JPH11180804A - 殺菌性組成物、殺菌力促進方法及び殺菌方法 - Google Patents

殺菌性組成物、殺菌力促進方法及び殺菌方法

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JPH11180804A
JPH11180804A JP9345544A JP34554497A JPH11180804A JP H11180804 A JPH11180804 A JP H11180804A JP 9345544 A JP9345544 A JP 9345544A JP 34554497 A JP34554497 A JP 34554497A JP H11180804 A JPH11180804 A JP H11180804A
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JP
Japan
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chelating agent
hinokitiol
surfactant
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salt
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JP9345544A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiko Oe
達彦 大江
Kiyobumi Sakai
清文 酒井
Yasuhiro Morita
泰弘 森田
Shinichi Higuchi
晋一 樋口
Hiromitsu Sumino
博光 角野
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SAN SHII SERVICE KK
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
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SAN SHII SERVICE KK
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】広い抗菌スペクトルを有し、安全性が高いヒノ
キチオールの殺菌力の発現が促進され、対象となる菌が
限定されない殺菌性組成物、前記殺菌力の発現をさらに
促進する殺菌力促進法及び殺菌方法を提供すること。 【解決手段】ヒノキチオール及び/又はその塩と、界面
活性剤及び/又はキレート化剤を含有した殺菌性組成
物、ヒノキチオール及び/又はその塩を含有してなる組
成物に、界面活性剤及び/又はキレート化剤を配合して
該組成物の殺菌力を高める殺菌力促進方法、並びにヒノ
キチオール及び/又はその塩を使用する殺菌方法におい
て、界面活性剤及び/又はキレート化剤をさらに使用す
ることを特徴とする殺菌方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺菌性組成物、殺
菌力促進方法及び殺菌方法に関する。さらに詳しくは、
外食産業、病院、クリーニング等の様々な分野で使用で
きる殺菌性組成物、殺菌力促進方法及び殺菌方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ヒノキチオールは、β−ツヤプリシンと
も呼ばれ、タイワンヒノキや青森ヒバ(アスナロ)等の
材に赤色の鉄(III) 錯塩として含有される化合物であ
り、公知の天然物由来の抗菌成分の中では最も高い抗菌
活性と広い抗菌スペクトルを有する物質の一つであるこ
とが知られている。
【0003】しかしながら、低濃度におけるヒノキチオ
ールの殺菌力は不十分であり、さらにはヒノキチオール
は、光分解性を有し、金属に対して強い腐食性を持つた
めに、その抗菌活性が維持されず、またその使用範囲が
限定されていた。
【0004】近年、特にヒノキチオールの殺菌力の維持
及び向上を図るため、ヒノキチオールと他の成分を組み
合わせて、ヒノキチオールの抗菌効果を増強させた組成
物がいくつか提案されている。
【0005】例えば、ヒノキチオールを錯体化させたり
塩とすることにより、ヒノキチオールが有する昇華性や
光分解性等の性質が改善され、抗菌活性が維持されるこ
とが報告されている(Seiichiro MATSU
MOTO,et al.,J.Antibact.An
tifung.Agents,22,265−269,
1994)。
【0006】また、特開平2−243607号公報で
は、ヒノキチオールとフェノキシエタノールを組み合わ
せたものが、緑膿菌(Pseudomonas aer
uginosa)、大腸菌(Escherichia
coli)、黄色ブドウ球菌(Staphylococ
cus aureus)、枯草菌(Bacilluss
ubtilis)、カンジダ(Candida alb
icans)及び黒麹カビ(Aspergillus
niger)に対する抗菌効果が増強されることが確認
され、化粧品用防腐剤に利用されている。
【0007】さらに、特開平5−271073号公報で
は、ヒノキチオールとインドールとを組み合わせて、緑
膿菌に対する抗菌効果を増強させた抗緑膿菌剤が開示さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ヒノキ
チオールと他の成分を組み合わせて、ヒノキチオールの
抗菌効果を増強させる方法や剤は種々提案されている
が、ほとんどが、静菌効果の増強方法であったり、対象
となる菌が限定され、抗菌剤として使用するためには満
足のいくものではなかった。
【0009】本発明の目的は、前記従来技術に鑑みてな
されたものであり、広い抗菌スペクトルを有し、安全性
が高いヒノキチオールの殺菌力の発現が促進され、対象
となる菌が限定されない殺菌性組成物を提供することに
ある。
【0010】本発明の他の目的は、広い抗菌スペクトル
を有し、安全性が高いヒノキチオールの殺菌力の発現を
さらに促進する殺菌力促進方法を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、ヒノキチオー
ルの殺菌力の発現が促進され、対象となる菌が限定され
ない殺菌方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 ヒノキチオール及び/又はその塩と、界面活性
剤及び/又はキレート化剤を含有してなる殺菌性組成
物、〔2〕 ヒノキチオール及び/又はその塩100重
量部に対して、界面活性剤及び/又はキレート化剤を2
5〜20000重量部含有してなる前記〔1〕記載の殺
菌性組成物、〔3〕 界面活性剤が、アニオン界面活性
剤及び/又は両性界面活性剤である前記〔1〕又は
〔2〕記載の殺菌性組成物、〔4〕 キレート化剤が、
アミノ酸系キレート化剤及び/又はカルボン酸系キレー
ト化剤である前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の殺菌性
組成物、〔5〕 キレート化剤が、エチレンジアミン四
酢酸及び/又はクエン酸である前記〔1〕〜〔4〕いず
れか記載の殺菌性組成物、〔6〕 ヒノキチオール及び
/又はその塩、並びに界面活性剤及び/又はキレート化
剤の合計濃度が、組成物の0.05〜20重量%である
前記〔1〕〜〔5〕いずれか記載の殺菌性組成物、
〔7〕 ヒノキチオール及び/又はその塩を含有してな
る組成物に、界面活性剤及び/又はキレート化剤を配合
して該組成物の殺菌力を高める殺菌力促進方法、〔8〕
界面活性剤及び/又はキレート化剤の配合量が、ヒノ
キチオール及び/又はその塩100重量部に対して25
〜20000重量部であって、ヒノキチオール及び/又
はその塩、並びに界面活性剤及び/又はキレート化剤の
合計濃度が、配合により得られた殺菌性組成物の0.0
5〜20重量%である前記〔7〕記載の殺菌力促進方
法、
〔9〕 ヒノキチオール及び/又はその塩を使用す
る殺菌方法において、界面活性剤及び/又はキレート化
剤をさらに使用することを特徴とする殺菌方法、〔1
0〕 界面活性剤及び/又はキレート化剤の使用量が、
ヒノキチオール及び/又はその塩100重量部に対して
25〜20000重量部である前記
〔9〕記載の方法に
関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】1.殺菌性組成物 本発明の殺菌性組成物は、ヒノキチオール及び/又はそ
の塩と、界面活性剤及び/又はキレート化剤を含有して
なるものである。
【0015】本発明の殺菌性組成物で用いられるヒノキ
チオールの由来等は特に限定されるものではなく、タイ
ワンヒノキ、ヒバ、アスナロ等の精油から抽出される天
然物由来のものでも化学合成品由来のものでもよく、さ
らには市販品をそのまま用いることができる。また、ヒ
ノキチオールの塩としては、例えば、ナトリウム塩、カ
リウム塩、マグネシウム塩、銅塩、カルシウム塩、鉄
塩、バリウム塩、アルミニウム塩、スズ塩、チタン塩、
コバルト塩、バナジウム塩等の金属塩が挙げられる。好
ましくはナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩
が、本発明において好適に用いることができる。これら
のヒノキチオール及び/又はその塩は、単独で又は2種
以上を混合して用いることができる。
【0016】本発明で用いられる界面活性剤は、アニオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤及
びノニオン界面活性剤からなる群より選ばれた1種以上
のものを用いることができる。これらの界面活性剤は、
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。特
に好ましくは、アニオン界面活性剤及び/又は両性界面
活性剤である。
【0017】アニオン界面活性剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼン
スルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸
塩、ラウリルエーテルメチルカルボン酸ナトリウム等の
アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル
塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィン
スルホン酸塩、モノアルキルリン酸エステル塩、アシル
アミノ酸エステル塩、アルケニルコハク酸エステル塩等
が挙げられる。ここで、かかるアニオン界面活性剤がア
ルキレンオキサイド付加物である場合、その付加モル数
が2〜20であるものが好ましい。
【0018】両性界面活性剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピル
ジメチルアミノ酢酸ベタイン等のカルボキシベタイン、
イミゾリニウムベタイン、脂肪酸アミドアルキルジメチ
ルアミンベタイン、アルキルジメチルアミンオキシド、
脂肪酸アルキルベタイン、アルキルスルホベタイン、ア
ミドアミノ酸塩等が挙げられる。
【0019】カチオン界面活性剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、アルキルアンモニウム
塩、アルキルベンジルアンモニウム塩等の脂肪族アミン
塩、トリエタノールアミン・ジ脂肪酸エステル四級塩、
N−ヒドロキシエチル−N−メチルプロパンジアミンの
脂肪酸モノエステルモノアミドの塩、アルキルベンジル
ジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、ポリ
アミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、
カチオンポリマー、アクリル酸β−N,N−ジメチル−
N−エチルアンモニオエチル塩化ビニルピロリドン共重
合体等が挙げられる。
【0020】ノニオン界面活性剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキ
レン脂肪酸エステル、脂肪酸ショ糖エステル、アルキル
ポリグリコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸モ
ノグリセリド、アルキルモノグリセリドエーテル、脂肪
酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。
【0021】本発明で用いられるキレート化剤として
は、特に限定されるものではないが、例えば、アミノ酸
系キレート化剤、ヒドロキシカルボン酸系キレート化
剤、ジカルボン酸系キレート化剤、トリカルボン酸系キ
レート化剤等のカルボン酸系キレート化剤、ケトアルコ
ール系キレート化剤、ケトエステル及びジケトン系キレ
ート化剤等が挙げられる。これらのキレート化剤は、単
独で又は2種以上を混合して用いることができる。好ま
しくは、アミノ酸系キレート化剤及び/又はカルボン酸
系キレート化剤である。
【0022】アミノ酸系キレート化剤としては、例え
ば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシ
エチルエチレンジアミン四酢酸(HEEDTA)、ジエ
チレントリアミン五酢酸(DTPA)、ジグリコールア
ミド酸、トリグリコールアミド酸又はそれらの塩等が挙
げられる。
【0023】ヒドロキシカルボン酸系キレート化剤とし
ては、例えば、クエン酸、グリコール酸、乳酸、2−ヒ
ドロキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ
酸、シトラマル酸、酒石酸、サリチル酸等が挙げられ
る。
【0024】ジカルボン酸系キレート化剤としては、例
えば、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラ
コン酸、メサコン酸、グルタコン酸、イタコン酸等が挙
げられる。
【0025】トリカルボン酸系キレート化剤としては、
例えば、トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン
酸等が挙げられる。
【0026】ケトアルコール系キレート化剤としては、
4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、4−ヒ
ドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−2−ヘプ
タノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ヘプタノン
等が挙げられる。
【0027】ケトエステル及びβ−ジケトン系キレート
化剤としては、アセチルアセトン、2,4−ヘプタンジ
オン、アセト酢酸エチル、アセト酢酸エチル、アセト酢
酸ブチル等が挙げられる。
【0028】アミノアルコール系キレート化剤として
は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、N−メチル−モノエタノールアミ
ン、N−エチル−モノエタノールアミン、N,N’−ジ
エチルエチルエタノールアミン等が挙げられる。
【0029】かかるキレート化剤のなかでは、エチレン
ジアミン四酢酸及び/又はクエン酸を好適に用いること
ができる。
【0030】本発明の組成物における、ヒノキチオール
及び/又はその塩に対する界面活性剤及び/又はキレー
ト化剤の割合は、特に限定されるものではないが、ヒノ
キチオール及び/又はその塩100重量部に対して、界
面活性剤及び/又はキレート化剤が25〜20000重
量部であることが好ましく、100〜10000重量部
であることがさらに好ましく、200〜5000重量部
であることが特に好ましい。ヒノキチオールの殺菌力を
促進させる効果の観点から、ヒノキチオール及び/又は
その塩100重量部に対して、界面活性剤及び/又はキ
レート化剤が25重量部以上であることが好ましく、2
0000重量部を超える量を用いても殺菌力促進効果が
飽和し、更に他の組成物との相溶性の低下を招くため、
界面活性剤及び/又はキレート化剤が20000重量部
以下であることが好ましい。
【0031】また、ヒノキチオール及び/又はその塩、
並びに界面活性剤及び/又はキレート化剤の合計濃度
は、組成物の0.05〜20重量%が好ましく、0.1
〜10重量%がより好ましく、0.15〜5重量%が特
に好ましい。ヒノキチオールの殺菌力を促進させる効果
の観点から、かかる成分の合計濃度は0.05重量%以
上であることが好ましく、20重量%を超える量を用い
ても殺菌力促進効果が飽和し、更に他の組成物との相溶
性の低下を招くため、かかる成分の合計濃度は20重量
%以下であることが好ましい。
【0032】かかる殺菌性組成物には、本発明の目的を
阻害しないものであれば、所望の使用形態に応じて他の
組成物を含有させることができる。また、本発明の殺菌
性組成物は、上記の各成分を混合することにより、容易
に調製可能である。
【0033】本発明の殺菌性組成物の使用形態は、特に
限定されるものではないが、例えば、洗浄剤に配合する
ための殺菌性組成物、殺菌剤、化粧品用防腐剤、スプレ
ー塗布、刷毛塗り等に用いる、布雑巾、ペーパータオ
ル、ウェットティッシュ、おしぼり等に含浸させて用い
る、エアゾールとして用いることにより医療器具、医療
用具、床、壁、日用品、一般用具類等の清拭に使用する
ことができる。また、浴用剤、衣類、食器等の洗浄剤、
柔軟剤、漂白剤等に添加して用いることができる。
【0034】2.殺菌力促進方法 本発明の殺菌力促進方法は、ヒノキチオール及び/又は
その塩を含有した組成物に、界面活性剤及び/又はキレ
ート化剤を配合して該組成物の殺菌力を高める殺菌力促
進方法である。
【0035】本発明の殺菌力促進方法において用いるこ
とができるヒノキチオール、ヒノキチオールの塩、界面
活性剤及びキレート化剤としては、本発明の殺菌性組成
物の説明において記載されたものが挙げられる。
【0036】ヒノキチオール及び/又はその塩と、界面
活性剤及び/又はキレート化剤は、併用する際にあらか
じめ混合してもよく、又はそれぞれを使用時に同時に用
いてもよい。
【0037】本発明の殺菌力促進方法における、ヒノキ
チオール及び/又はその塩に対する界面活性剤及び/又
はキレート化剤の配合量は、特に限定されるものではな
いが、ヒノキチオール及び/又はその塩100重量部に
対して、界面活性剤及び/又はキレート化剤が25〜2
0000重量部であることが好ましく、100〜100
00重量部であることがさらに好ましく、200〜50
00重量部であることが特に好ましい。界面活性剤及び
/又はキレート化剤の添加による殺菌力促進効果を発揮
させる観点から、ヒノキチオール及び/又はその塩10
0重量部に対して、界面活性剤及び/又はキレート化剤
は25重量部以上であることが好ましく、ヒノキチオー
ル及び/又はその塩の殺菌効果を発揮させる観点から、
ヒノキチオール及び/又はその塩100重量部に対し
て、界面活性剤及び/又はキレート化剤は20000重
量部以下が好ましい。
【0038】また、ヒノキチオール及び/又はその塩、
並びに界面活性剤及び/又はキレート化剤の合計濃度は
特に限定されるものではないが、配合により得られる殺
菌性組成物の0.05〜20重量%が好ましく、0.1
〜10重量%がより好ましく、0.15〜5重量%が特
に好ましい。ヒノキチオールの殺菌力を促進させる効果
の観点から、かかる成分の合計濃度は0.05重量%以
上であることが好ましく、20重量%を超える量を用い
ても殺菌力促進効果が飽和し、更に他の組成物との相溶
性の低下を招くため、かかる成分の合計濃度は20重量
%以下であることが好ましい。
【0039】本発明の殺菌力促進方法は、ヒノキチオー
ル及び/又はその塩を含有した組成物、例えば、殺菌
剤、消毒剤、化粧品用防腐剤等に特に好適に適用でき
る。
【0040】かかる構成を有する本発明の殺菌力促進方
法により、ヒノキチオール及び/又はその塩を含有した
組成物の示す殺菌力の促進効果、とりわけ殺菌効果が発
揮されるまでの時間を短くすることができるという効果
が奏される。
【0041】3.殺菌方法 本発明の殺菌方法は、ヒノキチオール及び/又はその塩
を使用する殺菌方法において、界面活性剤及び/又はキ
レート化剤をさらに使用することを特徴とするものであ
る。界面活性剤及び/又はキレート化剤をさらに使用す
ることにより、より短時間で殺菌効果が奏される。
【0042】本発明の殺菌方法において用いられるヒノ
キチオール、ヒノキチオールの塩、界面活性剤及びキレ
ート化剤としては、本発明の殺菌性組成物の説明におい
て記載されたものが挙げられる。
【0043】本発明の殺菌方法における、ヒノキチオー
ル及び/又はその塩に対する界面活性剤及び/又はキレ
ート化剤の使用量は特に限定されるものではないが、ヒ
ノキチオール及び/又はその塩100重量部に対して、
界面活性剤及び/又はキレート化剤が25〜20000
重量部であることが好ましく、100〜10000重量
部であることがさらに好ましく、200〜5000重量
部であることが特に好ましい。界面活性剤及び/又はキ
レート化剤の添加による効果を発揮させる観点から、ヒ
ノキチオール及び/又はその塩100重量部に対して、
界面活性剤及び/又はキレート化剤は25重量部以上で
あることが好ましく、ヒノキチオール及び/又はその塩
自体の殺菌効果を十分に発現させる観点から、ヒノキチ
オール及び/又はその塩100重量部に対して、界面活
性剤及び/又はキレート化剤は20000重量部以下が
好ましい。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はかかる実施例によりなんら制限される
ものではない。
【0045】実施例1 ヒノキチオール(大阪有機化学工業株式会社製、以下同
様)を0.1重量%、両性界面活性剤であるヤシ油脂肪
酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインを0.3
重量%含有する滅菌水(精製水)3mLを調製した。
【0046】実施例2 ヒノキチオールを0.1重量%、ノニオン界面活性剤で
あるポリオキシプロピレンラウリルエーテル(プロピレ
ンオキサイド9モル付加物)を0.3重量%含有する滅
菌水(精製水)3mLを調製した。
【0047】実施例3 ヒノキチオールを0.1重量%、アニオン界面活性剤で
あるポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウム(プロピレンオキサイド9モル付加物)を0.3重
量%含有する滅菌水(精製水)3mLを調製した。
【0048】実施例4 ヒノキチオールを0.1重量%、両性界面活性剤である
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ンを0.03重量%含有する滅菌水(精製水)3mLを
調製した。
【0049】実施例5 ヒノキチオールを0.1重量%、ノニオン界面活性剤で
あるポリオキシプロピレンラウリルエーテル(プロピレ
ンオキサイド9モル付加物)を0.03重量%含有する
滅菌水(精製水)3mLを調製した。
【0050】実施例6 ヒノキチオールを0.1重量%、アニオン界面活性剤で
あるポリオキシプロピレンラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウム(プロピレンオキサイド9モル付加物)を0.03
重量%含有する滅菌水(精製水)3mLを調製した。
【0051】実施例7 ヒノキチオールを0.1重量%、アミノ酸系キレート化
剤であるEDTAを終濃度10mM含有する滅菌水(精
製水)3mLを調製した。
【0052】実施例8 ヒノキチオールを0.1重量%、ヒドロキシカルボン酸
系キレート化剤であるクエン酸を終濃度20mM含有す
る滅菌水(精製水)3mLを調製した。
【0053】比較例1 ヒノキチオールを0.1重量%含有する滅菌水(精製
水)3mLを調製した。
【0054】比較例2 両性界面活性剤であるヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメ
チルアミノ酢酸ベタインを0.3重量%含有する滅菌水
(精製水)3mLを調製した。
【0055】比較例3 ノニオン界面活性剤であるポリオキシプロピレンラウリ
ルエーテル(プロピレンオキサイド9モル付加物)を
0.3重量%含有する滅菌水(精製水)3mLを調製し
た。
【0056】比較例4 アニオン界面活性剤であるポリオキシプロピレンラウリ
ルエーテル硫酸ナトリウム(プロピレンオキサイド9モ
ル付加物)を0.3重量%含有する滅菌水(精製水)3
mLを調製した。
【0057】比較例5 アミノ酸系キレート化剤であるEDTAを終濃度10m
M含有する滅菌水(精製水)3mLを調製した。
【0058】比較例6 ヒドロキシカルボン酸系キレート化剤であるクエン酸を
終濃度20mM含有する滅菌水(精製水)3mLを調製
した。
【0059】試験例 ブイヨン培地で培養した大腸菌(E.coli,IFO
3301,推定生菌数8×109 /mL)あるいは黄色
ブドウ球菌(S.aureus FDA209P IF
O12732,推定生菌数5×109 /mL)を滅菌水
(精製水)を用いて100倍希釈した。その希釈液0.
03mLを、前記の各実施例及び比較例で調製した試料
3mLに接種し、よく攪拌した。室温に静置し、10分
又は30分後、この液中に生存する生菌数を平板希釈法
で測定した。殺菌力は、減少した菌数(対照の菌数−試
料の菌数)を対照の菌数で割り、%で示した。なお対照
は、前記大腸菌及び黄色ブドウ球菌の希釈液を、滅菌水
(精製水)3mLに接種したときの生存する生菌数を、
前記と同様にして測定したものとした。
【0060】前記の各実施例及び比較例で調製した試料
の大腸菌又は黄色ブドウ球菌に対して、10分間処理し
た際の殺菌力を表1に示し、30分間処理した際の殺菌
力を表2に示した。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】表1及び表2の結果より、0.1%ヒノキ
チオールのみで処理した場合は、10分間処理での大腸
菌に対する殺菌力が92%であり、また30分間処理し
ても殺菌力が変わらないが、ヒノキチオールに界面活性
剤又はキレート化剤を添加した場合、表1の実施例1〜
8に示すように10分間処理において殺菌力が100%
であり、この結果より、ヒノキチオールに界面活性剤又
はキレート化剤を組み合わせた試料は殺菌力の発現が、
より促進されていることが明らかとなった。
【0064】
【発明の効果】本発明の殺菌性組成物は、特に短時間で
の殺菌効果が優れた組成物である。また、本発明の殺菌
力促進方法は、ヒノキチオール及び/又はその塩を含有
する組成物の短時間での殺菌力を促進するものである。
また、本発明の殺菌方法は、従来のヒノキチオール及び
/又はその塩を使用する殺菌方法に比べて、より短時間
で殺菌効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597174791 株式会社サン・シー・サービス 大阪市西淀川区佃3−19−2−308 (72)発明者 大江 達彦 大阪府堺市城山台1丁26−3 (72)発明者 酒井 清文 大阪市生野区生野西3丁目2番4号 (72)発明者 森田 泰弘 大阪府柏原市片山町18−8 大阪有機化学 工業株式会社内 (72)発明者 樋口 晋一 大阪市中央区淡路町1丁目2番6号 阪本 薬品工業株式会社内 (72)発明者 角野 博光 大阪市西淀川区佃3−19−2−308 株式 会社サン・シー・サービス内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒノキチオール及び/又はその塩と、界
    面活性剤及び/又はキレート化剤を含有してなる殺菌性
    組成物。
  2. 【請求項2】 ヒノキチオール及び/又はその塩100
    重量部に対して、界面活性剤及び/又はキレート化剤を
    25〜20000重量部含有してなる請求項1記載の殺
    菌性組成物。
  3. 【請求項3】 界面活性剤が、アニオン界面活性剤及び
    /又は両性界面活性剤である請求項1又は2記載の殺菌
    性組成物。
  4. 【請求項4】 キレート化剤が、アミノ酸系キレート化
    剤及び/又はカルボン酸系キレート化剤である請求項1
    〜3いずれか記載の殺菌性組成物。
  5. 【請求項5】 キレート化剤が、エチレンジアミン四酢
    酸及び/又はクエン酸である請求項1〜4いずれか記載
    の殺菌性組成物。
  6. 【請求項6】 ヒノキチオール及び/又はその塩、並び
    に界面活性剤及び/又はキレート化剤の合計濃度が、組
    成物の0.05〜20重量%である請求項1〜5いずれ
    か記載の殺菌性組成物。
  7. 【請求項7】 ヒノキチオール及び/又はその塩を含有
    してなる組成物に、界面活性剤及び/又はキレート化剤
    を配合して該組成物の殺菌力を高める殺菌力促進方法。
  8. 【請求項8】 界面活性剤及び/又はキレート化剤の配
    合量が、ヒノキチオール及び/又はその塩100重量部
    に対して25〜20000重量部であって、ヒノキチオ
    ール及び/又はその塩、並びに界面活性剤及び/又はキ
    レート化剤の合計濃度が、配合により得られた殺菌性組
    成物の0.05〜20重量%である請求項7記載の殺菌
    力促進方法。
  9. 【請求項9】 ヒノキチオール及び/又はその塩を使用
    する殺菌方法において、界面活性剤及び/又はキレート
    化剤をさらに使用することを特徴とする殺菌方法。
  10. 【請求項10】 界面活性剤及び/又はキレート化剤の
    使用量が、ヒノキチオール及び/又はその塩100重量
    部に対して25〜20000重量部である請求項9記載
    の方法。
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