼ね合いで決められる。
【0036】さらに、上記のニッケル触媒に、助触媒と
して、極性物質と金属ヨウ化物を適当量加えることによ
り、ジエン化合物を効率よく合成することができる。極
性物質としては、ニトリル化合物、アミド化合物、スル
ホキシド化合物等が挙げられ、なかでもニトリル化合物
が好ましい。かかるニトリル化合物としては、2,2−
ジメチルプロピオニトリル、バレロニトリル、ブチロニ
トリル等が好ましい。
【0037】これらの極性物質は、単独で使用してもよ
く、2種以上組み合わせて使用することもできる。極性
物質の使用量は、通常、上記式(1)で表される化合物
に対し1〜10倍モル、好ましくは1〜7倍モル、特に
好ましくは2〜5倍モルである。
【0038】また、金属ヨウ化物は、アルカリ金属ヨウ
化物、アルカリ土類金属ヨウ化物、遷移金属ヨウ化物な
どが挙げらる。アルカリ金属ヨウ化物の具体例として
は、例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ
化カリウム等;アルカリ土類金属ヨウ化物の具体例とし
ては、例えば、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム
等;遷移金属ヨウ化物の具体例としては、例えば、ヨウ
化亜鉛、ヨウ化鉄等;等が挙げられ、好ましくは、アル
カリ金属ヨウ化物であり、なかでもヨウ化ナトリウムが
特に好ましい。
【0039】これらの金属ヨウ化物は、単独で使用して
もよく、2種以上組み合わせて使用することもできる。
金属ヨウ化物の使用量は、上記式(1)で表される化合
物に対し通常0.01〜2倍モル、好ましくは0.1〜
1.5倍モル、特に好ましくは0.5〜1倍モルであ
る。
【0040】本反応には溶剤を用いてもよい。溶剤とし
ては、通常、極性溶剤であり、好ましくは、エーテル系
溶剤、アミド系溶剤、スルホキシド系溶剤であり、より
好ましくはエーテル系溶剤である。エーテル系溶剤とし
ては、例えば、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサ
ン、ジメチルエーテルが挙げられる。溶剤の使用量は、
特に制限されないが、通常、上記式2で表される化合物
の重量に対して1〜20倍であり、好ましくは5〜10
倍である。
【0041】反応の圧力は、特に制限されるものではな
いが、常圧程度の圧力が推奨される。反応温度も、ま
た、特に限定されるものではないが、−20〜+50℃
程度が好ましく、さらに0〜25℃が好ましい。
【0042】反応終了後の操作としては、反応液を水に
投入し、有機層を酢酸エチル等の有機溶媒で抽出し、乾
燥させ、濃縮する。得られた残渣は、シリカカラムクロ
マトグラフィーまたは蒸留等の通常の方法で精製すれば
よい。
【0043】本反応で得られるジエン化合物は、前記式
4で表される。式4で表わされる化合物のR1、R2、R
3、R4およびR5は、式2におけると同様である。式4
のRは、式3におけると同様である。また、式4の化合
物は、C1とC4とが直接結合しても良いし、2価の炭化
水素基を介して結合して環を形成しても良いことは、式
(1)で表される化合物と同様である。
【0044】式4で表わされる化合物の基本構造は、鎖
状または環状であり、環状が好ましい。式4で表される
化合物としては、鎖状化合物、環状化合物があり、環状
化合物が好適である。
【0045】式4で表される環状化合物の具体例として
は、例えば、3−ビニル−5−ヒドロキシ−シクロペン
テン、3−ビニル−5−エチル−シクロペンテン、3−
(3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−1−ヘプテ
ニル)−5−メトキシ−シクロペンテン、3−(1−ヘ
プテニル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−
(3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−1−オクテ
ニル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン、3−(3−
ジメチルtert−ブチルシロキシ−4−フェノキシ−
1−ブテニル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン、3
−(3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−3−シク
ロヘキシル−1−プロペニル)−5−ヒドロキシ−シク
ロペンテン、3−(3−ジメチルtert−ブチルシロ
キシ−1−プロペニル)−5−ヒドロキシ−シクロペン
テン、3−(3−n−ブチル−1−ヘプテニル)−5−
ヒドロキシ−シクロペンテンなどが挙げられる。
【0046】式2で表される化合物が環状で式中の−O
−TがR5に対してトランス配置であるとき、反応生成
物である式4で表されるジエン化合物のR5と−CH=
CH−Rは、シス配置が高い選択比で生成する。また、
式2の環状化合物の−O−TがR5に対してシス配置で
あるとき、反応生成物である式4で表されるジエン化合
物のR5と−CH=CH−Rは、トランス配置が高い選
択比で生成する。
【0047】発明の好ましい実施の形態を以下にまとめ
る。 1.式2で表わされる化合物のR1、R2、R3およびR4
は、水素原子、炭素数10以下の炭化水素基または酸素
含有官能基もしくはケイ素含有官能基で置換されていて
もよい炭化水素基である。 2.式2で表される化合物のTは、アシル基または炭酸
モノエステル残基である。 3.上記3のアシル基は、アセチル基、プロピオニル基
である。 4.上記3の炭酸モノエステル残基は、炭酸モノメチル
エステル基(−COO−Me)、炭酸モノエチルエステ
ル基(−COO−Et)、炭酸モノプロピルエステル基
(−COO−Pr)である。
【0048】5.式2で表される化合物は、鎖状化合
物、環状化合物があり、環状化合物が好適である。 6.式3のMは、アルカリ金属であり、ナトリウム、カ
リウム、リチウムが好ましく、リチウムがもっとも好ま
しい。 7.ボレートの使用量は、式2で表される化合物に対し
て、1.2〜1.8倍モルである。 8.ニッケル触媒は、ハロゲン化ニッケルにホスフィン
が配位した錯体である。 9.ニッケル触媒の使用量は、上記式(1)で表される
化合物に対して1〜15モル%、特に好ましくは1〜1
0モル%である。
【0049】10.ニッケル触媒に、助触媒として、極
性物質と金属ヨウ化物を使用する。 11.極性物質の使用量は、上記式(1)で表される化
合物に対し1〜7倍モルである。 12.金属ヨウ化物は、ヨウ化ナトリウムである。 13.金属ヨウ化物の使用量は、上記式(1)で表され
る化合物に対して、0.1〜1.5倍モルである。
【0050】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの例によって制限されるもの
ではない。
【0051】
【実施例1−7】よく乾燥し、窒素ガスで十分に内部の
空気を置換した反応器に、テトラヒドロフラン6g、二
塩化ニッケルビストリフェニルホスフィン0.092g
およびヨウ化ナトリウム0.26g(1.7ミリモル)
を加え、室温下に20〜30分撹拌しニッケル触媒を調
製した。上記の溶液温度を0℃とし、この中に式5で表
わされるボロネート1.7ミリモル、リチウム化合物L
iR6(2.1ミリモル、表1にR6を示す。)の順に撹
拌しながら加えボレートを調製した。
【化13】
【0052】次に、ここに溶媒である2、2−ジメチル
プロピオニトリル0.58gを加え、最後に1−アセト
キシ−5−ヒドロキシ−シクロペンテン1.4ミリモル
を滴下した。滴下後、2時間かけて温度を室温(25
℃)に上昇させ、そのままの状態で撹拌を続けた。反応
時間は、ボレートや原料により変化するが、原料の滴下
終了後から12時間以内とした。反応終了後、反応液を
水に投入し、有機層を酢酸エチルで抽出した後、減圧濃
縮し、残渣をシリカカラムクロマトグラフィーで精製し
た。表1の収率で生成物が得られた。
【表1】
【0053】得られた生成物中、目的物である3−R6
−5−ヒドロキシシクロペンテン(A)と副生成物であ
る3−R6−4−ヒドロキシシクロペンテン(B)の生
成比は、表1のとおりであった。
【0054】実施例1−7で得られた3−R6−5−ヒ
ドロキシシクロペンテン(A)と副生成物である3−R
6−4−ヒドロキシシクロペンテン(B)のデータを以
下に示す。
【0055】実施例1 目的物(A);3−(トランス−1−ヘプテニル)−5
−ヒドロキシ−シクロペンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.90
(t,J=7Hz,3H),1.1−1.5(m,7
H),1.78−1.97(m,4H),3.47
(q,J=7Hz,1H),4.85−4.91(m,
1H),5.22(ddt,J=8,15,1Hz,1
H),5.44(dt,J=15,7Hz,1H),
5.82(brs,2H).13 CNMR(75MHz,CDCl3)d139.3,
133.1,132.8,130.2,77.1,4
7.0,41.2,32.2,31.2,29.0,2
2.4,13.9. IR(neat)3350,3049,1606c
-1. Calcd for C1220O:C,79.94;
H,11.18.Found:C,79.79;H,1
1.24.
【0056】副生成物(B);3−(トランス−1−ヘ
プテニル)−4−ヒドロキシ−シクロペンテン(ラセミ
体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.87
(t,J=7Hz,3H),1.1−1.5(m,6
H),1.70(d,J=5Hz,1H),1.97
(q,J=7.0Hz,2H),2.26(doubl
et of sextet,J=17,2Hz,1
H),2.68(ddq,J=7,17,2Hz,1
H),3.09−3.18(m,1H),4.10−
4.18(m,1H),5.32(dd,J=8,15
Hz,1H),5.49(dt,J=7,15Hz,1
H),5.61(dq,J=6,2Hz,1H),5.
70(dq,J=6,2Hz,1H). IR(neat)3386,3055,1610,15
10cm-1
【0057】実施例2 目的物(A);3−(シス−1−ヘプテニル)−5−ヒ
ドロキシ−シクロペンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.91
(t,J=7H,3H),1.2−1.5(m,6
H),1.6(brs,1H),1.85(ddd,J
=5,7,14Hz,1H),2.01(ddd,J=
2.5,8,14Hz,1H),2.08(dq,J=
1,7Hz,2H),3.78−3.89(m,1
H),4.86−4.94(m,1H),5.09(t
t,J=1.5,10Hz,1H),5.38(dd
t,J=1,10,7Hz,1H),5.80(dd,
J=2,5.5Hz,1H),5.87(dt,J=
2,5.5Hz,1H).13 CNMR(75MHz,CDCl3)d140.0,
133.1,132.5,130.4,77.2,4
1.9,41.4,31.3,29.3,27.3,2
2.4,13.9. IR(neat)3390,1595,752,690
cm-1. Anal.Calcd for C1220O:C,7
9.94;H,11.18.Found:C,79.8
1;H,10.97.
【0058】副生成物(B);3−(シス−1−ヘプテ
ニル)−4−ヒドロキシ−シクロペンテン(ラセミ
体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.90
(t,J=7Hz,3H),1.2−1.5(m,6
H),1.7(brs,1H),2.14(q,J=7
Hz,2H),2.30(d of sextet,J
=17,2Hz,1H),2.72(ddq,J=7,
17,2Hz,1H),3.49(d,J=8Hz,1
H),4.11−4.19(m,1H),5.11
(t,J=11Hz,1H),5.47(ddt,J=
1,11,7Hz,1H),5.55(dq,J=6,
2Hz,1H),5.72(dq,J=6,2Hz,1
H). IR(neat)3390,1595cm-1
【0059】実施例3 目的物(A);3−(3−ジメチルtert−ブチルシ
ロキシ−1−オクテニル)−5−ヒドロキシ−シクロペ
ンテン(ジアステレオ混合物):1 HNMR(300MHz,CDCl3)(select
ed data)d3.49(q,J=7Hz,1
H),3.99(q,J=6Hz,1H),4.84−
4.94(m,1H),5.35(dd,J=7,15
Hz,1H),5.42(dd,J=6,15Hz,1
H),5.81−5.89(m,2H). Anal.Calcd for C19362Si:
C,70.31;H,11.18.Found:C,7
0.30;H,11.28.
【0060】副生成物(B);3−(3−ジメチルte
rt−ブチルシロキシ−1−オクテニル)−4−ヒドロ
キシ−シクロペンテン(ジアステレオ混合物):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d−0.002
and 0.023(2s,6H),0.87(br
s,12H),1.1−1.7(m,9H),2.26
(d,J=17Hz,1H),2.68(ddq,J=
6,17,2Hz,1H),3.12−3.19(m,
1H),3.97−4.07(m,1H),4.10−
4.18(m,1H),5.39−5.51(m,2
H),5.63(dq,J=6,2Hz,1H),5.
74(dq,J=6,2Hz,1H). IR(neat)3398,3026,1626,75
0,692cm-1
【0061】目的物(A)(光学活性体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d−0.003
(s,3H),0.02(s,3H),0.87(s,
12H),1.18−1.56(m,8H),1.6
(brs,1H),1.82−2.04(m,2H),
3.49(q,J=7Hz,1H),3.99(q,J
=6Hz,1H),4.84−4.94(m,1H),
5.35(dd,J=7,15Hz,1H),5.42
(dd,J=6,15Hz,1H),5.86(s,2
H).13 CNMR(300MHz,CDCl3)d138.
7,133.53,133.51,132.5,77.
2,73.5,46.6,41.0,38.2,31.
7,25.8,24.9,22.5,18.1,13.
9,−4.3,−4.9. IR(neat)3402,3057,1257c
-1. [a]21D=+152(c0.728,CHCl3
【0062】目的物(A)(光学活性体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d−0.01
(s,3H),0.01(s,3H),0.86(s,
12H),1.20−1.56(m,8H),1.76
(brs,1H),1.82−2.02(m,2H),
3.46(q,J=6Hz,1H),3.99(q,J
=7Hz,1H),4.83−4.92(m,1H),
5.34(dd,J=7,16Hz,1H),5.41
(dd,J=6,16Hz,1H),5.80−5.8
9(m,2H).13 CNMR(75MHz,CDCl3)d138.7,
133.53,133.46,132.5,77.1,
73.4,46.6,40.9,38.2,31.6,
25.8,24.9,22.5,18.1,13.9,
−4.3,−4.9. IR(neat)3325,3055,1173c
-1. [a]20D=−153(c0.98,CHCl3
【0063】実施例4 目的物(A);3−(3−ジメチルtert−ブチルシ
ロキシ−4−フェノキシ−1−ブテニル)−5−ヒドロ
キシ−シクロペンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.09
(s,6H),0.90(s,9H),1.86(m,
3H),3.56(q,J=6Hz,1H),3.84
(d,J=6Hz,2H),4.46(q,J=6H
z,1H),4.88−4.91(m,1H),5.5
5(dd,J=6,15Hz,1H),5.63(dd
d,J=2,6,15Hz,1H),5.83−5.9
1(m,2H),6.87−6.95(m,3H),
7.24−7.31(m2H).13 CNMR(75MHz,CDCl3)d158.9,
138.23,138.20,134.95,134.
91,133.8,129.4,129.06,12
9.03,120.6,114.5,76.90,7
6.89,72.2,71.67,71.63,46.
62,46.59,40.77,40.74,25.
7,18.2,−4.77,−4.83. IR(neat)3346,3059,1601,14
96,1248cm-1. Anal.Calcd for C21323Si:
C,69.95;H,8.94.Found:C,6
9.49;H,8.84.
【0064】副生成物(B);3−(3−ジメチルte
rt−ブチルシロキシ−4−フェノキシ−1−ブテニ
ル)−4−ヒドロキシ−シクロペンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.08
(s,6H),0.89(s,9H),1.72(br
s,1H),2.27,(d,J=17Hz,1H),
2.69(dd,J=6,17Hz,1H),3.17
−3.25(m,1H),3.84(d,J=6Hz,
2H),4.13−4.20(m,1H),4.48
(q,J=6Hz,1H),5.56−5.79(m,
4H),6.84−6.97(m,3H),7.22−
7.32(m,2H). IR(neat)3369,3047,1595,75
4cm-1
【0065】実施例5 目的物(A);3−(3−ジメチルtert−ブチルシ
ロキシ−3−シクロヘキシル−1−プロペニル)−5−
ヒドロキシ−シクロペンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d−0.03
(s,3H),0.003(s,3H),0.87
(s,9H),1.05−1.88(m,12H),
1.88−2.04(m,2H),3.50(q,J=
7Hz,1H),3.69(dt,J=2,7Hz,1
H),4.84−4.94(m,1H),5.31(d
d,J=7,15Hz,1H),5.38(dd,J=
7,15Hz,1H),5.83−5.89(m,2
H).13 CNMR(75MHz,CDCl3)d138.8,
138.6,133.60,133.56,133.5
1,132.1,78.1,77.18,77.15,
46.7,44.4,41.0,40.9,29.0,
28.6,28.5,26.6,26.17,26.1
2,25.8,18.1,−4.1,−4.9. IR(neat)3421,1701,1254,83
5,775cm-1. Anal.Calcd for C20362Si:
C,71.37;H,10.78.Found:C,7
1.40;H,10.55.
【0066】副生成物(B);3−(3−ジメチルte
rt−ブチルシロキシ−3−シクロヘキシル−1−プロ
ペニル)−4−ヒドロキシ−シクロペンテン(ラセミ
体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d−0.03
5,−0.021,0.003and0.011(4
s,6H),0.865and0.874(2s,9
H),1.1−1.9(m,12H),2.27(d,
J=17Hz,1H),2.69(dm,J=17H
z,1H),3.14−3.20(m,1H),3.7
0−3.75(m,1H),4.11−4.18(m,
1H),5.34−5.49(m,2H),5.59−
5.65(m,1H),5.72−5.77(m,1
H). IR(neat)3367,1595,1252c
-1
【0067】実施例6 目的物(A);3−(3−ジメチルtert−ブチルシ
ロキシ−1−プロペニル)−5−ヒドロキシ−シクロペ
ンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.06
(s,6H),0.89(s,9H),1.5(br
s,1H),1.87−2.03(m,2H),3.5
4(q,J=7Hz,1H),4.12(d,J=4.
5Hz,1H),4.84−4.93(m,1H),
5.48(dd,J=7,16Hz,1H),5.56
(dt,J=16,4.5Hz,1H),5.87(b
rs,2H).13 CNMR(75MHz,CDCl3)d138.7,
133.6,133.5,128.9,77.1,6
3.7,46.6,40.9,25.9,18.3,−
5.3. IR(neat)3369,1255,837,775
cm-1. Anal.Calcd for C14262Si:
C,66.09;H,10.30.Found:C,6
6.12;H,10.30.
【0068】副生成物(B);3−(3−ジメチルte
rt−ブチルシロキシ−1−プロペニル)−4−ヒドロ
キシ−シクロペンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)(diagno
stic signals)d3.15−3.22
(m,1H),5.57−5.66(m,3H),5.
72−5.77(m,1H). IR(neat)3398,837,775cm-1
【0069】実施例7 目的物(A);3−(3−n−ブチル−1−ヘプテニ
ル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.86
(t,J=7Hz,6H),1.05−1.40(m,
12H),1.64(brs,1H),1.77−1.
88(m,1H),1.90(ddd,J=5,7,1
4Hz,1H),1.98(ddd,J=3,8,14
Hz,1H),3.44−3.52(m,1H),4.
86−4.92(m,1H),5.07−5.21
(m,2H),5.82−5.88(m,2H).13 CNMR(75MHz,CDCl3)d139.4,
134.8,133.0,132.5,77.1,4
7.1,42.5,41.3,34.98,34.9
2,29.3,22.64,22.62,13.9. IR(neat)3350,3055,1022c
-1. Anal.Calcd for C1628O:C,8
1.29;H,11.94.Found:C,81.1
0;H,11.73.
【0070】副生成物(B);3−(3−n−ブチル−
1−ヘプテニル)−4−ヒドロキシ−シクロペンテン
(ラセミ体):1 HNMR(300MHz,CDCl3)d0.87
(t,J=7Hz,6H),1.1−1.4(m,12
H),1.62−1.92(m,2H),2.25(d
ofsextet,J=17,2Hz,1H),2.6
8(ddq,J=6,17,3Hz,1H),3.09
−3.16(m,1H),4.13(dt,J=6,3
Hz,1H),5.18(dd,J=8,15Hz,1
H),5.24(dd,J=7,15Hz,1H),
5.62(dq,J=6,2Hz,1H),5.72
(dq,J=6,2Hz,1H). IR(neat)3365,3057,802,714
cm-1
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、医薬品などの中間体と
して有用と思われる上記式1で表される新規なジエン化
合物が得られる。また、本発明の製造方法により、トラ
ンス−3−(3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−
1−オクテニル)−5−ヒドロキシ−シクロペンテン等
のジエン化合物を効率よく合成することができる。
【化5】
【化5】
【化14】
【化15】
【化16】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式1で表されるジエン化合物。 【化1】 (式中、Aは、1−ヘプテニル基、3−ジメチルter
    t−ブチルシロキシ−4−フェノキシ−1−ブテニル
    基、3−ジメチルtert−ブチルシロキシ−3−シク
    ロヘキシル−1−プロペニル基、3−ジメチルtert
    −ブチルシロキシ−1−プロペニル基、3−n−ブチル
    −1−ヘプテニル基である。BおよびCの一方は水素原
    子であり、他方は水酸基である。)
  2. 【請求項2】 式2で表される化合物 【化2】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、水素原子または酸
    素含有官能基もしくはケイ素含有官能基で置換されてい
    ても良い炭素数10以下の炭化水素基を表す。C1とC4
    とは直接または2価の炭化水素基を介して結合して環を
    形成しても良い。R5は、炭素数10以下の炭化水素
    基、酸素含有官能基またはケイ素含有官能基である。T
    は、アシル基または炭酸モノエステル残基である。)を
    ニッケル触媒の存在下において式3で表されるボレート 【化3】 (式3) (式中、Rは炭素数10以下の飽和炭化水素基である。
    Mは、アルカリ金属である。)と反応させることを特徴
    とする式4で表されるジエン化合物の製造方法。 【化4】 (式4) (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、式2におけ
    ると同様である。Rは、式3におけると同様である。)
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