JPH11180716A - 6フッ化タングステンガスの精製法 - Google Patents

6フッ化タングステンガスの精製法

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JPH11180716A
JPH11180716A JP35028197A JP35028197A JPH11180716A JP H11180716 A JPH11180716 A JP H11180716A JP 35028197 A JP35028197 A JP 35028197A JP 35028197 A JP35028197 A JP 35028197A JP H11180716 A JPH11180716 A JP H11180716A
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JP
Japan
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tungsten
chromium
tungsten hexafluoride
gas
metal
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JP35028197A
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Ryuichi Nakamura
隆一 中村
Takashi Suenaga
隆 末永
Seiji Yoshikawa
征二 吉川
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 6フッ化タングステンガス中のクロム不純物
の除去精製方法を提供する。 【解決手段】 クロム化合物を含有する6フッ化タング
ステンガスを、タングステン、モリブデン、銅、ニッケ
ル、鉄、コバルト、亜鉛、チタン、アルミニウム、カル
シウムおよびマグネシウムのうち少なくとも1つを含む
金属を充填した層に200〜500℃の温度で接触させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリングタ
ーゲットあるいは導電ペースト材料等の原料や半導体用
の電極材料の原料として使用されている6フッ化タング
ステンガスの精製法に関し、詳しくは6フッ化タングス
テンガス中のクロム不純物の除去精製方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする問題点】タ
ングステンは、高融点で電気抵抗の小さい金属であり、
各種電子材料用素材として金属単体あるいはそのシリサ
イドの形で広く使用されており、特に、スパッタリング
材料として使用されているものであるが、かかる用途に
おいては原料のタングステン粉末として不純物の少ない
粉末が要求されるものである。
【0003】また、導電ペースト用としては凝集粉末で
はビヒクルと分離しやすいため、分散性の良好な粉末が
要求されるものである。また、これらの用途においては
いずれも粒子が球状に近い方が好ましいものである。
【0004】タングステン粉末の製造法としては、パラ
タングステン酸アンモニウムの加水分解によって得られ
るタングステン酸化物を、水素雰囲気中で還元する方法
が一般的である(湿式法と称する)。
【0005】かかる方法においては原料、処理薬剤に由
来する不純物が混入し、また、スパッタリングターゲッ
ト材においては極めて高純度のものが要望されるもので
あるが、通常の処理法では不純物の除去は困難である。
さらにこのようにして得られる粉末は粒子が凝結した状
態である。
【0006】また、タングステンの塩化物、フッ化物と
水素の気相反応から直接タングステン粉末を製造する方
法がある。原料となる金属タングステンが、比較的高純
度であるため、タングステンの塩化物、フッ化物から得
られるタングステン粉末も高純度である。また、金属タ
ングステン中に含まれる多くの不純物は、塩化物、フッ
化物としたとき、沸点や蒸気圧の差により容易に除去で
きるが、揮発性の塩化物、フッ化物はその化合物の蒸気
圧によりタングステン中へ混入し、除去が極めて困難と
なる。従って、原料に用いるタングステン金属には高純
度なものを用いる必要があった。
【0007】特に、フッ素ガスとタングステン金属の反
応による6フッ化タングステンガスの製造法において、
クロム不純物を含むタングステン金属を用いた場合、タ
ングステンとともにクロムもフッ素化され揮発性の4フ
ッ化クロム(CrF4)、5フッ化クロム(CrF5)と
なり、また酸素の存在下でフッ素化反応を行った場合
は、揮発性のフッ化クロミル(CrO22)が生成し、
6フッ化タングステンガス中に混入してくる。このよう
な種々のフッ化クロム化合物を含有する6フッ化タング
ステンガスを還元して電子材料として使用すれば、タン
グステン中にクロムが含まれることになり電気特性に微
妙な影響を与える。従って、6フッ化タングステンガス
中の種々のフッ化クロム化合物の含有量を極力低下する
必要がある。しかし、4フッ化クロム(融点:200
℃、沸点:400℃)やフッ化クロミル(20℃の蒸気
圧:400mmHg)などのフッ化クロム化合物は、常
温付近において揮発性があり、通常6フッ化タングステ
ン(融点2℃、沸点17.5℃)を精製する蒸留温度で
ある−50℃〜50℃では、6フッ化タングステンガス
中より分離することは事実上不可能である。また、4フ
ッ化クロムは、水素との固気反応によりクロム金属や低
次フッ化クロム、例えば3フッ化クロム(CrF3
(融点:1000℃以上)に還元されることは知られて
いるが、6フッ化タングステンガス中における4フッ化
クロムの固気反応およびこの反応を利用した6フッ化タ
ングステンガス中のフッ化クロムの除去方法は未だ知ら
れていない。
【0008】
【問題点を解決するための具体的手段】本発明者らは、
前記した問題点に鑑み、鋭意検討の結果、不純物として
4フッ化クロム、フッ化クロミルを含有する6フッ化タ
ングステンガスを特定の温度条件、特定の金属とで固気
反応させることにより、高純度6フッ化タングステンガ
スを容易かつ効率的に精製できる方法を見いだし本発明
に到達したものである。
【0009】すなわち本発明は、不純物としてフッ化ク
ロム化合物を含有する6フッ化タングステンガスを、タ
ングステン、モリブデン、銅、ニッケル、鉄、コバル
ト、亜鉛、チタン、アルミニウム、カルシウムおよびマ
グネシウムのうち少なくとも1つを含む金属を充填した
層に200〜500℃の温度範囲で接触させた後、生成
した低次のクロムフッ化物(3フッ化クロム)として、
上述した金属の充填層で捕捉することを特徴とする6フ
ッ化タングステンガスの精製法を提供するものである。
【0010】本発明において、不純物としてのフッ化ク
ロム化合物とは、主に4フッ化クロム、フッ化クロミル
である。該フッ化クロム化合物を含有する6フッ化タン
グスンガスを、タングステン、モリブデン、銅、ニッケ
ル、鉄、コバルト、亜鉛、チタン、アルミニウム、カル
シウムおよびマグネシウムのうち少なくとも1つを含む
金属を充填した層に接触通過させるにおいて、温度は、
200〜500℃の範囲とするものであり、より好まし
くは、250〜500℃である。温度が200℃より低
い場合には、4フッ化クロム、フッ化クロミルが一部未
反応のまま排出されることになり好ましくない。また、
500℃より高い温度でも基本的には構わないが、6フ
ッ化タングステンガスが一部還元され回収率の低下を招
くので好ましくない。500℃程度で十分な固気反応が
起こる。
【0011】かかる温度範囲において6フッ化タングス
テンガス中の4フッ化クロム、フッ化クロミルが、金属
との固気反応で還元され、かかる温度範囲において安定
な3フッ化クロムを生成するものである。タングステ
ン、モリブデン、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、
チタン、アルミニウム、カルシウムおよびマグネシウム
は、選択的に4フッ化クロムおよびフッ化クロミルと反
応するが、6フッ化タングステンガスは前記条件では反
応しないことを確認した。このように6フッ化タングス
テンガス中においても、4フッ化クロム、フッ化クロミ
ルが選択的に固気反応を示すことを見出した意義は大き
い。
【0012】本発明において、6フッ化タングステンガ
ス中の4フッ化クロム、フッ化クロミルの除去に使用さ
れる金属は、品質を特に限定するものではなく、原料ガ
スの金属への良好な接触を図る上で、一般に線材、粒子
状物、切削くず、チップ等が使用される。金属の粉末状
のものは、ガスの流れが悪く好ましくない。
【0013】本発明において、6フッ化タングステンガ
ス中の4フッ化クロム、フッ化クロミルの除去は、かか
る温度範囲においての原料ガスの線速度と金属の表面積
および充填層の長さと関係する。例えば4フッ化クロム
と金属との還元反応で生成した3フッ化クロムが金属を
覆うため、使用する金属の表面積は、大きい方が望まし
い。金属の表面積が大きい程4フッ化クロムの捕捉量が
多くなる。このため、充填層に使用する金属は、薄片状
のものが好ましい。
【0014】原料ガスの線速度は、使用する金属の表面
積や形状等の条件によるが、線速度が小さい場合、単位
時間当たりの処理量が少なくなり経済的でない。また、
線速度が大きい場合、未反応が生じるため充填層を長く
とる必要があり経済的でない。このようなことから、線
速度は1〜10cm/sec(25℃換算)が推奨され
る。
【0015】また、充填層、捕集器等の材質はステンレ
ス鋼、ニッケル、銅等が使用される。その形状は円筒形
のものが製作が容易であるので好ましい。また、配管等
の材質は、ステンレス鋼、銅等が使用される。
【0016】本発明においては、6フッ化タングステン
ガス中のクロムの含有量は、イオン交換分離:フレーム
レス原子吸光法にて測定するが、クロムの含有量は1p
pb(検出限界)まで測定することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、かかる実施例に限定されるものではない。
【0018】実施例1〜12、比較例1〜2 本発明の精製工程は、原料の6フッ化タングステンガス
を流量計で定量した後、タングステン金属の充填層に接
触通過させクロム不純物を捕捉させ、6フッ化タングス
テンガスはそのまま充填層を通過する。次に純水中に6
フッ化タングステンガスを吸収させ、精製6フッ化タン
グステンガス中のクロムを分析した。金属の充填層カラ
ムは、外径3/8インチ、長さ600mmのニッケル製
のものを使用し、タングステン金属の充填長さを300
mmとした。
【0019】6フッ化タングステンガスは、5wtpp
mのクロムを含有するものを用いた。タングステン金属
は、1mm〜3mm径の塊状のものを用いた。吸収用の
純水は蒸留水を用い容器は氷水で冷却した。
【0020】吸収液中のCrをイオン交換分離:フレー
ムレス原子吸光法にて分析した。6フッ化タングステン
ガスの精製は、表1に示す条件で行った。その結果は、
表1に示したように、本発明の方法で精製すれば6フッ
化タングステンガス中の4フッ化クロムは極めて良好に
除去されることが分かる。
【0021】
【表1】
【0022】実施例13〜22 実施例7と同一の条件で、充填層の金属だけをモリブデ
ン、カルシウム、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、
チタン、アルミニウム、マグネシウムに代えて実施し
た。その結果、精製後の6フッ化タングステンガス中の
クロム濃度は、いずれも0.001wtppm以下であ
った。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、高純度に精製された6
フッ化タングステンガスを容易に得ることができ、かか
る6フッ化タングステンガスは、半導体用の電極材料の
原料やスパッタリングターゲットあるいは導電ペースト
材料等として有用な高純度タングステン粉末の原料とな
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物としてクロム化合物を含有する6
    フッ化タングステンガスを、タングステン、モリブデ
    ン、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、チタン、アル
    ミニウム、カルシウムおよびマグネシウムのうち少なく
    とも1つを含む金属を充填した層に200〜500℃の
    温度で接触させることを特徴とする6フッ化タングステ
    ンガスの精製法。
JP35028197A 1997-12-19 1997-12-19 6フッ化タングステンガスの精製法 Pending JPH11180716A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001044112A1 (fr) * 1999-12-16 2001-06-21 Stella Chemifa Kabushiki Kaisha Procede de purification d'hexafluorure de tungstene

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001044112A1 (fr) * 1999-12-16 2001-06-21 Stella Chemifa Kabushiki Kaisha Procede de purification d'hexafluorure de tungstene
US6896866B2 (en) 1999-12-16 2005-05-24 Stella Chemifa Kabushiki Kaisha Method for purification of tungsten hexafluoride

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