JPH11230170A - すべり軸受 - Google Patents

すべり軸受

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JPH11230170A
JPH11230170A JP10031038A JP3103898A JPH11230170A JP H11230170 A JPH11230170 A JP H11230170A JP 10031038 A JP10031038 A JP 10031038A JP 3103898 A JP3103898 A JP 3103898A JP H11230170 A JPH11230170 A JP H11230170A
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JP
Japan
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bearing
oil
relief
sliding bearing
oil passage
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JP10031038A
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English (en)
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Akira Ono
晃 小野
Koichi Yamamoto
康一 山本
Takayuki Shibayama
隆之 柴山
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Daido Metal Co Ltd
Original Assignee
Daido Metal Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/195,207 priority patent/US6065878A/en
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/106Details of distribution or circulation inside the bearings, e.g. details of the bearing surfaces to affect flow or pressure of the liquid
    • F16C33/1075Wedges, e.g. ramps or lobes, for generating pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C7/00Connecting-rods or like links pivoted at both ends; Construction of connecting-rod heads
    • F16C7/02Constructions of connecting-rods with constant length
    • F16C7/023Constructions of connecting-rods with constant length for piston engines, pumps or the like
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクティングロッドに取り付けられる軸受
において、コネクティングロッドの嵌合穴の内周面に受
けられない部位の早期疲労を防止する。 【解決手段】 コネクティングロッドの大端部5の嵌合
穴7に嵌合されたすべり軸受9において、軸受面のう
ち、コネクティングロッド1の油路12の開口部12a
に対応する部位に、軸受面より僅かに窪むリリーフ部1
4を設ける。このリリーフ部14では油膜圧力が他の部
分よりも低くなるので、その部分が油膜圧力によって撓
み変形する程度が低くなる。このため、その開口部12
aに対応する部位の早期疲労が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軸受ハウジングの嵌
合穴内に嵌め込んで取り付けられて使用されるすべり軸
受に係り、特に嵌合穴の内周面に欠如部が存在する場合
の耐疲労性の向上を図ったものに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えばガソリンエンジ
ンやディーゼルエンジンにおいて、コネクティングロッ
ドの大端部と小端部は、それぞれクランクシャフトのク
ランクピンとピストンのピストンピンにすべり軸受を介
して連結される。
【0003】このクランクピン用およびピストンピン用
のすべり軸受は、コネクティングロッドの大端部および
小端部を軸受ハウジングとして当該大端部および小端部
に形成された嵌合穴内に嵌め込んで取り付けられてい
る。それら大端部および小端部の幅は、すべり軸受の軸
線方向長さよりも大きく製作されており、これにより、
すべり軸受の全体を外側から受けるようにして、すべり
軸受の各部に作用する荷重を直接的に大端部や小端部で
受けるようにしている。
【0004】ところで、コネクティングロッドには、エ
ンジンの潤滑ポンプからエンジンブロックやシャフトと
の油路を経由して大端部のすべり軸受に供給された潤滑
油を小端部のすべり軸受にも供給するために、大端部と
小端部とを結ぶ油路が形成されており、その油路の両端
は大端部および小端部のすべり軸受の油穴に連ねられて
いる。そして、大端部のすべり軸受の内側に供給された
潤滑油は、当該すべり軸受の油穴から油路に送り出さ
れ、そして、小端部のすべり軸受の油穴から当該すべり
軸受の内側に受け入れられるようになっている。
【0005】この場合、両すべり軸受の油穴は、コネク
ティングロッドの油路の直径よりも一回り大きな径寸法
で形成されている。このようにすべり軸受の油穴を油路
の径寸法よりも大きくする理由は、上述したように、す
べり軸受の各部に作用する荷重をその外側からそのまま
大端部や小端部で受けるようにするためである。
【0006】さて、最近のエンジンは、小形化、高出力
化の傾向にある。エンジンの高出力化はシリンダ内での
燃焼圧力の増大化を必要とし、これに伴って、コネクテ
ィングロッドのすべり軸受に作用する荷重も増大する傾
向にある。このような軸受荷重の増大化傾向の下にあっ
て、すべり軸受の耐疲労性の低下を防ぐには、軸受合金
の改良が要求されることはもちろんであるが、すべり軸
受の面圧を減少させることもまた有力な手段である。
【0007】そのためには、軸受面積を増大させれば良
いが、エンジンの小形化の要求を併せて実現するために
は、すべり軸受の大形化を避けながら、その軸受面積を
増大させる必要がある。そこで、すべり軸受の油穴の径
をできるだけ小さくすることによって軸受面積を増大さ
せることが考えられるが、上述のように、すべり軸受の
各部に作用する荷重をそのまま軸受ハウジングで受ける
ようにするという技術を踏襲すると、すべり軸受の油穴
の径小化は油路の径小化を前提とする。
【0008】しかしながら、油路はドリルによって加工
するようにしているため、油路の径を小さくすると、使
用するドリルは径小で且つ長尺なものとなるため、ドリ
ルが折損してしまい、多くの場合、油路の形成が困難に
なってしまう。そこで、すべり軸受の油穴の径を最小限
必要な量の潤滑油を流し得る程度に小さくし、コネクテ
ィングロッドの油路は従来通り径の大きなものとするこ
とが考えられるが、このようにすると、すべり軸受の油
穴の周囲部を軸受ハウジングにより支えることができな
くなる。すると、エンジンの駆動時には、その油穴の周
囲部が荷重の変動に応じて撓み変形し、早期に疲労して
しまうという問題を生ずる。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、嵌合穴の内周面が油路などの存在によ
って部分的に欠如している場合、その欠如部に対応する
部位が早期に疲労することを防止できるすべり軸受を提
供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、軸受ハウジングの嵌合穴内に嵌め込んで
取り付けられるすべり軸受において、軸受面のうち、前
記嵌合穴の内周面に設けられた油路などの欠如部に対応
する部位に、軸受面から窪むリリーフ部を設けたことを
特徴とするものである。
【0011】この構成のすべり軸受によれば、軸受面の
うち、欠如部に対応する部位が窪み形成されたリリーフ
部となっているので、当該リリーフ部では油膜圧力は他
の部分よりも低くなる。このため、欠如部に対応する部
位の撓み変形を抑制でき、早期に疲労することを防止で
きる。
【0012】この場合、円形の欠如部に対しては、リリ
ーフ部は、最深部の深さが1〜30μmで、下記の
(1)式を満たすD寸法を最大直径とする円形領域に形
成することが好ましい。 d1 ≦D≦d1 +6T……(1) ただし、d1 は欠如部の径 Tはすべり軸受の厚さ寸法
【0013】また、欠如部が溝状である場合、リリーフ
部は、最深部の深さが1〜30μmで、幅が下記の
(2)式を満たすW寸法を最大幅とするように形成する
ことが好ましい。 L≦W≦L+6T……(2) ただし、Lは欠如部の幅寸法 Tはすべり軸受の厚さ寸法
【0014】欠如部に対応する部位は、荷重の変動に伴
って撓み変形する。この撓み変形領域は、嵌合穴の内周
面に接している外周面側では基本的に欠如部の範囲内で
あり、内周の軸受面側はそれよりもわずかに大きい領域
で撓み変形する。この軸受面側の撓み変形部分は、欠如
部の外縁からすべり軸受の厚さTの最大3倍の寸法相当
分だけ広がった範囲と考えられ、それよりも外側では撓
み変形を生じないと考えられる。このため、リリーフ部
の形成領域を上記(1)式および(2)式のように設定
することにより、一層確実に早期疲労を防止できるもの
である。
【0015】また、本発明のすべり軸受は、裏金上にA
l系またはCu系の軸受合金を設けたものや、裏金上に
Al系またはCu系の軸受合金を設け、更に軸受合金の
表面にオーバレイ層を設けたものとすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をエンジンのコネク
ティングロッドに取り付けられるすべり軸受に適用した
第1実施例につき図1および図2を参照しながら説明す
る。コネクティングロッド1は、図2に示すように、ロ
ッド本体2の一端部にキャップ3をボルト4により固定
して構成されている。このコネクティングロッド1にお
いて、ロッド本体2の一端部とキャップ3とによって構
成される大端部5、およびロッド本体2の他端部である
小端部6は、軸受ハウジングとして機能し、それら大端
部5および小端部6に形成された嵌合穴7および8内に
すべり軸受9および10が取り付けられている。
【0017】かかるコネクティングロッド1は周知のよ
うにクランクシャフトとピストン(いずれも図示せず)
との間を接続するもので、大端部5のすべり軸受9はク
ランクシャフトのクランクピンを受け、小端部6のすべ
り軸受10はピストンに組み込まれたピストンピンを受
けるようになっている。なお、大端部5のすべり軸受9
は2個の半割軸受を突き合わせて構成された二分割形の
ものであり、小端部6のすべり軸受10は巻きブシュま
たは合せ目のない円筒形のものである。
【0018】上述したクランクシャフトには、エンジン
の潤滑ポンプから送られてくる潤滑油をすべり軸受9の
軸受面(内周面)に供給する油路が形成されており、そ
の油路からすべり軸受9の軸受面に供給された潤滑油
は、当該すべり軸受9に形成された油穴11からコネク
ティングロッド1の大端部5と小端部6との間に形成さ
れた油路12内に流出し、そして小端部6のすべり軸受
10に形成された油穴13を通じて該すべり軸受10の
軸受面に供給されるようになっている。
【0019】ここで、コネクティングロッド1の油路1
2は、キャップ3の取り付け前にドリルによって加工す
るため、その内径を比較的大きく設定してドリルの折損
防止を図っている。一方、すべり軸受9,10の油穴1
1,13は、軸受面をできるだけ広くするために、すべ
り軸受10に供給すべき必要最小限の潤滑油量を確保で
きる程度の比較的小さな内径寸法に設定されている。こ
のため、油穴11,13の内径は、油路12の内径より
も小さな寸法になっている。
【0020】そして、大端部5および小端部6は、幅が
すべり軸受9,10の軸線方向長さよりも大きくなって
おり、これにより、すべり軸受9,10の外周面全体を
嵌合穴7,8の内周面によって受け支えるようにしてい
る。しかしながら、油穴11,13よりも径大な油路1
2が嵌合穴7,8の内周面に開口し、当該内周面の欠如
部となっているため、すべり軸受9,10の油穴11,
13の周囲部分は油路12の開口部12a内に張り出し
たオーバハング部となっており、このオーバハング部は
嵌合穴7,8の内周面による受け支えから除かれてい
る。
【0021】このオーバハング部の軸受面側には、図1
に示すリリーフ部14が設けられている。このリリーフ
部14の構成は両すべり軸受9,10について同じであ
るので、ここでは大端部5側のすべり軸受9についての
み説明し、小端部6のすべり軸受10については説明を
省略する。
【0022】まず、大端部5のすべり軸受(以下、単に
軸受)9は、図1に示すように、鋼板製の裏金15上に
軸受合金層16を固着し、更に軸受合金16の表面にオ
ーバレイ層17を設けてなる。上記軸受合金層16は例
えばCu系或いはAl系の軸受合金からなり、オーバレ
イ層17は例えばPb系或いはSn系のメッキ層によっ
て構成されている。ここで、各層の厚さは、裏金15が
約1.2mm、軸受合金層16が約0.3mm、オーバ
レイ層17が約20μmである。なお、小端部6のすべ
り軸受10は、裏金の上に軸受6の軸受合金層16と同
様の軸受合金層を固着してなるもので、オーバレイ層は
設けられていない。
【0023】さて、前述の軸受9に設けられたリリーフ
部14は、内周面である軸受面(オーバレイ層17)か
ら僅かに窪む凹状部分によって構成されている。このリ
リーフ部14は、全体として球状の凹面をなし、軸受面
との境界は円弧凸面に形成されて軸受面と滑らかに連続
するようにしている。なお、リリーフ部14の窪みは、
軸受合金層16にオーバレイ層17を設ける前工程で形
成される。
【0024】この実施例では、リリーフ部14の形成領
域は、嵌合穴7の内周面における油路12の円形の開口
部12aの中心線Cを中心とし、下記(1)式のD寸法
を最大直径とする円形領域に定められている。 d1 ≦D≦d1 +6T……(1) ただし、d1 は欠如部である油路12の開口部12aの
内径、Tは軸受9の厚さである。そして、リリーフ部1
4の最深部である油穴11の周縁部における深さfは、
1〜30μm、この実施例では、約10μmに設定され
ている。
【0025】オーバハング部に上記のようなリリーフ部
14を設けた軸受9では、クランクピンが回転すると、
該クランクピンと軸受面との間に油膜が形成される。そ
して、軸受9はその油膜を介してクランクピンに作用す
る荷重を負担し、軸受面の各部に作用する荷重は、その
まま大端部5に受けられる。
【0026】このとき、軸受面のうちリリーフ部14で
は、その周囲部から最深部に向かってクランクピンとの
間の隙間が次第に大きくなる状態となっているため、油
膜の圧力分布はリリーフ部14の周囲部から最深部に向
かって次第に低下する状態となる。このため、リリーフ
部14に作用する荷重は小さく、油穴11の周囲部が油
路12の開口部12a内に張り出すオーバハング部とな
っていても、そのオーバハング部の撓み変形程度は比較
的小さくなり、従って、クランクピンから受ける荷重の
変動により、オーバハング部が繰り返し撓み変形したと
しても、早期に疲労するおそれがない。
【0027】ここで、リリーフ部14の最深部の深さ、
および形成領域を前述のように設定した理由を説明す
る。まず、最深部の深さを1〜30μmとしたことにつ
いて述べる。すなわち、オーバレイ層17の厚さは通常
20μm程度である。このオーバレイ層付きの軸受にお
いて、疲労に至った状態のものでも、オーバレイ層は未
だ残っていることが実際に使用したエンジン或いは疲労
試験などによって確認されている。このことから、軸受
面の表層が摩耗しても、リリーフ部14が他の軸受面よ
りも窪んでいて早期疲労防止効果を長期にわたり維持で
きるようにするためには、リリーフ部14の深さは最深
部で30μm程度あれば十分であり、好ましくは5〜2
5μmである。
【0028】また、オーバハング部の撓み変形は、軸受
9の外周面側では油路12の開口部12aに囲まれた領
域とほぼ等しいと思われるが、軸受面側では、それより
も広い領域で変形が起きる。この変形が生ずる部分を含
むようにリリーフ部14を設ければ、オーバハング部に
よる早期疲労を防止できる。そして、このオーバハング
部による軸受面側での撓み変形域は、油路12の開口部
12aの周縁から軸受9の板厚Tの最大3倍の寸法分だ
け外側に広がった領域とすれば、早期疲労防止上、十分
である。上記(1)式はこのような考え方に基づく。な
お、(1)式において、軸受9の外周面における開口部
12aの周縁から広がり角(図1にαで示す角度)30
°で広がる直線によって囲まれた領域はd1 +2Tta
n30°に相当し、同60°の角度をもって広げた領域
はd1 +2Ttan60°に相当する。リリーフ部14
の形成領域をこのように定めれば、リリーフ部14によ
る早期疲労防止を確実に行い、且つ受圧面積も確保出
来、より好ましい。
【0029】図3〜図5は本発明の第2実施例を示すも
ので、この実施例が前記第1実施例と相違するところ
は、すべり軸受9の油穴18を長穴としたところにあ
る。なお、図3は、すべり軸受9を構成する2個の半割
軸受のうち一方のみを示す。このように油穴18を長穴
とすると、油路12の位置が、円周方向に異なる複数種
複数群のコネクティングロッドに1種類のすべり軸受9
を共通に使用できるようになる。そして、軸受9の軸受
面には、図4および図5に示すように、各群ごとに複数
種のうち最も負荷の高いコネクティングロッドの油路1
2の開口部12aの位置に応じて、リリーフ部14を異
なる位置に設けるものである。また、複数種のコネクテ
ィングロッドのすべてに対応するために、リリーフの形
状をすべり軸受9の油穴18と同様の長穴にしても良
い。
【0030】図6および図7は本発明の第3実施例を示
すもので、前記第1実施例と同一部分には同一符号を付
して詳細な説明を省略する。なお、この第3実施例はエ
ンジンのクランクシャフトを支持する主軸受に適用した
ものである。この実施例では、図6に示すように、エン
ジンブロックの軸受ハウジング部19において、すべり
軸受としての主軸受20が嵌着された嵌合穴21の内周
面には、主軸受20の軸線方向中央部を取り巻くように
して油溝22が形成されており、エンジンブロックの軸
受ハウジング部19の油路23の一端はこの油溝22内
に開口している。そして、油溝22には、潤滑ポンプか
らの潤滑油が供給されるように構成されており、油溝2
2に供給された潤滑油は、主軸受20の油穴24を通じ
て主軸受20の軸受面に供給される。
【0031】この実施例では、油溝22が嵌合穴21の
内周面の欠如部に相当し、主軸受20うち油溝22に対
応する部分、すなわち主軸受20の軸線方向中央部の全
周がオーバハング部となる。このオーバハング部の早期
疲労を防止するために、主軸受20の軸受面における軸
線方向の中央部には、全周に渡ってリリーフ部25が形
成されている。
【0032】このリリーフ部25は、油溝22の幅方向
中心に対応する部位を中心とする下記(2)式の幅寸法
Wをもった凹状部として構成されている。そして、リリ
ーフ部25は、その幅方向中心を最深部としており、そ
の深さは約30μmに設定されている。
【0033】L≦W≦L+6T……(2) ただし、Tは主軸受20の厚さ、Lは油溝22の嵌合穴
21内周面における幅寸法である。
【0034】ここで、Wを上記(2)式で求められる寸
法とした理由は前記第1実施例と同様に、嵌合穴21内
周面における油溝22の幅方向両縁から板厚Tの最大3
倍の領域が撓み変形する領域を含むので、このようにリ
リーフ部20の形成領域を設定すれば、早期疲労防止
上、効果があるからである。
【0035】上記(2)式において、主軸受20の外周
面における油溝22の開口部22aの周縁から広がり角
(図7にβで示す角度)30°で広がる直線によって囲
まれた領域はL+2Ttan30°に相当し、同60°
の角度をもって広げた領域はL+2Ttan60°に相
当する。リリーフ部25の形成領域をこのように定めれ
ば、リリーフ部25による早期疲労防止を確実に行い、
且つ受圧面積も確保出来、より好ましい。
【0036】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは
変更が可能である。油路12の開口部12aは円形に限
られず、楕円形であっても良く、リリーフ部14はその
開口部12aの形状に応じて楕円領域に形成すれば良
い。オーバレイ層は必要に応じて設ければ良く、オーバ
レイ層を設けない場合、軸受合金層の表面が軸受面とな
るが、当該軸受面は摩耗し難いので、リリーフ部の最深
部の深さは、1μm以上あれば早期疲労の防止効果があ
る。すべり軸受は、裏金上にAl系軸受合金を設けたも
のであっても良い。
【0037】すべり軸受は、軸受ハウジングに組み付け
る前の自由状態においてすべり軸受の背面側が窪んでい
ても、組み付け後に背面が軸受ハウジングに密着し内面
が窪んでリリーフ部が形成されるように肉厚寸法が逃が
してあり締代が設定されていれば良い。つまり、リリー
フ部としては、自由状態において特に窪んだ状態になっ
ていなくとも良く、すべり軸受を軸受ハウジングに組み
付けた状態でリリーフ部が窪み形成されておれば良いも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、図2の I−
I 線に沿う要部の拡大断面図
【図2】コネクティングロッドの正面図
【図3】本発明の第2実施例を示すもので、(a)は軸
受の正面図、(b)は同底面図
【図4】リリーフ部の形成位置を油路との関係で示す底
面図
【図5】リリーフ部の形成位置を異ならせて示す図4相
当図
【図6】本発明の第3実施例を示すエンジンブロックの
軸受ハウジング部の断面図
【図7】図6の VII−VII 線に沿う拡大断面図
【符号の説明】
図中、1はコネクティングロッド、5は大端部(軸受ハ
ウジング)、6は小端部(軸受ハウジング)、7,8は
嵌合穴、9,10はすべり軸受、11は油穴、12は油
路、12aは油路の開口部(欠如部)、14はリリーフ
部、15は裏金、16は軸受合金層、17はオーバレイ
層、18は油穴(長穴)、19は軸受ハウジング部(軸
受ハウジング)、20は主軸受(すべり軸受)、22は
油溝(欠如部)、25はリリーフ部である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受ハウジングの嵌合穴内に嵌め込んで
    取り付けられるすべり軸受において、軸受面のうち、前
    記嵌合穴の内周面に設けられた油路などの欠如部に対応
    する部位に、軸受面から窪むリリーフ部を設けたことを
    特徴とするすべり軸受。
  2. 【請求項2】 前記欠如部が円形である場合、前記リリ
    ーフ部は、最深部の深さが1〜30μmで、下記の
    (1)式を満たすD寸法を最大直径とする円形領域に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載のすべり軸
    受。 d1 ≦D≦d1 +6T……(1) ただし、d1 は欠如部の径 Tはすべり軸受の厚さ寸法
  3. 【請求項3】 前記嵌合穴の欠如部が溝状である場合、
    前記リリーフ部は、最深部の深さが1〜30μmで、幅
    が下記の(2)式を満たすW寸法を最大幅とするように
    形成されていることを特徴とする請求項1記載のすべり
    軸受。 L≦W≦L+6T……(2) ただし、Lは欠如部の幅寸法 Tはすべり軸受の厚さ寸法
  4. 【請求項4】 裏金と、この裏金上に設けられたAl系
    またはCu系の軸受合金とを具備してなる請求項1ない
    し3のいずれかに記載のすべり軸受。
  5. 【請求項5】 裏金と、この裏金上に設けられたAl系
    またはCu系の軸受合金と、この軸受合金の表面に設け
    られたオーバレイ層とを具備してなる請求項1ないし3
    のいずれかに記載のすべり軸受。
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