JPH11176179A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

Info

Publication number
JPH11176179A
JPH11176179A JP34561497A JP34561497A JPH11176179A JP H11176179 A JPH11176179 A JP H11176179A JP 34561497 A JP34561497 A JP 34561497A JP 34561497 A JP34561497 A JP 34561497A JP H11176179 A JPH11176179 A JP H11176179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
write
memory cell
data
time
writing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34561497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Masuda
肇 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP34561497A priority Critical patent/JPH11176179A/ja
Publication of JPH11176179A publication Critical patent/JPH11176179A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Read Only Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇圧回路を使用する書込時及び消去のプリプ
ログラム時又は1セルに数ビットのデータを有するメモ
リセルの書込動作及び消去時のプリプログラム動作にお
いて、昇圧回路の電流供給能力を十分に利用すると共
に、書込動作及びプリプログラム動作を高速で実施する
ことができる不揮発性半導体記憶装置を提供する。 【解決手段】 メモリセル1には、メモリセル1への書
込電圧の印可を制御すると共に、メモリセルの情報を読
み出すためのm個の書込・読出回路2a、・・・、2m
が接続されている。また、各書込・読出回路2a、・・
・、2mには、昇圧回路4及び書込時間制御回路3が接
続されており、書込時間制御回路3は、各メモリセルへ
の書込電圧の印加タイミングを相互にずらすものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数ビットのデー
タを分割して書込む不揮発性半導体記憶装置に関し、特
に、書込動作及び消去時のプリプログラム動作を高速で
実施することができる不揮発性半導体記憶装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、データを電気的に書き換える
ことができる不揮発性半導体記憶装置の一種として、E
EPROM(Electrically Erasable Programmable Rea
d OnlyMemory )及び、FlashEEPROMと呼ば
れるものがある。図10は、従来のFlashEEPR
OMのメモリセルの構造を示す断面図である。図10に
示すように、P型シリコン基板20の表面にN型不純物
拡散層からなるドレイン拡散層21とソース拡散層22
が選択的に形成されている。そして、これらのドレイン
拡散層21とソース拡散層22との間に、チャネル領域
23が形成されている。チャネル領域23の上には、S
iO2膜からなるトンネル絶縁膜24が形成され、その
上に浮遊ゲート25が形成されている。また、浮遊ゲー
ト25の上には、層間絶縁膜26、制御ゲート27が順
次形成されている。なお、浮遊ゲート25及び制御ゲー
ト27の側壁面上にも絶縁膜が形成されており、これに
より、ゲート25及び27は完全に絶縁膜により覆われ
ている。
【0003】更に、ドレイン拡散層21の上には、ドレ
イン拡散層21に電気的に接続されたビット線28が形
成されており、ソース拡散層22の上には、ソース拡散
層22に電気的に接続されたソース線29が形成されて
いる。
【0004】このように構成されたメモリセルの書き込
み動作について、以下に説明する。例えば、P型シリコ
ン基板20を接地し、制御ゲート27を12V、ドレイ
ン拡散層21を5V、ソース拡散層22を0Vに設定す
る。このとき、制御ゲート27と浮遊ゲート25の容量
結合により、浮遊ゲート25の電位が上がり、ドレイン
拡散層21とソース拡散層22との間にチャネルが形成
される。そして、制御ゲート27の高い電圧(12V)
及びドレイン拡散層21の電圧により、ドレイン拡散層
21の近傍で、高エネルギーの電子(ホットエレクトロ
ン)が発生する。
【0005】次いで、このホットエレクトロンが、P型
シリコン基板20とトンネル絶縁膜24との間の電位障
壁(例えば電子の場合は3.2eV)を越えて、浮遊ゲ
ート25に注入される。このようにして注入された電子
は、浮遊ゲート25が低い導電率の酸化膜により覆われ
ているので、ドレイン拡散層21と制御ゲート27を解
放した後も浮遊ゲート25に留まり、その状態が保持さ
れる。
【0006】図11は、横軸に書込時間をとり、縦軸に
ドレイン電流をとって、1つのメモリセルの書込動作時
の書込時間とドレイン電流との関係を示すグラフ図であ
る。なお、図11においては、メモリセルの制御ゲート
27に例えば12Vの高電圧を印加し、ドレイン拡散層
21に例えば5Vの中電圧を印加した場合の特性につい
て、示している。図11において、例えば、ドレイン電
流のピーク値は数100μA、例えば、500μAに達
する事が公知である(“A 512-Kb Flash EEPROM Embedd
ed in a 32-b Microcontoroller”, IEEE JOURNAL OF S
OLID-STATE CIRCUITS, VOL.27, NO.4, APRIL 1992.)。
【0007】一方、メモリセルの消去動作については、
例えば、制御ゲート27を接地し、ソース拡散層22を
12Vに設定する。これにより、電子が浮遊ゲート25
から引き抜かれて、しきい値が低下する。
【0008】ところで、図10に示す構造を有するメモ
リセルを使用した不揮発性半導体記憶装置は、従来、G
ND端子、読み出し用電源(VCC)及び書込/消去用
電源(VPP)を有している。しかし、近時の単一電源
化の要求に伴って、電源は読み出し用電源一本となると
共に、この読み出し用電源に印加される電圧は、5Vか
ら3Vへの低電圧化が進み、更なる低電圧化が進んでい
る。そこで、単一電源の不揮発性半導体記憶装置におい
ては、高電圧を発生させるために、昇圧回路を使用した
ものがある。この昇圧回路としては、例えば、チャージ
ポンプ回路が開示されている(特開平1−282796
号公報)。
【0009】しかしながら、従来のチャージポンプ回路
を使用すると、以下に示す問題点が発生する。第1の問
題点は、チャージポンプ回路の負荷容量は、高電圧に立
ち上げるメモリセルに接続されているワード線又はビッ
ト線の浮遊容量の合計となり、メモリセルの多出力化に
伴って、このワード線又はビット線の数が例えば1本か
ら8本、更に16本に増加して、浮遊容量が著しく増加
するという点である。チャージポンプ回路は、前記浮遊
容量の充電に加えて、書込動作時に、1つのメモリの書
込時に数100μA(例えば、500μA)のドレイン
電流を供給する能力を有することが必要となる。そし
て、更に多出力化が進行すると、チャージポンプ回路
は、数100μA×出力本数のドレイン電流を供給する
能力を有する事が必要となる。従来の単一電源の不揮発
性半導体記憶装置においては、チャージポンプ回路の特
性上、電流駆動能力が乏しいので、大きな電流能力を必
要とした場合、所望の高い電圧をチャージポンプ回路に
より発生させることができない。
【0010】第2の問題点は、チャージポンプ回路の能
力を向上させるためには、チャージポンプ回路の容量値
を大きくするか、又はチャージポンプ回路の段数を増や
すという方法があるが、これにより、チャージポンプ回
路の面積が増大すると共に、チャージポンプ回路を動作
し始めてから所望の高電圧を得るまでに、極めて長い時
間が必要となるという点である。従って、所望の能力を
有するチャージポンプ回路を得ることは出来ない。
【0011】従来においては、このチャージポンプを使
用して、多出力を分割して動作させることにより、これ
らの第1の問題点と第2の問題点を解消している。多出
力の分割動作について、16個のメモリセルを使用した
場合の具体的な動作を以下に詳細に説明する。図12
は、図10に示すメモリセルを使用した不揮発性半導体
記憶装置において、16個のメモリセルの書込フローを
示す模式図である。また、図13はチャージポンプ回路
に接続されたメモリセルを示すブロック図である。ここ
で、チャージポンプ回路の電流供給能力で書き込むこと
ができるセル数は4個と仮定する。
【0012】図12に示すように、書込動作を開始する
場合に、先ず、書込前ベリファイ工程41として、デー
タの書換えをするためのセルを特定するために、書込み
期待値データとメモリセルデータとを比較する。この書
込前ベリファイ工程41において、16個のメモリセル
の全てに書込を行うと判定した場合には、工程42、工
程43、工程44及び工程45として、4つのメモリセ
ル毎に書込パルスを印可する。例えば、16個のメモリ
セルでなく、12個のメモリセルに書込を行うと判定し
た場合には、工程45は不要となり、8個のメモリセル
に書込を行うと判定した場合には、工程44及び工程4
5は不要となる。更に、4個のメモリセルに書込を行う
と判定した場合には、工程43、工程44及び工程45
は不要となる。すべてのセルに書込パルスを印可した
後、書込後ベリファイ工程46として、再度ベリファイ
工程が実施される。
【0013】また、図13に示すように、メモリセル5
1には、16個のメモリセル51を4個毎に割り当てら
れた4つの書込・読出回路52、53、54及び55が
接続されており、これら4つの書込・読出回路52、5
3、54及び55には、これらの回路に書込電位を供給
するチャージポンプ回路56が接続されている。但し、
書込・読出回路52、53、54及び55は、メモリセ
ル1個毎に割り当てられている書込・読出回路4個分を
まとめて、1つのブロックで示している。
【0014】書込前ベリファイ工程41と書込後ベリフ
ァイ工程46においては、16個のメモリセルの情報
が、書込・読出回路52、53、54及び55において
読み出される。また、4つのメモリセル毎に書込パルス
を印可する工程42、43、44及び45は、4個毎に
割り当てた書込・読出回路52、53、54及び55を
順次活性化することにより実施される。
【0015】図14は、縦軸にドレイン電流をとり、横
軸に書込時間をとって、図10に示すメモリセルにおけ
るドレイン電流と書込時間との関係を示すグラフ図であ
る。なお、図14においては、図10に示すメモリセル
の制御ゲート27に例えば12Vの高電圧を印加し、ド
レイン拡散層に例えば5Vの中電圧を印加した書込動作
時の特性を示し、実線61はプロセス変動により書込時
間が速いメモリセルについての書込動作時の特性を示
し、実線62は代表的メモリセルについての書込動作時
の特性を示す。また、実線63は遅いメモリセルについ
ての書込動作時の特性を示す。ここで、16個のメモリ
セルの書込時間の分布を下記表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】上記表1に示す分布は、プロセス変動によ
る代表的メモリセルの書込時間を5μs、最も書込が速
いメモリセルの書込時間を1μs、最も書込が遅いメモ
リセルの書込時間を10μsとしたとき、書込前ベリフ
ァイ工程41において、16個のメモリセル全てに書込
を行うと判定した場合の分布である。図15は、縦軸に
ドレイン電流をとり、横軸に書込時間をとって、4個の
メモリセルの書込動作時のドレイン電流と書込時間との
関係を示すグラフ図である。なお、図15においては、
16個のメモリセルのうち、書込時間が7μs、8μ
s、9μs、10μsであるメモリセルの特性を、夫
々、実線81、実線82、実線83、実線84で示し、
この4個のメモリセルを書込む場合にドレイン電流とし
て供給するチャージポンプ回路の最低限の電流供給能力
を波線85で示している。前述の如く、1つのメモリセ
ルの書込時のドレイン電流を、例えば500μAとする
と、波線85に示すピーク電流は2mAとなる。
【0018】次に、消去動作について説明する。先ず、
消去のための設定電圧を印加する前に、データ1のメモ
リセルをデータ0となるまで書込を行う。以下、この書
込動作をプリプログラム動作という。その後、消去に必
要な設定電圧をメモリセルに印加し、データ1にメモリ
セルのしきい値を揃える。このような一連の動作を消去
という。プリプログラム動作は、書込前ベリファイ工程
と、書込前ベリファイで16個のメモリセル全てに書込
を行うと判定した場合に、4つのメモリセル毎に書込パ
ルスを印可する工程と、すべてのセルに書込パルスを印
可した後の書込後ベリファイ工程とを実施する動作であ
り、図12を使用して説明した書込動作と同様の動作で
ある。
【0019】書込前ベリファイ工程は、プリプログラム
動作が開始されるときに、データの書換えを行うための
セルを特定するために、データ1のメモリセルを特定す
る工程である。即ち、書込動作が開始されると、データ
の書換えを行うためのセルを特定するために、書込み期
待値データとメモリセルデータとの比較を行うベリファ
イ工程と同様の工程である。
【0020】図10を使用して説明したメモリセルのし
きい値電圧の状態は2種類ある。この2種類の状態のう
ち、しきい値電圧が低い側をデータ1、高い側をデータ
0とする。しかし、近時のメモリセルの大容量化に伴っ
て、1セルに数ビットのデータを持たせる事が要求され
ている。従って、メモリセルは、複数の状態のしきい値
電圧を有することになる。図16は、縦軸にしきい値電
圧をとり、横軸にビット数をとって、メモリセルのしき
い値電圧の分布を示す分布図である。但し、図16にお
いては、1セルに2ビットのデータを有するメモリセル
のしきい値の分布を示しており、しきい値電圧の低い側
から、データ11、データ10、データ01、データ0
0が分布している。
【0021】このような4つのしきい値分布を有するメ
モリセルの動作について、以下に説明する。書込動作時
においては、例えば、P型シリコン基板を接地し、制御
ゲートに10V、ドレイン拡散層に6V、5V、4Vの
電圧を印加する。この電圧は、夫々、データ00、デー
タ01、データ10に対応する。また、ソース拡散層を
0Vに設定する。このように、書込データの入力によ
り、データ11から、データ10、データ01、データ
00にしきい値を変化させる。
【0022】一方、消去動作時においては、1セルに1
ビットのデータを有するメモリセルの場合と同様であ
り、例えば、制御ゲートを接地し、ソース拡散層に12
Vの電圧を印加する。
【0023】図17は、縦軸にドレイン電流をとり、横
軸に書込時間をとって、プログラム時のメモリセルの書
込動作特性示すグラフ図である。実線101はデータ1
1からデータ10に書き込む場合の特性を示し、実線1
02はデータ11からデータ01に書き込む場合の特性
を示す。また、実線103はデータ11からデータ00
に書き込む場合の特性を示している。16個のメモリセ
ルに対してプリプログラム動作を実施する前の16個の
メモリセルのしきい値の分布を想定したデータを下記表
2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】上記表2に示すように、メモリセルに書き
込むしきい値の分布は、データ10が6個、データ01
が5個、データ11が5個であると仮定する。また、デ
ータ11からデータ00に書き込む場合のドレイン電流
のピーク値、データ10からデータ00に書き込む場合
のドレイン電流のピーク値、及びデータ01からデータ
00に書き込む場合のドレイン電流のピーク値の比を4
対2対1と仮定する。そうすると、1つのメモリセルの
データ1からデータ0への書込時のドレイン電流を、例
えば500μAとすると、データ11からデータ00へ
の書込時のドレイン電流のピーク値は500μAとな
り、データ11からデータ01への書込時のドレイン電
流のピーク値は250μAとなる。また、データ11か
らデータ10への書込時のピーク値は125μAとな
る。
【0026】図14に示す場合と同様に、書込時間とド
レイン電流との関係を図示した方法を使用して、多出力
の分割動作について16個のメモリセルを使用した場合
を例として、チャージポンプ回路の電流供給能力で書き
込むことができるメモリセル数が4個、即ち、2mAで
あると仮定する。そうすると、データ11を有するメモ
リセルをデータ00に書き込むためのドレイン電流のピ
ーク値が500μAであるので、4個のメモリセルでは
この4倍、即ち、2mAのドレイン電流が必要となる。
この場合は、チャージポンプ回路の最低限の電流供給能
力と一致する。一方、データ11のメモリセルについて
は、データ10に書き込むためのドレイン電流のピーク
値は125μAであるので、4個のメモリセルではこの
4倍の500μAとなる。従って、この場合の多出力の
分割動作は、本来有している2mAのチャージポンプ回
路の電流供給能力を十分に使用していない。
【0027】次に、メモリセルが1セルに2ビットのデ
ータを有する場合の消去動作について説明する。図18
は、縦軸にセルのしきい値電圧Vtの分布をとり、横軸
にメモリセル数をとって、消去動作時におけるしきい値
電圧とメモリセル数との関係を示す模式図である。消去
時においては、先ず、消去の設定電圧を印加する前に、
データ11、データ10、データ01に分布するメモリ
セルにデータ00となるまで書込を行って、全てのメモ
リセルをデータ00に揃える(プリプログラム動作)。
その後、消去に必要な設定電圧をメモリセルに印加する
ことにより、メモリセルのしきい値をデータ11に揃え
る。これにより、全てのメモリセルのメモリが消去され
る。
【0028】図19は、縦軸にドレイン電流をとり、横
軸に書込時間をとって、プリプログラム時のドレイン電
流と書込時間との関係を示すグラフ図である。実線12
1はデータ01からデータ00に書き込む場合の特性を
示し、実線122はデータ10からデータ00に書き込
む場合の特性を示す。また、実線123はデータ11か
らデータ00に書き込む場合の特性を示している。
【0029】16個のメモリセルにプリプログラム動作
を実施する前の16個のメモリセルのしきい値の分布
は、上記表2に示すように、データ10が6個、データ
01が5個、データ11が5個であると仮定する。ま
た、データ11からデータ00に書き込む場合のドレイ
ン電流のピーク値、データ10からデータ00に書き込
む場合のドレイン電流のピーク値、及びデータ01から
データ00に書き込む場合のドレイン電流のピーク値の
比を4対2対1と仮定する。なお、データ11からデー
タ00に書き込む場合とは、1セルに2ビットのデータ
を有するメモリセルのしきい値電圧の分布においては、
データ1からデータ0に書き込む場合に対応する。そう
すると、1つのメモリセルのデータ1からデータ0への
書込時のドレイン電流を、例えば500μAとすると、
データ11からデータ00への書込時のドレイン電流の
ピーク値は、同様に、500μAとなり、データ10か
らデータ00への書込時のドレイン電流のピーク値は2
50μAとなる。また、データ01からデータ00への
書込時のドレイン電流のピーク値は125μAとなる。
【0030】図14に示す場合と同様に、書込時間とド
レイン電流との関係を図示した方法を使用して、多出力
の分割動作について16個のメモリセルを使用した場合
を例として、チャージポンプ回路の電流供給能力で書き
込むことができるメモリセル数が4個、即ち、2mAで
あると仮定する。図20は、縦軸にドレイン電流をと
り、横軸に書込時間をとって、データ11を有するメモ
リセルの書込動作時のドレイン電流と書込時間との関係
を示すグラフ図である。なお、図20において、実線1
42はデータ11を有する1つのメモリセルをプリプロ
グラムするために必要なドレイン電流を示し、波線14
1はデータ11を有する4個のメモリセル全てをプリプ
ログラムするために必要なドレイン電流を示している。
データ11を有するメモリセルのプリプログラム時にお
いては、ドレイン電流のピーク値が500μAであるの
で、4個のメモリセルではこの4倍の2mAのドレイン
電流を供給することがチャージポンプに必要となる。こ
の場合は、チャージポンプ回路の最低限の電流供給能力
と一致する。
【0031】図21は、縦軸にドレイン電流をとり、横
軸に書込時間をとって、データ01を有するメモリセル
の書込動作時のドレイン電流と書込時間との関係を示す
グラフ図である。なお、図21において、実線153は
データ01を有する1つのメモリセルをプリプログラム
するために必要なドレイン電流を示し、波線151はデ
ータ01を有する4個のメモリセル全てをプリプログラ
ムするために必要なドレイン電流を示している。データ
01を有する1個のメモリセルのプリプログラム時にお
いては、必要とされるドレイン電流のピーク値が125
μAであるので、4個のメモリセルではこの4倍の50
0μAがチャージポンプ回路に必要となる。この場合、
図中の矢印152に示すように、チャージポンプ回路は
余分な能力を有しており、チャージポンプ回路の電流供
給能力を十分に使用していない。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】上述の不揮発性半導体
記憶装置を使用すると、以下に示す問題点が発生する。
即ち、チャージポンプを使用した不揮発性半導体装置に
おいては、書込時間が長くなるという点である。その理
由は、チャージポンプ回路の出力を書込電圧として使用
するときに、多数のメモリセルを分割して動作させてい
るからである。具体的には、16個のメモリセルを4個
づつ分割して、チャージポンプを使用して書き込む動作
については、プロセス変動による代表的なメモリセルの
書込時間を5μs、これよりも書込が速いメモリセルの
書込時間を1μsとし、代表的なメモリセルよりも書込
が遅いメモリセルの書込時間を10μsとすると、4個
を書き込むに必要な書込時間は10μsとなる。図12
に示す書込フローを使用して、書込前ベリファイと書込
後ベリファイを各々3μsとすると、書込総時間は46
μs(=3μs+10μsx4+3μs)となる。ま
た、プリプログラム時間も、これと同様の理由で長くな
る。
【0033】また、1セルに数ビットのデータを有する
不揮発性半導体記憶装置における問題点は、書込とプリ
プログラムでチャージポンプの電流供給能力を十分に使
用していない点と、書込とプリプログラム時間が長い点
である。その理由は、チャージポンプ回路の出力をプリ
プログラム時の書込電圧として使用するときに、多数の
メモリセルを分割して動作させているからである。具体
的には、書込時においては、前述の如く、データ11を
有する1個のメモリセルをデータ10にプログラムする
場合のドレイン電流のピーク値は125μAであるの
で、4個のメモリセルではこの4倍の500μAでよ
く、本来チャージポンプが有している2mAの電流供給
能力を多出力の分割動作は十分に使用していない。ま
た、プリプログラム時においても、これと同様の理由に
より、チャージポンプの電流供給能力を十分に使用して
いない。
【0034】更に、1セルに2ビット以上のデータを有
するメモリセルにおいても、16個のメモリセルを4個
ずつ分割してチャージポンプを使用して書き込む場合と
同様に、書込総時間は46μsとなる。更にまた、プリ
プログラム時間が長い例は、1セルに2ビットの情報を
有する16個のメモリセルを4個づつ分割してチャージ
ポンプを使用してプリプログラムするときに、プロセス
変動による代表的なメモリセルの書込時間を5μs、書
込が速いメモリセルの書込時間を1μs、書込が遅いメ
モリセルの書込時間を10μsとすると、4個のメモリ
セルを書き込むために必要なプリプログラム時間は10
μsとなる。例えば、書込前ベリファイと書込後ベリフ
ァイを各々3μsとすると、プリプログラム総時間は4
6μs(=3μs+10μsx4+3μs)となる。
【0035】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、昇圧回路を使用する書込時及び消去のプリ
プログラム時又は1セルに数ビットのデータを有するメ
モリセルの書込動作及び消去時のプリプログラム動作に
おいて、昇圧回路の電流供給能力を十分に利用すると共
に、書込動作及びプリプログラム動作を高速で実施する
ことができる不揮発性半導体記憶装置を提供することを
目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明に係る不揮発性半
導体記憶装置は、電気的な情報を記憶する複数のメモリ
セルと、前記メモリセルに供給する書込電圧を発生する
電圧発生回路と、各メモリセルへの書込電圧の印加を制
御する書込回路と、各メモリセルへの書込電圧の印加タ
イミングを相互にずらす書込時間制御回路とを有するこ
とを特徴とする。
【0037】このメモリセルは1セルに1ビットの情報
を有するものであっても、1セルに2以上の複数ビット
の情報を有するものであってもよい。また、前記書込電
圧は、前記メモリセルに記憶される情報であっても、前
記メモリセルに記憶された情報を消去する前の複数のメ
モリセルの情報を揃えるための電圧であってもよい。
【0038】更に、前記書込時間制御回路は、メモリセ
ルにおける書込電流の積算値が、前記電圧発生回路の発
生可能電流の最高値以下となるように、前記各メモリセ
ルへの書込電圧の印加タイミングを相互にずらすもので
あることが好ましい。更にまた、前記書込時間制御回路
は、書込電圧又はメモリセルに記憶された情報に基づい
て、この書込電圧を同時に印加するメモリセルを決定す
るものであることが好ましい。
【0039】更にまた、前記メモリセルは、ホットエレ
クトロン又はファーラーノードハイムトンネリング電流
により書込電圧が印加されるものとすることができる。
【0040】本発明においては、不揮発性半導体装置
が、書込時間制御回路を有しており、これにより、各メ
モリセルへの書込電圧が相互にずれて印加される。従っ
て、複数個のメモリセルに同時に書込電圧を印加する場
合と比較して、電圧発生回路から発生される発生可能電
圧を効率的に利用することができると共に、書込動作を
短縮化することができる。この書込時間制御回路が、メ
モリセルにおける書込電流の積算値が、電圧発生回路の
発生可能電流の最高値以下となるように、各メモリセル
への書込電圧の印加タイミングを制御すると、電圧発生
回路の発生可能電圧をより一層効率的に利用することが
できる。
【0041】また、書込時間制御回路が、書込電圧又は
メモリセルに記憶された情報に基づいて、この書込電圧
を同時に印加するメモリセルを決定する機能を有してい
ると、更に一層電圧発生回路の発生可能電圧を効率的に
利用することができると共に、書込動作時間を短縮化す
ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る不揮
発性半導体記憶装置について、添付の図面を参照して具
体的に説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る不
揮発性半導体装置を示すブロック図である。図1に示す
ように、メモリセル1は1セルに1ビットのデータを有
しており、このメモリセル1には、メモリセル1への書
込電圧の印可を制御すると共に、メモリセルの情報を読
み出すためのm個の書込・読出回路(書込回路)2a、
・・・、2mが接続されている。また、各書込・読出回
路2a、・・・、2mには、昇圧回路(電圧印加回路)
4が接続されていると共に、書込時間制御回路3が接続
されている。
【0043】このように構成された第1の実施例に係る
不揮発性半導体記憶装置の動作について、以下に説明す
る。昇圧回路4の電流能力を2mA、メモリセル1個に
書込を実施した場合の書込電流のピーク値を例えば50
0μAとし、書込電圧を印可してから書込電流のピーク
値に達するまでの時間を1μsとする。また、プロセス
変動による代表的なメモリセルの書込時間を5μs、こ
れよりも書込が速いメモリセルの書込時間を1μs、代
表的なメモリセルよりも書込が遅いメモリセルの書込時
間を10μsとする。更に、書込前ベリファイ工程にお
いて、16個のメモリセル全てに書込を実施すると判定
し、16個のメモリセルの書込を行うと仮定する。この
場合、書込時間制御回路3は、16個のメモリセルに1
μsずつずらして、昇圧回路4から書込電圧を書込・読
出回路2a、・・・、2mを介して印加する制御信号を
出力する。
【0044】図2は、縦軸にドレイン電流をとり、横軸
に書込時間をとって、16個のメモリセルのドレイン電
流と書込時間との関係を示すグラフ図である。なお、図
2においては、プロセス変動による書込時間が、10、
9、8、7、6、5、5、5、5、5、5、5、4、
3、2、1(μs)である16個のメモリセルについて
示し、この書込時間を図2中に数字で示している。波線
161は、16個の全てのメモリセルに書込を実施する
ときに必要とされるドレイン電流を示している。図2に
示すように、昇圧回路4の電流能力が2mAであると、
全てのメモリセルに書込を実施することが十分に可能で
ある。また、書込時間は16μsで完了する。
【0045】図3は、縦軸にドレイン電流をとり、横軸
に書込時間をとって、16個のメモリセルのドレイン電
流と書込時間との関係を示すグラフ図である。なお、図
3においては、プロセス変動による書込時間が、4、
5、5、5、5、6、8、10、9、7、5、5、5、
3、2、1(μs)である16個のメモリセルについて
示し、この書込時間を図3中に数字で示している。波線
171は、16個の全てのメモリセルに書込を実施する
ときに必要とされるドレイン電流を示している。図3に
示すように、昇圧回路4の電流能力が2mAであると、
全てのメモリセルに書込を実施することが十分に可能で
あり、書込時間は17μsで完了する。
【0046】図4は、縦軸にドレイン電流をとり、横軸
に書込時間をとって、16個のメモリセルのドレイン電
流と書込時間との関係を示すグラフ図である。なお、図
4においては、プロセス変動による書込時間が、1、
2、3、4、5、5、5、5、5、5、5、6、7、
8、9、10(μs)である16個のメモリセルについ
て示し、この書込時間を図4中に数字で示している。波
線181は、16個の全てのメモリセルに書込を実施す
るときに必要とされるドレイン電流を示している。図4
に示すように、昇圧回路4の電流能力が2mAである
と、全てのメモリセルに書込を実施することが十分に可
能であり、書込時間は25μsで完了する。
【0047】ここで、書込前ベリファイ工程に必要な時
間及び書込後ベリファイ工程に必要な時間を、夫々3μ
sとすると、従来の半導体記憶装置については、書込総
時間が46μs(=3μs+10μsx4+3μs)で
あるのに対し、本実施例においては、書込総時間が31
μs(=3μs+25μs+3μs)となる。
【0048】これらを一般的な数式で記載すると、昇圧
回路4の電流能力をA、メモリセル1個に書込を実施し
た場合の書込電流のピーク値をB、書込電圧を印可して
書込電流のピーク値に達する迄の時間をT1、書込電流
のピーク値に達した後プロセスバラツキ等による最も遅
いメモリセルが書き込まれるまでの時間をT2とする。
また、書込時間制御回路3は、メモリセルの書込電流の
総合計が昇圧回路4の電流能力Aを越えないように、メ
モリセルへの書込電圧の印可を時間T3づつずらす機能
を有しているものとする。そうすると、X個のメモリセ
ル1を同時に書き込む場合に最も長い書込時間は、数式
[書込総時間=書込前ベリファイ時間+{T1+(X−
1)×T3+T2}+書込後ベリファイ時間]により表
される。この時、書込時間制御回路3は、昇圧回路4と
メモリセルの書込時のピーク電流との差によって時間T
3を決定する必要がある。
【0049】このように、本実施例においては、2つ以
上のメモリセルの書込動作において、書込電圧を印加す
るタイミングをずらす書込時間制御回路を有している。
この書込時間制御回路は、メモリセルの制御ゲートに、
例えば12Vの高電圧を印加し、ドレイン拡散層に、例
えば5Vの中電圧を印加した場合に、ドレイン電流のピ
ーク値に達する時間を1単位(例えば1μs)とする
と、この1単位ずつ書込電圧の印加タイミングをずらし
て、メモリセルに書込を実施する。これにより、昇圧回
路の供給電流能力を越えることなく、常にいずれかのメ
モリセルに書込電圧が印加されている状態となり、書込
動作を短縮化することができる。
【0050】次に消去時のプリプログラム動作について
説明する。プリプログラム動作は、先ず、書込前ベリフ
ァイ工程を実施し、次に、書込前ベリファイ工程におい
て16個のメモリセル全てに書込を行うと判定した場合
に、4つのメモリセル毎に書込パルスを印可した後、書
込後ベリファイ工程を実施する動作であり、書込動作と
同様の動作である。従って、メモリセル毎に書込電圧を
印可するタイミングをずらす機能を有する書込時間制御
回路3を使用することにより、書込動作と同様に、プリ
プログラム時間を高速にすることができる。
【0051】図5は本発明の第2の実施例に係る不揮発
性半導体記憶装置を示すブロック図である。図5に示す
ように、メモリセル5は1セルに2ビット以上のデータ
を有しており、このメモリセル5には、メモリセル5へ
の書込電圧の印可を制御すると共に、メモリセルの情報
を読み出すためのm個の書込・読出回路6a、・・・、
6mが接続されている。また、各書込・読出回路6a、
・・・、6mには、昇圧回路8が接続されていると共
に、書込セル個数時間制御回路7が接続されている。
【0052】このように構成された第2の実施例に係る
不揮発性半導体記憶装置の動作について、以下に説明す
る。昇圧回路8の電流能力を2mA、1セルに2ビット
以上のデータを有するメモリセル1個にデータ11から
データ00への書込を実施した場合の書込電流のピーク
値を500μA、データ11からデータ01への書込を
実施した場合の書込電流のピーク値を250μA、デー
タ11からデータ10への書込を実施した場合の書込電
流のピーク値を125μAとし、書込電圧を印可してか
ら書込電流のピーク値に達するまでの時間を1μsとす
る。また、プロセス変動による代表的なメモリセルの書
込時間を5μs、これよりも書込が速いメモリセルの書
込時間を1μs、代表的なメモリセルよりも書込が遅い
メモリセルの書込時間を10μsとする。更に、書込前
ベリファイ工程において、16個のメモリセル全てに書
込を実施すると判定し、16個のメモリセルの書込を行
うと仮定する。この場合、書込セル個数時間制御回路7
は、16個のメモリセルに1μsずつずらして、昇圧回
路8から書込電圧を書込・読出回路6a乃至6kを介し
て印加する制御信号を出力する。
【0053】図6は、縦軸にドレイン電流をとり、横軸
に書込時間をとって、16個のメモリセルのドレイン電
流と書込時間との関係を示すグラフ図である。なお、図
6においては、16個のメモリセル全てに書込を実施す
る書込データが、00、00、00、00、00、0
1、01、01、01、01、10、10、10、1
0、10、10であり、プロセス変動によるメモリセル
の書込時間が、1、2、3、4、5、5、5、5、5、
5、5、6、7、8、9、10(μs)である16個の
メモリセルについて示している。図6において、波線2
01は、16個の全てのメモリセルに書込を実施すると
きに必要とされるドレイン電流を示している。最も書込
時間が遅くなる条件で書込を実施する場合、図6に示す
ように、書込時間は25μsで完了する。
【0054】ここで、書込前ベリファイ工程に必要な時
間及び書込後ベリファイ工程に必要な時間を、夫々、3
μsとすると、従来の半導体記憶装置については、書込
総時間が46μs(=3μs+10μsx4+3μs)
であるのに対し、本実施例においては、書込総時間が3
1μs(=3μs+25μs+3μs)となる。
【0055】なお、図6は、書込セル個数時間制御回路
7が16個のメモリセルに1μsずつずらして昇圧回路
8から書込電圧を書込・読出回路6a、・・・、6kを
介して印加する制御信号を出力するのみの場合を示して
おり、昇圧回路8の電流能力2mAを十分に使いきって
いない。
【0056】そこで、昇圧回路8の電流能力を十分に使
用するために、書込セル個数時間制御回路7は、16個
のメモリセルに1μsずつずらして昇圧回路8から書込
電圧を書込・読出回路6a、・・・、6kを介して印加
する制御信号を出力する機能を有すると共に、書込デー
タにより昇圧回路8の電流能力を十分に使用するように
同時に書込を行うメモリセルの個数を決定する機能を有
していることが好ましい。この機能は、1セルに2ビッ
ト以上のデータを有するメモリセル1個にデータ11か
らデータ00へ書込を実施する場合の書込電流のピーク
値500μA、データ11からデータ01への書込を実
施する場合の書込電流のピーク値250μA、及びデー
タ11からデータ10への書込を実施する場合のピーク
値125μAの差を利用している。
【0057】図7は縦軸にドレイン電流をとり、横軸に
書込時間をとって、所定のメモリセルに同時に書込を実
施する場合の16個のメモリセルのドレイン電流と書込
時間との関係を示すグラフ図である。データ01を書き
込むメモリセルは2個同時に書き込んで、データ10を
書き込むメモリセルは4個同時に書き込むと、データ0
0を書き込むメモリセルと同じ書込電流のピーク値とな
る。従って、図6に示す16個のメモリセルの書込時に
この方法を適用すると、図7に示すように、実質的に1
0個のメモリセルに書込を実施する場合のドレイン電流
と同様になる。なお、波線212は、16個の全てのメ
モリセルに書込を実施するときに必要とされるドレイン
電流を示しており、書込時間は19μsで完了する。
【0058】ここで、書込前ベリファイ工程に必要な時
間及び書込後ベリファイ工程に必要な時間を、夫々、3
μsとすると、従来の半導体記憶装置については、書込
総時間が46μsであるのに対し、本実施例において
は、書込総時間は25μs(=3μs+19μs+3μ
s)となる。このように、データ11からデータ00へ
書込を実施する場合の書込電流のピーク値と、データ1
1からデータ01への書込を実施する場合の書込電流の
ピーク値と、データ11からデータ10への書込を実施
する場合の書込電流のピーク値との比を利用することに
より、更に一層、書込時間を短縮することができる。但
し、16個のメモリセル全てにデータ00の書込を実施
する場合には、同時に書込を行うメモリセル個数を決定
する機能は有効とならない。
【0059】しかし、一般に、例えば容量4Mのメモリ
セルでは16個づつ書き込むとすると、262144
(=4194304/16)回書き込むことになり、そ
の書き込むデータはランダムであると想定されるので、
書込セル個数時間制御回路7が、同時に書込を実施する
メモリの個数を決定する機能を有していると、この機能
は極めて有効となる。このように、本実施例において
は、1セルに数ビットのデータを有するメモリセルに対
して、書込セル個数時間制御回路がメモリセルの書込デ
ータを読みとり、この書込データに基づいて、同時に書
き込むメモリセルを決定し、書込電圧を印加する時間を
制御するので、昇圧回路の発生可能電圧を十分に利用す
ることができると共に、書込時間をより一層短縮化する
ことができる。
【0060】次に、消去時のプリプログラムについて説
明する。データ11からデータ00に書き込む場合のド
レイン電流のピーク値、データ10からデータ00に書
き込む場合のドレイン電流のピーク値、及びデータ01
からデータ00に書き込む場合のドレイン電流のピーク
値の比を4対2対1と仮定する。また、1つのメモリセ
ルのデータ1からデータ0への書込時のドレイン電流の
ピーク値を、例えば500μAとする。そうすると、デ
ータ11からデータ00への書込を実施する場合のドレ
イン電流のピーク値は500μA、データ10からデー
タ00への書込を実施する場合のドレイン電流のピーク
値は250μAとなり、データ01からデータ00への
書込を実施する場合のドレイン電流のピーク値は125
μAとなる。
【0061】図8は縦軸にドレイン電流をとり、横軸に
書込時間をとって、16個のメモリセルのドレイン電流
と書込時間との関係を示すグラフ図である。先ず、16
個のメモリセルにプリプログラムを行う前の16個のメ
モリセルのしきい値の分布を、書込・読出回路が01、
01、01、01、01、10、10、10、10、1
0、10、11、11、11、11、11と読みとる。
次に、書込セル個数時間制御回路7が16個のメモリセ
ルに1μsずつずらして、昇圧回路8から書込電圧を書
込・読出回路6a、・・・、6kを介して印加する制御
信号を出力する。このとき、16個のメモリセルのプロ
セス変動によるメモリセルの書込時間は、1、2、3、
4、5、5、5、5、5、5、5、6、7、8、9、1
0(μs)である。なお、図8において、波線223
は、16個のメモリセルを書き込むために必要とされる
ドレイン電流を示している。図8に示すように、これら
のメモリセルのプリプログラム時間は25μsとなる。
【0062】ここで、書込前ベリファイ工程に必要な時
間及び書込後ベリファイ工程に必要な時間を、夫々3μ
sとすると、従来の半導体記憶装置については、プリプ
ログラム総時間は46μsであるのに対し、本実施例に
おいては、プロプログラム総時間は31μsと速くなっ
ている。しかし、図8においては、昇圧回路8の電流能
力2mAを十分に使いきっていない。
【0063】そこで、昇圧回路8の電流能力を十分に使
用するために、書込セル個数時間制御回路7が、書込デ
ータにより昇圧回路8の電流能力を十分に使用するよう
に同時に書込を行うメモリセル個数を決定する機能を使
用するとよい。図9は縦軸にドレイン電流をとり、横軸
に書込時間をとって、所定のメモリセルに同時に書込を
実施する場合の16個のメモリセルのドレイン電流と書
込時間との関係を示すグラフ図である。この機能を使用
して、データ01をデータ00に書き込むメモリセルは
5個を同時に書き込み、データ10をデータ00に書き
込むメモリセルは6個を同時に書き込んでも、ドレイン
電流のピーク値は図9に示す状態となる。即ち、波線2
24に示すように、16個のメモリセル全てに書込を実
施するために必要とされるドレイン電流は昇圧回路の電
流能力で十分であり、書込時間は16μsで完了する。
【0064】書込前ベリファイ工程に必要な時間及び書
込後ベリファイ工程に必要な時間を夫々3μsとする
と、従来例の書込総時間は46μsであるのに対し、本
実施例においては、書込総時間が22μs(=3μs+
19μs+3μs)となる。このように、データ11か
らデータ00への書込を実施する場合の書込電流のピー
ク値と、データ10からデータ00への書込を実施する
場合の書込電流のピーク値と、データ01からデータ0
0への書込を実施する場合のピーク値とを利用すること
により、更に一層、書込時間の短縮を図ることができ
る。但し、16個のメモリセル全てがデータ11を有し
ており、これらの全てにデータ00の書込を実施するプ
リプログラム時においては、同時に書込を行うメモリセ
ル個数を決定する機能は有効とならない。
【0065】しかし、一般に、例えば容量4Mのメモリ
セルはランダムに書き込まれており、プリプログラムが
16個のメモリセル毎に実施されるとすると、2621
44(=4194304/16)回のプリプログラムが
実施されることになるので、書込セル個数時間制御回路
7が、メモリセルのしきい値情報を検出し、このしきい
値情報に基づいて、同時に書込を実施するメモリの個数
を決定する機能を有していると、この機能はきわめて有
効である。
【0066】なお、上記第1及び第2の実施例において
は、高エネルギーの電子(ホットエレクトロン)を利用
して情報の書込が実施されるメモリセルを有する半導体
記憶装置について説明したが、本発明においては、その
他の方法により情報が書き込まれるメモリセルを有する
不揮発性半導体装置についても適用することができる。
例えば、一般的に、ファーラ−ノードハイム(FN)ト
ンネリング電流を利用する場合は、ホットエレクトロン
を使用する場合と比較してドレイン電流が極めて小さい
が、FNトンネリング電流を使用しても、例えば8K個
の多量の同時書込を実施すると、ホットエレクトロンを
使用する場合と同様な電流値となる。従って、FNトン
ネリング電流を使用する場合であっても。本発明を適用
する事ができる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
各メモリセルへの書込電圧の印加タイミングをずらす書
込時間制御回路を有しているので、書込動作及び読出時
のプリプログラム動作において、動作時間を短縮化する
ことができる。また、この書込時間制御回路が、書込電
圧又はメモリセルに記憶された情報に基づいて、書込電
圧を同時に印加するメモリセルを決定するものである
と、より一層書込時間を短縮化することができると共
に、電圧発生回路の発生可能電圧を十分に利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る不揮発性半導体装
置を示すブロック図である。
【図2】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間を
とって、16個のメモリセルのドレイン電流と書込時間
との関係を示すグラフ図である。
【図3】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間を
とって、16個のメモリセルのドレイン電流と書込時間
との関係を示すグラフ図である。
【図4】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間を
とって、16個のメモリセルのドレイン電流と書込時間
との関係を示すグラフ図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る不揮発性半導体記
憶装置を示すブロック図である。
【図6】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間を
とって、16個のメモリセルのドレイン電流と書込時間
との関係を示すグラフ図である。
【図7】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間を
とって、所定のメモリセルに同時に書込を実施する場合
の16個のメモリセルのドレイン電流と書込時間との関
係を示すグラフ図である。
【図8】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間を
とって、16個のメモリセルのドレイン電流と書込時間
との関係を示すグラフ図である。
【図9】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間を
とって、所定のメモリセルに同時に書込を実施する場合
の16個のメモリセルのドレイン電流と書込時間との関
係を示すグラフ図である。
【図10】従来のFlashEEPROMのメモリセル
の構造を示す断面図である。
【図11】横軸に書込時間をとり、縦軸にドレイン電流
をとって、1つのメモリセルの書込動作時の書込時間と
ドレイン電流との関係を示すグラフ図である。
【図12】図10に示すメモリセルを使用した不揮発性
半導体記憶装置において、16個のメモリセルの書込フ
ローを示す模式図である。
【図13】チャージポンプ回路に接続されたメモリセル
を示すブロック図である。
【図14】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間
をとって、図10に示すメモリセルにおけるドレイン電
流と書込時間との関係を示すグラフ図である。
【図15】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間
をとって、4個のメモリセルの書込動作時のドレイン電
流と書込時間との関係を示すグラフ図である。
【図16】縦軸にしきい値電圧をとり、横軸にビット数
をとって、メモリセルのしきい値電圧の分布を示す分布
図である。
【図17】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間
をとって、プログラム時のメモリセルの書込動作特性示
すグラフ図である。
【図18】縦軸にセルのしきい値電圧Vtの分布をと
り、横軸にメモリセル数をとって、消去動作時における
しきい値電圧とメモリセル数との関係を示す模式図であ
る。
【図19】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間
をとって、プリプログラム時のドレイン電流と書込時間
との関係を示すグラフ図である。
【図20】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間
をとって、データ11を有するメモリセルの書込動作時
のドレイン電流と書込時間との関係を示すグラフ図であ
る。
【図21】縦軸にドレイン電流をとり、横軸に書込時間
をとって、データ01を有するメモリセルの書込動作時
のドレイン電流と書込時間との関係を示すグラフ図であ
る。
【符号の説明】 20;シリコン基板 21;ドレイン拡散層 22;ソース拡散層 23;チャネル領域 24;トンネル絶縁膜 25;浮遊ゲート 26;層間絶縁膜 27;制御ゲート 28;ビット線 29;ソース線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的な情報を記憶する複数のメモリセ
    ルと、前記メモリセルに供給する書込電圧を発生する電
    圧発生回路と、各メモリセルへの書込電圧の印加を制御
    する書込回路と、各メモリセルへの書込電圧の印加タイ
    ミングを相互にずらす書込時間制御回路とを有すること
    を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記メモリセルは1セルに1ビットの情
    報を有するものであることを特徴とする請求項1に記載
    の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記メモリセルは1セルに2以上の複数
    ビットの情報を有するものであることを特徴とする請求
    項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記書込電圧は、前記メモリセルに記憶
    される情報であることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記書込電圧は、前記メモリセルに記憶
    された情報を消去する前の複数のメモリセルの情報を揃
    えるための電圧であることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記書込時間制御回路は、メモリセルに
    おける書込電流の積算値が、前記電圧発生回路の発生可
    能電流の最高値以下となるように、前記各メモリセルへ
    の書込電圧の印加タイミングを相互にずらすものである
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載
    の不揮発性半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記書込時間制御回路は、前記書込電圧
    に基づいてこの書込電圧を同時に印加するメモリセルを
    決定するものであることを特徴とする請求項1乃至6の
    いずれか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 前記書込時間制御回路は、前記メモリセ
    ルに記憶された情報に基づいて前記メモリセルの情報を
    揃える書込電圧を同時に印加するメモリセルを決定する
    ものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 前記メモリセルは、ホットエレクトロン
    により書込電圧が印加されるものであることを特徴とす
    る請求項1乃至8のいずれか1項に記載の不揮発性半導
    体記憶装置。
  10. 【請求項10】 前記メモリセルは、ファーラ−ノード
    ハイムトンネリング電流により書込電圧が印加されるも
    のであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1
    項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
JP34561497A 1997-12-15 1997-12-15 不揮発性半導体記憶装置 Pending JPH11176179A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34561497A JPH11176179A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 不揮発性半導体記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34561497A JPH11176179A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 不揮発性半導体記憶装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11176179A true JPH11176179A (ja) 1999-07-02

Family

ID=18377799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34561497A Pending JPH11176179A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 不揮発性半導体記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11176179A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001222882A (ja) * 1999-12-20 2001-08-17 Motorola Inc ピーク・プログラム電流低減装置および方法
KR100757127B1 (ko) 2005-07-27 2007-09-10 가부시끼가이샤 도시바 반도체 집적 회로 장치
JP2007287328A (ja) * 2000-05-03 2007-11-01 Samsung Electronics Co Ltd Mram装置
JP2007294105A (ja) * 2007-07-09 2007-11-08 Renesas Technology Corp マイクロコンピュータ
JP2010182373A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Sony Corp 不揮発性半導体メモリデバイスと、そのベリファイ書き込み方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001222882A (ja) * 1999-12-20 2001-08-17 Motorola Inc ピーク・プログラム電流低減装置および方法
JP2007287328A (ja) * 2000-05-03 2007-11-01 Samsung Electronics Co Ltd Mram装置
KR100757127B1 (ko) 2005-07-27 2007-09-10 가부시끼가이샤 도시바 반도체 집적 회로 장치
JP2007294105A (ja) * 2007-07-09 2007-11-08 Renesas Technology Corp マイクロコンピュータ
JP2010182373A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Sony Corp 不揮発性半導体メモリデバイスと、そのベリファイ書き込み方法
US8102716B2 (en) 2009-02-05 2012-01-24 Sony Corporation Nonvolatile semiconductor memory device and method for performing verify write operation on the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3252306B2 (ja) 半導体不揮発性記憶装置
US6937524B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device having a write control circuit
KR100259972B1 (ko) 메모리 셀당 2개 이상의 저장 상태들을 갖는 불휘발성 반도체 메모리 장치
US5299162A (en) Nonvolatile semiconductor memory device and an optimizing programming method thereof
JP3557078B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
KR100332001B1 (ko) 반도체불휘발성기억장치
US7463533B2 (en) Nonvolatile semiconductor storage device
US6400604B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device having a data reprogram mode
KR100960352B1 (ko) 선 소거 단계를 이용하여 플래시 메모리를 소거하는 방법
US20080189478A1 (en) Nonvolatile semiconductor memory device with advanced multi-page program operation
KR20040097313A (ko) 알고리즘 다이내믹 기준 프로그래밍
KR20030096307A (ko) 플래시 메모리 어레이의 코어 셀들의 소프트 프로그램 및소프트 프로그램 검증
JPH1093058A (ja) フラッシュメモリ装置
JPS5894196A (ja) メモリ装置
US9064586B2 (en) Non-volatile semiconductor storage device having controller configured to perform preliminary erase operation
US20070147117A1 (en) Nonvolatile semiconductor memory device
JPH05182479A (ja) 電気的に書き込み一括消去可能な不揮発性半導体記憶装置
JP3845051B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ
JP2004171686A (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびそのデータ消去方法
US5872734A (en) Semiconductor nonvolatile memory device and computer system using the same
TW201801085A (zh) 快閃記憶體裝置及其抹除方法
JP4106028B2 (ja) メモリ装置におけるソフトプログラム検証のための方法および装置
KR20040106332A (ko) 다이내믹 페이지 프로그래밍을 위한 리프레시
US20080175046A1 (en) Method of operating multi-level cell and integrate circuit for using multi-level cell to store data
KR19990013057A (ko) 단일 비트 데이터와 다중 비트 데이터를 동일한 칩에 선택적으로 저장하는 플래시 메모리 장치의 독출 및 기입 방법