JPH11176619A - 耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石 - Google Patents
耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石Info
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- JPH11176619A JPH11176619A JP10017361A JP1736198A JPH11176619A JP H11176619 A JPH11176619 A JP H11176619A JP 10017361 A JP10017361 A JP 10017361A JP 1736198 A JP1736198 A JP 1736198A JP H11176619 A JPH11176619 A JP H11176619A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 単層で10μm以下、全体で15μm以下の
薄膜で十分な耐酸化性を示し、耐摩耗性も高く、しかも
寸法精度よく製造可能な、耐酸化耐摩耗性被膜付き希土
類磁石を得る。 【解決方法】 表面にカソードアーク法でCrN膜が2
〜10μmの厚さに設けられ、さらにゾルゲル法によっ
て5μm以下の厚さに窒化ケイ素薄膜が設けられた、耐
酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石。
薄膜で十分な耐酸化性を示し、耐摩耗性も高く、しかも
寸法精度よく製造可能な、耐酸化耐摩耗性被膜付き希土
類磁石を得る。 【解決方法】 表面にカソードアーク法でCrN膜が2
〜10μmの厚さに設けられ、さらにゾルゲル法によっ
て5μm以下の厚さに窒化ケイ素薄膜が設けられた、耐
酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、耐酸化耐摩
耗性被膜付き希土類磁石に関し、耐酸化性および耐摩耗
性が高く、しかも寸法精度が良い希土類磁石に関する。
耗性被膜付き希土類磁石に関し、耐酸化性および耐摩耗
性が高く、しかも寸法精度が良い希土類磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】優れた磁気特性を有する磁石として希土
類磁石が知られている。これは磁石の主成分である合金
組成に希土類元素を有するもので、例えば、Nd−Fe
−B系、Sm−Co系、Sm−Fe−N系などが知られ
ている。この希土類磁石は非常に酸化されやすいため、
耐酸化性向上を目的としたニッケルメッキや塗装などの
表面処理がなされている。
類磁石が知られている。これは磁石の主成分である合金
組成に希土類元素を有するもので、例えば、Nd−Fe
−B系、Sm−Co系、Sm−Fe−N系などが知られ
ている。この希土類磁石は非常に酸化されやすいため、
耐酸化性向上を目的としたニッケルメッキや塗装などの
表面処理がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ニッケルメッ
キや塗装では十分な性能を得るために必要な膜厚がそれ
ぞれ数十μm、数百μm〜数mmと厚く、寸法公差など
が小さい精密部品用などには適用できない。また、過酷
な状況下で耐摩耗性が必要とされる箇所では、被膜硬度
が低いために使用できない。
キや塗装では十分な性能を得るために必要な膜厚がそれ
ぞれ数十μm、数百μm〜数mmと厚く、寸法公差など
が小さい精密部品用などには適用できない。また、過酷
な状況下で耐摩耗性が必要とされる箇所では、被膜硬度
が低いために使用できない。
【0004】そこで本発明は、10μm以下の薄膜で十
分な耐酸化性を示し、耐摩耗性も高く、しかも寸法精度
が良い、耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石を提供する
ことを目的とする。
分な耐酸化性を示し、耐摩耗性も高く、しかも寸法精度
が良い、耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石は、一態
様では、表面に窒化クロム膜が2〜10μmの厚さに設
けられている。この窒化クロム膜はカソードアーク法で
設けるのが好ましい。
の本発明の耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石は、一態
様では、表面に窒化クロム膜が2〜10μmの厚さに設
けられている。この窒化クロム膜はカソードアーク法で
設けるのが好ましい。
【0006】また、本発明の耐酸化耐摩耗性被膜付き希
土類磁石は、他の態様では、表面にクロム膜が1〜5μ
mの厚さに、該クロム膜の上に窒化クロム膜が2〜10
μmの厚さに設けられ、全膜厚が10μm以内である。
クロム膜および窒化クロム膜はカソードアーク法で設け
るのが好ましい。
土類磁石は、他の態様では、表面にクロム膜が1〜5μ
mの厚さに、該クロム膜の上に窒化クロム膜が2〜10
μmの厚さに設けられ、全膜厚が10μm以内である。
クロム膜および窒化クロム膜はカソードアーク法で設け
るのが好ましい。
【0007】さらに、本発明の耐酸化耐摩耗性被膜付き
希土類磁石は、別の態様では、表面に窒化クロム膜が2
〜10μmの厚さに、さらに該窒化クロム膜の上に5μ
m以下の厚さに酸化ケイ素薄膜が設けられている。この
酸化ケイ素薄膜はゾルゲル法によって設けるのが好まし
い。
希土類磁石は、別の態様では、表面に窒化クロム膜が2
〜10μmの厚さに、さらに該窒化クロム膜の上に5μ
m以下の厚さに酸化ケイ素薄膜が設けられている。この
酸化ケイ素薄膜はゾルゲル法によって設けるのが好まし
い。
【0008】さらに、本発明の耐酸化耐摩耗性被膜付き
希土類磁石は、別の態様では、表面にクロム膜が1〜5
μmの厚さに、そして該クロム膜の上に窒化クロム膜が
2〜10μmの厚さに、さらに該窒化クロム膜の上に5
μm以下の厚さに酸化ケイ素膜が設けられている。この
酸化ケイ素膜はゾルゲル法によって設けるのが好まし
い。
希土類磁石は、別の態様では、表面にクロム膜が1〜5
μmの厚さに、そして該クロム膜の上に窒化クロム膜が
2〜10μmの厚さに、さらに該窒化クロム膜の上に5
μm以下の厚さに酸化ケイ素膜が設けられている。この
酸化ケイ素膜はゾルゲル法によって設けるのが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる磁石部材に
は、前記のNd−Fe−B系、Sm−Co系、Sm−F
e−N系など、公知の希土類磁石が用いられる。
は、前記のNd−Fe−B系、Sm−Co系、Sm−F
e−N系など、公知の希土類磁石が用いられる。
【0010】磁化した磁石部材に成膜すると、イオン化
に使用するプラズマ状態を変化させたり、成膜中に部材
同士が付着してしまう恐れがあるので好ましくない。従
って、成膜は磁化する前に行うのが望ましい。
に使用するプラズマ状態を変化させたり、成膜中に部材
同士が付着してしまう恐れがあるので好ましくない。従
って、成膜は磁化する前に行うのが望ましい。
【0011】成膜の前処理として、真空脱ガス処理を行
うことができる。
うことができる。
【0012】焼結体型の希土類磁石に成膜する場合、成
膜時に加熱されてガスが発生し、被膜の剥離などに悪影
響を与える恐れがあるので、真空脱ガス処理は、成膜温
度より高い方が好ましく、より具体的には300〜70
0℃が好ましい。
膜時に加熱されてガスが発生し、被膜の剥離などに悪影
響を与える恐れがあるので、真空脱ガス処理は、成膜温
度より高い方が好ましく、より具体的には300〜70
0℃が好ましい。
【0013】磁石部材が小さい場合は、メタルボンバー
ド処理による加熱で十分である。このときのバイアス電
圧は−500〜−1500Vが好ましい。真空脱ガス処
理においては急激に温度上昇しないようにする。急激に
加熱すると、熱衝撃により、部材にクラックが発生した
り、脱ガスが十分行われなかったりするためである。真
空脱ガス処理を行った場合でも、部材表面の酸化物を除
去するためにメタルボンバードを行うことが望ましい。
ド処理による加熱で十分である。このときのバイアス電
圧は−500〜−1500Vが好ましい。真空脱ガス処
理においては急激に温度上昇しないようにする。急激に
加熱すると、熱衝撃により、部材にクラックが発生した
り、脱ガスが十分行われなかったりするためである。真
空脱ガス処理を行った場合でも、部材表面の酸化物を除
去するためにメタルボンバードを行うことが望ましい。
【0014】クロム膜や窒化クロム膜の成膜は、公知の
イオンプレーティング法によればよいが、特に高イオン
化率で高密着力が期待できるカソードアーク方式のイオ
ンプレーティング法が望ましい。
イオンプレーティング法によればよいが、特に高イオン
化率で高密着力が期待できるカソードアーク方式のイオ
ンプレーティング法が望ましい。
【0015】蒸発源にはクロムメタルを用い、クロム膜
の成膜時は、プラズマを安定させるためにArガスを導
入する。窒化クロム膜の反応ガスとしてはN2、NH3、
炭化水素類または窒素を含んだ有機化合物、例えば(C
H3)3Nなどが使用できる。各被膜の成膜時の反応ガス
の圧力は、用いるガスの種類により異なるが、一般に1
0-3〜101 Torrの範囲で適宜選択すればよい。バ
イアス電圧は、クロム膜の成膜時は0〜−300V、窒
化クロム膜の成膜時は−50〜−500Vが好ましく、
さらに好ましくは−100〜−300Vである。
の成膜時は、プラズマを安定させるためにArガスを導
入する。窒化クロム膜の反応ガスとしてはN2、NH3、
炭化水素類または窒素を含んだ有機化合物、例えば(C
H3)3Nなどが使用できる。各被膜の成膜時の反応ガス
の圧力は、用いるガスの種類により異なるが、一般に1
0-3〜101 Torrの範囲で適宜選択すればよい。バ
イアス電圧は、クロム膜の成膜時は0〜−300V、窒
化クロム膜の成膜時は−50〜−500Vが好ましく、
さらに好ましくは−100〜−300Vである。
【0016】クロム膜の膜厚は1〜5μmが好ましい。
膜厚が1μmより薄いと十分な耐酸化性が得られず、5
μm以上では経済性・生産性の面から好ましくない。ク
ロム膜だけでは被膜の硬度が低く、耐摩耗性に劣る。従
って、第2層として窒化クロム膜を成膜する。窒化クロ
ム膜の膜厚は2〜10μmが好ましい。膜厚が2μmよ
り薄いと、十分な耐摩耗性が得られず、逆に10μmよ
り厚くなると、寸法公差が大きくなり、寸法精度に悪影
響を与えたり、剥離などの問題も生じる。なお、複合膜
全体の膜厚が10μm以下になるように、窒化クロム膜
を調整する。
膜厚が1μmより薄いと十分な耐酸化性が得られず、5
μm以上では経済性・生産性の面から好ましくない。ク
ロム膜だけでは被膜の硬度が低く、耐摩耗性に劣る。従
って、第2層として窒化クロム膜を成膜する。窒化クロ
ム膜の膜厚は2〜10μmが好ましい。膜厚が2μmよ
り薄いと、十分な耐摩耗性が得られず、逆に10μmよ
り厚くなると、寸法公差が大きくなり、寸法精度に悪影
響を与えたり、剥離などの問題も生じる。なお、複合膜
全体の膜厚が10μm以下になるように、窒化クロム膜
を調整する。
【0017】ところで、カソードアーク法による窒化ク
ロム膜にはピンホールと呼ばれる数μm〜数μmの微少
な欠陥が形成されてしまうことがあり、そこを起点とし
て基材の希土類磁石の酸化が進行し、腐食することがあ
る。
ロム膜にはピンホールと呼ばれる数μm〜数μmの微少
な欠陥が形成されてしまうことがあり、そこを起点とし
て基材の希土類磁石の酸化が進行し、腐食することがあ
る。
【0018】窒化クロム膜の膜厚を厚くすれば、そのよ
うな欠陥は形成されにくくなるが、前述のように膜厚を
10μm以上に厚くすると、寸法公差などが小さい精密
部品用などには適用できない。
うな欠陥は形成されにくくなるが、前述のように膜厚を
10μm以上に厚くすると、寸法公差などが小さい精密
部品用などには適用できない。
【0019】そこで、耐酸化耐摩耗性被膜である窒化ク
ロム膜上に、さらにゾルゲル法によって酸化ケイ素薄膜
を形成することによって、耐酸化性をさらに改善するの
が極めて望ましい。
ロム膜上に、さらにゾルゲル法によって酸化ケイ素薄膜
を形成することによって、耐酸化性をさらに改善するの
が極めて望ましい。
【0020】酸化ケイ素薄膜は、例えばスパッタリング
法などの乾式の方法でも得られるが、ゾルゲル法は処理
を安価にでき、大きい部材にも適用できるので簡便であ
る。
法などの乾式の方法でも得られるが、ゾルゲル法は処理
を安価にでき、大きい部材にも適用できるので簡便であ
る。
【0021】ゾルゲル法に用いるシリカゾル液は、市販
のシリケート剤、すなわちアルキルシリケートをアルコ
ールに溶解させ、さらに水と酸とを添加して得られる。
水の添加による加水分解によってアルキルシリケートの
重合が進行し、酸化ケイ素薄膜が形成される。このと
き、酸がその触媒となる。
のシリケート剤、すなわちアルキルシリケートをアルコ
ールに溶解させ、さらに水と酸とを添加して得られる。
水の添加による加水分解によってアルキルシリケートの
重合が進行し、酸化ケイ素薄膜が形成される。このと
き、酸がその触媒となる。
【0022】得られたシリカゾル液に窒化クロム膜付き
希土類磁石部材を浸漬し、引き上げることによって塗布
し、酸化ケイ素薄膜を得る。
希土類磁石部材を浸漬し、引き上げることによって塗布
し、酸化ケイ素薄膜を得る。
【0023】酸化ケイ素薄膜によって耐酸化性がさらに
改善される理由は明確ではないが、本発明者は、窒化ク
ロム膜の欠陥部にシリカゾル液が浸透することによって
欠陥が塞がれることが、欠陥部を通して進行する磁石部
材の腐食の低減に関与しているのではないかと予測して
いる。
改善される理由は明確ではないが、本発明者は、窒化ク
ロム膜の欠陥部にシリカゾル液が浸透することによって
欠陥が塞がれることが、欠陥部を通して進行する磁石部
材の腐食の低減に関与しているのではないかと予測して
いる。
【0024】酸化ケイ素薄膜の厚さは0.01μmあれ
ば十分効果が見られるが、酸化ケイ素薄膜が厚いほど環
境遮断性を増し、より確実に窒化クロム膜の欠陥を塞ぐ
ことができる。
ば十分効果が見られるが、酸化ケイ素薄膜が厚いほど環
境遮断性を増し、より確実に窒化クロム膜の欠陥を塞ぐ
ことができる。
【0025】厚い膜を得るために、シリカゾル液の粘度
を高めるなどの手段もあるが、シリカゾル液への試料の
浸漬・引き上げ・乾燥の繰り返し回数を増やすことによ
って酸化ケイ素膜を厚くすることも可能である。このと
き、得られる膜厚の値は、シリカゾル液の粘度、重合度
によって異なる。従って浸漬・引き上げ・乾燥の繰り返
し回数と得られる膜厚との関係は、液の種類によって異
なるので、予め調べておくことが望ましい。
を高めるなどの手段もあるが、シリカゾル液への試料の
浸漬・引き上げ・乾燥の繰り返し回数を増やすことによ
って酸化ケイ素膜を厚くすることも可能である。このと
き、得られる膜厚の値は、シリカゾル液の粘度、重合度
によって異なる。従って浸漬・引き上げ・乾燥の繰り返
し回数と得られる膜厚との関係は、液の種類によって異
なるので、予め調べておくことが望ましい。
【0026】しかし、酸化ケイ素膜があまり厚すぎる
と、寸法公差が大きくなる上、酸化ケイ素膜自体の収縮
が大きくなり、剥離してしまうので、厚くしすぎない方
が望ましい。望ましい酸化ケイ素膜の厚みは5μm以下
である。
と、寸法公差が大きくなる上、酸化ケイ素膜自体の収縮
が大きくなり、剥離してしまうので、厚くしすぎない方
が望ましい。望ましい酸化ケイ素膜の厚みは5μm以下
である。
【0027】塗布する前にシリカゾルの重合が過度に進
行すると、液中に酸化ケイ素が析出したり、塗布したと
きに必要以上に厚くなる恐れがある。これは酸化ケイ素
薄膜の欠陥形成や収縮、剥離の一因となるので好ましく
ない。重合は温度が高いほど、また湿度が高いほど、促
進されるので、塗布はなるべく低温、低湿の場所で迅速
に行う方がよい。
行すると、液中に酸化ケイ素が析出したり、塗布したと
きに必要以上に厚くなる恐れがある。これは酸化ケイ素
薄膜の欠陥形成や収縮、剥離の一因となるので好ましく
ない。重合は温度が高いほど、また湿度が高いほど、促
進されるので、塗布はなるべく低温、低湿の場所で迅速
に行う方がよい。
【0028】塗布されたシリカゾル膜の乾燥は、自然乾
燥でも良いが、完全に乾燥させるために、加熱処理する
こともできる。加熱処理によってシリカゾル液膜からの
脱水が進行し、緻密で強固な酸化ケイ素薄膜が得られ
る。また窒化クロム膜と酸化ケイ素薄膜の密着性も増
す。
燥でも良いが、完全に乾燥させるために、加熱処理する
こともできる。加熱処理によってシリカゾル液膜からの
脱水が進行し、緻密で強固な酸化ケイ素薄膜が得られ
る。また窒化クロム膜と酸化ケイ素薄膜の密着性も増
す。
【0029】最適な加熱温度は、シリカゾル液の濃度や
塗布膜の厚みによっても異なるが、150〜600℃で
できる。温度が低すぎると十分に水分が除去されず、ま
た高すぎると酸化ケイ素薄膜が収縮する恐れがあるのが
好ましくない。加熱時間は、さらに加熱温度によって異
なるが、通常数時間で充分であり、これにより、残留水
分の少ない、緻密で強固な酸化ケイ素薄膜を得ることが
できる。
塗布膜の厚みによっても異なるが、150〜600℃で
できる。温度が低すぎると十分に水分が除去されず、ま
た高すぎると酸化ケイ素薄膜が収縮する恐れがあるのが
好ましくない。加熱時間は、さらに加熱温度によって異
なるが、通常数時間で充分であり、これにより、残留水
分の少ない、緻密で強固な酸化ケイ素薄膜を得ることが
できる。
【0030】
【実施例】[実施例1]10×10×5mmの磁化して
いない焼結体型のNd−Fe−B系希土類磁石部材をエ
タノールで超音波洗浄した後、カソードアークイオンプ
レーティング装置の真空チャンバ内にセットして、2×
10-5Torr以下まで排気した。続いて500℃まで
加熱して2時間保持した。真空チャンバ内で常温まで冷
却したあと、前記磁石部材に−800Vのバイアス電圧
を印加し、クロムイオンのメタルボンバードで450℃
になるまで加熱した。
いない焼結体型のNd−Fe−B系希土類磁石部材をエ
タノールで超音波洗浄した後、カソードアークイオンプ
レーティング装置の真空チャンバ内にセットして、2×
10-5Torr以下まで排気した。続いて500℃まで
加熱して2時間保持した。真空チャンバ内で常温まで冷
却したあと、前記磁石部材に−800Vのバイアス電圧
を印加し、クロムイオンのメタルボンバードで450℃
になるまで加熱した。
【0031】次に、N2 ガスを50mTorrまで導入
し、バイアス電圧−300Vで窒化クロム膜を30分間
にわたり成膜した。一度取り出し、セッティング時に影
になった未コート部分を成膜できるようにセットし直
し、同一の条件で再度成膜し、全面に窒化クロム膜を形
成した。この時窒化クロム膜の膜厚は5.3μmであっ
た。また、被膜硬度はHV1870であった。
し、バイアス電圧−300Vで窒化クロム膜を30分間
にわたり成膜した。一度取り出し、セッティング時に影
になった未コート部分を成膜できるようにセットし直
し、同一の条件で再度成膜し、全面に窒化クロム膜を形
成した。この時窒化クロム膜の膜厚は5.3μmであっ
た。また、被膜硬度はHV1870であった。
【0032】[実施例2]メタルボンバード前に真空脱
ガスを行わなかった以外は実施例1と同様の処理を行っ
た。その結果、窒化クロム膜の膜厚は4.8μmあり、
剥離などは見られなかった。また、被膜硬度はHV17
50であった。
ガスを行わなかった以外は実施例1と同様の処理を行っ
た。その結果、窒化クロム膜の膜厚は4.8μmあり、
剥離などは見られなかった。また、被膜硬度はHV17
50であった。
【0033】[実施例3]一回の成膜時間を60分にし
た以外は、実施例2と同様の処理を行った。その結果、
窒化クロム膜の膜厚は9.7μmあり、剥離などは見ら
れなかった。また、被膜硬度はHV1930であった。
た以外は、実施例2と同様の処理を行った。その結果、
窒化クロム膜の膜厚は9.7μmあり、剥離などは見ら
れなかった。また、被膜硬度はHV1930であった。
【0034】[従来例1]実施例1と同様の磁石部材を
エタノールで超音波洗浄した後、水溶性防錆剤を添加し
たアルカリ洗浄剤で洗浄し、水洗した。続いて、10%
塩酸溶液で酸洗いし、水洗を行った。その後、4A/d
m2 の電流密度を維持しながら、ニッケルメッキ浴に1
0分間浸漬し、前記磁石部材を持ち替えて、さらにニッ
ケルメッキ浴に10分間浸漬してニッケル膜を20μm
形成した。その結果、被膜硬度はHV530であった。
エタノールで超音波洗浄した後、水溶性防錆剤を添加し
たアルカリ洗浄剤で洗浄し、水洗した。続いて、10%
塩酸溶液で酸洗いし、水洗を行った。その後、4A/d
m2 の電流密度を維持しながら、ニッケルメッキ浴に1
0分間浸漬し、前記磁石部材を持ち替えて、さらにニッ
ケルメッキ浴に10分間浸漬してニッケル膜を20μm
形成した。その結果、被膜硬度はHV530であった。
【0035】[従来例2]エポキシ樹脂系主剤:硬化
剤:希釈シンナーを1:1:2の割合で混合し、スプレ
ーで全面に塗布した。その後、80℃に加熱した乾燥炉
内に1時間保持し、乾燥した。膜厚は23μmであっ
た。
剤:希釈シンナーを1:1:2の割合で混合し、スプレ
ーで全面に塗布した。その後、80℃に加熱した乾燥炉
内に1時間保持し、乾燥した。膜厚は23μmであっ
た。
【0036】[比較例1]一回の成膜時間を10分にし
た以外は、実施例1と同様の処理を行った。その結果、
窒化クロム膜の膜厚は1.6μmであり、被膜硬度はH
V1640であった。
た以外は、実施例1と同様の処理を行った。その結果、
窒化クロム膜の膜厚は1.6μmであり、被膜硬度はH
V1640であった。
【0037】[比較例2]一回の成膜時間を90分にし
た以外は、実施例1と同様の処理を行った。その結果、
窒化クロム膜の膜厚は16.7μmであり、被膜硬度は
HV1970であった。
た以外は、実施例1と同様の処理を行った。その結果、
窒化クロム膜の膜厚は16.7μmであり、被膜硬度は
HV1970であった。
【0038】[実施例4]10×10×5mmの磁化し
ていない焼結体型のNd−Fe−B系希土類磁石部材を
エタノールで超音波洗浄後、カソードアークイオンプレ
ーティング装置の真空チャンバ内にセットして2×10
-5Torr以下まで排気した。続いて500℃まで加熱
して2時間保持した。真空チャンバ内で常温まで冷却し
たあと、前記磁石部材に−800Vのバイアス電圧を印
加し、クロムイオンのメタルボンバードで450℃にな
るまで加熱した。
ていない焼結体型のNd−Fe−B系希土類磁石部材を
エタノールで超音波洗浄後、カソードアークイオンプレ
ーティング装置の真空チャンバ内にセットして2×10
-5Torr以下まで排気した。続いて500℃まで加熱
して2時間保持した。真空チャンバ内で常温まで冷却し
たあと、前記磁石部材に−800Vのバイアス電圧を印
加し、クロムイオンのメタルボンバードで450℃にな
るまで加熱した。
【0039】次に、Arガスを30mTorrまで導入
し、バイアス電圧を印可しないで60分間にわたりクロ
ム膜を成膜した。続いて、N2 ガスを50mTorrま
で導入し、バイアス電圧−300Vで窒化クロム膜を6
0分間にわたり成膜した。一度取り出し、セッティング
時に影になった未コート部分を成膜できるようにセット
し直し、同一の条件で再度成膜し、全面に成膜した。こ
の作業を繰り返し2度行った。
し、バイアス電圧を印可しないで60分間にわたりクロ
ム膜を成膜した。続いて、N2 ガスを50mTorrま
で導入し、バイアス電圧−300Vで窒化クロム膜を6
0分間にわたり成膜した。一度取り出し、セッティング
時に影になった未コート部分を成膜できるようにセット
し直し、同一の条件で再度成膜し、全面に成膜した。こ
の作業を繰り返し2度行った。
【0040】得られた各層の膜厚は、第1層のクロム膜
が1.2μm、第2層の窒化クロム膜が2.5μm、第
3層のクロム膜が1.0μm、第4層の窒化クロム膜が
2.6μmで、全膜厚は7.3μmであった。被膜硬度
はHV1920であった。
が1.2μm、第2層の窒化クロム膜が2.5μm、第
3層のクロム膜が1.0μm、第4層の窒化クロム膜が
2.6μmで、全膜厚は7.3μmであった。被膜硬度
はHV1920であった。
【0041】[実施例5]メタルボンバード前に真空脱
ガスを行わなかった以外は実施例4と同様の処理を行っ
た。その結果、得られた各層の膜厚は、第1層のクロム
膜が1.1μm、第2層の窒化クロム膜が2.3μm、
第3層のクロム膜が1.2μm、第4層の窒化クロム膜
が2.6μmで、全膜厚は7.2μmであり、剥離など
は見られなかった。また、被膜硬度はHV1870であ
った。
ガスを行わなかった以外は実施例4と同様の処理を行っ
た。その結果、得られた各層の膜厚は、第1層のクロム
膜が1.1μm、第2層の窒化クロム膜が2.3μm、
第3層のクロム膜が1.2μm、第4層の窒化クロム膜
が2.6μmで、全膜厚は7.2μmであり、剥離など
は見られなかった。また、被膜硬度はHV1870であ
った。
【0042】[実施例6]一回のクロム膜の成膜時間を
180分間にした以外は、実施例5と同様の処理を行っ
た。その結果、得られた各層の膜厚は第1層のクロム膜
が2.8μm、第2層の窒化クロム膜が2.4μm、第
3層のクロム膜が2.3μm、第4層の窒化クロム膜が
2.3μmで、全膜厚は9.8μmであり、剥離などは
見られなかった。また、被膜硬度はHV1870であっ
た。
180分間にした以外は、実施例5と同様の処理を行っ
た。その結果、得られた各層の膜厚は第1層のクロム膜
が2.8μm、第2層の窒化クロム膜が2.4μm、第
3層のクロム膜が2.3μm、第4層の窒化クロム膜が
2.3μmで、全膜厚は9.8μmであり、剥離などは
見られなかった。また、被膜硬度はHV1870であっ
た。
【0043】[比較例3]窒化クロム膜を成膜しない
で、クロム膜だけを120分間、2回成膜した以外は実
施例5と同様の処理を行った。その結果、クロム膜の膜
厚は4.2μmあった。被膜硬度はHV890であっ
た。
で、クロム膜だけを120分間、2回成膜した以外は実
施例5と同様の処理を行った。その結果、クロム膜の膜
厚は4.2μmあった。被膜硬度はHV890であっ
た。
【0044】[比較例4]一回の成膜時間をクロム膜は
360分間、窒化クロム膜は240分間にした以外は、
実施例5と同様の処理を行った。その結果得られた各層
の膜厚は第1層のクロム膜が5.2μm、第2層の窒化
クロム膜が10.4μm、第3層のクロム膜が5.1μ
m、第4層の窒化クロム膜が10.8μmで、全膜厚は
31.5μmであった。試料のエッジ部に一部剥離が見
られた。被膜硬度はHV1870であった。
360分間、窒化クロム膜は240分間にした以外は、
実施例5と同様の処理を行った。その結果得られた各層
の膜厚は第1層のクロム膜が5.2μm、第2層の窒化
クロム膜が10.4μm、第3層のクロム膜が5.1μ
m、第4層の窒化クロム膜が10.8μmで、全膜厚は
31.5μmであった。試料のエッジ部に一部剥離が見
られた。被膜硬度はHV1870であった。
【0045】表1に、実施例1〜6、従来例1、2、比
較例1〜4の各試料の、5%塩水噴霧試験による耐食性
試験結果と、耐摩耗性、寸法精度の評価を下す。○は優
れていることを、×は劣っていることを示す。
較例1〜4の各試料の、5%塩水噴霧試験による耐食性
試験結果と、耐摩耗性、寸法精度の評価を下す。○は優
れていることを、×は劣っていることを示す。
【0046】
【表1】
【0047】[実施例7]実施例1で得られた試料に、
ゾルゲル法によって酸化ケイ素薄膜を成膜した。シリカ
ゾル液は、テトラメチルオルトシリケート(多摩化学
(株)製)を25.4部、エタノールを52部、1%硝
酸7.9部、純水14.7部を用いてSiO2固形分濃
度が10%のものを調整し、最終的にSiO2固形分濃
度が0.5%となるようにエタノールでさらに希釈して
得たものである。これを窒化クロム膜に1回塗布して自
然乾燥したあと、300℃で1時間加熱処理し、酸化ケ
イ素薄膜を得た。
ゾルゲル法によって酸化ケイ素薄膜を成膜した。シリカ
ゾル液は、テトラメチルオルトシリケート(多摩化学
(株)製)を25.4部、エタノールを52部、1%硝
酸7.9部、純水14.7部を用いてSiO2固形分濃
度が10%のものを調整し、最終的にSiO2固形分濃
度が0.5%となるようにエタノールでさらに希釈して
得たものである。これを窒化クロム膜に1回塗布して自
然乾燥したあと、300℃で1時間加熱処理し、酸化ケ
イ素薄膜を得た。
【0048】これを破断し、断面をSEM(電子顕微
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約0.0
15μmであった。
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約0.0
15μmであった。
【0049】[実施例8]シリカゾル液の最終的なSi
O2 固形分濃度を2%とし、これを窒化クロム膜に塗布
する回数を5回とした以外は、実施例7と同様の処理を
行った。
O2 固形分濃度を2%とし、これを窒化クロム膜に塗布
する回数を5回とした以外は、実施例7と同様の処理を
行った。
【0050】これを破断し、断面をSEM(電子顕微
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約2.7
μmであった。
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約2.7
μmであった。
【0051】[実施例9]シリカゾル液の最終的なSi
O2 固形分濃度を3%とし、これを窒化クロム膜に塗布
する回数を7回とした以外は、実施例7と同様の処理を
行った。
O2 固形分濃度を3%とし、これを窒化クロム膜に塗布
する回数を7回とした以外は、実施例7と同様の処理を
行った。
【0052】これを破断し、断面をSEM(電子顕微
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約4.6
μmであった。
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約4.6
μmであった。
【0053】[実施例10]実施例4で得られた試料
に、ゾルゲル法によって酸化ケイ素膜を成膜した。酸化
ケイ素膜は実施例7と同様の方法で成膜した。
に、ゾルゲル法によって酸化ケイ素膜を成膜した。酸化
ケイ素膜は実施例7と同様の方法で成膜した。
【0054】[実施例11]実施例4で得られた試料
に、ゾルゲル法によって酸化ケイ素膜を成膜した。酸化
ケイ素膜は実施例8と同様の方法で成膜した。
に、ゾルゲル法によって酸化ケイ素膜を成膜した。酸化
ケイ素膜は実施例8と同様の方法で成膜した。
【0055】[比較例5]シリカゾル液の最終的なSi
O2 固形分濃度を4%とし、これを窒化クロム膜に塗布
する回数を7回とした以外は、実施例7と同様の処理を
行った。
O2 固形分濃度を4%とし、これを窒化クロム膜に塗布
する回数を7回とした以外は、実施例7と同様の処理を
行った。
【0056】これを破断し、断面をSEM(電子顕微
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約5.6
μmであった。
鏡)で観察したところ酸化ケイ素薄膜の厚みは約5.6
μmであった。
【0057】表2に実施例1、7〜9、従来例1、2、
比較例5の各試料の、5%塩水噴霧試験による耐食性試
験結果と、耐摩耗性、寸法精度の評価を示す。耐食性試
験結果は168時間試験を1種類につき5試料行ったう
ちの合格個数で示す。耐摩耗性および寸法精度では、○
は優れていることを、×は劣っていることを示す。同様
に、実施例4、7、8について、240時間試験を行っ
た場合を表3に示す。
比較例5の各試料の、5%塩水噴霧試験による耐食性試
験結果と、耐摩耗性、寸法精度の評価を示す。耐食性試
験結果は168時間試験を1種類につき5試料行ったう
ちの合格個数で示す。耐摩耗性および寸法精度では、○
は優れていることを、×は劣っていることを示す。同様
に、実施例4、7、8について、240時間試験を行っ
た場合を表3に示す。
【0058】
【表2】 ※5試料のうち168時間試験後に錆が発生しなかった試料の数
【0059】
【表3】 ※10試料のうち240時間試験後に錆が発生しなかった試料の数
【0060】
【発明の効果】本願発明により、単層で10μm以下、
全体で15μm以下の薄膜で十分な耐酸化性を示し、耐
摩耗性も高く、しかも寸法精度良く製造可能な、耐酸化
耐摩耗性被膜付き希土類磁石が提供できた。
全体で15μm以下の薄膜で十分な耐酸化性を示し、耐
摩耗性も高く、しかも寸法精度良く製造可能な、耐酸化
耐摩耗性被膜付き希土類磁石が提供できた。
Claims (5)
- 【請求項1】 表面に窒化クロム膜が2〜10μmの厚
さに設けられたことを特徴とする耐酸化耐摩耗性被膜付
き希土類磁石。 - 【請求項2】 表面にクロム膜が1〜5μmの厚さに、
さらに該クロム膜の上に窒化クロム膜が2〜10μmの
厚さに設けられたことを特徴とする耐酸化耐摩耗性被膜
付き希土類磁石。 - 【請求項3】 全体の膜厚が10μm以下であることを
特徴とする請求項2記載の耐酸化耐摩耗性被膜付き希土
類磁石。 - 【請求項4】 表面に窒化クロム膜が2〜10μmの厚
さに、さらに該窒化クロム膜の上に5μm以下の厚さに
酸化ケイ素膜が設けられたことを特徴とする耐酸化耐摩
耗性被膜付き希土類磁石。 - 【請求項5】 表面にクロム膜が1〜5μmの厚さに、
そして該クロム膜の上に窒化クロム膜が2〜10μmの
厚さに、さらに該窒化クロム膜の上に5μm以下の厚さ
に酸化ケイ素膜が設けられたことを特徴とする耐酸化耐
摩耗性被膜付き希土類磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10017361A JPH11176619A (ja) | 1997-10-09 | 1998-01-29 | 耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27741197 | 1997-10-09 | ||
JP9-277411 | 1997-10-09 | ||
JP10017361A JPH11176619A (ja) | 1997-10-09 | 1998-01-29 | 耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11176619A true JPH11176619A (ja) | 1999-07-02 |
Family
ID=26353863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10017361A Pending JPH11176619A (ja) | 1997-10-09 | 1998-01-29 | 耐酸化耐摩耗性被膜付き希土類磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11176619A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108220890A (zh) * | 2016-12-15 | 2018-06-29 | 中国航空工业集团公司济南特种结构研究所 | 一种复材表面电弧离子镀膜方法 |
CN109604618A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-12 | 宁波中杭磁材有限公司 | 一种表面附有耐磨涂层的钕铁硼磁体的制备方法 |
CN109692963A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-30 | 宁波中杭磁材有限公司 | 一种表面附有耐腐蚀涂层的钕铁硼磁体的制备方法 |
-
1998
- 1998-01-29 JP JP10017361A patent/JPH11176619A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108220890A (zh) * | 2016-12-15 | 2018-06-29 | 中国航空工业集团公司济南特种结构研究所 | 一种复材表面电弧离子镀膜方法 |
CN109604618A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-12 | 宁波中杭磁材有限公司 | 一种表面附有耐磨涂层的钕铁硼磁体的制备方法 |
CN109692963A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-30 | 宁波中杭磁材有限公司 | 一种表面附有耐腐蚀涂层的钕铁硼磁体的制备方法 |
CN109692963B (zh) * | 2018-12-18 | 2022-06-10 | 宁波中杭磁材有限公司 | 一种表面附有耐腐蚀涂层的钕铁硼磁体的制备方法 |
CN109604618B (zh) * | 2018-12-18 | 2022-06-10 | 宁波中杭磁材有限公司 | 一种表面附有耐磨涂层的钕铁硼磁体的制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040713 |