JPH11173851A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH11173851A
JPH11173851A JP9354143A JP35414397A JPH11173851A JP H11173851 A JPH11173851 A JP H11173851A JP 9354143 A JP9354143 A JP 9354143A JP 35414397 A JP35414397 A JP 35414397A JP H11173851 A JPH11173851 A JP H11173851A
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JP
Japan
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vibrator
electrode
angular velocity
stopper
movable
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Application number
JP9354143A
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English (en)
Inventor
Kazufumi Moriya
和文 森屋
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動子の変位量を規制するストッパを設ける
ことにより、基板側と振動子側の電極等が互いに接触す
るのを防止し、検出動作を安定化させる。 【解決手段】 角速度センサ21は、振動子7を可動側
駆動電極8、固定側駆動電極12により矢示A方向に振
動させた状態で、振動子7をZ軸周りの角速度に応じて
矢示F方向に変位させ、この変位量を可動側検出電極
9、固定側検出電極13によって検出する。そして、基
板2上に設けた各ストッパ22は、接続部23により振
動子7と同電位に保持された状態で、矢示F方向に対す
る振動子7の変位量を規制し、可動側駆動電極8と固定
側駆動電極12、可動側検出電極9と固定側検出電極1
3がそれぞれ接触するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体の角速度を
検出するのに好適に用いられる角速度センサに関し、特
に、シリコン材料をエッチング処理することによって形
成される角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、角速度センサは、基板に対して
水平な2軸方向(例えばX軸,Y軸方向)に変位可能と
なった振動子を有し、この振動子を例えばX軸向に振動
させた状態でZ軸回りの角速度が加えられたときには、
振動子がコリオリ力(慣性力)によりY軸方向に変位す
るのを利用して角速度を検出する構成となっている。
【0003】そこで、この種の従来技術による角速度セ
ンサを図7ないし図9に基づいて説明する。
【0004】1は従来技術による角速度センサ、2は該
角速度センサ1を構成するため高抵抗の単結晶シリコン
材料等により形成された長方形状の基板を示し、該基板
2上には後述の可動部3、固定部10,11が設けられ
ている。ここで、便宜上、基板2の長手方向をX軸方
向、長手方向と直交する方向をY軸方向、基板2の表面
と垂直な方向をZ軸方向とする。
【0005】3は基板2上に設けられた角速度検出用の
可動部で、該可動部3は、図7および図8に示す如く、
絶縁膜4を介して基板2上に固着された例えば4個の支
持部5,5,…と、該各支持部5に梁6,6,…を介し
て連結され、X軸方向に延びる棒状の振動子7とから構
成されている。
【0006】ここで、可動部3は、絶縁膜4を介して基
板2上に形成した低抵抗(例えば0.01〜0.02Ω
cm程度)のシリコン層に対してエッチング処理を施す
ことにより、支持部5、梁6、後述の可動側駆動電極
8、可動側検出電極9等が一体形成され、これらはそれ
ぞれ導電性を有している。
【0007】そして、梁6は略コ字状の屈曲部6Aを有
し、基板2と離間した状態でX軸方向およびY軸方向に
可撓性をもって配設されている。また、振動子7は、各
梁6によってX軸方向およびY軸方向に変位可能に支持
され、可動側駆動電極8、可動側検出電極9と共に基板
2から離間している。
【0008】8,8は後述の固定側駆動電極12と共に
振動子7を振動させる振動発生手段を構成した前,後の
可動側駆動電極で、該各可動側駆動電極8は、図8およ
び図9に示す如く、振動子7の長さ方向両端側に一体形
成されている。そして、各可動側駆動電極8は、互いに
ほぼ等しい間隔をもってX軸方向に延びる複数の電極板
8A,8A,…を有し、全体として櫛状に形成されてい
る。
【0009】9,9は後述の固定側検出電極13と共に
振動子7の変位量を検出する変位検出手段を構成した
左,右の可動側検出電極で、該各可動側検出電極9は、
図9に示す如く、振動子7の長さ方向中間部に位置して
左,右両側に突設され、X軸方向に延びる例えば4個の
電極板9A,9A,…を有している。
【0010】10,10は振動子7の長さ方向両端側に
配設された前,後の固定部で、該各固定部10は、図8
に示す如く、固定側駆動電極12と共に導電性を有する
低抵抗なシリコン材料等によって形成され、絶縁膜4を
介して基板2上に固着されている。また、11,11は
振動子7の幅方向両側に配設された左,右の固定部で、
該各固定部11も固定側検出電極13と共に低抵抗なシ
リコン材料等によって形成され、絶縁膜4を介して基板
2上に固着されている。
【0011】12,12は前,後の固定部10にそれぞ
れ一体形成された固定側駆動電極で、該各固定側駆動電
極12は、図9に示す如く、互いにほぼ等しい間隔をも
ってX軸方向に延びる複数の電極板12A,12A,…
を有し、該各電極板12Aは、可動側駆動電極8の各電
極板8Aと所定の駆動電極間隔d1 をもってY軸方向で
対向している。
【0012】そして、前,後の固定側駆動電極12は、
互いに逆位相となる交流の駆動信号が印加されることに
より、各可動側駆動電極8との間でX軸方向の静電引力
を交互に発生させ、振動子7を図7中の矢示A方向に振
動させる。
【0013】13,13,…は左,右の固定部11に例
えば2個ずつ一体形成された略「F」字状の固定側検出
電極で、該各固定側検出電極13は、図9に示す如く、
X軸方向に延びる電極板13A,13Aを有し、振動子
7側に面した一側側面が可動側検出電極9の各電極板9
Aと所定の検出電極間隔d2 をもってY軸方向で対向す
ると共に、他側側面が各電極板9Aと検出電極間隔d3
をもってY軸方向で対向している。
【0014】そして、各固定側検出電極13は、振動子
7が図7中の矢示F方向に変位したときに、可動側検出
電極9との間で検出電極間隔d2 ,d3 を変化させるこ
とにより、振動子7の変位量を両者間の静電容量の変化
として検出する。
【0015】従来技術による角速度センサ1は上述の如
き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0016】まず、外部の駆動回路(図示せず)等から
各固定部10を介して前,後の固定側駆動電極12に駆
動信号がそれぞれ印加されると、該各固定側駆動電極1
2と可動側駆動電極8との間には、X軸方向の静電引力
が振動子7の両端側で交互に発生し、振動子7は図7中
の矢示A方向に振動する。
【0017】そして、この状態でZ軸回りの角速度が振
動子7に加えられると、振動子7にはY軸方向のコリオ
リ力が作用するため、振動子7は角速度の大きさに応じ
て図7中の矢示F方向に変位する。これにより、可動側
検出電極9と固定側検出電極13との間では検出電極間
隔d2 ,d3 が変化し、両者間の静電容量が振動子7の
変位量に応じて変化するので、この静電容量の変化は
左,右の各固定部11等から角速度の検出信号として外
部の検出回路(図示せず)等に導出される。
【0018】一方、他の従来技術として、可動部の変位
量を規制するためのストッパを基板または可動部に設
け、可動部を過度の外力等から保護する構成とした角速
度センサも知られている(特開平9−33557号公報
等)。
【0019】この場合、可動部は、基板上に第1の梁を
介してX軸方向に変位可能に設けられたサブ基板と、該
サブ基板上に第2の梁を介してY軸方向に変位可能に設
けられた振動子とから構成され、振動子は基板に対して
X軸,Y軸方向に相対変位可能となっている。
【0020】そして、サブ基板を振動子と共にX軸方向
に振動させた状態でZ軸回りの角速度が加えられたとき
には、振動子がこの角速度に応じてサブ基板上でY軸方
向に変位する。また、ストッパは基板とサブ基板との間
に設けられ、サブ基板が基板に対してX軸方向等に大き
く変位するのを規制し、第1の梁が外力等によって損傷
されるのを防止している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、可動側検出電極9と固定側検出電極13と
を、これらの電極板9A,13AがY軸方向で検出電極
間隔d2 ,d3 をもって互いに対向するように配設し、
この状態で振動子7を角速度に応じてY軸方向に変位さ
せる構成としている。
【0022】このため、例えばY軸方向の外力等が振動
子7に加えられたり、Z軸周りの大きな角速度等が生じ
たりした場合には、振動子7がY軸方向に大きく変位
し、これに伴って可動側検出電極9の電極板9Aが固定
側検出電極13の電極板13Aと接触することがあり、
これらがショートして角速度の検出動作が不安定になる
という問題がある。
【0023】しかも、従来技術では、可動側検出電極9
と固定側検出電極13との間の静電容量を検出するた
め、例えば検出回路等によってこれらの間に交流電圧等
を印加する場合があり、可動側検出電極9と固定側検出
電極13とが一旦接触すると、これらの間に生じる静電
引力によって振動子7が固定部11に固着し易いため、
角速度の検出が不可能となる虞れがある。
【0024】さらに、振動子7がY軸方向に大きく変位
した場合には、可動側駆動電極8も固定側駆動電極12
と接触、固着する場合があり、振動子7の振動状態が不
安定となり易いため、信頼性を向上させるのが難しいと
いう問題がある。
【0025】また、他の従来技術では、サブ基板の変位
量をストッパにより規制しているに過ぎず、サブ基板に
対する振動子の変位量は規制されていないため、振動子
が外力等によりサブ基板上でY軸方向に大きく変位する
と、従来技術と同様の問題が生じる。
【0026】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、振動子が外力等によって過度
に変位するのを確実に規制でき、振動発生手段と変位検
出手段とを安定して作動させることができると共に、信
頼性を向上できるようにした角速度センサを提供するこ
とを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用する角速度センサは、基板と、該
基板上に設けられた支持部と、該支持部に梁を介して連
結され、基板に対して水平な2軸方向に変位可能となっ
た振動子と、該振動子を水平方向の2軸のうち一方の軸
方向に振動させる振動発生手段と、該振動発生手段によ
って振動子を一方の軸方向に振動させた状態で基板と垂
直な軸周りに角速度が加えられたときに、振動子が水平
方向の2軸のうち他方の軸方向に変位する変位量を検出
する変位検出手段とから構成している。
【0028】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、基板上には、振動子が他方の軸方向に変位した
ときに該振動子の変位量を規制するストッパを設けたこ
とにある。
【0029】このように構成することにより、振動子が
予め定められた許容範囲を外れて他方の軸方向に大きく
変位しようとするときには、その変位量をストッパによ
って許容範囲内に規制することができる。これにより、
例えば振動発生手段または変位検出手段として基板、振
動子にそれぞれ電極等を設ける場合には、振動子側の電
極が基板側の電極と接触するのをストッパによって防止
することができる。
【0030】また、請求項2の発明では、ストッパに
は、振動子に向けて尖った突起部を設け、該突起部は、
振動子が他方の軸方向に変位したときに振動子と当接す
る構成としている。
【0031】これにより、振動子が他方の軸方向に大き
く変位したときには、振動子をストッパの突起部に当接
させ、振動子が過度に変位するのをストッパによって阻
止することができる。そして、振動子はストッパの突起
部に小さな接触面積で当接するから、振動子がストッパ
に固着するのを防ぐことができる。
【0032】さらに、請求項3の発明では、ストッパ
は、振動子と同電位に保持する構成としている。
【0033】これにより、振動子がストッパに当接した
としても、振動子とストッパとは同電位になっているか
ら、これらの間に静電引力を生じることがなくなり、振
動子がストッパと固着するのを防止することができる。
【0034】また、請求項4の発明では、振動発生手段
は、振動子に設けられた可動側駆動電極と、基板上に固
定して設けられ、該可動側駆動電極と他方の軸方向で対
向した固定側駆動電極とからなり、ストッパと振動子と
の隙間寸法は、可動側駆動電極と固定側駆動電極との対
向間隔よりも小さく設定する構成としている。
【0035】これにより、振動子が他方の軸方向に大き
く変位したときには、可動側駆動電極が固定側駆動電極
に接触する前に振動子がストッパに当接するので、可動
側駆動電極が固定側駆動電極と接触するのをストッパに
よって防止でき、例えば可動側駆動電極、固定側駆動電
極間に駆動信号等を印加することにより、振動子を一方
の軸方向で振動させることができる。
【0036】そして、請求項5の発明では、変位検出手
段は、振動子に設けられた可動側検出電極と、基板上に
固定して設けられ、該可動側検出電極と他方の軸方向で
対向した固定側検出電極とからなり、ストッパと振動子
との隙間寸法は、可動側検出電極と固定側検出電極との
対向間隔よりも小さく設定する構成としている。
【0037】これにより、振動子が他方の軸方向に大き
く変位したときには、可動側検出電極が固定側検出電極
に接触する前に振動子がストッパに当接するので、可動
側検出電極が固定側検出電極と接触するのをストッパに
よって防止でき、振動子の変位量を例えば可動側検出電
極、固定側検出電極間の静電容量の変化として検出する
ことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図1ないし図6を参照しつつ詳細に説明する。
【0039】ここで、図1ないし図5は本発明の実施例
を示し、本実施例では、従来技術と同一の構成要素に同
一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0040】21は本実施例による角速度センサを示
し、該角速度センサ21は、図1ないし図3に示す如
く、基板2、可動部3、固定部10,11等からなり、
従来技術の角速度センサ1とほぼ同様に構成されてい
る。そして、可動部3は、支持部5、梁6、振動子7等
からなり、振動子7には可動側駆動電極8および可動側
検出電極9が設けられると共に、固定部10には固定側
駆動電極12、固定部11には固定側検出電極13がそ
れぞれ設けられている。さらに、本実施例による角速度
センサ21には、後述のストッパ22,22,…が設け
られている。
【0041】22,22,…は基板2上に絶縁膜4を介
して固着された例えば4個のストッパで、該各ストッパ
22は、図1ないし図4に示す如く、導電性を有する低
抵抗なシリコン材料等からなり、振動子7の長さ方向両
端側に位置して幅方向の左,右両側にそれぞれ配設され
ている。そして、各ストッパ22の側面には、図5に示
す如く、振動子7に向けて尖った例えば2個の突起部2
2A,22Aが一体形成され、該各突起部22Aの先端
側は、振動子7の側面とY軸方向の隙間寸法Sを介して
対向している。
【0042】ここで、各ストッパ22の隙間寸法Sは、
可動側駆動電極8と固定側駆動電極12との間に形成さ
れる駆動電極間隔d1 よりも小さく(d1 >S)、かつ
可動側検出電極9と固定側検出電極13との間に形成さ
れる検出電極間隔d2 ,d3よりも小さい寸法(d2 >
S、d3 >S)として形成されている。
【0043】そして、ストッパ22は、振動子7がY軸
方向に変位したときに各突起部22Aが振動子7の側面
と当接することにより、振動子7が図1中に示す中立位
置からY軸方向の左,右両側に向けて隙間寸法Sよりも
大きく変位するのを規制している。これにより、ストッ
パ22は、可動側駆動電極8が固定側駆動電極12と接
触するのを防止し、可動側検出電極9が固定側検出電極
13と接触するのを防止している。
【0044】23,23,…は支持部5とストッパ22
とに一体形成された4個の接続部で、該各接続部23
は、図4に示す如く、基板2上に絶縁膜4を介して形成
された低抵抗なシリコン材料等から構成されている。そ
して、各接続部23は、ストッパ22と支持部5とをそ
れぞれ接続し、各ストッパ22を支持部5、梁6を介し
て振動子7と同電位に保持するものである。
【0045】本実施例による角速度センサ21は、上述
の如き構成を有するもので、その基本的作動については
従来技術によるものと格別差異はない。即ち、角速度セ
ンサ21の作動時には、可動側駆動電極8、固定側駆動
電極12を用いて振動子7を図1中の矢示A方向に振動
させた状態で、振動子7がZ軸回りの角速度に応じて図
1中の矢示F方向に変位し、この変位量を可動側検出電
極9と固定側検出電極13との間で静電容量の変化とし
て検出する。
【0046】然るに、本実施例では、基板2上に各スト
ッパ22を設け、振動子7がY軸方向に変位したときに
は、該振動子7の変位量を各ストッパ22によって規制
する構成としたから、振動子7がY軸方向に大きく変位
したときには、振動子7をストッパ22の各突起部22
Aに当接させることができ、これによって振動子7が中
立位置からY軸方向の左,右両側に向けてストッパ22
との隙間寸法Sよりも大きく変位するのを確実に規制す
ることができる。
【0047】そして、この場合には、振動子7とストッ
パ22との隙間寸法Sを駆動電極間隔d1 および検出電
極間隔d2 ,d3 よりも小さく形成したから、振動子7
側の可動側駆動電極8、可動側検出電極9が基板2側の
固定側駆動電極12、固定側検出電極13と接触する前
に振動子7をストッパ22に当接させることができる。
これにより、可動側駆動電極8と固定側駆動電極12と
が接触してショートし、振動子7の振動状態が不安定と
なったり、可動側検出電極9と固定側検出電極13とが
接触してショートし、振動子7の検出変位量に誤差が生
じたりするのをストッパ22によって確実に防止するこ
とができる。
【0048】従って、本実施例によれば、例えばY軸方
向の外力、Z軸方向の大きな角速度等によって振動子7
がY軸方向へと過度に変位するのを確実に規制でき、振
動子7を安定的に振動させた状態で角速度に応じて変位
する振動子7の変位量を正確に検出できると共に、信頼
性を大幅に向上させることができる。
【0049】また、ストッパ22には、振動子7に向け
て尖った各突起部22Aを設けたから、振動子7とスト
ッパ22との接触面積を小さくでき、振動子7がストッ
パ22と固着するのを確実に抑制することができる。
【0050】さらに、各ストッパ22と振動子7とを各
接続部23等を介して同電位に保持するようにしたか
ら、振動子7がストッパ22に当接したときには、これ
らの間に生じる電位差によって振動子7とストッパ22
との間に静電引力が生じるのを抑制でき、この静電引力
によって振動子7がストッパ22に当接した状態のまま
固着されるのを確実に防止することができる。そして、
振動子7とストッパ22とが接触したとしても、可動側
駆動電極8、可動側検出電極9の電位を安定した状態に
保持することができる。
【0051】また、4個のストッパ22を、振動子7の
長さ方向両端側に位置して幅方向の左,右両側にそれぞ
れ配設したから、振動子7がX軸方向に振動しつつY軸
方向に変位するときに、図1中に示す中立位置から斜め
に傾くように変位した場合でも、可動側駆動電極8、可
動側検出電極9が固定側駆動電極12、固定側検出電極
13と接触するのを各ストッパ22によって確実に阻止
することができる。
【0052】なお、図6に本実施例の変形例として示す
ように、梁6に対してX軸方向に突出した凸部6Bを設
け、振動子7がY軸方向に大きく変位したときには、梁
6の凸部6Bをストッパ22′の各突起部22A′に当
接させることにより、振動子7の変位量を規制する構成
としてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、基板上には、振動子が他方の軸方向に変位
したときに該振動子の変位量を規制するストッパを設け
る構成としたので、振動子が外力等により他方の軸方向
に向けて過度に変位するのを確実に防止でき、例えば振
動発生手段または変位検出手段として基板、振動子にそ
れぞれ電極等を設ける場合には、これらの各電極等が振
動子の変位に伴って互いに接触するのを確実に防ぐこと
ができる。従って、振動子を振動発生手段により安定し
て振動させることができ、この状態で角速度に応じて変
位する振動子の変位量を変位検出手段により正確に検出
できると共に、信頼性を大幅に向上させることができ
る。
【0054】また、請求項2に記載の発明によれば、ス
トッパには、振動子に向けて尖った突起部を設け、振動
子が他方の軸方向に変位したときには、該突起部が振動
子に当接する構成としたから、振動子が他方の軸方向に
向けてストッパとの隙間寸法よりも大きく変位するのを
確実に規制でき、振動子がストッパと固着するのを突起
部によって防ぐことができる。
【0055】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
ストッパと振動子とを同電位に保持する構成としたか
ら、振動子がストッパに当接したとしても、これらの間
に生じる静電引力によって振動子がストッパに固着する
のを確実に防止することができる。また、振動子とスト
ッパとが接触した場合でも、例えば振動子に設けた電極
等の電位を安定させることができる。
【0056】また、請求項4に記載の発明によれば、ス
トッパと振動子との隙間寸法は、可動側駆動電極と固定
側駆動電極との間隔よりも小さくする構成としたから、
可動側駆動電極が固定側駆動電極と接触してショートす
るのをストッパによって確実に防止でき、振動子を可動
側駆動電極、固定側駆動電極により安定して振動させる
ことができる。
【0057】そして、請求項5に記載の発明によれば、
ストッパと振動子との隙間寸法は、可動側検出電極と固
定側検出電極との間隔よりも小さくする構成としたか
ら、可動側検出電極が固定側検出電極と接触してショー
トするのをストッパによって確実に防止でき、振動子の
変位量を可動側検出電極、固定側検出電極により安定し
て検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による角速度センサを示す平面
図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた拡大断面図で
ある。
【図3】図1中の矢示III − III方向からみた拡大断面
図である。
【図4】図1中の矢示IV−IV方向からみた拡大断面図で
ある。
【図5】図1中の要部拡大図である。
【図6】実施例の変形例を示す図5と同様の要部拡大図
である。
【図7】従来技術による角速度センサを示す平面図であ
る。
【図8】図7中の矢示VIII−VIII方向からみた拡大断面
図である。
【図9】図7中の要部拡大図である。
【符号の説明】
2 基板 5 支持部 6 梁 7 振動子 8 可動側駆動電極(振動発生手段) 9 可動側検出電極(変位検出手段) 12 固定側駆動電極(振動発生手段) 13 固定側検出電極(変位検出手段) 21 角速度センサ 22,22′ ストッパ 22A,22A′ 突起部 d1 駆動電極間隔 d2 ,d3 検出電極間隔 S 隙間寸法

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に設けられた支持部
    と、該支持部に梁を介して連結され、前記基板に対して
    水平な2軸方向に変位可能となった振動子と、該振動子
    を水平方向の2軸のうち一方の軸方向に振動させる振動
    発生手段と、該振動発生手段によって前記振動子を一方
    の軸方向に振動させた状態で基板と垂直な軸周りに角速
    度が加えられたときに、前記振動子が水平方向の2軸の
    うち他方の軸方向に変位する変位量を検出する変位検出
    手段とからなる角速度センサにおいて、前記基板上に
    は、前記振動子が他方の軸方向に変位したときに該振動
    子の変位量を規制するストッパを設ける構成としたこと
    を特徴とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記ストッパには、前記振動子に向けて
    尖った突起部を設け、該突起部は、前記振動子が他方の
    軸方向に変位したときに前記振動子と当接する構成とし
    てなる請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記ストッパは、前記振動子と同電位に
    保持する構成としてなる請求項1または2に記載の角速
    度センサ。
  4. 【請求項4】 前記振動発生手段は、前記振動子に設け
    られた可動側駆動電極と、前記基板上に固定して設けら
    れ、該可動側駆動電極と前記他方の軸方向で対向した固
    定側駆動電極とからなり、前記ストッパと振動子との隙
    間寸法は、前記可動側駆動電極と固定側駆動電極との間
    隔よりも小さく設定する構成としてなる請求項1,2ま
    たは3に記載の角速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記変位検出手段は、前記振動子に設け
    られた可動側検出電極と、前記基板上に固定して設けら
    れ、該可動側検出電極と前記他方の軸方向で対向した固
    定側検出電極とからなり、前記ストッパと振動子との隙
    間寸法は、前記可動側検出電極と固定側検出電極との間
    隔よりも小さく設定する構成としてなる請求項1,2,
    3または4に記載の角速度センサ。
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