JPH11172548A - 異色調織編物の製造方法 - Google Patents

異色調織編物の製造方法

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JPH11172548A
JPH11172548A JP9336791A JP33679197A JPH11172548A JP H11172548 A JPH11172548 A JP H11172548A JP 9336791 A JP9336791 A JP 9336791A JP 33679197 A JP33679197 A JP 33679197A JP H11172548 A JPH11172548 A JP H11172548A
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JP
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fiber
shrinkage
yarn
polyamide
knitted fabric
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JP9336791A
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Yoshihisa Okamoto
佳久 岡本
Mamoru Shinomiya
守 四宮
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソフトピーチタッチでハリ,腰があり,鮮明
で,しかも強度的にも優れた異色調織編物を製造する。 【解決手段】 沸水収縮率が16%以上,最大熱応力値
が0.2g/d以上のポリアミド系高収縮繊維と沸水収縮
率が10%以下,単糸繊度が1d以下のポリアミド系低
収縮細繊度繊維との混合糸条と,常圧カチオン染料可染
性ポリエステル繊維を用いて製編織し,しかる後にカチ
オン染料と酸性染料を用いて80〜120℃の温度で異
色に染色する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ソフトピーチタッ
チでハリ,腰があり,鮮明で,しかも強度に優れた異色
調織編物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,異色調織編物を得る方法とし
ては,糸染による先染法と反染による後染法があるが,
生産面,コスト面から,後染法による異色染が多く行わ
れている。また,スポーツ衣料用途等に要求される柔軟
な風合で,しかも強度に優れた異色調織編物は,異種合
成繊維糸条の組合せで作られている。
【0003】柔軟な風合でしかも強度に優れた合成繊維
としては,ナイロンのごときポリアミド系合成繊維がそ
の代表として挙げられ,このポリアミド系合成繊維のみ
で異色調を得るには,酸性染料可染性のレギュラータイ
プ糸条と染着座席が添加剤で封鎖された酸性染料難染型
タイプの糸条とを組み合わせて用いる方法があるが,こ
の場合には,同系色の色調の濃淡染に限定され,異色効
果を期待することはできない。
【0004】また,スルホン酸塩化合物を導入したカチ
オン染料可染性ポリアミド系合成繊維糸条と通常の酸性
染料可染性ポリアミド繊維とを組み合わせる方法もあ
り,酸性染料とカチオン染料で色調の異なる交織織物や
交編編物を得ることも可能であるが,この場合には,カ
チオン染料可染性ポリアミド繊維の染色堅牢度が悪くな
る問題があり,特に日光堅牢度が弱く,また,界面活性
剤を含む温水洗浄時の変退色が大きく,したがって,産
業資材用途等洗剤による洗浄の必要のない用途に使用で
きても,洗濯を必要とする衣料用途には使用できないの
が現状である。
【0005】一方,通常のポリエステル系合成繊維とポ
リアミド系合成繊維との組合せで異色調織編物を得る場
合には,高温(130℃)で染色しなければならず,染
色の際にポリアミド系合成繊維がひどく損傷を受けて織
編物の強力が低下する。
【0006】また,ポリエステル系合成繊維とカチオン
染料可染性ポリエステル繊維との組合せによっても異色
調織編物は得られるが,この場合,風合,強度ともポリ
アミド系合成繊維より劣り,しかも分散染料が両者の繊
維に染着するため,カチオン染料との組合せで染色する
場合,色合わせが非常に難しく,一般にはカチオン可染
性側を濃色とし,レギュラーポリエステル側を中,淡色
として異色調を得なければならず,鮮明な異色感を得る
のが難しい等の問題点があった。
【0007】このような従来の問題点を解決し,良好な
異色調織編物を得る方法として,カチオン染料可染性ポ
リエステル繊維とポリアミド繊維との組合せで,カチオ
ン染料と酸性染料にて110℃以下の温度で染色する方
法(特開昭61−47886号)も提案されているが,
この方法では,染色温度が110℃以下であるため,カ
チオン染料可染性ポリエステル繊維を十分な濃色に染色
しにくい等の問題点を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
現状に鑑みて行われたもので,ソフトピーチタッチでハ
リ,腰がある極めて良好な風合を有し,色調が異色調で
鮮明な,しかも強度に優れた異色調織編物を製造するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は,上述の目的を
達成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,沸水収縮率が16%以上,最大熱応力値
が0.2g/d以上のポリアミド系高収縮繊維と沸水収縮
率が10%以下,単糸繊度が1d以下のポリアミド系低
収縮細繊度繊維とを混合してなる混合糸条と,常圧カチ
オン染料可染性ポリエステル繊維からなる糸条を用いて
製編織し,しかる後にカチオン染料と酸性染料を用いて
80〜120℃で異色に染色することを特徴とする異色
調織編物の製造方法を要旨とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下,本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明では,まず,織編物を構成する繊維
として,沸水収縮率が16%以上,最大熱応力値が0.2
g/d以上のポリアミド系高収縮繊維と,沸水収縮率が
10%以下,単糸繊度が1d以下のポリアミド系低収縮
細繊度繊維とを混合した混合糸条を用いる。
【0012】本発明で用いる高収縮繊維としては,沸水
収縮率が16%以上,最大熱応力値が0.2g/d以上の
糸質性能を満足するポリアミド重合体繊維であればいか
なるものでもよく,特に制限はないが,ナイロン66の
割合が5〜20%であるナイロン6/66共重合体繊維
や,鞘成分を構成するポリアミドと芯成分を構成するエ
チレン−酢酸ビニル共重合体との成分比が1:0.4〜2.
4の芯鞘型複合繊維等を用いるのがよい。
【0013】また,低収縮細繊度繊維としては,沸水収
縮率が10%以下,単糸繊度が1d以下のポリアミド重
合体繊維であればいかなるものでもよいが,通常のナイ
ロン6繊維,ナイロン66繊維等を好ましく用いること
ができる。
【0014】本発明では,上述の如き沸水収縮率が16
%以上の高収縮繊維と沸水収縮率が10%以下の低収縮
繊維を混合して用いるが,高収縮繊維の沸水収縮率は1
6%以上であることが必要である。沸水収縮率が16%
より低くなると,低収縮細繊度繊維との収縮差が少なく
なり,細繊度繊維のループを十分に顕現させにくく,目
的とするハリ,腰のある風合のものが得られにくいので
好ましくない。また,低収縮細繊度繊維の沸水収縮率は
10%以下であることが必要である。沸水収縮率が10
%を超えると,高収縮繊維との収縮差が少なくなり,本
発明の目的とするソフトピーチタッチのものが得られに
くくなるので好ましくない。
【0015】ここで,沸水収縮率は次の方法で測定され
る。すなわち,綛上げ機で糸条を一定長だけ捲き上げ,
その初荷重1g/d下で長さl0 を測定し,次に,無拘
束の状態で沸騰する熱水中で15分間処理し,自然乾燥
後,初荷重1g/d下で長さl1 を測定し,次式によっ
て算定される値である。
【0016】 沸水収縮率(%)=〔(l0 −l1)/l0 〕×100 高収縮繊維の最大熱応力値は0.2g/d以上であること
が必要であり,最大熱応力値が0.2g/d未満になる
と,沸水収縮率が16%以上あっても,織編物に十分な
収縮を与えることができず,その表面に細繊度繊維を十
分に顕現させにくく,目的とするソフトピーチタッチと
ハリ,腰のある良好な風合のものが得られにくくなるの
で好ましくない。
【0017】ここで,最大熱応力値は次の方法で測定さ
れる。すなわち,市販の乾熱収縮応力測定器を用いて,
試料を15cm径の輪とし,その初張力を60mg/dに設
定して,昇温速度300℃/分のもとで測定を行い,そ
の発現された最大の応力値を測定する。
【0018】本発明では,上述の高収縮繊維と低収縮細
繊度繊維とを混合して混合糸条を形成する。
【0019】混合糸条の形成方法としては,高収縮繊維
よりなるマルチフィラメントと低収縮細繊度繊維よりな
るマルチフィラメントとを混繊したり,あるいは合撚し
たりすればよく,混繊加工に際しては,特に高収縮繊維
を芯部に,低収縮細繊度繊維を鞘部とする芯鞘構造とす
るのがより一層好ましく推奨される。
【0020】本発明では,異色調を得るためのもう一方
の繊維として,常圧カチオン染料可染性ポリエステル繊
維からなる糸条を用いる。
【0021】常圧カチオン染料可染性ポリエステル繊維
としては,従来から公知の80℃以上の温度でカチオン
染料によって染色することのできる繊維であればいかな
るものでもよいが,染色性,繊維物性等を考慮して,ナ
トリウムスルホイソフタル酸またはその金属塩を0.8モ
ル%以上,2.5モル%以下,第3成分として例えばアゼ
ライン酸やセバシン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸成分
を3〜15モル%共重合したポリエステル繊維が好まし
く用いられる。
【0022】異色調を得るために,異種繊維の組合せの
1つとして常圧カチオン染料可染性ポリエステル繊維を
用いてカチオン染料で染色する理由は,(1)カチオン
染料は一般に色相が鮮明であること,(2)カチオン染
料は分散染料に比べて湿潤堅牢度が良好で,樹脂加工時
の堅牢度低下が少ないこと,(3)カチオン染料は他の
繊維への汚染が少ないこと,(4)常圧での染色が可能
であるため強度低下が少ないこと,等からである。
【0023】組合せ繊維の他の1つとしてポリアミド系
合成繊維を用いる理由は,(1)酸性染料で染色するこ
とが可能で,しかも,この酸性染料が前述の常圧カチオ
ン染料可染性ポリエステル繊維に染着せず,鮮明な濃色
が得られること,(2)強度に優れ,風合も柔軟なもの
が得られること,等の理由からである。
【0024】本発明では,前述のごとき沸水収縮率が1
6%以上,最大熱応力値が0.2g/d以上のポリアミド
系高収縮繊維と沸水収縮率が10%以下,単糸繊度が1
d以下のポリアミド系低収縮細繊度繊維とを混合してな
る混合糸条と,常圧カチオン染料可染性ポリエステル繊
維からなる糸条を用いて製編織を行う。
【0025】ここで,交織する場合には,これらの糸条
を経糸,緯糸それぞれ別々に用いたり,あるいは経糸ま
たは緯糸に両繊維を1本または数本おきに用いたり,ま
た,両繊維を双糸として用いたりすることができる。ま
た,交編を行う場合にも,給糸に際し,両繊維を1本ま
たは数本おきに用いたり,両繊維を双糸として用いたり
することができる。交織,交編時の組織は,染色後異色
調に見える組織を用いる限り,任意に組織を選択するこ
とができる。
【0026】本発明では,これらの織物,編物をカチオ
ン染料と酸性染料で80〜120℃の染色温度にて染色
することにより,本発明の異色調織編物を得る。
【0027】本発明では,上述のポリアミド系高収縮繊
維と単糸繊度が1d以下のポリアミド系低収縮細繊度繊
維の混合糸条と常圧カチオン染料可染性ポリエステル繊
維を80〜120℃の染色温度で染色するところに大き
な特徴がある。
【0028】本発明で用いる常圧カチオン染料可染性ポ
リエステル繊維は,80〜120℃での染色が可能で,
一方のポリアミド系合成繊維も80〜120℃での染色
が可能で,両繊維ともに強度低下や風合硬化の心配がな
く,ソフトピーチタッチでハリ,腰のある良好な風合
と,鮮明で,しかも強度に優れた異色調織編物を得るこ
とができる。
【0029】染色温度として,より好ましくは90〜1
10℃の温度を採用するのが好適である。染色温度が8
0℃以下では,鮮明な濃色が得られにくく,また,染色
温度を120℃以上にすると,強度低下や風合の硬化が
大きくなるのでよくない。
【0030】
【作用】本発明のごとく,ポリアミド系高収縮繊維とポ
リアミド系低収縮細繊度繊維の混合糸条と常圧カチオン
染料可染性ポリエステル繊維を用いて織編物を構成し,
これにカチオン染料と酸性染料を使用して80〜120
℃の染色温度で染色加工を施すと,高収縮繊維と低収縮
細繊度繊維の間に収縮差が発現して,細繊度繊維が高収
縮繊維の周りにループを形成するようになるので,ハ
リ,腰のあるソフトピーチタッチ風合のものが得られる
とともに,ポリアミド系繊維が酸性染料で,常圧カチオ
ン染料可染性ポリエステル繊維がカチオン染料で異色に
染色されるので,鮮明で,しかも強度に優れた異色調織
編物を得ることができる。
【0031】
【実施例】次に,本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが,実施例における布帛の評価は,下記の方
法で行った。
【0032】(1)風 合 布帛のソフトピーチ感,ハリ,腰をハンドリングによる
官能検査により相対的に次の4段階で評価した。
【0033】◎:非常に良好 ○:良 好 △:や
や不良 ×:不 良 (2)色 調 布帛の色相の鮮明性,異色効果を目視により相対的に次
の4段階で評価した。
【0034】◎:非常に良好 ○:良 好 △:や
や不良 ×:不 良 (3)強 度 織物の場合 JIS L−1096(ペンジュラム法)により引裂強
力を測定。
【0035】 編物の場合 JIS L−1018により破裂強力を測定。
【0036】実施例1 ナイロン66の割合が15%であるナイロン6/66共
重合体チップ(相対粘度2.6)を用い,繊維断面が丸型
断面となる紡糸口金にて,従来より公知の方法により,
紡糸速度1600m/分で一旦捲き取った後,延伸倍率
3.0倍にて延伸を行う2工程方式により,30デニール
/6フィラメントの高収縮繊維を得た。
【0037】この高収縮繊維の単糸繊度は5.0d,沸水
収縮率は21%,最大熱応力値は0.3g/dであった。
【0038】次に,相対粘度2.6のナイロン6チップを
用い,繊維断面が丸型となる紡糸口金にて,従来より公
知の方法により,紡糸速度1200m/分で一旦捲き取
った後,延伸倍率3.05倍で延伸を行う2工程方式によ
り,40デニール/68フィラメントの低収縮細繊度繊
維を得た。この低収縮細繊度繊維の単糸繊度は0.59
d,沸水収縮率は7.5%であった。
【0039】上述の高収縮繊維と低収縮細繊度繊維を用
いてインターレース加工を行うに際し,デュポン社製イ
ンターレーサーJD−1にて,スピンドル回転数120
00rpm ,オーバーフィード率0.4%,空気圧2.0kg/
cm2 ,糸速800m/分の加工条件で混繊加工を行い,
70デニール/74フィラメントの混繊糸を得た。
【0040】次に,テレフタル酸およびエチレングリコ
ールを主成分とし,5−ナトリウムスルホイソフタル酸
を2.4モル%,アゼライン酸を4モル%共重合した極限
粘度(η)が0.70のポリエステルを調整し,繊維断面
が三角断面となる紡糸口金にて,従来より公知の方法に
より,紡糸速度1400m/分で一旦捲き取った後,延
伸倍率2.9倍にて延伸を行う2工程方式により,50デ
ニール/36フィラメントの常圧カチオン染料可染性ポ
リエステル繊維を得た。
【0041】上述のごとくして得られたポリアミド系合
成繊維の混繊糸と常圧カチオン染料可染性ポリエステル
繊維をそれぞれ1本おきに経糸および緯糸に用いて,経
糸密度116本/吋,緯糸密度84本/吋の平織物を製
織した。
【0042】次に,この織物をサーキュラー型液流染色
機(日阪製作所株式会社製)に投入し,下記処方1によ
り80℃×20分間のリラックス,精練後,糸表面に顕
現したループを損傷しないように経方向,緯方向に過剰
な加工張力を避けて,ピンテンター(市金工業株式会社
製,ヒートセッター)で170℃,1分間のプレセット
を行った。
【0043】処方1 サンモール FL 1g/リットル (日華化学株式会社製,界面活性剤) NaOH(フレーク) 1g/リットル 続いて,同じ液流染色機を用い,下記処方2により10
0℃,30分間の染色を行い,乾燥後,ピンテンターで
160℃,1分間の仕上げセットを行って,経糸密度1
35本/吋,緯糸密度96本/吋のソフトピーチタッチ
でハリ,腰があり,鮮明で強度に優れた異色調織物を得
た。
【0044】 処方2 アイゼンカチロンブリルスカーレット CD−GLH 1%owf (保土谷化学工業株式会社製,カチオン染料) ナイロサン ブルー FL 1.5%owf (クラリアントジャパン株式会社製,酸性染料) ユニソルト FM 1g/リットル (明成化学株式会社製,沈澱防止剤) 酢 酸(48%) 0.2cc/リットル 本発明との比較のため,本実施例において高収縮繊維と
して沸水収縮率が8.5%,最大熱応力値が0.3g/dの
ものに変更して用いる以外は,本実施例とまったく同一
の方法により比較用の異色調織物(比較例1)を得た。
【0045】また,本発明との比較のため,本実施例に
おいて高収縮繊維として沸水収縮率が22%,最大熱応
力値が0.15g/dのものを使用する以外は,本実施例
とまったく同一の方法により比較用の異色調織物(比較
例2)を得た。
【0046】さらに,本発明との比較のため,本実施例
において低収縮細繊度繊維として沸水収縮率が16%,
単糸繊度が0.59dのものに変更して用いる以外は,本
実施例とまったく同一の方法により比較用の異色調織物
(比較例3)を得た。
【0047】また,本発明との比較のため,本実施例に
おいて低収縮細繊度繊維として沸水収縮率が8%,単糸
繊度が2.1dのものに変更して用いる以外は,本実施例
とまったく同一の方法により比較用の異色調織物(比較
例4)を得た。
【0048】本発明および比較用の異色調織物の性能を
測定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】表1より明らかなごとく,本発明方法によ
って得られた織物は,比較用の織物に比べ,非常に良好
なソフトピーチタッチとハリ,腰があり,色調が鮮明
で,しかも強度的にも優れた異色調織物であった。
【0051】実施例2 実施例1で得られたポリアミド系高収縮繊維とポリアミ
ド系低収縮細繊度繊維の混繊糸並びに実施例1で用いた
常圧カチオン染料可染性ポリエステル繊維の製造に際
し,アゼライン酸に代えてセバシン酸を用いる以外は,
実施例1とまったく同様にして得られた常圧カチオン染
料可染性ポリエステル繊維を使用し,福原精機株式会社
製の丸編機(LPJ−H型,33インチ,32ゲージ)
にてモックミラノリブ組織の編地を編成した。
【0052】次に,実施例1における染色加工において
リラックス,精練時に用いたカセイソーダを除く他は,
実施例1とまったく同一の方法により本発明の異色調編
地を得た。
【0053】本発明との比較のため,本実施例において
染色温度を75℃とする他は,本実施例とまったく同一
の方法により比較用の異色調編地(比較例5)を得た。
【0054】さらに,本発明との比較のため,本実施例
において染色温度を130℃とする他は,本実施例とま
ったく同一の方法により比較用の異色調編地(比較例
6)を得た。
【0055】また,本発明との比較のため,本実施例に
おいて用いたセバシン酸を除き,染色温度を120℃と
する他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用
の異色調編地(比較例7)を得た。
【0056】本発明および比較用の異色調編地の性能を
測定,評価し,その結果を合わせて表2に示した。
【0057】
【表2】
【0058】表2より明らかなごとく,本発明によって
得られた編物は,比較用の編物に比べ,非常に良好なソ
フトピーチタッチとハリ,腰のある良好な風合であり,
色調が鮮明で,しかも強度的にも優れた異色調編物であ
った。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば,ソフトピーチタッチで
ハリ,腰があり,色調が鮮明で,しかも強度的にも優れ
た異色調織編物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06P 3/87 D06P 3/87 D

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沸水収縮率が16%以上,最大熱応力値
    が0.2g/d以上のポリアミド系高収縮繊維と沸水収縮
    率が10%以下,単糸繊度が1d以下のポリアミド系低
    収縮細繊度繊維とを混合してなる混合糸条と,常圧カチ
    オン染料可染性ポリエステル繊維からなる糸条を用いて
    製編織し,しかる後にカチオン染料と酸性染料を用いて
    80〜120℃で異色に染色することを特徴とする異色
    調織編物の製造方法。
JP9336791A 1997-12-08 1997-12-08 異色調織編物の製造方法 Pending JPH11172548A (ja)

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