JP2000231065A - 光位相変調方法及び光位相変調装置 - Google Patents

光位相変調方法及び光位相変調装置

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JP2000231065A
JP2000231065A JP3239399A JP3239399A JP2000231065A JP 2000231065 A JP2000231065 A JP 2000231065A JP 3239399 A JP3239399 A JP 3239399A JP 3239399 A JP3239399 A JP 3239399A JP 2000231065 A JP2000231065 A JP 2000231065A
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light
light beam
optical
frequency
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JP3239399A
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English (en)
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Hideki Maruyama
英樹 丸山
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘテロダイン検波に最適な変調周波数を得る
ことが可能で、変調周波数の最適化や変調装置および駆
動系が簡単に構成することができるとともに、光学系全
体の安定性に優れた光位相変調方法及び光位相変調装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 所定の周波数で反復的な角度変位が与え
られた透明板1に光線2を透過させることにより透明板
1を透過した光線2を位相変調する構成より成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に光計測用に用い
る簡便でかつ光学的に安定な光位相変調方法、及び安定
した光の位相変調を行うことができる光位相変調装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種光計測の方法として、光波の
有する情報を十分に引き出し、S/N比を向上させるた
め、光ヘテロダイン検波による方法が広く用いられてい
る。
【0003】光ヘテロダイン検波では、情報を持ったあ
る周波数の信号光にそれと周波数が僅かに異なる局部発
振光を重ね合わせ、二つの周波数の差周波数の干渉光を
得る。従って、光ヘテロダイン検波を行うためには、検
出すべき信号波に周波数の異なる局部発振波を重ね合わ
せる必要があり、この局部発振波は光位相変調装置によ
り作り出される。
【0004】一般に、光位相変調装置では、音響光学効
果を用いたアコーストオプティック変調器(以降AO
M)による方法、電気光学効果を用いたエレクトロオプ
ティック変調器(以降EOM)による方法、若しくはピ
エゾ振動子等の振動子に全反射ミラーを固定し所定振幅
で振動させることにより光路長変化を与える方法等が用
いられている。
【0005】AOMでは、超音波振動を加えた音響光学
結晶に光線を入射し、結晶の屈折率の変化を利用して変
調を行うものであり、その変調周波数帯域は数MHz〜
数百MHz程度である。この帯域は、先のヘテロダイン
検波では変調周波数帯域が高すぎ、信号処理が困難であ
る。そのため、変調周波数の僅かに異なる2個のAOM
を使用することにより、変調周波数を100kHz程度
まで低くすることがなされている。
【0006】図7は音響光学効果を用いた光位相変調の
模式図である。
【0007】図7において、2は周波数変調を行われる
光線、61は周波数f1(=80.1MHz)の変調を
行うAOM、62は周波数f2(=80.0MHz)の
変調を行うAOMである。AOM61,62はモリブデ
ン酸鉛等が用いられる。
【0008】AOM61では+1次の回折光を取り出
し、AOM62ではAOM61からの+1次の回折光を
−1次の回折光として取り出すことにより、周波数f=
f1−f2(=100kHz)の変調周波数を得る。
【0009】また、EOMでは、所望の屈折率変化が得
られる電界を周期的に印加したニオブ酸リチウムやタン
タル酸リチウム等の電気光学結晶に光を透過させること
により、光の位相を変化させ変調を行う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AOM
を用いた上記従来の光位相変調方法及び光位相変調装置
では、以下のような課題を有していた。
【0011】(1)変調周波数を100kHzオーダー
まで下げるためには、AOMを直列に2個使用する必要
がある。このため、2個のAOM間での光軸調整が煩雑
になる。
【0012】(2)AOMを2個使用するため、AOM
を制御する装置が2台となり、装置全体の構成が複雑化
される。
【0013】(3)AOMを2個使用することによりそ
の差周波を用いて変調を行っても、変調周波数は100
kHzオーダーであり、ヘテロダイン検波における信号
処理を考慮すると変調周波数が高すぎる。
【0014】また、EOMを用いた上記従来の光位相変
調方法及び光位相変調装置では、以下のような課題を有
していた。
【0015】(1)EOMは構成された光学系の光路中
に電気光学結晶を挿入して使用されるため、電気光学結
晶端面の平滑性および平行度が要求される。
【0016】(2)最大の電気光学効果が得られる結晶
方向、結晶の長さおよび印加電圧を、使用光波長および
位相変化量に応じて最適化する必要があるため、操作性
に欠ける。
【0017】また、全反射ミラーを振動子に固定し所定
振幅で振動させる光位相変調方法及び光位相変調装置に
おいては、以下のような課題を有していた。
【0018】(1)光学系に組み込まれたミラーそのも
のを振動させるため、長時間駆動させることによるミラ
ーの角度ズレ等、光学系の安定性に欠ける。
【0019】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、ヘテロダイン検波における変調周波数に最適な変調
周波数を得ることが可能であり、変調周波数の最適化や
変調装置および駆動系が簡単に構成することができると
ともに、光学系全体の安定性に優れた光位相変調方法を
提供することを目的とする。
【0020】また、本発明は、ヘテロダイン検波におけ
る変調周波数に最適な変調周波数を得ることが可能であ
り、変調周波数の最適化や変調機構および駆動系が簡単
で、コンパクト化できるとともに測定精度にも優れた光
位相変調装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の光位相変調方法は、所定の周波数で反復的な
角度変位が与えられる透明板に光線を透過させることに
より透明板を透過した光線を位相変調する構成より成
る。
【0022】この構成により、ヘテロダイン検波におけ
る変調周波数に最適な変調周波数を得ることが可能であ
り、変調周波数の最適化や変調装置および駆動系が簡単
に構成することができるとともに、光学系全体の安定性
に優れた光位相変調方法を提供することができる。
【0023】また、本発明の光位相変調装置は、光線を
透過させる透明板と、透明板に所定の周波数で反復的な
角度変位を与える駆動手段と、を備え、駆動手段により
駆動され反復的な角度変位が与えられた透明板に光線を
透過させることにより光線を位相変調するを備えた構成
より成る。
【0024】この構成により、ヘテロダイン検波におけ
る変調周波数に最適な変調周波数を得ることが可能であ
り、変調周波数の最適化や変調機構および駆動系が簡単
で、コンパクト化できるとともに測定精度にも優れた光
位相変調装置を提供することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】この目的を達成するために本発明
の請求項1に記載の光位相変調方法は、所定の周波数で
反復的な角度変位が与えられる透明板に光線を透過させ
ることにより透明板を透過した光線を位相変調する構成
としたものであり、この構成により、以下のような作用
が得られる。
【0026】(1)透明板に所定周波数で任意の角度変
位を与えるだけで、その透明板への光の入射角の周期的
な変化に伴って、透過光を位相変調できる。
【0027】(2)光学系を構成する際、透明板は光路
中に挿入されるのみであり、光学系を構成する他の構成
要素への影響がないため光軸ずれ等が生じることがな
く、安定した光学系を構成することができる。
【0028】(3)光路中へ透明板を挿入する際、透明
板の初期角度は任意でよいため、透明板を挿入する際の
光軸の再調整を必要としない。
【0029】(4)光路中に透明板を挿入できるスペー
スさえあればよく、光学系全体を小型化することが可能
である。
【0030】ここで、透明板としては溶融石英板、パイ
レックスガラス板、BK−7板等の光学ガラス板や、サ
ファイヤ板、ニオブ酸リチウム板、タンタル酸リチウム
板等の光学結晶板、ポリカーボネート板、アクリル板等
の樹脂板が用いられる。また、機能を持った、偏光板や
λ/2板、λ/4板等の波長板を用いてもよい。
【0031】また、透明板は角度変位が所望の周波数で
調和(正弦波)振動、三角波振動、方形波振動等の周期
的な振動を行うように駆動される。
【0032】本発明の請求項2に記載の光位相変調装置
は、光線を透過させる透明板と、透明板に所定の周波数
で反復的な角度変位を与える駆動手段と、を備え、駆動
手段により駆動され反復的な角度変位が与えられた透明
板に光線を透過させることにより光線を位相変調する構
成としたものであり、この構成により、以下のような作
用が得られる。
【0033】(1)所定周波数で任意の角度変位を与え
ることができる駆動手段に透明板を固定し、周期的に駆
動させるだけで、透過光を位相変調できる。
【0034】(2)光路中に透明板を挿入するため、光
学系を構成する他の構成要素への影響がないため光軸ず
れ等が生じることがなく、安定した光学系を構成するこ
とができる。
【0035】(3)光路中へ透明板を挿入する際、透明
板の初期角度は任意なため、透明板を挿入することによ
る光軸の再調整を必要としない。
【0036】(4)光路中に透明板を挿入できるスペー
スさえあればよく、光学系全体を小型化することが可能
である。
【0037】(5)構成が極めて簡単であり、安価でコ
ンパクトに構成することが可能であり、組立性やメンテ
ナンス性に優れる。
【0038】ここで、駆動手段としては、任意の角度変
位を与えることが可能な駆動装置、例えばガルバノメー
タスキャナ等が使用され、透明板の角度変位が所望の周
波数の調和(正弦波)振動、三角波振動、方形波振動等
の周期的な振動を行うように駆動する。
【0039】以下に本発明の一実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。
【0040】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における光位相変調装置の斜視図であり、図2
(a)は透明板に対し垂直に光線が入射され透過した場
合を表す模式図であり、図2(b)は透明板を入射光に
対して角度変位θだけ傾け光線を透過させた場合を表す
模式図である。
【0041】図1及び図2において、1は溶融石英板,
パイレックスガラス板,BK−7板等の光学ガラス板や
サファイヤ板,ニオブ酸リチウム板,タンタル酸リチウ
ム板等の光学結晶板やポリカーボネート板,アクリル板
等の樹脂板や偏光板やλ/2板,λ/4板等の波長板な
どの透明な平板からなる透明板、2は変調される光線、
3は透明板1の一端に連設され周期的な振動を与えるこ
との可能なガルバノメータスキャナ等により構成され透
明板1を回動させ所定周波数で反復的に角度変位を与え
る駆動手段である。
【0042】光源から透明板1に入射された光線2は、
透明板1を透過し出射される。透明板1は厚さが均一な
平板からなり、その厚さはd、屈折率はnである。
【0043】透明板1に対して光線2が入射される(図
2参照)。透明板1に光線2が垂直に入射され透過した
場合(図2(a)参照)と、入射する光線2に対して角
度変位θだけ傾けた透明板1に光線2を透過させた場合
(図2(b)参照)とでは光学距離に差が生じる。
【0044】透明板1に光線2が垂直に入射され透過し
た場合(図2(a)参照)、透明板1を透過する光線2
の光学距離はndであり、入射する光線2に対して角度
変位θだけ傾けた透明板1に光線2を透過させた場合
(図2(b)参照)、光線2の透明板1中の屈折角をα
とすると、透明板1を透過する光線2の光学距離はnd
/cosαとなる。ここで、透明板1に光線2が入射す
るときの入射角(透明板1の回動角)θと屈折角αの関
係は(数1)のように表される。また、透明板1を回動
角θだけ傾けることによる光学距離の変化Δlは(数
2)のように表される。
【0045】
【数1】
【0046】
【数2】
【0047】ここで、θ<<1,α<<1の場合、(数
1)は、(数3)のように近似される。また、このと
き、(数4)のような近似式が成り立つ。
【0048】
【数3】
【0049】
【数4】
【0050】故に、光学距離の変化Δlは、(数5)の
ように表すことができる。
【0051】
【数5】
【0052】例えば、光線2として中心発振波長λ0
840nmの光を使用し、透明板1として、厚さ100
0μmの溶融石英板(n=1.4525)を使用した場
合、Δl=λ0/2となる回動角θ0は(数6)で表さ
れ、このときの回動角θ0は、2.4度である。
【0053】
【数6】
【0054】以上のように構成された本実施の形態の光
位相変調装置において、以下その光位相変調方法につい
て説明する。
【0055】駆動手段3は、透明板1を最大回動角
θ0、角周波数Ωの調和振動により回動運動するように
駆動することにより変調を行う。このとき、回動角θ
(以下、時間の関数であることを明確にするため、θ
(t)と表す。)は、θ(t)=θ0cosΩtで表さ
れる。従って、光線2の光学距離の変化Δl(t)は、
(数7)で表される。
【0056】
【数7】
【0057】このΔl(t)による光線2の電界E
(t)の位相変調は、電界E(t)の波数をk0とすれ
ば、(数8)のように表される。
【0058】
【数8】
【0059】ここで、ベッセル関数の母関数の関係式
(数9)を用いると、(数10)となる。
【0060】
【数9】
【0061】
【数10】
【0062】従って、電界E(t)は、(数11)で表
される。
【0063】
【数11】
【0064】上記(数11)において、ω=2πfよ
り、m=1のとき、周波数がf+Ω/πで、振幅がJ1
((k0θ0 2d)/(2n2))に比例する電界成分が現
れる。即ち、周波数がΩ/πだけシフトした変調波を得
ることができる。
【0065】尚、本実施の形態では、図2において、透
明板1に対し光線2を垂直に入射した場合と、透明板1
に対し光線2を垂直に入射した場合を基準とした回動角
θだけ透明板1を傾けた場合とを比較しているが、本発
明の位相変調方法は、これに限られるものではなく、光
路中に挿入される透明平行平板1の光線2に対する初期
の角度(調和振動の回動運動の中心における光線2の入
射角度)は任意でよい。
【0066】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2における光位相変調装置の構成を表す図である。
【0067】図3において、1は透明板であり、これは
実施の形態1で説明したものと同様のものであるため説
明は省略する。尚、本実施の形態においては、図1と同
様に、透明板1の一端部には駆動手段3が連設されてお
り、透明板1は駆動手段3により回動され、所定周波数
で反復的に角度変位を与えられる。
【0068】4はスーパルミネッセントダイオード(S
LD),レーザーダイオード(LD),発光ダイオード
(LED),He−Neレーザ等の固体・気体レーザや
キセノンランプ,ハロゲンランプ等の白色光源等からな
る光源、5aは光源4から入射される光線L1を直進す
る光線L2とL1に直角な方向に向かう光線L3との二
方向に分岐するビームスプリッタ、5bは光線L2を直
進する光線L4とL2に直角で光線L3に平行な方向に
向かう光線L5とに分離するビームスプリッタ、6は光
線L3の入射角が45度となるように配置され光線L3
の方向を光線L2の方向と平行になるように光線L3を
反射する平面鏡からなる全反射ミラーである。光線L3
は全反射ミラー6により反射され直角に曲げられた後、
透明板1に入射され変調される。透明板1において変調
された光線L3は光線L3’となり透明板1をより出射
される。
【0069】7は光線L4に垂直となるように配置され
光線L4に平行な方向に往復動自在に配設された平面鏡
からなる全反射ミラー、8は全反射ミラー7を光線L4
と平行な方向に駆動する全反射ミラー駆動手段、5cは
光線L3’と光線L5とが入射され光線L5は直進させ
光線L3’は光線L5に平行な方向に曲げることにより
光線L3’と光線L5とを合成し光線L6として出射す
るビームスプリッタ、9は光線L6を受光しその強度に
応じた電気信号を出力する受光素子である。
【0070】本実施の形態においては、上記光学系によ
りマッハツェンダー型干渉計が構成されており、マッハ
ツェンダー型干渉計の参照光アーム(光線L3、L3’
の光路)に図1に示した透明板1が挿入された構成とな
っている。
【0071】尚、本実施の形態において、透明板1によ
る変調動作は実施の形態1で説明したものと同様である
ため説明は省略する。
【0072】(実施の形態3)図4は本発明の実施の形
態3における光位相変調装置の構成を表す図である。
【0073】図4において、1は透明板、4は光源、5
aはビームスプリッタ、6は全反射ミラー、7は全反射
ミラー、8は全反射ミラー駆動手段、9は受光素子であ
り、これらは図3で説明したものと同様のものである。
【0074】ビームスプリッタ5aには光源4により発
振される光線L1が入射され、ビームスプリッタ5aは
光線L1をそのまま直進する光線L7と直角方向に曲げ
られた光線L8とに分離する。
【0075】全反射ミラー7は光線L7に垂直となるよ
うに配置され光線L7に平行な方向に往復動自在に配設
されており、全反射ミラー駆動手段8は全反射ミラー7
を光線L7と平行な方向に駆動する。全反射ミラー7で
反射された光線L7は、L7と同じ光路を辿り再びビー
ムスプリッタ5aに入射され、ビームスプリッタ5aに
おいて光線L8と逆方向に直角に曲げられ受光素子9に
入射される。
【0076】一方、光線L8は透明板1に入射され、透
明板1において変調された後、全反射ミラー6により反
射される。全反射ミラー6は光線L8に垂直に配設され
ており、光線L8は全反射ミラー6において反射され、
反射光は光線L8と同じ光路を逆方向に進み透明板1で
再び変調された後ビームスプリッタ5aに入射され、全
反射ミラー7で反射された光線と合成され光線L9とし
て受光素子9に入射される。
【0077】本実施の形態においては、上記光学系によ
りマイケルソン型干渉計が構成されており、マイケルソ
ン型干渉計の参照光アーム(光線L8の光路)に図1に
示した透明板1が挿入された構成となっている。
【0078】尚、本実施の形態において、透明板1によ
る変調動作は実施の形態1で説明したものと同様である
ため説明は省略する。
【0079】以上、実施の形態2,3において説明し
た、光学系の構成、使用光源および使用光源の中心波
長、変調周波数、透明板の材質は一例であり、様々な光
学系において、実施の形態2,3と同様に光位相変調が
対応可能となる。
【0080】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。
【0081】(実施例1)実施例1では、実施の形態2
の光位相変調装置により光位相変調を行った例について
示す。
【0082】本実施例においては、透明板1としては、
厚さ1000μm、縦横の長さがそれぞれ15mmの溶
融石英板を使用した。光源としては、発振中心波長λc
=850nmのスーパルミネッセントダイオード(SL
D)を使用した。駆動手段3はガルバノメータスキャナ
を用い、正弦波により変調周波数500Hz、駆動電圧
2.9Vにて、参照光の位相変調を行い、干渉信号のヘ
テロダイン検波を行った。
【0083】図5(a)は図3の干渉光学系において参
照光アームと信号光アームの光路差を0としたときの受
光素子から出力されるヘテロダイン検波信号を示す図で
あり、図5(b)は透明板を駆動する駆動手段(ガルバ
ノメータスキャナ)に印加した変調信号を示す図であ
る。
【0084】図3の光学系において、駆動手段3(ガル
バノメータスキャナを使用)に図5(b)に示したよう
な変調信号を印加することにより透明板1を周波数Ω
(=500Hz)で振動させた状態で検波信号を入射し
た。全反射ミラー7の全反射ミラー駆動手段8を移動さ
せて信号光および参照光アームの光学距離の差を0にす
ることにより図5(a)に示したような干渉信号波形が
得られた。図5(a)から分かるように、受光素子9で
は変調周波数の2倍の周波数2Ω(=1kHz)((数
11)のexp(j2mΩt)の項)の干渉信号を検出
することができた。これにより、低周波であるため、非
常に容易に安定な信号処理が可能となった。
【0085】(実施例2)実施例2では、実施の形態3
の光位相変調装置により光位相変調を行った例について
示す。
【0086】本実施例においては、透明板1としては、
厚さ900μm、直径10mmのパイレックスガラス板
を使用した。光源4としては、発振中心波長λ0=85
0nmのスーパルミネッセントダイオード(SLD)を
使用した。駆動手段3はガルバノメータスキャナを用
い、正弦波により変調周波数250Hz、駆動電圧73
0mVにて、参照光の位相変調を行い、干渉信号のヘテ
ロダイン検波を行った。
【0087】図6(a)は図4の干渉光学系において参
照光アームと信号光アームの光路差を0としたときの受
光素子から出力されるヘテロダイン検波信号を示す図で
あり、図6(b)は透明板を駆動する駆動手段(ガルバ
ノメータスキャナ)に印加した変調信号を示す図であ
る。
【0088】図4の光学系において、駆動手段3(ガル
バノメータスキャナを使用)に図6(b)に示したよう
な変調信号を印加することにより透明板1を周波数Ω
(=250Hz)で振動させた状態で検波信号を入射し
た。全反射ミラー7の全反射ミラー駆動手段8を移動さ
せて信号光および参照光アームの光学距離の差を0にす
ることにより図6(a)に示したような干渉信号波形が
得られた。図5(a)から分かるように、受光素子9で
は変調周波数の2倍の周波数2Ω(=500Hz)
((数11)のexp(j2mΩt)の項)の干渉信号
を検出することができ、低周波であるため、非常に容易
に安定な信号処理が可能となった。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
光位相変調方法によれば、以下のような有利な効果が得
られる。
【0090】(1)透明板に所定周波数で任意の角度変
位を与えるだけで、その透明板への光の入射角の周期的
な変化に伴って、透過光を位相変調することが可能な光
位相変調方法を提供することができる。
【0091】(2)光学系を構成する際、透明板は光路
中に挿入されるのみであり、光学系を構成する他の構成
要素への影響がないため光軸ずれ等が生じることがな
く、安定した光学系を構成することが可能な光位相変調
方法を提供することができる。
【0092】(3)光路中へ透明板を挿入する際、透明
板の初期角度は任意でよいため、透明板を挿入する際の
光軸の再調整を必要としない光位相変調方法を提供する
ことができる。
【0093】(4)光路中に透明板を挿入できるスペー
スさえあればよく、光学系全体を小型化することが可能
な光位相変調方法を提供することができる。
【0094】また、本発明の請求項2に記載の光位相変
調装置によれば、以下のような有利な効果が得られる。
【0095】(1)透明板を光学系の光路中に挿入し、
繰り返し角度変位を与えるだけで、非常に簡便かつ簡単
な構成で、ヘテロダイン検波に適した、安定した光の位
相変調を行うことが可能な光位相変調装置を提供するこ
とができる。
【0096】(2)光路中に透明板を挿入するため、光
学系を構成する他の構成要素への影響がないため光軸ず
れ等が生じることがなく、安定した光学系を構成するこ
とが可能な光位相変調装置を提供することができる。
【0097】(3)光路中へ透明板を挿入する際、透明
板の初期角度は任意なため、透明板を挿入することによ
る光軸の再調整を必要としない光位相変調装置を提供す
ることができる。
【0098】(4)光路中に透明板を挿入できるスペー
スさえあればよく、光学系全体を小型化することが可能
な光位相変調装置を提供することができる。
【0099】(5)構成が極めて簡単であり、安価でコ
ンパクトに構成することが可能であり、組立性やメンテ
ナンス性に優れた光位相変調装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光位相変調装置
の斜視図
【図2】(a)透明板に対し垂直に光線が入射され透過
した場合を表す模式図 (b)透明板を入射光に対して角度変位θだけ傾け光線
を透過させた場合を表す模式図
【図3】本発明の実施の形態2における光位相変調装置
の構成を表す図
【図4】本発明の実施の形態3における光位相変調装置
の構成を表す図
【図5】(a)図3の干渉光学系において参照光アーム
と信号光アームの光路差を0としたときの受光素子から
出力されるヘテロダイン検波信号を示す図 (b)透明板を駆動する駆動手段(ガルバノメータスキ
ャナ)に印加した変調信号を示す図
【図6】(a)図4の干渉光学系において参照光アーム
と信号光アームの光路差を0としたときの受光素子から
出力されるヘテロダイン検波信号を示す図 (b)透明板を駆動する駆動手段(ガルバノメータスキ
ャナ)に印加した変調信号を示す図
【図7】音響光学効果を用いた光位相変調の模式図
【符号の説明】
1 透明板 2 光線 3 駆動手段 4 光源 5a、5b、5c ビームスプリッタ 6 全反射ミラー 7 全反射ミラー 8 全反射ミラー駆動手段 9 受光素子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の周波数で反復的な角度変位が与えら
    れる透明板に光線を透過させることにより前記透明板を
    透過した前記光線を位相変調することを特徴とする光位
    相変調方法。
  2. 【請求項2】光線を透過させる透明板と、前記透明板に
    所定の周波数で反復的な角度変位を与える駆動手段と、
    を備え、前記駆動手段により駆動され反復的な角度変位
    が与えられた前記透明板に前記光線を透過させることに
    より前記光線を位相変調することを特徴とする光位相変
    調装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004126590A (ja) * 2002-10-02 2004-04-22 Leica Microsystems Wetzler Gmbh 顕微鏡で位相差観察または変調コントラスト観察を実現するための位相シフト方法および装置
US7764414B2 (en) 2006-12-19 2010-07-27 Lasertec Corporation Illumination apparatus and illumination method
JP2011257155A (ja) * 2010-06-04 2011-12-22 Canon Inc 変形計測装置および変形計測方法

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