JPH11173115A - ローラタペット - Google Patents

ローラタペット

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Publication number
JPH11173115A
JPH11173115A JP35224297A JP35224297A JPH11173115A JP H11173115 A JPH11173115 A JP H11173115A JP 35224297 A JP35224297 A JP 35224297A JP 35224297 A JP35224297 A JP 35224297A JP H11173115 A JPH11173115 A JP H11173115A
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JP
Japan
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roller
pin
tappet
lubricating oil
oil
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Application number
JP35224297A
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English (en)
Inventor
Akira Matsuura
晃 松浦
Masaji Kumo
雅二 雲
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Publication date
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造コストを低く抑えつつも、より信頼性の向
上したローラタペットを提供する。 【解決手段】ローラ25とピン24との間に、潤滑油中
に含まれた異物を切欠部24aより外部へ排出させる排
出口(隙間P)が形成されているので、万が一ローラタ
ペット20の外部よりローラ25とピン24との間に供
給される潤滑油中に異物が混入していたとしても、かか
る異物は潤滑油とともに排出口(隙間P)を介して直ち
に排出され、それによりローラ25またはピン24の早
期摩耗等を効果的に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カムとバルブとの
間に配置され、前記カムの回転運動を往復運動に変換し
て前記バルブに伝達するローラタペットに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるOHV(Over Head Valve)タイ
プの内燃機関において、回転するカムに追従して往復運
動をし、それによりプッシュロッドに突き上げ動作を行
わしめる機能を有するタペットが知られている。かかる
プッシュロッドの突き上げ動作により、ロッカーアーム
を介してバルブが開放(上昇)するため、タペットはバ
ルブリフタとも呼ばれている。
【0003】タペットには、平面タペットとローラタペ
ットの2種類がある。平面タペットは、一般的に構造が
シンプルで軽量・安価であるという特徴を有するが、カ
ムに対して滑り接触をするために、摩擦による動力損失
等の問題がある。特に近年においては、燃費の向上が重
視される傾向にあり、従って平面タペットより動力損失
の少ないローラタペットが使用される場合が多くなって
きた。
【0004】一方、ローラタペットには、ローラの潤滑
をいかに適切に行うかという問題がある。従来技術によ
るローラの潤滑の態様を以下に説明する。図8は、1シ
リンダあたり4バルブを有する従来技術の内燃機関の動
弁部を、一部断面により示した図である。なお、図8に
おいては、シリンダ等は省略して示されている。
【0005】図8において、カム1の外周には、円筒状
のローラタペット2のローラ2aが当接している。ロー
ラ2aは、完全な円筒状のピン2cにより回転自在に支
持されている。ピン2cの内部には、径方向に延在する
油孔2dが形成されている。油孔2dは、ローラタペッ
ト2内部に穿孔された油孔(不図示)を介して、ローラ
タペット2の底部2bまで延在している。底部2bに
は、プッシュロッド3の下端が当接している。
【0006】上方に向かって延在するプッシュロッド3
は、剛性の高い中空鋼管であり、その中央は長手方向に
沿って延在する油孔3aとなっている。プッシュロッド
3の上端は凹状となっており、ロッカアーム4のアジャ
ストスクリュウ5の先端を受けている。バルブクリアラ
ンスの調整に用いるアジャストスクリュウ5は、調整ね
じ5bによりロッカアーム4に固定されている。アジャ
ストスクリュウ5の内部には、油孔5aが形成され、か
かる油孔5aはロッカアーム4の内部に形成された油孔
4aに連通している。
【0007】ロッカアーム4の油孔4aは、アジャスト
スクリュウ5から、ロッカアーム4を揺動自在に支持す
るサポート6まで延在し、サポート6内に形成された油
孔6aを介して、図示しないシリンダブロック内のメイ
ンホールに連通している。メインホールには、エンジン
動作時に図示しないオイルポンプから所定圧の潤滑油が
供給される。
【0008】ロッカアーム4の先端と、バルブ8のステ
ム8a上端との間には、クロスヘッド7が配置されてお
り、バルブ8は、バルブスプリング9により常に上方に
(ロッカアーム4に向かって)付勢されている。従っ
て、ロッカアーム4の揺動に関わらず、クロスヘッド7
はロッカアーム4とバルブ8との間に挟持され、通常の
動作時にはロッカアーム4またはバルブ8から離れるこ
とはない。
【0009】内燃機関動作時に、不図示のメインホール
から供給された潤滑油は、サポート6内の油孔6aとロ
ッカアーム4の油孔4aと、アジャストスクリュウ5の
油孔5aとを介して、プッシュロッド3の上端に供給さ
れる。この潤滑油は、プッシュロッド3の内部の油孔3
aを伝わりローラタペット2の底部2bに供給され、更
にローラタペット2の内部に形成された油孔を介して、
ピン2cの油孔2dに送られる。
【0010】ローラ2aとピン2cとの間のクリアラン
スは微小であるため、油孔2d内の潤滑油は所定の圧力
に維持されている。したがって、相対回転するローラ2
aとピン2cとの間の全周に潤滑油が供給され、その間
から徐々に外部へとしみ出ることにより、良好な潤滑が
なされるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、メインホー
ルに供給される潤滑油は、その前にオイルフィルタを通
過するため、オイルパン中の潤滑油に混入した異物は本
来的に除去されるようになっている。従って、オイルパ
ン内の異物がローラタペットに悪影響を及ぼすことは、
通常の場合は起こり得ない。しかしながら、たとえばオ
イルフィルタ以降の潤滑経路に、製造時に生じた小さな
バリや鋳砂等の異物が付着していたような場合、かかる
異物は、前記油孔を介してローラタペット2まで潤滑油
とともに搬送されることがある。かかる場合、ピン2c
は完全な円筒状をなしているために、ローラ2aとピン
2cとの間の隙間は全周において小さくなっており、か
かる隙間を介して異物を外部に排出させることができな
いため、滞留した異物がローラ2aとピン2cとの間に
噛み込まれ、それらを早期に摩耗させる恐れがある。
【0012】更に、長期使用によりオイルフィルタの濾
紙に目詰まりが生じたような場合には、内燃機関各部の
潤滑不良を防止すべく、潤滑油はオイルフィルタの濾紙
をバイパスして流れるようになっている。かかる場合、
オイルパン内の異物が、同様に前記油孔を介してローラ
タペット2のローラ2aとピン2cとの間に噛み込まれ
る恐れがある。
【0013】一方、ローラまたはピンとの間に異物が入
り込むことを防止するためには、たとえばシリンダブロ
ックの製造時にバリや鋳砂を徹底的に排除するか、ロー
ラタペット2の直前に別個のオイルフィルタを設けて、
ローラタペット2に供給される潤滑油を濾過するという
手法が考えられる。しかしながら、いずれの手法によっ
ても、製造工数の増大や製造コストの増大を招くという
新たな問題を生じさせる。
【0014】更に、従来技術による潤滑の態様には以下
に述べるような問題もある。上述したように、サポート
6と、ロッカアーム4と、アジャストスクリュウ5と、
ローラタペット2には、機械加工により各油孔が形成さ
れているが、これが各部品の製造コストを上昇させる要
因となっている。一方、プッシュロッド3自体は中空管
より製造されているため、本来的に油孔を機械加工によ
り形成する必要はないが、プッシュロッドに油孔を設け
る必要がないとすれば、管材選定等その設計の自由度が
より広がることとなる。
【0015】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたものであり、製造コストを低く抑えつつ
も、より信頼性の向上したローラタペットを提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明の第1の形態にかかるローラタペットは、カ
ムとバルブとの間に配置され、前記カムの回転運動を往
復運動に変換して前記バルブに伝達するローラタペット
であって、本体と、前記カムの外周上を転動するリング
状のローラと、前記本体に取り付けられており、少なく
とも外周の一部が前記ローラに内接して、前記ローラを
回転自在に支持するピンとから成っており、前記ピン
は、前記外周に形成された凹部と、前記凹部内に配置さ
れた供給口とを有し、前記供給口を介して外部より前記
ローラと前記ピンとの間を潤滑する潤滑油が供給される
ようになっており、更に、前記ローラと前記ピンとの間
には、前記潤滑油中に含まれた異物を前記凹部より外部
へ排出させる排出口が形成されていることを特徴とす
る。
【0017】本発明のローラタペットによれば、前記ロ
ーラと前記ピンとの間に、前記潤滑油中に含まれた異物
を前記凹部より外部へ排出させる排出口が形成されてい
るので、万が一前記供給口を介して外部より前記ローラ
と前記ピンとの間に供給される潤滑油中に異物が混入し
ていたとしても、かかる異物は前記潤滑油とともに前記
排出口を介して直ちに排出され、それによりローラまた
はピンの早期摩耗等を効果的に防止することができる。
【0018】一方、本発明の第2の形態にかかるローラ
タペットは、カムとバルブとの間に配置され、前記カム
の回転運動を往復運動に変換して前記バルブに伝達する
ローラタペットであって、本体と、前記カムの外周上を
転動するリング状のローラと、前記本体に取り付けられ
ており、少なくとも外周の一部が前記ローラに内接し
て、前記ローラを回転自在に支持するピンとから成って
おり、前記ピンは、外部から飛散する潤滑油を回収する
受け部と、前記回収した油を貯蔵しかつ前記ピンと前記
ローラとの間に供給する貯蔵部とを備えたことを特徴と
する。
【0019】本発明のローラタペットによれば、前記ピ
ンが、外部から飛散する潤滑油を回収する受け部と、前
記回収した油を貯蔵しかつ前記ピンと前記ローラとの間
に供給する貯蔵部とを備えているので、たとえばメイン
ホールからローラタペットに至る潤滑経路をわざわざ設
ける必要がなく、それにより製造コストの低減が図れ、
かつ部品の設計の自由度も広がることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明による第1の実施の
形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明によ
る第1の実施の形態にかかるローラタペットを示す斜視
図である。図1において、ローラタペット20は円筒状
の本体21を備えている。本体21は、その下端に一対
の脚部21a、21bを形成しており、かかる脚部21
a、21bは、本体21の軸線に直交する方向に穿設さ
れた孔部21c、21dを有している。
【0021】本体21の脚部21a、21bの孔部21
c、21dを貫通するようにして、円筒状のピン24が
取り付けられている。ピン24は、孔部21c、21d
に対して相対回転しないよう、圧入等により固定的に取
り付けられている。ピン24の外周には、リング状ロー
ラ25がピン24に対して回転可能に配置されている。
【0022】更に図2を参照して、ピン24の構成につ
いて詳細に説明する。図2は、ピン24の斜視図であ
り、図中ピン24の周囲において二点鎖線で示されてい
るのはローラ25である。なお、構成を容易に理解する
ために、図1または後述する図3に対して、図2におい
てはピンは背面から図示されている。ピン24は、水平
方向両側面に凹部としての浅い切欠24a(図2におい
ては一方のみ図示)を形成している。切欠24aは、そ
の中央部が平坦であり、両側にいくに従い切欠量が減少
し、ピン24の両端の手前で終端しているが、ローラ2
5の幅よりも長く延在している。従って、ローラ25と
切欠24aとの間には、他の周部より大きな隙間Pが生
じている。
【0023】一対の切欠24aの中央部を貫通するよう
にして、水平方向に油孔24bが穿設されている。潤滑
油の供給口としての油孔24bは、ピン24の内部で、
ピン24の左端面から延在する油孔24cに連通してい
る。油孔24cの外方端はメクラ蓋24dにより閉止さ
れている。更に、ピン24の左端近傍において、垂直方
向に油孔24fが上下に貫通するように穿設され、ピン
24の内部で油孔24cに連通している。ピン24の外
周には、油孔24fの両端を通るようにして、円周溝2
4gが形成されている。
【0024】次に図3を参照して、ローラタペット20
の潤滑経路について説明する。図3は、図1のローラタ
ペット20の断面図であり、プッシュロッド3とともに
示す図である。図3において、プッシュロッド3の下端
を受けるようRがつけられた、ローラタペット20にお
ける本体21の底部21fの中央には、袋孔状の油孔2
1gが穿設されている。
【0025】更に、油孔21gの下端に向かって、本体
21の側方より油孔21hが穿設されており、両油孔2
1h、21gは互いに連通している。加えて、本体21
の脚部21bの下端から上方に向かって、油孔21iが
穿設されており、両油孔21i、21hは互いに連通し
ている。油孔21h、21iは、いずれもその外方端を
メクラ蓋21j、21kにより閉止されている。油孔2
1iは、ピン24が組み込まれた状態で、その円周溝2
4g(図2)に一致する位置に形成されており、従って
ピン24の油孔24fにも連通することとなる。
【0026】次に、図2,3を参照して、本実施の形態
にかかるローラタペットの作用について説明する。図3
において、ローラ25は、図示しないカム面上を転動し
ているものとする。内燃機関の動作時に、図示しないメ
インホールよりプッシュロッド3の油孔3aを介して、
潤滑油がローラタペット20における本体21の底部2
1fに向かって供給される。
【0027】底部21fに供給された潤滑油は、本体2
1内の油孔21gと、油孔21hと、油孔21iとを介
して、ピン24内の油孔24fに至る。更に潤滑油は、
油孔24fと、油孔24cと、油孔24bとを介して、
ピン24の切欠部24a(図2)に至り、切欠部24a
とローラ25との間の空間を充たす。この潤滑油は、ロ
ーラ25の内周に付着して、ローラ25の回転ととも
に、ピン24とローラ25との間に進入し、ここを適宜
潤滑することなる。
【0028】ところで、潤滑油中に異物が混入していた
場合、かかる異物は同じ経路をたどり、切欠部24aま
で搬送されることとなる。しかるに、かかる異物が切欠
部24a内に滞留すると、回転するローラ25とピン2
4との間に噛み込まれ、それにより硬度の低いピン24
の外周を早期摩耗させる恐れがある。
【0029】そこで、本実施の形態においては、切欠部
24aの長さをローラ25の幅よりも長く設定し、潤滑
油がローラ25と切欠部24aとの間から外部へ排出で
きるよう隙間Pを設けている。かかる隙間Pは、異物の
排出口として機能する。従って、たとえ潤滑油中に異物
が混入して、切欠部24aまで搬送されてきたとして
も、かかる排出口を介して直ちに外部へ排出され、それ
によりピン24の早期摩耗等を防止することができる。
なお、ローラ25と切欠部24aとのクリアランスは、
小さく設定されているために、潤滑油の外部への排出量
は小さく抑えられており、従ってローラ25と切欠部2
4aとの間における油圧は、一定値以上に維持されるよ
うになっている。更に、切欠部24aはピン24の側部
に形成されていることから、不図示のカムからローラ2
5が強い力を受けても、切欠部を設けない場合に比べ、
ピン24の面圧が大きく上昇することはない。
【0030】ところで、以上の実施の形態にかかるロー
ラタペットは、異物の噛み込み防止という点できわめて
優れているものの、メインホールからピンに至るまで潤
滑経路を確保すべく各部に油孔を必要とするため、比較
的製造コストの高いものとなっている。そこで、製造コ
ストをより低減させた本発明による第2の実施の形態に
ついて、以下に説明する。
【0031】図4は、第2の実施の形態にかかるローラ
タペット120の図2と同様な断面図である。図5は、
図4に示すピンをV−V線に沿って切断して矢印方向に
見た拡大断面図である。なお、第2の実施の形態につい
ては、図2、3に示す実施の形態に対して異なる点を中
心に説明し、共通する部分については詳細な説明を省略
する。
【0032】図4、5に示す第2の実施の形態が、第1
の実施の形態と大きく異なるのは、そのピンの形状であ
る。より具体的には、浅い切欠部の位置が、第1の実施
の形態においてはピン24の水平方向側面であるのに対
し、第2の実施の形態においてはピン124の上部に形
成されている。また、第2の実施の形態においては、ピ
ンに油孔を設けていないことが特徴である。切欠124
aは、その中央部が平坦であり、両側にいくに従い切欠
量が減少し、ピン124の両端の手前で終端している
が、ローラ125の幅よりも長く延在している。従っ
て、ローラ125と切欠124aとの間には、わずかな
隙間Sが生じている。一方、ローラ125と、本体12
1の脚部121a、121bとの間には所定の隙間Cが
形成されている。
【0033】ところで、ローラタペットが動作する環境
においては、回転するカムノーズから潤滑油が跳ね飛ば
されたり、場合によってはカム面にクーリングジェット
が向けられたりして、きわめて潤滑油が飛散しやすい状
況となっている。
【0034】従って、本実施の形態のように、ローラ1
25と、本体121の脚部121a、121bとの間に
隙間Cが形成されていれば、かかる隙間Cを介して潤滑
油がピン124の外周まで飛散する。そこで、ピン12
4の上部において、ローラ125の幅を超える長さの切
欠部124aを形成することにより、飛散した潤滑油を
回収することができ、かつ回収した潤滑油を隙間Sを介
して切欠部124a内に取り込んで貯蔵することができ
る。この貯蔵した潤滑油を用いれば、内燃機関の動作に
応じて潤滑油の飛散量が変動しても、安定してローラ1
25とピン124との間を潤滑することができる。ま
た、潤滑油中に異物があったとしても、隙間Sを介して
外部に排出させることができる。
【0035】本実施の形態によれば、従来技術において
設けられていたローラタペットの油孔を排除することが
できるのみならず、ロッカアームやプッシュロッド等の
油孔を排除または縮小することができ、それにより製造
コストを大幅に減少させることができる。なお、本実施
の形態においては、隙間Cに露出した切欠部124aの
部分領域が受け部を構成し、ローラ125に内包される
切欠部124aの部分領域が貯蔵部を構成する。尚、ピ
ンの面圧を大きく受ける部位は下方である為、ピン上方
に切欠部を設けてもピンの面圧が大きく上昇することは
ない。
【0036】図6,7は、ピンの断面形状の他の実施例
を示す、図5と同様な図である。図6においては、ピン
224の切欠部224aは、断面がU字溝形状となって
おり、潤滑油の貯蔵量をより増大させている。更に、図
7においては、ピン324の切欠部324aは、断面が
V字溝形状となっており、機械加工の容易性をも確保し
ている。
【0037】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。
【0038】
【発明の効果】本発明のローラタペットによれば、ロー
ラとピンとの間に、潤滑油中に含まれた異物を前記凹部
より外部へ排出させる排出口が形成されているので、万
が一供給口を介して外部より前記ローラと前記ピンとの
間に供給される潤滑油中に異物が混入していたとして
も、かかる異物は前記潤滑油とともに前記排出口を介し
て直ちに排出され、それによりローラまたはピンの早期
摩耗等を効果的に防止することができる。
【0039】更に、本発明のローラタペットによれば、
ピンが、外部から飛散する潤滑油を回収する受け部と、
前記回収した油を貯蔵しかつ前記ピンとローラとの間に
供給する貯蔵部とを備えているので、たとえばメインホ
ールからローラタペットに至る潤滑経路をわざわざ設け
る必要がなく、それにより製造コストの低減が図れ、か
つ部品の設計の自由度も広がることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態にかかるローラ
タペットを止めボルトとともに示す斜視図である。
【図2】ピン24の斜視図である。
【図3】図1のローラタペット20の断面図である。
【図4】第2の実施の形態にかかるローラタペット12
0の図2と同様な断面図である。
【図5】図4に示すピンをV−V線に沿って切断して矢
印方向に見た拡大断面図である。
【図6】ピンの断面形状の他の実施例を示す、図5と同
様な図である。
【図7】ピンの断面形状の他の実施例を示す、図5と同
様な図である。
【図8】1シリンダあたり4バルブを有する従来技術の
内燃機関の動弁部を、一部断面により示した図である。
【符号の説明】
1 カム 3 プッシュロッド 4 ロッカアーム 5 アジャストスクリュウ 6 サポート 7 クロスヘッド 8 バルブ 20,120 ローラタペット 24,124,224,324 ピン 24a,124a,224a,324a 切欠部 25,125 ローラ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムとバルブとの間に配置され、前記カ
    ムの回転運動を往復運動に変換して前記バルブに伝達す
    るローラタペットにおいて、 本体と、 前記カムの外周上を転動するリング状のローラと、 前記本体に取り付けられており、少なくとも外周の一部
    が前記ローラに内接して、前記ローラを回転自在に支持
    するピンとから成っており、 前記ピンは、前記外周に形成された凹部と、前記凹部内
    に配置された供給口とを有し、前記供給口を介して外部
    より前記ローラと前記ピンとの間を潤滑する潤滑油が供
    給されるようになっており、 更に、前記ローラと前記ピンとの間には、前記潤滑油中
    に含まれた異物を前記凹部より外部へ排出させる排出口
    が形成されていることを特徴とするローラタペット。
  2. 【請求項2】 前記凹部は、前記ローラの幅以上の長さ
    を有する切欠部であり、前記ローラからはみ出た前記切
    欠部の部分により前記排出口が形成されることを特徴と
    する請求項1記載のローラタペット。
  3. 【請求項3】 前記凹部は、前記カムと前記ローラとが
    当接したときに、面圧が最大となる部分以外の領域に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載のローラタ
    ペット。
  4. 【請求項4】 前記凹部は、前記ピンの水平方向側面の
    一方もしくは両方に形成されていることを特徴とする請
    求項3記載のローラタペット。
  5. 【請求項5】 前記排出口は、前記ピンと前記ローラと
    の間の潤滑を確保するに必要な油圧を前記凹部内におい
    て維持できる程度に小さく形成されていることを特徴と
    する請求項1記載のローラタペット。
  6. 【請求項6】 カムとバルブとの間に配置され、前記カ
    ムの回転運動を往復運動に変換して前記バルブに伝達す
    るローラタペットにおいて、 本体と、 前記カムの外周上を転動するリング状のローラと、 前記本体に取り付けられており、少なくとも外周の一部
    が前記ローラに内接して、前記ローラを回転自在に支持
    するピンとから成っており、 前記ピンは、外部から飛散する潤滑油を回収する受け部
    と、前記回収した油を貯蔵しかつ前記ピンと前記ローラ
    との間に供給する貯蔵部とを備えたことを特徴とするロ
    ーラタペット。
  7. 【請求項7】 前記ピンは、外周の一部に形成された凹
    部を有し、前記凹部は、前記ローラの幅以上の長さを有
    する切欠部であり、前記ローラからはみ出た前記切欠部
    の部分により前記受け部が形成され、前記ローラに内包
    される前記切欠部の部分により前記貯蔵部が形成される
    ことを特徴とする請求項6記載のローラタペット。
  8. 【請求項8】 前記凹部は、前記ピンの重力方向上方に
    形成されていることを特徴とする請求項7記載のローラ
    タペット。
JP35224297A 1997-12-05 1997-12-05 ローラタペット Pending JPH11173115A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014101833A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Otics Corp ロッカアーム
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