JPH11172654A - コンクリート水路の補修工法 - Google Patents
コンクリート水路の補修工法Info
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- JPH11172654A JPH11172654A JP34023597A JP34023597A JPH11172654A JP H11172654 A JPH11172654 A JP H11172654A JP 34023597 A JP34023597 A JP 34023597A JP 34023597 A JP34023597 A JP 34023597A JP H11172654 A JPH11172654 A JP H11172654A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 損傷の激しい水路においても、水路を作り直
すことなく、補修を施すだけで長期間に亘る使用を可能
にするコンクリート水路の補修工法を提供することにあ
る。 【解決手段】 U字状を成すコンクリート水路におい
て、水路の底壁部3又は側壁部4のいずれか一方又は双
方に生じた損傷箇所Sに、補修部材2を施して水路の形
状を整え、さらに上側から溶剤を混入しないポリウレタ
ン樹脂塗料を、水路壁部内面側に厚く塗布し、膜厚の厚
い塗膜層1を形成することを特徴とする。
すことなく、補修を施すだけで長期間に亘る使用を可能
にするコンクリート水路の補修工法を提供することにあ
る。 【解決手段】 U字状を成すコンクリート水路におい
て、水路の底壁部3又は側壁部4のいずれか一方又は双
方に生じた損傷箇所Sに、補修部材2を施して水路の形
状を整え、さらに上側から溶剤を混入しないポリウレタ
ン樹脂塗料を、水路壁部内面側に厚く塗布し、膜厚の厚
い塗膜層1を形成することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート水路に
おける損傷箇所の補修工法に関する。
おける損傷箇所の補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート水路の損傷原因として、大
きく分けて物理的要因と化学的要因が考えられ、物理的
要因として、例えば紫外線の照射や、雨、雪、或いは流
水中の磨滅物質による表面浸蝕、さらに、コンクリート
含水分の体積変化による亀裂の発生等が挙げられる。ま
た化学的要因として、例えば酸性雨或いは酸性土壌下を
流れる水により、セメントの中和作用が起こり、コンク
リート内部の鉄筋が錆びたり、また、アルカリ骨材反応
によるコンクリート強度の低下が挙げられる。従来、上
記した諸原因によるコンクリート水路の補修工法とし
て、損傷箇所を有する水路の壁面にコンクリート或いは
モルタルを打ち、水路の壁部を平滑に形成した後に養生
するという補修工法が一般的であった。また、損傷の程
度が大きく老朽化の進んだ古いコンクリート水路におい
ては、水路に使用されているコンクリートの質が粗悪な
こともあり、水路の損傷における諸原因に対して、長期
間に亘って対策を施すことが非常に困難であったため
に、ほとんどの古い水路が補修されることなく、取り壊
して新しい水路を作り直していた。
きく分けて物理的要因と化学的要因が考えられ、物理的
要因として、例えば紫外線の照射や、雨、雪、或いは流
水中の磨滅物質による表面浸蝕、さらに、コンクリート
含水分の体積変化による亀裂の発生等が挙げられる。ま
た化学的要因として、例えば酸性雨或いは酸性土壌下を
流れる水により、セメントの中和作用が起こり、コンク
リート内部の鉄筋が錆びたり、また、アルカリ骨材反応
によるコンクリート強度の低下が挙げられる。従来、上
記した諸原因によるコンクリート水路の補修工法とし
て、損傷箇所を有する水路の壁面にコンクリート或いは
モルタルを打ち、水路の壁部を平滑に形成した後に養生
するという補修工法が一般的であった。また、損傷の程
度が大きく老朽化の進んだ古いコンクリート水路におい
ては、水路に使用されているコンクリートの質が粗悪な
こともあり、水路の損傷における諸原因に対して、長期
間に亘って対策を施すことが非常に困難であったため
に、ほとんどの古い水路が補修されることなく、取り壊
して新しい水路を作り直していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水路壁
部の損傷箇所にコンクリート或いはモルタルを施して平
滑に形状を整えただけのコンクリート水路では、既設コ
ンクリート水路を形成するコンクリートと、補修に用い
るコンクリート或いはモルタルとの含水率の相違によ
り、気温や気候の変化に伴って両者の伸縮度合いが異な
り、両者が伸縮を繰り返すうちに接着部分に亀裂が発生
し、損傷箇所の補修に用いられたコンクリート或いはモ
ルタルが、既設水路の損傷箇所から剥離する不都合があ
った。また、水路を新規に作り直すことは、莫大な工事
費用と手間がかかり、さらに、既設の水路を取り壊した
際に排出される大量のコンクリート片が、コンクリート
の再利用が難しいことからそのまま廃棄されることが多
く、コンクリート中のセメントに含まれるアルカリ分が
土壌に流出することで、自然環境に悪影響を及ぼしてい
た。
部の損傷箇所にコンクリート或いはモルタルを施して平
滑に形状を整えただけのコンクリート水路では、既設コ
ンクリート水路を形成するコンクリートと、補修に用い
るコンクリート或いはモルタルとの含水率の相違によ
り、気温や気候の変化に伴って両者の伸縮度合いが異な
り、両者が伸縮を繰り返すうちに接着部分に亀裂が発生
し、損傷箇所の補修に用いられたコンクリート或いはモ
ルタルが、既設水路の損傷箇所から剥離する不都合があ
った。また、水路を新規に作り直すことは、莫大な工事
費用と手間がかかり、さらに、既設の水路を取り壊した
際に排出される大量のコンクリート片が、コンクリート
の再利用が難しいことからそのまま廃棄されることが多
く、コンクリート中のセメントに含まれるアルカリ分が
土壌に流出することで、自然環境に悪影響を及ぼしてい
た。
【0004】本発明の目的とするところは、損傷が激し
い水路や老朽化の進んだ古い水路においても、水路を新
しく作り直すことなく、補修を施すだけで長期間に亘る
使用を可能にするコンクリート水路の補修工法を提供す
ることにある。
い水路や老朽化の進んだ古い水路においても、水路を新
しく作り直すことなく、補修を施すだけで長期間に亘る
使用を可能にするコンクリート水路の補修工法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のコンクリート水路の補修工法は、U字状を成
すコンクリート水路に生じた損傷箇所において、水路の
底壁部又は側壁部のいずれか一方又は双方に生じた損傷
箇所に、補修部材を施して水路の形状を整え、さらに上
側から溶剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料を、水路
の内面側に厚く塗布し、膜厚の厚い塗膜層を形成してい
ることを特徴としている。補修部材とは、例えばコンク
リート或いはモルタル等が挙げられ、該補修部材は、損
傷した水路の形状を整えるものであり、塗膜層との固着
を緊密にするために補修部材の表面は粗面処理を施して
おくことが望ましい。また、塗膜層として用いた溶剤を
混入しないポリウレタン樹脂塗料は、速乾性に優れ、さ
らに耐久性や、耐磨耗性、耐水性、非透水性に優れた特
性を有している。このように形成すると、上記特性を有
する溶剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料を塗布して
形成された塗膜層は、水路の損傷箇所に施した補修部材
と、既設の水路を構成するコンクリートを外界から保護
すると共に、両者への水の浸透を防ぐので、コンクリー
トにおける伸縮度合いの差を少なくし、補修部材の亀裂
や剥離を防ぐことができ、さらに耐磨耗性に優れた塗膜
層の機能とも相まって、水路を補修後も長期間に亘って
使用することが可能になる。
に本発明のコンクリート水路の補修工法は、U字状を成
すコンクリート水路に生じた損傷箇所において、水路の
底壁部又は側壁部のいずれか一方又は双方に生じた損傷
箇所に、補修部材を施して水路の形状を整え、さらに上
側から溶剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料を、水路
の内面側に厚く塗布し、膜厚の厚い塗膜層を形成してい
ることを特徴としている。補修部材とは、例えばコンク
リート或いはモルタル等が挙げられ、該補修部材は、損
傷した水路の形状を整えるものであり、塗膜層との固着
を緊密にするために補修部材の表面は粗面処理を施して
おくことが望ましい。また、塗膜層として用いた溶剤を
混入しないポリウレタン樹脂塗料は、速乾性に優れ、さ
らに耐久性や、耐磨耗性、耐水性、非透水性に優れた特
性を有している。このように形成すると、上記特性を有
する溶剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料を塗布して
形成された塗膜層は、水路の損傷箇所に施した補修部材
と、既設の水路を構成するコンクリートを外界から保護
すると共に、両者への水の浸透を防ぐので、コンクリー
トにおける伸縮度合いの差を少なくし、補修部材の亀裂
や剥離を防ぐことができ、さらに耐磨耗性に優れた塗膜
層の機能とも相まって、水路を補修後も長期間に亘って
使用することが可能になる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例
を、図面に基づいて説明する。各図面において、図1は
本発明の補修工法を底壁部内面側の損傷箇所に施した水
路の一部切欠斜視図であり、図2は本発明の補修工法を
側壁部内面側の損傷箇所に施した水路の一部切欠斜視図
であり、図3は本発明の補修工法を側壁部の欠落した損
傷箇所に施した水路の一部切欠斜視図であり、図4は本
発明の補修工法を水路壁部の内面側全域に施した水路の
斜視図である。
を、図面に基づいて説明する。各図面において、図1は
本発明の補修工法を底壁部内面側の損傷箇所に施した水
路の一部切欠斜視図であり、図2は本発明の補修工法を
側壁部内面側の損傷箇所に施した水路の一部切欠斜視図
であり、図3は本発明の補修工法を側壁部の欠落した損
傷箇所に施した水路の一部切欠斜視図であり、図4は本
発明の補修工法を水路壁部の内面側全域に施した水路の
斜視図である。
【0007】まず、コンクリート水路の補修工法の全体
説明をする。コンクリート水路をU字状に構成する底壁
部3或いは側壁部4,4のいずれか一方又は双方に生じ
た損傷箇所Sに、補修部材2であるコンクリート或いは
モルタルを施して水路の形状を整え、さらに上側から溶
剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料を、水路壁部の内
面側に厚く塗布し、膜厚の厚い塗膜層1を形成する。
説明をする。コンクリート水路をU字状に構成する底壁
部3或いは側壁部4,4のいずれか一方又は双方に生じ
た損傷箇所Sに、補修部材2であるコンクリート或いは
モルタルを施して水路の形状を整え、さらに上側から溶
剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料を、水路壁部の内
面側に厚く塗布し、膜厚の厚い塗膜層1を形成する。
【0008】補修部材2として用いるコンクリート或い
はモルタルは、上記課題で示した諸原因により損なわれ
た水路壁部の形状を整えるために施されるもので、以下
にその施工工程を示す。まず、既設コンクリート水路の
損傷箇所Sから劣化したコンクリートを削り取り、補修
部材2を水路の底壁部3又は側壁部4,4のいずれか又
は双方に発生した損傷箇所Sに、損傷の状態に合わせて
施し、水路壁部の形状を整える。次に仕上げとして養生
工程を施し、コンクリート含水分を可能な限り除去す
る。
はモルタルは、上記課題で示した諸原因により損なわれ
た水路壁部の形状を整えるために施されるもので、以下
にその施工工程を示す。まず、既設コンクリート水路の
損傷箇所Sから劣化したコンクリートを削り取り、補修
部材2を水路の底壁部3又は側壁部4,4のいずれか又
は双方に発生した損傷箇所Sに、損傷の状態に合わせて
施し、水路壁部の形状を整える。次に仕上げとして養生
工程を施し、コンクリート含水分を可能な限り除去す
る。
【0009】塗膜層1として塗布するポリウレタン樹脂
塗料は、塗料液と硬化剤とを容量比3:1で配合した二
液型無溶剤ポリウレタン樹脂塗料である商品名ミゼロン
S−100/A−1000(三井金属塗料化学株式会社
製造、以下ミゼロンと記載)より形成され、前記した塗
料液は、ポリオール樹脂:55%,着色顔料:33%、
添加剤:9%,体質顔料:3%で混合されたものであ
り、硬化剤は変性イソシアネート樹脂:100%のもの
である。ミゼロンは溶剤が混入されていないため、速乾
性に優れ、速やかに乾燥固化することで、塗装面を平滑
に仕上げることが可能である。また、耐久性や、耐磨耗
性、耐水性、非透水性を兼ね備えており、引張強度の高
い良質な塗膜層1を形成することが可能である。さら
に、混合タンクからスプレーガンで吹き付ける構成の専
用塗装機により、1回の塗装で0.5mm〜数cmの厚さに
塗装を可能にするという利点もある。
塗料は、塗料液と硬化剤とを容量比3:1で配合した二
液型無溶剤ポリウレタン樹脂塗料である商品名ミゼロン
S−100/A−1000(三井金属塗料化学株式会社
製造、以下ミゼロンと記載)より形成され、前記した塗
料液は、ポリオール樹脂:55%,着色顔料:33%、
添加剤:9%,体質顔料:3%で混合されたものであ
り、硬化剤は変性イソシアネート樹脂:100%のもの
である。ミゼロンは溶剤が混入されていないため、速乾
性に優れ、速やかに乾燥固化することで、塗装面を平滑
に仕上げることが可能である。また、耐久性や、耐磨耗
性、耐水性、非透水性を兼ね備えており、引張強度の高
い良質な塗膜層1を形成することが可能である。さら
に、混合タンクからスプレーガンで吹き付ける構成の専
用塗装機により、1回の塗装で0.5mm〜数cmの厚さに
塗装を可能にするという利点もある。
【0010】上記性質である溶剤を混入しないポリウレ
タン樹脂塗料を、補修部材2により形状を整えたコンク
リート水路壁部に塗布し、塗膜層1を形成する施工工程
を、以下に示していく。まず、コンクリート水路壁部の
内面側に塗膜層1を固着させるための下地処理を施す必
要があり、水路の底壁部3内面側又は側壁部4,4のい
ずれか一方又は双方の全域に亘り、高圧水により洗浄
し、且つ両者の壁面を塗膜層1の固着を緊密にするため
に粗面に仕上げた後、エア−で壁面の水を吹き飛ばすと
共に、壁面をバーナーで強制乾燥させる。さらに水路内
に滞っているゴミや、洗浄の工程で生じたコンクリート
片を十分に清掃して除去する。上記のように下地処理を
施したコンクリート水路に、塗膜層1の固着をさらに緊
密で強力なものにするため、下塗り工程を施す。下塗り
工程として商品名ミゼロンシーラーU−60(三井金属
塗料化学株式会社製造)を、1m2あたり0.1〜0.
3kgの割合でエアレス塗装又は刷毛塗りにより、含浸
させる程度に塗布する。尚、下塗り工程に用いるミゼロ
ンシーラーU−60は、一液型ポリウレタン樹脂塗料
で、組成は湿気硬化型ポリウレタン樹脂と芳香族系炭化
水素系溶剤とエステル系溶剤を適応配合したものであ
る。下塗り工程の後に、上塗り工程としてミゼロンS−
100/A−1000を専用塗装機により、水路の側壁
部に塗布する場合は膜厚が1.0cm厚で行い、また底
壁部に塗布する場合は、膜厚が2.0cm厚になるよう
に吹き付けて塗布する。
タン樹脂塗料を、補修部材2により形状を整えたコンク
リート水路壁部に塗布し、塗膜層1を形成する施工工程
を、以下に示していく。まず、コンクリート水路壁部の
内面側に塗膜層1を固着させるための下地処理を施す必
要があり、水路の底壁部3内面側又は側壁部4,4のい
ずれか一方又は双方の全域に亘り、高圧水により洗浄
し、且つ両者の壁面を塗膜層1の固着を緊密にするため
に粗面に仕上げた後、エア−で壁面の水を吹き飛ばすと
共に、壁面をバーナーで強制乾燥させる。さらに水路内
に滞っているゴミや、洗浄の工程で生じたコンクリート
片を十分に清掃して除去する。上記のように下地処理を
施したコンクリート水路に、塗膜層1の固着をさらに緊
密で強力なものにするため、下塗り工程を施す。下塗り
工程として商品名ミゼロンシーラーU−60(三井金属
塗料化学株式会社製造)を、1m2あたり0.1〜0.
3kgの割合でエアレス塗装又は刷毛塗りにより、含浸
させる程度に塗布する。尚、下塗り工程に用いるミゼロ
ンシーラーU−60は、一液型ポリウレタン樹脂塗料
で、組成は湿気硬化型ポリウレタン樹脂と芳香族系炭化
水素系溶剤とエステル系溶剤を適応配合したものであ
る。下塗り工程の後に、上塗り工程としてミゼロンS−
100/A−1000を専用塗装機により、水路の側壁
部に塗布する場合は膜厚が1.0cm厚で行い、また底
壁部に塗布する場合は、膜厚が2.0cm厚になるよう
に吹き付けて塗布する。
【0011】次に本発明のコンクリート水路の補修工法
を、第1実施形態は水路底壁部3の内面側に損傷箇所S
が発生している水路の補修工法、第2実施形態は水路側
壁部4,4の内面側に損傷箇所Sが発生している水路の
補修工法、第3実施形態は水路側壁部4,4に欠落した
損傷箇所Sが生じている水路の補修工法、第4実施形態
は水路内面側の至るところに損傷箇所Sが発生している
水路の補修工法、というように具体的な水路の損傷状態
に別けて、以下に説明する。
を、第1実施形態は水路底壁部3の内面側に損傷箇所S
が発生している水路の補修工法、第2実施形態は水路側
壁部4,4の内面側に損傷箇所Sが発生している水路の
補修工法、第3実施形態は水路側壁部4,4に欠落した
損傷箇所Sが生じている水路の補修工法、第4実施形態
は水路内面側の至るところに損傷箇所Sが発生している
水路の補修工法、というように具体的な水路の損傷状態
に別けて、以下に説明する。
【0012】第1実施形態の水路の補修工法は、図1の
ように、まず補修部材2であるコンクリート或いはモル
タルを、底壁部3内面側における損傷の程度により、損
傷が小さな場合は補修部材2としてモルタルを施すこと
が望ましく、また損傷が大きな場合は、既設水路の底壁
部3内面側から10〜20cmの厚さに補修部材2とし
てコンクリートを施し、強度を高める必要があれば鉄筋
8を中に入れ、且つ壁面が平面を成す底壁部3を形成す
る。次に養生を行った後、底壁部3内面側の一面全域
に、溶剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料であるミゼ
ロンを、前記した塗膜層1の施工工程に則って塗布し、
塗膜層1を形成する。
ように、まず補修部材2であるコンクリート或いはモル
タルを、底壁部3内面側における損傷の程度により、損
傷が小さな場合は補修部材2としてモルタルを施すこと
が望ましく、また損傷が大きな場合は、既設水路の底壁
部3内面側から10〜20cmの厚さに補修部材2とし
てコンクリートを施し、強度を高める必要があれば鉄筋
8を中に入れ、且つ壁面が平面を成す底壁部3を形成す
る。次に養生を行った後、底壁部3内面側の一面全域
に、溶剤を混入しないポリウレタン樹脂塗料であるミゼ
ロンを、前記した塗膜層1の施工工程に則って塗布し、
塗膜層1を形成する。
【0013】第2実施形態の水路の補修工法は、図2に
示すように、まず側壁部4,4内面側における損傷箇所
Sに、接着剤を塗布した後に補修部材2としてモルタル
を施し、壁面が平面を成す側壁部4,4を形成する。次
に養生を行い、側壁部4,4内面側及び側壁部上端面
5,5の全域に、ミゼロンを前記した塗膜層1の施工工
程に則って塗布し、塗膜層1を形成する。尚、損傷箇所
Sが一方の側壁部4,4にのみ発生している場合でも、
水路中の流水をスムーズにするため、他方の側壁部4,
4にも塗膜層1を形成することが望ましい。
示すように、まず側壁部4,4内面側における損傷箇所
Sに、接着剤を塗布した後に補修部材2としてモルタル
を施し、壁面が平面を成す側壁部4,4を形成する。次
に養生を行い、側壁部4,4内面側及び側壁部上端面
5,5の全域に、ミゼロンを前記した塗膜層1の施工工
程に則って塗布し、塗膜層1を形成する。尚、損傷箇所
Sが一方の側壁部4,4にのみ発生している場合でも、
水路中の流水をスムーズにするため、他方の側壁部4,
4にも塗膜層1を形成することが望ましい。
【0014】第3実施形態の水路の補修工法は、図3で
示すように、側壁部4,4の一部分が欠けた状態の損傷
箇所Sに型枠をあてて補修部材2を施し、形状を整えた
側壁部4,4を形成する(モルタルを施す場合はモルタ
ル専用の接着剤を使用する)。次に養生後、損傷箇所S
と補修部材2との接着面を完全に覆うように、側壁部
4,4の内面側及び側壁部上端面5,5、側壁部4,4
外面側9における地面Nからの露出部分の全域に亘り、
ミゼロンを前記した塗膜層1の施工方法に則って塗布
し、塗膜層1を形成する。
示すように、側壁部4,4の一部分が欠けた状態の損傷
箇所Sに型枠をあてて補修部材2を施し、形状を整えた
側壁部4,4を形成する(モルタルを施す場合はモルタ
ル専用の接着剤を使用する)。次に養生後、損傷箇所S
と補修部材2との接着面を完全に覆うように、側壁部
4,4の内面側及び側壁部上端面5,5、側壁部4,4
外面側9における地面Nからの露出部分の全域に亘り、
ミゼロンを前記した塗膜層1の施工方法に則って塗布
し、塗膜層1を形成する。
【0015】第4実施形態の水路の補修工法は、図4で
示すように、水路壁部の内面側の至るところに生じてい
る損傷箇所Sに補修部材2を施し、水路壁部内面側の全
域に亘って平面を成す形状にする。次に養生を行った
後、水路壁部の内面側全域及び両側の側壁部4,4の上
端面5,5に亘り、ミゼロンを前記した塗膜層1の施工
方法に則って塗布し、塗膜層1を形成する。
示すように、水路壁部の内面側の至るところに生じてい
る損傷箇所Sに補修部材2を施し、水路壁部内面側の全
域に亘って平面を成す形状にする。次に養生を行った
後、水路壁部の内面側全域及び両側の側壁部4,4の上
端面5,5に亘り、ミゼロンを前記した塗膜層1の施工
方法に則って塗布し、塗膜層1を形成する。
【0016】
【発明の効果】本発明による効果は、損傷箇所に補修部
材を施して水路の形状を整え、さらに上側に溶剤を混入
しないポリウレタン樹脂塗料を塗布して形成した膜厚の
厚い塗膜層によって、水路壁部において外界からの水の
浸透を防ぐことができ、それに伴い水路壁部の伸縮を最
小限に抑えられるために、補修部材であるコンクリート
或いはモルタルの亀裂や剥離を防ぐことが可能である。
また損傷が激しく、且つ老朽化したコンクリート水路で
も、前記した補修工法を施せば、既設の水路を取り壊し
て新しい水路を作り直すことなく、補修後も長期間に亘
る使用に耐え得るコンクリート水路を提供することが可
能である。
材を施して水路の形状を整え、さらに上側に溶剤を混入
しないポリウレタン樹脂塗料を塗布して形成した膜厚の
厚い塗膜層によって、水路壁部において外界からの水の
浸透を防ぐことができ、それに伴い水路壁部の伸縮を最
小限に抑えられるために、補修部材であるコンクリート
或いはモルタルの亀裂や剥離を防ぐことが可能である。
また損傷が激しく、且つ老朽化したコンクリート水路で
も、前記した補修工法を施せば、既設の水路を取り壊し
て新しい水路を作り直すことなく、補修後も長期間に亘
る使用に耐え得るコンクリート水路を提供することが可
能である。
【図1】本発明の補修工法を底壁部内面側の損傷箇所に
施した水路の一部切欠斜視図である。
施した水路の一部切欠斜視図である。
【図2】本発明の補修工法を側壁部内面側の損傷箇所に
施した水路の一部切欠斜視図である。
施した水路の一部切欠斜視図である。
【図3】本発明の補修工法を側壁部の欠落した損傷箇所
に施した水路の一部切欠斜視図である。
に施した水路の一部切欠斜視図である。
【図4】本発明の補修工法を水路壁部の内面側全域に施
した水路の斜視図である。
した水路の斜視図である。
1 塗膜層 2 補修部材 3 底壁部 4,4 側壁部 S 損傷箇所
Claims (1)
- 【請求項1】 U字状を成すコンクリート水路におい
て、水路の底壁部(3)又は側壁部(4)のいずれか一
方又は双方に生じた損傷箇所(S)に、補修部材(2)
を施して水路の形状を整え、さらに上側から溶剤を混入
しないポリウレタン樹脂塗料を、水路壁部の内面側に厚
く塗布し、膜厚の厚い塗膜層(1)を形成することを特
徴とするコンクリート水路の補修工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34023597A JPH11172654A (ja) | 1997-12-10 | 1997-12-10 | コンクリート水路の補修工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34023597A JPH11172654A (ja) | 1997-12-10 | 1997-12-10 | コンクリート水路の補修工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11172654A true JPH11172654A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18335004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34023597A Pending JPH11172654A (ja) | 1997-12-10 | 1997-12-10 | コンクリート水路の補修工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11172654A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007198118A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-08-09 | Mitsuboshi Belting Ltd | コンクリート水路改修構造および改修方法 |
JP2010013929A (ja) * | 2009-09-11 | 2010-01-21 | Okumura Corp | 水路の保護方法 |
JP2012001875A (ja) * | 2010-06-14 | 2012-01-05 | Otsuka Kogyo:Kk | コンクリート構造物の保護補修工法 |
KR20200041088A (ko) * | 2018-10-11 | 2020-04-21 | (주)제이엔티아이엔씨 | 폴리머 모르타르를 이용한 수로의 보수 방법 및 시공 방법 |
-
1997
- 1997-12-10 JP JP34023597A patent/JPH11172654A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007198118A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-08-09 | Mitsuboshi Belting Ltd | コンクリート水路改修構造および改修方法 |
JP2010013929A (ja) * | 2009-09-11 | 2010-01-21 | Okumura Corp | 水路の保護方法 |
JP2012001875A (ja) * | 2010-06-14 | 2012-01-05 | Otsuka Kogyo:Kk | コンクリート構造物の保護補修工法 |
KR20200041088A (ko) * | 2018-10-11 | 2020-04-21 | (주)제이엔티아이엔씨 | 폴리머 모르타르를 이용한 수로의 보수 방법 및 시공 방법 |
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