JPH11174347A - 光変調器 - Google Patents

光変調器

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JPH11174347A
JPH11174347A JP33742097A JP33742097A JPH11174347A JP H11174347 A JPH11174347 A JP H11174347A JP 33742097 A JP33742097 A JP 33742097A JP 33742097 A JP33742097 A JP 33742097A JP H11174347 A JPH11174347 A JP H11174347A
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JP
Japan
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optical
light
optical fiber
transducer
optical waveguide
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Application number
JP33742097A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Watanabe
浩之 渡邊
Kazunori Anazawa
一則 穴澤
Masaaki Shimizu
正昭 清水
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型かつ構成が簡単で高速変調も容易な光変
調器を得る。 【解決手段】 光源14から光が入射される光ファイバ12
は、中間部が支持台16上に固定されており、光源14と
反対側の未固定部にはトランスデューサ18が取付けられ
ている。未固定部分が変位されていない場合には、光フ
ァイバ12からの射出光の光軸はレンズ20の光軸(基準光
軸) と一致するが、電気信号が入力されてトランスデュ
ーサ18が変形すると、未固定部分に応力が加わって光フ
ァイバ12が湾曲し、射出光の光軸が偏倚することでレン
ズ20から基準光軸に沿って射出される光の強度が減衰す
る。従って、電気信号の電圧レベルを変化させること
で、該電圧レベルの変化と同期したタイミングで、レン
ズ20から基準光軸に沿って射出される光の強度を変調す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光変調器に係り、特
に、電気信号を光強度の変化、又は光信号の混合割合の
変化に変換する光変調器に関する。
【0002】
【従来の技術】電気信号を光波の強度(振幅)、位相、
周波数、偏向面等の変化に変換する光変調は、光による
情報の伝送や、各種の処理、表示等に広範に使用されて
いる。光変調は、直接変調、内部変調、外部変調に分類
される。直接変調は発光素子の励起強度を変化させて発
光そのものを変調するものであり、発光強度を容易に変
調することができ、高速の変調も可能であるが、発光素
子として半導体レーザや発光ダイオード等を用いた場合
にしか適用できないという欠点がある。また、内部変調
はレーザ共振器等に変化を与えて発振出力を変調するも
のであり、レーザのモード同期やQスイッチに用いられ
ている。しかし内部変調は、変調感度は高いものの変調
の範囲は限られる。一方、外部変調は、光源とは独立し
た変調器を設け、透過光や反射光の変調を行うものであ
り、変調の自由度が高い、という利点を有している。
【0003】外部変調による変調方法としては、電気光
学効果を利用した変調や音響光学効果を利用した変調が
知られている。電気光学効果は電界を加えることで透明
媒質の屈折率が変化する現象であり、屈折率変化量が電
界強度に比例する場合をポッケルス効果、電界強度の自
乗に比例する場合をカー効果という。電気光学効果を利
用した変調器(電気光学変調器)は、屈折率変化により
光の位相を変化させ、これを二つ組み合わせ干渉させる
ことで、光強度や偏光状態の変調を実現するものであ
る。また、液晶による光の透過や散乱を用いた変調方法
もある。
【0004】また音響光学効果は、媒質の光弾性効果を
介して超音波と光ビームが相互に作用する現象であり、
音響光学効果を利用した変調器(音響光学変調器)は、
透明結晶に超音波を照射し、透明結晶の歪みによる屈折
率変化によって光の回折を生じさせ、超音波の強度を変
化させることで回折光の強度を変調したり、超音波の周
波数を変化させることで回折光の偏向方向を変調するも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た外部変調では、変調器や変調器を駆動する駆動回路を
含む変調装置が複雑になるという問題がある。例えばポ
ッケルス効果を利用した電気光学変調器を用いた変調
は、GHz 帯域等の高周波の変調も可能であるが、変調
器として巨大な圧電性結晶が必要になり、更に制御信号
として数100Vもの高電圧のパルス信号を供給する必
要があるので駆動回路の構成も複雑になる。また、液晶
を用いた変調は、低電圧で動作可能であるものの変調速
度が低速であり、低周波でしか変調できない。また、音
響光学変調器を用いた変調は比較的簡単で高速変調が可
能であるが、回折光を用いるために光の利用効率が悪
い。従って、高速性、構成の簡単さ、変調の容易さを兼
ね備えた光変調器が待ち望まれていた。
【0006】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、小型かつ構成が簡単で高速変調も容易な光変調器を
得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る光変調器は、一端側が変位
可能に配置された第1の光導波路と、入力された電気信
号に応じて前記第1の光導波路の前記一端側を変位させ
るトランスデューサと、を含んで構成している。
【0008】請求項1記載の発明では、一端側が変位可
能に配置された第1の光導波路が設けられており、トラ
ンスデューサは、入力された電気信号に応じて第1の光
導波路の一端側を変位させる。例えば第1の光導波路の
前記一端側と反対側の端部から光を入射した場合、トラ
ンスデューサによって前記一端側が変位されると、第1
の光導波路の前記一端側から射出される光の光軸が偏倚
するので、前記一端側に変位が生じていないときの射出
光の光軸(以下、基準光軸という)に沿って射出される
光の強度は0になるか又は大幅に減少する。従って、第
1の光導波路に入射されて基準光軸に沿って射出される
光の強度を、トランスデューサに入力された電気信号に
応じて変調することができる。
【0009】また、第1の導波路の一端側から前記基準
光軸に沿って第1の導波路に光を入射した場合にも、ト
ランスデューサによって前記一端側が変位されると、第
1の光導波路に入射される光の強度は減少するか又は0
になる。従って、第1の光導波路内を伝搬して射出され
る光の強度を、トランスデューサに入力された電気信号
に応じて変調することができる。
【0010】上記の光変調器は光導波路とトランスデュ
ーサから成る極めて簡単な構成であると共に、光導波路
自体で光強度を変調することができるので、光変調器の
小型化及び構成の単純化を実現することができる。ま
た、上記の光変調器は変調速度がトランスデューサによ
って決定されるが、トランスデューサとしては、圧電素
子や電歪素子等のように小型かつ高速動作も可能な素子
を用いることができるので、光強度の高速変調を容易に
実現できる。従って、請求項1の発明に係る光変調器
は、光学計測、光信号処理、光信号伝達等の分野で有効
に利用することができる。
【0011】なお、第1の光導波路に対し、前記一端側
と反対側の端部から光を入射する場合、第1の光導波路
の一端側には、請求項2にも記載したように、光軸が、
第1の光導波路の一端側に変位が生じていないときに第
1の光導波路から射出される光の光軸と一致するように
レンズを配置することができる。これにより、第1の光
導波路の一端とレンズとの距離を調節することで、第1
の導波路の一端から射出された光を、レンズを介して平
行光として射出させることも、レンズを介して収束光と
して射出させることも可能となる。そして、トランスデ
ューサによって第1の光導波路の一端側が変位される
と、第1の光導波路の一端側から射出される光の光軸
が、レンズの光軸に対して偏倚することにより、レンズ
を介して射出される光の強度は0になるか又は大幅に減
少するので、レンズを介して射出される光の強度を変調
することができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2の発明に
おいて、前記レンズを挟んで前記第1の光導波路の反対
側に、レンズと対向する端部が前記レンズと同軸となる
ように配置された第2の光導波路を更に備え、前記レン
ズとして、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路と
を光結合するレンズが設けられていることを特徴として
いる。
【0013】請求項3記載の発明では、レンズを挟んで
第1の光導波路の反対側に第2の光導波路が設けられて
おり、第1の光導波路と第2の光導波路とがレンズによ
って光結合されているので、第1の光導波路の一端側が
変位されていないときには、第1の光導波路から射出さ
れた光は、その殆どがレンズを介して第2の光導波路に
入射され、第2の光導波路内を伝搬する。また、トラン
スデューサによって第1の光導波路の一端側が変位され
ると、第2の光導波路に入射されて第2の光導波路内を
伝搬する光の強度は、光導波路の一端側の変位量に応じ
て変化する。従って、第1の光導波路から第2の光導波
路に伝搬する光の強度を変調することができる。
【0014】なお第1の導波路は、例えば可撓性を有す
る光ファイバで構成することができる。この場合、一端
側が変位可能に第1の光導波路を配置することは、例え
ば請求項4に記載したように、光ファイバの光射出端か
ら所定長さに亘る部分を除いた部分の一部を支持台に固
定することで実現することができ、第1の光導波路の光
射出端側を変位させることは、トランスデューサを、前
記光ファイバの一端から所定長さに亘る部分に設けるこ
とで実現することができる。なお、前述の第2の光導波
路についても、光ファイバで構成できることは言うまで
もない。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4の発明に
おいて、前記トランスデューサは、前記第1の光導波路
としての光ファイバの前記一端側を、該一端側の力学的
な共振周波数に略一致する周波数で振動させることを特
徴としている。請求項5の発明では、光ファイバの力学
的な共振を利用し、光ファイバの一端側を、該一端側の
力学的な共振周波数に略一致する周波数で振動させるの
で、光強度が周期的に変化するように変調する場合に、
光ファイバの一端側を周期的に振動させるために必要な
エネルギー(例えばトランスデューサに入力する電気信
号のパワー)を低減することができる。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項5の発明に
おいて、前記光ファイバは、前記一端側の前記トランス
デューサによって振動される部分の直径が他の部分より
も小さくされていることを特徴としている。請求項6の
発明は、光ファイバのトランスデューサによって振動さ
れる部分の直径を他の部分よりも小さくしているので、
前記振動される部分の力学的な共振周波数が高くなる。
光強度が周期的に変化するように変調する場合に、より
高周波で変調を行うことができる。なお、光ファイバの
直径を小さく(細く)することは、例えばエッチング等
により容易に行うことが可能である。
【0017】請求項7記載の発明に係る光変調器は、入
射された光の一部が外部へ漏洩する漏洩部が中間部に各
々設けられ、互いの漏洩部が所定の間隔を隔てて対向配
置されると共に、互いの漏洩部の間隔が相対的に変化す
る方向に変位可能とされた一対の光導波路と、入力され
た電気信号に応じて一対の光導波路の少なくとも一方を
変位させて、一対の光導波路の漏洩部の間隔を変化させ
るトランスデューサと、を含んで構成している。
【0018】請求項7記載の発明では、入射された光の
一部が外部へ漏洩する漏洩部が中間部に各々設けられた
一対の光導波路が、互いの漏洩部が所定の間隔を隔てて
対向配置されている。例として、一対の光導波路内を互
いに異なる光信号を伝搬させると、一対の光導波路内を
伝搬された光信号は一部が漏洩部で漏洩するが、一対の
光導波路の漏洩部の間隔が或る距離以下になると一対の
光導波路間を光信号が相互に伝搬し、光信号が混合(ミ
キシング)される。また、光信号の混合割合は一対の光
導波路の漏洩部の間隔に応じて変化する。トランスデュ
ーサは、入力された電気信号に応じて一対の光導波路の
少なくとも一方を変位させて、一対の光導波路の漏洩部
の間隔を変化させるので、トランスデューサに入力され
た電気信号に応じて光信号の混合割合を変調することが
できる。
【0019】上記の光変調器は一対の光導波路とトラン
スデューサから成る極めて簡単な構成であると共に、光
導波路自体で光信号の混合割合を変調することができる
ので、光変調器の小型化及び構成の単純化を実現するこ
とができる。また、上記の光変調器は変調速度がトラン
スデューサによって決定されるが、トランスデューサと
しては、圧電素子や電歪素子等のように小型かつ高速動
作も可能な素子を用いることができるので、光信号の混
合割合を高速で変調することを容易に実現できる。従っ
て、請求項7の発明に係る光変調器は、光信号処理、光
信号伝達等の分野で有効に利用することができる。
【0020】なお、上記の光導波路についても、請求項
8に記載したように、光ファイバで構成することができ
る。この場合、前述の漏洩部は、光ファイバのうちの光
が伝搬する部分(例えば階段屈折率型の光ファイバにお
けるコア)を露出させることで形成することができる。
【0021】請求項9記載の発明に係る光変調器は、第
1の光導波路から射出された光を反射して第2の光導波
路に入射させるように配置された反射手段と、入力され
た電気信号に応じて、反射光の光軸が偏倚するように前
記反射手段を変位させるトランスデューサと、を含んで
構成している。
【0022】請求項9記載の発明では、第1の光導波路
から射出された光を第2の光導波路に入射させるように
反射手段が配置されている。この反射手段としては、例
えばミラー等を用いることができる。またトランスデュ
ーサは、入力された電気信号に応じて、反射光の光軸が
偏倚するように反射手段を変位させる。これにより、第
1の光導波路から射出されて第2の光導波路に入射され
る光の強度が、トランスデューサに入力される電気信号
に応じて変調されることになる。
【0023】上記の光変調器は第1及び第2の光導波
路、トランスデューサ、及び反射手段から成る極めて簡
単な構成であると共に、光導波路自体で光強度を変調す
ることができるので、光変調器の小型化及び構成の単純
化を実現することができる。また、上記の光変調器は変
調速度がトランスデューサによって決定されるが、トラ
ンスデューサとしては、圧電素子や電歪素子等のように
小型かつ高速動作も可能な素子を用いることができるの
で、光強度を高速で変調することを容易に実現できる。
従って、請求項9の発明に係る光変調器は、光学計測、
光信号処理、光信号伝達等の分野で有効に利用すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。
【0025】〔第1実施形態〕図1には、本第1実施形
態に係る光変調器10が示されている。この光変調器1
0は請求項1に記載の光変調器に対応しており、請求項
1に記載の第1の光導波路としての光ファイバ12を備
えている。光ファイバ12としては任意の種類のものを
用いることができるが、本実施形態では、光通信用で、
光が伝搬するためのコアの外周にコアよりも低屈折率の
材料から成るクラッドが設けられた階段屈折率型で、か
つコア径が比較的小径のシングルモード光ファイバ(例
えばコア径が1.3μmの光伝送用シングルモード光フ
ァイバ等)を用いている。光ファイバ12は、軸線に垂
直に両端部が切断されることで両端部が各々平坦とされ
ている。
【0026】図1において左側に位置している光ファイ
バ12の端部には、図1に想像線で示すように光源14
が配置され、光源14から射出された光が光ファイバ1
2に入射される。なお、光源14としては半導体レーザ
やLEDを用いてもよいし、直接変調を行うことが困難
な光源、例えばHe−Neレーザ等の気体レーザを用い
てもよい。
【0027】また、光変調器10は金属(例えばアルミ
ニウム)製の支持台16(請求項4に記載の支持台に対
応)を備えている。支持台16は、平板状の基部16A
上の一端側に、上面が平坦な突起部16Bが形成されて
構成されており、断面が略L字状とされている。光ファ
イバ12は、図1における右側に位置している端部(本
発明の一端部)から所定長さに亘る部分を除いた部分の
一部が支持台16の突起部16Bの上面上に固定されて
いる。従って、光ファイバ12の一端側(すなわち支持
台16に固定された部分よりも図において右側に位置し
ている部分)は支持台16に固定されておらず、光ファ
イバ12の軸線に交差する任意の方向に変位可能に配置
されている。
【0028】光ファイバ12の一端側には、光ファイバ
12の一端から距離d1 だけ隔てた位置に、電気信号が
入力されると、入力された電気信号に応じて変形(外形
寸法の伸長又は収縮)を生ずるトランスデューサ18が
設けられている。トランスデューサとしては圧電素子や
電歪素子等を用いることができるが、本実施形態では伸
縮量(変形量)が比較的大きな積層型の圧電素子を用い
ている。トランスデューサ18は支持台16の基部16
Aの上面に取付けられていると共に、前記基部16Aの
上面に対向する光ファイバ12の下面に取付けられてい
る。
【0029】なお、光ファイバ12の一端側(未固定部
分)は、トランスデューサ18に電気信号が入力されて
いないとき(トランスデューサ18によって変位されて
いないとき)には、トランスデューサ18によって支持
台16の基部16Aの上面と略平行に保持される。
【0030】また、光ファイバ12の一端から距離d2
だけ隔てた位置には、焦点距離がd 2 のレンズ20が配
置されている。レンズ20は請求項2に記載のレンズに
対応しており、レンズ20の光軸が、光ファイバ12の
未固定部分がトランスデューサ18によって変位されて
いないときに光ファイバ12の一端から射出される光の
光軸(以下、基準光軸という)と一致するように、支持
台16の基部16Aの上面上に固定されている。光ファ
イバ12の一端から射出される光の光路上には、レンズ
20の両側に光学絞り22、24が設けられている。
【0031】次に本第1実施形態の作用を説明する。光
源14が点灯されると、光源14から射出された光は、
図1における左側の端部(他端)から光ファイバ12に
入射されて光ファイバ12内を伝搬し、図1における右
側の端部(一端)から射出される。光ファイバ12の未
固定部分がトランスデューサ18によって変位されてい
ない場合(トランスデューサ18に入力される電気信号
の電圧レベルが「0」の場合)には、光ファイバ12の
一端から射出される光の光軸がレンズ20と一致してい
るので、光ファイバ12の一端から射出された光は、そ
の殆どがレンズ20によって平行光とされて射出され
る。また、散乱光は光学絞り22、24によって遮断さ
れる。
【0032】一方、トランスデューサ18に電圧レベル
が所定値の電気信号を外部から入力したとすると、トラ
ンスデューサ18が変形する(図1の矢印A方向に沿っ
た外形寸法の伸長又は収縮)ことによって光ファイバ1
2の未固定部分(一端側)に応力が加わり、光ファイバ
12が湾曲する。これにより、光ファイバ12から射出
される光の光軸が基準光軸に対して偏倚し、この偏倚量
が十分に大きければ、レンズ20から基準光軸に沿って
射出される光の強度は略0となる。
【0033】従って、トランスデューサ18に入力する
電気信号を、電圧レベルが0又は前記所定値に切り替わ
る信号とすることにより、該電気信号の電圧レベルが切
り替わるタイミングと同期したタイミングで、レンズ2
0から基準光軸に沿って射出される光の強度を0又は所
定強度に切り替える、所謂オンオフ変調を実現すること
ができる。
【0034】また、レンズ20から基準光軸に沿って射
出される光の強度は、光ファイバ12から射出される光
の光軸の基準光軸に対する偏倚量に応じて変化するの
で、トランスデューサ18に入力する電気信号を、電圧
レベルが0〜前記所定値の範囲で段階的又は連続的に変
化する信号とすることにより、該電気信号の電圧レベル
の変化と同期したタイミングで、レンズ20から基準光
軸に沿って射出される光の強度を段階的又は連続的に変
化させる、光強度変調を実現することができる。
【0035】なお、上記では光ファイバ12から射出さ
れる光のうち散乱光を遮断することを目的として光学絞
り22、24を設けていたが、これに限定されるもので
はなく、光ファイバ12から射出される光の散乱光が無
視できる等の場合には、光学絞り22、24を省略して
もよい。
【0036】また、トランスデューサ18に入力する電
気信号の電圧レベルを周期的に変化させることで光ファ
イバ12を周期的に振動させて、レンズ20から基準光
軸に沿って射出される光の強度を周期的に変化させる変
調を行う場合には、トランスデューサ18が光ファイバ
12を振動させることで、光ファイバ12の未固定部分
が力学的な共振状態となるように、トランスデューサ1
8に入力する電気信号の電圧レベルの変化周期を定める
ことが好ましい(この態様は請求項5の発明に対応して
いる)。なお、光ファイバ12の未固定部分の共振周波
数は、光ファイバ12の一端とトランスデューサ18に
よって直接振動される部分(トランスデューサ18が取
付けられている部分)との距離d1 によって定まる。こ
れにより、光ファイバ12を周期的に振動させるために
必要なエネルギーを低減することができ、低電圧(例え
ば5〜20V程度)の電気信号によって光ファイバを振
動させることができる。
【0037】また、上記において光の強度の変化周期を
より短くしたい場合(すなわち、光強度をより高周波で
変調したい場合)には、光ファイバ12の未固定部分の
直径を、化学的なエッチング等によって細くするように
してもよい(この態様は請求項6の発明に対応してい
る)。光ファイバ12の直径を細くすることは、具体的
には、光ファイバ12が階段屈折率型の光ファイバであ
れば、コアの外周に設けられたクラッドやクラッドを被
覆している被覆材の厚みをエッチング等によって薄くす
ることで実現できる。これにより、光ファイバ12の未
固定部分の共振周波数が高くなるので、光強度をより高
周波で変調することが可能となる。
【0038】〔第2実施形態〕次に本発明の第2実施形
態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分
には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0039】図2に示すように、本第2実施形態に係る
光変調器30は、支持台16が、平板状の基部16A上
の一端側に突起部16Bが形成されていると共に、基部
16A上の他端側にも、上面が平坦な突起部16Cが形
成されており、断面が略コ字状とされている。光ファイ
バ12の一端から所定距離隔てた位置にはレンズ32が
配置されている。レンズ32は、レンズ32の光軸が、
光ファイバ12の未固定部分がトランスデューサ18に
よって変位されていないときに光ファイバ12の一端か
ら射出される光の光軸と一致するように、支持台16の
基部16Aの上面上に固定されている。
【0040】また、トランスデューサ18は、レンズ3
2から距離d1 だけ隔てた位置に設けられている。レン
ズ32を挟んで光ファイバ34と反対側には光ファイバ
34が対向配置されている。光ファイバ34は、光ファ
イバ12の一端と対向する端部が、トランスデューサ1
8によって光ファイバ12が変位されていない状態で光
ファイバ12と同軸になるように、前記端部が支持台1
6の突起部16Cの上面上に固定されている。なお、光
ファイバ34は請求項3に記載の第2の光導波路に対応
しており、レンズ32は請求項3に記載のレンズに対応
している。
【0041】次に本第2実施形態の作用を説明する。光
ファイバ12の未固定部分がトランスデューサ18によ
って変位されていない場合、レンズ32は光ファイバ1
2と光ファイバ34を光学的に結合するカップリングレ
ンズとして機能し、光源14から射出され光ファイバ1
2内を伝搬して光ファイバ12の一端から射出された光
は、レンズ32によって光ファイバ34の端部に収束さ
れて、その殆どが光ファイバ34内に入射され、光ファ
イバ34内を伝搬して反対側の端部から射出される。
【0042】一方、トランスデューサ18に所定の電圧
レベルの電気信号を外部から入力すると、トランスデュ
ーサ18が変形する(図2の矢印A方向に沿った外形寸
法の伸長又は収縮)ことによって光ファイバ12の未固
定部分に応力が加わり、光ファイバ12が湾曲する。こ
れにより、光ファイバ12から射出される光の光軸が基
準光軸に対して偏倚し、レンズ32によって光ファイバ
34の端部に収束される光の強度が減衰することによ
り、光ファイバ34内を伝搬して射出される光の強度が
変化する。
【0043】レンズ32によって光ファイバ34の端部
に収束される光の強度は、光ファイバ12から射出され
る光の光軸の基準光軸に対する偏倚量に応じて変化(減
衰)するので、トランスデューサ18に入力する電気信
号の電圧レベルを、0〜最大値の範囲で段階的又は連続
的に変化させることにより、該電気信号の電圧レベルの
変化と同期したタイミングで、光ファイバ34内を伝搬
して射出される光の強度を段階的又は連続的に変化させ
る、光強度変調を実現することができる。
【0044】〔第3実施形態〕次に本発明の第3実施形
態について説明する。第3図には本第3実施形態に係る
光変調器(光結合器)40が示されている。光変調器4
0は請求項7に記載の光変調器に対応しており、階段屈
折率型の一対の光ファイバ42、44(請求項7に記載
の一対の光導波路に対応)を備えている。光ファイバ4
2、44は、各々中間部がコア42A、44Aが露出し
ている状態となる迄研磨されており、中間部に所定長さ
に亘ってコア露出部42B、44B(請求項7に記載の
漏洩部に対応)が形成されている。光ファイバ42、4
4は、コア露出部42B、44Bが0.1〜10μm程
度の隙間d4 を隔てて対向するように、コア露出部42
B、44Bが接合されている。
【0045】また光ファイバ42には、コア露出部の接
合部にトランスデューサ46が取付けられている。トラ
ンスデューサ46は、第1及び第2実施形態で説明した
トランスデューサと同様に積層型の圧電素子で構成され
ており、光ファイバ42に取付けられている面と反対側
の面が図示しない支持部に取付けられている。
【0046】次に本第3実施形態の作用を説明する。光
ファイバ42には一端側より光信号A(伝達すべき情報
に応じて変調された光)が入射され、光ファイバ42に
入射された光信号Aは、光ファイバ42のコア42Aを
伝搬して光ファイバ42の他端側より射出される。また
同様に、光ファイバ44には一端側より光信号Bが入射
され、光ファイバ44に入射された光信号Bは、光ファ
イバ44のコア44Aを伝搬して光ファイバ44の他端
側より射出される。
【0047】トランスデューサ46は外部から電気信号
が入力されると変形するが、図3の矢印B方向に沿った
トランスデューサ46の外形寸法が伸長するように、所
定の極性でかつ所定の電圧レベルの電気信号をトランス
デューサ46に入力したとすると、光ファイバ42に応
力が加わることによってコア露出部42Bがコア露出部
44Bと接近する方向に光ファイバ42が変位し、コア
露出部42Bとコア露出部44Bとの間隔が隙間d4
りも小さくなる。これにより、コア露出部の接合部にお
いて、光ファイバ42、44の間を光信号A、Bが相互
に伝搬し、光ファイバ42からは光信号Aに対して光信
号Bが所定の混合割合で混合(ミキシング)された光信
号が射出されると共に、光ファイバ44からは光信号B
に対して光信号Aが所定の混合割合で混合された光信号
が射出される。
【0048】光信号Aと光信号Bの混合割合はコア露出
部42B、44Bの間隔が小さくなるに従って高くな
り、コア露出部42B、44Bの間隔はトランスデュー
サ46に入力される電気信号の電圧レベルに応じて変化
する。従って光変調器40は、トランスデューサ46に
入力する電気信号の電圧レベルを変化させることで、光
信号A、Bの混合割合を任意に変化させることができ、
光信号A、Bの混合割合を変調することができる。
【0049】〔第4実施形態〕次に本発明の第4実施形
態について説明する。第4図には本第4実施形態に係る
光変調器50が示されている。光変調器50は請求項9
に記載の光変調器に対応しており、互いに略平行に配設
された一対の光ファイバ52、54を備えている。な
お、光ファイバ52は請求項9に記載の第1の光導波路
に対応しており、光ファイバ54は請求項9に記載の第
2の光導波路に対応している。
【0050】図4において左側に位置している光ファイ
バ52の端部には、図4に想像線で示すように光源56
が配置され、光源56から射出された光が光ファイバ5
2に入射される。なお、光源56としては半導体レーザ
やLEDを用いてもよいし、直接変調を行うことが困難
な光源、例えばHe−Neレーザ等の気体レーザを用い
てもよい。
【0051】光ファイバ52の光源56と反対側の端部
(光射出端)にはロッドレンズ58が設けられており、
光ファイバ52の光射出端から射出された光(発散光)
はロッドレンズ58によって平行光とされて射出され
る。ロッドレンズ58の光射出側にはプリズム60、ミ
ラー62(請求項9に記載の反射手段に対応)が順に配
置されており、ロッドレンズ58から射出された光はプ
リズム60を介してミラー62に入射され、ミラー62
によって反射される。
【0052】プリズム60及びミラー62は、後述する
トランスデューサ64によってミラー62が変位されて
いないときに、ロッドレンズ58から射出されプリズム
60を透過してミラー62で反射された光が、プリズム
60を再び透過して光ファイバ54の端部へ向けて射出
されるように配置されている。プリズム60と光ファイ
バ54の端部との間にはロッドレンズ66が配置されて
おり、プリズム60から光ファイバ54の端部へ向けて
射出された光はロッドレンズ66によって収束され、光
ファイバ54に入射される。光ファイバ54に入射され
た光は、光ファイバ54内を伝搬し、光源56が配置さ
れてる側の光ファイバ54の端部から射出される。
【0053】また、ミラー62の反射面の裏面には、一
端側にトランスデューサ64が取付けられている。トラ
ンスデューサ64も積層型の圧電素子で構成されてお
り、ミラー62に取付けられている面と反対側の面が図
示しない支持部に取付けられている。
【0054】次に本第4実施形態の作用を説明する。光
源56が点灯されると、光源56から射出された光は光
ファイバ52に入射されて光ファイバ52内を伝搬し、
ロッドレンズ58、プリズム60を透過してミラー62
に入射され、ミラー62によって反射される。ミラー6
2がトランスデューサ64によって変位されていない場
合には、ミラー62で反射された光は、その殆どがプリ
ズム60を透過し、ロッドレンズ66によって収束され
て光ファイバ54に入射され、光ファイバ54の反対側
の端部から射出される。
【0055】一方、所定の電圧レベルの電気信号がトラ
ンスデューサ64に入力されると、トランスデューサ6
4が変形し(図4の矢印C方向に沿った外形寸法の伸長
又は収縮)、ミラー62の一端側が変位することによっ
てミラー62の向きが変化し、ミラー62によって反射
される反射光の光軸が、トランスデューサ64によって
ミラー62が変位されていないときの反射光の光軸に対
して偏倚する。これにより、プリズム60及びロッドレ
ンズ66を透過して光ファイバ54に入射される光の強
度が減衰し、光ファイバ54内を伝搬して光ファイバ5
4から射出される光の強度が減衰することになる。
【0056】光ファイバ54から射出される光の強度
(光ファイバ54に入射される光の強度)はミラー62
の向きに応じて変化し、ミラー62の向きはトランスデ
ューサ64に入力される電気信号の電圧レベルに応じて
変化するので、トランスデューサ46に入力する電気信
号の電圧レベルを変化させることにより、該電気信号の
電圧レベルの変化と同期したタイミングで、光ファイバ
54から射出される光の強度(光ファイバ54に入射さ
れる光の強度)を変化させる、光強度変調を行うことが
できる。
【0057】なお、上記では光ファイバとして、コアの
外周がクラッドで包囲された階段屈折率型の光ファイバ
を用いていたが、これに限定されるものではなく、屈折
率分布型の光ファイバを用いることも可能である。ま
た、上記では光導波路として光ファイバを用いていた
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばカ
ンチレバー状薄膜光導波路(ニオブ酸リチウムやタンタ
ル酸リチウム等)を適用することも可能である。
【0058】また、上述した光ファイバ及びトランスデ
ューサを用いることで、図5に示すように光の位相を変
調する光変調器70を構成することも可能である。光変
調器70は、一端側が所定長さに亘って支持台72上に
固定された光ファイバ74を備えている。光ファイバ7
4の他端には光源76が配置されており、光源76から
射出された光は光ファイバ74に入射され、光ファイバ
74の一端側から射出される。光ファイバ74の一端か
ら距離d2 だけ隔てた位置には、焦点距離がd 2 のレン
ズ78が配置されている。また、光ファイバ74の支持
台72上に固定されている部分にはトランスデューサ8
0が設けられている。
【0059】この光変調器70では、図5の矢印D方向
に沿ったトランスデューサ80の外形寸法が伸長するよ
うに、所定の極性かつ所定の電圧レベルの電気信号がト
ランスデューサ80に入力されると、光ファイバ74に
応力が加わって歪みが誘起され、光ファイバ74のコア
74Aの屈折率が部分的に変化することにより、光ファ
イバ74から射出される光の位相が変化する。従って、
トランスデューサ80に入力する電気信号の電圧レベル
を変化させることで、光ファイバ74から射出される光
の位相を変調することができる。
【0060】
【実施例】次に、本発明を適用してレーザ光を変調させ
る実験を行った結果について説明する。
【0061】〔第1実施例〕第1実施形態に係る光変調
器10を以下のようにして製作した。すなわち、光ファ
イバ12として、信号伝送用光ファイバ(住友電工社
製、シングルモード光ファイバ、クラッド径125μ
m、コア径9.5μm)の先端を平坦にカットして用
い、積層型圧電素子(東北金属製、150μm/150
V)をトランスデューサ18として使用した。アルミニ
ウム製の支持台16の上に、エポキシ系接着剤で光ファ
イバと圧電素子をそれぞれ固定した。光ファイバからの
射出光を集光するレンズ20として、焦点距離1.9m
m、開口数0.40の集光レンズを使用し、光ファイバ
の端面と圧電素子に固定された位置迄の距離(図1にお
けるd 1 )は3mmとした。また光源14としてHe−
Neレーザ(波長630nm、出力2mW)を用い、P
INフォトダイオードから成る検出器を集光レンズの光
射出側に配置して光強度を測定した。圧電素子に周波数
127kHz、20Vの電圧振幅の電気信号を入力した
ところ、光信号強度の99%以上の変調効果を確認し、
約0.8mWの出力光が得られた。
【0062】〔第2実施例〕第2実施形態に係る光変調
器30を以下のようにして製作した。すなわち、光ファ
イバ12、34として、二本の信号伝送用光ファイバ
(住友電工社製、シングルモード光ファイバ、クラッド
径125μm、コア径9.5μm)の先端を平坦にカッ
トして用い、光ファイバと圧電素子(富士セラミック社
製)をアルミニウム製の支持台16に固定し、光ファイ
バ12に対応する一方の光ファイバは圧電素子によって
振動可能とした。また、光ファイバと光ファイバの間
は、レンズ32としての光学レンズ(メレスグリオ社製
ロッドレンズ)によって光学的に結合した。また光源1
4として半導体レーザ(波長670nm、出力5mW)
を用い、光ファイバ34に対応する光ファイバの光射出
側にPINフォトダイオードから成る検出器を配置して
光強度を測定した。圧電素子に周波数10Hz〜300
kHz、80Vの電圧振幅の電気信号を入力したとこ
ろ、光信号強度の97%程度の変調効果を確認し、約
1.3Wの出力光が得られた。
【0063】〔第3実施例〕第3実施形態に係る光変調
器40を以下のようにして製作した。すなわち、光ファ
イバ42、44として二本の信号伝送用光ファイバ(三
菱電線社製、マルチモード光ファイバ、ファイバ材料:
石英系、クラッド径125μm、コア径50μm)を用
意し、機械研磨によってコアを部分的に露出させてコア
露出部を形成し、図3に示したような配置で、コア露出
部同士を接合し、トランスデューサ46としての積層型
圧電素子を光ファイバに固定した。光源としてHe−N
eレーザ(波長633nm、出力1.5mW)を用い、
双方の光ファイバに一定強度のレーザ光を入射した。圧
電素子に周波数320kHz、電圧振幅150Vの電気
信号を入力したところ、コア露出部を通過して光ファイ
バから射出されるレーザ光の強度が電気信号に応じて変
調され、双方の光ファイバ内を伝搬するレーザ光の混合
割合が変調されたことを確認した。このとき、光透過率
は5%程度で、変調効率は95%程度であった。
【0064】〔第4実施例〕第4実施形態に係る光変調
器50を以下のようにして製作した。すなわち、光ファ
イバ52、54として二本の信号伝送用光ファイバ(住
友電工社製、シングルモード光ファイバ、クラッド径1
25μm、コア径9.5μm)を使用し、それぞれ光学
レンズ(メレスグリオ社製ロッドレンズ)を繋げ、一方
の光ファイバからロッドレンズを透過して射出された平
行光を反射鏡(ミラー62)によって反射させ、ロッド
レンズを介して他方の光ファイバに入射させる光ファイ
バの反射光学系を組んだ。光源56としては半導体レー
ザ(波長670nm、出力5mW)を用い、光ファイバ
54に対応する光ファイバの光射出側にPINフォトダ
イオードから成る検出器を配置して光強度を測定した。
反射鏡を積層型圧電素子で振動させ反射光の光軸を約2
0μmずらすことによって変調効果を確認した。圧電素
子には周波数28.5kHz、80Vの電圧振幅の電気
信号を入力した。このとき、変調効率は99%以上であ
り、約0.5Wの出力光が得られた。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、一端側が
変位可能に第1の光導波路を配置し、入力された電気信
号に応じて第1の光導波路の一端側を変位させるトラン
スデューサを設けたので、小型かつ構成が簡単で高速変
調も容易な光変調器を得ることができる、という優れた
効果を有する。
【0066】また本発明は、入射された光の一部が外部
へ漏洩する漏洩部が中間部に各々設けられた一対の光導
波路を、互いの漏洩部が所定の間隔を隔てて対向しかつ
漏洩部の間隔が相対的に変化する方向に変位可能に配置
し、入力された電気信号に応じて一対の光導波路の漏洩
部の間隔を変化させるトランスデューサを設けたので、
小型かつ構成が簡単で高速変調も容易な光変調器を得る
ことができる、という優れた効果を有する。
【0067】また本発明は、第1の光導波路から射出さ
れた光を反射して第2の光導波路に入射させるように反
射手段を配置し、入力された電気信号に応じて反射光の
光軸が偏倚するように反射手段を変位させるトランスデ
ューサを設けたので、小型かつ構成が簡単で高速変調も
容易な光変調器を得ることができる、という優れた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る光変調器の概略構成図であ
る。
【図2】第2実施形態に係る光変調器の概略構成図であ
る。
【図3】第3実施形態に係る光変調器の概略構成図であ
る。
【図4】第4実施形態に係る光変調器の概略構成図であ
る。
【図5】光の位相を変調する光変調器の一例を示す概略
構成図である。
【符号の説明】
10、30、40、50光変調器 12、34、42、44、52光ファイバ 18、46、64トランスデューサ 20 レンズ 32 レンズ 62 ミラー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側が変位可能に配置された第1の光
    導波路と、 入力された電気信号に応じて前記第1の光導波路の前記
    一端側を変位させるトランスデューサと、 を含む光変調器。
  2. 【請求項2】 前記第1の光導波路は、前記一端側と反
    対側の端部から光が入射され、 光軸が、前記第1の光導波路の前記一端側に変位が生じ
    ていないときに第1の光導波路から射出される光の光軸
    と一致するように第1の光導波路の前記一端側に配置さ
    れたレンズを更に備えていることを特徴とする請求項1
    記載の光変調器。
  3. 【請求項3】 前記レンズを挟んで前記第1の光導波路
    の反対側に、レンズと対向する端部が前記レンズと同軸
    となるように配置された第2の光導波路を更に備え、 前記レンズとして、前記第1の光導波路と前記第2の光
    導波路とを光結合するレンズが設けられていることを特
    徴とする請求項2記載の光変調器。
  4. 【請求項4】 前記第1の光導波路は、可撓性を有する
    光ファイバで構成され、前記一端から所定長さに亘る部
    分を除いた部分の一部が支持台に固定されており、 前記トランスデューサは、前記第1の光導波路の前記一
    端から所定長さに亘る部分に設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の光変調器。
  5. 【請求項5】 前記トランスデューサは、前記第1の光
    導波路としての光ファイバの前記一端側を、該一端側の
    力学的な共振周波数に略一致する周波数で振動させるこ
    とを特徴とする請求項4記載の光変調器。
  6. 【請求項6】 前記光ファイバは、前記一端側の前記ト
    ランスデューサによって振動される部分の直径が他の部
    分よりも小さくされていることを特徴とする請求項5記
    載の光変調器。
  7. 【請求項7】 入射された光の一部が外部へ漏洩する漏
    洩部が中間部に各々設けられ、互いの漏洩部が所定の間
    隔を隔てて対向配置されると共に、互いの漏洩部の間隔
    が相対的に変化する方向に変位可能とされた一対の光導
    波路と、 入力された電気信号に応じて一対の光導波路の少なくと
    も一方を変位させて、一対の光導波路の漏洩部の間隔を
    変化させるトランスデューサと、 を含む光変調器。
  8. 【請求項8】 前記光導波路は光ファイバであり、前記
    漏洩部は前記光ファイバのうちの光が伝搬する部分を露
    出させることで形成されていることを特徴とする請求項
    7記載の光変調器。
  9. 【請求項9】 第1の光導波路から射出された光を反射
    して第2の光導波路に入射させるように配置された反射
    手段と、 入力された電気信号に応じて、反射光の光軸が偏倚する
    ように前記反射手段を変位させるトランスデューサと、 を含む光変調器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008112783A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Univ Kinki 光照射システムおよび光照射方法
WO2022030016A1 (ja) * 2020-08-07 2022-02-10 日本電信電話株式会社 光結合装置及び光結合システム

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