JPH11178257A - 整流子電動機 - Google Patents

整流子電動機

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JPH11178257A
JPH11178257A JP33563897A JP33563897A JPH11178257A JP H11178257 A JPH11178257 A JP H11178257A JP 33563897 A JP33563897 A JP 33563897A JP 33563897 A JP33563897 A JP 33563897A JP H11178257 A JPH11178257 A JP H11178257A
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JP
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armature
slots
commutator motor
turns
armature coils
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JP33563897A
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Yasuhisa Kodama
保久 児玉
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Ryobi Ltd
Original Assignee
Ryobi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計段階における回転速度の設定を、小さな
回転速度幅をもって変更することによって、回転数を細
かく制御することが可能な整流子電動機を提供する。 【解決手段】 整流子電動機は、周方向に間隔をあけて
配置された偶数個のスロット1〜12を有する電機子鉄
心Cと、スロット1〜12内に収められるように電機子
鉄心Cに巻かれた複数本の電機子コイル13〜16とを
備えている。偶数個のスロットのうちの少なくとも1つ
のスロット内に配置された電機子コイルの数が、他のス
ロット内に配置された電機子コイルの数と異なってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整流子電動機に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、整流子電動機の電機子鉄心は、
その周方向に間隔をあけて配置された偶数個のスロット
を有しており、この電機子鉄心には、これ等スロット内
に収められるように複数本の電機子コイルが巻かれてい
る。
【0003】従来の整流子電動機における電機子を、図
4を参照しながら説明する。図4に示すように、電機子
Bは、電機子鉄心Cと、この電機子鉄心Cに巻かれた電
機子コイル13〜16とからなっている。即ち、電機子
鉄心Cは、略円筒形の形状を有しており、その中央部分
には電動機の駆動軸を取り付けるための孔Oが、電機子
鉄心Cの中心軸線に沿って形成されており、一方、その
外周部分には、電機子鉄心Cの周方向に間隔をあけて配
置された偶数個のスロット、即ち、対向する6対のスロ
ット1〜12がそれぞれ形成されている。これ等のスロ
ット1〜12は、電機子鉄心Cの全長に亘ってその軸線
方向と平行に伸びている。
【0004】複数本の電機子コイル13〜16は、図4
に示されるように、上述した電機子鉄心Cのスロット1
〜12のうちの実質的に対向する一対のスロット間にそ
れぞれ掛け渡すことによって、各スロット1〜12内に
収められるように電機子鉄心Cに巻かれている。
【0005】例えば、スロット1〜12の各々に単一の
整流子セグメントが割り当てられる場合には、スロット
1−6間に電機子コイル13(図4において、「○」と
して表示)が所定の巻数だけ巻かれ、同時に、スロット
7−12間に電機子コイル16(図4において、「△」
として表示)が所定の巻数だけ巻かれる。次いで、スロ
ット2−7間に電機子コイル15(図4において、
「●」として表示)が所定の巻数だけ巻かれ、同時に、
スロット1−8間に電機子コイル14(図4において、
「▲」として表示)が所定の巻数だけ巻かれる。最後
に、スロット6−11間に電機子コイル15(図4にお
いて、「●」として表示)が所定の巻数だけ巻かれ、同
時に、スロット5−12間に電機子コイル14(図4に
おいて、「▲」として表示)が所定の巻数だけ巻かれ、
これによって巻線が終了する。
【0006】上述した巻線は、自動巻線装置を用いて行
なわれ、各スロット1〜12内の巻数は電機子B全体に
対する巻線パターンとして自動巻線装置の制御回路に予
め入力されている。
【0007】ここで、例えば、電機子コイル13、1
4、15及び16(図4において、「○」、「▲」、
「●」及び「△」としてそれぞれ表示)の各々の巻数を
4として設定した場合には、即ち、「4、4、…4、
4」という第1巻線パターンを用いた場合には、各スロ
ット内の電機子コイルの合計巻数は8であり、その総合
計巻数は96である。
【0008】又、電機子コイル13、14、15及び1
6(図4において、「○」、「▲」、「●」及び「△」
としてそれぞれ表示)の各々の巻数を5として設定した
場合には、即ち、「5、5、…5、5」という第2巻線
パターンを用いた場合には、各スロット内の電機子コイ
ルの合計巻数は10であり、その総合計巻数は120で
ある。
【0009】又、従来使用された巻線パターンとして、
このような電機子コイル13、14、15及び16の巻
数が同一であるもののみならず、下記表1に示すような
変則的な第3巻線パターンも使用される。
【0010】
【表1】 表1には、巻線されるスロットの番号、特定のスロット
に巻かれる電機子コイルを他のスロットに巻かれる電機
子コイルと識別するために電機子コイルに付された符
号、及び、この電機子コイルの巻数が示されている。表
1から明らかなように、ここにおいては「4、5、4、
5、…4、5」という第3巻線パターンが用いられてい
る。このような変則的な第3巻線パターンを用いた場合
の、各スロット毎の電機子コイルの符号、その巻数及び
合計巻数、並びに、電機子B全体の電機子コイルの総合
計巻数を下記表2に示す。
【0011】
【表2】 表2から明らかなように、第3巻線パターンを用いた場
合には、各スロット内の電機子コイルの合計巻数は9で
あり、その総合計巻数は108である。「5、4、5、
4、…5、4」という巻線パターンを用いた場合にも、
同一の結果が得られる。
【0012】上述したように、スロット1〜12の各々
に単一の整流子セグメントが割り当てられるため、この
ように電機子鉄心Cに巻かれた電機子コイル13〜16
は、各スロット毎に単一の整流子片にそれぞれ接続され
る。
【0013】上述した電機子鉄心Cの偶数個のスロット
1〜12の各々において、その中に収められた電機子コ
イル13〜16の合計巻数はすべて同一であり、即ち、
「4、4、…4、4」という巻線パターンを用いた場合
には、各スロット内の電機子コイルの合計巻数は8であ
り、「5、5、…5、5」という巻線パターンを用いた
場合には、各スロット内の電機子コイルの合計巻数は1
0であり、「4、5、4、5、…4、5」という巻線パ
ターン又は「5、4、5、4、…5、4」という巻線パ
ターンを用いた場合には、各スロット内の電機子コイル
の合計巻数は9である。
【0014】このように構成された電機子Bを備えた従
来の整流子電動機を、以下、「先行技術の整流子電動
機」という。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行技
術の整流子電動機においは、上述したように、電機子鉄
心Cのスロット1〜12の各々において、その中に収め
られた電機子コイルの合計巻数はすべて同一であること
に起因して、電動機の設計段階における回転速度の設定
を、大きな回転速度幅をもって変更することは可能であ
っても、小さな回転速度幅をもって変更することは不可
能である。
【0016】即ち、整流子電動機の逆起電力は、下記
(1)式によって表される。
【0017】 Es=K*N*Z*Φ……………………………………………(1)式 但し、(1)式において、Esは逆起電力、Kは比例定
数、Nは回転数、Zは電機子コイルの総数、Φは主磁束
量である。
【0018】又、直流電動機の回転数は、下記(2)式
によって表される。
【0019】 N=(V−I*R−Vbr)/(K*Z*Φ)………………(2)式 但し、(2)式において、Nは直流電動機の回転数、V
は電源電圧、Iは負荷電流、Rはコイル抵抗、Vbrは
ブラシ電圧降下、Kは比例定数、Zは電機子コイルの総
数、Φは主磁束量である。
【0020】上記(1)式及び(2)式から明らかなよ
うに、整流子電動機の回転数は、電機子コイルの総数、
即ち、全導体数に反比例する。
【0021】上述したように先行技術の整流子電動機に
おいて、「4、4、…4、4」という従来の第1巻線パ
ターン、「5、5、…5、5」という従来の第2巻線パ
ターン、及び、「4、5、4、5、…4、5」(又は
「5、4、5、4、…5、4」)という従来の第3巻線
パターンを用いることによって得られる電機子コイルの
総数は、それぞれ「96」、「108」及び「120」
である。
【0022】更に、先行技術の整流子電動機において、
「6、5、6、5、…6、5」(又は、「5、6、5、
6、…5、6」)という従来の第4巻線パターン、及
び、「6、6、…6、6」という従来の第5巻線パター
ンを用いることによって得られる電機子コイルの総数
は、それぞれ「132」及び「144」である。
【0023】このように先行技術の整流子電動機におい
ては、電機子コイルの総数を12の倍数だけしか変化さ
せることかできず、その結果、整流子電動機の回転数を
細かく制御することができない。
【0024】上述した先行技術の整流子電動機において
は、スロット1〜12の各々に単一の整流子セグメント
が割り当てられるものとして説明したが、スロット1〜
12の各々に2つの整流子セグメントが割り当てられる
場合も、上述と同様の問題がある。
【0025】本発明の目的は、設計段階における回転速
度の設定を、小さな回転速度幅をもって変更することに
よって、回転数を細かく制御することが可能な整流子電
動機を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、周
方向に間隔をあけて配置された偶数個のスロット(1〜
12)を有する電機子鉄心(C)と、前記スロット(1
〜12)内に収められるように前記電機子鉄心(C)に
巻かれた複数本の電機子コイル(13〜16)とを備え
た整流子電動機において、前記偶数個のスロット(1〜
12)のうちの少なくとも1つのスロット内に配置され
た電機子コイルの数が、他のスロット内に配置された電
機子コイルの数と異なっていることを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態によ
る整流子電動機を図1を参照して以下に説明する。図1
は、本発明の第1実施形態による整流子電動機に組み込
まれる電機子A1を示す横断面図である。
【0028】図1に示すように、電機子A1は、スロッ
ト1〜12の各々に単一の整流子セグメントが割り当て
られるもので、上述した先行技術の整流子電動機に組み
込まれる電機子Bと同様に、電機子鉄心Cと、この電機
子鉄心Cに巻かれた電機子コイル13〜16とからなっ
ている。即ち、電機子鉄心Cは、略円筒形の形状を有し
ており、その中央部分には電動機の駆動軸を取り付ける
ための孔Oが、電機子鉄心Cの中心軸線に沿って形成さ
れており、一方、その外周部分には、電機子鉄心Cの周
方向に間隔をあけて配置された偶数個のスロット、即
ち、対向する6対のスロット1〜12がそれぞれ形成さ
れている。これ等のスロット1〜12は、電機子鉄心C
の全長に亘ってその軸線方向と平行に伸びている。
【0029】電機子コイル13〜16は、図1に示され
るように、上述した電機子鉄心Cのスロット12−7
間、スロット1−8間、スロット2−9間、スロット3
−10間、スロット4−11間、スロット5−12間、
スロット1−6間、スロット2−7間、スロット3−8
間、スロット4−9間、スロット5−10間及びスロッ
ト6−11間にそれぞれ掛け渡すことによって、各スロ
ット1〜12内に収められるように電機子鉄心Cに巻か
れている。
【0030】本発明の第1実施形態による整流子電動機
の電機子A1においては、スロット1〜12への上述し
た巻線順序に対応する「5、4、5、4、5、4、4、
5、4、5、4、5」という巻線パターンに従って巻線
されている。このような巻線は、上記巻線パターンを自
動巻線装置の制御回路に予め入力して、シーケンサープ
ログラムを変更することによって容易に実現される。
【0031】上記巻線パターンを用いた場合の、巻線さ
れるスロットの番号、特定のスロットに巻かれる電機子
コイルを他のスロットに巻かれる電機子コイルと識別す
るために電機子コイルに付された符号、及び、この電機
子コイルの巻数を下記表3に示す。
【0032】
【表3】 又、上記巻線パターンを用いた場合の、各スロット毎の
電機子コイルの符号、その巻数及び合計巻数、並びに、
電機子B全体の電機子コイルの総合計巻数を下記表4に
示す。
【0033】
【表4】 表4から明らかなように、上述した「5、4、5、4、
5、4、4、5、4、5、4、5」という巻線パターン
を用いた場合には、先行技術の整流子電動機における場
合と異なり、スロット1〜12のうちの少なくとも1つ
のスロット内に配置された電機子コイルの数が、他のス
ロット内に配置された電機子コイルの数と異なってい
る。即ち、スロット1、3、5、8及び9内の電機子コ
イルの合計巻数が8であり、スロット6及び12内の電
機子コイルの合計巻数が9であり、スロット2、4、
7、9及び11内の電機子コイルの合計巻数が10であ
る。
【0034】この場合の電機子コイルの総合計巻数は、
表4から明らかなように、108であり、先行技術の整
流子電動機において「4、5、4、5、…4、5」(又
は、「5、4、5、4、…5、4」)という第3巻線パ
ターンを用いた場合と同様の電機子コイルの総合計巻数
が得られる。
【0035】次に、本発明の第2実施形態による整流子
電動機を図2を参照して以下に説明する。図2は、本発
明の第2実施形態による整流子電動機に組み込まれる電
機子A2を示す横断面図である。
【0036】本発明の第2実施形態による整流子電動機
に組み込まれる電機子A2は、本発明の第1実施形態に
よる整流子電動機に組み込まれる電機子A1と同様に、
スロット1〜12の各々に単一の整流子セグメントが割
り当てられるものである。本発明の第2実施形態による
整流子電動機に組み込まれる電機子A2の電機子鉄心C
は、本発明の第1実施形態による整流子電動機に組み込
まれる電機子A1の上述した電機子鉄心Cと同一であ
る。従って、同一の構成要素に同一の符号を付して、そ
の説明を省略する。
【0037】電機子コイル13〜16は、図2に示され
るように、上述した電機子鉄心Cのスロット12−7
間、スロット1−8間、スロット2−9間、スロット3
−10間、スロット4−11間、スロット5−12間、
スロット1−6間、スロット2−7間、スロット3−8
間、スロット4−9間、スロット5−10間及びスロッ
ト6−11間にそれぞれ掛け渡すことによって、各スロ
ット1〜12内に収められるように電機子鉄心Cに巻か
れている。
【0038】本発明の第2実施形態による整流子電動機
の電機子A2においては、スロット1〜12への上述し
た巻線順序に対応する「4、5、5、5、4、5、4、
5、5、5、4、5」という巻線パターンに従って巻線
されている。このような巻線は、上記巻線パターンを自
動巻線装置の制御回路に予め入力して、シーケンサープ
ログラムを変更することによって容易に実現される。
【0039】上記巻線パターンを用いた場合の、巻線さ
れるスロットの番号、特定のスロットに巻かれる電機子
コイルを他のスロットに巻かれる電機子コイルと識別す
るために電機子コイルに付された符号、及び、この電機
子コイルの巻数を下記表5に示す。
【0040】
【表5】 又、上記巻線パターンを用いた場合の、各スロット毎の
電機子コイルの符号、その巻数及び合計巻数、並びに、
電機子A2全体の電機子コイルの総合計巻数を下記表6
に示す。
【0041】
【表6】 表6から明らかなように、上述した「4、5、5、5、
4、5、4、5、5、5、4、5」という巻線パターン
を用いた場合には、先行技術の整流子電動機における場
合と異なり、スロット1〜12のうちの少なくとも1つ
のスロット内に配置された電機子コイルの数が、他のス
ロット内に配置された電機子コイルの数と異なってい
る。即ち、スロット1、4〜7及び10〜12内の電機
子コイルの合計巻数が9であり、スロット2、3、8及
び9内の電機子コイルの合計巻数が10である。
【0042】この場合の電機子コイルの総合計巻数は、
表4から明らかなように、112であり、これは、先行
技術の整流子電動機においては得られなかった「10
8」と「120」との間の中間値である。
【0043】本発明の上述した第2実施形態による整流
子電動機において、「4、5、5、5、4、5、4、
5、5、5、4、5」という巻線パターンの代わりに
「4、5、5、5、5、5、4、5、5、5、5、5」
という巻線パターンを用いれば、先行技術の整流子電動
機における場合と異なり、スロット1〜12のうちの少
なくとも1つのスロット内に配置された電機子コイルの
数が、他のスロット内に配置された電機子コイルの数と
異なるように構成し、しかも、この場合の電機子コイル
の総合計巻数を、先行技術の整流子電動機においては得
られなかった「108」と「120」との間の中間値で
ある116という値が得られる。
【0044】更に、本発明の上述した第2実施形態によ
る整流子電動機において、「4、5、5、5、4、5、
4、5、5、5、4、5」という巻線パターンの代わり
に「6、5、5、5、5、5、6、5、5、5、5、
5」という巻線パターンを用いれば、先行技術の整流子
電動機における場合と異なり、スロット1〜12のうち
の少なくとも1つのスロット内に配置された電機子コイ
ルの数が、他のスロット内に配置された電機子コイルの
数と異なるように構成し、しかも、この場合の電機子コ
イルの総合計巻数を、先行技術の整流子電動機において
は得られなかった「120」と「132」との間の中間
値である124という値が得られる。
【0045】更に、本発明の上述した第2実施形態によ
る整流子電動機において、「4、5、5、5、4、5、
4、5、5、5、4、5」という巻線パターンの代わり
に「6、5、5、5、6、5、6、5、5、5、6、
5」という巻線パターンを用いれば、先行技術の整流子
電動機における場合と異なり、スロット1〜12のうち
の少なくとも1つのスロット内に配置された電機子コイ
ルの数が、他のスロット内に配置された電機子コイルの
数と異なるように構成し、しかも、この場合の電機子コ
イルの総合計巻数を、先行技術の整流子電動機において
は得られなかった「132」と「144」との間の中間
値である128という値が得られる。
【0046】先行技術の整流子電動機においては、電機
子コイルの総合計巻数として、「108」、「12
0」、「132」及び「144」と12の倍数の増加率
しか得られないのに対して、本発明の第1実施形態、第
2実施形態及びその変形された形態によれば、上述した
ように、電機子コイルの総合計巻数として、「10
8」、「112」、「116」、「124」及び「12
8」という値が得られ、従って、整流子電動機の回転数
を細かく制御することができる。
【0047】次に、本発明の第3実施形態による整流子
電動機を図3を参照して以下に説明する。図3は、本発
明の第3実施形態による整流子電動機に組み込まれる電
機子A3を示す横断面図である。
【0048】本発明の第3実施形態による整流子電動機
に組み込まれる電機子A3は、本発明の第1実施形態及
び第2実施形態による整流子電動機に組み込まれる電機
子A1及びA2と異なり、スロット1〜12の各々に2
つの整流子セグメントが割り当てられるものである。本
発明の第3実施形態による整流子電動機に組み込まれる
電機子A3の電機子鉄心Cは、本発明の第1実施形態に
よる整流子電動機に組み込まれる電機子A1の上述した
電機子鉄心Cと同一である。従って、同一の構成要素に
同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0049】電機子コイル13〜16はそれぞれ第1コ
イル及び第2コイルから構成され、これら第1コイル及
び第2コイルは、図3に示されるように、上述した電機
子鉄心Cのスロット12−7間、スロット1−8間、ス
ロット2−9間、スロット3−10間、スロット4−1
1間、スロット5−12間、スロット1−6間、スロッ
ト2−7間、スロット3−8間、スロット4−9間、ス
ロット5−10間及びスロット6−11間にそれぞれ掛
け渡すことによって、各スロット1〜12内に収められ
るように電機子鉄心Cに巻かれている。
【0050】本発明の第3実施形態による整流子電動機
の電機子A3においては、電機子コイル13〜16の第
1コイル及び第2コイルの各々について、スロット1〜
12への上述した巻線順序に対応する「6、5、5、
5、6、5、6、5、5、5、6、5」という巻線パタ
ーンに従って巻線されている。このような巻線は、上記
巻線パターンを自動巻線装置の制御回路に予め入力し
て、シーケンサープログラムを変更することによって容
易に実現される。
【0051】上記巻線パターンを用いた場合の、巻線さ
れるスロットの番号、特定のスロットに巻かれる電機子
コイルを他のスロットに巻かれる電機子コイルと識別す
るために電機子コイルに付された符号、及び、この電機
子コイルの巻数を下記表7に示す。
【0052】
【表7】 又、上記巻線パターンを用いた場合の、各スロット毎の
電機子コイルの符号、その巻数及び合計巻数、並びに、
電機子A3全体の電機子コイルの総合計巻数を下記表8
に示す。
【0053】
【表8】 表8から明らかなように、上述した「6、5、5、5、
6、5、6、5、5、5、6、5」という巻線パターン
を用いた場合には、先行技術の整流子電動機における場
合と異なり、スロット1〜12のうちの少なくとも1つ
のスロット内に配置された電機子コイルの数が、他のス
ロット内に配置された電機子コイルの数と異なってい
る。即ち、スロット2、3、8及び9内の電機子コイル
の合計巻数が20であり、スロット1、4〜7、及び、
10〜12内の電機子コイルの合計巻数が22である。
【0054】この場合の電機子コイルの総合計巻数は、
表8から明らかなように、256である。
【0055】本発明の上述した第3実施形態による整流
子電動機において、「6、5、5、5、6、5、6、
5、5、5、6、5」という巻線パターンの代わりに
「6、5、5、5、5、5、6、5、5、5、5、5」
という巻線パターンを用いれば、先行技術の整流子電動
機における場合と異なり、スロット1〜12のうちの少
なくとも1つのスロット内に配置された電機子コイルの
数が、他のスロット内に配置された電機子コイルの数と
異なるように構成し、しかも、この場合の電機子コイル
の総合計巻数を248にすることができる。
【0056】更に、本発明の上述した第3実施形態によ
る整流子電動機において、「6、5、5、5、6、5、
6、5、5、5、6、5」という巻線パターンの代わり
に「6、5、6、5、6、5、5、6、5、6、5、
6」という巻線パターンを用いれば、先行技術の整流子
電動機における場合と異なり、スロット1〜12のうち
の少なくとも1つのスロット内に配置された電機子コイ
ルの数が、他のスロット内に配置された電機子コイルの
数と異なるように構成し、しかも、この場合の電機子コ
イルの総合計巻数を264にすることができる。
【0057】更に、本発明の上述した第3実施形態によ
る整流子電動機において、「6、5、5、5、6、5、
6、5、5、5、6、5」という巻線パターンの代わり
に「5、6、6、6、5、6、5、6、6、6、5、
6」という巻線パターンを用いれば、先行技術の整流子
電動機における場合と異なり、スロット1〜12のうち
の少なくとも1つのスロット内に配置された電機子コイ
ルの数が、他のスロット内に配置された電機子コイルの
数と異なるように構成し、しかも、この場合の電機子コ
イルの総合計巻数を272にすることができる。
【0058】更に、本発明の上述した第3実施形態によ
る整流子電動機において、「6、5、5、5、6、5、
6、5、5、5、6、5」という巻線パターンの代わり
に「5、6、6、6、6、6、5、6、6、6、6、
6」という巻線パターンを用いれば、先行技術の整流子
電動機における場合と異なり、スロット1〜12のうち
の少なくとも1つのスロット内に配置された電機子コイ
ルの数が、他のスロット内に配置された電機子コイルの
数と異なるように構成し、しかも、この場合の電機子コ
イルの総合計巻数を280にすることができる。
【0059】一方、先行技術の整流子電動機において、
スロット1〜12の各々に2つの整流子セグメントが割
り当てられるように変更し、更に、「5、5…5、5」
という巻線パターンを用いた場合には、電機子コイルの
総合計巻数は240であり、「5、6、5、6、…5、
6」という巻線パターンを用いた場合には、電機子コイ
ルの総合計巻数は264であり、「6、6…6、6」と
いう巻線パターンを用いた場合には、電機子コイルの総
合計巻数は288である。
【0060】従って、先行技術の整流子電動機の上述し
た変形例によれば、「240」、「264」及び「28
8」と24の倍数の増加率しか得られないのに対して、
本発明の第3実施形態及びその変形された態様によれ
ば、「248」、「256」、「264」、「272」
及び「280」という値が得られ、従って、整流子電動
機の回転数を細かく制御することができる。
【0061】本発明の第3実施形態及びその変形された
態様においては、電機子コイル13〜16を構成する第
1コイル及び第2コイルの巻数がそれぞれ同一であるも
のとして説明したが、第1コイル及び第2コイルの巻数
をそれぞれ異なるように構成することも可能である。
【0062】本発明の上述した第1実施形態、第2実施
形態及びその変形された形態、並びに、第3実施形態及
びその変形された形態による整流子電動機においては、
電機子鉄心Cは12個のスロットを有するものとして説
明したが、これに限定されるものではなく、スロットの
数は偶数であればいくつでもよい。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、請求項1
に記載したように、周方向に間隔をあけて配置された偶
数個のスロットを有する電機子鉄心と、前記スロット内
に収められるように前記電機子鉄心に巻かれた複数本の
電機子コイルとを備えた整流子電動機において、前記偶
数個のスロットのうちの少なくとも1つのスロット内に
配置された電機子コイルの数が、他のスロット内に配置
された電機子コイルの数と異なっているので、設計段階
における回転速度の設定を、小さな回転速度幅をもって
変更することによって、回転数を細かく制御することが
可能な整流子電動機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による整流子電動機に組
み込まれる電機子を示す横断面図。
【図2】本発明の第2実施形態による整流子電動機に組
み込まれる電機子を示す横断面図。
【図3】本発明の第3実施形態による整流子電動機に組
み込まれる電機子を示す横断面図。
【図4】先行技術の整流子電動機に組み込まれる電機子
を示す横断面図。
【符号の説明】
A1:本発明の第1実施形態による整流子電動機におけ
る電機子 A2:本発明の第2実施形態による整流子電動機におけ
る電機子 A3:本発明の第3実施形態による整流子電動機におけ
る電機子 B:先行技術の整流子電動機における電機子 C:電機子鉄心 1〜12:スロット 13〜16:電機子コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に間隔をあけて配置された偶数個
    のスロットを有する電機子鉄心と、前記スロット内に収
    められるように前記電機子鉄心に巻かれた複数本の電機
    子コイルとを備えた整流子電動機において、 前記偶数個のスロットのうちの少なくとも1つのスロッ
    ト内に配置された電機子コイルの数が、他のスロット内
    に配置された電機子コイルの数と異なっていることを特
    徴とする整流子電動機。
JP33563897A 1997-12-05 1997-12-05 整流子電動機 Pending JPH11178257A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5188981B2 (ja) * 2006-11-22 2013-04-24 株式会社ミツバ 直流モータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5188981B2 (ja) * 2006-11-22 2013-04-24 株式会社ミツバ 直流モータ

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