JPH11177002A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JPH11177002A JPH11177002A JP9338772A JP33877297A JPH11177002A JP H11177002 A JPH11177002 A JP H11177002A JP 9338772 A JP9338772 A JP 9338772A JP 33877297 A JP33877297 A JP 33877297A JP H11177002 A JPH11177002 A JP H11177002A
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- H01L2224/31—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process
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- H01L2224/321—Disposition
- H01L2224/32151—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
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- H01L2924/351—Thermal stress
- H01L2924/3511—Warping
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- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体チップが実装された基板を筐体内に収
納した半導体装置の放熱板を、冷却特性上好ましい筐体
外側に凸の形状とする。 【解決手段】 放熱板16の熱膨張が、筐体20の熱膨
張より小さくなるようにそれぞれの材質を決定する。そ
して、高温環境下で筐体20と放熱板16の接合を行い
(図2(c))、その後常温まで冷却する。熱膨張の違
いによる収縮量の差により放熱板16が圧縮、および筐
体外側に凸となるような曲げ荷重を受け、筐体外側に凸
の反った状態となる(図2(d))。この形状により、
放熱板16と冷却器が十分に密着し、この間の熱抵抗が
減少する。
納した半導体装置の放熱板を、冷却特性上好ましい筐体
外側に凸の形状とする。 【解決手段】 放熱板16の熱膨張が、筐体20の熱膨
張より小さくなるようにそれぞれの材質を決定する。そ
して、高温環境下で筐体20と放熱板16の接合を行い
(図2(c))、その後常温まで冷却する。熱膨張の違
いによる収縮量の差により放熱板16が圧縮、および筐
体外側に凸となるような曲げ荷重を受け、筐体外側に凸
の反った状態となる(図2(d))。この形状により、
放熱板16と冷却器が十分に密着し、この間の熱抵抗が
減少する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筐体に納められた
半導体チップを有する半導体装置に関し、特にその放熱
性を確保するための製造方法に関する。
半導体チップを有する半導体装置に関し、特にその放熱
性を確保するための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、半導体チップを筐体内に納め、
筐体の一面を放熱板とした半導体装置の概要を示す断面
図である。半導体チップ10は、絶縁基板12上にハン
ダ層14によって固定されている。さらに、この絶縁基
板12は、放熱板16上にハンダまたは接着剤の層18
によって固定されている。放熱板16は、少なくとも一
面が開放された略直方体の筐体20の開放面に、これを
ふさぐように配置されている。これによって、半導体チ
ップ10が筐体20内に納められる。放熱板16は、接
着剤22により筐体20に結合されている。さらに、放
熱板16は、グリス層24を介して冷却器26に押し付
けられている。
筐体の一面を放熱板とした半導体装置の概要を示す断面
図である。半導体チップ10は、絶縁基板12上にハン
ダ層14によって固定されている。さらに、この絶縁基
板12は、放熱板16上にハンダまたは接着剤の層18
によって固定されている。放熱板16は、少なくとも一
面が開放された略直方体の筐体20の開放面に、これを
ふさぐように配置されている。これによって、半導体チ
ップ10が筐体20内に納められる。放熱板16は、接
着剤22により筐体20に結合されている。さらに、放
熱板16は、グリス層24を介して冷却器26に押し付
けられている。
【0003】半導体チップ10で発生した熱は、絶縁基
板12およびハンダ層14を介して絶縁基板16に伝導
し、さらにハンダまたは接着剤の層18およびグリス層
24を介して伝導し、冷却器26によって吸収される。
これによって、半導体チップ10で発生した熱が放熱さ
れる。
板12およびハンダ層14を介して絶縁基板16に伝導
し、さらにハンダまたは接着剤の層18およびグリス層
24を介して伝導し、冷却器26によって吸収される。
これによって、半導体チップ10で発生した熱が放熱さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、半導体
チップ10で発生した熱は、放熱板16から冷却器26
によって吸収されるので、放熱板16と冷却器26の間
の熱抵抗は小さいことが望ましい。したがって、グリス
層24内に気泡が混入しないようにする必要があり、さ
らにグリス層24の厚さそのものも、できるだけ薄いこ
とが好ましい。しかし、一般的に放熱板16の熱膨張係
数は、絶縁基板12のそれより大きく、ハンダ接合した
後冷えると、収縮量の差によって放熱板16は、絶縁基
板12が配置された側に凸となるように反る。これによ
って、放熱板16と冷却器26の間隔が増加し、この部
分の熱抵抗が高くなる。従来、この反りを考慮して、放
熱板16をあらかじめ逆に反らせて作製し、最終的に冷
却器26側に凸となるようにしていた。しかし、放熱板
16をあらかじめ反らせて作製するには、そのための工
程が必要となるという問題があった。さらに、放熱板1
6に加工性の良くない材料を用いる場合は、あらかじめ
反らせておくこと自体、困難な場合があった。
チップ10で発生した熱は、放熱板16から冷却器26
によって吸収されるので、放熱板16と冷却器26の間
の熱抵抗は小さいことが望ましい。したがって、グリス
層24内に気泡が混入しないようにする必要があり、さ
らにグリス層24の厚さそのものも、できるだけ薄いこ
とが好ましい。しかし、一般的に放熱板16の熱膨張係
数は、絶縁基板12のそれより大きく、ハンダ接合した
後冷えると、収縮量の差によって放熱板16は、絶縁基
板12が配置された側に凸となるように反る。これによ
って、放熱板16と冷却器26の間隔が増加し、この部
分の熱抵抗が高くなる。従来、この反りを考慮して、放
熱板16をあらかじめ逆に反らせて作製し、最終的に冷
却器26側に凸となるようにしていた。しかし、放熱板
16をあらかじめ反らせて作製するには、そのための工
程が必要となるという問題があった。さらに、放熱板1
6に加工性の良くない材料を用いる場合は、あらかじめ
反らせておくこと自体、困難な場合があった。
【0005】本発明は、前述の問題点を解決するために
なされたものであり、あらかじめ放熱板を反らした形状
に加工せずに、冷却器側、すなわち筐体の外側に向けて
凸となる形状を得ることができる半導体装置の製造方法
を提供することを目的とする。
なされたものであり、あらかじめ放熱板を反らした形状
に加工せずに、冷却器側、すなわち筐体の外側に向けて
凸となる形状を得ることができる半導体装置の製造方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、筐体の
開放面に、半導体チップを実装した基板が載置された放
熱板を、前記基板が筐体側に向くように載置して、半導
体チップ実装基板を筐体に収納した半導体装置を製造す
る方法であって、第1の温度の環境下で、前記放熱板の
端部を前記筐体の開放面の縁に固定する工程と、放熱板
固定後、前記筐体と前記放熱板を第1の温度より低い第
2の温度まで冷却し、前記筐体と前記放熱板の熱膨張の
差によって、放熱板を筐体外側に向けて凸の状態に反ら
す工程と、前記放熱板が反らされた状態で、当該放熱板
の筐体外側の面に放熱板を固定する工程と、を含んでい
る。
めに、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、筐体の
開放面に、半導体チップを実装した基板が載置された放
熱板を、前記基板が筐体側に向くように載置して、半導
体チップ実装基板を筐体に収納した半導体装置を製造す
る方法であって、第1の温度の環境下で、前記放熱板の
端部を前記筐体の開放面の縁に固定する工程と、放熱板
固定後、前記筐体と前記放熱板を第1の温度より低い第
2の温度まで冷却し、前記筐体と前記放熱板の熱膨張の
差によって、放熱板を筐体外側に向けて凸の状態に反ら
す工程と、前記放熱板が反らされた状態で、当該放熱板
の筐体外側の面に放熱板を固定する工程と、を含んでい
る。
【0007】この構成によれば、放熱板を筐体に固定し
た後、これらを第1の温度から第2の温度に冷却するこ
とで、放熱板を筐体外側に凸の状態に反らすことがで
き、事前に放熱板を反らす加工が不要となる。
た後、これらを第1の温度から第2の温度に冷却するこ
とで、放熱板を筐体外側に凸の状態に反らすことがで
き、事前に放熱板を反らす加工が不要となる。
【0008】また、第1の温度は、ハンダの融解温度、
たとえば180℃以下で、常温を超える温度とすること
が好ましい。ハンダ融解温度以下とすることで、すでに
形成されているハンダまたは接着剤の層18などを保護
することができる。また、常温を超える温度とすること
で、放熱板固定後は、単に放置するか、または風を送る
など簡易な冷却手段で冷却を行うことができる。
たとえば180℃以下で、常温を超える温度とすること
が好ましい。ハンダ融解温度以下とすることで、すでに
形成されているハンダまたは接着剤の層18などを保護
することができる。また、常温を超える温度とすること
で、放熱板固定後は、単に放置するか、または風を送る
など簡易な冷却手段で冷却を行うことができる。
【0009】第1の温度から第2の温度に冷却すること
により、放熱板を筐体外側に凸となるように反らすため
には、筐体の熱膨張係数が放熱板のそれより大きなもの
となる材料を選定することで達成可能である。
により、放熱板を筐体外側に凸となるように反らすため
には、筐体の熱膨張係数が放熱板のそれより大きなもの
となる材料を選定することで達成可能である。
【0010】さらに、放熱板と絶縁基板を接合する際に
前述の反りを生じる場合、この反りを打ち消すように、
筐体と放熱板には、それぞれの熱膨張係数の差がより大
きくなるように材料を選定することにより、前記の放熱
板の形状を得ることが可能である。ただし、本半導体装
置を使用時には、放熱板16や筐体20、絶縁基板12
は、それぞれ常温とは異なる温度になるので、使用温度
範囲内のどの温度でも、前記の放熱板の形状となるよう
に、筐体20と放熱板16、絶縁基板12の材料を選定
することが必要である。
前述の反りを生じる場合、この反りを打ち消すように、
筐体と放熱板には、それぞれの熱膨張係数の差がより大
きくなるように材料を選定することにより、前記の放熱
板の形状を得ることが可能である。ただし、本半導体装
置を使用時には、放熱板16や筐体20、絶縁基板12
は、それぞれ常温とは異なる温度になるので、使用温度
範囲内のどの温度でも、前記の放熱板の形状となるよう
に、筐体20と放熱板16、絶縁基板12の材料を選定
することが必要である。
【0011】さらに、前記放熱板を前記筐体に固定する
工程においては、熱硬化性接着剤により固定を行うこと
が好ましい。これによれば、第1の温度に加熱しつつ同
時に接着剤を硬化させることで、放熱板を筐体に固定す
ることができる。
工程においては、熱硬化性接着剤により固定を行うこと
が好ましい。これによれば、第1の温度に加熱しつつ同
時に接着剤を硬化させることで、放熱板を筐体に固定す
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図2は、
本実施形態の半導体装置の製造方法の説明図である。な
お、本実施形態の説明において、図1の装置と同等の構
成については、同じ符号を付して説明する。図2(a)
は、半導体チップ10を実装した絶縁基板12と放熱板
16をハンダにより接合する工程である。放熱板16お
よび絶縁基板12は、ハンダが融解するほどの高温にさ
らされる。この熱によって放熱板16および絶縁基板1
2は膨張する。絶縁基板12は、通常半導体チップ10
とほぼ同等の熱膨張係数を有する材質であり、これは熱
膨張の違いから生じる応力が繰り返しかかることによる
ハンダ層14の破壊を防止するためである。半導体チッ
プ10を構成する材料は、良く知られているように熱膨
張係数が極めて小さい部類に属し、絶縁基板12を構成
する材質もこれに合わせて熱膨張係数が小さいものが採
用されている。一方、放熱板16は、その機能から熱伝
導係数の高い材質が採用されており、このような材料
は、一般的には熱膨張係数が比較的高い。したがって、
ハンダ付け時の熱により膨張する場合、放熱板16の膨
張が絶縁基板12のものより大きい。
実施形態という)を、図面に従って説明する。図2は、
本実施形態の半導体装置の製造方法の説明図である。な
お、本実施形態の説明において、図1の装置と同等の構
成については、同じ符号を付して説明する。図2(a)
は、半導体チップ10を実装した絶縁基板12と放熱板
16をハンダにより接合する工程である。放熱板16お
よび絶縁基板12は、ハンダが融解するほどの高温にさ
らされる。この熱によって放熱板16および絶縁基板1
2は膨張する。絶縁基板12は、通常半導体チップ10
とほぼ同等の熱膨張係数を有する材質であり、これは熱
膨張の違いから生じる応力が繰り返しかかることによる
ハンダ層14の破壊を防止するためである。半導体チッ
プ10を構成する材料は、良く知られているように熱膨
張係数が極めて小さい部類に属し、絶縁基板12を構成
する材質もこれに合わせて熱膨張係数が小さいものが採
用されている。一方、放熱板16は、その機能から熱伝
導係数の高い材質が採用されており、このような材料
は、一般的には熱膨張係数が比較的高い。したがって、
ハンダ付け時の熱により膨張する場合、放熱板16の膨
張が絶縁基板12のものより大きい。
【0013】図2(b)は、放熱板16と絶縁基板12
をハンダにより接合した後、常温まで冷却した状態を示
している。前述のように接合時において、放熱板16が
より膨張しているために、常温まで冷却すると、放熱板
16の収縮量がより大きくなる。この収縮量の差によ
り、放熱板16は、絶縁基板12が配置される側に凸の
状態に反る。
をハンダにより接合した後、常温まで冷却した状態を示
している。前述のように接合時において、放熱板16が
より膨張しているために、常温まで冷却すると、放熱板
16の収縮量がより大きくなる。この収縮量の差によ
り、放熱板16は、絶縁基板12が配置される側に凸の
状態に反る。
【0014】図2(c)は、絶縁基板12が接合された
放熱板16を筐体20の開放面に固定する工程を示して
いる。固定は、常温より高く、ハンダ層14や、ハンダ
または接着剤の層18がハンダの場合の融解温度より低
い温度、たとえば120℃程度で行われる。放熱板16
は、再び熱膨張するが、筐体20はそれ以上に熱膨張す
る材質が採用されている。また、筐体20に対する放熱
板16の固定は、熱硬化性の接着剤22により行われ、
前記の高温環境によって硬化が進む。
放熱板16を筐体20の開放面に固定する工程を示して
いる。固定は、常温より高く、ハンダ層14や、ハンダ
または接着剤の層18がハンダの場合の融解温度より低
い温度、たとえば120℃程度で行われる。放熱板16
は、再び熱膨張するが、筐体20はそれ以上に熱膨張す
る材質が採用されている。また、筐体20に対する放熱
板16の固定は、熱硬化性の接着剤22により行われ、
前記の高温環境によって硬化が進む。
【0015】図2(d)は、熱硬化性接着剤22が硬化
した後、常温まで冷却された状態を示している。前述の
ように、筐体20の熱膨張量が放熱板16に比して大き
いため、収縮量も大きく、この収縮量の差により放熱板
16には、圧縮および筐体20の外側に凸となるような
曲げ荷重が作用する。これにより、放熱板16は、図2
(d)に示すように、筐体20の外側に凸の状態に反ら
される。
した後、常温まで冷却された状態を示している。前述の
ように、筐体20の熱膨張量が放熱板16に比して大き
いため、収縮量も大きく、この収縮量の差により放熱板
16には、圧縮および筐体20の外側に凸となるような
曲げ荷重が作用する。これにより、放熱板16は、図2
(d)に示すように、筐体20の外側に凸の状態に反ら
される。
【0016】図3は、放熱板16に冷却器26を接合し
た状態を示している。前述のように放熱板16は、筐体
20の外側に凸になるように反った状態であり、絶縁基
板12が配置された位置に対応する筐体外側の部分にお
いて、冷却器26との間隙が狭くなっている。したがっ
て、この部分のグリス層24は薄く、熱抵抗が小さくな
っている。また、放熱板16を冷却器26に押し付ける
際、放熱板16の外側の方を冷却器26に押し付けるよ
うにするだけで、放熱板16と冷却器26の間のグリス
層24全体を薄くすることができ、さらに空気を容易に
押し出すことができるので、気泡の残存が防止され、グ
リスや気泡による熱抵抗の増加を防止することができ
る。
た状態を示している。前述のように放熱板16は、筐体
20の外側に凸になるように反った状態であり、絶縁基
板12が配置された位置に対応する筐体外側の部分にお
いて、冷却器26との間隙が狭くなっている。したがっ
て、この部分のグリス層24は薄く、熱抵抗が小さくな
っている。また、放熱板16を冷却器26に押し付ける
際、放熱板16の外側の方を冷却器26に押し付けるよ
うにするだけで、放熱板16と冷却器26の間のグリス
層24全体を薄くすることができ、さらに空気を容易に
押し出すことができるので、気泡の残存が防止され、グ
リスや気泡による熱抵抗の増加を防止することができ
る。
【0017】なお、本実施形態においては、放熱板16
と筐体20を結合固定する手段として熱硬化性接着剤を
用いたが、他の種の接着剤やボルトなどを用いることも
可能である。
と筐体20を結合固定する手段として熱硬化性接着剤を
用いたが、他の種の接着剤やボルトなどを用いることも
可能である。
【0018】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を示す。本実施
例においては、前述の実施形態における放熱板16の材
料としてAl−SiC(アルミ−シリコンカーバイド)複
合材を、筐体20の材料としてPPS(ポリフェニレン
サルファイド)を採用する。Al−SiCは、SiC(シ
リコンカーバイド)の特性を改善した複合材料であり、
SiCの空隙にAl(アルミ)を含浸することによっ
て、脆性および熱伝導率を改善したものである。さら
に、SiCの熱膨張係数は、絶縁基板12のそれより小
さく、Alの熱膨張係数は、絶縁基板のそれより大き
い。Al−SiCの熱膨張係数は、AlとSiCの中間的
な特性を持ち絶縁基板12のそれに比較的近い。放熱板
16の熱膨張係数が絶縁基板12の熱膨張係数に比較的
近いことによって、放熱板16と絶縁基板12の間のハ
ンダまたは接着剤の層18にかかる熱膨張の違いから生
じる応力を低減することができる。また、熱伝導係数が
比較的高いことは、放熱板に要求される基本的な性質で
あり、Al−SiCはこの要求を満たすことができる。さ
らに、Al−SiCは降伏応力が高いために、図3などに
示されるように放熱板16の中央が最も突出する形状を
得ることができる。もし、降伏応力の低い材料であれ
ば、放熱板の端部のみ筐体外側に向けて反り、中央部は
ハンダ付けの際の筐体内側に向けて凸の形状が残ってし
まい、放熱板が波打ったような形状となる場合もある。
このような形状となると、放熱板中央部にへこみがで
き、冷却器との間隙を小さくすることができない。Al
−SiCは、降伏応力が高いので、中央部が最も突出し
た形状を得ることができる。また、Al−SiCは、高い
硬度のためにあらかじめ凸形状に機械加工することなど
が困難であるが、本実施例によれば、機械加工によらず
筐体外側に凸の形状を得ることができる。言い換えれ
ば、前述の実施形態に示された方法により、放熱板の材
料としてAl−SiCを採用することができる。
例においては、前述の実施形態における放熱板16の材
料としてAl−SiC(アルミ−シリコンカーバイド)複
合材を、筐体20の材料としてPPS(ポリフェニレン
サルファイド)を採用する。Al−SiCは、SiC(シ
リコンカーバイド)の特性を改善した複合材料であり、
SiCの空隙にAl(アルミ)を含浸することによっ
て、脆性および熱伝導率を改善したものである。さら
に、SiCの熱膨張係数は、絶縁基板12のそれより小
さく、Alの熱膨張係数は、絶縁基板のそれより大き
い。Al−SiCの熱膨張係数は、AlとSiCの中間的
な特性を持ち絶縁基板12のそれに比較的近い。放熱板
16の熱膨張係数が絶縁基板12の熱膨張係数に比較的
近いことによって、放熱板16と絶縁基板12の間のハ
ンダまたは接着剤の層18にかかる熱膨張の違いから生
じる応力を低減することができる。また、熱伝導係数が
比較的高いことは、放熱板に要求される基本的な性質で
あり、Al−SiCはこの要求を満たすことができる。さ
らに、Al−SiCは降伏応力が高いために、図3などに
示されるように放熱板16の中央が最も突出する形状を
得ることができる。もし、降伏応力の低い材料であれ
ば、放熱板の端部のみ筐体外側に向けて反り、中央部は
ハンダ付けの際の筐体内側に向けて凸の形状が残ってし
まい、放熱板が波打ったような形状となる場合もある。
このような形状となると、放熱板中央部にへこみがで
き、冷却器との間隙を小さくすることができない。Al
−SiCは、降伏応力が高いので、中央部が最も突出し
た形状を得ることができる。また、Al−SiCは、高い
硬度のためにあらかじめ凸形状に機械加工することなど
が困難であるが、本実施例によれば、機械加工によらず
筐体外側に凸の形状を得ることができる。言い換えれ
ば、前述の実施形態に示された方法により、放熱板の材
料としてAl−SiCを採用することができる。
【0019】また、PPSは、Al−SiCに比して十分
大きな熱膨張係数を有しており、放熱板を外側に反らす
に十分な特性を有している。
大きな熱膨張係数を有しており、放熱板を外側に反らす
に十分な特性を有している。
【図1】 半導体チップを筐体に収納した半導体装置の
一般的な構成を示す図である。
一般的な構成を示す図である。
【図2】 本実施形態の半導体装置の製造方法を示す図
である。
である。
【図3】 本実施形態の方法により製造された半導体装
置の概略構成を示す図である。
置の概略構成を示す図である。
10 半導体チップ、12 絶縁基板、16 放熱板、
20 筐体、22 接着剤、26 冷却器。
20 筐体、22 接着剤、26 冷却器。
Claims (4)
- 【請求項1】 筐体の開放面に、半導体チップを実装し
た基板が載置された放熱板を、前記基板を筐体側に向け
て載置し、半導体実装基板を筐体に収納した半導体装置
を製造する方法であって、 第1の温度の環境下で、前記放熱板の端部を前記筐体の
開放面の縁に固定する工程と、 放熱板固定後、前記筐体と前記放熱板を第1の温度より
低い第2の温度まで冷却し、前記筐体と前記放熱板の熱
膨張の差によって、放熱板を筐体外側に向けて凸の状態
に反らす工程と、 前記放熱板が反らされた状態で、筐体外側の面に当該放
熱板を固定する工程と、を含む、半導体装置の製造方
法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、前記第1の温度は、常温より高く、180℃
以下であり、前記第2の温度は、常温である、半導体装
置の製造方法。 - 【請求項3】 筐体の開放面に、半導体チップを実装し
た基板が載置された放熱板を、前記基板を筐体側に向け
て載置し、半導体実装基板を筐体に収納した半導体装置
を製造する方法であって、 前記筐体は、前記放熱板に対して、より大きい熱膨張係
数を有する材料により形成され、 前記放熱板の端部を前記筐体の開放面の縁に固定する工
程と、 放熱板固定後、前記筐体と前記放熱板を冷却し、前記放
熱板が筐体外側に向けて凸に反らされた状態を得る工程
と、 前記放熱板が筐体外側に向けて凸に反らされた状態で、
当該放熱板の筐体外側の面に放熱板を固定する工程と、
を含む、半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の半導
体装置の製造方法であって、前記放熱板を前記筐体に固
定する工程においては、熱硬化性接着剤により固定を行
う、半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9338772A JPH11177002A (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9338772A JPH11177002A (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 半導体装置の製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003144714A Division JP3960264B2 (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11177002A true JPH11177002A (ja) | 1999-07-02 |
Family
ID=18321329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9338772A Pending JPH11177002A (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11177002A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9711430B2 (en) | 2012-09-13 | 2017-07-18 | Fuji Electric Co., Ltd. | Semiconductor device, method for installing heat dissipation member to semiconductor device, and a method for producing semiconductor device |
-
1997
- 1997-12-09 JP JP9338772A patent/JPH11177002A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9711430B2 (en) | 2012-09-13 | 2017-07-18 | Fuji Electric Co., Ltd. | Semiconductor device, method for installing heat dissipation member to semiconductor device, and a method for producing semiconductor device |
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