JPH1117489A - 圧電共振子およびラダー型フィルタ - Google Patents
圧電共振子およびラダー型フィルタInfo
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- JPH1117489A JPH1117489A JP16863897A JP16863897A JPH1117489A JP H1117489 A JPH1117489 A JP H1117489A JP 16863897 A JP16863897 A JP 16863897A JP 16863897 A JP16863897 A JP 16863897A JP H1117489 A JPH1117489 A JP H1117489A
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- resonator
- comb
- piezoelectric
- piezoelectric ceramic
- piezoelectric resonator
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Abstract
(57)【要約】
【課題】小型でかつ共振子の電気機械結合係数、及び容
量の調整が可能な圧電共振子を提供する。 【解決手段】矩形状の圧電磁器11の上下面に、第1の
基部15に複数の歯部16を形成してなる第1櫛形電極
17と、第2の基部20に複数の歯部21を形成してな
る第2櫛形電極22とからなり、それぞれの歯部16、
21が交互に配列するように第1櫛形電極17と第2櫛
形電極22が配置された一対の表面電極12を対向して
形成してなる圧電共振子であって、圧電磁器11が長手
方向の伸び振動を行うものである。
量の調整が可能な圧電共振子を提供する。 【解決手段】矩形状の圧電磁器11の上下面に、第1の
基部15に複数の歯部16を形成してなる第1櫛形電極
17と、第2の基部20に複数の歯部21を形成してな
る第2櫛形電極22とからなり、それぞれの歯部16、
21が交互に配列するように第1櫛形電極17と第2櫛
形電極22が配置された一対の表面電極12を対向して
形成してなる圧電共振子であって、圧電磁器11が長手
方向の伸び振動を行うものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、矩形状の圧電磁器
の長手方向の伸び振動モードを利用した圧電共振子に関
するもので、例えば、フィルター、発振子その他に用い
る圧電共振子およびラダー型フィルタに関するものであ
る。
の長手方向の伸び振動モードを利用した圧電共振子に関
するもので、例えば、フィルター、発振子その他に用い
る圧電共振子およびラダー型フィルタに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】近年、集積回路の発達に伴い、フィルタ、
発振子その他の分野で、圧電体を用いた種々の圧電共振
子が用いられている。中でも、100kHzから1MH
zまでに使用される圧電共振子としては、従来、図5に
示すように拡がり振動モードを用いた円板状圧電共振
子、図6に示すように拡がり振動モードを用いた正方形
板状圧電共振子、さらには図7に示すように長さ方向の
伸び振動を用いた矩形板状圧電共振子が知られていた。
図において、符号1は圧電体層、符号2は電極層を示
す。
発振子その他の分野で、圧電体を用いた種々の圧電共振
子が用いられている。中でも、100kHzから1MH
zまでに使用される圧電共振子としては、従来、図5に
示すように拡がり振動モードを用いた円板状圧電共振
子、図6に示すように拡がり振動モードを用いた正方形
板状圧電共振子、さらには図7に示すように長さ方向の
伸び振動を用いた矩形板状圧電共振子が知られていた。
図において、符号1は圧電体層、符号2は電極層を示
す。
【0003】これら圧電共振子を用いたラダー型フィル
タでは、直列共振子の寸法と並列共振子の寸法とを調整
して、直列共振子の共振周波数と並列共振子の反共振周
波数を一致させて通過帯域を構成し、かつその両側に減
衰極を構成しており通過帯域は圧電共振子の電気機械結
合係数によって決まっていた。
タでは、直列共振子の寸法と並列共振子の寸法とを調整
して、直列共振子の共振周波数と並列共振子の反共振周
波数を一致させて通過帯域を構成し、かつその両側に減
衰極を構成しており通過帯域は圧電共振子の電気機械結
合係数によって決まっていた。
【0004】また、フィルタの段数及び並列共振子と直
列共振子の素子間容量比を大きくすることによって、保
証減衰量を大きくしていた。この手段として直列共振子
の厚みを大きくし、更に電極面積を小さくして部分電極
にすることで直列共振子の容量を小さくし、並列共振子
の厚みを小さくして容量を大きくし、素子間容量比を大
きくする方法が取られていた。
列共振子の素子間容量比を大きくすることによって、保
証減衰量を大きくしていた。この手段として直列共振子
の厚みを大きくし、更に電極面積を小さくして部分電極
にすることで直列共振子の容量を小さくし、並列共振子
の厚みを小さくして容量を大きくし、素子間容量比を大
きくする方法が取られていた。
【0005】さらに、従来、数十MHzから数GHzの
周波数においては、圧電磁器の片方の面に形成した櫛形
電極で表面波を発生させ、共振子として利用する方法が
とられていた。
周波数においては、圧電磁器の片方の面に形成した櫛形
電極で表面波を発生させ、共振子として利用する方法が
とられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、圧電共振子をフィルタ、発振子等の具体的なデ
バイスに利用する場合、使用する共振周波数が圧電共振
子の形状によって決定されてしまう。即ち、拡がり振動
を用いた円板状及び正方形状の共振子においては、使用
する共振周波数が円板の直径、または正方形の一辺の寸
法により決定されるため、拡がり振動を利用する限りに
おいては、使用する周波数によって共振子の形状が決定
され、フィルタ、発振子等の具体的なデバイスの小型化
を図りたい場合、従来の圧電共振子では対応することが
できなかった。
ように、圧電共振子をフィルタ、発振子等の具体的なデ
バイスに利用する場合、使用する共振周波数が圧電共振
子の形状によって決定されてしまう。即ち、拡がり振動
を用いた円板状及び正方形状の共振子においては、使用
する共振周波数が円板の直径、または正方形の一辺の寸
法により決定されるため、拡がり振動を利用する限りに
おいては、使用する周波数によって共振子の形状が決定
され、フィルタ、発振子等の具体的なデバイスの小型化
を図りたい場合、従来の圧電共振子では対応することが
できなかった。
【0007】また、従来、フィルタ、発振子等の具体的
なデバイスの小型化を図るために、使用する圧電共振子
の振動モードを拡がり振動から、矩形板状の圧電共振子
の長さ方向の伸び振動(横効果)へ変更して共振子を小
型化し、デバイスの形状を小型化する方法が取られてい
たが、矩形板状の圧電共振子の長さ方向の伸び振動を利
用した場合、共振子の帯域幅△Fが材料の横効果による
結合係数K31のみで規定されるために結合係数が小さ
く、フィルタを構成する場合通過帯域幅△Fが狭くなる
という問題点があった。
なデバイスの小型化を図るために、使用する圧電共振子
の振動モードを拡がり振動から、矩形板状の圧電共振子
の長さ方向の伸び振動(横効果)へ変更して共振子を小
型化し、デバイスの形状を小型化する方法が取られてい
たが、矩形板状の圧電共振子の長さ方向の伸び振動を利
用した場合、共振子の帯域幅△Fが材料の横効果による
結合係数K31のみで規定されるために結合係数が小さ
く、フィルタを構成する場合通過帯域幅△Fが狭くなる
という問題点があった。
【0008】また、棒状の圧電共振子の厚さ方向の伸び
振動(縦効果)へ変更して共振子を小型化した場合、共
振子の帯域幅△Fは十分に満足できるが、共振子の容量
が極端に小さくなるために、フィルタを構成するインピ
ーダンスのコントロールができないという問題点があっ
た。
振動(縦効果)へ変更して共振子を小型化した場合、共
振子の帯域幅△Fは十分に満足できるが、共振子の容量
が極端に小さくなるために、フィルタを構成するインピ
ーダンスのコントロールができないという問題点があっ
た。
【0009】さらに、表面波を用いた共振子において
は、共振周波数が磁器の形状ではなく、櫛形電極の間隔
に依存するため、100kHzから1MHzの周波数に
適用すると形状が非常に大きくなるという問題点があっ
た。
は、共振周波数が磁器の形状ではなく、櫛形電極の間隔
に依存するため、100kHzから1MHzの周波数に
適用すると形状が非常に大きくなるという問題点があっ
た。
【0010】本発明は、より小型でかつ共振子の電気機
械結合係数、及び容量の調整が可能な圧電共振子を提供
することを目的とする。
械結合係数、及び容量の調整が可能な圧電共振子を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電共振子は、
矩形状の圧電磁器の上下面に、第1の基部に複数の歯部
を形成してなる第1櫛形電極と、第2の基部に複数の歯
部を形成してなる第2櫛形電極とからなり、それぞれの
歯部が交互に配列するように前記第1櫛形電極と前記第
2櫛形電極が配置された一対の表面電極を対向して形成
してなる前記圧電磁器が長手方向の伸び振動を行うこと
を特徴とする。
矩形状の圧電磁器の上下面に、第1の基部に複数の歯部
を形成してなる第1櫛形電極と、第2の基部に複数の歯
部を形成してなる第2櫛形電極とからなり、それぞれの
歯部が交互に配列するように前記第1櫛形電極と前記第
2櫛形電極が配置された一対の表面電極を対向して形成
してなる前記圧電磁器が長手方向の伸び振動を行うこと
を特徴とする。
【0012】また、本発明のラダー型フィルタは、複数
の直列共振子と複数の並列共振子とからなるラダー型フ
ィルタにおいて、前記直列共振子および前記並列共振子
が、上記圧電共振子からなるものである。
の直列共振子と複数の並列共振子とからなるラダー型フ
ィルタにおいて、前記直列共振子および前記並列共振子
が、上記圧電共振子からなるものである。
【0013】
【作用】本発明の圧電共振子は、矩形状の圧電磁器の上
下面に、第1櫛形電極と第2櫛形電極とからなり、それ
ぞれの歯部が交互に配列するように第1櫛形電極と第2
櫛形電極が配置された一対の表面電極を対向して形成し
たので、それぞれの歯部が圧電磁器を挟持することにな
り、矩形状圧電磁器の長手方向に分極すると同時に、振
動用の電場を分極と平行に印加でき、バルク波を発生さ
せ、圧電磁器の長手方向に振動させることができる。つ
まり、縦振動モード(縦効果K33モード)を利用できる
ため、分極方向の伸び振動(圧電磁器の長手方向)の電
気機械結合係数の大きな材料を用いることで、電気機械
結合係数が十分に大きい圧電共振子を得ることができ
る。
下面に、第1櫛形電極と第2櫛形電極とからなり、それ
ぞれの歯部が交互に配列するように第1櫛形電極と第2
櫛形電極が配置された一対の表面電極を対向して形成し
たので、それぞれの歯部が圧電磁器を挟持することにな
り、矩形状圧電磁器の長手方向に分極すると同時に、振
動用の電場を分極と平行に印加でき、バルク波を発生さ
せ、圧電磁器の長手方向に振動させることができる。つ
まり、縦振動モード(縦効果K33モード)を利用できる
ため、分極方向の伸び振動(圧電磁器の長手方向)の電
気機械結合係数の大きな材料を用いることで、電気機械
結合係数が十分に大きい圧電共振子を得ることができ
る。
【0014】これは、PZT系の材料の電気機械結合係
数は、振動モードにより大きく異なり、従来の横効果の
結合係数K31に比べて、縦効果のK33は比較的大きいこ
とがわかっており、共振子の電気機械結合係数を大きく
するために、縦効果の結合係数K33を利用したことによ
る。
数は、振動モードにより大きく異なり、従来の横効果の
結合係数K31に比べて、縦効果のK33は比較的大きいこ
とがわかっており、共振子の電気機械結合係数を大きく
するために、縦効果の結合係数K33を利用したことによ
る。
【0015】また、この様な構造の圧電共振子において
は、対向電極(歯部)の数や、電極間(歯部間)幅等を
調整することにより、様々な容量の共振子を得ることが
できる。このような構成にすることで、共振子の形状を
小型化することができ、しかも大容量の共振子を作製す
ることもできる。
は、対向電極(歯部)の数や、電極間(歯部間)幅等を
調整することにより、様々な容量の共振子を得ることが
できる。このような構成にすることで、共振子の形状を
小型化することができ、しかも大容量の共振子を作製す
ることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の圧電共振子は、図1およ
び図2に示すように、矩形状の圧電磁器11の上下面に
一対の表面電極12を対向して形成することにより構成
されている。
び図2に示すように、矩形状の圧電磁器11の上下面に
一対の表面電極12を対向して形成することにより構成
されている。
【0017】表面電極12は、第1の基部15に4本の
歯部16を形成してなる第1櫛形電極17と、第2の基
部20に4本の歯部21を形成してなる第2櫛形電極2
2とから構成されており、それぞれの歯部16、21が
交互に配列するように第1櫛形電極17と第2櫛形電極
22が配置されている。
歯部16を形成してなる第1櫛形電極17と、第2の基
部20に4本の歯部21を形成してなる第2櫛形電極2
2とから構成されており、それぞれの歯部16、21が
交互に配列するように第1櫛形電極17と第2櫛形電極
22が配置されている。
【0018】即ち、圧電磁器11の幅方向に基部15と
基部20が平行に形成されており、一端が基部15に接
続された歯部16が基部20に向けて延設され、一端が
基部20に接続された歯部21が基部15に向けて延設
され、歯部16が歯部21の間、もしくは歯部21が歯
部16の間に挿入されている。
基部20が平行に形成されており、一端が基部15に接
続された歯部16が基部20に向けて延設され、一端が
基部20に接続された歯部21が基部15に向けて延設
され、歯部16が歯部21の間、もしくは歯部21が歯
部16の間に挿入されている。
【0019】圧電磁器11の上面および下面に形成され
た表面電極12は同一形状、同一寸法とされており、圧
電磁器11の上下面に形成することにより、上下の基部
15、20、および上下の歯部16、21により圧電磁
器11が挟持されている。
た表面電極12は同一形状、同一寸法とされており、圧
電磁器11の上下面に形成することにより、上下の基部
15、20、および上下の歯部16、21により圧電磁
器11が挟持されている。
【0020】圧電磁器11の上下面に形成された第1櫛
形電極17同士、第2櫛形電極22同士が導通されてい
るか、もしくは電圧を印加する場合には同電位とされ
る。
形電極17同士、第2櫛形電極22同士が導通されてい
るか、もしくは電圧を印加する場合には同電位とされ
る。
【0021】このような圧電共振子では、先ず、圧電磁
器を作製する。圧電磁器としては、例えば、Pb(Z
r,Ti)O3 を主成分とするものが好ましい。特に、
材料の縦効果による電気機械結合係数K33が大きい材料
を用いることが好ましい。例えば、Pb(Zr,Ti)
O3 のPb、Zr、Tiの一部をBa等のアルカリ土類
金属,Nb等の周期律表第5a族元素、Y等の希土類元
素,Cr等の周期律表第6a族元素、Co等の周期律表
第8族元素等で置換したものが用いられる。
器を作製する。圧電磁器としては、例えば、Pb(Z
r,Ti)O3 を主成分とするものが好ましい。特に、
材料の縦効果による電気機械結合係数K33が大きい材料
を用いることが好ましい。例えば、Pb(Zr,Ti)
O3 のPb、Zr、Tiの一部をBa等のアルカリ土類
金属,Nb等の周期律表第5a族元素、Y等の希土類元
素,Cr等の周期律表第6a族元素、Co等の周期律表
第8族元素等で置換したものが用いられる。
【0022】このような圧電磁器の上下面に第1櫛形電
極17と第2櫛形電極22を形成する。電極17、22
の形成は、例えば、蒸着法、スパッタ法、焼き付け法等
の公知の手法が用いられる。
極17と第2櫛形電極22を形成する。電極17、22
の形成は、例えば、蒸着法、スパッタ法、焼き付け法等
の公知の手法が用いられる。
【0023】このようにして作製された圧電共振子は、
第1櫛形電極17と第2櫛形電極22の間に直流電圧を
印加して分極処理することにより、図2に示すように、
矩形状磁器の長手方向に分極する。上下面の電極17、
22を同電位にすることにより、対向電極17、22の
歯部16、21間の自発分極は交互に逆方向に分極され
ている。
第1櫛形電極17と第2櫛形電極22の間に直流電圧を
印加して分極処理することにより、図2に示すように、
矩形状磁器の長手方向に分極する。上下面の電極17、
22を同電位にすることにより、対向電極17、22の
歯部16、21間の自発分極は交互に逆方向に分極され
ている。
【0024】本発明の圧電共振子は、圧電磁器11の上
下面に形成された第1櫛形電極17同士、第2櫛形電極
22同士に同電位の電圧を印加することにより、振動用
の電場を分極と平行に印加でき、バルク波を発生させ、
圧電磁器11を長手方向に振動させることができる。特
に、PZT系の圧電材料を用いることにより、PZT系
の材料の結合係数は、横効果の電気機械結合係数K31に
比べて、厚み方向の伸び振動(縦効果)の電気機械結合
係数K33は大きいことから、積層方向の伸び振動の電気
機械結合係数K33が十分に大きい圧電共振子を得ること
ができる。
下面に形成された第1櫛形電極17同士、第2櫛形電極
22同士に同電位の電圧を印加することにより、振動用
の電場を分極と平行に印加でき、バルク波を発生させ、
圧電磁器11を長手方向に振動させることができる。特
に、PZT系の圧電材料を用いることにより、PZT系
の材料の結合係数は、横効果の電気機械結合係数K31に
比べて、厚み方向の伸び振動(縦効果)の電気機械結合
係数K33は大きいことから、積層方向の伸び振動の電気
機械結合係数K33が十分に大きい圧電共振子を得ること
ができる。
【0025】そして、圧電磁器11の上下面の第1櫛形
電極17間、第2櫛形電極22間に容量が発生するが、
歯部16、21の数や、歯部16と歯部21の距離、圧
電磁器11の厚みを調整することにより、様々な容量の
共振子を得ることができる。
電極17間、第2櫛形電極22間に容量が発生するが、
歯部16、21の数や、歯部16と歯部21の距離、圧
電磁器11の厚みを調整することにより、様々な容量の
共振子を得ることができる。
【0026】よって、本発明の圧電共振子では、共振子
の形状を小型化することができ、しかも大容量の共振子
を得ることができる。
の形状を小型化することができ、しかも大容量の共振子
を得ることができる。
【0027】図3に、本発明の圧電共振子についてのイ
ンピーダンス特性のシュミレーション結果を示す。この
図3から帯域幅△Fが充分に広いことが判る。
ンピーダンス特性のシュミレーション結果を示す。この
図3から帯域幅△Fが充分に広いことが判る。
【0028】図4は、ラダー型フィルタの回路図を示す
もので、この図には、共振周波数と反共振周波数の差Δ
Fが同一の直列共振子S1、S2、S3と並列共振子P
1、P2、P3とをL型に接続してなる基本単位回路を
3段接続してなるラダー型フィルタが開示され、このよ
うなラダー型フィルタの共振子S1、S2、S3、P
1、P2、P3として、本発明の圧電共振子が用られて
いる。
もので、この図には、共振周波数と反共振周波数の差Δ
Fが同一の直列共振子S1、S2、S3と並列共振子P
1、P2、P3とをL型に接続してなる基本単位回路を
3段接続してなるラダー型フィルタが開示され、このよ
うなラダー型フィルタの共振子S1、S2、S3、P
1、P2、P3として、本発明の圧電共振子が用られて
いる。
【0029】
【実施例】先ず、組成式(Pb0.96Sr0.03La0.01)
1.00 (Nb0.50Cr0.40Y0.07Co0.03)0.10 Ti0.50
Zr0.49 O3 で表される矩形状の圧電磁器を作製し
た。
1.00 (Nb0.50Cr0.40Y0.07Co0.03)0.10 Ti0.50
Zr0.49 O3 で表される矩形状の圧電磁器を作製し
た。
【0030】この圧電磁器の上下面に電極材料を蒸着し
た後、エッチングすることにより、図1および図2に示
すような第1および第2櫛形電極を形成する。第1櫛型
電極の歯部と第2櫛型電極の歯部の間隔aを0.4m
m、電極の幅bを0.1mm、圧電磁器の厚みを0.3
mmとした。
た後、エッチングすることにより、図1および図2に示
すような第1および第2櫛形電極を形成する。第1櫛型
電極の歯部と第2櫛型電極の歯部の間隔aを0.4m
m、電極の幅bを0.1mm、圧電磁器の厚みを0.3
mmとした。
【0031】つぎに、第1および第2櫛形電極間に直流
電圧を30分印加して分極処理して圧電性を付与する。
即ち、80℃の絶縁油中に浸漬し、第1櫛形電極と第2
櫛形電極の間に3kV/mmの直流電圧を30分印加し
て分極処理した。この後、分極状態の安定化のため、2
20℃、1時間の熱処理を行った。この時、上下面の同
位置の電極は、同電位に接続しておく。
電圧を30分印加して分極処理して圧電性を付与する。
即ち、80℃の絶縁油中に浸漬し、第1櫛形電極と第2
櫛形電極の間に3kV/mmの直流電圧を30分印加し
て分極処理した。この後、分極状態の安定化のため、2
20℃、1時間の熱処理を行った。この時、上下面の同
位置の電極は、同電位に接続しておく。
【0032】この圧電共振子の帯域幅△Fを、インピー
ダンスアナライザーで測定した共振周波数Frと反共振
周波数Faの値から求め、さらに容量を測定した結果、
容量が37pFであり、帯域幅△Fが65kHzであっ
た。
ダンスアナライザーで測定した共振周波数Frと反共振
周波数Faの値から求め、さらに容量を測定した結果、
容量が37pFであり、帯域幅△Fが65kHzであっ
た。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の圧電共振子
は、圧電磁器の上下面に櫛形電極を形成し、上下面の同
位置の電極を同電位にすることにより、矩形状圧電磁器
の長手方向に分極すると同時に、振動用の電場を分極と
平行に印加できる。このことにより大きな結合係数を得
ることができる縦振動モード(縦効果K33モード)を利
用でき、また、櫛電極の歯部本数及び歯部間隔等を調整
することにより小型の共振子であるにもかかわらず大き
な容量を得ることができ、フィルター、発振子その他に
用いる最適な圧電共振子を得ることができる。
は、圧電磁器の上下面に櫛形電極を形成し、上下面の同
位置の電極を同電位にすることにより、矩形状圧電磁器
の長手方向に分極すると同時に、振動用の電場を分極と
平行に印加できる。このことにより大きな結合係数を得
ることができる縦振動モード(縦効果K33モード)を利
用でき、また、櫛電極の歯部本数及び歯部間隔等を調整
することにより小型の共振子であるにもかかわらず大き
な容量を得ることができ、フィルター、発振子その他に
用いる最適な圧電共振子を得ることができる。
【図1】本発明の圧電共振子を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明の圧電共振子についてのインピーダンス
特性のシュミレーション結果を示す図である。
特性のシュミレーション結果を示す図である。
【図4】ラダー型フィルタの回路図である。
【図5】従来の圧電共振子(円板状広がり共振子)を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図6】従来の圧電共振子(正方形状広がり共振子)を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図7】従来の圧電共振子(矩形状伸び共振子)を示す
斜視図である。
斜視図である。
11・・・圧電磁器 12・・表面電極 17・・・第1櫛型電極 15、20・・・基部 16、21・・・歯部 22・・・第2櫛型電極
Claims (2)
- 【請求項1】矩形状の圧電磁器の上下面に、第1の基部
に複数の歯部を形成してなる第1櫛形電極と、第2の基
部に複数の歯部を形成してなる第2櫛形電極とからな
り、それぞれの歯部が交互に配列するように前記第1櫛
形電極と前記第2櫛形電極が配置された一対の表面電極
を対向して形成して前記圧電磁器が長手方向の伸び振動
を行うことを特徴とする圧電共振子。 - 【請求項2】複数の直列共振子と複数の並列共振子とか
らなるラダー型フィルタにおいて、前記直列共振子およ
び前記並列共振子が、請求項1記載の圧電共振子からな
ることを特徴とするラダー型フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16863897A JPH1117489A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 圧電共振子およびラダー型フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16863897A JPH1117489A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 圧電共振子およびラダー型フィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1117489A true JPH1117489A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=15871757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16863897A Pending JPH1117489A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | 圧電共振子およびラダー型フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1117489A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008516490A (ja) * | 2004-10-11 | 2008-05-15 | エプコス アクチエンゲゼルシャフト | 音響波により動作する素子および該素子の製造方法 |
-
1997
- 1997-06-25 JP JP16863897A patent/JPH1117489A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008516490A (ja) * | 2004-10-11 | 2008-05-15 | エプコス アクチエンゲゼルシャフト | 音響波により動作する素子および該素子の製造方法 |
US8471652B2 (en) | 2004-10-11 | 2013-06-25 | Epcos Ag | Component that operates using acoustic waves and method for producing said component |
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